JP7344828B2 - トンネル補助工法支援システム及び方法 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる事情に鑑み、トンネル補助工法における注入材の注入施工を支援するシステムにおいて、情報処理装置のデータの検証を容易化することを目的とする。
前記注入機に搭載されて前記注入ポンプを制御するとともに、前記注入材の注入量を含む注入データを一次注入データとして取得する注入制御装置と、
前記注入制御装置と接続された情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置が、
前記注入制御装置から前記一次注入データを受け取って二次注入データとして記憶する記憶部と、
前記注入ポンプの実注入データ又は前記一次注入データと、前記二次注入データとの整合確認のための整合確認帳票の出力指令を受け付ける受付部と、
前記受け付けに応じて、前記実注入データと前記一次注入データとの整合確認期間中の二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票として出力する作成部と、を含むことを特徴とする。
前記作成部は、前記時間情報に対応する二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票を作成することが好ましい。
前記注入機に搭載された注入制御装置が、前記注入ポンプを制御するとともに、前記注入材の注入量を含む注入データを一次注入データとして取得する工程と、
前記注入制御装置と接続された情報処理装置が、前記注入制御装置から前記一次注入データを受け取って二次注入データとして記憶する工程と、
前記情報処理装置が、前記注入ポンプの実注入データ又は前記一次注入データと、前記二次注入データとの整合確認のための整合確認帳票の出力指令を受け付ける工程と、
前記情報処理装置が、前記受け付けに応じて、前記注入ポンプの実注入データと前記一次注入データとの整合確認期間中の二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票として作成する工程と
を備えたことを特徴とする。
図1及び図2に示すように、トンネル補助工法支援システム9は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)からなる注入制御装置13と、ノートパソコン又はデスクトップパソコンなどのコンピュータからなる情報処理装置20と、タブレット、スマートフォン、ノートパソコンなどの携帯可能かつ無線通信可能なコンピュータからなる遠隔情報処理装置30とを備えている。
トンネル1の周辺の地山2には多数(図1では1つだけ図示)の先受け鋼管(又は中空ボルト)3が打ち込まれている。トンネル1内に注入機10が設置されている。注入機10は、複数(例えば6つ、図では一部だけ図示)の注入ポンプ11と、操作盤12と、前記PLC13(注入制御装置)を備えている。注入ポンプ11から延びる注入ホース14が、注入材を注入しようとする先受け鋼管3に接続されている。注入材4として例えばシリカレジンなどのウレタン系発泡樹脂が、注入ポンプ11から送出され、注入ホース14及び先受け鋼管3内を経て、周辺地山2に注入されて硬化する。これによって、地山2が安定化される。
さらに、各注入孔3aの長手方向に例えば3つ(複数)の注入領域が設定されている。
注入機10には、一系統ごとにA液用とB液用の2つの注入ポンプ11が用意されている。各系統の前記2つの注入ポンプ11からの注入ホース14が合流して、注入孔3a内に挿し入れられ、対応する注入領域まで延びている。
ポンプ選択ボタン12dによって、駆動する注入ポンプ11を選択できる。
トータルリセットボタン12fは、1のトンネル断面における注入作業が完了したときに押下される。トータルリセットボタン12fの押下は、1のトンネル断面におけるトンネル補助工法が完了した合図となる。
モニタ12gには、注入量、注入圧等が表示される。モニタ12gが、前記つまみ12a~12fなどが表示されてタッチ操作可能なタッチパネルであってもよい。
積算注入量ないしはトータル注入量(kg)は、注入ポンプ11の1回転あたりの吐出流量と回転回数の積によって算出しているが、これに限らず、注入ポンプ11の単位時間あたりの吐出流量すなわち流速(kg/min)の時間積分によって算出してもよく、流量計(図示せず)を設けてその流速測定値(kg/min)を積算して算出してもよく、流量計による積算流量測定値(kg)を用いてもよい。
一次注入データは、記憶部13mに記憶されるとともに情報処理装置20に送信される。
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU21、ディスプレイ22、記憶部23、通信部24、キーボード、タッチパネル等の入力部25を含む。情報処理装置20とPLC13とは、有線のローカルエリアネットワーク(LAN)16によって相互にデータ通信可能に接続されている。
二次注入データは、注入孔3aごとの注入材4の注入流速、積算注入量ないしは最終的なトータル注入量、注入圧、注入時刻などを含む。
支援データ23dは、前記二次注入データの他、注入状況表示画面のフォーマットデータ、作業日報、整合確認帳票50等の各種帳票のフォーマットデータを含む。
図5に示すように、注入機10の運転に先立ち、キャリブレーション(較正)試験を行う。
試験には、計量器70と、空の容器71を用意する。
容器71を計量器70に載せ、試験対象の注入ポンプ11から延びる注入ホース14の先端を容器71に差し入れる。
そして、ポンプ選択ボタン12d(図2)によって、前記試験対象の注入ポンプ11を選択したうえで、運転開始つまみ12a(図2)を押下する。
情報処理装置20においては、前記一次注入データが受け取られて、二次注入データとして記憶部23に記憶される。
試験者Aは、計量器70によって容器71内の注入材4の重さ(kg)を測定し、記録する。該測定値は、試験対象の注入ポンプ11のトータル注入量(kg)の実注入データとなる。
試験者Aは、該表示12hの積算注入量を記録するとともに、その積算注入量(一次注入データ)と計量器70による実測値(実注入データ)との整合性を確認する。すなわち、一次注入データが実注入データと一致しているか否か、一致していない場合、一次注入データと実注入データとの差が許容範囲内であるか否かを確認する。これによって、PLC13による一次注入データの正確度を判定でき、誤差が大きいときは許容範囲に収まるようにキャリブレーション(較正)できる。
PLC13においては、リセットボタン12eの押下時点における積算注入量が、トータル注入量(kg)を表す一次注入データとして記憶部13mに記憶されるとともに、情報処理装置20に送信される。情報処理装置20においては、受信された一次注入データが、トータル注入量を表す二次注入データとして記憶部23に記憶される。
容器71を2つ用意して、同一系統(注入領域)のA液用注入ポンプとB液用注入ポンプを同時に試験してもよい。
トータルリセットボタン12fの押下情報は、その時刻情報とともにPLC13から情報処理装置20に送信され、情報処理装置20の記憶部23に記憶される。
これに応じて、作成部21bとしてのCPU21が、前記任意の時刻(時間情報)が含まれる注入期間中の二次注入データを記憶部23から読み出す。
前記注入期間は、トータルリセットボタン12fの押下日時によって区切られる。
要するに、前記任意の時刻より前かつ直近のトータルリセットボタン12fの押下日時から、前記任意の時刻より後かつ直近のトータルリセットボタン12fの押下日時までの期間に取得された二次注入データを読み出す。これによって、キャリブレーション試験期間のデータと、実際の地山2への注入工程でのデータとを混同するのを防止できる。
同様にして、遠隔情報処理装置30の二次注入データについても、整合確認を行うことができる。
て種々の改変をなすことができる。
例えば、操作盤12などに、キャリブレーション試験と実際の注入工程とを識別するボタンが設けられていてもよい。整合確認帳票作成工程では、情報処理装置20が、前記識別ボタンの入力情報に基づいて、整合確認帳票50の作成に用いる二次注入データを読み出してもよい。
注入材2は、ウレタン系発泡樹脂に限らず、モルタル、セメントなどであってもよい。
1 トンネル
2 周辺地山
3 先受け鋼管又は中空ボルト
3a 注入孔
4 注入材
9 トンネル補助工法支援システム
10 注入機
11 注入ポンプ
12 操作盤
12a 運転開始つまみ
12b 運転停止つまみ
12c 注入流速設定ボリューム
12d ポンプ選択ボタン
12e リセットボタン
12f トータルリセットボタン
12g モニタ
12h 表示
13 PLC(注入制御装置)
13a 演算処理部
13b 入出力部
13c LAN通信部
13m 記憶部
14 注入ホース
15 注入圧センサ
16 ローカルエリアネットワーク(LAN)
18 インバータ(ポンプ駆動回路)
19 チャート出力部
20 情報処理装置
21 CPU(処理部)
21a 受付部
21b 作成部
22 ディスプレイ
23 記憶部
23p 支援プログラム
23d 支援データ
24 通信部
25 入力部
30 遠隔情報処理装置
40 注入状況表示画面
41 図
42 表
43 注入量の棒グラフ
44 注入圧の折れ線グラフ
50 整合確認帳票
51 トータル注入量の表
52 注入量の経時変化のチャート
60 チャート
Claims (4)
- 施工中のトンネルの周辺地山に注入機の注入ポンプから注入材を注入するトンネル補助工法における支援システムであって、
前記注入機に搭載されて前記注入ポンプを制御するとともに、前記注入材の注入量を含む注入データを一次注入データとして取得する注入制御装置と、
前記注入制御装置と接続された情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置が、
前記注入制御装置から前記一次注入データを受け取って二次注入データとして記憶する記憶部と、
前記注入ポンプの実注入データ又は前記一次注入データと、前記二次注入データとの整合確認のための整合確認帳票の出力指令を受け付ける受付部と、
前記受け付けに応じて、前記実注入データと前記一次注入データとの整合確認期間中の二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票として出力する作成部と、を含むことを特徴とするトンネル補助工法支援システム。 - 前記受付部は、前記出力指令を、前記注入ポンプの実注入データと前記一次注入データとの整合確認を行った時間情報とともに受け付け、
前記作成部は、前記時間情報に対応する二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票を作成することを特徴とする請求項1に記載のトンネル補助工法支援システム。 - 施工中のトンネルの周辺地山に注入機の注入ポンプから注入材を注入するトンネル補助工法における支援方法であって、
前記注入機に搭載された注入制御装置が、前記注入ポンプを制御するとともに、前記注入材の注入量を含む注入データを一次注入データとして取得する工程と、
前記注入制御装置と接続された情報処理装置が、前記注入制御装置から前記一次注入データを受け取って二次注入データとして前記情報処理装置の記憶部に記憶する工程と、
前記情報処理装置が、前記注入ポンプの実注入データ又は前記一次注入データと、前記二次注入データとの整合確認のための整合確認帳票の出力指令を受け付ける工程と、
前記情報処理装置が、前記受け付けに応じて、前記注入ポンプの実注入データと前記一次注入データとの整合確認期間中の二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票として作成する工程と
を備えたことを特徴とするトンネル補助工法支援方法。 - 前記情報処理装置が、前記受付工程では、前記出力指令を、前記注入ポンプの実注入データと前記一次注入データとの整合確認を行った時間情報とともに受け付け、前記作成工程では、前記時間情報に対応する二次注入データを前記記憶部から読み出して整合確認帳票を作成することを特徴とする請求項3に記載のトンネル補助工法支援方法。
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