JP7057851B1 - 注入管理システム及び注入管理方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
一方、前掲特許文献1には、複数の注入機の注入データを共有することが開示されているものの、注入機の運転台数が途中で変更された場合の処理については開示されていない。台数変更の情報が管理PCに反映されないと、注入データを正しく管理することができない。
本発明は、かかる事情に鑑み、複数台の注入機などの注入系統の注入工程を管理するシステムにおいて、運転台数が変更された場合に、その台数変更の情報を注入管理に反映させて注入管理情報の信頼性を確保することを目的とする。
注入系統ごとに設けられ、対応する注入系統の注入データの取得及び送信を含む注入データ系統別処理を行なう2以上の系統別処理手段と、
これら系統別処理手段が取得した注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を行なう統括処理手段と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する運転確認手段と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる反映手段と
を備えたことを特徴とする。
前記注入系統は、注入機ごとに構成されていてもよく、注入機に含まれる1又は複数の注入ポンプごとに構成されていてもよい。
前記注入データは、例えば注入孔の孔番号、注入量、注入圧、注入開始時間、停止時間などを含み得る。
前記系統別処理手段としては、注入系統ごとのPLC、制御盤、PCなどが挙げられる。
前記統括処理手段としては、統括PC、中央制御盤等が挙げられる。
前記注入データの保存は、注入データのデータベースへの蓄積を含む。
前記注入データの編集は、注入データを実際のトンネル断面を模した図表やグラフにしてディスプレイ表示することや、注入作業の日報などの帳票を作成することを含む。
前記応答信号の受信があれば、その応答信号を発信した系統別処理手段は注入運転中と判別できる。
前記応答信号の受信が無いときは、対応する系統別処理手段は注入運転を停止していると判別できる。
前記手入力部としては、各注入系統の操作盤に設けられた操作ツマミ、タッチパネルディスプレイの表示等が挙げられる。
これによって、運転中の注入系統が実際に注入運転しているのか、それともメンテナンスのために稼働しているのかを判別できる。
注入運転モードであるときは、運転確認手段が、その注入系統は注入運転をしているとして処理する。
メンテナンス運転モードであるときは、運転確認手段が、その注入系統は注入運転をしていないとして処理する。
注入系統ごとに設けられた系統別処理手段によって、対応する注入系統の注入データの取得及び送信を含む注入データ系統別処理を行う工程と、
これら系統別処理手段が取得した注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を、統括処理手段によって行う工程と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する工程と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる工程と
を備えたことを特徴とする注入管理方法。
各注入系統の系統別処理手段によって取得された注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を行う処理と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する処理と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる処理と
を実行させることを特徴とする。
図1は、NATM工法によって構築施工中の山岳トンネル1において、周辺地山2を安定化させるための補助工法として、注入工法を実施する様子を示したものである。周辺地山2には、多数(図1では3つだけ図示)の長尺の先受け鋼管20が打設されている。各先受け鋼管20の内部が、注入孔21を構成している。トンネル1内には、注入機10(注入系統)をそれぞれ搭載した複数台(図1では3台)のトラック4が配車されている。各トラック4の注入機10の複数の注入ポンプ11から注入管16が延びている。注入管16は、注入工程を実施する長尺先受け鋼管20の末端部に接続されている。
複数の注入機10によって、複数の注入孔21に同時注入できる。
なお、統括処理端末30は、モバイルパソコンに限らず、デスクトップパソコンによって構成されていてもよい。統括処理手段として、汎用パソコンからなる統括処理端末30に代えて、専用の中央制御盤を用いてもよい。
なお、表示部14dが、タッチパネルディスプレイであってもよい。タッチパネルディスプレイからなる表示部14dに、前記各種操作ツマミ14aに相当するタッチボタンが表示されるようになっていてもよい。
なお、図示は省略するが、好ましくは、各注入機10には、系統別処理手段として、PLC40で取得した注入データを有線で受信して格納するノートパソコン等のデータロガーが設けられている。
<注入データ系統別処理工程>
図5のフローチャートに示すように、作業者が注入機10の電源を入れると(ステップ101)、その注入機10のPLC40の運転モード指定プログラム44eが起動し、例えば表示部14dに注入運転モード及びメンテナンス運転モードの何れかを指定するモード指定情報の入力を促す表示がなされる(ステップ102)。このとき、PLC40及び表示部14dは、モード指定情報を受け付けるモード指定情報受付部を構成する。
一方、統括処理端末30においては、注入データ統括処理プログラム34aによって、各注入機10からの注入データを受信し(ステップ201)、記憶部32のデータベースに蓄積する(ステップ202)。また、要求に応じて(ステップ203)、注入データを実際のトンネル断面を模した図表やグラフにしてディスプレイにリアルタイム表示する(ステップ204)。更に要求に応じて(ステップ205)、データベースの注入データから注入作業日報などの帳票を作成する(ステップ206)。
前記注入データの系統別処理及び統括処理と併行して、図5に示すように、各注入機10のPLC40における運転確認プログラム44fの起動によって、注入運転中の注入機10どうしによる運転確認がなされる(ステップ105)。詳しくは、図8に示すように、1の注入機10A(親機)のPLC40(注入運転確認信号発信部)からそれ以外の各注入機10B,10C(子機)へ注入運転確認信号を一定時間置きに発信する(ステップ120)。発信時間間隔は、1秒以下でもよく、数秒~1分以下でもよく、数分以上でもよい。
注入機10A(親機)のPLC40(応答信号受信部)が、該応答信号を受信する(ステップ124)。これによって、注入機10B,10Cが注入運転中であることが確認される(ステップ125)。
したがって、注入機10A(親機)のPLC40(運転確認手段)は、応答信号が返って来なかった注入機10B,10Cについては注入運転をしていないと判定できる(ステップ126)。
さらに、運転確認情報が、注入運転中の注入機10を特定する識別番号などを含んでいてもよい。
統括処理端末30(反映手段)は、受信した運転確認情報を注入管理に反映させる(ステップ132)。要するに、注入運転中の注入機台数に変更があったときは、その変更を記録し、以降は変更後の台数で注入管理を行う。これによって、図表やグラフなどを正しく表示したり、日報などの帳票を正しく作成したりできる。例えば、実際は2台で注入運転しているのに、3台で注入運転しているような図表やグラフなどがディスプレイに表示されたり、3台で注入したような日報が作成されたりすることがない。また、実際は途中で運転を停止した注入機10を運転継続中と認識して、その注入機10からの注入工程完了の合図信号を待ち続けることで、統括処理端末30の注入管理動作がいつまでも終わらないという事態に陥るのを回避できる。
<第2実施形態>
図8に示すように、第2実施形態においては、運転確認信号の発信主体が第1実施形態とは異なり、統括処理端末30Bが、運転確認信号を各注入機10へ発信している(ステップ301)。つまり、統括処理手段である統括処理端末30Bが、運転確認手段を兼ねている。統括処理端末30Bの記憶部32(図2参照)には、運転確認プログラム44f(図3参照)と同様の運転確認プログラムが格納されている。
図9に示すように、第3実施形態においては、注入機10(図2参照)の操作盤の表示部が、タッチパネルディスプレイ50になっている。タッチパネルディスプレイ50には、タッチボタン52(手入力部)を含む入力画面51が表示される。タッチボタン52は、注入機10が注入運転中か否かを示す運転確認情報の手入力を受け付ける。作業者が、タッチボタン52を操作して運転確認情報を手入力することによって、運転確認情報が取得される。該運転確認情報が統括処理端末30(図2参照)に送信され、統括処理端末30における注入管理に反映される。
各注入機10において、当該注入機10が注入運転中か否かをタッチパネルディスプレイ50で手入力するようになっていてもよい。何れか1台の注入機(親機)によって、すべての注入機の運転確認情報を手入力するようになっていてもよい。
例えば、運転確認手段として、注入機10とは別に専用の制御盤を設け、該制御盤によって運転確認情報を取得するようにしてもよい。
第3実施形態の変形例として、統括処理端末30において、各注入機10の運転確認情報を手入力するようにしてもよい。
2 周辺地山
3 注入管理システム
3b ハブ付きルーター
3c LAN
4 トラック
10 注入機
10A 親機(運転確認手段)
10B,10C 子機
11 注入ポンプ
12 系統別処理手段
14 操作盤
14a 各種操作ツマミ
14d 表示部
16 注入管
20 先受け鋼管
21 注入孔
30 統括処理端末(統括処理手段、反映手段)
30B 統括処理端末(統括処理手段、運転確認手段、反映手段)
31 処理部
33 通信部
32 記憶部
34 注入管理プログラム
34a 注入データ統括処理プログラム
34g 運転確認情報反映処理プログラム
35 注入管理データ
40 PLC
41 処理部
42 記憶部
43 入出力部
44 系統別処理プログラム
44a 注入データ系統別処理プログラム
44e 運転モード指定プログラム
44f 運転確認プログラム
Claims (5)
- 2以上の注入系統から注入材を、施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔に注入する注入工法における注入管理システムであって、
注入系統ごとに設けられ、対応する注入系統の注入データの取得及び送信を含む注入データ系統別処理を行なう2以上の系統別処理手段と、
これら系統別処理手段が取得した注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を行なう統括処理手段と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する運転確認手段と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる反映手段と、
各注入系統の運転モードが注入運転モード及びメンテナンス運転モードの何れであるかを指定するモード指定情報を受け付けるモード指定情報受付部と、
を備え、各注入系統が、注入ポンプ及び電源を含む注入機であり、前記運転確認手段は、各注入機が電源オンかつ注入運転モードであるか、それとも電源オンかつメンテナンス運転モード又は電源オフであるかの情報を前記運転確認情報として取得することを特徴とする注入管理システム。 - 前記運転確認手段が、1の系統別処理手段又は前記統括処理手段に設けられた注入運転確認信号の発信部及び応答信号の受信部と、各系統別処理手段に設けられた注入運転確認信号の受信部及び応答信号の発信部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の注入管理システム。
- 前記運転確認手段が、前記運転確認情報の手入力を受け付ける手入力部を含むことを特徴とする請求項1に記載の注入管理システム。
- 2以上の注入系統から注入材を、施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔に注入する注入工法における注入管理方法であって、
注入系統ごとに設けられた系統別処理手段によって、対応する注入系統の注入データの取得及び送信を含む注入データ系統別処理を行う工程と、
これら系統別処理手段が取得した注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を、統括処理手段によって行う工程と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する工程と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる工程と、
各注入系統の運転モードが注入運転モード及びメンテナンス運転モードの何れであるかを指定するモード指定情報を受け付ける工程と、
を備え、各注入系統が、注入ポンプ及び電源を含む注入機であり、前記運転情報を取得する工程では、各注入機が電源オンかつ注入運転モードであるか、それとも電源オンかつメンテナンス運転モード又は電源オフであるかの情報を前記運転確認情報として取得することを特徴とする注入管理方法。 - 各々が注入ポンプ及び電源を含む注入機である2以上の注入系統から注入材を、施工中のトンネルの周辺の地山に形成した複数の注入孔に注入する注入工法における注入管理を行うコンピュータに、
各注入系統の系統別処理手段によって取得された注入データの保存及び編集を含む注入データ統括処理を行う処理と、
各注入系統が注入運転中か否かの運転確認情報を取得する処理と、
前記運転確認情報を前記注入データ統括処理に反映させる処理と
各注入系統の運転モードが注入運転モード及びメンテナンス運転モードの何れであるかを指定するモード指定情報を受け付ける工程と、
を実行させ、前記運転情報を取得する処理では、各注入機が電源オンかつ注入運転モードであるか、それとも電源オンかつメンテナンス運転モード又は電源オフであるかの情報を前記運転確認情報として取得する処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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