JP7349468B2 - 紙製箱型のカートン - Google Patents

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Description

本発明は、ティッシュペーパー等の衛生紙を収容する、紙製箱型のカートンに関する。
ティッシュペーパー等の衛生紙は紙製箱型のカートンに箱詰めされ、このカートンは複数個を段ボール箱に収容して梱包されて保管される(特許文献1)。ここで、一般に、衛生紙を収容する前には、カートンは、起函後に直方体の辺となるシートの各箇所に罫線が設けられた後、二つ折りにされて対向する2辺を張り合わされた状態で提供される。衛生紙を収容する際には、カートンプッシャー等のカートン組み立て手段が、二つ折りにされたシートの長手方向の一辺に当接し、直方体の長辺を構成する罫線に対して、垂直方向の応力を付与することにより、カートンを起函して、直方体の函体を形成する。
特開2002-87423号公報
従来、箱入り衛生紙のコストダウンや軽量化等を図るためにカートンの坪量を低減する試みがなされている。しかしながら、カートンの坪量を低減すると、カートンの強度が低下し、カートンプッシャー等のカートン組み立て手段で、二つ折りにされたシートに応力が付与される際、カートンが変形する問題があった。特に、カートンの坪量が310g/m以下になると、カートンの強度が顕著に低下することが指摘されていた。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、箱入り衛生紙のコストダウンや軽量化を図ることが可能な紙製箱型のカートンであって、起函時の変形が少なく、製箱適性が良好な紙製箱型のカートンを提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、カートンが二つ折りにされた状態で、二つ折りにされたカートンの最外縁を構成し、カートンが起函された状態で、直方体の長辺を構成する、カートンの屈折部の近傍において、カートン組み立て手段から、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に、衝撃分散手段を設けた紙製箱型のカートンによれば、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、紙製品の積層体を収納する、直方体の紙製箱型のカートンであって、前記カートンの坪量が200g/m以上310g/m以下であり、前記カートンが二つ折りにされた状態で、二つ折りにされた前記カートンの最外縁を構成し、前記カートンが起函された状態で、直方体の長辺を構成する、カートンの屈折部の近傍において、カートン組み立て手段から、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に、衝撃分散手段が設けられており、前記衝撃分散手段が、補強罫線からなり、衝撃を受ける箇所1カ所あたりの前記補強罫線の総延長長さが、50mm以上300mm以下であり、前記衝撃分散手段の設置場所を底面部(6)と一方の側面部(7)との間に位置する罫線(2)に接続する部位とするものであり、前記衝撃分散手段が、直方体の長辺を構成する、起函時に折られる罫線との角度が45°以上135°以下の第1の補強罫線を有し、前記第1の補強罫線の幅が、1.2mm以上1.8mm以下であり、前記衝撃分散手段が、直方体の長辺を構成する、起函時に折られる罫線との角度が-45°を超え45°未満の第2の補強罫線を有し、前記第2の補強罫線の幅が、1.3mm以上1.9mm以下であり、前記第1の補強罫線の総延長長さ前記第2の補強罫線の総延長長さに対する比が0.15以上28以下であり、圧縮強度(RL)は、JIS P 8126(2005)に従い、カートンのシートから幅12.7mm、長さ152.4mmの短冊状の試験片を採取して測定するものであり、前記カートンの長辺方向(L)における圧縮強度(RL)が600N以上1000N以下である、紙製箱型のカートンである。
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本発明の紙製箱型のカートンは、坪量が310g/m以下であるので、このカートンを用いて製造される箱入り衛生紙のコストダウンや軽量化が可能となる。また、本発明の紙製箱型のカートンは、二つ折りにされた状態で、二つ折りにされたカートンの最外縁を構成し、カートンが起函された状態で、直方体の長辺を構成する、カートンの屈折部の近傍において、カートン組み立て手段から、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に、衝撃分散手段が設けられているので、カートンプッシャー等のカートン組み立て手段により、応力が与えられたとしても、カートンが変形することを防止できる。
紙製箱型のカートンの斜視図を示す図面である。 カートンの展開図を示す図面である。 衝撃分散手段である補強罫線の拡大図を示す図面である。 衝撃分散手段である補強罫線の拡大図を示す図面である。 カートン組み立て時の様子を示す図面である。 段ボール箱にカートンを収納する際の様子を示す図面である。 圧縮強度測定の際の試験片の様子を示す図面である。 補強罫線の断面図を示す図面である。 補強罫線の定義に当たっての参考図を示す図面である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<紙製箱型のカートン>
図1に示すように、紙製箱型のカートン1は、紙製品であるシート状の衛生紙の積層体を収納する直方体の函体であり、カートン1の高さHは、内部に収容される衛生紙の積層方向に沿う寸法であり、直方体の最も長い辺を構成する長辺をLとし、H及びLにともに垂直な辺を短辺Wとする。衛生紙としては、ティッシュペーパー、ハンドタオル等が例示されるが、個々の衛生紙は、例えばポップアップ方式で取り出せるように、Z折りやV折り等されて上下の衛生紙を挟持しつつ積層されてもよく、ポップアップ方式では取り出せないものであってもよい。カートン1は板紙等のシートから形成すればよい。
カートン1は、図2に示す展開図で表したように、幅の広い長方形をした、長辺L及び短辺Wに囲まれる頂面部5及び底面部6、幅の狭い長方形をした、長辺L及び高さHに囲まれ、左右の側壁を形成する一対の側面部(一方の側面部7、他方の側面部8)を有する二つ折りのシートを起函して直方体に組み立てて形成されるものである。二つ折りにされた状態で、例えば、頂面部5と左右の側面部、底面部6と一方の側面部7は、カートン1の屈折部を構成する罫線2を介して交互に隣接している。また、底面部6には、長辺側フラップ11が形成されており、この部位に接着剤を塗布することにより、底面部6の長辺側フラップ11と他方の側面部8が連結して、組み立てられる前のカートン1を構成するシートが、筒体を形成するようになっている。頂面部5及び底面部6の両端縁には、短辺側フラップ9が形成されており、一方の側面部7及び他方の側面部8の両端縁には、高さ側フラップ10が形成されている。頂面部5には、開口部3を形成するためのミシン目4が設けられる。
カートン1が箱入り衛生紙の製造ラインに供給される前の段階においては、カートン1を構成するシートは、例えば、頂面部5と他方の側面部8との間の罫線2、一方の側面部7と底面部6との間の罫線2が屈折され、二つ折りにされた状態で、長辺側フラップ11に糊付けされて、長辺側フラップ11と他方の側面部8が連結した状態で保管される。
カートン1がカートン組み立て手段20により起函されると、カートン1は四角柱状の筒体となり、この筒体の中に衛生紙の積層体が挿入される。衛生紙の積層体が挿入された後、まず、高さ側フラップ10を屈折させるとともに、高さ側フラップ10の外側面(衛生紙の積層体に接しない面)にホットメルトや糊等の接着剤を塗布し、短辺側フラップ9を屈折させて、高さ側フラップ10に重ね合わせ、開口を封緘する。
なお、本明細書においては、衛生紙の積層体を収容した状態のカートン1と、衛生紙の積層体を収容する前のカートン1とを特に区別せずに記載する。衛生紙の積層体を収容していない状態のカートン1は、図5に示すように、長辺側フラップ11を他方の側面部8に接着等し、短辺側フラップ9や高さ側フラップ10を屈折させず、頂面部5と底面部6が互いに接するように長手方向の罫線2でシートを折り曲げ、二つ折りにした状態をいう。
[坪量]
カートン1の坪量は、200g/m以上310g/m以下である。カートン1の坪量を上記の範囲内のものとすることにより、カートン1の強度を維持してカートン1を潰れにくくできるとともに、コストダウンを実現し、カートン1の製箱性も良好に維持される。なお、製箱性とは、カートン1を二つ折りにした状態から四角柱状の筒体に変形させる際の起函しやすさや、起函後にカートン1に衛生紙の積層体を収容(充填)する際、短辺側フラップ9及び高さ側フラップ10を折り重ねる際の開口の封緘しやすさをいう。カートン1の坪量は、230g/m以上300g/m以下であることが好ましく、250g/m以上300g/m以下であることがより好ましい。
なお、カートン1の坪量は、JIS P 8124に基づいて測定する。
[密度]
カートン1の密度は、0.70g/cm以上1.00g/cm以下であることが好ましく、0.75g/cm以上1.00g/cm以下であることがより好ましく、0.80g/cm以上0.95g/cm以下であることが最も好ましい。カートン1の密度が上記の範囲内であることにより、カートン1用の紙型に罫線(折り曲げ線)を入れ易くすることができ、製箱性を良好に維持することができる。なお、密度は、JIS P 8118に基づいて測定する。
[衝撃分散手段]
図3及び図4に、衝撃分散手段12である補強罫線の拡大図を、図5にカートン1の組み立て時の様子を示す。本発明の紙製箱型のカートン1においては、カートン1が二つ折りにされた状態で、二つ折りにされたカートン1の最外縁を構成し、カートン1が起函された状態で、直方体の長辺を構成する、カートン1の屈折部の近傍において、カートン組み立て手段から、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に、衝撃分散手段12が設けられている。この衝撃分散手段12は、好ましくは、カートン1の起函時に、カートンプッシャー等のカートン組み立て手段20と当接して、カートン組み立て手段20からの応力が付与される部位に設けられており、例えば、上記に説明した二つ折りのカートン1であれば、底面部6と一方の側面部7との間に位置する罫線2に接続する部位、又は頂面部5と他方の側面部8との間に位置する罫線2に接続する部位に設けられていることが好ましく、底面部6と一方の側面部7との間に位置する罫線2に接続する部位のみに設けられていることがより好ましい。
第1の補強罫線121は、直方体の長辺を構成し、起函時に折られる罫線との角度が、45°以上135°以下である罫線が入っていることが好ましい。第2の補強罫線122は、直方体の長辺を構成し、起函時に折られる罫線との角度が、-45°を超え45°未満である罫線が入っていることが好ましい。換言すると、補強罫線は、図9に示すように、罫線2を反時計周り方向に回転させた補強罫線について、罫線2と、その反時計回り方向に回転した補強罫線のなす角度が、0°以上45°未満の場合は、第2の補強罫線122、45°以上135°以下の場合は、第1の補強罫線121、135°を超え180°以下の場合は、第2の補強罫線122となる。
このような条件を満たす、衝撃分散手段12としては、特に限定されるものではないが、例えば、直方体の長辺に位置する上記の罫線2と交差する、平行の複数本の等長の第1の補強罫線121と、この複数本の第1の補強罫線121の端部を連結する第2の補強罫線122とから構成されることが好ましい。なお、この場合、複数本の第1の補強罫線121の端部は、少なくとも一端側と、他端側とのそれぞれで、直線上に分布していることが好ましいが、本発明は必ずしもそのような態様に限定されず、曲線上に分布していてもよい。第1の補強罫線121の端部が曲線上に分布している場合、第2の補強罫線122は曲線により構成されることとなる。また、第1の補強罫線121と、罫線2とは、必ずしも接続していなくてもよく、第1の補強罫線121の延長線上で、第1の補強罫線121と罫線2とが交差するように構成されているものの、実際に交差していなくてもよく、第1の補強罫線121と罫線2とが交差する部位で第1の補強罫線121が途切れていてもよい。
本発明の実施形態の一例として、第1の補強罫線121が、直方体の長辺を構成する罫線と、90°の角度で交差し、複数本の第1の補強罫線121の端部が、直線状に分布している場合、第1の補強罫線121、及び2本の第2の補強罫線122(第1の補強罫線121の一端側の第2の補強罫線122と第1の補強罫線121の他端側の第2の補強罫線122)により形成される図形の外形は、長方形又は正方形となるが、本発明はそのような態様に限定されず、複数本の第1の補強罫線121及び第2の補強罫線122により形成される図形は、菱形や平行四辺形等であってもよい。
第1の補強罫線121の本数は、1本以上10本以下であることが好ましく、2本以上10本以下であることがより好ましく、3本以上8本以下であることが更に好ましい。第2の補強罫線122の本数は、1本以上10本以下であることが好ましく、2本以上8本以下であることがより好ましく、2本以上6本以下であることが更に好ましい。また、上記で言及する第1の補強罫線121や、第2の補強罫線122は、任意の箇所で分断されていてもよく、分断された後の補強罫線を1本と数える場合、第1の補強罫線121の本数は2本以上20本以下であることが好ましく、4本以上20本以下であることがより好ましく、6本以上16本以下であることが更に好ましい。第2の補強罫線122の本数は2本以上20本以下であることが好ましく、2本以上16本以下であることがより好ましく、2本以上12本以下であることが更に好ましい。第1の補強罫線121及び第2の補強罫線122の本数が上記の範囲内のものであることにより、カートン組み立て手段20により付与される応力を、衝撃分散手段12で適度に分散させつつ、第1の補強罫線121及び第2の補強罫線122を過剰に形成することによる強度の低下を抑えることができる。
補強罫線の総延長長さは、1カ所あたり、50mm以上300mm以下であることが好ましく、80mm以上250mm以下であることがより好ましく、100mm以上200mm以下であることが更に好ましい。なお、ここで、総延長長さとは、補強罫線を1本の罫線に連結したと考えたときの罫線の長さを指す。
第1の補強罫線121の総延長長さは、1カ所あたり、30mm以上300mm以下であることが好ましく、40mm以上200mm以下であることがより好ましく、70mm以上150mm以下であることが更に好ましい。また、第2の補強罫線122の総延長長さは、1カ所あたり、10mm以上300mm以下であることが好ましく、20mm以上200mm以下であることがより好ましく、30mm以上100mm以下であることが更に好ましい。第1の補強罫線121及び第2の補強罫線122の総延長長さが上記の範囲内であることにより、カートン1の強度を低下させることなく、カートン組み立て手段20から付加される応力を、適度に分散させることができる。
なお、第1の補強罫線121の総延長長さと、第2の補強罫線122の総延長長さとの比は、0.15以上28以下であることが好ましく、0.5以上20以下であることがより好ましく、1以上10以下であることが更に好ましい。第1の補強罫線121の総延長長さと、第2の補強罫線122の総延長長さとの比が上記の範囲内であることにより、衝撃分散手段12が、カートン組み立て手段20からの衝撃を十分に分散できるものとなるとともに、補強罫線を設けることによる強度の低下を防止することもできる。
図8は補強罫線の断面を示す。図8において、補強罫線の深さD1,D2はカートン1の表面を基準とした補強罫線の高さ方向の寸法である。補強罫線の幅W1,W2(凹部の幅)、補強罫線の延びる方向に垂直な方向における当該補強罫線の最大幅である。なお、ここで、カートン1の紙厚はtとする。
補強罫線の深さは、レーザーにより補強罫線を横切るように高さ情報を測定し、最も深い箇所の高さと測定開始点(非罫線部)の高さとの差とする。例えば、株式会社エレクトロダイン研究所製のブランクス計測システムを用いることができる。補強罫線の幅は光学顕微鏡等の一般的な顕微鏡で測定する。
第1の補強罫線の幅W1は、1.2mm以上1.8mm以下であることが好ましく、1.3mm以上1.7mm以下であることがより好ましく、1.4mm以上1.6mm以下であることが更に好ましい。また、第2の補強罫線の幅W2は、1.3mm以上1.9mm以下であることが好ましく、1.4mm以上1.8mm以下であることがより好ましく、1.5mm以上1.7mm以下であることが更に好ましい。さらに、本発明においては、第1の補強罫線の深さD1が、0.10mm以上0.30mm以下であることが好ましく、0.12mm以上0.25mm以下であることがより好ましく、0.15mm以上0.20mm以下であることが更に好ましい。さらに、第2の補強罫線の深さD2は、0.08mm以上0.30mm以下であることが好ましく、0.11mm以上0.25mm以下であることがより好ましく、0.14mm以上0.20mm以下であることが更に好ましい。第1の補強罫線121及び第2の補強罫線122の幅及び深さを上記の範囲内のものとすることにより、衝撃分散手段12が、カートン組み立て手段20からの衝撃を十分に分散できるものとなるとともに、補強罫線を設けることによる強度の低下を防止することもできる。
[圧縮強度]
図2に示すように、カートン1の長辺Lは、MD方向(流れ方向)に沿っていることが好ましい。図6に示すように、カートン1を段ボール箱21に収容する際には、カートン1の長辺L方向を段ボール箱21の上下方向に沿うようにして、複数段(図6では2段)に積み重ねる。
カートン1の、長辺LがCD方向(流れ方向に垂直な方向)に沿っている場合、カートン1が長辺L方向に圧縮されると変形し易く、カートン1の長辺L方向を段ボール箱21の上下方向に沿って積み重ねた際、段ボール箱21内のカートン1が潰れ易くなる。そこで、カートン1の長辺LがMD方向に沿うようにすることで、カートン1が長辺L方向に圧縮されても変形し難く、カートン1の長辺L方向を段ボール箱21の上下方向に沿って積み重ねた際、段ボール箱21内のカートン1が潰れ難くなる。
なお、カートン1の長辺LがMD方向(流れ方向)に沿っているとは、以下の長辺L方向におけるカートン1の圧縮強度RLが、カートン1の短辺W方向の圧縮強度RTよりも大きい場合をいう。カートン1の紙繊維を顕微鏡で見るだけでは、全ての繊維がMD方向に沿って平行になるとは限らず、斜めになったりするものもあるためである。
カートン1の長辺L方向におけるカートン1の圧縮強度RLは、600N以上1000N以下であることが好ましく、650N以上950N以下であることがより好ましく、700N以上900N以下であることが最も好ましい。圧縮強度RLが上記の範囲内のものであることにより、カートン1が長辺L方向に圧縮されても変形しにくくなる一方で、カートン1を構成するシートが硬くなり過ぎて、カートン1に罫線2を設ける際や、カートン1を長辺L方向に圧縮した際に、罫線2が割れてしまうことを防止することができる。
ここで、圧縮強度RLは、JIS P 8126(2005)に従い、カートン1のシートから幅12.7mm、長さ152.4mmの短冊状の試験片を採取して測定する。具体的には、図7に示すようにリング状に巻いた試験片S1の軸方向(試験片の短手方向)に荷重Fを加えたときの圧縮強さを測定する。
圧縮強度RLは、試験片S1の長辺方向がカートン1の長辺L方向と垂直な(つまり、荷重の加わる方向がカートン1の長辺L方向に平行な)場合をいう。また、カートン1の短辺W方向の圧縮強度RTは、試験片S2の長辺方向がカートン1の短辺W方向と垂直な(つまり、荷重の加わる方向がカートン1の幅方向に平行な)場合をいう。
ここで、図2に示すように、カートン1の長辺L方向の長さは、例えば200mm以上と十分に長いため、試験片S2は、カートン1の罫線を含まないように採取することができる。一方、カートン1の短辺W方向の長さは例えば130mm以下であるため、試験片S1は、カートン1の罫線2を少なくとも1つ含んでしまう。しかしながら、罫線2は試験片S1を圧縮する方向と同一であるため、試験片S1に含まれる罫線2が2本以下であれば、測定に差し支えない。
起函時にカートン組み立て手段20からの機械的衝撃を受ける箇所に最も近い部位における、圧縮強度RTは、500N以上800N以下であることが好ましく、500N以上700N以下であることがより好ましく、500N以上600N以下であることが更に好ましい。また、起函時に機械的衝撃を受ける箇所に最も近い部位における、比(RL/RT)は1.10以上1.50以下であることが好ましく、1.15以上1.40以下であることがより好ましく、1.20以上1.35以下であることが最も好ましい。
[剛度(曲げこわさ)]
起函時にカートン組み立て手段20からの機械的衝撃を受ける箇所に最も近い部位における、カートン1の長辺L方向における縦剛度SLは、7.0mN・m以上11.0mN・m以下であることが好ましく、7.5mN・m以上10.5mN・m以下であることがより好ましく、8.0mN・m以上10.0mN・m以下であることが最も好ましい。起函時にカートン組み立て手段20からの機械的衝撃を受ける箇所に最も近い部位における、カートン1の短辺W方向における横剛度STは、2.8mN・m以上6.0mN・m以下であることが好ましく、3.3mN・m以上5.5mN・m以下であることがより好ましく、3.8mN・m以上5.0mN・m以下であることが最も好ましい。カートン1の剛度(曲げこわさ)を上記の範囲内のものにすることにより、カートン1が衝撃を受けた場合でも、カートンが潰れ難いものにすることができるとともに、カールのない平坦性に優れるカートン1を提供することができる。
剛度(曲げこわさ)は、ISO 2493に記載された方法に準じ、L&W Bending Tester(Lorentzen & Wettre社製)を用いて、幅38mm、長さ100mmの試験片の一端側を試料台のチャックに片持ち梁式で固定し、試験片の一端側より外側の片面を試料台上の検出部の突状係合部に接触させる。このとき、試験片の他端は拘束されないフリーの状態となる。この状態で、曲げ長(試料台のチャックと係合部との間隔、つまり、試験片のスパン(梁間))を10mmとし、曲げ角度(試験片の一端を保持したチャックの回転角、この回転の際に試験片は係合部に押し付けられ、試験片が撓む)を15度としたときの曲げ抵抗(荷重)を測定し、次の算出式によって求める。
曲げこわさ(mN・m)=60×曲げ抵抗(mN)×{曲げ長10(mm)}÷{π×曲げ角度15(°)×サンプル幅38(mm)×1000}
縦剛度SLは、試験片の長辺方向(梁間)がカートン1の長辺L方向に等しい場合をいう。横剛度STは、試験片の長辺方向(梁間)がカートン1の短辺W方向に等しい場合をいう。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。
<実施例及び比較例>
表1に示す坪量及び密度を有するコートボール紙を用いて、図2に示すカートンの紙型を切り出した。切り出した組み立て前のカートンの紙型に対して、カートンの長辺、短辺、高さ部分に相当する部位に罫線を形成し、底面とこれに隣接する側面の間に位置する罫線に対して、90°の角度を以て交差する6本の第1の補強罫線と、上記罫線と平行な2本の第2の補強罫線とを形成した。第1の補強罫線及び第2の補強罫線を有する2カ所の衝撃分散手段は、これらの重心が、上記罫線の端部から60mmの2箇所の位置に、1つずつ配置されるようにした。なお、実施例において、衝撃分散手段は、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に形成されていた。
以下の各項目を評価した。評価基準は、基準と比較し、◎:非常に良好、〇:良好、△:同等、×:劣るで判定した。
低坪量化の実現性:坪量が300g/m以下を◎、300g/mを超え310g/m以下を○、310g/mを超える場合×とした。
サイドフラップ(高さ側フラップ)成型性:カートンの製箱時における短辺側フラップを屈折させた際の、短辺側フラップのズレを評価した。坪量に影響する。
段積み適性:図6に示すように、カートンの長辺を縦にして段ボールに収容し、この段ボールを10段積み重ねて1週間保管し、再下段のカートン収容段ボール箱を開封して、カートンの潰れの有無を確認した。カートンの長辺方向に沿う方向の圧縮強度に影響する。
カートン起函時の操業性:カートンプッシャーにより応力が与えられた時の衝撃を補強罫線に分散させる効果を評価した。衝撃を受ける1カ所あたりの補強罫線の総mm/箇所が、多すぎると衝撃面の強度が下がり、少なすぎると強度が分散されず、カートン起函時にカートン詰まりが発生する。
第1の罫線方向に発生するカートンのへこみ:第1の補強罫線の総延長長さが短すぎると補強罫線以外でへこみが発生し、長すぎると補強罫線部でくぼみが発生する。
第2の罫線方向に発生するカートンの傷:第2の補強罫線の総延長長さが短すぎると補強罫線以外で傷が発生し、長すぎると補強罫線で折れが発生する。
カートンの傷の総合評価:起函時の衝撃により発生するカートン傷、へこみを総合評価した。第1の補強罫線の総延長長さと第2の補強罫線の総延長長さの比に影響する。
得られた結果を表1から表5に示す。
坪量が200g/mを下回った比較例1では、カートンを構成するシートが薄いので脆くなり、柔軟性に劣って製箱時にフラップを成型し難く、サイドフラップ成型性が劣った。
坪量が310g/mを上回った比較例2では、カートンを構成するシートが硬くて製箱時にフラップが成型し難くなり、サイドフラップ成型性が劣るとともに、コスト高となり、低坪量化の実現性にも劣った。
1 カートン
2 罫線
3 開口部
4 ミシン目
5 頂面部
6 底面部
7 一方の側面部
8 他方の側面部
9 短辺側フラップ
10 高さ側フラップ
11 長辺側フラップ
12 衝撃分散手段
121 第1の補強罫線
122 第2の補強罫線
20 カートン組み立て手段
21 段ボール箱

Claims (1)

  1. 紙製品の積層体を収納する、直方体の紙製箱型のカートンであって、
    前記カートンの坪量が200g/m以上310g/m以下であり、
    前記カートンが二つ折りにされた状態で、二つ折りにされた前記カートンの最外縁を構成し、
    前記カートンが起函された状態で、直方体の長辺を構成する、カートンの屈折部の近傍において、
    カートン組み立て手段から、衝撃を受ける場所の面積中心から20mm以内の領域に、衝撃分散手段が設けられており、
    前記衝撃分散手段が、補強罫線からなり、
    衝撃を受ける箇所1カ所あたりの前記補強罫線の総延長長さが、50mm以上300mm以下であり、
    前記衝撃分散手段の設置場所を底面部(6)と一方の側面部(7)との間に位置する罫線(2)に接続する部位とするものであり、
    前記衝撃分散手段が、直方体の長辺を構成する、起函時に折られる罫線との角度が45°以上135°以下の第1の補強罫線を有し、
    前記第1の補強罫線の幅が、1.2mm以上1.8mm以下であり、
    前記衝撃分散手段が、直方体の長辺を構成する、起函時に折られる罫線との角度が-45°を超え45°未満の第2の補強罫線を有し、
    前記第2の補強罫線の幅が、1.3mm以上1.9mm以下であり、
    前記第1の補強罫線の総延長長さ前記第2の補強罫線の総延長長さに対する比が0.15以上28以下であり、
    圧縮強度(RL)は、JIS P 8126(2005)に従い、カートンのシートから幅12.7mm、長さ152.4mmの短冊状の試験片を採取して測定するものであり、
    前記カートンの長辺方向(L)における圧縮強度(RL)が600N以上1000N以下である、紙製箱型のカートン。
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