JP6504790B2 - 紙製品入りカートン及びカートン収容段ボール箱 - Google Patents

紙製品入りカートン及びカートン収容段ボール箱 Download PDF

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Description

この発明は、ティッシュペーパー等の紙製品を収容したカートン、及びカートンを収容したカートン収容段ボール箱に関する。
ティシュペーパー等の紙製品は紙製のカートンに箱詰めされ、このカートンを複数個段ボール箱に収容して梱包され、保管される。この際、段ボール箱を複数積み上げた状態で保管されるため、下段側の段ボール箱が重みで潰れ、内部のカートンも潰れることがある。カートンが潰れると、見栄えが劣って不良品となる。そこで、段ボール箱の内フラップを厚さ方向に潰し、内フラップがカートンに片当たりするのを防止してカートンの潰れを抑制する技術が開発されている(特許文献1)。
又、カートンの潰れを抑制する方法として、カートンのサイズ(長さ、幅、高さ)を小さくすることも従来から行われている。
特開2002-87423号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術の場合、段ボール箱の製造工程を変更する必要があり、一般的な段ボール箱に適用できるとは限らない点で、汎用性に欠けることがある。
又、カートンを小型化すると、カートンに収容されたティシュペーパー等の紙製品のサイズが小さくなったり、紙製品の組数を減らす必要が生じ、カートン内の紙製品をすぐに使い切ってしまい、その交換頻度が高くなるという問題がある。
そこで、カートンのサイズを小さくせずにカートンの強度を高める方法として、カートンの坪量や紙厚を高くすることが挙げられるがコストアップになる。また、カートンの坪量や紙厚が高くなると、紙製品を使い切ったカートンを廃棄する際、カートンを小さく折り曲げ難くなる。一方、カートンの坪量や紙厚を低くすると強度が低下し、カートンの潰れを抑制することが困難になると共に、製造時にカートンが破れて生産性が低下する。また、カートンに澱粉系やポリアクリルアミド系等の紙力剤を過剰に添加したり、塗工すると、強度は向上するが、廃水処理の負荷が大きくなり、長期で操業することが困難であった。
すなわち、本発明は、カートンのサイズを小さくしたり、紙力剤を過剰に添加したり、カートンの坪量や紙厚を顕著に高くせずに、カートンの強度を向上させてカートンの潰れを抑制した紙製品入りカートン及びカートン収容段ボール箱の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の紙製品入りカートンは、紙製品の積層体を収容した紙製のカートンにおいて、前記カートンの坪量が250〜370g/m、紙厚tが280〜430μm/枚、前記カートンの長辺が200〜250mm、幅が100〜130mm、前記紙製品の積層方向に沿った前記カートンの高さが40〜65mmであり、JIS−P8126に規定する前記カートンの前記長辺方向のリングクラッシュ値RLが500〜800N、かつ、(RL/t)が1.7〜2.5N/μm、JIS−P8126に規定する前記カートンの前記幅方向のリングクラッシュ値RTが550〜1,050N、かつ、(RT/t)が2.1〜3.1N/μmである。
前記カートンの前記長辺方向における曲げこわさが3.7〜7.3mN・mであることが好ましい。但し、前記曲げこわさは、ISO−2493に記載された方法に準じ、L&W Bending Tester(Lorentzen & Wettre社製)を用い、前記カートンの長辺方向に自身の長手方向を合わせた幅38mm、長さ100mmの試験片の一端側を試料台のチャックに片持ち梁式で固定し、前記試験片の一端側より外側の片面を前記試料台上の検出部の突状係合部に接触させ、前記試験片の他端が拘束されないフリーの状態で、曲げ長(前記試料台のチャックと前記係合部との間隔、つまり、前記試験片のスパン(梁間))を10mmとし、曲げ角度(前記試験片の一端を保持したチャックの回転角、この回転の際に前記試験片は前記係合部に押し付けられ、試験片が撓む)を15度としたときの曲げ抵抗(荷重)を測定し、次の算出式:曲げこわさ(mN・m)=60×曲げ抵抗(mN)×曲げ長10(mm) ÷{π×曲げ角度15(°)×サンプル幅38(mm)×1000}で求める。
前記カートンは多層からなり、かつそのうち針葉樹由来のパルプを40〜100質量%含む硬質層の占める割合が15〜75質量%であることが好ましい。
前記カートンの前記長辺方向の圧縮強度が130〜220N/箱であることが好ましい。但し、前記圧縮強度は、前記カートンの長辺を縦(軸方向)になるように圧縮試験機に置き、面積177cm2(直径15cmの円形)の圧縮板を前記カートン上に配置したとき、前記圧縮板の内側に前記カートンの外フラップの面が完全に入るようにし、前記圧縮板に加圧速度10mm/minの条件で一軸荷重を掛けて圧縮し、軸方向の変位と荷重のグラフにて、最初に現れる、上に凸となる第一変曲点とし、23℃、50%RHの恒温恒湿条件で5回行った値を平均する。
前記カートンの√{(縦方向のJIS-P8116(2000)に従う引裂き強さ)×(横方向のJIS-P8116(2000)に従う引裂き強さ)}が2.1〜3.6Nであることが好ましい。
前記カートン内の高さ方向に、前記積層体と前記カートンとの間に隙間を有し、(前記カートン内の前記紙製品の組数)/(前記カートンの高さ)で表される比が、2.8〜4.3であることが好ましい。
前記硬質層は、段ボール由来の古紙を含有することが好ましい。


本発明のカートン収容段ボール箱は、前記紙製品入りカートンを段ボール箱に複数個収容してなるカートン収容段ボール箱であって、前記段ボール箱の上下面にそれぞれ外フラップと、内フラップとを有し、前記カートンは長辺方向を前記段ボール箱の上下方向に沿って2段に重ねて収容され、前記段ボール箱の前記上下方向の内寸が420〜500mmで、前記カートンの上面に前記内フラップを接しさせたとき、該内フラップの上面と、前記外フラップを折るための外フラップ罫線との距離で表されるフラップ間隙が1〜18mmである。
この発明によれば、カートンのサイズを小さくしたり、紙力剤を過剰に添加したり、カートンの坪量や紙厚を顕著に高くせずに、カートンの強度を向上させてカートンの潰れを抑制することができる。
本発明の実施形態に係る紙製品入りカートンの斜視図である。 カートンの展開図である。 カートン収容段ボール箱の上面を開口した状態の斜視図である。 カートン収容段ボール箱の外フラップに沿う断面図である。 段ボール箱の展開図である。 フラップ間隙の測定方法を示す図である。 リングクラッシュ値の測定方法を示す図である。 圧縮強度の測定で得られた、軸方向の変位と荷重の関係を示す図である。 廃棄時のカートンの折り曲げ性の評価方法を示す図である。 カートンの層構造を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る紙製品入りカートン20の斜視図である。紙製品入りカートン20(以下、適宜「カートン」とも称する)は、シート状の紙製品25の積層体を収容した紙製の矩形箱体からなり、紙製品入りカートン20の高さHは、内部の紙製品25の積層方向に沿った高さである。紙製品25としては、ティシュペーパー、ハンドタオル等が例示され、個々の紙製品25は、例えばポップアップ式にZ折りやV折り等されて積層されてもよく、ポップアップしないように重ねられてもよい。又、カートン20は板紙等から形成することができる。
カートン20は、展開図2に示すように、幅の広い長方形をした頂面部201と底面部202、及び幅の狭い長方形であって左右の側壁を形成する一対の側面部203,204を有するシートを直方体に組み立ててなり、頂面部201と底面部202、及び一対の側面部203,204は折れ線を介して交互に連接されている。また、底面部202の一方の側縁にカートン糊付け部205が連接されている。そして、カートン糊付け部を側面部204の側縁に接着等して所定の罫線(折線)でシートを折り曲げることで、頂面部201と底面部202、及び一対の側面部203,204が四角柱状に起函される。
頂面部201の両端縁にはそれぞれ上面側外フラップ206、206Bが連接され、底面部202の両端縁にはそれぞれ下面側外フラップ207、207Bが連接されている。同様に、側面部203の両端縁にはそれぞれ内フラップ208、208Bが連接され、側面部204の両端縁にはそれぞれ内フラップ209、209Bが連接されている。
また、頂面部201には収容する紙製品25を取り出すためのミシン目212が設けられている。
そして、カートン糊付け部205を接着等して四角柱状に形成された箱体に紙製品25の積層体を挿入した後、箱体の開口の一側面となる内フラップ208,209を対向的に折込み、この外側面(紙製品25の積層体に接しない面)にホットメルトや糊等の接着剤を塗布し、外フラップ206,207を折り重ねて、開口を封緘する。同様に、箱体の開口の他の側面となる内フラップ208B,209Bを対向的に折込み、この外側に外フラップ206B,207Bを折り重ねて、開口の閉鎖が完了する。このようにして、紙製品入りカートン20が組立てられる。
カートン20の坪量が250〜370g/m、紙厚tが280〜430μm/枚、カートン20の長辺が200〜250mm、幅が100〜130mm、高さが40〜65mmであり、JIS−P8126に規定するカートン20の長辺方向のリングクラッシュ値RLが500〜800N、かつ、(RL/t)が1.7〜2.5N/μmである。
カートン20の坪量が250g/m未満であると、カートン20の強度が低下してカートン20が潰れ易くなる。カートン20の坪量が370g/mを超えると、カートン20の強度は高くなるがコストアップになる。カートンの坪量は、250〜340g/mであることが好ましく、250〜300g/mであることがより好ましい。
カートン20の坪量は、JIS−P8124に基づいて測定する。
カートン20の紙厚tが280μm/枚未満であると、カートン20の強度が低下してカートン20が潰れ易くなる。カートン20の紙厚tが430μm/枚を超えると、カートン20の強度は高くなるがコストアップになる。カートンの紙厚tが280〜380μm/枚であることが好ましく、280〜340μm/枚であることがより好ましい。なお、カートン20は一枚のシートを起函して製造される。
カートン20の紙厚tは、シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重250gf、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間にカートン20のシートを1枚置き、測定子を1秒間に1mm 以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。10回繰り返した測定の平均値を紙厚とする。
カートン20の長辺Lが200mm未満か、幅Wが100mm未満か、又は高さHが40mm未満になると、カートン20に入っているティシュペーパー等の紙製品のサイズが小さくなったり、紙製品の組数を減らす必要が生じて使用感が低下する。カートン20の長辺Lが250mmを超えるか、幅Wが130mmを超えるか、又は高さHが65mmを超えると、カートン20が大きくなり過ぎて強度が低下し、カートン20が潰れ易くなる。カートン20の長辺Lは200〜240mmが好ましく、220〜230mmがより好ましい。また、カートン20の幅Wは、100〜125mmが好ましく、110〜120mmがより好ましい。カートン20の高さHは、42〜55mmが好ましく、42〜48mmがより好ましい。
一般にカートンの坪量や紙厚を低くすると、カートン20の強度が低下してカートンの潰れが発生する。カートン20の強度は、圧縮強度であるリングクラッシュ値で評価でき、特に、後述するカートン収容段ボール箱100の保管時に、内部のカートン20が潰れやすくなる長辺方向のリングクラッシュ値RLを高くすることが必要となる。そして、例えば、図10に示すように、カートン20を多層20U〜20Zから構成し、かつそのうち針葉樹由来のパルプを40〜100質量%含む硬質層20X,20Y,20Zの占める割合が15〜75質量%となるように構成することで、カートンの坪量や紙厚が低くても、コストアップを伴わずにカートンの強度を高くできることが判明した。
ここで、カートン20を構成するすべての層の強度を高くするのでなく、強度が高くて固い硬質層をカートン20の層の一部に積層すると、カートンの坪量や紙厚が低くても、カートンの潰れを低減させることができる。
なお、硬質層20X,20Y,20Zは、針葉樹由来のパルプを好ましくは40〜80質量%含み、より好ましくは40〜60質量%含む。又、カートン20を構成する層のうち、硬質層20X,20Y,20Z以外の層20U,20V,20Wは針葉樹由来のパルプを40質量%未満含み、硬質層20X,20Y,20Zに比べて強度が低い。
又、硬質層20X,20Y,20Zは、例えば段ボール由来の古紙を主体とする原料から抄造することができ、また、ダンボール由来の古紙の配合量を調整して針葉樹由来のパルプの総量を調整することで、バージンパルプのコストを抑制できる。その他の層20U,20V,20Wは、例えば雑誌古紙を主体とする原料から抄造することができる。
なお、カートン20の層における硬質層の位置に制限はないが、硬質層以外の層を表面に設けることが好ましい。硬質層以外の層を表面に設けることで、カートンの表面性が良くなり、触感や印刷品質が向上する。
なお、硬質層20X,20Y,20Zにおける「針葉樹由来のパルプ」は、JIS P8120の繊維組成試験法に準じて定量できる。また、本試験法に準じる染色によって、針葉樹パルプの判別が難しい場合であっても、針葉樹パルプの繊維形態(繊維長2.0〜4.5mm程度、繊維幅20〜70μm程度)は、広葉樹パルプの繊維形態(繊維長0.8〜1.8mm程度、繊維幅10〜50μm程度)と異なるため、判別することができる。
又、カートンのうち硬質層の占める割合が15質量%未満であると、カートンの坪量や紙厚を低くしたときにカートンの強度が低下する場合がある。カートンのうち硬質層の占める割合が75質量%を超えると、カートンの製造時に罫線が入れ難くなって成形性に劣り、廃棄時にカートンを折り曲げ難くなる場合がある。カートンのうち硬質層の占める割合は、より好ましくは25〜70質量%、最も好ましくは40〜60質量%である。
なお、カートンを水又は湯に浸漬すると、各層が分離するので、分離した各層を離解して繊維を回収し、顕微鏡観察によって長繊維の量を測定することで、各層に含まれる針葉樹由来のパルプの割合を求めることができる。
リングクラッシュ値RLが500N未満であるとカートン20が潰れ易くなり、800Nを超えると必要以上に強度が高くなってコストアップになる。
RLは、550〜740Nが好ましく、600〜720Nがより好ましい。
リングクラッシュ値は、JIS−P8126(2005)に従い、カートン20のシートから幅12.7mm、長さ152.4mmの短冊状の試験片を採取して測定する。具体的には、図7に示すようにリング状に巻いた試験片S1の軸方向(試験片の短手方向)に荷重Fを加えたときの圧縮強さを測定する。
カートン20の長辺方向のリングクラッシュ値RLとは、試験片S1の長辺方向がカートン20の長辺方向と垂直な(つまり、荷重の加わる軸方向がカートン20の長辺方向に平行な)場合をいう。又、カートン20の幅方向のリングクラッシュ値RTとは、試験片S2の長辺方向がカートン20の幅方向と垂直な(つまり、荷重の加わる軸方向がカートン20の幅方向に平行な)場合をいう。
ここで、図2に示すように、カートン20の長辺方向の長さは200mm以上と十分に長いため、リングクラッシュ値RTを測定するための試験片S2は、カートン20の罫線を含まないように採取する。一方、カートン20の幅方向の長さは130mm以下であるため、リングクラッシュ値RLを測定するための試験片S1は、カートン20の罫線RCを少なくとも1つ含んでしまう。しかしながら、罫線RCは試験片S1を圧縮する方向と同一であるため、試験片S1に含まれる罫線RCが2本以下であれば、測定に差し支えない。
又、(RL/t)は、紙厚t当りのリングクラッシュ値RLを表し、(RL/t)が高いほど紙厚tが薄くても強度が高いことを示す。(RL/t)が1.7未満であると、RLが低くなってカートンが潰れやすくなる。一方、(RL/t)が2.5を超えると強度は高くなるが、カートンが固くなり過ぎて、罫線が入りにくくなり、カートンの成形性が劣る場合がある。又、上述のように、硬質層が段ボール由来の古紙を含有する場合、(RL/t)が2.5を超えるものはカートン中の段ボール由来の古紙の割合が多くなり過ぎ、カートンがもろくなり、箱状に成形した際に罫線割れが生じる場合がある。
(RL/t)は、1.9〜2.5N/μmが好ましく、2.0〜2.5N/μmがより好ましい。
カートン20に段ボールを含有させた場合、カートン20中のパルプ原料中の段ボール由来の古紙の含有割合は20〜70質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%が最も好ましい。
段ボール由来の古紙の含有割合が20質量%未満であると強度が上がりにくく、カートンが潰れ易くなる場合がある。一方、段ボール由来の古紙の含有割合が70質量%を超えると、カートンがもろくなり、箱状に成形した際に罫線割れが生じる場合がある。
また、段ボール古紙を配合すると、段ボール古紙に含まれるアルミ(アルミ蒸着紙パック、箔押し紙等が由来)が異物となって、カートンに含まれる場合がある。アルミ由来の異物がカートンに含まれるとクレームになるため、カートンに含まれるアルミ由来の異物の大きさを3.0mm以下とするよう、古紙パルプ工程におけるスクリーン等のリジェクト率を適宜調整することが好ましい。
リングクラッシュ値RTが550〜1,050N、かつ、(RT/t)が2.1〜3.1N/μmであることが好ましい。
RTが550N未満であると、例えばカートン20を頂面部201が上になるように複数包装パックした製品を保管した際に、カートン20の側面部203,204が潰れてしまう場合がある。一方、RTが1,050Nを超えると、必要以上に強度が高くなってコストアップになってしまう場合がある。
(RT/t)が2.1未満であると、例えばカートン20を頂面部201が上になるように複数包装パックした製品を保管した際に、カートン20の側面部203,204が潰れてしまう場合がある。一方、(RT/t)が3.1を超えると強度は高くなるが、カートンが固くなり過ぎて、罫線が入りにくくなり、カートンの成形性が劣る場合がある。
RTは700〜1,050Nがより好ましく、800〜1,050Nが最も好ましい。
(RT/t)は2.3〜3.1N/μmがより好ましく、2.5〜3.1N/μmが最も好ましい。
カートン20の長辺方向における曲げこわさSLが3.7〜7.3mN・mであると、低坪量でも強度が保たれ、カートンの潰れをさらに抑制することができるので好ましい。カートンの曲げこわさSLが3.7mN・m未満であるとカートンが潰れ易くなり、7.3mN・mを超えると必要以上に強度が高くなってコストアップになってしまう場合がある。曲げこわさSLは、3.7〜6.0mN・mが好ましく、3.7〜4.8mN・mがより好ましい。
曲げこわさは、ISO−2493に記載された方法に準じ、L&W Bending Tester(Lorentzen & Wettre社製)を用い、幅38mm、長さ100mmの試験片の一端側を試料台のチャックに片持ち梁式で固定し、試験片の一端側より外側の片面を試料台上の検出部の突状係合部に接触させる。このとき、試験片の他端は拘束されないフリーの状態となる。この状態で、曲げ長(試料台のチャックと係合部との間隔、つまり、試験片のスパン(梁間))を10mmとし、曲げ角度(試験片の一端を保持したチャックの回転角、この回転の際に試験片は係合部に押し付けられ、試験片が撓む)を15度としたときの曲げ抵抗(荷重)を測定し、次の算出式によって求めた。曲げこわさ(mN・m)=60×曲げ抵抗(mN)×曲げ長10(mm)÷{π×曲げ角度15(°)×サンプル幅38(mm)×1000}。
曲げこわさSLは、試験片の長辺方向(梁間)がカートン20の長辺方向に等しい場合をいう。曲げこわさSTは、試験片の長辺方向(梁間)がカートン20の幅方向に等しい場合をいう。
曲げこわさSTは、7.5〜14.5mN・mが好ましく、7.5〜12.0mN・mがより好ましく、7.5〜9.5mN・mが最も好ましくい。曲げこわさSTが7.5mN・m未満であると、例えばカートン20を頂面部201が上になるように複数包装パックした製品を保管した際に、カートン20の側面部203,204が曲がってしまう場合がある。一方、曲げこわさSTが14.5mN・mを超えると、必要以上に強度が高くなってコストアップになってしまう場合がある。
カートン20の長辺方向の圧縮強度が130〜220N/箱であると好ましい。上記圧縮強度が130N/箱未満であると、カートン20の強度が低下してカートン20が潰れ易くなる場合がある。上記圧縮強度が220N/箱を超えると、カートン20の強度は高くなるがコストアップになる場合がある。上記圧縮強度が135〜190N/箱であることがより好ましく、140〜160N/箱であることが最も好ましい。
上記圧縮強度は以下のように行う。まず、カートン20の長辺を縦(軸方向)になるように圧縮試験機(例えば、ティー・エス・イー社製の製品名:AUTOCOM)に置き、面積177cm2(直径15cmの円形)の圧縮板をカートン20上に配置する。このとき、圧縮板の内側にカートン20の外フラップ206、207の面が完全に入るようにする。そして、圧縮板に加圧速度10mm/minの条件で一軸荷重を掛けて圧縮し、図8に示す軸方向の変位と荷重のグラフにて、最初に現れる、上に凸となる第一変曲点(カートン20の長辺を縦(軸方向)に置いた時の下部が潰れたり、座屈することが多い)を圧縮強度(N)とした。測定は、23℃、50%RHの恒温恒湿条件で5回行った値を平均した。
なお、カートン20の長辺方向の圧縮強度を規定する理由は、図3に示すようにカートン20を段ボール10に収容して保管する場合に、カートン収容段ボール箱100を複数個積み重ねて保管するが、その際に、カートン20の長辺方向に荷重が加わり、潰れる場合があるためである。
カートン20の√{(縦方向の引裂き強さ)×(横方向の引裂き強さ)}が2.1〜3.6Nであることが好ましい。
カートン20の√{(縦方向の引裂き強さ)×(横方向の引裂き強さ)}が2.1N未満であるとカートンに紙製品の積層体を挿入する際、カートンが破れてしまう場合がある(製造時の破れ)。3.6Nを超えると必要以上に強度が高くなってコストアップになってしまう場合がある。√{(縦方向の引裂き強さ)×(横方向の引裂き強さ)}は、2.1〜3.2Nが好ましく、2.1〜2.6Nがより好ましい。
カートン20の縦方向及び横方向の引裂き強さは、JIS-P8116(2000)に従って測定する。又、縦方向及び横方向は、それぞれカートン20のシートのMD及びCD方向である。
なお、√{(縦方向の引裂き強さ)×(横方向の引裂き強さ)}を、適宜「引裂き強さ」と称する。
(カートン20内の紙製品の組数)/(カートン20の高さH)で表される比Tが、2.8〜4.3であることが好ましい。上記比Tが2.8未満であると、カートン20の中身のティシュペーパーが少なく、カートン内の隙間が大きくなってカートンが形状を保ちにくくなり、カートンが潰れ易くなる場合がある。一方、上記比Tが4.3を超えると、カートン20の中身のティシュペーパーが多く、カートン内の隙間が少なくなり、ティシューの取り出し性が劣る(ティシュペーパーをカートンから取り出しにくくなる)場合がある。上記比Tは3.3〜3.9が好ましい。
カートン20内の紙製品の組数が150〜200組であると、ティシュペーパーの交換頻度が高くなりすぎず、また、コストも高くなり過ぎないので、組数とコストのバランスが好ましくなる。組数が150組未満であると、組数が少なく、カートン内のティシュペーパーをすぐに使い切ってしまい、その交換頻度が高くなる場合がある。一方、組数が200組を超えると、カートン20内の紙製品のコストが高くなる場合がある。紙製品の組数は、160〜180組がより好ましく、160〜170組がさらに好ましい。
次に、本発明の実施形態に係るカートン収容段ボール箱100について説明する。図3は、カートン収容段ボール箱100の上面を開口した状態の斜視図、図4はカートン収容段ボール箱100の外フラップに沿う断面図である。カートン収容段ボール箱100は、紙製品入りのカートン20を段ボール箱10に複数個収容してなる。段ボール箱10は、上下面にそれぞれ一対の外フラップ2と、一対の内フラップ4とを有し、カートン20は長辺方向を上下方向Uに沿って2段に重ねて段ボール箱10に収容されている。
段ボール箱10は、展開図5に示すように、縦折り罫線R3、R3、R3により分割された4枚の胴部6と、そのうち2つの離間する胴部6の上下に横折りの外フラップ罫線R1を介してそれぞれ繋がる外フラップ2と、別の2つの胴部6の上下に横折りの内フラップ罫線R2を介してそれぞれ繋がる内フラップ4と、を有している。隣接する外フラップ2と内フラップ4との間には切断線Cが入れられ、各フラップ2,4が切り離されている。最外側の胴部6の端部には糊代パネル6fが設けられ、糊代パネル6fを他端側の胴部6の外面又は内面に接着等することで、胴部6が四角柱状に起函される。
そして、段ボール箱10の下側(底面側)の一対の内フラップ4を内フラップ罫線R2にて内側に谷折りした後、同様に下側の一対の外フラップ2を外フラップ罫線R1にて内側に谷折りし、外フラップ2同士の合わせ目をテープや接着剤により固定して底面を形成する。または、上記一対の内フラップ4の下面(外フラップ2側の面)と上記一対の外フラップ2の上面(内フラップ4側の面)をホットメルトによって固定して底面を形成してもよい。
なお、ホットメルトによって固定する場合、上記一対の内フラップ4の面積に対する上記一対の外フラップ2の面積の割合は、1.1〜2.0であることが好ましい。上記割合が上記範囲を超えると、外フラップ2の面積が内フラップ4の面積に対して大きくなり過ぎ、ホットメルト用の接着剤をつける部分(糊代)が少なくなり、フラップをうまく固定できない場合がある。一方、上記割合が上記範囲未満であると、段ボールが正方形に極めて近くなり(上記割合が1.0の場合、正方形になる)、カートンの収納形態が制限される。また、フラップの面積が大きくなり、コスト増となる場合がある。内フラップ4の面積に対する外フラップ2の面積の割合は、1.1〜1.8が好ましく、1.2〜1.6がより好ましく、1.2〜1.4が更に好ましい。
次に、段ボール箱10の上面開口からカートン20を収容した後、上面側の内フラップ4及び外フラップ2を上記と同様に内側に折り込み、外フラップ2同士の合わせ目を固定することで、カートン収容段ボール箱100を製造することができる。
ここで、対向する外フラップ2同士を合わせると両者は突合せとなり、外フラップ2同士の合計幅は、段ボール箱10の幅とほぼ一致して段ボール箱10の底面及び上面を形成する。一方、対向する内フラップ4同士を合わせても突合せにならず、内フラップ4同士の合計長さは、段ボール箱10の長手方向の長さより短くなり、対向する内フラップ4の間に段差が生じる。このように突合せにならない内フラップ4の場合、上述のようにカートン収容段ボール箱100を複数積み上げると、下段側の段ボール箱が重みで潰れて内部のカートンも潰れるおそれがある。
そのため、本発明は、突合せにならない内フラップ4を有する段ボール箱10を対象とする。
段ボール箱10の上下方向の内寸IL(図3参照)が420〜510mm、以下に述べるフラップ間隙D(図6参照)が1〜18mmである。
内寸ILが420mm未満であると、段ボール箱10に2段に重ねて収容されるカートン20の長辺Lも210mm未満に小さくなり、カートン20に入っているティシュペーパー等の紙製品のサイズが小さくなったり、紙製品の組数を減らす必要が生じて使用感が低下する。
一方、内寸ILが500mmを超えると、段ボール箱10に収容されるカートン20の長辺Lも250mmを超えて大きくなり、カートン収容段ボール箱100を複数積み上げたときに下段側の段ボール箱10が重みで潰れ、内部のカートン20も潰れ易くなる。内寸ILは、420〜490mmが好ましく、450〜470mmがより好ましい。
フラップ間隙Dは、カートン20を段ボール箱10に2段に重ねて収容した状態で、カートン20の上面20aに内フラップ4を接しさせたとき、内フラップ4の上面4aと、外フラップ2を折るための外フラップ罫線R1との距離で表される。フラップ間隙Dが1mm未満であると、カートン20の上面に内フラップ4が常時接触して押圧するので、カートン20が潰れ易くなる場合がある。フラップ間隙Dが18mmを超えると、カートン20の上面と段ボール箱10との間の上部空間が大きくなり過ぎ、下段側のダンボール箱10が重みによって上部空間を圧縮するように潰れて側面が膨らむ胴膨れが発生し、ダンボール箱10及びその内部のカートン20が潰れ易くなる場合がある。フラップ間隙Dは、1〜10mmがより好ましく、2〜5mmがさらに好ましい。
なお、図6に示すようにして、フラップ間隙Dを測定する。まず、内フラップ4の隅部の上面4aに分銅(質量100g、直径28mm、圧力1.59kPa)を置き、内フラップ4の下面をカートン20の上面20aに接しさせる。このとき、内フラップ4の上面4aから外フラップ罫線R1までの距離(高さ)を測定し、フラップ間隙Dとする。なお、外フラップ罫線R1の位置(高さ)は、外フラップ2を段ボール箱10の外面に接するように折ったときの頂点とする。又、フラップ間隙Dがマイナスとは、図6において、内フラップ4の上面4aが外フラップ罫線R1よりも上側に位置することをいう。
段ボール箱10に収容するカートン20の個数を40〜100個とすると、カートン20を収容し過ぎてカートン20が潰れないと共に、1個の段ボール箱に多くのカートン20を収容できるので輸送効率が向上する。段ボール箱10に収容するカートン20の個数は、50〜80個がより好ましく、60〜80個がさらに好ましい。
なお、段ボール箱10を構成する段ボール(シート)の構造としては、表裏のライナーと、ライナー間に挟まれて波状に成形された段を有する中芯と、が接着剤等によって積層された公知の構造を用いることができる。段をフルートと言い、例えばAフルート(段の高さが4.5〜4.8mm、30cm当たりの山数34、段繰率1.6)、Bフルート(段の高さが2.5〜2.8mm、30cm当たりの山数50、段繰率1.4)、Cフルート(段の高さが3.5〜3.8mm、30cm当たりの山数40、段繰率1.5)等がある。Aフルート、Bフルート、Cフルートの中で、強度は、Aフルート>Cフルート>Bフルートの序列となる。フルートの種類は特に限定されないが、AフルートやCフルートが好ましく、Cフルートがより好ましい。Aフルートより強度が高いと段ボールのコストが上昇する場合がある。一方、Bフルートより強度が低いと、段ボール箱やカートンが潰れ易くなる場合がある。なお、各フルートにおいて、段の高さ、30cm当たりの山数、段繰率を適宜変更しても良い。
又、段ボール箱の材質は、公知のものを使用できる。
ライナーには、クラフトパルプを主原料とするクラフトライナーや古紙を主原料とするライナー等が好適に使用される。中芯は、好適には古紙を主原料とする。また、裏ライナーに中芯を使用してもよい。ライナーや中芯の原料は制限されないが、ライナーは古紙を配合することが好ましい。クラフトライナーは強度は高いが、コストが高くなる場合がある。また、中芯は、強度を高めた強化中芯を使用しても良い。強化中芯を使用する場合、通常の中芯に比べて、坪量を低くすることができる。
ライナーの坪量は140〜200g/mが好ましい。ライナーの坪量が200g/mを超えるとコストが高くなる場合がある。一方、ライナーの坪量が140g/m未満になると、段ボール箱の強度が弱くなり、カートンや段ボール箱が潰れ易くなる場合がある。ライナーの坪量は150〜180g/mがより好ましく、160〜170g/mが最も好ましい。
中芯の坪量は100〜200g/mが好ましい。中芯の坪量が200g/mを超えるとコストが高くなる場合がある。一方、中芯の坪量が100g/m未満になると、段ボール箱の強度が弱くなり、カートンや段ボール箱が潰れ易くなる場合がある。中芯の坪量は110〜180g/mがより好ましく、120〜150g/mが最も好ましい。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、上記例では、段ボール箱は、罫線及び切断線を設けたワンピースのシートを起函したが、スリーピースのシートを用いてもよい。
カートン及びそれに収容される紙製品の種類、材質や、紙製品の積層態様も限定されない。
ポップアップ式に積層したティシュペーパー(紙製品:表1,2に記載の組数)を収容したティシュペーパーカートン(ティシュペーパーボックス)20を用意し、このカートンを高さ方向に5個重ねてフィルムでパックしたパック品を、図3に示す段ボール箱10に収容し、上面のフラップ2,4を封緘してカートン収容段ボール箱100を得た。段ボール箱10の仕様、段ボール箱10、及びカートン20の各種寸法を表1、表2に示す。
カートンの坪量、紙厚、圧縮強度(縦方向)、リングクラッシュ値、長辺方向における曲げこわさ、引裂き強さ(√{(縦方向の引裂き強さ)×(横方向の引裂き強さ)})は上述のようにして測定した。
なお、カートンは、層の総数を6層とし、そのうち、硬質層を3層とした。但し、実施例2,3,4はそれぞれ硬質層を1層、2層、4層とし、比較例1、10はそれぞれ硬質層を1層、5層としたと共に各層の坪量を変更した。例えば、実施例1は6層のうち硬質層が3層であり、各層の坪長が同一であるため、硬質層の割合が50質量%となった。又、比較例2は6層のうち硬質層が3層であるが、硬質層の坪量が他の層の坪量より低く、坪量を考慮して計算すると、硬質層の割合が40質量%となった。又、カートンを室温の水に30分間浸漬し、各層を剥離した後、各層の成分及び坪量を測定した。
又、各層のパルプ原料として、硬質層以外の層は雑誌古紙主体のパルプ、硬質層は段ボール由来の古紙パルプを使用した。
又、多層のカートンは、ヘッドボックスを多数有する公知の多層抄きマシンで抄造して得た。必要に応じて、層と層の間に、公知の紙力剤を塗布した。
また、カートン収容段ボール箱100を10段積み重ねて1週間保管し、最下段のカートン収容段ボール箱100の胴膨れの有無を目視判定した。評価は、実用上問題ない通常レベルの潰れを「3」とし、これよりやや優れているを「4」、優れているを「5」とした。同様に、「3」より劣っているを「2」、著しく劣っているを「1」とした。評価が3〜5であれば問題ない。
又、最下段のカートン収容段ボール箱100を開封してカートンの潰れの有無を目視判定した。
さらに、廃棄時にカートンの折り曲げ性を次のように評価した。まず、ティシュペーパーを使い切った空のカートン20について、外フラップ206、207を開封した四角柱状とし、さらに図9に示すように罫線に沿って潰し、頂面部201と側面部204が、底面部202と側面部203の上に重なる状態とした。次に、このカートンを、長辺方向の中央部Cで手で折り返し、折り曲げやすさを評価した。
さらに、カートンにティシュー積層体を挿入する際の、カートンの破れの有無を評価した。
各評価は、従来品と同等なものを「3」とし、これを基準として上記と同様に5段階評価した。
又、ティシュペーパー(紙製品)のサイズ(1組ずつのシート)、カートン20内の組数とコストのバランス、及び取り出し性を評価した。評価は、従来品と同等なものを「3」とし、これを基準として上記と同様に5段階評価した。なお、カートン内の組数が少なくなり過ぎると、カートン内のティシュペーパーをすぐに使い切ってしまい、その交換頻度が高くなるので、組数とコストのバランスが悪く、カートン内の組数が多くなり過ぎると、ティシュペーパーのコストが高くなるので、やはり組数とコストのバランスが悪くなる。
得られた結果を表1、表2に示す。
Figure 0006504790
Figure 0006504790
表1、表2から明らかなように、カートンの坪量、紙厚t、リングクラッシュ値RL、(RL/t)、長辺L、幅W、高さHを所定の範囲とした各実施例の場合、カートンのサイズを小さくせずに使用感を確保しつつ、さらにカートンの坪量や紙厚を顕著に高くせずにカートンの強度を向上させてカートンの潰れを抑制することができた。
一方、カートンの坪量、紙厚t、圧縮強度(縦方向)、RL、(RL/t)が規定範囲未満である比較例1〜4の場合、カートンの強度が低下し、カートンが潰れるとともに、カートンの製造時に破れが生じた。
なお、カートン中の硬質層の割合が15質量%未満で、硬質層中の針葉樹パルプの割合が40質量%未満である比較例1の場合、硬質層の割合および硬質層中の針葉樹パルプの割合が規定範囲内である比較例2に比べ、さらに顕著にカートンが潰れた。さらに、RTが550N未満、かつ、(RT/t)が2.1N/μm未満である比較例1の場合、カートン20を頂面部201が上になるように5個包装パックした製品を保管した際に、カートン20の側面部203,204が潰れた。
又、フラップ間隙Dが15mmを超えた比較例3の場合、フラップ間隙Dが15mm以下である比較例2に比べ、さらに段ボール箱の胴膨れが生じた。
又、フラップ間隙Dが1mm未満である比較例4の場合、フラップ間隙Dが1mm以下である比較例2に比べ、さらに顕著にカートンが潰れた。
カートンの坪量、紙厚、RLが所定の範囲を超えた比較例5の場合、カートンの強度は高くなってカートンが潰れなかったが、コストアップになったと共に廃棄時にカートンを折り曲げ難くなった。
カートンの坪量、紙厚、RLが規定範囲未満であると共に、カートンの長辺、幅及び高さが規定範囲を超えた比較例6の場合、カートンの強度が低下し、カートンが潰れるとともに、カートンの製造時に破れが生じた。さらに、比較例6の場合、(紙製品の組数)/(カートンの高さH)で表される比Tが2.8未満となってカートン20内の紙製品の組数が少なく、カートン内の隙間が大きくなってカートンが形状を保ちにくくなり、カートンが潰れた。また、ティシューの組数が少なくなって組数とコストのバランスが劣った。
カートンの坪量、紙厚、RLが規定範囲未満であると共に、(紙製品の組数)/(カートンの高さH)で表される比Tが4.3を超えた比較例7の場合、カートンの強度が低下し、カートンが潰れるとともに、カートンの製造時に破れが生じた。又、カートン20の中身のティシュペーパーが多く、カートン内の隙間が少なくなり、ティシューの取り出し性が劣った(ティシュペーパーをカートンから取り出しにくくなった)。
カートンの坪量、紙厚、RLが規定範囲未満であると共に、カートン20内の紙製品の組数が200組を超えた比較例8の場合、カートンの強度が低下し、カートンが潰れるとともに、カートンの製造時に破れが生じた。又、カートン20内の紙製品の組数が200組を超え、カートン内の紙製品のコストが高くなって組数とコストのバランスが劣った。
カートンの坪量、紙厚、RLが規定範囲未満であると共に、カートンの長辺、幅及び高さが規定範囲未満である比較例9の場合、カートンの強度が低下し、カートンが潰れるとともに、カートンの製造時に破れが生じた。さらに、比較例9の場合、カートンに入っているティシュペーパーのサイズが小さく、又、組数が150組未満に少なくなって組数とコストのバランスが劣った。
Rl及び(RL/t)が規定範囲を超えた比較例10の場合、カートンの強度は高くなってカートンが潰れなかったが、カートンの製造時に罫線が入れ難くなって成形性に劣り、廃棄時にカートンを折り曲げ難くなった。さらに、強度を高めるためにカートン中の硬質層の割合が75質量%を超えたため、カートン製造時における罫線の入れ易さが劣った。なお、比較例10の場合、硬質層中に針葉樹のパルプを多く含むため、比較例5のようにコストアップにはならなかった。
カートンの坪量、紙厚が規定範囲を超え、(RL/t)が規定範囲未満の市販品1、市販品2の場合、カートンのコストが高くなり、廃棄時の折り曲げやすさも劣った。
2 外フラップ
4 内フラップ
10 段ボール箱
20 カートン
25 紙製品
100 カートン収容段ボール箱
L カートンの長辺
W カートンの幅
H カートンの高さ
U 段ボール箱の上下方向
IL 段ボール箱の上下方向の内寸
D フラップ間隙

Claims (8)

  1. 紙製品の積層体を収容した紙製のカートンにおいて、
    前記カートンの坪量が250〜370g/m、紙厚tが280〜430μm/枚、
    前記カートンの長辺が200〜250mm、幅が100〜130mm、前記紙製品の積層方向に沿った前記カートンの高さが40〜65mmであり、
    JIS−P8126に規定する前記カートンの前記長辺方向のリングクラッシュ値RLが500〜800N、かつ、(RL/t)が1.7〜2.5N/μm
    JIS−P8126に規定する前記カートンの前記幅方向のリングクラッシュ値RTが550〜1,050N、かつ、(RT/t)が2.1〜3.1N/μmである紙製品入りカートン。
  2. 前記カートンの前記長辺方向における曲げこわさが3.7〜7.3mN・mである請求項1記載の紙製品入りカートン。
    但し、前記曲げこわさは、ISO−2493に記載された方法に準じ、L&W Bending Tester(Lorentzen & Wettre社製)を用い、前記カートンの長辺方向に自身の長手方向を合わせた幅38mm、長さ100mmの試験片の一端側を試料台のチャックに片持ち梁式で固定し、前記試験片の一端側より外側の片面を前記試料台上の検出部の突状係合部に接触させ、前記試験片の他端が拘束されないフリーの状態で、曲げ長(前記試料台のチャックと前記係合部との間隔、つまり、前記試験片のスパン(梁間))を10mmとし、曲げ角度(前記試験片の一端を保持したチャックの回転角、この回転の際に前記試験片は前記係合部に押し付けられ、試験片が撓む)を15度としたときの曲げ抵抗(荷重)を測定し、次の算出式:曲げこわさ(mN・m)=60×曲げ抵抗(mN)×曲げ長10(mm) ÷{π×曲げ角度15(°)×サンプル幅38(mm)×1000}で求める。
  3. 前記カートンは多層からなり、かつそのうち針葉樹由来のパルプを40〜100質量%含む硬質層の占める割合が15〜75質量%である請求項1または2記載の紙製品入りカートン。
  4. 前記カートンの前記長辺方向の圧縮強度が130〜220N/箱である請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙製品入りカートン。
    但し、前記圧縮強度は、前記カートンの長辺を縦(軸方向)になるように圧縮試験機に置き、面積177cm2(直径15cmの円形)の圧縮板を前記カートン上に配置したとき、前記圧縮板の内側に前記カートンの外フラップの面が完全に入るようにし、前記圧縮板に加圧速度10mm/minの条件で一軸荷重を掛けて圧縮し、軸方向の変位と荷重のグラフにて、最初に現れる、上に凸となる第一変曲点とし、23℃、50%RHの恒温恒湿条件で5回行った値を平均する。
  5. 前記カートンの√{(縦方向のJIS-P8116(2000)に従う引裂き強さ)×(横方向のJIS-P8116(2000)に従う引裂き強さ)}が2.1〜3.6Nである請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙製品入りカートン。
  6. 前記カートン内の高さ方向に、前記積層体と前記カートンとの間に隙間を有し、
    (前記カートン内の前記紙製品の組数)/(前記カートンの高さ)で表される比が、2.8〜4.3である請求項1〜5のいずれか一項に記載の紙製品入りカートン。
  7. 前記硬質層は、段ボール由来の古紙を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の紙製品入りカートン。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の紙製品入りカートンを段ボール箱に複数個収容してなるカートン収容段ボール箱であって、
    前記段ボール箱の上下面にそれぞれ外フラップと、内フラップとを有し、
    前記カートンは長辺方向を前記段ボール箱の上下方向に沿って2段に重ねて収容され、
    前記段ボール箱の前記上下方向の内寸が420〜500mmで、
    前記カートンの上面に前記内フラップを接しさせたとき、該内フラップの上面と、前記外フラップを折るための外フラップ罫線との距離で表されるフラップ間隙が1〜18mmであるカートン収容段ボール箱。
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