JP7347058B2 - 露光装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置および画像形成装置に関する。
複数のLEDが感光体ドラムの回転軸方向に沿って並び、感光体ドラムに対して回転軸方向の両端部で位置決めされるLPH(LEDプリントヘッド)等の露光部では、露光部の外部で生じた振動が入力されることで、副走査方向や焦点方向に振動が発生し、バンディングの原因となる。特に、露光部の外部で生じた振動に対して露光部が共振した場合には、露光部の振動が大きくなりやすくバンディングが生じやすい。従来技術として、特許文献1には、LPHに対して弾性部材等を押し付けることでLPHの振動を抑制する技術が開示されている。
特開2009-14984号公報
露光部の振動を低減する方法としては、例えば、露光部におもりと弾性部とを備える動吸振器を設けることが挙げられる。動吸振器の固有振動数は、弾性部のばね定数とおもりの質量とによって定まるが、弾性部のばね定数は温度によって変化するため、一つの動吸振器のみを露光部に設けた場合、周囲温度によっては露光部の振動を低減することができない場合がある。
本発明は、露光部に一つの動吸振器を設ける場合と比較して、露光部の振動を低減することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、回転する像保持体の軸方向に沿って並ぶ複数の発光素子を備え、当該軸方向の両端で当該像保持体に対し位置決めされ、当該像保持体に光を出射して当該像保持体を露光する露光部と、前記露光部に取り付けられ、予め定めた基準温度での固有振動数が互いに異なり、当該露光部の振動を吸収する複数の動吸振器とを備え、前記複数の動吸振器を構成する各々の動吸振器は、当該各々の動吸振器の少なくとも一部の前記軸方向における位置が一致していること、を特徴とする露光装置である。
請求項2に記載の発明は、前記複数の動吸振器の少なくとも一つが、前記露光部が振動した場合に最も変位が大きい最大変位位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の露光装置である。
請求項3に記載の発明は、前記複数の動吸振器のうち、前記基準温度における固有振動数が前記露光部が有する固有振動数に最も近い動吸振器が、前記最大変位位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載の露光装置である。
請求項4に記載の発明は、前記複数の動吸振器は、前記基準温度において第1固有振動数を有する第1動吸振器と、当該基準温度において当該第1固有振動数とは異なる第2固有振動数を有する第2動吸振器とを含み、前記第1動吸振器は、前記露光部に対向して配置され予め定めた質量を有する第1おもりと、弾性を有し当該露光部と当該第1おもりとを接続する第1弾性部とを備え、前記第2動吸振器は、前記露光部に対向して配置され予め定めた質量を有する第2おもりと、弾性を有し当該露光部と当該第2おもりとを接続する第2弾性部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の露光装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1動吸振器と前記第2動吸振器とは、前記軸方向に直交する方向から見て重なって設けられることを特徴とする請求項に記載の露光装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1動吸振器は、前記第1おもりにおける前記軸方向の一端および他端に前記第1弾性部が配置され、前記露光部に固定された固定部に対しそれぞれの当該第1弾性部を介して取り付けられており、前記第2動吸振器は、前記第2おもりにおける前記軸方向の一端および他端に前記第2弾性部が配置され、前記固定部に対しそれぞれの当該第2弾性部を介して取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置である。
請求項に記載の発明は、前記第2動吸振器は、前記第1動吸振器の前記第1おもりに取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1動吸振器は、前記露光部に固定された固定部に対し前記第1弾性部を介して取り付けられており、前記第2動吸振器は、前記固定部に対し前記第2弾性部を介して取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置である。
請求項に記載の発明は、前記複数の動吸振器は、それぞれ、予め定めた質量を有するおもりと、弾性を有し前記露光部と当該おもりとを接続する弾性部とを有し、当該おもりの質量、当該弾性部の剛性、または当該弾性部の形状が、互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置である。
請求項10に記載の発明は、回転する像保持体と、前記像保持体の軸方向に沿って並ぶ複数の発光素子を備え、当該軸方向の両端で当該像保持体に対して位置決めされ、当該像保持体に光を出射して当該像保持体を露光する露光部と、前記露光部に取り付けられるとともに、前記軸方向における同じ位置に取り付けられ、予め定めた基準温度での固有振動数が互いに異なり、当該露光部の振動を吸収する複数の動吸振器とを備える画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、露光部に一つの動吸振器を設ける場合と比較して、露光部の振動を低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、全ての動吸振器が最大変位位置に設けられない場合と比較して、露光部の振動をより低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、基準温度における固有振動数が前記露光部が有する固有振動数に最も近い動吸振器が最大変位位置に設けられない場合と比較して、基準温度における露光部の振動をより低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、露光部に一つの動吸振器を設ける場合と比較して、露光部の振動を低減することができる。
請求項に記載の発明によれば、第1動吸振器と第2動吸振器とが軸方向に直交する方向から見て重なって設けられない場合と比較して、露光部において動吸振器が設けられない面が多くなる。
請求項に記載の発明によれば、第1動吸振器と第2動吸振器とが異なる部材を介して露光部に取り付けられている場合と比較して、露光装置を構成する部品点数を低減することができる。
請求項に記載の発明によれば、第2動吸振器によって第1動吸振器の固有振動数を調整することができる。
請求項に記載の発明によれば、第1動吸振器と第2動吸振器とが異なる部材を介して露光部に取り付けられている場合と比較して、露光装置を構成する部品点数を低減することができる。
請求項に記載の発明によれば、露光部に一つの動吸振器を設ける場合と比較して、露光部の振動を低減することができる。
請求項10に記載の発明によれば、露光部に一つの動吸振器を設ける場合と比較して、露光部の振動を低減することができる。
実施の形態1が適用される画像形成装置の全体構成を示した図である。 (a)~(b)は、実施の形態1が適用される露光装置を示した図である。 (a)~(b)は、実施の形態1が適用される露光装置を示した図である。 実施の形態1が適用される第1動吸振器および第2動吸振器の構成を説明する図である。 実施の形態2が適用される第1動吸振器および第2動吸振器の構成を説明する図である。 (a)~(b)は、実施の形態3が適用される第1動吸振器および第2動吸振器の構成を説明する図である。 実施の形態4が適用される第1動吸振器および第2動吸振器の構成を説明する図である。
(実施の形態1)
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、実施の形態1が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。
画像形成装置1は一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御手段の一例としての制御部5、画像形成装置1に対して供給される用紙を保持する用紙保持部40を備える。また、画像形成装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3等から受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部6を備えている。
画像形成部10は、一定の間隔をおいて並列的に配置される4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光する露光装置14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
画像形成ユニット11の各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20上に順次、一次転写する一次転写ロール21を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材である用紙に一括して二次転写する二次転写ロール22、二次転写後の中間転写ベルト20表面を清掃するベルトクリーナ25、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着装置30を備えている。
この画像形成装置1において、画像形成部10では、制御部5から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作が行われる。すなわち、制御部5による制御の下で、PC2や画像読取装置3から入力された画像データは、画像処理部6によって画像処理が施され、各画像形成ユニット11に供給される。そして、各画像形成ユニット11では、感光体ドラム12に対し帯電器13による帯電、露光装置14による露光、現像器15による静電潜像の現像が行われ、感光体ドラム12の表面に各色のトナー像が形成される。
そして、感光体ドラム12上に形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順次転写される。
そして、中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域である二次転写部Tに搬送される。合成トナー像が二次転写部Tに搬送されると、合成トナー像が二次転写部Tに搬送されるタイミングに合わせて用紙が用紙保持部40から二次転写部Tに供給される。そして、二次転写部Tにて二次転写ロール22により形成される転写電界により、合成トナー像は搬送されてきた用紙上に一括して静電転写される。
その後、合成トナー像が転写された用紙は定着装置30まで搬送され、熱および圧力による定着処理を受けて用紙上にトナー像が定着される。そして、トナー像が定着された用紙は、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部に搬送される。
一方、二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナーは、二次転写の終了後に中間転写ベルト20表面からベルトクリーナ25によって除去される。このようにして、画像形成装置1での画像形成がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返して実行される。
続いて、本実施の形態の露光装置14の構成について説明する。
図2(a)~(b)および図3(a)~(b)は、実施の形態1が適用される露光装置14を示した図である。図2(a)は、露光装置14の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)におけるIIB-IIB部での断面図である。また、図3(a)は、露光装置14の後述するZ方向における位置と、露光装置14が振動した場合の変位量との関係を示した図である。さらに、図3(b)は、露光装置14における後述する第1動吸振器50および第2動吸振器60の位置を説明するための図であって、露光装置14を図2(a)におけるIIIB方向から見た図である。
露光装置14は、図1に示す画像形成装置1において、感光体ドラム12の鉛直下方に配置され、鉛直下方から感光体ドラム12を露光する。図2(a)~(b)、図3(b)に示すように、露光装置14は、露光部の一例としてのLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド(LPH)140と、LPH140の振動を低減する二つの動吸振器(後述する第1動吸振器50、第2動吸振器60)とを備えている。
LPH140は、ハウジング141、複数の発光素子を有するLEDアレイ143、LEDアレイ143やLEDアレイ143を駆動する信号生成回路(不図示)等を搭載するLED回路基板142、LEDアレイ143から出射された光を感光体ドラム12の表面に結像させるロッドレンズアレイ144、ハウジング141を補強するとともに第1動吸振器50および第2動吸振器60が取り付けられるフレーム145を備えている。また、LPH140は、感光体ドラム12の軸方向の両端部に、LPH140を感光体ドラム12に対してX方向に位置決めする第1位置決め部146、LPH140をY方向に位置決めする第2位置決め部147を備えている。
なお、以下の説明において、図2(a)~(b)、図3(b)に示すLPH140におけるロッドレンズアレイ144の光軸方向(LEDアレイ143の発光素子による光の出射方向)をY方向と呼ぶ場合がある。また、主走査方向すなわち感光体ドラム12(図1参照)の軸方向をZ方向と呼ぶ場合がある。さらに、副走査方向、すなわちY方向およびZ方向の双方に直交する方向をX方向と呼ぶ場合がある。
ハウジング141は、例えばABS等の樹脂材料等により形成され、LED回路基板142およびロッドレンズアレイ144を支持している。
フレーム145は、例えば鋼、SUS等の金属材料等により形成され、ハウジング141に対して、ロッドレンズアレイ144とは反対側に取り付けられている。また、フレーム145には、後述する取付部材70を介して第1動吸振器50および第2動吸振器60が取り付けられている。
ロッドレンズアレイ144は、感光体ドラム12の軸方向であるZ方向に沿って配置されるとともに、感光体ドラム12の移動方向であるX方向に幅を有して形成されている。また、ロッドレンズアレイ144は、例えば、正立等倍実像を形成する屈折率分布型レンズを感光体ドラム12の軸方向に複数並べて構成される。そして、ロッドレンズアレイ144は、LEDアレイ143から出射された光を感光体ドラム12の表面に結像する。
LED回路基板142には、LEDアレイ143が積載されている。LEDアレイ143は、それぞれが発光素子(LED)を有しZ方向に並ぶ複数のLEDチップにより構成されている。これにより、LED回路基板142上には、複数の発光素子がZ方向に並んで配置されている。また、それぞれの発光素子は、感光体ドラム12側(ロッドレンズアレイ144側)に向けてY方向に光を出射するように配置されている。なお、本実施の形態のLEDアレイ143では、隣接するLEDチップ同士の境界において発光素子同士のZ方向の位置が重なるように、LEDチップが千鳥状に配置されている。
第1位置決め部146および第2位置決め部147は、露光装置14を画像形成装置1に設置した場合に、画像形成装置1内で感光体ドラム12を収容し支持する収容部材(不図示)に突き当てられる。より具体的には、第1位置決め部146は、感光体ドラム12の収容部材に対してX方向に突き当てられ、第2位置決め部147は、感光体ドラム12の収容部材に対してY方向に突き当てられる。
これにより、LPH140が、Z方向の両端で、感光体ドラム12に対してX方向およびY方向の双方に対して位置決めされる。そして、LPH140のロッドレンズアレイ144と感光体ドラム12との距離がロッドレンズアレイ144の焦点距離と一致するような位置に、LPH140が配置される。
また、本実施の形態では、LPH140におけるZ方向の中央部、すなわちLPH140のうちZ方向の両端に設けられた第1位置決め部146、第2位置決め部147に挟まれる領域は、感光体ドラム12に接触されておらず、感光体ドラム12から浮いた状態となっている。
ところで、本実施の形態のように、Z方向に長い形状を有し感光体ドラム12に対してZ方向の両端で位置決めされているLPH140は、露光装置14の外部からの振動を受けてたわむことで、振動を起こす場合がある。具体的には、LPH140は、Z方向の中央部が、図2(a)において破線矢印で示すようにY方向に振動したり、図2(a)において一点鎖線矢印で示すようにX方向に振動したりする場合がある。
例えば、LPH140がY方向に振動を起こした場合、ロッドレンズアレイ144と感光体ドラム12の表面との距離が変動する。このため、LPH140から出射された光による露光点の大きさが変動する。また、LPH140がX方向に振動を起こした場合、露光点がX方向にずれて画像に曲がりが生じる。この結果、形成される画像にすじや色むら等の画像不良が発生するおそれがある。特に、LPH140がX方向に振動を起こした場合には、画像への影響が大きくなりやすい。
なお、本実施の形態のLPH140は、上述したように、Z方向の両端部にて感光体ドラム12に対して位置決めされ、Z方向の中央部が感光体ドラム12から浮いた状態となっている。このため、LPH140は、図3(a)に示すように、Z方向の中央部に近いほど振動が大きくなりやすい。
また、LPH140に対して外部から入力される振動の振動数が、LPH140が有する固有振動数と近い場合には、LPH140が外部からの振動と共振を起こしやすい。この場合、LPH140の振動が大きくなり、画像不良が発生しやすい。
このようなLPH140の振動を抑制する方法としては、例えばLPH140に、おもりと弾性部とを備え、固有振動数がLPH140と近い動吸振器を設けることが挙げられる。詳細については後述するが、動吸振器の固有振動数は、弾性部のばね定数とおもりの質量とによって定まる。そして、弾性部のばね定数は、通常、温度によって変化する。一方、LPH140が有する固有振動数は温度によって変化しにくい。このため、LPH140に一つの動吸振器のみを設けた場合、周囲温度によっては、LPH140が有する固有振動数と、動吸振器の固有振動数との差が大きくなり、LPH140の振動を低減できない場合がある。
これに対し、本実施の形態の露光装置14では、LPH140が、予め定めた基準温度での固有振動数が互いに異なる二つの動吸振器(第1動吸振器50、第2動吸振器60)を有する。そして、第1動吸振器50および第2動吸振器60によって、LPH140の振動を低減し、LPH140の振動に起因する画像不良を抑制する。
図4は、実施の形態1が適用される第1動吸振器50および第2動吸振器60の構成を説明する図であって、第1動吸振器50および第2動吸振器60の斜視図である。なお、図4においては、LPH140におけるフレーム145以外の構成については記載を省略している。以下、上述した図2(a)~(b)、図3(a)~(b)も参照して、第1動吸振器50および第2動吸振器60の構成について詳細に説明する。
第1動吸振器50は、LPH140に対向して配置され予め定めた質量を有する第1おもり51と、粘弾性材料からなり第1おもり51を支持する2つの第1弾性部53とを備えている。第1動吸振器50では、第1おもり51と第1弾性部53とが、Z方向に並んで配置されている。付言すると、第1おもり51のZ方向の両端にそれぞれ第1弾性部53が配置されている。
第1おもり51は、LPH140に対して外部から振動が入力された場合に、第1弾性部53を介して振動する部材である。
本実施の形態の第1おもり51は、Z方向を軸とする円柱形状を有している。これにより、図2(b)に示すように、第1おもり51のZ方向に垂直な面(XY平面)での断面は、円形状となっている。
また、第1弾性部53は、粘性および弾性を有する粘弾性材料により構成され、第1おもり51をLPH140に対して振動可能に支持する部材である。
それぞれの第1弾性部53は、Z方向を軸とする円柱形状を有している。これにより、それぞれの第1弾性部53のZ方向に垂直な面(XY平面)での断面は、円形状となっている。
同様に、第2動吸振器60は、第1動吸振器50を挟んでLPH140に対向して配置され予め定めた質量を有する第2おもり61と、粘弾性材料からなり第2おもり61を支持する2つの第2弾性部63とを備えている。第2動吸振器60では、第2おもり61と第2弾性部63とが、Z方向に並んで配置されている。付言すると、第2おもり61のZ方向の両端にそれぞれ第2弾性部63が配置されている。
第2おもり61は、LPH140に対して外部から振動が入力された場合に、第2弾性部63を介して振動する部材である。
本実施の形態の第2おもり61は、Z方向を軸とする円柱形状を有している。これにより、図2(b)に示すように、第2おもり61のZ方向に垂直な面(XY平面)での断面は、円形状となっている。
第2弾性部63は、粘性および弾性を有する粘弾性材料により構成され、第2おもり61をLPH140に対して振動可能に支持する部材である。
それぞれの第2弾性部63は、Z方向を軸とする円柱形状を有している。これにより、それぞれの第2弾性部63のZ方向に垂直な面(XY平面)での断面は、円形状となっている。
第1おもり51および第2おもり61を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、目的とする質量(後述するM1、M2)が得られる材料が選択される。第1おもり51および第2おもり61を構成する材料としては、例えば、第1弾性部53および第2弾性部63を構成する材料と比較して密度が高い材料が挙げられ、具体的には、鋼やSUS等の金属材料、樹脂材料等を用いることができる。また、第1おもり51と第2おもり61とは、同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
この例では、第2おもり61は、第1おもり51と密度が等しい材料により構成されている。また、第2おもり61の外径は、第1おもり51の外径と等しく、第2おもり61のZ方向の長さは、第1おもり51のZ方向の長さと比べて短い。これにより、第2おもり61の質量(M2)が、第1おもり51の質量(M1)と比べて小さくなっている。
また、第1弾性部53および第2弾性部63を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、目的とするばね定数(後述するK1、K2)が得られる材料が選択される。第1弾性部53および第2弾性部63を構成する材料として具体的には、スポンジ等の多孔質材料や、ゴム材料、樹脂材料等を用いることができる。また、第1弾性部53と第2弾性部63とは、同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
この例では、それぞれの第2弾性部63は、第1弾性部53と比べて剛性の高い材料により構成されている。これにより、第2弾性部63のばね定数(K2)が、第1弾性部53のばね定数(K1)と比べて大きくなっている。
そして、第1動吸振器50および第2動吸振器60は、それぞれ、フレーム145のZ方向の中央部に設けられた取付部材70に対して、第1弾性部53および第2弾性部63が接続されている。これにより、第1動吸振器50の第1おもり51および第1弾性部53が、フレーム145との間に間隙ができるように取り付けられるとともに、第2動吸振器60の第2おもり61および第2弾性部63が、第1動吸振器50を挟んでフレーム145との間に間隙ができるように取り付けられる。
付言すると、本実施の形態の第1動吸振器50と第2動吸振器60とは、Y方向から見て重なって設けられている。
取付部材70は、固定部の一例であって、LPH140のフレーム145に取り付けられ、第1動吸振器50および第2動吸振器60を、LPH140に対向するように保持する部材である。取付部材70は、露光装置14に外部から振動が入力された場合であっても弾性変形をしない部材により構成される。取付部材70としては、例えば鋼やSUS等の板金により構成することができる。また、取付部材70は、フレーム145と一体であってもよい。
この例では、取付部材70は、Z方向に間隙を介して並び、フレーム145からY方向の上流側(露光装置14の鉛直下方)に向かって延びる2つの板状の部材により構成されている。
第1動吸振器50および第2動吸振器60は、取付部材70によって、LPH140におけるフレーム145のZ方向中央部に取り付けられている。この例では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とは、LPH140に対し、Z方向における同じ位置に設けられている。なお、第1動吸振器50と第2動吸振器60とがZ方向における同じ位置に設けられるとは、第1動吸振器50の第1おもり51または第1弾性部53の少なくとも一部と、第2動吸振器60における第2おもり61または第2弾性部63の少なくとも一部との、Z方向における位置が一致していることを意味する。
本実施の形態では、図3(a)~(b)に示すように、第1動吸振器50および第2動吸振器60は、LPH140が振動した場合の変位量が最も大きい位置(以下、最大変位位置)に設けられている。より具体的には、第1動吸振器50の第1おもり51と、第2動吸振器60の第2おもり61とが、最大変位位置に設けられている。
このように、第1動吸振器50および第2動吸振器60が最大変位位置に設けられることで、第1動吸振器50および第2動吸振器60が最大変位位置以外の位置に設けられる場合と比べて、第1動吸振器50および第2動吸振器60によってLPH140の振動を吸収しやすくなる。
また、本実施の形態では、予め定めた基準温度での第1動吸振器50が有する固有振動数(以下、第1固有振動数f1と表記する。)と、第2動吸振器60が有する固有振動数(以下、第2固有振動数f2)とが互いに異なっている。
第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1は、第1おもり51の質量をM1、第1弾性部53のばね定数をK1とした場合に、以下の式(1)で表される。
Figure 0007347058000001
同様に、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、第2おもり61の質量をM2、第2弾性部63のばね定数をK2とした場合に、以下の式(2)で表される。
Figure 0007347058000002
本実施の形態の露光装置14では、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数(以下、固有振動数faと表記する。)と等しくなっている(f1=fa)。ここで、基準温度とは、画像形成装置1を予め定めた基準条件で動作させた場合のLPH140の周囲の温度であり、例えば40℃~50℃程度である。また、第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しいとは、第1動吸振器50の第1固有振動数f1と、LPH140が有する固有振動数faとのピークの差が10Hz以下であることを意味する。
また、本実施の形態の露光装置14では、この基準温度において第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、第1固有振動数f1よりも大きくなっている(f2>f1)。
一方、画像形成装置1を上述した基準条件よりも厳しい条件(例えば、複数枚の用紙Pに連続して画像を形成する、画像形成速度が速い、画像密度が高い等)で動作させた場合や、画像形成装置1を設置する環境の温度が高い場合には、LPH140の周囲の温度は、上述した基準温度よりも上昇する。例えば、LPH140の周囲の温度は、60℃~80℃程度となる。
そして、LPH140の周囲の温度が上昇すると、第1動吸振器50および第2動吸振器60の温度も上昇し、これに伴って第1弾性部53のばね定数K1および第2弾性部63のばね定数K2が小さく変化する。この結果、基準温度よりも高温の場合には、第1動吸振器50が有する固有振動数(以下、第1固有振動数f1´と表記する。)は、基準温度での第1固有振動数f1よりも小さくなる(f1´<f1)。同様に、高温の場合には、第2動吸振器60が有する固有振動数(以下、第2固有振動数f2´と表記する。)は、基準温度での第2固有振動数f2よりも小さくなる(f2´<f2)。
これにより、LPH140の周囲の温度が基準温度よりも高温の場合には、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faに近くなる。本実施の形態では、基準温度よりも高温の場合における第2動吸振器60の第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faと等しいことが好ましい(f2´=fa)。
ここで、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1と第2動吸振器60が有するダ第2固有振動数f2とを異ならせる方法としては、第1動吸振器50の第1おもり51と第2動吸振器60の第2おもり61との質量を異ならせる、第1動吸振器50の第1弾性部53と第2動吸振器60の第2弾性部63との剛性を異ならせる、第1動吸振器50の第1弾性部53と第2動吸振器60の第2弾性部63との形状(長さ、外径等)を異ならせる等の方法が挙げられる。第1固有振動数f1と第2固有振動数f2とが上述した関係になれば、これらの方法は、単独で採用しても、組み合わせて採用してもよい。
本実施の形態のように、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1を第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2と比べて小さくするためには、例えば、第1おもり51の質量を第2おもり61の質量よりも重くすればよい。また、第1弾性部53の剛性を第2おもり63の剛性よりも低くすればよい。さらに、第1弾性部53の長さを第2弾性部63の長さよりも長く、または、第1弾性部53の外径を第2弾性部63の外径より細くすればよい。
続いて、第1動吸振器50および第2動吸振器60の作用について説明する。
上述したように、本実施の形態では、LPH140の周囲の温度が基準温度に近い場合、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている。そして、露光装置14に対して外部から振動が入力されると、LPH140に代わって、主に第1動吸振器50の第1おもり51が振動する。また、第1おもり51の振動によって第1弾性部53が繰り返し変形し、第1弾性部53が有する粘性により振動を減衰する作用がはたらく。この結果、LPH140の振動が第1動吸振器50へ吸収されて、減衰される。
また、LPH140の周囲の温度が基準温度よりも高温の場合には、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faと近くなっている。そして、露光装置14に対して外部から振動が入力されると、LPH140に代わって、主に第2動吸振器60の第2おもり61が振動する。また、第2おもり61の振動によって第2弾性部63が繰り返し変形し、第2弾性部63が有する粘性により振動を減衰する作用がはたらく。この結果、LPH140の振動が第2動吸振器60へ吸収されて、減衰される。
このように、本実施の形態の露光装置14では、固有振動数が互いに異なる第1動吸振器50および第2動吸振器60を有することで、LPH140の周囲温度が変化した場合であっても、LPH140の振動を低減することができる。これにより、LPH140が振動することによる画像不良が抑制される。
また、上述したように、第1動吸振器50および第2動吸振器60は、LPH140のフレーム145に対し取付部材70を介して取り付けられており、LPH140に対して接触せずに浮いた状態となっている。これにより、例えばLPH140の振動を抑制するためにLPH140に対して弾性部材等を押し付ける場合と比べて、LPH140に負荷がかかることが抑制される。
(実施の形態2)
続いて、本発明の実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2の説明において、実施の形態1と同じ構成については同じ符号を用い、ここでは、その詳細な説明を省略する。
図5は、実施の形態2が適用される第1動吸振器50および第2動吸振器60の構成を説明する図であって、露光装置14(図2(a)参照)におけるZ方向の中央部を、X方向の下流側から見た図である。なお、図5では、LPH140におけるフレーム145以外の構成については記載を省略している。
実施の形態1では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、共通の取付部材70を介してLPH140のフレーム145に取り付けられている。これに対し、実施の形態2では、第1取付部材71を介して第1動吸振器50がフレーム145に取り付けられるとともに、第2動吸振器60が第2取付部材72を介して第1動吸振器50に取り付けられている点で、構成が異なっている。
具体的に説明すると、実施の形態2の第1動吸振器50は、実施の形態1と同様に、第1おもり51と、第1おもり51のZ方向の両端に配置される2つの第1弾性部53とを有している。そして、第1おもり51のZ方向の両端に、Y方向の上流側(露光装置14の鉛直下方)に向かって延びる板状の部材からなる第2取付部材72が設けられている。
また、実施の形態2の第2動吸振器60は、実施の形態2と同様に、第2おもり61と、第2おもり61のZ方向の両端に配置される2つの第2弾性部63とを有している。そして、それぞれの第2弾性部63が、第2取付部材72に取り付けられている。
なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様に、第1動吸振器50および第2動吸振器60が最大変位位置に設けられている。より具体的には、第1動吸振器50の第1おもり51と第2動吸振器第2おもり61とが、最大変位位置に設けられている。
実施の形態2では、実施の形態1と同様に、予め定めた基準温度において第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1と、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2とが異なっている。
ここで、実施の形態2の第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1は、第1おもり51の質量をM1、第1弾性部53のばね定数をK1、第2おもり61の質量をM2、それぞれの第2弾性部63の質量をM3、それぞれの第2取付部材72の質量をM4とした場合に、以下の式(3)で表される。
Figure 0007347058000003
一方、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、実施の形態1と同様に、上述した式(2)で表される。
実施の形態2では、予め定めた基準温度において、式(3)で表される第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1と、式(2)で表される第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2とが、互いに異なっている。より具体的には、基準温度において第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、第1固有振動数f1よりも大きくなっている(f2>f1)。また、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f1=fa)。さらに、基準温度よりも高温の条件下において、第2動吸振器60の第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f2´=fa)
そして、実施の形態2では、LPH140の周囲の温度が基準温度に近い場合、露光装置14に対して外部から振動が入力されると、LPH140に代わって、第1動吸振器50の第1おもり51と、第2動吸振器60(第2おもり61、第2弾性部63)と、第2取付部材72とが、一体として振動する。また、第1おもり51、第2動吸振器60および第2取付部材72の振動によって、第1弾性部53が繰り返し変形し、第1弾性部53が有する粘性により振動を減衰する作用がはたらく。この結果、LPH140の振動が減衰される。
また、LPH140の周囲の温度が基準温度よりも高温の場合には、露光装置14に対して外部から振動が入力されると、LPH140に代わって、主に第2動吸振器60の第2おもり61が振動する。また、第2おもり61の振動によって第2弾性部63が繰り返し変形し、第2弾性部63が有する粘性により振動を減衰する作用がはたらく。この結果、LPH140の振動が減衰される。
(実施の形態3)
続いて、本発明の実施の形態3について説明する。なお、実施の形態3の説明において、実施の形態1と同じ構成については同じ符号を用い、ここでは、その詳細な説明を省略する。図6(a)~(b)は、実施の形態3が適用される第1動吸振器50および第2動吸振器60の構成を説明する図である。図6(a)は、露光装置14(図2(a)参照)におけるZ方向の中央部を、X方向の下流側から見た図であり、図6(b)は、露光装置14をZ方向の上流側から見た図である。
上述した実施の形態1および実施の形態2では、第1動吸振器50および第2動吸振器60の双方が、LPH140の鉛直下方(Y方向上流側)に取り付けられている。付言すると、実施の形態1および実施の形態2では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、LPH140に対し、Z方向に直交するY方向から見て重なるように設けられている。
これに対し、実施の形態3では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、Y方向に対しLPH140の異なる位置に設けられている。
具体的に説明すると、実施の形態3の露光装置14では、第1動吸振器50が、第1取付部材73を介してLPH140のX方向上流側の側面に取り付けられている。また、第2動吸振器60が、第2取付部材74を介してLPH140の鉛直下方(Y方向上流側)に取り付けられている。
実施の形態3の露光装置14では、このように、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、Y方向に対しLPH140の異なる位置に設けられることで、第1動吸振器50と第2動吸振器60とがY方向から見て重なるように設けられる場合と比べて、露光装置14のY方向への小型化が実現される。
なお、実施の形態3では、実施の形態1と同様に、第1動吸振器50および第2動吸振器60が最大変位位置に設けられている。より具体的には、第1動吸振器50の第1おもり51と第2動吸振器60の第2おもり61とが、最大変位位置に設けられている。
また、実施の形態3では、実施の形態1と同様に、予め定めた基準温度において第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、第1固有振動数f1よりも大きくなっている(f2>f1)。また、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f1=fa)。さらに、基準温度よりも高温の条件下において、第2動吸振器60の第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f2´=fa)
これにより、実施の形態1と同様に、LPH140の周囲の温度が基準温度に近い場合、LPH140の振動が第1動吸振器50へ吸収されて、減衰される。また、LPH140の周囲の温度が基準温度よりも高温の場合には、LPH140の振動が第2動吸振器60へ吸収されて、減衰される。
(実施の形態4)
続いて、本発明の実施の形態4について説明する。なお、実施の形態4の説明において、実施の形態1と同様の構成については同じ符号を用い、ここでは、その詳細な説明を省略する。図7は、実施の形態4が適用される第1動吸振器50および第2動吸振器60の構成を説明する図であって、図7は、露光装置14(図2(a)参照)におけるZ方向の中央部を、X方向の下流側から見た図である。
上述した実施の形態1~実施の形態3では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、ともにLPH140のZ方向における同じ位置、より具体的には最大変位位置に設けられている。
これに対し、実施の形態4では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、LPH140において、Z方向に隣接して設けられている。付言すると、実施の形態4の露光装置14では、第1動吸振器50が最大変位位置に設けられるとともに、第2動吸振器60が第1動吸振器50に対しZ方向の下流側に隣接して設けられている。
また、図7に示すように、実施の形態4では、フレーム145に対しZ方向に間隙を介して3つの取付部材75、76、77が設けられている。そして、第1動吸振器50は、2つの取付部材75、76に、第1弾性部53が接続されている。これにより、第1動吸振器50が、フレーム145との間に間隙ができるように取り付けられている。
さらに、第2動吸振器60は、2つの取付部材76、77に、第2弾性部63が接続されている。これにより、第2動吸振器60が、第1動吸振器50とZ方向に隣接し、且つフレーム145との間に間隙ができるように取り付けられている。
実施の形態4では、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、固定部の他の一例である共通する取付部材76を介してフレーム145に取り付けられている。これにより、例えば第1動吸振器50と第2動吸振器60とが共通する取付部材76を介してフレーム145に取り付けられない場合と比べて、露光装置14に必要な部品の数を低減させることができる。
また、第1動吸振器50と第2動吸振器60とが、共通する取付部材76を介してフレーム145に取り付けられることで、第1動吸振器50と第2動吸振器60とのZ方向の距離を小さくすることができる。これにより、上述したように第1動吸振器50を最大変位位置に設けた場合に、最大変位位置から第2動吸振器60までの距離を小さくすることができる。
また、実施の形態4では、実施の形態1と同様に、予め定めた基準温度において第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2は、第1固有振動数f1よりも大きくなっている(f2>f1)。また、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f1=fa)。さらに、基準温度よりも高温の条件下において、第2動吸振器60の第2固有振動数f2´が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなっている(f2´=fa)
これにより、実施の形態1と同様に、LPH140の周囲の温度が基準温度に近い場合、LPH140の振動が第1動吸振器50へ吸収されて、減衰される。また、LPH140の周囲の温度が基準温度よりも高温の場合には、LPH140の振動が第2動吸振器60へ吸収されて、減衰される。
以上、本発明の実施の形態1~実施の形態4について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1~実施の形態4では、第1動吸振器50の第1おもり51および第1弾性部53、第2動吸振器60の第2おもり61および第2弾性部63を、それぞれZ方向を軸とする円柱形状としたが、これに限定されるものではない。しかしながら、これの形状をZ方向を軸とする円柱形状とすることで、例えば第1動吸振器50の第1おもり51や第2動吸振器60の第2おもり61がX方向およびY方向に交差する方向へ振動した場合であっても、LPH140に対して悪影響が生じることを抑制できるため好ましい。
また、実施の形態1~実施の形態4では、第1動吸振器50および第2動吸振器60は、第1おもり51または第2おもり61におけるZ方向の両端に、第1弾性部53または第2弾性部63を設けた構成を有している。しかしながら、第1動吸振器50および第2動吸振器60の形状は、第1おもり51または第2おもり61が振動し、これに伴って第1弾性部53または第2弾性部63が変形することでLPH140の振動を吸収して減衰することができる形状であれば、特に限定されるものではない。
例えば、実施の形態1~実施の形態4では、第1動吸振器50および第2動吸振器60が、取付部材を介してLPH140のフレーム145に取り付けられていたが、第1動吸振器50または第2動吸振器60が、LPH140のフレーム145に直接取り付けられていてもよい。
さらに、実施の形態1~実施の形態4では、第1動吸振器50の第1弾性部53および第2動吸振器6の第2弾性部63として、粘性および弾性の双方を備える粘弾性部材を用いているが、粘弾性部材に代えて、粘性を有さず弾性を有する弾性部材を用いてもよい。弾性部材であっても、ばね定数を有することにより、LPH140の振動を抑制することができるためである。このような弾性部材としては、例えば圧縮ばね等を用いることができる。しかしながら、第1弾性部53または第2弾性部63として粘弾性部材を用いることで、振動を減衰させる減衰力を第1動吸振器50または第2動吸振器60に付与することができる点から、粘弾性部材を用いることが好ましい。
また、第1動吸振器50の第1弾性部53または第2動吸振器60の第2弾性部63として、粘弾性部材と、圧縮ばね等の弾性部材とを組み合わせて用いてもよい。
さらにまた、実施の形態1~実施の形態4では、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1が、LPH140が有する固有振動数faと等しく、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2が第1固有振動数f1よりも大きい例について説明した。この場合、基準温度よりも高温の場合に、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなる。しかしながら、予め定めた基準温度において、第1動吸振器50が有する第1固有振動数f1と第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2とが互いに異なっていれば、第1固有振動数f1と第2固有振動数f2との関係は、上記に限定されない。
例えば、予め定めた基準温度において、第2動吸振器60が有する第2固有振動数f2が第1固有振動数f1よりも小さくてもよい。この場合、例えば、早朝や冬季等のように画像形成装置1を設置する環境の温度が低い場合や、画像形成装置1の立ち上げ直後等のように、LPH140の周囲の温度が予め定めた基準温度よりも低い場合に、第2固有振動数f2が、LPH140が有する固有振動数faと等しくなる。
1…画像形成装置、11…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、14…露光装置、50…第1動吸振器、51…第1おもり、53…第1弾性部、60…第2動吸振器、61…第2おもり、63…第2弾性部、70…取付部材、140…LPH、145…フレーム

Claims (10)

  1. 回転する像保持体の軸方向に沿って並ぶ複数の発光素子を備え、当該軸方向の両端で当該像保持体に対し位置決めされ、当該像保持体に光を出射して当該像保持体を露光する露光部と、
    前記露光部に取り付けられ、予め定めた基準温度での固有振動数が互いに異なり、当該露光部の振動を吸収する複数の動吸振器とを備え
    前記複数の動吸振器を構成する各々の動吸振器は、当該各々の動吸振器の少なくとも一部の前記軸方向における位置が一致していること、
    を特徴とする露光装置。
  2. 前記複数の動吸振器の少なくとも一つが、前記露光部が振動した場合に最も変位が大きい最大変位位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記複数の動吸振器のうち、前記基準温度における固有振動数が前記露光部が有する固有振動数に最も近い動吸振器が、前記最大変位位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記複数の動吸振器は、前記基準温度において第1固有振動数を有する第1動吸振器と、当該基準温度において当該第1固有振動数とは異なる第2固有振動数を有する第2動吸振器とを含み、
    前記第1動吸振器は、前記露光部に対向して配置され予め定めた質量を有する第1おもりと、弾性を有し当該露光部と当該第1おもりとを接続する第1弾性部とを備え、
    前記第2動吸振器は、前記露光部に対向して配置され予め定めた質量を有する第2おもりと、弾性を有し当該露光部と当該第2おもりとを接続する第2弾性部とを備えること
    を特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 前記第1動吸振器と前記第2動吸振器とは、前記軸方向に直交する方向から見て重なって設けられることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  6. 前記第1動吸振器は、前記第1おもりにおける前記軸方向の一端および他端に前記第1弾性部が配置され、前記露光部に固定された固定部に対しそれぞれの当該第1弾性部を介して取り付けられており、
    前記第2動吸振器は、前記第2おもりにおける前記軸方向の一端および他端に前記第2弾性部が配置され、前記固定部に対しそれぞれの当該第2弾性部を介して取り付けられていること
    を特徴とする請求項に記載の露光装置。
  7. 前記第2動吸振器は、前記第1動吸振器の前記第1おもりに取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  8. 前記第1動吸振器は、前記露光部に固定された固定部に対し前記第1弾性部を介して取り付けられており、
    前記第2動吸振器は、前記固定部に対し前記第2弾性部を介して取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  9. 前記複数の動吸振器は、それぞれ、予め定めた質量を有するおもりと、弾性を有し前記露光部と当該おもりとを接続する弾性部とを有し、当該おもりの質量、当該弾性部の剛性、または当該弾性部の形状が、互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  10. 回転する像保持体と、
    前記像保持体の軸方向に沿って並ぶ複数の発光素子を備え、当該軸方向の両端で当該像保持体に対して位置決めされ、当該像保持体に光を出射して当該像保持体を露光する露光部と、
    前記露光部に取り付けられるとともに、前記軸方向における同じ位置に取り付けられ、予め定めた基準温度での固有振動数が互いに異なり、当該露光部の振動を吸収する複数の動吸振器と
    を備える画像形成装置。
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