JP7346875B2 - 被覆用油脂組成物 - Google Patents
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Description
(1) ヨウ素価が18以上39以下である、被覆用油脂組成物、
(2) 下記に示す、Aが17質量%以上37質量%以下、およびBが62質量%以上80質量%以下である、(1)の被覆用油脂組成物、
A:構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸含有量
B:構成脂肪酸組成中、炭素数16~18の飽和脂肪酸の含有量
(3) 前記Aに対するBの質量比(B /A)が1.7以上5以下である、(1)または(2)の被覆用油脂組成物、
(4) 20℃における固体脂含量が70%以下、および40℃における固体脂含量が30%以上である、(1)~(3)のいずれかの被覆用油脂組成物、である。
好ましい態様は、50℃における耐熱性を有し、保形性が良好で、被覆食品生地からの油脂移行耐性を有する、被覆用油脂組成物を提供することができる。
Aのより好ましい態様は、18質量%以上36質量%以下、さらに好ましくは20質量%以上36質量%以下、最も好ましくは22質量%以上36質量%以下である。
Bのより好ましい態様は、63質量%以上79質量%以下、さらに好ましくは64質量%以上78量%以下、最も好ましくは64質量%以上77質量%以下である。
Aが、37質量%を超えると油脂移行耐性が悪化する場合があるため好ましくない。17質量%未満では、融点が高く作業性が悪くなる場合があるため好ましくない。
Bが、62質量%未満では50℃保形性が悪化する場合があるため好ましくない。80質量%を超えると、融点が高く作業性が悪くなる場合があるため好ましくない。
A:構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸含有量
B:構成脂肪酸組成中、炭素数16~18の飽和脂肪酸の含有量
20℃における固体脂含量は、より好ましくは35%以上70%以下、さらに好ましくは40%以上70%以下、最も好ましくは40%以上65%以下である。
40℃における固体脂含量は、より好ましくは30%以上60%以下、さらに好ましくは30%以上55%以下である。
前記油脂構成に調整が容易な点で、パーム系油脂を使用することが好ましい。パーム油の硬化油、分別油、硬化分別油、分別硬化油、エステル交換等を施した加工油脂、さらにこれらの混合油脂等が例示できる。
好ましい態様として、パーム油の極度硬化油を30質量%以上70質量%未満で配合することが好ましい。より好ましくは30質量%以上65質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上60質量%以下、最も好ましくは30質量%以上55質量%以下である。
精製パーム油とパーム極度硬化油を70:30で調合した油脂をを60℃に温調し、市販のビスケット表面に刷毛で塗布することで、本発明の被覆用油脂組成物が被覆された食品を作製した。この被覆食品を用いて、各種評価を実施した。
精製パーム油とパーム極度硬化油を50:50で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
精製パームオレインとパーム極度硬化油を50:50で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
精製パーム油とパーム極度硬化油を80:20で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
精製パーム油とパーム極度硬化油を30:70で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
精製パームオレインとパーム極度硬化油を70:30で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
精製パームオレインとパーム極度硬化油を30:70で調合した油脂を使用し、実施例1と同様に被覆食品を作製し各種評価を実施した。
(評価方法)
(1)作業性
ビスケットへの塗布時の作業性を下記基準で評価した。×は不合格とした。
◎=結晶化することなく生地に塗布できる
○=少し結晶化するが、塗布に支障はない
×=結晶化激しく、塗布することが出来なくなる
(2)50℃保形性
作製した被覆食品を50℃のインキュベーターで保管し保形性を下記基準で評価した。×は不合格とした。
◎=十分な硬さを保っている
○=少し柔らかくなるが、形は保っている
×=形を保つことが出来ない
(3)油脂移行耐性
作製した被覆食品を50℃のインキュベーターで保管しビスケット生地からの油脂移行を下記基準で評価した。×は不合格とした。
◎=油脂移行による物性の変化がない
○=油脂移行により僅かに物性が変化する
×=油脂移行により物性が大きく変化する
実施例1、2、3はいずれも50℃における保形性、油脂移行耐性及び作業性が良好であり、高温での保形性を有しながら作業性にも優れ、かつ生地からの油脂移行を防ぐことが出来る、被覆食品を作製するための機能を有していた。一方で、比較例1、3は飽和脂肪酸含量が少なく、沃素価が高いため、熱に対する耐性が不十分であった。反対に比較例2、4は飽和脂肪酸含量が多く、沃素価が低いため、作業性が損なわれるといった結果であった。
Claims (4)
- パーム油の極度硬化油を30質量%以上70質量%未満で含み、ヨウ素価が18以上39以下である、20℃における固体脂含量が70%以下、及び40℃における固体脂含量が30%以上である、被覆用油脂組成物。
- 下記に示す、Aが17質量%以上37質量%以下、及びBが62質量%以上80質量%以下である、請求項1に記載の被覆用油脂組成物。
A:構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸含有量
B:構成脂肪酸組成中、炭素数16~18の飽和脂肪酸の含有量 - 前記Aに対する前記Bの質量比(B /A)が1.7以上5以下である、請求項2に記載の被覆用油脂組成物。
- 塗布被覆用である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の被覆用油脂組成物(ただし、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含有する態様を除く)。
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Citations (4)
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JP2009082002A (ja) | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Adeka Corp | コーティング用油脂組成物 |
JP2015136327A (ja) | 2014-01-22 | 2015-07-30 | ミヨシ油脂株式会社 | コーティング用油脂組成物 |
JP2017099351A (ja) | 2015-12-03 | 2017-06-08 | ミヨシ油脂株式会社 | コーティング用油脂組成物 |
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Patent Citations (4)
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Non-Patent Citations (2)
Title |
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藤田 哲,食用油脂-その利用と油脂食品,2000年,p.36-37 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2020162512A (ja) | 2020-10-08 |
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