JP7345498B2 - 光吸収層、光電変換素子、及び太陽電池 - Google Patents
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Description
本発明の光吸収層は、光吸収剤として、ペロブスカイト化合物と量子ドットとを含有する。なお、本発明の光吸収層は、本発明の効果を損なわない範囲で前記以外の光吸収剤を含有していてもよい。
(式中、Rは1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンである。)
(式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立に1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンであり、nは1以上10以下の整数である。)
本発明の光電変換素子は、前記光吸収層を有するものである。本発明の光電変換素子において、前記光吸収層以外の構成は特に制限されず、公知の光電変換素子の構成を適用することができる。また、本発明の光電変換素子は、前記光吸収層以外は公知の方法で製造することができる。
本発明の太陽電池は、前記光電変換素子を有するものである。本発明の太陽電池において、前記光吸収層以外の構成は特に制限されず、公知の太陽電池の構成を適用することができる。本発明の太陽電池は、中間バンド型太陽電池であってもよい。
<1>
ペロブスカイト化合物と量子ドットとを含有し、前記量子ドットの円形度が0.50~0.92である光吸収層。
<2>
ペロブスカイト化合物と、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端よりもネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ及び/又は前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端よりもポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ化合物を含む量子ドットと、を含有する光吸収層。
<3>
前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーは、好ましくは1.5eV以上、より好ましくは2.0eV以上、更に好ましくは2.1eV以上、より更に好ましくは2.2eV以上であり、好ましくは4.0eV以下、より好ましくは3.6eV以下、更に好ましくは3.0eV以下、より更に好ましくは2.4eV以下である、<1>又は<2>に記載の光吸収層。
<4>
前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、好ましくは2.0eV vs. vacuum以上、より好ましくは3.0eV vs. vacuum以上、更に好ましくは3.3eV vs. vacuum以上であり、好ましくは5.0eV vs. vacuum以下、より好ましくは4.0eV vs. vacuum以下、更に好ましくは3.5eV vs. vacuum以下である、<1>~<3>のいずれかに記載の光吸収層。
<5>
前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端のエネルギー準位は、好ましくは4.0eV vs. vacuum以上、より好ましくは5.0eV vs. vacuum以上、更に好ましくは5.6eV vs. vacuum以上であり、好ましくは7.0eV vs. vacuum以下、より好ましくは6.0eV vs. vacuum以下、更に好ましくは5.8eV vs. vacuum以下である、<1>~<4>のいずれかに記載の光吸収層。
<6>
好ましくは、前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーは、1.5eV以上4.0eV以下であり、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、2.0eV vs. vacuum以上5.0eV vs. vacuum以下であり、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端のエネルギー準位は、4.0eV vs. vacuum以上7.0eV vs. vacuum以下であり、
より好ましくは、前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーは、2.0eV以上3.6eV以下であり、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、3.0eV vs. vacuum以上4.0eV vs. vacuum以下であり、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端のエネルギー準位は、5.0eV vs. vacuum以上6.0eV vs. vacuum以下であり、
更に好ましくは、前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーは、2.1eV以上3.0eV以下であり、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、3.3eV vs. vacuum以上3.5eV vs. vacuum以下であり、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端のエネルギー準位は、5.6eV vs. vacuum以上5.8eV vs. vacuum以下であり、
より更に好ましくは、前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーは、2.2eV以上2.4eV以下であり、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端のエネルギー準位は、3.3eV vs. vacuum以上3.5eV vs. vacuum以下であり、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端のエネルギー準位は、5.6eV vs. vacuum以上5.8eV vs. vacuum以下である、<1>又は<2>に記載の光吸収層。
<7>
前記ペロブスカイト化合物は、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物から選ばれる1種以上であり、好ましくは下記一般式(1)で表される化合物である、<1>~<6>のいずれかに記載の光吸収層。
RMX3 (1)
(式中、Rは1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンである。)
R1R2R3 n-1MnX3n+1 (2)
(式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立に1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンであり、nは1以上10以下の整数である。)
<8>
前記Rは、好ましくはアルキルアンモニウムイオン及びホルムアミジニウムイオンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはモノアルキルアンモニウムイオン及びホルムアミジニウムイオンから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはメチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、ブチルアンモニウムイオン及びホルムアミジニウムイオンから選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはメチルアンモニウムイオンである、<7>に記載の光吸収層。
<9>
前記R1、R2、及びR3はそれぞれ独立に、好ましくはアルキルアンモニウムイオン及びホルムアミジニウムイオンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはモノアルキルアンモニウムイオンであり、更に好ましくはメチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、ブチルアンモニウムイオン、ヘキシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオン、デシルアンモニウムイオン、ドデシルアンモニウムイオン、テトラデシルアンモニウムイオン、ヘキサデシルアンモニウムイオン、及びオクタデシルアンモニウムイオンから選ばれる1種以上である、<7>又は<8>に記載の光吸収層。
<10>
前記nは、好ましくは1以上4以下である、<7>~<9>のいずれかに記載の光吸収層。
<11>
前記Mは、好ましくはPb2+、Sn2+、又はGe2+であり、より好ましくはPb2+、又はSn2+であり、更に好ましくはPb2+である、<7>~<10>のいずれかに記載の光吸収層。
<12>
前記Xは、好ましくはフッ素アニオン、塩素アニオン、又は臭素アニオンであり、より好ましくは塩素アニオン、又は臭素アニオンであり、更に好ましくは臭素アニオンである、<7>~<11>のいずれかに記載の光吸収層。
<13>
前記一般式(1)で表される化合物は、好ましくはCH3NH3PbBr3及び/又はCH(=NH)NH3PbBr3、より好ましくはCH3NH3PbBr3である、<7>に記載の光吸収層。
<14>
前記ペロブスカイト化合物の結晶子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、更に好ましくは40nm以上であり、好ましくは1000nm以下である、<1>~<13>のいずれかに記載の光吸収層。
<15>
前記量子ドットの円形度は、好ましくは0.60以上、より好ましくは0.65以上であり、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.80以下である、<1>~<14>のいずれかに記載の光吸収層。
<16>
前記量子ドットのバンドギャップエネルギーは、好ましくは0.5eV以上、より好ましくは0.6eV以上、更に好ましくは0.7eV以上、より更に好ましくは0.8eV以上であり、好ましくは1.0eV以下、より好ましくは0.95eV以下、更に好ましくは0.9eV以下、より更に好ましくは0.85eV以下である、<1>~<15>のいずれかに記載の光吸収層。
<17>
前記ペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーと前記量子ドットのバンドギャップエネルギーとの差は、好ましくは1.0eV以上、より好ましくは1.4eV以上、更に好ましくは1.45eV以上であり、好ましくは2.0eV以下、より好ましくは1.7eV以下、更に好ましくは1.5eV以下である、<1>~<16>のいずれかに記載の光吸収層。
<18>
前記量子ドットの発光ピークエネルギーは、波長800nm(エネルギー1.55eV)の光で光吸収層を励起した時、好ましくは0.2eV以上、より好ましくは0.4eV以上、更に好ましくは0.6eV以上、より更に好ましくは0.8eV以上であり、好ましくは1.4eV以下、より好ましくは1.2eV以下、更に好ましくは1.0eV以下、より更に好ましくは0.95eV以下である、<1>~<17>のいずれかに記載の光吸収層。
<19>
量子ドットの発光ピークエネルギーとペロブスカイト化合物のバンドギャップエネルギーとの差は、好ましくは0.4eV以上、より好ましくは0.8eV、更に好ましくは1.2eV以上、より更に好ましくは1.4eV以上であり、好ましくは3.4eV以下、より好ましくは2.5eV以下、更に好ましくは2.0eV以下、より更に好ましくは1.5eV以下である、<1>~<18>のいずれかに記載の光吸収層。
<20>
量子ドットの発光ピークエネルギーと量子ドットのバンドギャップエネルギーとの差は、好ましくは0.01eV以上、より好ましくは0.03eV、更に好ましくは0.05eV以上であり、好ましくは0.3eV以下、より好ましくは0.2eV以下、更に好ましくは0.1eV以下である、<1>~<19>のいずれかに記載の光吸収層。
<21>
前記量子ドットの粒径は、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上、更に好ましくは3nm以上であり、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、更に好ましくは5nm以下である、<1>~<20>のいずれかに記載の光吸収層。
<22>
前記量子ドットは、好ましくはPb元素を含み、より好ましくはPbS又はPbSeを含み、更に好ましくはPbSを含む、<1>~<21>のいずれかに記載の光吸収層。
<23>
前記ペロブスカイト化合物を構成する金属と前記量子ドットを構成する金属は同じ金属である、<1>~<22>のいずれかに記載の光吸収層。
<24>
前記量子ドットは、好ましくは有機配位子及びハロゲン元素から選択される1種以上を含む、<1>~<23>のいずれかに記載の光吸収層。
<25>
前記有機配位子は、好ましくはカルボキシ基含有化合物又はアミノ基含有化合物、より好ましくはカルボキシ基含有化合物、更に好ましくは長鎖脂肪酸、より更に好ましくはオレイン酸である、<24>に記載の光吸収層。
<26>
前記ペロブスカイト化合物と前記量子ドットの組み合わせは、好ましくは同じ金属元素を含む化合物の組み合わせ、より好ましくはCH3NH3PbBr3とPbSとの組み合わせである、<1>~<25>のいずれかに記載の光吸収層。
<27>
前記量子ドットは、コアシェル構造を有するコアシェル量子ドットである、<1>~<26>のいずれかに記載の光吸収層。
<28>
前記コアシェル量子ドットのコアを構成する化合物は、好ましくはPb元素を含み、より好ましくはPbS又はPbSeを含み、更に好ましくはPbSを含む、<27>に記載の光吸収層。
<29>
前記コアシェル量子ドットのコアが、前記ペロブスカイト化合物を構成する金属元素と同じ金属元素を含む化合物を含有する、<27>又は<28>に記載の光吸収層。
<30>
前記コアシェル量子ドットのコアの粒径は、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上、更に好ましくは2.5nm以上であり、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、更に好ましくは5nm以下である、<27>~<29>のいずれかに記載の光吸収層。
<31>
前記コアシェル量子ドットのコアのバンドギャップエネルギーは、好ましくは0.5eV以上、より好ましくは0.6eV以上、更に好ましくは0.7eV以上、より更に好ましくは0.8eV以上であり、好ましくは1.0eV以下、より好ましくは0.95eV以下、更に好ましくは0.9eV以下、より更に好ましくは0.85eV以下である、<27>~<30>のいずれかに記載の光吸収層。
<32>
前記コアシェル量子ドットのコアは、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端よりもポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ及び/又は前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端よりもネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ化合物を含有する、<27>~<31>のいずれかに記載の光吸収層。
<33>
前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、好ましくは0.1eV以上、より好ましくは0.3eV以上、更に好ましくは0.5eV以上、好ましくは2.0eV以下、より好ましくは0.8eV以下、更に好ましくは0.65eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ、<32>に記載の光吸収層。
<34>
前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、好ましくは0.1eV以上、より好ましくは0.3eV以上、好ましくは1.0eV以下、より好ましくは0.6eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ、<32>又は<33>に記載の光吸収層。
<35>
好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.1eV以上2.0eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.1eV以上1.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
より好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.3eV以上0.8eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.3eV以上0.6eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
更に好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.5eV以上0.65eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.3eV以上0.6eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ、<32>に記載の光吸収層。
<36>
前記コアシェル量子ドットのシェルを構成する化合物は、好ましくはコアシェル量子ドットのコアを構成する金属元素と異なる金属元素を含み、より好ましくはZn元素を含み、更に好ましくはZnS及び/又はZnSeを含み、より更に好ましくはZnSを含む、<27>~<35>のいずれかに記載の光吸収層。
<37>
前記コアシェル量子ドットのシェルが、前記ペロブスカイト化合物を構成する金属元素と異なる金属元素を含む化合物を含有する、<27>~<36>のいずれかに記載の光吸収層。
<38>
前記コアシェル量子ドットのシェルのバンドギャップエネルギーは、好ましくは2.0eV以上、より好ましくは3.0eV以上、更に好ましくは4.0eV以上であり、好ましくは5.0eV以下である、<27>~<37>のいずれかに記載の光吸収層。
<39>
前記コアシェル量子ドットのシェルは、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端よりもネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ及び/又は前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端よりもポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ化合物を含有する、<27>~<38>のいずれかに記載の光吸収層。
<40>
前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、好ましくは0.1eV以上、より好ましくは0.2eV以上、更に好ましくは0.3eV以上、好ましくは2.0eV以下、より好ましくは1.0eV以下、更に好ましくは0.5eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ、<39>に記載の光吸収層。
<41>
前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、好ましくは0.1eV以上、より好ましくは0.5eV以上、更に好ましくは1.0eV以上、好ましくは2.0eV以下、より好ましくは1.8eV以下、更に好ましくは1.5eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ、<39>又は<40>に記載の光吸収層。
<42>
好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.1eV以上2.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.1eV以上2.0eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
より好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.2eV以上1.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.5eV以上1.8eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
更に好ましくは、前記化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.3eV以上0.5eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、1.0eV以上1.5eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ、<39>に記載の光吸収層。
<43>
好ましくは、前記コアシェル量子ドットのコアに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.1eV以上2.0eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.1eV以上1.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、かつ、前記コアシェル量子ドットのシェルに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.1eV以上2.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.1eV以上2.0eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
より好ましくは、前記コアシェル量子ドットのコアに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.3eV以上0.8eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.3eV以上0.6eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、かつ、前記コアシェル量子ドットのシェルに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.2eV以上1.0eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.5eV以上1.8eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、
更に好ましくは、前記コアシェル量子ドットのコアに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.5eV以上0.65eV以下のポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、0.3eV以上0.6eV以下のネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持ち、かつ、前記コアシェル量子ドットのシェルに含まれる化合物は、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端から、0.3eV以上0.5eV以下のネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持ち、かつ、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端から、1.0eV以上1.5eV以下のポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ、<27>~<31>及び<36>~<38>のいずれかに記載の光吸収層。
<44>
前記コアシェル量子ドットのシェルの厚みは、平均で、好ましくは0.1nm以上、より好ましくは0.3nm以上であり、好ましくは4nm以下、より好ましくは1nm以下、更に好ましくは0.6nm以下である、<27>~<43>のいずれかに記載の光吸収層。
<45>
前記コアシェル量子ドットのシェルの層数は、平均で、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは1以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である、<27>~<44>のいずれかに記載の光吸収層。
<46>
前記コアシェル量子ドットのコアを構成する金属元素に対するシェルを構成する金属元素の原子比(シェル/コア)は、好ましくは0.1以上、より好ましくは1以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である、<27>~<45>のいずれかに記載の光吸収層。
<47>
前記コアシェル量子ドットのコアの質量に対するシェルの質量の質量比(シェル/コア)は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは1以下である、<27>~<46>のいずれかに記載の光吸収層。
<48>
前記コアシェル量子ドットの粒径は、好ましくは1nm以上、より好ましくは2nm以上、更に好ましくは3nm以上であり、好ましくは20nm以下、より好ましくは10nm以下、更に好ましくは5nm以下である、<27>~<47>のいずれかに記載の光吸収層。
<49>
前記ペロブスカイト化合物と前記量子ドットの合計含有量に対する前記量子ドットの含有割合(量子ドットの複合量)は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.10質量%以上、より更に好ましくは0.15質量%以上であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である、<1>~<48>のいずれかに記載の光吸収層。
<50>
前記ペロブスカイト化合物と前記量子ドットの合計含有量に対する前記量子ドットのコアの含有割合は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.10質量%以上、より更に好ましくは0.12質量%以上であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である、<27>~<49>のいずれかに記載の光吸収層。
<51>
前記光吸収層の500nmにおける外部量子効率(EQE)は、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上である、<1>~<50>のいずれかに記載の光吸収層。
<52>
前記ペロブスカイト化合物単独の光吸収層の500nmのEQEに対する前記光吸収層のEQE比は、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上である、<1>~<51>のいずれかに記載の光吸収層。
<53>
前記光吸収層の厚さは、好ましくは30nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは80nm以上、より更に好ましくは100nm以上であり、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下、更に好ましくは600nm以下、より更に好ましくは500nm以下である、<1>~<52>のいずれかに記載の光吸収層。
<54>
前記光吸収層の多孔質層に対する被覆率は、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上、より更に好ましくは40%以上、より更に好ましくは50%以上であり、100%以下である、<1>~<53>のいずれかに記載の光吸収層。
<55>
前記光吸収層における量子ドット(QD)のペロブスカイト化合物(P)に対する吸光度比(QD/P)は、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下、更に好ましくは0.1以下、より更に好ましくは0である、<1>~<54>のいずれかに記載の光吸収層。
<56>
前記光吸収層におけるペロブスカイト化合物(P)のピーク吸光度は、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上であり、好ましくは2以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0.7以下である、<1>~<55>のいずれかに記載の光吸収層。
<57>
前記光吸収層におけるペロブスカイト発光寿命は、好ましくは1ns以上、より好ましくは1.5ns以上であり、好ましくは100ns以下、より好ましくは10ns以下、更に好ましくは6ns以下である、<1>~<56>のいずれかに記載の光吸収層。
<58>
<1>~<57>のいずれかに記載の光吸収層を有する光電変換素子。
<59>
<58>に記載の光電変換素子を有する太陽電池。
キセノンランプ白色光を光源(ペクセル・テクノロジーズ株式会社製、PEC-L01)とし、太陽光(AM1.5)相当の光強度(100mW/cm2)にて、光照射面積0.0363cm2(2mm角)のマスク下、I-V特性計測装置(ペクセル・テクノロジーズ株式会社製、PECK2400-N)を用いて走査速度0.1V/sec(0.01V step)、電圧設定後待ち時間50msec、測定積算時間50msec、開始電圧-0.1V、終了電圧1.1Vの条件でセルのI-V曲線を測定した。なお、シリコンリファレンス(BS-520、0.5714mA)で光強度補正を行った。I-V曲線から短絡電流密度(mA/cm2)、開放電圧(V)、フィルファクター(FF)、及び変換効率(%)を求めた。
外部量子効率(EQE)スペクトルは、分光感度測定装置(分光計器株式会社製、CEP-2000MLR)を用い、光照射面積0.0363cm2のマスク下、300~1700nmの波長範囲にて直流法で測定を行った。ペロブスカイト化合物の光吸収に由来する波長500nmのEQEを求めた。なお、ペロブスカイト化合物の光吸収に由来する500nmのEQEにおいて、ペロブスカイト単独セルのEQEに対する量子ドット複合セルのEQEの比を算出した。
光吸収層の吸収スペクトルは、正孔輸送剤を塗布する前の試料において、UV-Vis分光光度計(株式会社島津製作所製、SolidSpec-3700)を用い、スキャンスピード中速、サンプルピッチ1nm、スリット幅20、検出器ユニット積分球の条件で300~1600nmの範囲を測定した。FTO(Fluorine-doped tin oxide)基板(旭硝子ファブリテック株式会社製、25×25×1.8mm)でバックグラウンド測定を行った。光吸収層のペロブスカイト化合物の吸光度に対する量子ドットの吸光度の比(QD/P)は、1000nm付近の量子ドットのピーク波長の吸光度をペロブスカイト化合物のピーク波長の吸光度で割った値である。
量子ドット分散液の吸収スペクトルは、量子ドット固体0.1mg/mLの濃度のトルエン分散液において、1cm角石英セルを用いて、同様に測定した。
横軸;波長λ、縦軸;吸光度Aの吸収スペクトルを、横軸;エネルギーhν、縦軸;(αhν)1/2(α;吸光係数)のスペクトルに変換し、吸収の立ち上がる部分に直線をフィッティングし、その直線とベースラインとの交点をバンドギャップエネルギーとした。
量子ドット分散液の発光スペクトルは、量子ドット固体0.1mg/mLの濃度のトルエン分散液において、1cm角四面透明セルを用いて、近赤外蛍光分光計(株式会社堀場製作所製、Fluorolog)を用い、励起波長800nm、励起光スリット幅10nm、発光スリット幅15nm、取り込み時間0.1sec、積算2回平均、ダークオフセットオンの条件で850~1550nmの範囲を測定した。
光吸収層のペロブスカイト化合物の発光寿命は、ガラス基板上に同様に作製した光吸収層において、蛍光寿命測定装置(株式会社堀場製作所製、Fluorolog-3、DeltaHub)を用い、半導体パルスレーザー光源(堀場製作所製、デルタダイオードDD-485L、励起波長478nm)、検出波長540nm、測定時間範囲0~100nsの条件で測定した。ろ紙を用いてプロンプト測定を行い、解析ソフト(DAS6)を用いて3成分フィッティングを行いτ3の寿命を求めた。
光吸収層の膜厚、被覆率は、正孔輸送剤を塗布する前の試料において、電界放射型高分解能走査電子顕微鏡(FE-SEM、株式会社日立製作所製、S-4800)を用いて光吸収層の断面、表面のSEM写真から求めた。被覆率は、表面SEM写真(拡大倍率20000倍)を画像解析ソフト(Winroof)を用い、ペンツールで光吸収層を指定し、全面積に対する光吸収層の面積比(面積率)から算出した。
光吸収層のペロブスカイト化合物の結晶子径は、正孔輸送剤を塗布する前の試料において、粉末X線回折装置(株式会社リガク製、MiniFlex600、光源CuKα、管電圧40kV、管電流15mA)を用い、サンプリング幅0.02°、走査速度10°/min、ソーラースリット(入射)5.0°、発散スリット1.250°、縦発散13.0mm、散乱スリット13.0mm、ソーラースリット(反射)5.0°、受光スリット13.0mmの条件で5~60°の範囲を測定した。ペロブスカイト化合物の結晶子径は、解析ソフト(PDXL、ver.2.6.1.2)を用いてペロブスカイト化合物の最強ピーク(2θ=14°)において算出した。
量子ドットの粒径は、透過型電子顕微鏡観察(TEM、日本電子株式会社製、JEM-2100)により求めた。量子ドットの円形度は、球面収差補正走査透過型電子顕微鏡(Cs-STEM、日立製作所製、HD-2700)を用いて撮影した量子ドットのZコントラスト像(拡大倍率4000000倍)から画像解析ソフト(Winroof)を用いて算出した。円形度は、下記式により算出し、Zコントラスト像内の全粒子(10粒子以上)の平均値として得た。
円形度=4πS/L2
S:投影面積
L:外周の長さ
量子ドット中のPb、Zn濃度は、量子ドットを硝酸/過酸化水素混合溶液に完全溶解後、高周波誘導結合プラズマ発光分光(ICP)分析により定量した。量子ドットを単一粒径の球と仮定し、PbS及びZnSの密度をそれぞれ7.5g/cm3及び4.1g/cm3とし、ZnSの1層を0.31nmとして、PbSコア粒径、ZnSシェル厚み、及びZnSシェル層数を求めた。
量子ドットのオレイン酸濃度は、重トルエン(シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社製、99atom%D、TMS0.03vol%含有)溶媒中、ジブロモメタン(和光純薬株式会社製)を内部標準物質として用い、プロトン(1H)核磁気共鳴(NMR)法により定量した。NMR装置(アジレント社製、VNMRS400)を用い、共鳴周波数400HHz、遅延時間60秒、積算32回の条件で測定した。ジブロモメタン(3.9ppm vs.TMS)の積分値に対するオレイン酸のビニルプロトン(5.5ppm vs.TMS)の積分値の比から量子ドット中のオレイン酸濃度を求めた。
量子ドット(NNCrystal社製)の組成、物性を表1に示す。
次の(1)~(7)の工程を順に行い、セルを作製した。
(1)FTO基板のエッチング、洗浄
25mm角のフッ素ドープ酸化スズ(FTO)付ガラス基板(旭硝子ファブリテック株式会社製、25×25×1.8mm、以下、FTO基板という)の一部をZn粉末と2mol/L塩酸水溶液でエッチングした。1質量%中性洗剤、アセトン、2-プロパノール(IPA)、イオン交換水で、この順に各10分間超音波洗浄を行った。
緻密TiO2層形成工程の直前にFTO基板のオゾン洗浄を行った。FTO面を上にして、基板をオゾン発生装置(メイワフォーシス株式会社製オゾンクリーナー、PC-450UV)に入れ、30分間UV照射した。
エタノール(脱水、和光純薬工業株式会社製)123.24gにビス(2,4-ペンタンジオナト)ビス(2-プロパノラト)チタニウム(IV)(75%IPA溶液、東京化成工業株式会社製)4.04gを溶解させ、スプレー溶液を調製した。ホットプレート(450℃)上のFTO基板に約30cmの高さから0.3MPaでスプレーした。20cm×8列を2回繰り返して約7gスプレー後、450℃で3分間乾燥した。この操作を更に2回行うことにより合計約21gの溶液をスプレーした。その後、このFTO基板を、塩化チタン(和光純薬工業株式会社製)水溶液(50mM)に浸漬し、70℃で30分加熱した。水洗、乾燥後、500℃で20分焼成(昇温15分)することにより、緻密TiO2(cTiO2)層を形成した。
アナターゼ型TiO2ペースト(PST-18NR、日揮触媒化成株式会社製)0.404gにエタノール(脱水、和光純薬工業株式会社製)1.41gを加え、1時間超音波分散を行い、TiO2コート液を調製した。ドライルーム内において、上記のcTiO2層上にスピンコーター(ミカサ株式会社製、MS-100)を用いてTiO2コート液をスピンコートした(5000rpm×30sec)。125℃のホットプレート上で30分間乾燥後、500℃で30分焼成(昇温時間60分)することにより、メソポーラスTiO2(mTiO2)層を形成した。
光吸収層および正孔輸送層の形成は、グローブボックス内にて行った。臭化鉛(PbBr2、ペロブスカイト前駆体用、東京化成工業株式会社製)0.228g、メチルアミン臭化水素酸塩(CH3NH3Br、東京化成工業株式会社製)0.070g、DMF(脱水、和光純薬工業株式会社製)2mLを混合、室温撹拌し、0.31mol/Lペロブスカイト(CH3NH3PbBr3)原料のDMF溶液(無色透明)を調製した。ZnSシェルが1.3層被覆したPbS量子ドットの乾燥固体0.003gと前記ペロブスカイト原料のDMF溶液を室温30分間撹拌分散後、孔径0.45μmのPTFEフィルターでろ過することにより、量子ドットとペロブスカイト原料との混合分散液(コート液)を得た。なお、このコート液のDMF溶媒希釈分散液の1000nmの吸光度から、コート液中のPbS濃度を算出し、PbS、ZnSとペロブスカイトの合計含有量に対するPbSの質量比0.12%を算出した。
上記のmTiO2層上にスピンコーター(ミカサ株式会社製、MS-100)を用いて前記コート液をスピンコートした(500rpm×5sec、スロープ5sec、1000rpm×40sec、スロープ5sec、3000rpm×50sec)。なお、スピン開始20秒後に貧溶媒であるトルエン(脱水、和光純薬工業株式会社製)1mLをスピン中心部に一気に滴下した。スピンコート後すぐに100℃ホットプレート上で10分間乾燥させ、光吸収層を形成した。ペロブスカイト化合物が生成していることはX線回折パターン、吸収スペクトル及び電子顕微鏡観察により確認した。
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiTFSI、和光純薬工業株式会社製)9.1mg、[トリス(2-(1H-ピラゾール-1-イル)-4-tert-ブチルピリジン)コバルト(III)トリス(ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド)](Co(4-tButylpyridyl-2-1H-pyrazole)3.3TFSI、和光純薬工業株式会社製)8.7mg、2,2’,7,7’-テトラキス[N,N-ジ-p-メトキシフェニルアミノ]-9,9’-スピロビフルオレン(Spiro-OMeTAD、和光純薬工業株式会社製)72.3mg、クロロベンゼン(ナカライテスク株式会社製)1mL、tert-ブチルピリジン(TBP、シグマアルドリッチ製)28.8μLを混合し、室温撹拌して正孔輸送剤(HTM)溶液(黒紫色透明)を調製した。使用直前に、HTM溶液を孔径0.45μmのPTFEフィルターでろ過した。上記の光吸収層上にスピンコーター(ミカサ株式会社、MS-100)を用いてHTM溶液をスピンコートした(4000rpm×30sec)。スピンコート後すぐに70℃ホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥後、γ-ブチロラクトン(和光純薬工業株式会社製)を浸み込ませた綿棒でFTOとのコンタクト部分および基板裏面全体を拭き取り、更に70℃のホットプレート上で数分間乾燥させ、正孔輸送層を形成した。
真空蒸着装置(アルバック機工株式会社製、VTR-060M/ERH)を用い、真空下(4~5×10-3Pa)、上記の正孔輸送層上に金を100nm蒸着(蒸着速度8~9Å/sec)して、金電極を形成した。
実施例1の(5)光吸収層の形成において、ZnSシェルが1.3層被覆したPbS量子ドットの代わりにZnSシェルが0.3層被覆したPbS量子ドットを使用した以外は、実施例1と同様にして光吸収層を形成し、セルを作製した。
実施例1の(5)光吸収層の形成において、ZnSシェルが1.3層被覆したPbS量子ドットの代わりにPbS量子ドットを使用した以外は、実施例1と同様にして光吸収層を形成し、セルを作製した。
2:透明基板
3:透明導電層
4:ブロッキング層
5:多孔質層
6:光吸収層
7:正孔輸送層
8:電極(正極)
9:電極(負極)
10:光
Claims (11)
- ペロブスカイト化合物と量子ドットとを含有し、
前記量子ドットは、コアシェル構造を有し、
前記量子ドットのコアが、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端よりもポジティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ、及び、前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端よりもネガティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ化合物を含有し、
前記量子ドットのシェルを構成する化合物が、ZnS、ZnSe、InGaAs、InGaN、GaSb、及びGaPから選択される少なくとも1種の化合物を含有し、
前記量子ドットの円形度が0.65~0.92である光吸収層。 - 前記量子ドットのシェルが、前記ペロブスカイト化合物の伝導帯下端よりもネガティブなエネルギー準位に伝導帯下端を持つ及び/又は前記ペロブスカイト化合物の価電子帯上端よりもポジティブなエネルギー準位に価電子帯上端を持つ化合物を含有する、請求項1に記載の光吸収層。
- 前記量子ドットのシェルが、前記ペロブスカイト化合物を構成する金属元素と異なる金属元素を含む化合物を含有する、請求項1又は2に記載の光吸収層。
- 前記量子ドットのコアが、前記ペロブスカイト化合物を構成する金属元素と同じ金属元素を含む化合物を含有する、請求項1~3のいずれかに記載の光吸収層。
- 前記量子ドットのコアを構成する化合物が、PbS又はPbSeを含有する、請求項1~4のいずれかに記載の光吸収層。
- 前記ペロブスカイト化合物は、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物から選ばれる1種以上である請求項1~5のいずれかに記載の光吸収層。
RMX3 (1)
(式中、Rは1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンである。)
R1R2R3 n-1MnX3n+1 (2)
(式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立に1価のカチオンであり、Mは2価の金属カチオンであり、Xはハロゲンアニオンであり、nは1以上10以下の整数である。) - 前記Xは、フッ素アニオン、塩素アニオン、又は臭素アニオンである請求項6に記載の光吸収層。
- 前記R、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立にアルキルアンモニウムイオン、又はホルムアミジニウムイオンである請求項6又は7に記載の光吸収層。
- 前記Mは、Pb2+、Sn2+、又はGe2+である請求項6~8のいずれかに記載の光吸収層。
- 請求項1~9のいずれかに記載の光吸収層を有する光電変換素子。
- 請求項10に記載の光電変換素子を有する太陽電池。
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