JP7343334B2 - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents
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前記レンズ群を構成する最も物体側に位置されるガラス製の第1のレンズと隣接する樹脂製の第2のレンズの表面に反射防止膜が設けられるとともに、前記第1のレンズの像側に面する表面と前記第2のレンズの物体側に面する表面との間にヒータが介挿され、
前記反射防止膜は、前記ヒータの熱に伴う前記第2のレンズの熱膨張によって成膜状態が外観上変化しない耐熱性を有することを特徴とする。
前記レンズ群を構成する最も物体側に位置されるガラス製の第1のレンズと隣接する樹脂製の第2のレンズの表面に反射防止膜が設けられるとともに、前記第1のレンズの像側に面する表面と前記第2のレンズの物体側に面する表面との間にヒータが介挿され、
前記ヒータと前記第2のレンズとの間に断熱シートが介挿されることを特徴とする。
前記レンズ群を構成する最も物体側に位置されるガラス製の第1のレンズと隣接する樹脂製の第2のレンズの表面に反射防止膜が設けられるとともに、前記第1のレンズの像側に面する表面と前記第2のレンズの物体側に面する表面との間にヒータが介挿され、
前記ヒータと前記第2のレンズとの接触界面が凹凸状に粗面化されて成ることを特徴とする。
このような構成によれば、前述のレンズユニットの作用効果をカメラモジュールで得ることができる。
なお、以下で説明される本実施の形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、図1~図12において複数のレンズについては第1のレンズを除きハッチングを省略している。
高耐熱反射防止膜30Aの組成を含有する塗布液を準備する。塗布液で使用される溶媒はたとえば、テトロヒドラフラン(tetrahydrofuran:THF)や、N,N-ジメチルホルムアミド(N,N-dimethylformamide:DMF)である。溶媒は、これらの物質に限定されない。溶媒は水でもよい。溶媒が有機溶媒である場合、好ましい有機溶媒の沸点は30℃~250℃である。有機溶媒の沸点が低すぎる場合、有機溶媒の揮発速度が速すぎる。そのため、高耐熱反射防止膜30Aの膜厚が均一になりにくい。一方、有機溶媒の沸点が高すぎると、有機溶媒が揮発しにくい。そのため、高耐熱反射防止膜30Aが形成されにくい。好ましい有機溶媒の沸点は50℃~150℃である。
塗布液の粘度および表面張力は、低い方が好ましい。塗布液の好ましい粘度は10(mPa・s)以下であり、更に好ましくは1(mPa・s)以下である。塗布液の好ましい表面張力は70(mN/m)以下であり、更に好ましくは20(mN/m)以下である。第2のレンズ14を挟持した挟持部材を塗布液で満たされたディップ槽から引き上げるときに、挟持部材から塗布液を速やかに排出するためである。塗布液の粘度および表面張力の物性を制御するために、塗布液に界面活性剤などを添加してもよい。
これにより高耐熱反射防止膜30Aが形成される。
このような構成により、高耐熱反射防止膜30Aは、柔軟性および可撓性を有するとともに耐熱性に優れたものとなり、その結果、高温時における高耐熱反射防止膜30Aのひび割れ等を防止できる。この場合、特に、空気層(空隙)33は、隣り合う無機粒子31,31間に形成されているため、高耐熱反射防止膜30Aが形成されている第2のレンズ14が温度変化によって膨張したり収縮したりしても、高耐熱反射防止膜30Aがそれに追随できる。そのため、高耐熱反射防止膜30Aが破壊されてしまうことを防止できる。
(式中、R1はメチル基またはエチル基を示す。R2は非加水分解性の有機基を示す。)
(1)レンズ14上に、電解質ポリマー溶液または微粒子分散液のいずれかを接触または塗布する工程により、電解質ポリマー62または微粒子63の層を形成する(図4(a))。
(2)電解質ポリマー溶液を接触または塗布させた後のレンズ14上に該電解質ポリマー溶液の電解質ポリマーと反対電荷を有する微粒子の分散液を接触または塗布する工程、または微粒子分散液を接触または塗布させた後のプラスチック基材上に該微粒子分散液の微粒子と反対電荷を有する電解質ポリマーの溶液を接触または塗布する工程により、微粒子63または電解質ポリマー62の層を形成する(図4(b))。
(3)電解質ポリマー溶液または微粒子を接触または塗布させた後のレンズ14上に、アルコール性シリカゾル生成物65を接触または塗布する工程により、アルコール性シリカゾル生成物65を介してレンズ14と微粒子63、および微粒子63同士を結合させる(図4(c))。
このような構成により、高耐熱反射防止膜30A’は、柔軟性および可撓性を有するとともに耐熱性に優れたものとなり、その結果、高温時における高耐熱反射防止膜30A’のひび割れ等を防止できる。この場合、特に、空隙64の存在により、高耐熱反射防止膜30A’が形成されているレンズ14が温度変化によって膨張したり収縮したりしても、高耐熱反射防止膜30A’がそれに追随できる。そのため、高耐熱反射防止膜30A’が破壊されてしまうことを防止できる。
なお、上述のような高耐熱反射防止膜30A、30A’は、125℃以上の耐熱性を有するとともに、樹脂のレンズ14の熱膨張率に近い熱膨張率を有するものを選択することが好ましい。
したがって、このような反射防止膜30A”を伴う本実施の形態のレンズユニット11Aも第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
本実施の形態のレンズユニット11Bでは、第2のレンズ14の表面14a,14bに設けられる反射防止膜が、ヒータ40の熱に伴う第2のレンズ14の熱膨張によって成膜状態が外観上変化しない耐熱性を特に有していない(無論、例えば前述した高耐熱反射防止膜として形成されていても構わない)。そのため、特に本実施の形態では、図7に示されるように、第1のレンズ13に設けられる反射防止膜30と同一の反射防止膜30が、第2のレンズ14の物体側に面する表面14aおよび像側に面する表面14bにそれぞれ、第2のレンズ14の少なくとも有効径の範囲にわたって設けられる。
本実施の形態のレンズユニット11Cにおいても、第3の実施の形態と同様、第2のレンズ14の表面14a,14bに設けられる反射防止膜が、ヒータ40の熱に伴う第2のレンズ14の熱膨張によって成膜状態が外観上変化しない耐熱性を特に有していない(無論、例えば前述した高耐熱反射防止膜として形成されていても構わない)。そのため、本実施の形態においても、図9に示されるように、第1のレンズ13に設けられる反射防止膜30と同一の反射防止膜30が、第2のレンズ14の物体側に面する表面14aおよび像側に面する表面14bにそれぞれ、第2のレンズ14の少なくとも有効径の範囲にわたって設けられる。そして、本実施の形態のレンズユニット11Cでは、さらに、ヒータ40と第2のレンズ14との間に断熱シート(シート状またはテープ状の断熱体)90が介挿されている。この場合、断熱シート90を形成する材料としては、例えば、繊維系断熱材(グラスウール、ロックウール、セルローズファイバー、炭化コルク、羊毛断熱材)、発砲系断熱材(ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレン、発砲ゴム、押し出し法ポリスチレン)、その他(エアロゲル、ヒュームドシリカ、真空断熱材)を挙げることができる。
12 鏡筒
13 第1のレンズ
14 第2のレンズ
30A,30A’,30A” 反射防止膜
40 ヒータ
77 粗面加工の凹凸部
90 断熱シート
300 カメラモジュール
L レンズ群
O 光軸
Claims (6)
- 複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群が収容される鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
前記レンズ群を構成する最も物体側に位置されるガラス製の第1のレンズと隣接する樹脂製の第2のレンズの表面に反射防止膜が設けられるとともに、前記第1のレンズの像側に面する表面と前記第2のレンズの物体側に面する表面との間にヒータが介挿され、
前記ヒータと前記第2のレンズとの間に断熱シートが介挿されることを特徴とするレンズユニット。 - 前記断熱シートは、繊維系断熱材、発砲系断熱材のいずれかを材料として含むことを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
- 複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群が収容される鏡筒とを備えるレンズユニットであって、
前記レンズ群を構成する最も物体側に位置されるガラス製の第1のレンズと隣接する樹脂製の第2のレンズの表面に反射防止膜が設けられるとともに、前記第1のレンズの像側に面する表面と前記第2のレンズの物体側に面する表面との間にヒータが介挿され、
前記ヒータと前記第2のレンズとの接触界面が凹凸状に粗面化されて成ることを特徴とするレンズユニット。 - 前記第2のレンズの表面部位の粗さは、二乗平均粗さRqで0.01μm~200μmであることを特徴とする請求項3記載のレンズユニット。
- 前記第2のレンズは、成形加工する際に金型の表面を凹凸にしてこれが転写されて凹凸状に粗面化されていることを特徴とする請求項3記載のレンズユニット。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のレンズユニットを備えるとともに、前記レンズユニットにより形成される像を受光する位置に撮像素子が配置されることを特徴とするカメラモジュール。
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