JP7342992B1 - 報知制御装置、エレベータシステムおよび報知制御装置の制御方法 - Google Patents

報知制御装置、エレベータシステムおよび報知制御装置の制御方法 Download PDF

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Figure 0007342992000001
【課題】保守作業員が塔内で接触するおそれがある全ての塔内設備の接近を確実に検知し、保守作業員に報知することができる報知制御装置を提供する。
【解決手段】報知制御装置(1)は、塔内における乗りかご(21)の位置と、乗りかご(21)の外側上部で保守作業員が作業する保守作業空間に近接する可能性がある塔内設備が存在する方向である注意方向とが対応づけられたデータベースの情報を取得するデータベース情報取得部(12)と、乗りかご(21)の現在位置を取得する位置取得部(13)と、データベースに基づき、乗りかご(21)の現在位置に応じて、保守作業員に注意方向を報知する制御を行う報知制御部(14)と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、報知制御装置、エレベータシステムおよび報知制御装置の制御方法に関する。
通常、エレベータの保守業務をおこなう保守作業員は乗りかごの上に乗り、乗りかごを昇降させることで塔内を移動し保守作業を行う。そのため、乗りかごを昇降させる際、乗りかごの上に乗った保守作業員が塔内の機器などの塔内設備に接触するおそれがある。
そこで、例えば特許文献1には、複数のエレベータを備えるエレベータシステムにおいて、保守対象のエレベータに隣接するエレベータの乗りかご等の接近を保守作業員に報知する技術が開示されている。この例では、各乗りかごの位置から保守対象のエレベータの乗りかごと、保守対象のエレベータに隣接するエレベータの乗りかごとの距離を演算し、当該隣接するエレベータの乗りかごおよび当該隣接するエレベータの釣合い錘の接近を保守作業員に報知する。
特開2011-213477号公報
しかしながら、保守作業員と接触するおそれがある塔内の設備は、保守対象のエレベータに隣接するエレベータの乗りかごおよび当該隣接するエレベータの釣合い錘だけではない。そのため、特許文献1に開示されている技術では、保守作業に伴い保守作業員が塔内で接触するおそれがある全ての塔内設備の接近について保守作業員に報知することができない。
本発明の一態様は、保守作業員が塔内で接触するおそれがある全ての塔内設備の接近を確実に検知し、保守作業員に報知することができる報知制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る報知制御装置は、塔内におけるエレベータの乗りかごの位置と、前記乗りかごの外側上部で保守作業員が作業する保守作業空間に近接する可能性がある塔内設備が存在する方向である注意方向とが対応づけられたデータベースの情報を取得するデータベース情報取得部と、前記乗りかごの現在位置を取得する位置取得部と、前記データベースに基づき、前記乗りかごの現在位置に応じて、前記保守作業員に前記注意方向を報知する制御を行う報知制御部と、を備えている。
上記構成によれば、データベース情報取得部により、乗りかごの位置と該乗りかごの位置において注意すべき塔内設備が存在する方向である注意方向とが対応づけられたデータベースが取得される。そして、報知制御部は、上記データベースに基づき、乗りかごの現在位置に応じて、保守作業員に注意方向を報知するため、保守作業員が塔内で接触するおそれがある塔内設備全てに対して接近を確実に検知し、保守作業員に注意方向を報知することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記塔内設備の、前記塔内における位置および前記乗りかごからの方向を含む塔内設備情報を取得する設備情報取得部と、前記塔内設備情報に基づき、前記データベースを構築するデータベース構築部と、をさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、乗りかごの位置と該乗りかごの位置において注意すべき塔内設備が存在する方向である注意方向とが対応づけられたデータベースを、塔内設備の塔内における位置および乗りかごからの方向に基づいて構築することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記位置取得部は、前記乗りかごの移動方向を取得し、前記報知制御部は、前記乗りかごの移動方向に基づき、前記保守作業員に前記注意方向を報知するように制御を行ってもよい。
上記構成によれば、位置取得部により乗りかごの移動方向を取得することができるので、当該移動方向によりこれから接近する塔内設備を予測することができ、保守作業員にこれから接近する塔内設備について注意方向を報知することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記設備情報取得部は、前記塔内設備を含む前記乗りかごを有するエレベータの設計情報に基づいて前記塔内設備情報を生成する設備情報生成部から、前記塔内設備情報を取得してもよい。
上記構成によれば、塔内設備を含む保守対象の乗りかごを有するエレベータの設計情報に基づいて生成された塔内設備情報を取得することができるので、設計情報に含まれている塔内設備を的確にデータベースに含めることができる。これにより、保守作業員が塔内で接触するおそれがある設備の接近を確実に検知し、保守作業員に注意方向を報知することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記設備情報取得部は、前記保守作業空間に前記保守作業員が存在する状態で、実際に前記乗りかごを移動させた際に、前記保守作業員が前記塔内設備を検知したタイミングおよび該塔内設備の方向を示す該保守作業員による入力を受け付ける入力受付部から、前記塔内設備情報を取得してもよい。
上記構成によれば、保守作業員が例えば危険であると判断した塔内設備についてデータベースを構築することができるので、現場の感覚に則した報知を実現することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記設備情報取得部は、実際に前記乗りかごを移動させた際に、前記乗りかごに設けられたセンサが検出した前記塔内設備の前記塔内における位置および前記乗りかごからの方向を前記塔内設備情報として取得してもよい。
上記構成によれば、実際のセンシング結果に基づいた塔内設備情報を取得することができるので、現状設置されている塔内設備について、保守作業員に的確に報知することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記位置取得部は、前記乗りかごに設置された、前記乗りかごの現在位置を検出する乗りかご位置検出部から乗りかごの現在位置を取得してもよい。
上記構成によれば、乗りかごの現在位置を乗りかごに設置された乗りかご位置検出部から取得することができるので、例えば、乗りかごの現在位置を取得するために、エレベータの運転を制御する既設のエレベータ制御装置からの信号を取得する必要がない。そのため、既設設備の改修を行うことなく、乗りかごの現在位置を取得することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記データベースの情報は、前記塔内設備の前記乗りかごの昇降方向における長さを含んでいてもよい。
上記構成によれば、塔内設備の通過開始から通過完了までの期間が明確となるので、報知が必要な期間において適切に報知を行うことができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記データベースの情報は、前記塔内設備の前記乗りかごに対する相対速度を示す情報を含んでいてもよい。
上記構成によれば、例えば、カウンタウエイト等、乗りかごに対する相対速度が乗りかごの移動速度よりも早くなる塔内設備に対して、保守作業員に早めに報知する等の対応を行うことができる。これにより、例えば、接近する塔内設備に備える時間を保守作業員に十分に与えることが可能となるので、保守作業員はより安全に保守作業を行うことができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記保守作業員への前記注意方向の報知は、前記乗りかごの周囲の空間範囲に設定された報知範囲に基づいて行われ、前記報知範囲は、前記相対速度に応じて設定されてもよい。
上記構成によれば、塔内設備の乗りかごに対する相対速度に応じて設定された報知範囲に基づいて、保守作業員への注意方向の報知が行われるため、保守作業員に近づく速度が速い塔内設備であっても、相対速度に応じて報知範囲を設定することで余裕をもって保守作業員に報知を行うことができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置では、前記データベースの情報は、前記塔内設備ごとに予め設定された、接触の危険性の高さを示す注意度を含み、前記報知制御部は、前記注意度に応じて異なる報知を行うように制御してもよい。
上記構成によれば、塔内設備ごとに予め設定される接触の危険性の高さを示す注意度と塔内設備とが対応づけられたデータベースを構築することが可能となる。これにより、各塔内設備にあった注意度により報知を行うことができる。また、注意度により異なる報知が行われるので、保守作業員は危険性の度合いを報知により知ることができる。
本発明の他の態様に係るエレベータシステムでは、前記報知制御装置と、前記乗りかごの現在位置を検出する乗りかご位置検出部と、前記報知制御部による制御によって、前記保守作業員に前記注意方向を報知する報知部と、を備えていてもよい。
上記構成によれば、保守作業員が塔内で接触するおそれがある全ての塔内設備の接近を確実に検知し、保守作業員に報知することができるエレベータシステムを提供することができる。
本発明の他の態様に係る報知制御装置の制御方法では、塔内におけるエレベータの乗りかごの位置と、前記乗りかごの外側上部で保守作業員が作業する保守作業空間に近接する可能性がある塔内設備が存在する方向である注意方向とが対応づけられたデータベースの情報を取得するデータベース情報取得ステップと、前記乗りかごの現在位置を取得する位置取得ステップと、前記データベースに基づき、前記乗りかごの現在位置に応じて、前記保守作業員に前記注意方向を報知する制御を行う報知制御ステップと、を含む。
本発明の各態様に係る報知制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記報知制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記報知制御装置をコンピュータにて実現させる報知制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、保守作業員が塔内で接触するおそれがある全ての塔内設備の接近を確実に検知し、保守作業員に報知することができる報知制御装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る報知制御装置を含むエレベータシステムの機能ブロック図である。 上記エレベータシステムの概略構成を説明する斜視図である。 上記エレベータシステムの乗りかご位置検出部の設置個所を説明する模式図である。 上記エレベータシステムの報知部の設置位置を示す乗りかごの上面図である。 データベースの一例を示す図である。 上記エレベータシステムの乗りかごの報知範囲を示す乗りかごの正面図である。 上記報知制御装置の動作を示すフロー図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。ただし、以下の説明は本発明に係る報知制御装置の一例であり、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではない。
<エレベータシステム>
エレベータシステム100は、乗りかご21の外側上部でエレベータ20の保守作業を行う保守作業員W1に対して、保守作業員W1に接触する可能性がある塔内設備TSが近づいていること、および、その方向を保守作業員W1に報知するシステムである。
ここで、塔内設備TSとは、乗りかご21が昇降する塔内T1内に設置されている設備であり、例えば、図2に示す、ブラケットTS1およびカウンタウエイトTS2、その他、IRプレート(インダクタプレート)、乗場扉、乗りかご21を昇降させる制御盤、天井(天井梁)等である。
図1は、本発明の実施形態に係る報知制御装置1を含むエレベータシステム100の機能ブロック図である。図2は、エレベータシステム100の概略構成を説明する斜視図である。図1および図2に示すように、エレベータシステム100は、報知制御装置1と、エレベータ20と、エレベータ制御装置30と、設備情報入力部52と、を備えている。設備情報入力部52について詳しくは実施形態2で記載する。
(エレベータ)
図1および図2に示すように、エレベータ20は、乗りかご21と、乗りかご位置検出部41と、報知部42と、設備検出センサ51と、を備えている。
(乗りかご位置検出部)
乗りかご位置検出部41は、乗りかご21の現在位置、乗りかご21が移動しているか否か、および乗りかご21の移動方向の取得に必要な情報を検出する。乗りかご位置検出部41としては、例えば、ローラエンコーダを用いることができる。
図3は、エレベータシステム100の乗りかご位置検出部41の設置個所を説明する模式図である。乗りかご位置検出部41としてローラエンコーダを用いた場合、図3の3001に示すように、乗りかご位置検出部41は、例えば、乗りかご21の上部において、乗りかご21が沿って昇降するガイドレール23に接するように設置される。そして、乗りかご位置検出部41は、乗りかご21の上部に設置されたローラエンコーダの回転量および回転方向を検出する。
また、乗りかご位置検出部41は、図3の3002に示すように、エレベータ20を昇降させるモータ24に設けられているエンコーダであってもよい。この場合は、乗りかご位置検出部41からの情報はエレベータ制御装置30から報知制御装置1に送信することになる。
図3の3001のように乗りかご21の上部にローラエンコーダを設置する場合、既設のエレベータ制御装置30から乗りかご41の位置を示す信号を取得する必要がない。そのため、既設のエレベータ20に報知制御装置1を導入する場合、既設のエレベータ制御装置30の改修コストを抑えることができる。
乗りかご位置検出部41は、検出した情報を報知制御装置1に送信する。乗りかご位置検出部41は、検出した情報を後述するエレベータ制御装置30を介して報知制御装置1に送信してもよい。
(報知部)
報知部42は、報知制御部14による制御によって、保守作業員W1に注意方向を報知する。報知部42は、報知制御装置1の報知制御部14により制御され、乗りかご21の現在位置に応じて、保守作業員W1に塔内設備TSが近接する可能性がある方向であり、注意すべき方向である注意方向を報知する。
図4はエレベータシステム100の報知部42の設置位置を示す乗りかご21の上面図である。図2に示すように、乗りかご21の上面21aには各辺に沿って安全柵22が設置されている。
また、図2および図4に示すように、報知部42は、乗りかご21の上面21aにおいて、例えば、扉24から反時計回りに規定される、方向D1から方向D4の4方向に、各辺に沿って設置されている。報知部42が4方向に設置されることで、保守作業員W1の注意方向の把握が容易となる。
保守作業員W1への注意方向の報知方法は特に限定されず、保守作業員W1が視認できるように報知が行われてもよく、音により報知が行われてもよい。保守作業員W1が視認できるように報知が行われる場合、報知部42は、例えば発光部42aを用いることができる。この場合、注意方向に設置されている発光部42aを発光させることで、保守作業員W1に注意方向を報知する。また、表示部を用いて、注意方向を文字等で表示することにより報知が行われてもよい。
また、音で報知が行われる場合、報知部42は、例えばスピーカ42bを用いることができる。その場合、図2に示すように、1つのスピーカ42bを設置し、注意方向により報知音(例えば、音色や言葉によるアナウンスの内容)を異ならせてもよい。報知音を、方向を示すような言葉によるアナウンスとすることで、保守作業員W1の注意方向の把握が容易となる。
報知部42が設置されるのは乗りかご21の上面21aにおいて4方向に限らず、報知が必要な方向のみ(例えば2方向など)でもよい。報知部42の設置数を必要最小限とすることで報知部42の設置面積を小さくすることができるので、保守作業員W1の作業スペースを広く確保することができる。なお、報知が必要な方向を5方向以上とすることが好ましい場合には、必要な方向に応じて報知部42が設定されてもよい。
また、報知部42は、乗りかご21の上面21aに限られず、乗りかご21の側面に設置されてもよい。乗りかご21の側面に報知部42が設けられることにより、保守作業員W1が報知部42を踏むなど、保守作業員W1が誤って報知部42に接触し、報知部42を破損してしまうことを抑制することができる。また、例えば、報知部42が発光部42aである場合、発光部42aから発せられる光を保守作業員W1が直接見ることを抑制することができ、発光による眩しさを軽減することができる。
また、報知部42を携帯端末のアプリで実現してもよい。その場合、例えば、携帯端末により注意方向を音声でアナウンスしてもよい。また、注意方向を色や点滅などの表示パターンを異ならせて携帯端末に表示してもよく、文字等により携帯端末に表示してもよい。さらに、携帯端末の振動パターンを異ならせることで注意方向を報知するものであってもよい。
表示パターンや振動パターンを異ならせて携帯端末に注意方向を報知することで、携帯端末を注視せずに注意方向を把握することができるので、保守作業員W1の作業の安全性が向上する。また、報知部42を携帯端末とすることで報知部42の設置面積を削減することができるので、より広い保守作業員W1の作業スペースを確保することができるとともに、報知部42の設置コストを削減することができる。
(エレベータ制御装置)
エレベータ制御装置30は、エレベータ20を制御する。エレベータ制御装置30はエレベータ制御部31と、記憶部34と、を備えている。エレベータ制御部31はエレベータ制御装置30の各部を統括的に制御する。エレベータ制御部31の機能は、記憶部34に記憶されたプログラムを、CPU(Central Processing Unit)が実行することで実現されてよい。エレベータ制御部31は、通信制御部32と、運行制御部33と、を備えている。
通信制御部32は、報知制御装置1とエレベータ20とエレベータ制御装置30との通信を制御する。具体的には、通信制御部32は、例えば、保守作業員W1からの保守作業の開始および停止を含む情報をエレベータ20から受信する。運行制御部33は、例えば、保守作業の開始および停止の情報に基づき、乗りかご21の通常運転の停止および開始を行う。
<報知制御装置>
報知制御装置1は、乗りかご21の上でエレベータ20の保守作業を行う保守作業員W1に対して、保守作業員W1に接触する可能性がある塔内設備TSが近づいていること、および、その方向(注意方向)を保守作業員W1に報知する制御を行う。報知制御装置1は、図1に示すように、装置制御部10と、記憶部15と、入力受付部16と、を備えている。報知制御装置1は、エレベータ制御装置30に備えられていてもよい。なお、入力受付部16について詳しくは実施形態2で記載する。
装置制御部10は、報知制御装置1の各部を統括的に制御する。装置制御部10の機能は、記憶部15に記憶されたプログラムを、CPUが実行することで実現されてよい。装置制御部10の詳細については後述する。記憶部15は、装置制御部10が実行する各種のプログラム、およびプログラムによって使用されるデータを格納する。また、記憶部15は、情報構築制御部11により構築されたデータベースDB1を記憶する。データベースDB1について詳しくは後述する。
(装置制御部の構成)
装置制御部10は、情報構築制御部11と、データベース情報取得部12、位置取得部13と、報知制御部14と、を備えている。
(情報構築制御部)
情報構築制御部11は、データベースDB1を構築する。情報構築制御部11は、設備情報生成部111と、設備情報取得部112と、データベース構築部113と、を備えている。
なお、本実施形態では報知制御装置1が情報構築制御部11を備えているが、上記に限らず、情報構築制御部11の機能を備える装置を別途設けてもよい。
(データベース)
まず、データベースDB1について説明する。データベースDB1は、塔内T1におけるエレベータ20の乗りかご21の位置と、乗りかご21の外側上部で保守作業員W1が作業する保守作業空間WR1に近接する可能性がある塔内設備TSが存在する方向である注意方向と、が対応づけられた情報である。
ここで、保守作業空間WR1とは、例えば、図2に示すように、底面を上面21aとする上面21a上の空間であり、保守作業空間WR1の高さは、例えば、保守作業員W1の身長と同程度の高さである。また、保守作業空間WR1に近接する可能性があるとは、保守作業空間WR1と塔内設備TSとの距離が所定距離以内である場合を示す。
図5はデータベースDB1の一例を示す図である。図5に示すように、データベースDB1には、「乗りかごの位置」、「塔内設備の方向」、「注意度」、「塔内設備の昇降方向の長さ」および「乗りかごに対する相対速度の比」が含まれている。
データベースDB1の「乗りかごの位置」は、乗りかご21の最下階に停止した場合の上面21aの地点を基準とし、当該地点から、乗りかご21が移動した後の乗りかご21の上面21aまでの高さを示す。
データベースDB1の「塔内設備の方向」は、乗りかご21から見た塔内設備TSが存在する方向を示している。「塔内設備の方向」は、図4で示す方向D1から方向D4に対応している。
データベースDB1の「注意度」は、塔内設備TSごとに予め設定されたものであり、接触の危険性の高さを示す。「注意度」は、例えば、1から3の3段階で、危険性が上がるごとに数値が上がるように設定されている。注意度は、例えば下記の(1)から(4)に基づき設定されてもよい。(1)塔内設備TSが塔内T1で固定されているか、(2)塔内設備TSが塔内T1の高さ方向に沿って所定間隔ごとに設置されているか、(3)塔内設備TSの保守作業空間WR1までの距離、および(4)経験的に習得される危険度。なお、注意度の段階は3段階に限らず適宜設定できる。
データベースDB1の「塔内設備の昇降方向の長さ」は、塔内設備TSの乗りかご21の昇降方向における長さである。
データベースDB1の「乗りかごに対する相対速度の比」は、塔内設備TSの乗りかご21に対する相対速度を示す情報である。例えば、カウンタウエイトの場合は相対速度の比が「2」となる。
なお、「注意度」「乗りかごに対する相対速度の比」は、塔内設備TSの種類により予め決められていてもよい。
(設備情報生成部)
設備情報生成部111は、塔内設備TSを含む乗りかご21を有するエレベータ20の設計情報に基づいて塔内設備情報を生成する。ここで、塔内設備情報は塔内設備TSの、塔内T1における位置および乗りかご21からの方向を含む情報である。これにより、設計情報に含まれている塔内設備TSを的確にデータベースDB1に含めることができる。
設備情報生成部111は、例えば、設計情報が含まれるBIM(Building Information Modeling)データから自動で変換されることで塔内設備情報を生成してもよく、設計情報を人が入力することで塔内設備情報を生成してもよい。
(設備情報取得部)
設備情報取得部112は、塔内設備TSの、塔内T1における位置および乗りかご21からの方向を含む塔内設備情報を取得する。具体的には、設備情報取得部112は、設備情報生成部111から塔内設備情報を取得する。設備情報取得部112は、取得した塔内設備情報をデータベース構築部113に送信する。
(データベース構築部)
データベース構築部113は、設備情報取得部112から送信された塔内設備情報に基づき、データベースDB1を構築する。これにより、データベースDB1を、塔内設備TSの塔内T1における位置および乗りかご21からの方向に基づいて構築することができる。
なお、情報構築制御部11の機能を備える装置を別途設ける場合、事前に当該装置にてデータベースDB1を生成し、記憶部15またはクラウドにデータベースDB1を蓄積しておいてもよい。
(報知範囲)
図6は、エレベータシステム100の乗りかご21の報知範囲TRを示す乗りかご21の正面図である。報知範囲TRは、報知の基準となる範囲である。塔内設備TSが報知範囲TRに存在することは、当該塔内設備TSが保守作業空間WR1に近接する可能性がある。
報知範囲TRは、保守作業空間WR1を含む。報知範囲TRは、図6に示すように、乗りかご21の周囲の空間範囲に設定される。データベース構築部113は、データベースDB1を構築する際に、データベースDB1に報知範囲TRの情報を含んでもよい。
報知範囲TRは注意が必要な注意範囲と、より注意が必要な警報範囲とを有する。報知範囲TRでは、注意範囲として注意範囲TR1および注意範囲TR2が設けられ、警報範囲として警報範囲TR3が設けられている。警報範囲TR3上には注意範囲TR1が設定され、警報範囲TR3下には注意範囲TR2が設定されている。
警報範囲TR3は、保守作業空間WR1を幅方向に所定距離大きくし、さらに高さ方向には上方向に距離L1、下方向に距離L2、大きくした範囲である。距離L1および距離L2は予め設定されていてもよく、乗りかご21の速度に応じて変更されてもよい。
報知範囲TRは、避難に必要な時間を根拠に設定される。例えば、報知範囲TRは、塔内設備TSの乗りかご21に対する相対速度に応じて設定される。例えば、当該相対速度が1よりも大きい場合は、より広い(昇降方向に長い)報知範囲TRが設定される。
また、報知範囲TRは、塔内設備TSごとに設定され、塔内T1に固定されていない機器(カウンターウェイト等)は、報知範囲TRが広く設定されてもよい。
また、報知範囲TRは、上記に限らず、保守作業中に、後述する報知制御部14により算出された乗りかご21の移動速度により、各塔内設備TSが乗りかご21に接近するまでの時間に応じて設定されてもよい。
(データベース情報取得部)
データベース情報取得部12は、データベースDB1の情報を取得する。データベース情報取得部12は、情報構築制御部11からデータベースDB1の情報を取得する。データベース情報取得部12は、上記に限らず、外部からデータベースDB1を取得してもよい。また、データベース情報取得部12は、記憶部15等に事前に記憶されたデータベースDB1の情報を、記憶部15等から取得してもよい。
(位置取得部)
位置取得部13は、乗りかご21の現在位置を取得する。本実施形態では、位置取得部13は、乗りかご21に設置された、乗りかご21の現在位置を検出する乗りかご位置検出部41から乗りかご21の現在位置を取得する。位置取得部13は、例えば、乗りかご位置検出部41として設置されたローラエンコーダの回転量および回転方向を含む情報を受信し、ローラエンコーダの出力を距離に変換して、乗りかご21の位置、乗りかごが移動しているか否か、および移動方向の情報を取得する。
なお、位置取得部13は、エレベータ制御装置30から乗りかご21の位置等を取得してもよい。
(報知制御部)
報知制御部14は、データベースDB1に基づき、乗りかご21の現在位置に応じて、保守作業員W1に注意方向を報知する制御を行う。言い換えると、報知制御部14は、報知部42を制御してデータベースDB1に基づき、乗りかご21の現在位置に応じて、保守作業員W1に注意方向を報知する。これにより、保守作業員W1が塔内T1で接触するおそれがある塔内設備TS全てに対して接近を確実に検知し、保守作業員W1に注意方向を報知することができる。
また、報知制御部14は、乗りかご21の移動方向に基づき、保守作業員W1に注意方向を報知するように報知部42を制御する。これにより、当該移動方向によりこれから接近する塔内設備TSを予測することができ、保守作業員W1にこれから接近する塔内設備TSについて注意方向を報知することができる。
(報知制御部の報知)
保守作業員W1への注意方向の報知は、乗りかご21の周囲の空間範囲に設定された報知範囲TRに基づいて行われる。
報知制御部14は、乗りかご21が移動している場合、乗りかご21の現在位置および移動方向に基づき、データベースDB1を参照して乗りかご21の現在位置から、移動方向に向かって報知範囲TR内に塔内設備TSがあるか否かを判断する。
具体的には、乗りかご21が上方向に移動している場合、報知制御部14は、データベースDB1を参照して、注意範囲TR1または警報範囲TR3内に塔内設備TSがあるか否かを判断する。報知制御部14は、注意範囲TR1または警報範囲TR3内に塔内設備TSがある場合、当該塔内設備TSに対応付けられた方向に基づいて、報知部42を制御して報知を行う。
また、乗りかご21が下方向に移動している場合、報知制御部14は、データベースDB1を参照して注意範囲TR2または警報範囲TR3内に塔内設備TSがあるか否かを判断する。報知制御部14は、注意範囲TR2または警報範囲TR3内に塔内設備TSがある場合、当該塔内設備TSに対応付けられた方向に基づいて、報知部42を制御して報知を行う。
図2および図6を用いて説明する。図2では、乗りかご21の移動方向は下方向であり、移動方向(下方向)にカウンタウエイトTS2が接近している。この場合、当該カウンタウエイトTS2が注意範囲TR2または警報範囲TR3内に入ると、報知制御部14は、カウンタウエイトTS2が面する方向に設置されている報知部42を用いて保守作業員W1に注意方向を報知する制御を行う。また、報知制御部14は、カウンタウエイトTS2の通過中は当該報知を継続させる。
なお、上述したように、報知範囲TRは、塔内設備TSの乗りかご21に対する相対速度の比で設定され、相対速度が1よりも大きい場合は、報知範囲TRが広く設定される。このため、相対速度が1よりも大きい塔内設備TSについて、より遠い位置にある状態から報知を開始することができる。言い換えると、乗りかご21に対する相対速度が乗りかご21の移動速度よりも早くなる塔内設備TSに対して、保守作業員W1に早めに報知する等の対応を行うことができる。
これにより、例えば、接近する塔内設備TSに備える時間を保守作業員W1に十分に与えることが可能となるので、保守作業員W1はより安全に保守作業を行うことができる。
報知制御部14は、データベースDB1を参照し、塔内設備TSの昇降方向の長さに基づき塔内設備TSが通過する間、連続して報知を行うように報知部42を制御する。データベースDB1の塔内設備TSの昇降方向の長さの情報により、乗りかご21に対して塔内設備TSの通過開始から通過完了までの期間が明確となるので、報知が必要な期間において適切に報知を行うことができる。
報知制御部14は、注意度に応じて異なる報知を行うように報知部42を制御する。これにより、各塔内設備TSにあった注意度により報知を行うことができる。また、注意度により異なる報知が行われるので、保守作業員W1は危険性の度合いを報知により知ることができる。
報知制御部14は、例えば、発光部42a(図2参照)が発光するように制御することで報知を行い、注意度により発光部42aの発光色を、緑、黄および赤のように異ならせてもよく、発光部42aの発光の点滅周期を異ならせてもよい。また、報知制御部14は、スピーカ42b(図2参照)から音が出るように制御することで報知を行い、注意度により、音量や音の鳴動周期を異ならせてもよい。さらに、報知制御部14は、携帯端末が振動するように制御することで報知を行い、注意度により、振動強度を異ならせてもよい。また、報知が必要な注意方向が複数ある場合、報知制御部14は、当該複数の注意方向に対して、複数の報知を行うように報知部42を制御する。例えば、図4において、方向D1および方向D2が注意方向である場合、報知制御部14は、方向D1および方向D2において注意方向の報知を行うように報知部42を制御する。
報知制御部14は、乗りかご21の移動中のみ報知するように報知部42を制御する。塔内設備TSが報知範囲TRにある状態で乗りかご21が停止した場合は、報知を停止する、または、一定期間継続したのち停止するように報知を制御する。
また、報知制御部14は、報知範囲TR内に塔内設備TSがない場合、定期的に報知を行う正常報知を実施するように報知部42を制御してもよい。正常報知は、注意方向を知らせる報知と異なる報知とする。
例えば、報知部42が発光部42aである場合、注意方向の報知の光の色と異なる色を正常報知の光の色としてもよく、正常報知の光の明るさを注意方向の報知の光の明るさよりも暗くしてもよい。また、報知部42がスピーカ42bである場合、正常報知の音量を注意方向の報知の音量よりも小さくしてもよい。
また、正常報知として、音や光を断続的に報知してもよく、その場合、発音周期や点滅周期を長くすることで、注意方向の報知と正常報知とを区別することができる。
正常報知を行うことで、塔内設備TSが接近していない安全な状態で、報知部42が故障していないことを確認することができる。
<報知制御装置における処理の流れの一例>
図7は、報知制御装置1の動作を示すフロー図である。図7に基づき、報知制御装置1における処理の流れの一例について説明する。
図7に示すように、まず、保守作業が開始された場合(S11でYES)、データベース情報取得部12は、データベースDB1の情報を取得する(S12、データベース情報取得ステップ)。
その後、位置取得部13は、乗りかご21が移動中か否かを判断する(S13)。乗りかご21が移動中の場合(S13でYES)、位置取得部13は乗りかご21の現在位置等を取得する(S14、位置取得ステップ)。
次に、報知制御部14は、データベースDB1に基づき、乗りかご21の現在位置に応じて、塔内設備TSが報知範囲TRにあるか否かを判断する(S15、報知ステップ)。塔内設備TSが報知範囲TRにある場合(S15でYES)、報知制御部14は、保守作業員W1に注意方向を報知するよう報知部42を制御する(S16、報知制御ステップ)。なお、注意方向が複数ある場合は、報知制御部14は、注意方向に対応する報知を複数行うように報知部42を制御する。報知制御部14は、塔内設備TSが通過する期間報知を継続し、塔内設備TSが通過し終えると停止するように報知部42を制御する。その後、S13の処理に戻る。
塔内設備TSが報知範囲TRにない場合(S15でNO)、報知制御部14は、S13の処理に戻る。また、乗りかご21が停止している場合(S13でNO)、報知制御部14は、保守作業が終了したか否かを判断する(S17)。保守作業が終了した場合(S17でYES)、報知制御部14は処理を終了する。保守作業が終了していない場合(S17でNO)、S13の処理に戻る。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る報知制御装置1Aについて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態2では、データベースDB1を構築する方法が実施形態1と異なり、その他の構成および手順は実施形態1と同様である。具体的には、実施形態2では、入力受付部16が、保守作業空間WR1に保守作業員W1が存在する状態で、実際に乗りかご21を移動させた際に、保守作業員W1が塔内設備TSを検知したタイミングおよび該塔内設備TSの方向を示す該保守作業員W1による入力を受け付ける。そして、設備情報取得部112は、入力受付部16から塔内設備情報を取得する。
これにより、保守作業員W1が例えば危険であると判断した塔内設備TSについてデータベースDB1を構築することができるので、現場の感覚に則した報知を実現することができる。
具体的には、入力受付部16は、設備情報入力部52により入力された入力を受け付ける。設備情報入力部52は、例えば、方向D1から方向D4が割り当てられた十字キーの釦を用いることができる。
(データベース構築方法)
以下に実施形態2に係るデータベースDB1の構築方法について説明する。まず、設備情報入力部52として方向D1から方向D4が割り当てられた十字キーの釦を所持した、保守作業員W1を乗りかご21の上面21aに乗せた状態で、乗りかご21を昇降させる。
乗りかご21が昇降している状態で、保守作業員W1は、塔内T1に保守作業空間WR1に近接する可能性があり注意が必要な塔内設備TSがあるか否かを判断する。該当する塔内設備TSがあった場合、保守作業員W1は当該塔内設備TSが存在する方向に対応する十字キーの釦を押す。保守作業員W1は、当該塔内設備TSが通過する間は釦を押し続ける。
入力受付部16は、設備情報入力部52(十字キーの釦)による入力を受け付ける。入力受付部16は、当該入力と、当該入力に伴う釦の押下時間とを設備情報取得部112に送信する。
設備情報取得部112は、入力受付部16から設備情報入力部52による入力と当該入力に伴う釦の押下時間と受信する。また、設備情報取得部112は、乗りかご位置検出部41から当該入力が行われた乗りかご21の高さを取得する。これにより、設備情報取得部112は、当該入力と、当該入力が行われた乗りかご21の高さと、当該入力が終了した乗りかご21の高さと、を塔内設備情報として取得する。
その後、データベース構築部113は、設備情報取得部112からの塔内設備情報に基づき、データベースDB1を構築する。
なお、設備情報入力部52は十字キーの釦に限らず、1つの釦であってもよい。その場合、後から注意方向を入力し、注意度や速度比を入力してもよい。
また、設備情報入力部52は携帯端末のアプリで4方向を選択し入力するものであってもよい。これにより、塔内設備情報の検出に必要な装置を削減することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係る報知制御装置1Bについて、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態3では、データベースDB1を構築する方法が上述の実施形態と異なり、その他の構成および手順は上述の実施形態と同様である。具体的には、実施形態3では、設備情報取得部112は、実際に乗りかご21を移動させた際に、乗りかご21に設けられた設備検出センサ51(センサ)が検出した塔内設備TSの塔内T1における位置および乗りかご21からの方向を塔内設備情報として取得する。設備検出センサ51は、例えば、TOF(Time-Of-Flight)センサを用いることができる。
これにより、実際のセンシング結果に基づいた塔内設備情報を取得することができるので、現状設置されている塔内設備TSについて、保守作業員に的確に報知を行うことができる。
(データベース構築方法)
以下に実施形態3に係るデータベースDB1の構築方法について説明する。まず、設備検出センサ51を、乗りかご21の上面21aに乗せた状態で、乗りかご21を昇降させ、その状態で設備検出センサ51により塔内T1をスキャンする。
設備検出センサ51は、塔内T1のスキャン結果を設備情報取得部112に送信する。設備情報取得部112は、設備検出センサ51からのスキャン結果を受信する。また、設備情報取得部112は、設備検出センサ51により塔内T1をスキャン結果に対応する乗りかご21の高さを取得する。
設備情報取得部112は、該当する塔内設備TSと、当該塔内設備TSの塔内T1における位置および乗りかご21からの方向とを、塔内設備情報として取得する。
その後、データベース構築部113は、設備情報取得部112からの塔内設備情報に基づき、データベースDB1を構築する。
なお、データベースDB1の構築は上記に限らず、設備検出センサ51による塔内T1のスキャンの結果を手動でデータベースDB1に入力してもよい。
また、情報構築制御部11の機能を備える装置を別途設ける場合、事前に当該装置にてデータベースDB1を生成し、記憶部15またはクラウドにデータベースDB1を蓄積しておいてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
報知制御装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に装置制御部10に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、1A、1B 報知制御装置
12 データベース情報取得部
13 位置取得部
14 報知制御部
16 入力受付部
20 エレベータ
21 乗りかご
41 乗りかご位置検出部
42 報知部
51 設備検出センサ(センサ)
100 エレベータシステム
111 設備情報生成部
112 設備情報取得部
113 データベース構築部
DB1 データベース
T1 塔内
TR 報知範囲
TS 塔内設備
WR1 保守作業空間
W1 保守作業員

Claims (13)

  1. 塔内におけるエレベータの乗りかごの位置と、前記乗りかごの外側上部で保守作業員が作業する保守作業空間に近接する可能性がある塔内設備が存在する、前記乗りかごの上面に対する平面視における前記乗りかごからの方向である注意方向とが対応づけられたデータベースの情報を取得するデータベース情報取得部と、
    前記乗りかごの現在位置を取得する位置取得部と、
    前記データベースに基づき、前記乗りかごの現在位置に応じて、前記保守作業員に前記注意方向を報知する制御を行う報知制御部と、
    を備えている、報知制御装置。
  2. 前記塔内設備の、前記塔内における位置および前記乗りかごからの方向を含む塔内設備情報を取得する設備情報取得部と、
    前記塔内設備情報に基づき、前記データベースを構築するデータベース構築部と、をさらに備えている、請求項1に記載の報知制御装置。
  3. 前記位置取得部は、前記乗りかごの移動方向を取得し、
    前記報知制御部は、前記乗りかごの移動方向に基づき、前記保守作業員に前記注意方向を報知するように制御を行う、請求項1または2に記載の報知制御装置。
  4. 前記設備情報取得部は、前記塔内設備を含む前記乗りかごを有するエレベータの設計情報に基づいて前記塔内設備情報を生成する設備情報生成部から、前記塔内設備情報を取得する、請求項2に記載の報知制御装置。
  5. 前記設備情報取得部は、前記保守作業空間に前記保守作業員が存在する状態で、実際に前記乗りかごを移動させた際に、前記保守作業員が前記塔内設備を検知したタイミングおよび該塔内設備の方向を示す該保守作業員による入力を受け付ける入力受付部から、前記塔内設備情報を取得する、請求項2に記載の報知制御装置。
  6. 前記設備情報取得部は、実際に前記乗りかごを移動させた際に、前記乗りかごに設けられたセンサが検出した前記塔内設備の前記塔内における位置および前記乗りかごからの方向を前記塔内設備情報として取得する、請求項2に記載の報知制御装置。
  7. 前記位置取得部は、前記乗りかごに設置された、前記乗りかごの現在位置を検出する乗りかご位置検出部から乗りかごの現在位置を取得する、請求項1から6のいずれか1項に記載の報知制御装置。
  8. 前記データベースの情報は、前記塔内設備の前記乗りかごの昇降方向における長さを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の報知制御装置。
  9. 前記データベースの情報は、前記塔内設備の前記乗りかごに対する相対速度を示す情報を含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の報知制御装置。
  10. 前記保守作業員への前記注意方向の報知は、前記乗りかごの周囲の空間範囲に設定された報知範囲に基づいて行われ、
    前記報知範囲は、前記相対速度に応じて設定される、請求項9に記載の報知制御装置。
  11. 前記データベースの情報は、前記塔内設備ごとに予め設定された、接触の危険性の高さを示す注意度を含み、
    前記報知制御部は、前記注意度に応じて異なる報知を行うように制御する、請求項1から10のいずれか1項に記載の報知制御装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の報知制御装置と、
    前記乗りかごの現在位置を検出する乗りかご位置検出部と、
    前記報知制御部による制御によって、前記保守作業員に前記注意方向を報知する報知部と、を備えているエレベータシステム。
  13. 塔内におけるエレベータの乗りかごの位置と、前記乗りかごの外側上部で保守作業員が作業する保守作業空間に近接する可能性がある塔内設備が存在する、前記乗りかごの上面に対する平面視における前記乗りかごからの方向である注意方向とが対応づけられたデータベースの情報を取得するデータベース情報取得ステップと、
    前記乗りかごの現在位置を取得する位置取得ステップと、
    前記データベースに基づき、前記乗りかごの現在位置に応じて、前記保守作業員に前記注意方向を報知する制御を行う報知制御ステップと、
    を含む、報知制御装置の制御方法。
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