JP7342683B2 - 活性エネルギー線硬化性インキ組成物およびその印刷物 - Google Patents
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Description
前記ロジン変性ポリエステル化合物における、ロジン由来の構造単位の割合が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し40~80質量%であり、
前記ロジン変性ポリエステル化合物の重量平均分子量が、1,000~10,000であり、
前記ロジン変性ポリエステル化合物が、(メタ)アクリロイル基を2~5個有する化合物であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
に関する。
前記不活性樹脂におけるスチレン由来の構造単位の割合が、不活性樹脂を構成する全構造単位に対し50質量%以上であることを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
本発明の一実施形態は、活性エネルギー線硬化性インキ組成物に係わる。当該活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、着色剤、重合開始剤、(メタ)アクリレート化合物、ロジン変性ポリエステル化合物を含む活性エネルギー線硬化型インキであって、ロジン変性ポリエステル化合物における、ロジン由来の構造単位の割合が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し40~80質量%であることを特徴とする。
以下、本実施形態の活性エネルギー線硬化性インキ組成物(以下、単に「インキ組成物」ともいう)に含まれるか、または含まれ得る成分を説明する。
本発明における活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、着色剤を含有する。着色剤としては、顔料および染料のうち少なくとも一方を用いることができる。耐光性の観点から、顔料が好ましい。
本発明に用いることができる顔料としては、特に制限はなく、公知の顔料を用いることができる。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも用いることができる。
オレンジ顔料としては、C.I.Pigment Orange 13、16、20、34、36、38、39、43、51、61、63、64、74などが挙げられる。
本発明における活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、重合開始剤を含有する。上記重合開始剤としては、ラジカル重合の重合性開始剤を含有することが好ましく、光重合開始剤を含有することがより好ましい。本発明における重合開始剤は、光の作用、または増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカルを生成する化合物であり、中でも、露光という手段で重合開始させることができるという観点から光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、(メタ)アクリレート化合物を含有する。上記(メタ)アクリレート化合物として、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート化合物」とは、オリゴマーやポリマーを構成するための最小構成単位の化合物を意味する。また、「PO」は「プロピレンオキサイド」を、「EO」は「エチレンオキサイド」を表す。
1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(300)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性(2)1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、EO変性(4)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性(4)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレートなどの2官能(メタ)アクリレート化合物、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能(メタ)アクリレート化合物、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能(メタ)アクリレート化合物、
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどの5官能(メタ)アクリレート化合物、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの6官能(メタ)アクリレート化合物、などが挙げられる。
なお、「n官能(メタ)アクリレート化合物」とは、(メタ)アクリロイル基をn個有する(メタ)アクリレート化合物を意味する。
複素環構造を有する2~4官能(メタ)アクリレート化合物としては、具体的に、ジオキサングリコールジアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本発明における活性エネルギー線硬化性インキ組成物が含有するロジン変性ポリエステル化合物は、ロジン変性ポリエステル化合物における、ロジン由来の構造単位の割合(以下、「ロジン含有量」ともいう)が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し40~80質量%であることを特徴とするものである。
・共役系ロジン酸と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させ、さらに、反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とをエステル化反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させ、さらに、反応化合物のカルボキシ基とカルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とを反応させた化合物(特開2018-150469参照)。
・共役系ロジン酸と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させ、さらに、反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とを反応させた後、残留している水酸基および/またはカルボキシ基に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のエポキシ基を付加反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させ、さらに、反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とを反応させた後、残留している水酸基と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のカルボキシ基、および/または、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のイソシアネート基とを付加反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させ、さらに、反応化合物のカルボキシ基と、水酸基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物の水酸基とをエステル化反応させた化合物(特開2007-56185参照) 。
・共役系ロジン酸と、ポリオールをエステル化反応させ、さらに、反応化合物の水酸基と、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のカルボキシ基、エポキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のエポキシ基、および、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のイソシアネート基からなる群より選ばれる1種以上とを付加反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とをディールスアルダー付加反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物(カルボキシ基を有するものを除く)とをディールスアルダー付加反応させ、さらに反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とをエステル化反応させた化合物(特開2000-080326参照)。
・共役系ロジン酸と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物(カルボキシ基を有するものを除く)とをディールスアルダー付加反応させ、さらに反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とでエステル化反応させた後、残留している水酸基および/またはカルボキシ基にエポキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のエポキシ基を付加反応させた化合物。
・共役系ロジン酸と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物(カルボキシ基を有するものを除く)とをディールスアルダー付加反応させ、さらに反応化合物のカルボキシ基と、ポリオールの水酸基とでエステル化反応させた後、残留している水酸基にカルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のカルボキシ基、および/または、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物のイソシアネート基を付加反応させた化合物。
具体的には、直鎖状アルキレン2価アルコールである1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、1,2-ヘキサデカンジオール等が、
分岐状アルキレン2価アルコールである2-メチル-2,4-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジメチル-2,4-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオ-ル、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジメチロールオクタン、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール等が、
環状アルキレン2価アルコールである1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,2-シクロヘプタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS、水添カテコール、水添レゾルシン、水添ハイドロキノン等、
さらにポリエチレングリコール(n=2~20)、ポリプロピレングリコール(n=2~20)、ポリテトラメチレングリコール(n=2~20)等のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等の2価アルコール、
グリセリン、トリメチロ-ルプロパン、ペンタエリスリトール、1,2,6-ヘキサントリオール、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール、ヒドロキシメチルヘキサンジオール、トリメチロールオクタン、ジグリセリン、ジトリメチロ-ルプロパン、ジペンタエリスリト-ル、ソルビトール、イノシトール、トリペンタエリスリトール等の直鎖状、分岐状および環状多価アルコール等の3価以上のアルコールが挙げられる。
上記ポリオールは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、塗膜の柔軟性の観点から、分岐の少ない樹脂構造が好ましいため2価アルコールが好ましい。
具体的には、カルボキシ基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、β-カルボキシルエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、2,4-ヘキサジエノン酸、3-ブテン酸、4-ペンテン酸、5-ヘキセン酸、6-へプテン酸、7-オクテン酸、2-エチル-3-ブテン酸、4-メチル-4-ペンテン酸、5-メチル-5-ヘキセン酸、6-メチル-6-ヘプテン酸、3-プロピル-3-ブテン酸、3-(2-プロペニル)安息香酸、3-ビニル安息香酸、4-ビニル安息香酸及びこれらの酸無水物が挙げられる。
中でも、塗膜の柔軟性の観点からは、分岐の少ない樹脂構造が好ましいため二つ以下の水酸基を持つエチレン性不飽和二重結合含有化合物が好ましく、二つ以下の水酸基を持つ(メタ)アクリレート化合物がより好ましい。
また、ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部を、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物の水酸基と反応させた化合物等も、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和二重結合含有化合物として用いることができる。
1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(300)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性(2)1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、EO変性(4)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性(4)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレートなどの2官能(メタ)アクリレート化合物、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性(3)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートなどの3官能(メタ)アクリレート化合物、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能(メタ)アクリレート化合物、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの6官能(メタ)アクリレート化合物、
酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、1-ヘキセン、酢酸アリル、シアン化アリル、シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトン、アセチレン、エチニルトルエンなどが挙げられる。
中でも、塗膜の柔軟性の観点から、分岐の少ない樹脂構造が好ましいためエチレン性不飽和二重結合を2~4個有する化合物が好ましく、2~4官能の(メタ)アクリレートがより好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、さらに、不活性樹脂(上記ロジン変性ポリエステル化合物を除く)を含むことが好ましい。不活性性樹脂を含むことで、さらに、基材への密着性が向上する。なお、本発明において、「不活性樹脂」とは、反応性基を有しない化合物を意味する。
本発明の活性エネルギー線硬化性インキ組成物は、必要に応じて本発明の効果が低下しない範囲で、上記成分以外に、体質顔料、顔料分散剤、その他の重合性化合物、増感剤、ワックス、重合禁止剤、表面張力調整剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含有することができる。
本発明において、インキ組成物は、顔料分散性をより良好なものにするために、顔料分散剤を含有することが好ましい。顔料分散剤としては、特に制限はなく、公知の顔料分散剤を用いることができる。中でも、塩基性官能基を有する樹脂型顔料分散剤が好ましく、前記塩基性官能基としては一級、二級、または三級アミノ基、ピリジン、ピリミジン、ピラジン等の含窒素複素環などを挙げることができる。
また、前記樹脂型顔料分散剤を構成する骨格としては、脂肪酸アミン骨格、および/または、ウレタン骨格が、良好な顔料分散性が容易に得られることからさらに好ましい。
前記(メタ)アクリレート化合物以外の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」という)を含有することができる。その他の重合性化合物としては、分子内にアリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、内部二重結合性基(マレイン酸など)などの重合性基を有する化合物が挙げられる。
本発明において、インキ組成物は、硬化性をより良好なものにするために増感剤を含有することもできる。増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤を用いることができる。具体的には、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、脂肪族アミン、2-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジブチルエタノールアミン、4,4-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
本発明において、インキ組成物は、耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性をより良好なものにするために、ワックスを含有することが好ましい。ワックスとしては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。例えば、天然ワックスおよび合成ワックスがある。
天然ワックスは、例えば、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。
合成ワックスは、例えば、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックスシリコーン化合物などが挙げられる。
本発明において、インキ組成物は、保存安定性を高めるため、重合禁止剤を使用することができる。重合禁止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、フェノチアジン系化合物、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物が特に好適に使用される。
具体的には、4-メトキシフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t-ブチルハイドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、フェノチアジン、N-ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニウム塩などが挙げられる。
中でも、ヒンダードフェノール系化合物および/またはフェノチアジン系化合物を含むことが好ましく、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、フェノチアジンを含むことがより好ましい。
一般社団法人日本有機資源協会ではバイオマス度は以下の式のように定められており
バイオマス度 =(「使用したバイオマスの乾燥重量」÷「商品の乾燥重量」)×100
バイオマスマーク認定にはバイオマス度が10%以上必要となる。
本発明において、バイオマス度10%以上を達成する手段は、ロジン変性ポリエステル化合物を含むこと以外は、特に限定されるわけでなく、公知の方法を用いることができる。
本発明における印刷物は、上記活性エネルギー線硬化性インキ組成物を基材に印刷することによって得られる。前記基材としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。具体的には、アート紙、コート紙、キャスト紙などの塗工紙や上質紙、中質紙、新聞用紙などの非塗工紙、ユポ紙などの合成紙、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)のようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンフィルムに対して、良好な密着性を得ることができる。
(重量平均分子量)
重量平均分子量は、東ソー(株)製のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(HLC-8320)で測定した。検量線は標準ポリスチレンサンプルにより作成した。また、溶離液としてテトラヒドロフランを用い、カラムとしてTSKgel SuperHM-M(東ソー(株)製)を3本用いた。測定は、流速0.6mL/分、注入量10μL、およびカラム温度40℃の条件下で行った。
(ロジン含有量)
ロジン含有量は以下式のように定めた。
ロジン含有量 =(「使用したロジンの乾燥重量」÷「樹脂の乾燥重量」)×100
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸48.1部と無水マレイン酸15.6部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールA7.3部と、オクタンジオールを4.7部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを13.3部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチル11.1部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量48.1%で(メタ)アクロイル基数3のロジン変性ポリエステル化合物Aを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4500であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸47.0部と無水マレイン酸15.2部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを7.1部と、オクタンジオールを4.5部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを12.9部と、グリシジルアクリレートを13.2部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量47.0%で(メタ)アクロイル基数3のロジン変性ポリエステル化合物Bを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は6200であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸47.0部と無水マレイン酸15.2部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを7.1部と、オクタンジオールを4.5部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを12.9部と、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを13.2部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量47.0%で(メタ)アクロイル基数3のロジン変性ポリエステル化合物Cを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は3500であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸50.2部とジトリメチロールプロパンテトラアクリレートを18.2部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを9.5部と、1,4-シクロヘキサンジメタノール6.0部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを4.3部と、グリシジルアクリレートを11.8部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量50.2%で(メタ)アクロイル基数2のロジン変性ポリエステル化合物Dを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は7600であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸50.3部とジトリメチロールプロパンテトラアクリレートを18.2部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを9.5部と、1,4-シクロヘキサンジメタノール6.0部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを4.3部と、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを11.7部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量50.2%で(メタ)アクロイル基数2のロジン変性ポリエステル化合物Eを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は2100であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸48.4部とペンタエスリトールテトラアクリレートを14.1部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを9.1部と、1,4-シクロヘキサンジメタノール5.8部と、2-アクリロイルオキシエチルイソシアナートを22.6部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量48.4%で(メタ)アクロイル基数4のロジン変性ポリエステル化合物Fを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4100であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸51.5部と無水マレイン酸16.7部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、1,4-シクロヘキサンジメタノール12.2部とオクタンジオールを6.2部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオールを13.3部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量51.5%で(メタ)アクロイル基数0のロジン変性ポリエステル化合物Gを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4300であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸59.9部とペンタエスリトールテトラアクリレート17.4部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを22.6部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量59.9%で(メタ)アクロイル基数0のロジン変性ポリエステル化合物Hを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4900であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸44.5部と無水マレイン酸14.4部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを6.7部とオクタンジオール4.3部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオール6.1部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを23.9部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量44.5%で(メタ)アクロイル基数7のロジン変性ポリエステル化合物Iを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は5000であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸49.3部と無水マレイン酸16.0部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ペンタエスリトールを4.4部と、ビスフェノールAを7.4部と、オクタンジオールを4.8部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオール6.8部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを11.3部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量49.3%で(メタ)アクロイル基数3のロジン変性ポリエステル化合物Jを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4500であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸48.1部と無水マレイン酸15.6部とを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを7.3部と、オクタンジオールを4.7部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオール13.3部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを11.1部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量48.1%で(メタ)アクロイル基数3のロジン変性ポリエステル化合物Kを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は15000であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸36.8部と無水マレイン酸11.9部と、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸10.5部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、180℃で1時間にわたって加熱することにより、反応混合物を得た。次いで、先に説明したように、反応混合物のガスクロマトグラフ質量分析によって、ディールスアルダー付加反応が完了したことを確認した。
次に、上記反応混合物に、ビスフェノールAを13.9部と、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオール12.7部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを14.1部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量36.8%で(メタ)アクロイル基数2のロジン変性ポリエステル化合物Lを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4000であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、アビエチン酸83.1部とペンタエスリトールを6.2部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを10.6部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量83.1%で(メタ)アクロイル基数2のロジン変性ポリエステル化合物Mを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は2100であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、無水マレイン酸16.7部と、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸10.5部と、1,4-シクロヘキサンジメタノール40.9部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチルを13.2部と、触媒として、p-トルエンスルホン酸一水和物0.1部とを添加し、230℃で12時間にわたって脱水縮合反応を行い、ロジン含有量0%で(メタ)アクロイル基数2のポリエステル化合物Nを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は4300であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、トルエン100部を仕込み、窒素気流下で80℃ に昇温し、スチレン100部、ベンゾイルペルオキシド3 部をあらかじめ溶解させた溶解液3 時間かけて滴下した。滴下終了2 時間後にベンゾイルペルオキシド0 . 5 部を添加しさらに2 時間反応を継続させた後溶剤を脱溶媒し汲み出した。スチレン含有量100%の不活性樹脂Aを得た。GPC測定ポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)は9500であった。
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、および温度計を備えた4つ口フラスコに、ミラマーM3130を29.9部と、ハイドロキノンを0.1部仕込み、大気下で110℃ に昇温し、ロジン変性ポリエステル化合物A70.0部を徐々に添加し溶解させロジンワニスAを得た。
着色剤として、LIONOL BLUE FG-7400-Gを20.0部、アジスパーPB821を1.0部、(メタ)アクリレート化合物として、アロニックスM-315を26.9部、ロジンワニスAを35.0部、不活性樹脂Aを10.0部、重合開始剤として、Omnirad379EGを2.5部、Chemrk DEABPを2.5部、KAYACURE DETX-Sを2.0部、ハイドロキノンを0.1部を加え、バタフライミキサーを用いて攪拌混合し、3本ロールにて最大粒径が15μm以下になるように分散してバイオマス度11.8%のインキ組成物1を作成した。
表3~7に記載した原料と量を変更した以外は、インキ組成物1と同様の方法でインキ組成物2~33を得た。なお、数値は特に断りがない限り「質量部」を表し、空欄は配合していないことを表す。
[顔料]
・LIONOL BLUE FG-7400-G:トーヨーカラー株式会社製、C.I.Pigment Blue15:3
[分散剤]
・アジスパーPB821:味の素ファインテクノ株式会社製、塩基性官能基含有の櫛形分散剤
[(メタ)アクリレート化合物]
・アロニックスM-315:東亜合成株式会社製、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート
・エベクリル1142:ダイセル・オルクネクス株式会社製、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート
・ミラマーM220:東洋ケミカルズ株式会社製、トリプロピレングリコールジアクリレート
・ミラマーM3130:東洋ケミカルズ株式会社製、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート
・ミラマーM340:東洋ケミカルズ株式会社製、ペンタエリスリトールトリアクリレート
・ミラマーM600:東洋ケミカルズ株式会社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[重合開始剤]
・Omnirad379EG:iGM RESINS社製、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル-1-ブタノン
・Chemark DEABP:ソート社、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
・KAYACURE DETX-S:日本化薬社製、2,3-ジエチルチオキサントン
[重合禁止剤]
・ハイドロキノン:宇部興産株式会社製、ハイドロキノン
得られたインキ組成物を、RIテスター(テスター産業株式会社製)を用いて、基材であるデンカスチレンシート(デンカ株式会社製)およびPETシート(ミネロン化成工業株式会社製)およびPPフィラーシート(ゼオン化成株式会社製)に0.25mlの盛り量でベタ画像を印刷した。その後、コンベア速度60m/分、LEDランプ(エアーモーションシステム株式会社製「XP-9」、照射距離10mm、出力70%の条件)でインキ組成物を硬化させ、試験サンプルを作成した。なお、RIテスターとは、紙やフィルムにインキを印刷する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することができる。
上記方法で作成した試験サンプルの印刷層に粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標)18mm幅)を貼り付け、垂直方向に剥離をおこない、インキ被膜の剥がれた面積の割合から基材密着性を評価した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:インキ被膜の剥がれがない
4:インキ被膜の剥がれが10%未満である
3:インキ被膜の剥がれが10%以上30%未満
2:インキ被膜の剥がれが30%以上70%未満
1:インキ被膜が70%以上剥がれる
上記方法で作成した試験サンプルの塗膜を 「JIS K 5600-5-4 ( 1 9 9 9 )」 に 準拠して鉛筆硬度を測定した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:鉛筆硬度が2H以上
4:鉛筆硬度がH以上
3:鉛筆硬度がB以上
2:鉛筆硬度が2B以上
1:鉛筆硬度が3B以下
上記方法で作成した試験サンプルの塗膜を、99.5%のエタノールを含ませた綿棒で100往復擦り、基材が露出する回数を評価した。3以上を実用上問題ないレベルであると評価する。
5:100回以上
4:75回以上
3:50回以上
2:25回以上
1:24回以下
ロジン由来の構造単位の割合が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し40質量%以下の比較例1~3と比較例7~9は、密着性が不良であり、ロジン由来の構造単位の割合が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し80質量%以上の比較例4~6は、鉛筆硬度と耐薬品性が不良であった。
Claims (8)
- 着色剤、重合開始剤、不活性樹脂、ロジン変性ポリエステル化合物、および、(メタ)アクリレート化合物(ロジン変性ポリエステル化合物である場合を除く)を含む活性エネルギー線硬化型インキ組成物であって、
前記ロジン変性ポリエステル化合物における、ロジン由来の構造単位の割合が、ロジン変性ポリエステル化合物を構成する全構造単位に対し40~80質量%であり、
前記ロジン変性ポリエステル化合物の重量平均分子量が、1,000~10,000であり、
前記ロジン変性ポリエステル化合物が、(メタ)アクリロイル基を2~5個有する化合物であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキ組成物。 - 前記ロジン変性ポリエステル化合物の含有量が、活性エネルギー線硬化型インキ組成物の全質量に対して5~30質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 前記不活性樹脂の含有量が、活性エネルギー線硬化型インキ組成物の全質量に対して、1~15質量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 前記不活性樹脂が、スチレン由来の構造単位を含み、
前記不活性樹脂におけるスチレン由来の構造単位の割合が、不活性樹脂を構成する全構造単位に対し50質量%以上であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。 - 前記不活性樹脂が、ポリスチレン樹脂またはスチレン(メタ)アクリル樹脂であることを特徴とする、請求項4に記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 前記(メタ)アクリレート化合物が、複素環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 前記活性エネルギー線硬化型インキ組成物の植物成分由来成分比率(バイオマス比率)が、10質量%以上である請求項1~6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 基材に、請求項1~7のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性インキ組成物を印刷し、活性エネルギー線で硬化させてなる印刷物。
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