JP2019143136A - 活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス、及び活性エネルギー線硬化型平版インキ - Google Patents

活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス、及び活性エネルギー線硬化型平版インキ Download PDF

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Abstract

【課題】オフセット印刷時のインキのミスト量を低減することができ、さらにインキ反発性に優れた活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス、及び活性エネルギー線硬化型平版インキ、それを用いた印刷物の製造方法を提供する。【解決手段】(1)(a)スチレン類、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(c)親水性基含有ビニルモノマーを含有するモノマーの共重合体であり、(a)スチレン類の含有量が40重量%以上65重量%未満である樹脂、および(2)エチレン性不飽和基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスおよび顔料を含む活性エネルギー線硬化型平版インキ。【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス、及び活性エネルギー線硬化型平版インキ、それを用いた印刷物の製造方法に関する。
近年の環境問題の対応、作業環境保全の観点から、各種印刷分野において揮発性の石油系溶剤の使用を大幅に低減する低VOC化への取り組みが進行している。
平版印刷は、高速、大量、安価に印刷物を供給するシステムとして広く普及している印刷方式であり、水あり平版印刷と水なし平版印刷がある。
水あり平版印刷では、画像形成のために大量に使用する湿し水が、揮発性溶剤を多く含んでおり、作業面、環境面で問題となっている。
一方、水なし平版印刷では、非画線部にシリコーンゴムやフッ素樹脂を使用し、湿し水が不要である。
一般的な平版印刷用のインキにも大量の石油系溶剤が使用されていることから、インキの水性化や無溶媒化が望まれている。紫外線などの活性エネルギー線を照射することで、瞬時に硬化させることができる印刷用インキの利用が、設備面、安全面、環境面、生産性の高さから多くの分野で広がっている。また、印刷工程で用いるインキの洗浄剤としても、大量の石油系溶剤が使用されていることから、揮発性溶剤を含まない水を主成分とする洗浄剤が利用できる印刷用インキの開発が進められている。
特許文献1、特許文献2には、スチレン類、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび親水性基含有ビニルモノマーを共重合して得られる樹脂を用い、活性エネルギー線硬化型の水あり平版インキとすることで、印刷時のインキのミスチングを低減する発明が記載されている。
特許文献3には、スチレン、アクリル酸C4−C9アルキルエステルおよびアクリル酸を共重合して得られる樹脂を顔料分散剤として用いた長期保存性に優れたインキジェットインクが開示されている。
特許文献4には、水洗浄可能な活性エネルギー線硬化型平版インキが開示されている。
特開2009−263622号公報(特許請求の範囲) 特開2011−265522号公報(特許請求の範囲) 国際公開第2014−156758号公報(特許請求の範囲) 国際公開第2017−047817号公報(発明の詳細な説明)
しかしながら、従来の樹脂から製造された水あり平版印刷用インキで水なし平版印刷を行うと、ミスチングが発生するという課題があった。さらに印刷時の耐地汚れ性が悪いという課題を有していた。ここでいう地汚れとは、本来インキが付着しない平版印刷版の非画線部にインキが付着することである。水なし平版印刷版の非画線部にインキが付着した結果、印刷物の白地の箇所にインキが印刷される現象を指す。
すなわち本発明は、(1)(a)スチレン類、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(c)親水性基含有ビニルモノマーを含有するモノマーの共重合体であり、(a)スチレン類の含有量が40重量%以上65重量%未満である樹脂、および(2)エチレン性不飽和基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス、並びに前記ワニスおよび顔料を含む活性エネルギー線硬化型平版インキに関する。
本発明によれば、水なし平版印刷における機上での耐ミスチング性に優れ、印刷物の耐地汚れ性に優れた活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスを提供する。また、前記活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスおよび顔料を含む活性エネルギー線硬化型平版インキを提供する。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスは、(1)(a)スチレン類、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(c)親水性基含有ビニルモノマーを含有するモノマーの共重合体であり(a)スチレン類の含有量が40重量%以上65重量%未満である樹脂(以下(1)樹脂という。)を含む。
(a)スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、芳香環に少なくとも1つの炭素数1〜4のアルキル基を有するスチレン化合物などが挙げられる。(1)樹脂を含む活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスおよび活性エネルギー線型硬化型平版インキは、芳香環骨格由来による弾性がワニスおよびインキに付与され低曳糸性のインキを得ることができ、印刷時のミスチングを抑制することができる。(1)樹脂の(a)スチレン類の含有量が40重量%未満であると曳糸性の高いワニスおよびインキになりミスチングが発生する。また、(a)スチレン類の含有量が65重量%以上であるとエチレン性不飽和化合物への溶解性が乏しくなることから、ワニスおよびインキの粘性が高くなり、顔料の分散性が低下や適正な印刷濃度が得られないという課題、ワニス製造の際に長時間を要する問題やワニスおよびインキを保管中に樹脂が析出するなどの問題が発生する。(1)樹脂に含まれる(a)スチレン類は45重量%以上含まれていると好ましく、60重量%未満含まれていると好ましく、55重量%未満含まれているとより好ましい。
(1)樹脂に含まれる(a)スチレン類の含有量は、活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスから、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて樹脂を溶出した後、NMR分析によって測定することができる。
(1)樹脂において、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を用いることができる。これらのうち(3)インキ反発性希釈剤との相溶性を低下させ、シリコーンゴム表面の地汚れ性を防止することができる点から(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、1〜3であることが好ましい。
(1)樹脂において、(c)親水性基含有ビニルモノマーを含有するモノマーは、親水性基としてカルボキシル基、スルホ基、リン酸基、水酸基などを有するビニルモノマーである。水への溶解性と顔料の良好な分散性を両立するためにカルボキシル基含有ビニルモノマーが好ましい。具体的には(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマーが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を用いることができる。
(1)樹脂の酸価は、100mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましい。(1)樹脂の酸価は、樹脂の水系洗浄液への良好な溶解性、顔料の分散性を得るため、100mgKOH/g以上であることが好ましく、150mgKOH/g以上であることがより好ましい。また、後述する(2)エチレン性不飽和基を有する化合物への溶解性を得るため250mgKOH/g以下であることが好ましく、225mgKOH/g以下がより好ましい。(1)樹脂の酸価は、JIS K 0070:1992の試験方法第3.1項の中和滴定法に準拠して求めることができる。
(1)樹脂の重量平均分子量は、インキに適切な粘度と流動性を与えるため、17,500以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましい。また、樹脂の水溶性を得るため100,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることがさらに好ましい。
重量平均分子量はGPCを用い、ポリスチレン換算で測定を行い、得ることができる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型印刷用ワニス中に含まれる、(1)樹脂の含有量は、印刷に必要なインキの粘度を得るため5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、印刷に必要なインキの流動性とローラー間の転移性を得るため60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。
(1)樹脂の重合方法は、特に限定されない。好ましくは、必要により溶剤や連鎖移動剤の存在下、ラジカル重合開始剤を用いてモノマー成分をラジカル重合する方法である。
(1)樹脂の重合において溶剤を用いる場合、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤といった公知のものを使用することができる。具体的には、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸ブチル、酢酸エチルなどが挙げられる。また、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。溶剤は、全モノマー成分100質量部に対し、50〜300質量部の範囲で使用することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、無機過酸化物や有機過酸化物、アゾ系化合物といった公知のものを使用することができる。具体的には、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5,−ジメチル−2,5,−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びt−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド等の有機過酸化物、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)及び2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。また、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。ラジカル重合開始剤は、全モノマー成分100質量部に対し、0.1〜30質量部の範囲で使用することが好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスは、(2)エチレン性不飽和基を有する化合物を含む。
(2)エチレン性不飽和基を有する化合物は、後述する光重合開始剤より生じたラジカルによって重合して高分子量化する成分であり、モノマーやオリゴマー等と呼ばれる成分である。
モノマーは、エチレン性不飽和基を有し、上記のように重合して高分子量化する成分であるが、重合する前の状態では比較的低分子量の液体成分であることが多く、(1)樹脂を溶解させてワニスとする際の溶媒とされたり、インキ組成物の粘度を調節したりする目的にも用いられる。モノマーとしては、分子内にエチレン性不飽和基を1つ備える単官能モノマーや、分子内にエチレン性不飽和基を2つ以上備える2官能以上のモノマーが挙げられる。2官能以上のモノマーは、インキ組成物が硬化するのに際して分子と分子とを架橋することができるので、硬化速度を速めたり、強固な皮膜を形成させたりするので好ましく用いられる。
2官能以上のモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DITMPTA)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、グリセリンプロポキシトリアクリレート(GPTA)、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA;2官能)、多官能(メタ)アクリレートエチレンオキシド付加物等を挙げることができる。これらの2官能以上のモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オリゴマーは、上記のように重合して高分子量化する成分であるが、比較的高分子量の成分であるので、インキ組成物に適度な粘性や弾性を付与する目的にも用いられる。オリゴマーとしては、エポキシ樹脂等といったエポキシ化合物に含まれるエポキシ基を酸や塩基で開環させた後に生じる水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるエポキシ変性(メタ)アクリレート、ロジン変性エポキシアクリレート、二塩基酸とジオールとの縮重合物の末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるポリエステル変性(メタ)アクリレート、ポリエーテル化合物の末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるポリエーテル変性(メタ)アクリレート、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との縮合物における末端水酸基と(メタ)アクリル酸とのエステルに例示されるウレタン変性(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらのエチレン性不飽和基を有する化合物の中で、多官能(メタ)アクリレートエチレンオキシド付加物が、前記した(1)樹脂の溶解性に優れる点から好ましく使用でき、さらに粘性が低く、ワニスの粘度調整が幅広く行うことができる点から、特にペンタエリスリトールテトラアクリレートエチレンオキシド付加物が好ましく用いることができる。
ワニス中における、エチレン性不飽和基を有する化合物の含有量は、30〜90質量%が好ましく、40〜85質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましい。エチレン性不飽和基を有する化合物の含有量が上記の範囲であることにより、良好な硬化性と印刷適性を両立できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスは、さらに(3)インキ反発性希釈剤を含有しても良い。(3)インキ反発性希釈剤としては、シリコーン液体、アルキルアクリレート、炭化水素系溶媒、およびフルオロカーボンから選ばれる成分の1種類以上を含むことが好ましい。また、植物油または植物油由来の脂肪酸エステルを含んでも良い。
(3)インキ反発性希釈剤は、水なし平版印刷版の非画線部であるシリコーンゴムへのインキ付着性を低下させる効果がある。シリコーンゴムへのインキ付着性を低下させる理由は以下のように推測される。すなわち、インキに含まれる(3)インキ反発性希釈剤は、シリコーンゴム表面との接触によりインキ中から拡散し、シリコーンゴム表面を薄膜状に覆う。このようにして形成された薄膜がシリコーンゴム表面へのインキの付着を阻止し、シリコーン表面の地汚れを防止すると推測される。
(3)インキ反発性希釈剤のうち、アルキルアクリレートは、活性エネルギー線照射時に硬化することから、インキの硬化膜の強度を向上させると同時に活性エネルギー線に対する感度が向上するため好ましい。
(3)インキ反発性希釈剤の具体的な化合物は次のとおりである。
アルキルアクリレートとしては、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソオクタデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ワニス中の(3)インキ反発性希釈剤の含有量としては、活性エネルギー線硬化型平版インキの耐地汚れ性が良好であることから、0.2質量%以上が好ましい。より好ましくは、0.5質量%以上であり、さらに好ましくは、1質量%以上である。また、活性エネルギー線硬化型平版インキの保存安定性が良好なことから、20質量%以下が好ましい。より好ましくは、15質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスは、保存時の安定性を向上するために重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤の添加量は、良好な保存安定性が得られることから、活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスに対し、0.01質量%以上5質量%以下が好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスの製造方法を次に述べる。本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスは、(1)樹脂、(2)エチレン性不飽和基含有化合物およびその他成分を、必要に応じて50〜150℃で加温溶解した後、室温に冷却することで得られる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキは、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスおよび顔料を含むことが好ましい。活性エネルギー線硬化型平版インキは、高粘度でありながら、流動性に優れる。また、活性エネルギー線硬化型平版インキは高粘度であるため、耐地汚れ性に優れる。さらに、活性エネルギー線硬化型平版インキを用いた印刷物は高い光沢を示す。
活性エネルギー線硬化型平版インキにおいて活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスを35質量%以上90質量%以下含むことが好ましい。活性エネルギー線硬化型平版インキが顔料分散性に優れ、印刷時の耐地汚れ性が良好なことから、含有量は40質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。活性エネルギー線硬化型平版インキの流動性が得られることから、含有量は80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。
顔料としては、平版インキで一般的に用いられる無機顔料と有機顔料から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
本発明で用いる無機顔料の具体例としては、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ベンガラ、カドミウムレッド、黄鉛、亜鉛黄、紺青、群青、有機ベントナイト、アルミナホワイト、酸化鉄、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム等が挙げられる。
有機顔料としては、フタロシアニン系顔料、溶性アゾ系顔料、不溶性アゾ系顔料、アゾレーキ顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられ、その具体例としてはフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾレッド、モノアゾレッド、モノアゾイエロー、ジスアゾレッド、ジスアゾイエロー、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンダ、イソインドリンイエロー等が挙げられる。
これらの顔料は、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキ中に含まれる顔料濃度は、印刷紙面濃度を得るために5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版インキの流動性が良好であることから含有量は40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキは、感度を向上させるために、光重合開始剤を含むことが好ましい。また、光重合開始剤の効果を補助するために増感剤を含んでも良い。このような光重合開始剤には1分子系直接開裂型、イオン対間電子移動型、水素引き抜き型、2分子複合系など機構的に異なる種類があり、それらから選択して用いることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、活性ラジカル種を発生するものが好ましく、その具体例としては、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(別名:ミヒラーケトン)、α−ヒドロキシアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、アシルホスフィンオキサイド、チタノセン類、o−アシルオキシム類2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−ホスフィンオキシド等が挙げられる。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、ジエチルアミノ安息香酸エチル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾールなどが挙げられる。
本発明において、光重合開始剤や増感剤は1種以上使用することができる。
光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型平版インキが良好な感度を得られることから、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。活性エネルギー線硬化型平版インキの保存安定性が向上することから、含有量20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。また、増感剤を添加する場合、その含有量は、活性エネルギー線硬化型平版インキが良好な感度を得られることから、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。活性エネルギー線硬化型平版インキの保存安定性が向上することから、含有量は20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキは、顔料分散剤を含むことが好ましい。使用する顔料の密度、粒子径、表面積等によって最適な含有量は異なるが、顔料分散剤は顔料の表面に作用し、顔料の凝集を抑制する。活性エネルギー線硬化型平版インキの顔料分散性が向上することで、活性エネルギー線硬化型平版インキの流動性が向上する。
顔料分散剤の含有量は、顔料に対して、活性エネルギー線硬化型平版インキの流動性が向上することから、5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキは、必要に応じてワックス、消泡剤、転移性向上剤等の添加剤を使用することが可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキの製造方法を述べる。本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキは、本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスを顔料や添加剤、その他成分と共に、ニーダー、三本ロールミル、ボールミル、遊星式ボールミル、ビーズミル、ロールミル、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー、ペイントシェーカー、ホモジナイザー、自公転型攪拌機等の撹拌・混練機で均質に混合分散することで得られる。混合分散後、もしくは混合分散の過程で、真空もしくは減圧条件下で脱泡することも好ましく行われる。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキを用いた印刷物の製造方法は次のとおりである。まず、本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキを基材上に塗布し、次いで活性エネルギー線を照射して硬化させることによりインキ硬化膜を有する印刷物を得る。基材としては、アート紙、コート紙、キャスト紙、合成紙、新聞用紙、アルミ蒸着紙、金属、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタラートなどが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキの基材上へ塗布する方法としては、活性エネルギー線硬化型平版インキを印刷装置に塗布する工程および基材上に塗布する工程を含み、具体的にはフレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、バーコーター等の周知の方法により、基材上に塗布することができる。中でも平版印刷方式が好ましい。平版印刷の方式としては水あり、水なしとあるが、どちらの方式も用いることが可能である。基材上に塗布されたインキ硬化膜の厚みは0.1〜50μmであることが好ましい。
次いで、活性エネルギー線を照射することで、印刷物上のインキ塗膜を硬化させる。活性エネルギー線としては、硬化反応に必要な励起エネルギーを有するものであればいずれも用いることができるが、例えば紫外線や電子線などが好ましく用いられる。電子線により硬化させる場合は、100〜500eVのエネルギー線を有する電子線装置が好ましく用いられる。紫外線により硬化させる場合は、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LED等の紫外線照射装置が好ましく用いられるが、例えばメタルハライドランプを用いる場合、80〜150W/cmの照度を有するランプによって、コンベアーによる搬送速度が50〜150m/minで硬化させることが生産性の面から好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版インキを用いた印刷装置は、従来から使用されている有機溶剤を主成分とする洗浄液を使用することができるが、水を主成分とする洗浄液で洗浄することも可能である。水を主成分とする洗浄液として、例えば、無機塩基やアミノ酸を用いpH8〜13に調整された水系洗浄液が使用できる。無機塩基の具体例としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の重炭酸塩、リン酸水素二ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等水酸化カリウムが挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<(1)樹脂の製造>
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応容器に、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMIA)150質量部、スチレン40質量部、エチルアクリレート27質量部、アクリル酸33質量部を仕込み、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(以下、ABN−E)4質量部を重合開始剤として添加した。140℃、1.5時間還流および攪拌しながら滴下重合反応を行い、1時間保温した。その後、温度を160℃に上げ常圧で攪拌を続けながら溶媒を留除し、次に同温度で50mHg以下に減圧し、完全に溶媒を留去して、重量平均分子量(以下、Mw)24,000、酸価200mgKOH/gの樹脂1を得た。結果を表1に示す。なお、樹脂の重量平均分子量はGPCにより測定した値である。GPCはHLC−8220(東ソー(株)製)、カラムはTSKgel SuperHM−H(東ソー(株)製)、TSKgel SuperHM−H(東ソー(株)製)、TSKgel SuperH2000(東ソー(株)製)の順で連結したものを用い、テトラヒドロフランを移動相とし、RI検出は前記GPCに内蔵されたRI検出器を用い測定した。検量線はポリスチレン標準物質を用いて作成し、樹脂の重量平均分子量を計算した。測定試料は、樹脂濃度が0.25質量%となるようにテトラヒドロフランで希釈し、希釈溶液をミックスローター(MIX−ROTAR VMR−5、アズワン(株)社製)にて5分間100rpmで攪拌し溶解させ、0.2μmフィルター(Z227536−100EA、SIGMA社製)でろ過して得た。測定条件としては、打ち込み量は10μL、分析時間は30分、流量は0.4mL/min、カラム温度は40度とした。
Figure 2019143136
表1中の略号の説明
PGMIA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
ST:スチレン
EA:エチルアクリレート
BA;ブチルアクリレート
2EHA:2エチルヘキシルアクリレート
AA:アクリル酸
ABN−E;2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)。
<樹脂2〜9の製造>
樹脂1を表1に記載の通りに変更する以外は、樹脂1と同様にして樹脂2〜9を得た。樹脂組成、樹脂物性を表1に示す。
<ワニスの製造1>
樹脂1を30質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレートエチレンオキシド付加物“Miramer”(登録商標)M4004(MIWON社製)62質量部、ラウリルアクリレート(和光純薬工業(株)社製)8質量部を容器に仕込み100℃で5hの条件下で撹拌溶解させた後、室温に冷却することで活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス1を得た。
ワニス1の樹脂を表1の樹脂2〜9に変更する以外は、ワニス1と同様にしてワニス2〜9を得た。ワニス1〜7に関しては、透明粘調液体であった。ワニス8は撹拌溶解後、室温戻した時に樹脂が析出し、均一なワニスが得られなかった。ワニス9は樹脂が溶解しなかった。
<ワニスの製造2>
樹脂2を30質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレートエチレンオキシド付加物“Miramer”(登録商標)M4004(MIWON社製)70質量部を容器に仕込み100℃で5hの条件下で撹拌溶解させた後、室温に冷却することで活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス10を得た。
<インキ原料>
ワニス:ワニス1〜7
顔料:カーボンブラック、“MOGUL”(商標登録)E(CABOT社製)
光重合開始剤:“イルガキュア”(商標登録)907(BASF社製)
“イルガキュア”(商標登録)TPO−L(BASF社製)
増感剤:ジエチルアミノベンゾフェノン(東京化成(株)社製)
エチレン性不飽和基を有する化合物:ペンタエリスリトールテトラアクリレートエチレンオキシド付加物“Miramer”(登録商標)M4004(MIWON社製)
体質顔料:“ミクロエース”(登録商標)P−3(日本タルク(株)製)
顔料分散剤:“ディスパロン”(登録商標)DA−325(楠本化成(株)社製)
ワックス:PTFE、KTL−4N(喜多村(株)社製)。
<水なし印刷試験>
水なし平版印刷版(TAN−E、東レ(株)社製)をオフセット印刷機(オリバー266EPZ、桜井グラフィックシステム社製)に装着し、製造した各インキを用いて、コート紙5000枚に印刷、USHIO(株)製紫外線照射装置(120W/cm、超高圧メタハラランプ1灯)を用いて、ベルトコンベアースピードを80m/minにて紫外線を照射し、インキを硬化させ、印刷物を得た。各評価方法は以下の通りである。
<ワニスおよびインキの評価方法>
(1)ワニス製造適正
<ワニスの製造>の項の製造後のワニスが透明粘調液体である場合をAと評価し、白濁、樹脂析出がある場合および樹脂が溶解しなかった場合をBと評価した。なお、評価がBであるワニスは、以降のインキ作製評価は行わないこととした。
(2)地汚れ濃度
印刷物のベタ部藍色濃度が2.0であるときの、印刷物の非画線部における藍色濃度を反射濃度計(GretagMacbeth製、SpectroEye)を用いて印刷温度25℃および30℃の条件にて評価した。反射濃度が0.10を超えると耐地汚れ性が不良であり、Bと評価し、0.10以下であると耐地汚れ性が良好であり、Aと評価し、0.05以下であると耐地汚れ性が極めて良好であり、評価はAAとした。
(3)耐ミスチング性
インキ1.31mlをインコメーター(テスター産業(株)製)上に展開し、ロール温度38℃、400rpmで1分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上へのインキの飛散度をグレタグ色差計(Gretag Macbeth製、SpectroEye)を用いて、任意に5箇所測定した平均値を求め、ブランク値(予め、同様の方法で測定した白色紙の測定値)を差し引いた値(ΔK)を求めることにより評価をした。反射濃度が0.05を超えると耐ミスチング性が不良であり、Bと評価し、0.05以下であると耐ミスチング性が良好であり、Aと評価し、0.02以下であると耐ミスチング性が極めて良好であり、AAと評価した。
[実施例1]<水なし平版インキの作製および印刷評価>
表2の組成で、ワニス1、顔料、光重合開始剤、モノマー及び添加剤を秤量し、三本ロールミル“EXAKT”(商標登録)M−80S(EXAKT社製)を用いて、ローラーギャップ目盛りを1、ロール回転速度の目盛りを500rpmに設定し、4回混練することで活性エネルギー線硬化型平版インキを得た。
得られたインキについて、水なし印刷試験を行い、性能を評価した。結果を表3に示す。
作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは、耐ミスチング性が良好で、耐地汚れ性は印刷温度25℃、30℃ともに極めて良好であった。
[実施例2〜7]
表2に示す組成で、ワニス1をワニス2〜6、および10に変更する以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2〜7の活性エネルギー線硬化型インキを作製し印刷評価を実施した。結果を表3に示す。実施例2で作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは、耐ミスチング性が極めて良好で、耐地汚れ性は印刷温度25℃、30℃ともに極めて良好であった。実施例3の作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは、耐ミスチング性が良好で、耐地汚れ性は印刷温度25℃、30℃ともに極めて良好であった。実施例4、実施例5、実施例6の作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは、耐ミスチング性が良好で、耐地汚れ性は印刷温度25℃では良好であったが、印刷温度30℃は不十分であった。実施例7で作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは耐ミスチング性が極めて良好で、耐地汚れ性は印刷温度25℃では極めて良好であり、印刷温度30℃は良好であった。
[比較例1]
表2に示す組成で、ワニス1をワニス7に変更する以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例1の活性エネルギー線硬化型インキを作製した。作製した活性エネルギー線硬化型平版インキは、耐ミスチング性が不十分で、ミスチングしたインキによる印刷用紙への付着が見られ耐地汚れ性が不十分であった。
[比較例2]
表1の樹脂8を使用したワニス8は、<ワニスの製造>の項で説明の通り、撹拌溶解後、室温戻した時に樹脂が析出し、均一なワニスが得られなかった。これよりワニス製造適性が悪く、インキ作製評価を行うことができなかった。
[比較例3]
表1の樹脂9を使用したワニス9は、<ワニスの製造>の項で説明の通り、樹脂が溶解せず、ワニスを得られなかった。これよりワニス製造適性が悪く、インキ作製評価を行うことができなかった。
実施例1〜7の活性エネルギー線硬化型インキの印刷評価をした後、アミノ酸(L―アルギニン)でpH11に調整した水を主成分とする洗浄液を用いてローラー洗浄を行ったところ、インキを除去することができた。
Figure 2019143136
Figure 2019143136

Claims (10)

  1. (1)(a)スチレン類、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび(c)親水性基含有ビニルモノマーを含有するモノマーの共重合体であり、(a)スチレン類の含有量が40重量%以上65重量%未満である樹脂、および(2)エチレン性不飽和基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  2. 前記(2)エチレン性不飽和基を有する化合物が多官能(メタ)アクリレートエチレンオキシド付加物である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  3. さらに(3)インキ反発性希釈剤を含有する請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  4. 前記(1)樹脂において、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数が1〜3である請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  5. 前記(1)樹脂の重量平均分子量が17500以上、30000以下である請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  6. 前記(1)樹脂の酸価が100mgKOH/g以上、250mgKOH/g以下である請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  7. 前記(3)インキ反発性希釈剤がシリコーン液体、アルキルアクリレート、炭化水素系溶媒およびフルオロカーボンから選ばれる請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニス。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型平版インキ用ワニスおよび顔料を含む活性エネルギー線硬化型平版インキ。
  9. 請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型平版インキを印刷装置に塗布する工程、基材上に塗布する工程、および基材上に塗布する工程を経た後、活性エネルギー線を照射して硬化する工程を含む印刷物の製造方法。
  10. 請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型平版インキが付着した印刷装置において、水を主成分とする洗浄液を用いる洗浄方法。
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