JP2016128527A - 光硬化性着色組成物、硬化物及び物品 - Google Patents

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隼 本橋
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Abstract

【課題】光吸収、光反射の大きい色材を用いた場合に、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物を提供することを目的とする。また、紫外線発光ダイオードを光源とした場合でも、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物を提供することができる。【解決手段】(1)紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、および色材(D)を含有した樹脂組成物であって、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250〜400nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が300〜500nmの範囲であることを特徴とする光硬化性着色組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性に優れた光硬化性着色組成物に関する。
紫外線等の光を照射すると瞬時に硬化する光硬化性着色組成物をインキとして用いた印刷方法は、スプレー、オフセット、スクリーン、フレキソ、インジェット等に使用されており、乾燥工程を簡略化するコストダウンや環境対応として溶剤の揮発量低減等のメリットから近年広く普及してきている。
光硬化性着色組成物では組成物中の光重合開始剤が紫外線を吸収することによって活性種(ラジカルやカチオン)を発生し、その活性種によりモノマーが重合することで組成物が硬化する。したがって、光硬化性着色組成物をインキとして用いた印刷方法の場合、インキを十分に硬化させるには、紫外線がインキの内部まで届くことが重要となる。しかしながら、色材を含有する光硬化性のインキでは、色材の光吸収、光反射により、クリアインキよりも硬化性が劣る傾向があった。特に、黒インキは紫外線の吸収が大きく、また、白インキは紫外線の反射が大きく、他色を比較して硬化性が著しく劣るという問題があった。
一方、近年、紫外線発光ダイオードを光源とした照射装置が開発され、従来の高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等と比較して、光源寿命が長く、省エネルギー性に優れることから紫外線印刷分野に普及し始めている。
しかしながら、紫外線発光ダイオード光源の短所として、従来のランプと比較して、光硬化性着色樹脂の硬化性が大きく劣る点が挙げられる。原因は紫外線発光ダイオード光源の発光波長域が350〜420nmに限られており、広域波長の紫外線を発する従来のランプを比較して、紫外線エネルギーの総量が小さいため、光重合開始剤に十分なエネルギーが届かず、硬化に必要な濃度の活性種を生成できないことが挙げられる。
硬化性を向上させる技術として、特許文献1では、特定の化合物が含まれる黒色インキに関する技術が開示されている。しかしながら、発光ダイオードを使用して硬化させた際、硬化性が劣るという問題があった。また、特許文献2では、紫外線発光ダイオードを光源とした紫外線硬化型樹脂組成物の技術が開示されている。しかしながら、色材を含有する樹脂組成物においてはインキ内部の硬化が進行しないという問題があった。
そこで、光吸収、光反射の大きい色材を用いた場合でも、また、紫外線発光ダイオードを光源とした場合でも、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物の開発が望まれていた。
特開2011−116874号公報 特開2011−1449号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を考慮してなされたもので、その目的とするところは、光吸収、光反射の大きい色材を用いた場合に、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物を提供することを目的とする。また、紫外線発光ダイオードを光源とした場合でも、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物を提供することができる。
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究の結果、本発明を完成した。即ち、本発明は、下記(1)〜(8)に関する。
(1)紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、および色材(D)を含有した樹脂組成物であって、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250〜400nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が300〜500nmの範囲であることを特徴とする光硬化性着色組成物。
(2)紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250〜390nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が330〜480nmの範囲であることを特徴とする(1)に記載の光硬化性着色組成物。
(3)光重合開始剤(C)が、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が発する光の波長に吸収があることを特徴とする(1)または(2)のいずれか1項に記載の光硬化性着色組成物。
(4)(3)に記載の光重合開始剤(C)が、アセトニトリル中で測定した365nmにおける単位重量あたりの吸光係数が85〜10000ml/(g・cm)であることを特徴とする(3)に記載の光硬化性着色組成物。
(5)(3)に記載の光重合開始剤(C)が、アセトニトリル中で測定した365nmにおける単位重量あたりの吸光係数が400〜10000ml/(g・cm)であることを特徴とする(3)に記載の光硬化性着色組成物。
(6)光重合性化合物(B)として、(メタ)アクリレート化合物(B−1)、オキセタン化合物(B−2)、エポキシ化合物(B−3)、ビニルエーテル化合物(B−4)の群から選ばれる1種以上からなることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載の光硬化性着色組成物。
(7)(1)ないし(6)のいずれかに記載の光硬化性着色組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
(8)(1)ないし(6)のいずれかに記載の光硬化性着色組成物に350〜420nmにピーク波長を有する紫外線発光ダイオード光源で紫外線を照射することにより得られることを特徴とする硬化物。
本発明によれば、光吸収、光反射の大きい色材を用いた場合でも、紫外線発光ダイオードを光源とした場合でも樹脂の硬化を十分に進行させることができる光硬化性着色組成物を提供することができる。
本発明の光硬化性着色組成物は、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、および色材(D)を含有することを特徴とする。尚、以下特に断りのない限り、光硬化性着色組成物中の各成分の含有割合である重量%は、光硬化性着色組成物の全重量を基準とした重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物は、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)を含有する。
紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)としては、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250nm〜400nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が300nm〜500nmの範囲である有機化合物であれば特に限定することなく使用することができる。具体例としては、アントラセン化合物類、クマリン化合物類、カルバゾール化合物類、ベンゾオキサゾール化合物類、ナフタレン化合物類、スチルベン化合物類、ベンジジン化合物類、オキサジアゾール化合物類、ピレン化合物類、ペリレン化合物類、ナフタルイミド化合物類、ベンゾトリアゾール化合物類等が挙げられる。
中でも、遮光部硬化性の観点から、アントラセン化合物類、カルバゾール化合物類、ベンゾオキサゾール化合物類、オキサジアゾール化合物類が好ましい。
また、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250nm〜390nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が330nm〜480nmの範囲である化合物がより好ましい。
上記範囲内であれば、硬化物が外光を吸収して着色して、硬化後のインクの色調が変化する恐れが少なく、硬化性が極めて優れるためである。そして、発光スペクトルが上記範囲内であることで、発光を視認することが困難であり、硬化作用に優れる吸収波長が350nm〜400nmの光重合開始剤に作用することができるため好適となる。
上記吸光スペクトル及び発光スペクトルの測定は、例えば、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)のテトラヒドロフラン溶液(濃度0.002wt%)を調製し、吸収スペクトルを分光光度計(株)島津製作所製「UV−3150」を用いて測定し、発光スペクトルは蛍光光度計(株)日立ハイテクノロジーズ社製「F−7000」を用いて測定することができる。
このような紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)を、光硬化性着色組成物に含有させることで、優れた硬化性を達成することができる。
さらに、本願発明においては、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)は光硬化性着色組成物中に相溶して存在することが好ましい。相溶して存在することで、組成物が均一となることからムラなく硬化させることが可能となる。そこで、相溶を容易にするため、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)は融点が0℃〜500℃であることが好ましく、25℃〜400℃であることがより好ましく、25℃〜300℃であることが特に好ましい。そして、得られた光硬化性着色組成物が常温(25℃)〜80℃で相溶状態(紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)を溶解することができること)とすることが可能となることが当該観点から好ましい。
紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)は、紫外線を吸収し、発光した後に分解するものであっても良い。分解することで発光する機能が失われ、外光による印刷物の色調の変化がなくなり好ましい。
これら紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)の本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜1重量%である。
以下、アントラセン化合物類、クマリン化合物類、カルバゾール化合物類、ベンゾオキサゾール化合物類、スチルベン化合物類、オキサジアゾール化合物類、ベンジジン化合物類の好ましい骨格を例示する。
アントラセン化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。尚、構造式において、*印は各主骨格に対する結合を示している。
Figure 2016128527
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子、フェニル基、フェニルメチレン基、フェニルエチレン基、フェニルプロピレン基を示し、Xはそれぞれ独立して水素原子またはハロゲン原子を示し、nは1〜4の整数を表す。)
フェニル基は、具体的には下記構造を示し、フェニルメチレン基、フェニルエチレン基、フェニルプロピレン基は具体的には、ベンゼン環に置換基がないものまたは置換基として炭素数1〜3のアルキル基を有するものが挙げられる。
フェニル基:
Figure 2016128527
(式中、R11はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k1は1〜5の整数を表す。)
ここで、Rはフェニル基であることが特に好ましく、Xは水素原子であることが好ましい。
クマリン化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。尚、構造式において、*印は各主骨格に対する結合を示している。
Figure 2016128527
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ベンズイミダゾリル基またはベンゾチアゾリル基を、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、kは1〜2の整数を表す。)
ベンズイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基は置換基を有していてもよく、具体的には下記構造を示す。
ベンズイミダゾリル基:
Figure 2016128527
(式中、R21はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、q1は1〜4の整数を表わす。)
ベンゾチアゾリル基:
Figure 2016128527

(式中、R22はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、q2は1〜4の整数を表わす。)
ここで、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
カルバゾール化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。尚、構造式において、*印は各主骨格に対する結合を示している。
Figure 2016128527
(式中、Rは炭素数1〜3のアルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ビフェニルジイル基、または下記式(4)
Figure 2016128527
で示される基を示し、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し。lは1〜3の整数を表す。)
フェニル基、ビフェニル基、ビフェニルジイル基は置換基を有していてもよく、具体的には下記構造を示す。
フェニル基:
Figure 2016128527
(式中、R41はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k1は1〜5の整数を表す。)
ビフェニル基:
Figure 2016128527
(式中、R42はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k2は1〜4の整数を表す。)
ビフェニルジイル基:
Figure 2016128527
(式中、R43はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k3は1〜4の整数を表す。)
上記カルバゾール類は遮光部の硬化性に優れるため、好適に使用することができる。
ここで、Rはビフェニルジイル基であることが好ましく、Rは水素原子であることが好ましい。
尚、カルバゾール化合物類は、視認性が極めて高く、可視光の発光が弱いまたは可視光の吸光が弱いことから、硬化物を視認したときに極めて高い透明性を確保することができるために好適に使用できる。
ベンゾオキサゾール化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。尚、構造式において、*印は各主骨格に対する結合を示している。
Figure 2016128527
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を、Rは炭素数1〜3のアルキレン基または下記式(6)
Figure 2016128527
を示し、pは1〜4の整数を表す。)
ここで、Rは炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、炭素数4〜6の分岐鎖を有するアルキル基であることが特に好ましい。
また、Rは上記式(6)であることが好ましい。
ここでスチルベン化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。
Figure 2016128527
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、rは1〜5の整数を表す。)
ここで、Rは水素原子であることが好ましい。
尚、スチルベン化合物類は、視認性が高く、可視光の発光が弱いまたは可視光の吸光が弱いことから、硬化物を視認したときに高い透明性を確保することができるために好適に使用できる。
ベンジジン化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。尚、構造式において、*印は各主骨格に対する結合を示している。
Figure 2016128527
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子、フェニル基またはナフチル基を示し、R10はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、sは1〜4の整数を表す。)
フェニル基、ナフチル基は、具体的には下記の構造を示す。
フェニル基:
Figure 2016128527
(式中、R101は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を、k1は1〜5の整数を表す。)
ナフチル基:
Figure 2016128527
(式中、R102は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k4は1〜3の整数を表す。)
ここで、Rはフェニル基またはナフチル基であることが好ましく、分子中にフェニル基及びナフチル基を共に有することが特に好ましい。
尚、ベンジジン化合物類は、視認性が極めて高く、可視光の発光が弱いまたは可視光の吸光が弱いことから、硬化物を視認したときに極めて高い透明性を確保することができるために好適に使用できる。
オキサジアゾール化合物類としては、下記骨格を有する化合物が好適に使用できる。
Figure 2016128527
(式中、R201は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Wは直接結合または下記式(10)
Figure 2016128527
で表される連結基を表し、Yは炭素原子または窒素原子を表し、Zはフェニレン基、ビピリジン残基またはフルオレン残基を表す。t3、t4は0〜2の整数を示し、t3とt4が共に0となることはない。尚、*は連結部分を示し、式(9)における連結部分はオキサジアゾール骨格の炭素原子と結合し、式(10)における連結部分は左端がオキサジアゾール骨格に結合し、右端がベンゼン骨格またはピリジン骨格に結合する。)
ここで、フェニレン基、ビピリジン残基、フルオレン残基は各々下記で示すとおりである。
フェニレン基:
Figure 2016128527
(式中、R202はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k5は1〜4の整数を表す。)
ここで、R202は水素原子であることが好ましい。
ビピリジン残基:
Figure 2016128527
(式中、R203はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k6は1〜3の整数を表す。)
ここで、R203は水素原子であることが好ましい。
フルオレン残基:
Figure 2016128527
(式中、R204はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を、k7は1〜3の整数を表す。)
ここで、R204は水素原子であることが好ましい。
上記式(9)で表される化合物において、Wが直接結合またはZがフェニレン基である上記式(10)の連結基であることが融点を下げることができる点から好ましい。
また、t3及びt4においては、t3とt4の合計が2であることが好ましく、t3及びt4が共に1であることが特に好ましい。Yについては、炭素原子が好ましい。
201としては、炭素数1〜4のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、プリピル基、イソプロピル基、t−ブチル基が挙げられるが、分岐鎖を有するアルキル基が好ましく、t−ブチル基が特に好ましい。
また、上記式(10)で表される連結基を有する場合には、t3またはt4のいずれかが2で他方が0である化合物が好ましい。
中でも、下記式(11)で表される化合物を特に好適に使用することができる。
Figure 2016128527
尚、オキサジアゾール化合物類は、可視光の発光が弱いまたは可視光の吸光が弱いことから、硬化物を視認したときに極めて高い透明性を確保することができるために好適に使用できる。
また、本発明の光硬化性着色組成物は光重合性化合物(B)を含有する。
光重合性化合物(B)としては、紫外線で重合する化合物であれば特に限定することなく使用することができるが、例えば、(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。
本発明の光硬化性着色組成物は光重合性化合物(B)として、(メタ)アクリレート化合物(B−1)を使用することができる。
本発明の光硬化性着色組成物として使用可能な(メタ)アクリレート化合物(B−1)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリイソプレン、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー(B−1−1)が挙げられる。これらは1種類又は2種類以上使用することができる。
ここで、本発明の光硬化性着色組成物は光重合性化合物として、これらの光重合性化合物を使用することで、硬化物の柔軟性に優れ、基材に対する密着性が良好な光硬化性着色組成物を得ることができるため好ましい。
本発明の組成物に含有されるウレタン(メタ)アクリレートとしては、特に限定はされないが、多価アルコール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの3成分を反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレートと有機ポリイソシアネートとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの2成分を反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレート等を例示することができる。
多価アルコールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール等の炭素数1〜10のアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のトリオール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−〔ヒドロキシメチル〕−シクロヘキサン等の環状骨格を有するアルコール等、これら多価アルコールと多塩基酸(例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等)との反応によって得られるポリエステルポリオール、多価アルコールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンアルコール、ポリカーボネートポリオール(例えば1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等)又はポリエーテルポリオール(例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA等)等が挙げられる。中でも、基材への密着性、柔軟性付与の観点から分子量が2000以上のポリプロピレングリコールが特に好ましい。
有機ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又はジシクロペンタニルイソシアネート等が挙げられる。
又、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシC2〜C4アルキル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
多価アルコール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの3成分を反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレートの反応は、例えば、以下のようにして行う。即ち、多価アルコールにその水酸基1当量あたり有機ポリイソシアネートをそのイソシアネート基が好ましくは1.1〜2.0当量、さらに好ましくは1.1〜1.5当量になるように混合し、反応温度を好ましくは70〜90℃で反応させ、ウレタンオリゴマーを合成する。次いで、ウレタンオリゴマーのイソシアネート基1当量あたり、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物をその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、70〜90℃で反応させて目的とするウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
有機ポリイソシアネートとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの2成分を反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレートの反応は、例えば、以下のようにして行う。即ち、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基1当量あたり、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートをその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、70〜90℃で反応させて目的とするウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量としては1000〜25000程度が好ましく、4000〜20000がより好ましい。重量平均分子量が1000より小さいと収縮が大きくなり、重量平均分子量が25000より大きいと硬化性が乏しくなる。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これらウレタン(メタ)アクリレートは、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。ウレタン(メタ)アクリレートの本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常0〜90重量%、好ましくは1〜80重量%、より好ましくは1〜70重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物に含有されるポリイソプレン、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、公知のものであれば特に限定することなく使用することができる。
上記ポリイソプレン、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーとして、好適には(a)イソプレン重合体、ブタジエン重合体またはこれらの共重合体をまず合成し、次にこれらの重合体に不飽和酸無水物を反応させ、その後に得られたポリマー中の一部または全部に、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることにより得られるオリゴマー、または(b)水酸基末端イソプレン重合体、水酸基末端ブタジエン重合体またはこれらの共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させて得られるオリゴマーを使用することができる。
まず、(a)イソプレン重合体、ブタジエン重合体またはこれらの共重合体をまず合成し、次にこれらの重合体に不飽和酸無水物を反応させ、その後に得られたポリマー中の一部または全部に、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることにより得られるオリゴマーについて説明する。
上記イソプレン重合体、ブタジエン重合体としては、イソプレンまたはブタジエンの1種類を単独で重合することにより得られるイソプレン重合体またはブタジエン重合体を使用しても良いし、イソプレン及びブタジエンの混合物を共重合させることにより得られるイソプレン−ブタジエン共重合体を使用しても構わない。
重合させる方法としては、イソプレンおよび/またはブタジエンをメチルリチウム、エチルリチウム、s−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、ペンチルリチウムなどのアルキルリチウム、ナトリウムナフタレン錯体、を開始剤としてアニオン重合させることにより得ることもできるし、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾビスニトリル化合物を開始剤としてラジカル重合させることによって製造することもできる。
なお、これらの重合反応は、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の溶媒の存在下に−100℃〜200℃で0.5〜100時間反応させて行うことができる。
次に、上述の方法により得られた重合体に不飽和酸無水物を反応させる。この反応は、例えば、前記重合体と不飽和酸無水物をヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の溶媒などの、反応に不活性な溶媒の存在下、または無溶媒で通常、常温〜300℃、0.5〜100時間反応させることで行うことができる。
酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸などを使用することができる。
酸無水物の使用量は、通常、重合体100重量部に対して0.1〜200重量部の範囲であるのが好ましく、0.1〜100重量部の範囲内であることがより好ましい。
前記重合体に対しての酸無水物基の反応による付加は、上記の条件で反応させることにより、通常、1分子あたりの付加数が1〜30個の範囲であり、2〜20個の範囲であることが好ましい。
次に、上記重合体に導入された酸無水物基の一部または全部にヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることにより、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーを得ることが出来る。
反応は、ヘキサン、ヘプタン等の溶媒または無溶媒で通常、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物をその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、20〜200℃で0.1〜100時間反応させて得ることができる。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシC2〜C4アルキル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート等を使用することができる。
次に、(b)ヒドロキシ基を含有するイソプレン重合体、ブタジエン重合体またはこれらの共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させて得られるオリゴマーを得る方法について説明する。
水酸基末端イソプレン重合体、水酸基末端ブタジエン重合体の一部または全部に不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させることにより、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーを得ることが出来る。
反応は、ヘキサン、ヘプタン等の溶媒または無溶媒で通常、不飽和カルボン酸またはその誘導体を20〜200℃で0.1〜100時間反応させて得ることができる。
不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、α−エチルアクリル酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸等の不飽和カルボン酸、及びこれらの酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステル等の誘導体を使用することができる。
このようにして得られる化合物の具体例としては、クラレ社製UC−203(イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチルメタクリレートのエステル化物オリゴマー)、日本曹達社製NISSO―PB TE―2000(両末端メタクリレート変性ブタジエン系オリゴマー)等を例示することができる。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これらポリイソプレン、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーは、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。ポリイソプレン、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートオリゴマーの本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常0〜90重量%、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは1〜20重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物は(メタ)アクリレート化合物(B−1)として、(メタ)アクリレートモノマー(B−1−2)を使用することができる。
本発明の光硬化性着色組成物に含有される(メタ)アクリレートモノマー(B−1−2)としては、特に限定はされないが、例えば、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の炭素数5〜20のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する炭素数1〜5のアルキル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキシ化リン酸(メタ)アクリレート及びエチレンオキシド変性オクチルオキシ化リン酸(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及びエチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールC2〜C10アルカントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールC2〜C10アルカンポリアルコキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクロイルオキシエチル]イソシアヌレ−ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基が2個以上の(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
本発明の光硬化性着色組成物には、本発明の特性を損なわない範囲でエポキシ(メタ)アクリレートを使用することができる。エポキシ(メタ)アクリレートは、硬化性の向上や硬化物の硬度や硬化速度を向上させる機能がある。また、エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸を反応させることにより得られたものであればいずれも使用できるが、好ましく使用されるエポキシ(メタ)アクリレートを得るためのグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、これらグリシジルエーテル型エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸を、下記のような条件で反応させることにより得られる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、(メタ)アクリル酸を0.9〜1.5モル、より好ましくは0.95〜1.1モルの比率で反応させる。反応温度は80〜120℃が好ましく、反応時間は10〜35時間程度である。反応を促進させるために、例えばトリフェニルフォスフィン、TAP、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムクロライド等の触媒を使用するのが好ましい。又、反応中、重合を防止するために重合禁止剤として、例えば、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等を使用することもできる。
本発明において好適に使用することができるエポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型のエポキシ化合物より得られた、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートである。本発明において、エポキシ(メタ)アクリレートの重量平均分子量としては500〜10000が好ましい。
本発明の光硬化性着色組成物においては、(メタ)アクリレート化合物は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。
また、光重合性化合物として、エポキシ化合物(B−2)を使用することができる。
エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)またはフェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物;前記フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物;前記フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物;前記フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール等)との重縮合物;前記フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物;前記フェノール類と芳香族ビスアルコキシメチル類(ビスメトキシメチルベンゼン、ビスメトキシメチルビフェニル、ビスフェノキシメチルビフェニル等)との重縮合物;前記ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物またはアルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ樹脂であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これらエポキシ化合物は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。エポキシ化合物の本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常5〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
また、光重合性化合物として、オキセタン化合物(B−3)を使用することができる。
オキセタン化合物の具体例としては、例えば、4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3−メチル−3−グリシジルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ(1−エチル(3−オキセタニル))メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−(シクロヘキシルオキシ)メチル−3−エチルオキセタン、キシリレンビスオキセタン、フェノールノボラックオキセタン等が挙げられるが、通常用いられるオキセタン化合物であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これらオキセタン化合物は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。オキセタン化合物の本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常5〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
また、光重合性化合物として、ビニルエーテル化合物(B−4)を使用することができる。
ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等が挙げられるが、通常用いられるビニルエーテル化合物であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これらビニルエーテル化合物は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。ビニルエーテル化合物の本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常5〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物は光重合開始剤(C)を含有する。
本発明の組成物に含有される光重合開始剤(C)としては、特に限定はされないが、ラジカル重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184;BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(エサキュアONE;ランバルティ製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(イルガキュアー2959;BASF社製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュアー127;BASF社製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア1173;BASF社製)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(イルガキュアー907;BASF社製)、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物(イルガキュアー754;BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュアー369;BASF社製)、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ) −,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル) −9H−カルバゾール−3−イル] −,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。カチオン系重合開始剤としては、例えば、ビス(4-tert-ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフラート、2−(3,4−ジメトキシスチリル) −4,6−ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホン酸、2−[2−(フラン−2−イル)ビニル] −4,6−ビス(トリクロロメチル) −1,3,5−トリアジン、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート、トリ-p-トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート、トリ−p−トリルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−イソプロピル−4'−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート等を挙げることができる。また、本発明の組成物に含有される光重合開始剤(C)は紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が発する光の波長に吸収があることが好ましい。
硬化性の観点からは2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(スピードキュアTPO;LAMBSON社製)、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュアー819;BASF製)、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ) −,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル) −9H−カルバゾール−3−イル] −,1−(O−アセチルオキシム)が好ましい。また、これらは1種類又は2種類以上使用できる。
ここで、前記光重合開始剤の中でも、アセトニトリル中で測定した365nmでの単位重量あたりの吸光係数が85〜10000ml/(g・cm)であるものが好ましく、150〜10000ml/(g・cm)がより好ましく、400〜10000ml/(g・cm)であるものが特に好ましい。また、アセトニトリル中で測定した405nmでの単位重量あたりの吸光係数が5〜3000ml/(g・cm)であるものが好ましく、200〜3000ml/(g・cm)であるものが特に好ましい。そして、当該条件を両方満たすものが極めて好ましい。また、アセトニトリル中で測定した400nmにおけるモル吸光係数が200〜10万M−1・cm−1である光重合開始剤も好ましい。
当該範囲に入る、紫外線を吸収して発光する化合物が発する光の波長に吸収がある光重合開始剤であれば光が届きづらい領域の紫外線硬化型樹脂組成物の硬化がより促進される。なぜならば、350nm〜410nmといった長波長の紫外線は、回折する性質が大きい。よって、色材によって光が遮光される領域(遮光領域)の裏側に回りこむことができ、紫外線の照射を妨げる遮光領域が存在している場合であっても当該回りこみにより、長波長の光は遮光領域に到達することができる。
そのため、上記範囲の光重合開始剤であれば、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が発する光を吸収するとともに、紫外線から照射されて回折した長波長の光を吸収することができ、その相乗効果により、光重合開始剤の反応が促進され、遮光領域が広範囲に渡る場合であっても、十分に紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させることが可能となる。
さらに、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が、上記好適の範囲にあると共に、光重合開始剤の吸光係数の範囲にあるものの組み合わせであれば、遮光領域の硬化がより促進されるため特に好ましい。
上記の条件を満たす光重合開始剤としては、BASF社製:イルガキュアー819、LAMBSON社製:スピードキュアTPO等が挙げられる。
本発明の光硬化性着色組成物においては、これら光重合開始剤は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。光重合開始剤の本発明の光硬化性着色組成物中における重量割合は通常0.01〜15重量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
更に、光重合開始助剤となりうるアミン類等を上記の光重合開始剤と併用することもできる。使用しうるアミン類等としては、安息香酸2−ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルまたはp−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等が挙げられる。該アミン類等の光重合開始助剤を使用する場合、本発明の光硬化性着色組成物中の含有量は通常0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物は色材(D)を含有する。色材(D)としては、染料又は顔料を用いることができるが、印刷物の耐性の面からは、顔料を好適に使用することができる。顔料としては一般的に印刷用途、塗料用途のインク組成物に使用される顔料を用いることができ、発光性、耐光性の必要用途に応じて選択することができる。顔料成分としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無彩色の顔料、または有彩色の有機顔料が使用できる。
色材(D)において、有彩色の有機顔料として使用できる顔料は、特に限定されないが、以下の顔料が挙げられる。
トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ染料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系の有機顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、イソシンドリンエロー等のイソインドリン系有機顔料、ナフトール系有機顔料、その他の顔料として、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサンジンバイオレット等の顔料を具体的に挙げることができる。
本発明の組成物に含有される色材(D)として使用できる有彩色の有機顔料について、カラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、例えば、下記が挙げられる。
黄色用顔料としては、
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、20、24、42、74、81、83、86、87、93、95、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、180、185が挙げられる。
マゼンタ用顔料としては、
C.I Pigment Orange−16、36、38、43、51、55、59、61
C.I Pigment Red−5、9、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、122、144、146、177、185、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、269
C.I Pigment Violet−19、23、29、30、37、40、50が挙げられる。
シアン用顔料としては、
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、15:6、18、22、60、27、29、64
C.I Pigment Green−7、36
C.I Pigment White−6、18、21が挙げられる。
他にも、C.I Pigment Brown−23、25、26等が挙げられる。
色材(D)において、無彩色の有機顔料として使用できる顔料は、特に限定されないが、以下の顔料が挙げられる。
黒用顔料としては、
カーボンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
製品名としては、デグサ社製「Special Black 350、250、100、550、5、4、4A、6」、「Printex U、V、140U、140V、95、90、85、80、75、55、45、40、P、60、L6、L、300、3、35、25、A、G」、キャボット社製「REGAL 400R、660R、330R、250R」、「MOGUL E、L」、三菱化学社製「MA 7、8、11、77、100、100R、100S、220、230」「#2700、#2650、#2600、#200、#2350、#2300、#2200、#2000、#990、#980、#970、#960、#950、#900、#850、#750、#650、#52、#47、#45、#45L、#44、#40、#33、#332、#30、#25、#20、#10、#5、CF9、#95、#260」等が挙げられる。
白用顔料としては、
酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、微粉ケイ酸、シリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化亜鉛、タルク、クレイ等があげられる。好ましくは酸化チタンが挙げられる。
製品名としては、石原産業社製「タイペーク CR−50、50−2、57、80、90、93、95、953、97、60、60−2、63、67、58、58−2、85」、「タイペーク R−820、830、930、550、630、680、670、580、780、780−2、850、855」、「タイペーク A−100、220」、「タイペーク W−10」、「タイペーク PF−740、744」、「TTO−55(A)、55(B)、55(C)、55(D)、55(S)、55(N)、51(A)、51(C)」、「TTO S−1、2」、「TTO M−1、2」、テイカ社製「チタニックス JR−301、403、405、600A、605、600E、603、805、806、701、800、808」、「チタニックス JA−1、C、3、4、5」、デュポン社製「タイピュア R−900、902、960、706、931」等が挙げられる。
金属光沢性を出す顔料として金属顔料を含有することができる。金属顔料としてはリン片状アルミニウム粉末、銅粉末、ニッケル粉末、ステンレス粉末、着色マイカ粉末、雲母状酸化鉄などが挙げられる。また、粉砕時にステアリン酸、オレイン酸などの長鎖の脂肪酸を潤滑剤として使用したものも包含される。
上記顔料の中で、キナクリドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、イソインドリノン系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料等は耐光性に優れているため好ましい。
有機顔料は、レーザー散乱による測定値で平均粒径が5〜210nmの微細顔料であることが好ましい。このような微細顔料は上記有機顔料を微細化することによって得ることができる。顔料の平均粒径が5nm以上の場合、粒径が小さくなることによる耐光性の低下を防ぐことができる。一方、平均粒径を210nm以下にすることによって、分散状態を維持しやすくなり、顔料の沈殿が抑制できるようになる。
有機顔料の微細化は下記の方法で行うことができる。すなわち、有機顔料、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤の少なくとも3つの成分からなる混合物を粘土状の混合物とし、ニーダー等で強く練りこんで微細化したのちに水中に投入し、ハイスピードミキサー等で撹拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩および水溶性の溶剤を除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
水溶性の有機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は有機顔料の3重量倍〜20重量倍の範囲で用いることができる。
水溶性の溶剤としては、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
本発明において、顔料は十分な濃度および十分な耐光性を得る為、光硬化性着色組成物の全重量を基準として、0.1〜30重量%の範囲で含まれることが好ましい。
色材(D)において、使用できる染料は、特に限定されないが、以下の染料が挙げられる。具体的には、アゾ系染料、チアゾール系染料、アントラキノン系染料、オキサジン系染料、フタロシアニン系染料等の直接染料、アゾ系染料、キサンテン系染料、フタロシアニン系染料、アントラアキノン系染料、キノリン系染料、アジン系染料、インジゴイド系染料等の酸性染料、アゾ系染料、キサンテン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、メチン系染料、チアゾール系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、アントラキノン系染料、ローダミン系染料、トリアリールメタン系染料等の塩基性染料を用いることができる。以下に、使用可能な染料をカラーインデックス(C.I.)番号で例示する。
アゾ系染料としては、例えば、C.I. ダイレクトイエロー2,33,34,35,39,50,69,70,71,86,93,94,95,98,102,109,129,136,141;
C.I. ダイレクトオレンジ41,46,56,61,64,70,96,97,106,107;
C.I. ダイレクトレッド79,82,83,84,97,98,99,106,107,172,173,176,177,179,181,182,204,207,211,213,218,221,222,232,233,243,246,250;
C.I. ダイレクトバイオレット47,52,54,60,65,66,79,80,81,82,84,89,90,93,95,96,103,104;
C.I. ダイレクトブルー51,57,71,81,84,85,90,93,94,95,98,100,101,113,149,150,153,160,162,163,164,166,167,170,172,188,192,193,194,196,198,200,207,209,210,212,213,214,222,228,229,237,238,242,243,244,245,247,248,250,251,252,256,257,259,260,268,274,275;
C.I. ダイレクトグリーン27,34,37,65,67,68,69,72,77,79,82などが挙げられる。チアゾール系染料としては、C.I. ダイレクトイエロー54が挙げられる。
オキサジン系染料としては、C.I. ダイレクトブルー97,99,106,107,108,109,190,293などが挙げられる。
アントラキノン系染料としては、C.I. ダイレクトブルー77が挙げられる。
フタロシアニン系染料としては、C.I. ダイレクトブルー86,87, 189,199などが挙げられる。
その他の直接染料としては、C.I. ダイレクトイエロー38,43,47,58,68,108,138;C.I. ダイレクトオレンジ34,39,50,52,57,65,68;C.I. ダイレクトレッド91,92,96,105,184,220,234,241;C.I. ダイレクトバイオレット59;C.I. ダイレクトブルー80,114,115,117,119,137,155,156,158,159,161,171,173;C.I. ダイレクトグリーン25,31,32,63,66などが挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I. アシッドレッド1、3、4、6、8、11、12、14、18、26、27、33、37、53、57、88、106、108、111、114、131、137、138、151、154、158、159、173、184、186、215、257、266、296、337;
C.I. アシッドオレンジ7、10、12、19、20、22、28、30、52、56、74、127;
C.I. アシッドバイオレット11、56、58;
C.I. アシッドイエロー1、17、18、23、25、36、38、42、44、54、59、72、78、151;
C.I. アシッドブラウン2、4、13、248;
C.I. アシッドブルー92、102、113、117などが挙げられる。
キサンテン系染料としては、C.I. アシッドレッド50、51、52、87などが挙げられる。
フタロシアニン系染料としては、C.I. アシッドブルー249が挙げられる。
アントラキノン系染料としては、C.I. アシッドレッド82、92;C.I. アシッドバイオレット41、42、43;C.I. アシッドブルー14、22、25、40、45、78、80、127:1、129、145、167、230;C.I. アシッドグリーン25、27等が挙げられる。
キノリン系染料としては、C.I. アシッドイエロー3が挙げられる。
アジン系染料としては、C.I. アシッドブルー59,102などが挙げられる。
インジゴイド系染料としては、C.I. アシッドブルー74が挙げられる。
その他の酸性染料としては、C.I. アシッドバイオレット49;C.I. アシッドブラウン 19;C.I. アシッドブルー7、9、74、112、126、167;C.I. アシッドグリーン9;C.I.フードグリーン3等が挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.ベーシックレッド17、22、23、25、29、30、38、39、46、46:1、82;C.I. ベーシックオレンジ2、24、25;C.I. ベーシックバイオレット18;C.I. ベーシックイエロー15、24、25、32、36、41、73、80;C.I. ベーシックブラウン1;C.I. ベーシックブルー41、54、64、66、67、129などが挙げられる。
キサンテン系染料としては、C.I. ベーシックレッド1、2;C.I. ベーシックバイオレット10、11などが挙げられる。
アジン系染料としては、C.I. ベーシックレッド12、27などが挙げられる。
アクリジン系染料としては、C.I. ベーシックオレンジ14などが挙げられる。
メチン系染料としては、C.I. ベーシックレッド13、14;C.I. ベーシックオレンジ21;C.I. ベーシックバイオレット16、39;C.I. ベーシックイエロー11,13, 21, 23,28などが挙げられる。
チアゾール系染料としては、C.I. ベーシックイエロー1が挙げられる。
チアジン系染料としては、C.I. ベーシックブルー9が挙げられる。
オキサジン系染料としては、C.I. ベーシックブルー3が挙げられる。
アントラキノン系染料としては、C.I. ベーシックブルー22, 35, 45, 47などが挙げられる。
ローダミン系染料としては、C.I. ベーシックバイオレット10が挙げられる。
トリアリールメタン系染料としては、C.I. ベーシックバイオレット1、2、3、4、13、14、23;C.I. ベーシックブルー1、5、7、8、11、15、18、21、24、26;C.I. ベーシックグリーン1、4;などが挙げられる。
その他の塩基性染料としては、C.I. ベーシックイエロー2;C.I. ベーシックブルー1, 67等が挙げられる。
分散性、樹脂組成物の保存安定性を向上させるために、色材(特に顔料)を使用した場合には、分散剤を添加することが好ましい。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル及びこれの変性物、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量エステルの塩、(高分子量)ポリカルボン酸の塩(アンモニウム塩、アルキルアミン塩等)、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子量共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族、スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリシロキサン、ポリ(低級アルキルイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオオキサイド付加物、燐酸エステル系等を用いることができる。
分散剤の具体例としては、ビックケミー社製「Anti−Terra U、Anti Terra−203/204、Disperbyk−101、107、110、111、130、161、162、163、164、165、166、170、400、Bykumen、BYK−P104、P105、P104S、240S、2000、Lactimon」、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766、エフカポリマー100、150、400、401、402、403、450、451、452、453、745」、共栄社化学社製「フローレンTG−710、フローノンSH290、SP−1000、ポリフローNo.50E、N0.300」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150、#7004」、花王社製「デモールRN、N、MS、C、SN−B、EP、ホモゲノールL−18、エマルゲン920、930、931、935、950、985、アセタミン24、86」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000、13940、17000、24000GR、32000、33000、35000、39000、53000、J−100」、日光ケミカル社製「ニッコールT106、MYS−IEX、Hexagline4−0」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824、711」、テゴケミサービス社製「TEGODisper685」等が挙げられる。
特に安定性に優れ、吐出性に優れた顔料分散剤として、塩基性顔料分散剤が挙げられ、具体的には、ソルスパース 17000、24000GR、32000、33000、35000、39000、53000、J−100、アジスパー PB821、822、824、827、711等が挙げられる。
分散剤は、上記光硬化性着色組成物の全重量を基準として、0.01〜10重量%含まれることが好ましい。
さらに、本発明の光硬化性着組成物には、溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えば、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3-メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
本発明において、溶剤は、光硬化性着色組成物の全重量を基準として、通常0.1〜90重量%の範囲で含まれる。
さらに、本発明においては、色材として、黒色微粒子を使用しても構わない。黒色微粒子としては、例えば、銅―鉄系、銅―クロム系、酸化コバルト系等の黒色複合酸化物、Fe、Co、Cu、Cr、Mn、Alの一種または2種以上を主成分として含む金属酸化物からなる黒色顔料を含有する。また、アルミナ、コージェライト、ジルコン等の骨材の1種以上を好適に選択して含有することができる。さらに各ガラスペーストは、安定性向上のため、無機酸、有機酸、リン酸化合物(無機リン酸、有機リン酸)などの酸を添加することもできる。
そして、黒色微粒子を使用する場合には、有機バインダーを用いることが好ましい。
有機バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂及びエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能である。好適に使用できる樹脂(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂(2)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体にエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂(3)(c)エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(a)不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂(4)(e)不飽和二重結合を有する酸無水物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(f)水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂(5)(g)エポキシ化合物と(h)不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂(6)(b)不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、(i)1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂(7)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂(8)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、(c)エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
本発明の光硬化性着色組成物には、必要に応じて柔軟化成分を含有することができる。使用できる柔軟化成分の具体的としては、ポリマー、オリゴマー、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、グリコールエステル類、グリコールエーテル類、脂肪族二塩基酸エステル類、脂肪酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ系可塑剤、ヒマシ油類、テルペン系水素添加樹脂等が挙げられる。オリゴマー、ポリマーの例としては、ポリイソプレン系、ポリブタジエン系又はキシレン系のオリゴマー、ポリマー、または、水酸基含有ポリイソプレン系、水酸基含有ポリブタジエン系のオリゴマー、ポリマーを例示することができる。
かかる柔軟化成分の光硬化性着色組成物中における重量割合は、通常10〜80重量%、好ましくは10〜70重量%である。
また柔軟化成分として、(メタ)アクリルポリマーを使用することができる。
(メタ)アクリルポリマーは、アクリル系又はメタクリル系モノマーを原料として重合させたポリマー、又は、該モノマー以外の他の重合性モノマーと該モノマーとの共重合体が挙げられ、溶液重合、懸濁重合、塊状重合等の通常の方法によって製造できる。
特に好ましい製造方法としては、高温で連続的にラジカル重合を行って製造することが好ましい。具体的には、以下のプロセスによって製造するものである。まず、アクリル系又はメタクリル系モノマーに対して微量の重合開始剤と微量の溶剤を混合させる。そして、150℃以上の温度において、10分以上高圧下で反応させる。その後、分離機で未反応成分と反応して得られた(メタ)アクリルポリマーに分離して、得ることができる。
ここで、重合開始剤が混入していると、保存安定性に劣る恐れがあるため、溶剤を留去しながら反応を行うか、(メタ)アクリルポリマーを分離して得た後に溶剤を留去することが好ましい。
(メタ)アクリルポリマーの原料として使用されるアクリル系又はメタクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチルブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、α−(ヒドロキシメチル)エチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等のエステル系(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
共重合させてもよい他の重合性モノマーとしては、不飽和二重結合を有する公知の化合物を用いることができ、例えば、スチレン、3−ニトロスチレン、4−メトキシスチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、ビニルトルエン、α−エチルスチレン、α−ブチルスチレン、α−ヘキシルスチレン等のアルキルスチレン類;4−クロロスチレン、3−クロロスチレン、3−ブロモスチレン等のハロゲン化スチレン類;クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸等の不飽和二重結合を有するカルボン酸類が挙げられる。
本発明の光硬化性着色組成物には、必要に応じて有機溶剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、帯電防止剤、表面潤滑剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン化合物等)等の添加剤を加えてもよい。
希釈剤の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、水等が挙げられる。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。
重合禁止剤の具体例としては、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等が挙げられる。
光安定剤の具体例としては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアルコール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアルコール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート(アデカ(株)製、LA−82)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N’,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、特に好ましくは、ヒンダートアミン系化合物である。
各種添加剤の光硬化性着色組成物中に存在する場合、各種添加剤の光硬化性着色組成物中における重量割合は、0.01〜3重量%、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは0.02〜0.5重量%である。
本発明の光硬化性着色組成物は、前記した各成分を常温(25℃)〜80℃で混合溶解して得ることができ、必要により夾雑物をろ過等の操作により取り除いてもよい。本発明の光硬化性着色組成物は、塗布性を考え、25℃の粘度が5mPa・s〜100Pa・sであることが好ましく、5〜50000mPa・sの範囲となるように、成分の配合比を適宜調節することが特に好ましい。
優れた吐出性を確保する観点からは5〜14mPa・sの範囲となるように調整することが好ましい。
色材の分散方法は、分散剤を用いて、ペイントコンディショナー、三本ロールミル、二本ロールミル、ニーダー、ボールミル、サンドミル、アトライター、パールミル、コボールミル、ホモミキサー、ホモジナイザー、湿式ジェットミル、微小ビーズミル、ペイントシェーカー等の分散機が使用できる。分散機にメディアを使う場合には、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズ等を用いることが好ましい。分散に関しては、2種類以上の分散機、または大きさの異なる2種類以上のメディアをそれぞれ用い、段階的に使用しても差し支えない。
光硬化性着色組成物はとして分散剤を含有する形態では、以下の方法によって調整することが好ましい。まず、顔料等の色材、分散剤、溶剤を配合(必要によりプレミキシング)を行った後、必要によりメディアを用いて、分散機を使用してよく分散を行い、色材を高濃度に含有する濃縮液を調整する。次に、得られた顔料分散体に光重合性化合物、重合性開始剤、各種添加剤を添加していくことで光硬化性着色組成物を得る。ここで、2種類以上の色素を含む光硬化性着色樹脂組成物は、各色素を別々に光重合性化合物、溶剤中に微細に分散したものを混合して製造してもよい。
このような方法によれば、通常の分散機を用いた分散処理であっても、十分な分散性を得ることが可能である。また、過剰な分散エネルギーがかからず、多大な分散時間を必要としないため、分散時に色材が変質することなく、安定性に優れた光硬化性着色組成物を製造することができる。
さらに、本発明の光硬化性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、一定以上の粗大粒子の除去を行うことが好ましい。
本発明の光硬化性着色組成物は、通常、硬化塗膜の厚さがが5〜50μmとなるように任意の方法、例えば、スプレーコート法、スピンコート法、2P法、ロールコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等で組成物を基板に塗工する。
活性エネルギー線としては、紫外〜近紫外(波長200〜400nm付近)の光線を照射するランプであれば光源を問わないが、例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、無電極ランプ、または発光ダイオード(LED)等が挙げられる。
本発明の光硬化性着色組成物は、インクジェット印刷の用途に好適に使用することができる。具体的には、まず本発明による光硬化性着色組成物をインクジェット記録方式用のプリンタヘッドに供給し、このプリンタヘッドから基材上に吐出し、その後活性エネルギー線を照射する。これにより印刷基材上のインク組成物は速やかに硬化し、硬化塗膜となり印刷面を形成することができる。
本発明で使用できる印刷基材は特に限定されるものではないが、例えば、ポリカーボネート、硬質塩ビ、ポリスチレン、発泡スチロール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PETなどのプラスチック基材やこれらの組み合わせまたは変性品、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、ガラス、ステンレス等の金属基材等が挙げられる。
本発明の光硬化性着色組成物は、ブラックマトリックスに適用することも可能である。ブラックマトリックスとする場合には、例えば、下記のように形成を行う。
本発明の光硬化性着色組成物は、予めフィルム状に成形する場合にはラミネートすればよいが、ペースト状組成物の場合、スクリーン印刷、バーコーター、ブレードコーターなど適宜の塗布方法で基板、例えばPDPの全面基板となるガラス基板に塗布し、次いで指触乾燥性を得るために熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉等で例えば約60〜120℃で5〜40分乾燥させて有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの塗膜を得る。その後、選択的露光、現像、焼成を行って所定の黒色パターンを形成する。
露光工程としては、所定の露光パターンを有するネガマスクを用いた接触露光及び非接触露光が可能である。露光高原としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプ等が使用される。露光量としては50〜1000mJ/cm程度が好ましい。
現像工程としてはスプレー法、浸漬法等が用いられる。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウムなどの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン水溶液、特に約1.5質量%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられるが、組成物中のカルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)が除去されればよく、上記のような現像液に限定されるものではない。また、現像後に不要な現像液の除去のため、水洗や酸中和を行なうことが好ましい。
焼成工程においては、現像後の基板を空気中又は窒素雰囲気下で約400〜600℃の加熱処理を行ない、所望の導体パターンを形成する。なお、この時の昇温速度は、15℃/分以下に設定することが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。
実施例内で使用する原料は以下に示す通りである。
なお、有機化合物(A)の吸収波長、発光波長測定方法は以下に示す通りである。
紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)のテトラヒドロフラン溶液(濃度0.002wt%)を調製し、吸収スペクトルを分光光度計(株)島津製作所製「UV−3150」を用いて測定した。発光スペクトルは蛍光光度計(株)日立ハイテクノロジーズ社製「F−7000」を用いて測定した。
<使用原料>
UA−1:ポリテトラメチレングリコール(分子量850)、イソホロンジイソシアネート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの3成分をモル比1:1.5:2の反応物
UA−2:ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリアクリレートの2成分をモル比1:2の反応物
UA−3:ヘキサメチレンジイソシアネート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの2成分をモル比1:2の反応物
Photomer4226:ジプロピレングリコールジアクリレート、コグニス社製
イルガキュア819:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製
スピードキュアTPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、LAMBSON社製
イルガキュアOXE01:1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ) −,2−(O−ベンゾイルオキシム)]
イルガキュアOXE02:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル) −9H−カルバゾール−3−イル] −,1−(O−アセチルオキシム)
TINOPAL OB:2,5−チオフェンジイルビス(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾキサゾール)、BASF社製、吸収極大波長375nm、発光極大波長438nm
PBD:2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、和光純薬工業(株)社製、吸収極大波長272nm、発光極大波長364nm
CBP:4,4’−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル、東京化成工業(株)社製、吸収極大波長302nm、発光極大波長369nm
NPB:N,N'-ジ(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニルベンジジン、(株)同仁化学研究所社製、吸収極大波長339nm、発光極大波長450nm
KAYALIGHT B:7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、日本化薬(株)社製、吸収極大波長364nm、発光極大波長416nm
(黒色顔料分散液の調製)
カーボンブラック20部、高分子分散剤(ビックケミー製、BYK−2000)5部、メチルエチルケトン80部、を配合し、プレミキシングの後、0.3mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで60分間分散した。得られた分散液からジルコニアビーズを除去し、固形分濃度25重量%の黒顔料分散液を調製した。
(本発明の光硬化性着色組成物の調製)
得られた分散液を用いて、下記原料を撹拌しながら順次添加した。2時間の撹拌の後、メンブランフィルターでろ過して光硬化性着色組成物を調製した。
・黒色顔料分散液
・UA−1
・Photomer4226
・イルガキュア819
・TINOPAL OB
表1に示した組成(実施例1〜7、比較例1〜4)からなる光硬化性着色組成物を調製した。
尚、実施例2については、カーボンブラックを酸化チタンに変えた以外は実施例1と同じである。
Figure 2016128527
得られた本発明の光硬化性着色組成物を用いて以下評価を行った。
(高圧水銀灯ランプでの硬化性)
得られた組成物をインクジェット塗布装置により塩化ビニルシート上に吐出し、90℃で1分間加熱して溶剤を除去乾燥させた。その後、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で紫外線を照射した。紫外線照射後の組成物に白紙を押し当て、白紙に組成物の色が転写されなくなったコンベア速度から硬化性を評価した。
◎・・・20m/min以上
○・・・10〜20m/min
△・・・5〜10m/min
×・・・5m/min以下
(紫外線発光ダイオード光源での硬化性)
得られた組成物をインクジェット塗布装置により塩化ビニルシート上に吐出し、90℃で1分間加熱して溶剤を除去乾燥させた。その後、365nmに発光波長ピークを有する紫外線発光ダイオード照射装置(マイクロスクウェア社製、UVL150−365)で紫外線を照射した。紫外線照射後の組成物に白紙を押し当て、白紙に組成物の色が転写されなくなったコンベア速度から硬化性を評価した。
◎・・・20m/min以上
○・・・10〜20m/min
△・・・5〜10m/min
×・・・5m/min以下
表1の結果より、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、および色材(D)を含む実施例1〜7の本発明の光硬化性着色組成物は、優れた硬化性を有することが確認出来た。また、発光ダイオードを光源にした場合においても、優れた硬化性を有する光硬化性着色組成物を得られることが確認出来た。

Claims (9)

  1. 紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、および色材(D)を含有した樹脂組成物であって、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250〜400nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が300〜500nmの範囲であることを特徴とする光硬化性着色組成物。
  2. 紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が、テトラヒドロフラン中で測定した吸光スペクトルの極大波長が250〜390nmの範囲であり、且つ発光スペクトルの極大波長が330〜480nmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性着色組成物。
  3. 光重合開始剤(C)が、紫外線を吸収して発光する有機化合物(A)が発する光の波長に吸収があることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載の光硬化性着色組成物。
  4. 請求項3に記載の光重合開始剤(C)が、アセトニトリル中で測定した365nmにおける単位重量あたりの吸光係数が85〜10000ml/(g・cm)であることを特徴とする請求項3に記載の光硬化性着色組成物。
  5. 請求項3に記載の光重合開始剤(C)が、アセトニトリル中で測定した365nmにおける単位重量あたりの吸光係数が400〜10000ml/(g・cm)であることを特徴とする請求項3に記載の光硬化性着色組成物。
  6. 光重合性化合物(B)として、(メタ)アクリレート化合物(B−1)、オキセタン化合物(B−2)、エポキシ化合物(B−3)、ビニルエーテル化合物(B−4)の群から選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化性着色組成物。
  7. (メタ)アクリレート化合物(B−1)が有機ポリイソシアネートとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させることによって得られるウレタン(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化性着色組成物。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の光硬化性着色組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の光硬化性着色組成物に350〜420nmにピーク波長を有する紫外線発光ダイオード光源で紫外線を照射することにより得られることを特徴とする硬化物。
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