JP7342301B1 - Petボトル及びpetボトルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

高湿条件下であっても物性変化が少なく、熱収縮時のフィルムの破断現象を効果的に抑制するポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを提供する。結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルであって、下記構成(a)~(c)を満足する。(a)主収縮方向と直交するMD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E2及びE1が、下記関係式(1)を満足する。0≦E2-E1≦10 (1)(b)熱収縮率A1(主収縮方向、98℃、10秒)を30~80%の範囲内の値とする(c)E1及びE2をそれぞれ、45~65MPa、50~70MPaの範囲内の値とする。【選択図】図6

Description

本発明は、PETボトル及びPETボトルの製造方法に関する。
より詳しくは、所定の高湿条件下に、長時間保管した場合であっても、所定温度において、再現性良く、所望の熱収縮率が得られ、ひいては、優れた破断防止性が得られるポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトル及びそのようなPETボトルの製造方法に関する。
従来、シュリンクフィルムは、PETボトル等のラベル用基材フィルムとして幅広く用いられている。特に、ポリエステル系シュリンクフィルムは、強度、透明性等に優れていることから、ラベル用基材フィルムとしてのシェアを伸ばしている状況にある。
ポリエステル系シュリンクフィルムは、このように優れた特性を有するものの、加熱する際、熱応答が急激であるため、不均一に収縮し、破断しやすいという状況が見られた。
すなわち、シュリンクフィルムの保管条件、特に、湿度等に影響され、物性としての所定温度における熱収縮率が変化し、ひいては、破断防止性が低下しやすいという問題が見られた。
そこで、ラベルにおける破断防止性等を向上させるべく、幅方向に高い熱収縮率を有すると共に、長手方向は小さい熱収縮率を示し、かつ、長手方向の機械的強度が大きく、ミシン目開封性も良好で、収縮仕上がり性に優れたラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムが各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、以下の構成要件(1)~(6)を満足することを特徴とする二軸延伸熱収縮性ポリエステル系フィルムである。
(1)非晶モノマーとして1,4-シクロヘキサンジメタノールをアルコール成分100モル%中、5モル%以上、30モル%以下の範囲で用いる。
(2)98℃の温水にフィルムを10秒間浸漬したときの温湯熱収縮率が、フィルム主収縮方向で60%以上、90%以下である。
(3)98℃の温水にフィルムを10秒間浸漬したときの温湯熱収縮率が、フィルム主収縮方向に直交する方向で-5%以上、5%以下である。
(4)80℃の温水中で主収縮方向に10%収縮させた後の主収縮方向に直交する方向の単位厚み当たりの直角引裂強度が、180N/mm以上、350N/mm以下である。
(5)90℃の熱風で測定したフィルム主収縮方向の最大収縮応力が、2MPa以上、10MPa以下であり、かつ、測定開始から30秒後の収縮応力が最大収縮応力の60%以上、100%以下である。
(6)温度30℃、湿度65%RHで、672時間エージング処理する前後の70℃での主収縮方向の温湯熱収縮率の差が10%以下である。
特開2019-81378号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された熱収縮性ポリエステル系フィルムの場合、熱収縮率等の物性の変化を少なくするために、結晶性ポリエステル樹脂を含有してポリエステル系シュリンクフィルムを作成することや、かかる結晶性ポリエステル樹脂の配合量等を所定範囲に制限し、吸湿性等を制御することについては、何ら意図していなかった。
又、かかる熱収縮性ポリエステル系フィルムの場合、30℃以下、65%RH条件で、エージング処理を、672時間行い、その前後における70℃での主収縮方向の温湯熱収縮率の差を10%以下の値に制御しているものの、吸湿性を全く考慮していないことから、現実的には、熱収縮率の安定的制御が困難であった。
そのため、特許文献1に開示された熱収縮性ポリエステル系フィルムにおいては、シュリンクラベルとしてPETボトルに装着させて、収縮させた際に、破断しやすいという問題が頻繁に見られた。
そこで、本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意努力した結果、所定量の結晶性ポリエステル樹脂を含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルが、少なくとも所定の構成(a)~(c)を有することによって、従来の問題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、高湿条件下に、長時間保管したような場合であっても、所定温度において、再現性良く、所望の熱収縮率が得られ、ひいては、破断防止性にも優れたポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトル及びそのようなPETボトルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルであって、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ下記構成(a)~(c)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムが提供され、上述した問題点を解決することができる。
より具体的には、結晶性ポリエステル樹脂(但し、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸及びイソフタル酸、ジオール成分として1,4-ブタンジオールを少なくとも含有し、全ジカルボン酸成分100モル%中にイソフタル酸を5モル%以上15モル%未満含むポリブチレンテレフタレート共重合体を除く。)を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含み、かつ、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、30~90重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルであって、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L色空間の色度座標におけるbを0.15~0.5の範囲内の値とし、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ、下記構成(a)~(c)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルが提供される。
(a)MD方向の応力-歪み曲線(以下、SS曲線と称する場合がある。)における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足する。
0≦E2-E1≦10 (1)
(b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
(c)前記上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、前記上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする。
すなわち、このように、結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルであって、構成(a)~(c)を満足することによって、高湿条件下、長時間保管したような場合であっても、良好な熱収縮率を有しながらも、シュリンクフィルムの物性変化が少なく、良好な破断防止性を発揮することができる。
なお、破断防止性については、例えば、実施例1の評価7における評価基準に準じて判断することができる。
又、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを構成するにあたり、構成(d)として、MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、下降伏点応力をE3(MPa)及びE4(MPa)としたときに、当該E3及びE4が、下記関係式(2)を満足することが好ましい。
0≦E4-E3≦8 (2)
このようにE4-E3で表される数値を所定範囲内の値に制限することによって、高湿条件下、長時間保管したような場合であっても、シュリンクフィルムの物性変化が少なく良好な破断防止性を安定的に発揮することができる。
又、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを構成するにあたり、構成(e)として、下降伏点応力E3を20~35MPaの範囲内の値とし、下降伏点応力E4を20~35MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
このようにSS曲線における下降伏点応力E3及びE4の値を具体的に制限することによって、高湿条件下、長時間保管したような場合であっても、シュリンクフィルムの物性変化が更に少なく、良好かつ安定的な破断防止性を発揮することができ、しかも、破断防止性につき、具体的数値として制御することができる。
又、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを構成するにあたり、構成(f)として、80℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA2としたときに、当該A2を15~60%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように所定条件下で測定される熱収縮率A2を所定範囲に制限することによって、熱収縮率A1を所定範囲内の値に制御し、ひいては、良好かつ安定的な破断防止性を発揮することができる。
又、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを構成するにあたり、構成(g)として、70℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA3としたときに、当該A3を20%以下の値とすることが好ましい。
このように所定条件下で測定される熱収縮率A3を所定値以下に具体的に制限することによって、80~100℃における熱収縮率を所定範囲内の値に制御し、ひいては、更に良好かつ安定的な破断防止性を発揮することができる。
又、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを構成するにあたり、構成(j)として、熱収縮前のフィルムのJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を8%以下の値とすることが好ましい。
このようにヘイズ値を所定範囲内の値に具体的に制限することにより、ポリエステル系シュリンクフィルムの透明性についても、定量性をもって制御しやすくなり、かつ、透明性が良好なことから、汎用性を更に高めることができる。
又、本発明の別の態様は、少なくとも下記工程(1)~(4)を含むことを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルの製造方法である。
下記の構成(a)~(d)を満足する、結晶性ポリエステル樹脂(但し、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸及びイソフタル酸、ジオール成分として1,4-ブタンジオールを少なくとも含有し、全ジカルボン酸成分100モル%中にイソフタル酸を5モル%以上15モル%未満含むポリブチレンテレフタレート共重合体を除く。)を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含み、かつ、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、30~90重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムから長尺筒状物を形成する工程
(a)MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルム。
0≦E2-E1≦10 (1)
(b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
(c)前記上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、前記上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする。
(2)前記長尺筒状物を、自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断する工程
(3)必要な長さに切断された前記長尺筒状物を、内容物を充填したPETボトルに外嵌する工程
(4)前記長尺筒状物を外嵌した前記PETボトルを、熱風トンネル又はスチームトンネルの内部を通過させ、前記長尺筒状物を、加熱して熱収縮させる工程
このように構成することによって、PETボトルの外表面に密着させて、ラベル付き容器を迅速に得ることができる。
図1(a)~(c)は、それぞれポリエステル系シュリンクフィルムの形態を説明するための図である。 図2は、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、CIEの色度座標におけるb*の値との関係を説明するための図である。 図3(a)~(b)は、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、エージング処理前後における、上降伏点応力差(E2-E1)との関係、及び、エージング処理前後における、下降伏点応力差(E4-E3)との関係を説明するための図である。 図4は、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)との関係を説明するための図である。 図5は、エージング処理前後における、上降伏点応力E1及びE2、並びに、エージング処理前後における、下降伏点応力E3及びE4を説明するための図である。 図6は、エージング処理前後における、上降伏点応力E1及びE2の差(E2-E1)と、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)との関係を説明するための図である。 図7(a)は、実施例1に相当し、破断が発生していない場合の試験片の状態を示す図(写真)であり、図7(b)は、比較例1に相当し、破断が発生した場合の試験片の状態を示す図(写真)である。 図8は、エージング処理前後における、下降伏点応力E3及びE4の差(E4-E3)と、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)との関係を説明するための図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1(a)~(c)に例示するように、結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルム10であって、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ、下記構成(a)及び(b)等を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムである。
より具体的には、結晶性ポリエステル樹脂(但し、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸及びイソフタル酸、ジオール成分として1,4-ブタンジオールを少なくとも含有し、全ジカルボン酸成分100モル%中にイソフタル酸を5モル%以上15モル%未満含むポリブチレンテレフタレート共重合体を除く。)を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含み、かつ、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、30~90重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムであって、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L色空間の色度座標におけるbを0.15~0.5の範囲内の値とし、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ、下記構成(a)~(c)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムである。
(a)MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足する。
0≦E2-E1≦10 (1)
(b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
(c)前記上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、前記上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする。
以下、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムの構成に分けて、適宜、図面を参照しながら、具体的に各種パラメータ等を説明する。
1.ポリエステル樹脂
主成分であるポリエステル樹脂は、基本的に、上述した関係式(1)を満足しやすいポリエステル樹脂であれば、その種類は問わないが、通常、ジオール及びジカルボン酸からなるポリエステル樹脂、ジオール及びヒドロキシカルボン酸からなるポリエステル樹脂、ジオール、ジカルボン酸、及びヒドロキシカルボン酸からなるポリエステル樹脂、あるいは、これらのポリエステル樹脂の混合物であることが好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂の化合物成分としてのジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、1,4-ヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール、芳香族ジオール等の少なくとも一つが挙げられる。
そして、これらの中でも、特に、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及び1,4-ヘキサンジメタノールが好ましい。
又、同じくポリエステル樹脂の化合物成分としてのジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の脂肪酸ジカルボン酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、あるいは、これらのエステル形成性誘導体等の少なくとも一つが挙げられる。
そして、これらの中でも、特に、テレフタル酸が好ましい。
又、同じくポリエステル樹脂の化合物成分としてのヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、ヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン等の少なくとも一つが挙げられる。
又、非結晶性ポリエステル樹脂として、例えば、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を好適に使用できる。必要に応じ、フィルムの性質を変化させるために、他のジカルボン酸及びジオール、あるいはヒドロキシカルボン酸を使用しても良い。又、それぞれ単独でも、あるいは、混合物であっても良い。
一方、結晶性ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等があるが、それぞれ単独であっても、あるいは混合物であっても良い。
又、ポリエステル樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂と、非結晶性ポリエステル樹脂と、の混合物である場合、良好かつ適当な破断防止性、耐熱性、及び熱収縮率等を得るために、ポリエステル系シュリンクフィルムを構成する樹脂の全体量(100重量%)に対し、結晶性ポリエステル樹脂の配合量を、10~70重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように結晶性ポリエステル樹脂の含有量を具体的に制限することによって、収縮温度付近における熱収縮率や破断防止性を所望範囲に、更に容易に調整しやすくできると共に、透明性に関するヘイズ値等についても、定量性をもって制御しやすくなるためである。
より具体的には、結晶性ポリエステル樹脂の含有量が10重量%未満の値になると、ポリエステル系シュリンクフィルムの破断防止性の制御が困難となる場合があるためである。
又、結晶性ポリエステル樹脂の含有量が70重量%を超えると、所定収縮温度において十分な熱収縮率が得られないばかりか、破断防止性の所定影響因子やヘイズ値等を制御できる範囲が著しく狭くなったりする場合があるためである。
従って、樹脂の全体量(100重量%)に対し、結晶性ポリエステル樹脂の配合量を、20~60重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、30~50重量%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
ここで、図2に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L***色空間の色度座標におけるb*の値との関係を説明する。
すなわち、図2の横軸に、例えば、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量(重量%)が採って示してあり、縦軸に、CIE色度座標におけるb*の値(-)が採って示してある。
又、図中において、実施例1をEx.1とし、比較例1をCE.1と記載しているが、以下同様である。
そして、図2中の特性曲線から、かかる結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、CIE色度座標におけるb*の値との関係において、優れた相関関係(相関係数(R)が、0.97)があることが理解される。
従って、かかる結晶性ポリエステル樹脂の配合量を制限することよって、CIE色度座標におけるb*についても、所定範囲内の値に制御しやすくなると言える。
逆に言えば、CIE色度座標におけるb*を所定範囲内の値(0.15~0.5)に制限することによって、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂等の配合量を、間接的ではあるが、より精度良く制御できると理解される。
次いで、図3(a)に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、ポリエステル系シュリンクフィルムにおけるエージング処理前後における、SS曲線の上降伏点応力差(E2-E1)との関係、を説明する。
すなわち、図3(a)の横軸に、結晶性ポリエステル樹脂の配合量(重量%)が採って示してあり、縦軸に、SS曲線における上降伏点応力差であるE2-E1(MPa)が採って示してある。
そして、図3(a)中の特性曲線から、結晶性ポリエステル樹脂の配合量が多くなるほど、E2-E1で表される数値が大きくなる傾向がある。
従って、結晶性ポリエステル樹脂の配合量を制限することよって、E2-E1で表される数値についても、所定範囲内に制御しやすくなると言える。
次いで、図3(b)に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、ポリエステル系シュリンクフィルムにおけるエージング処理前後における、SS曲線の下降伏点応力差(E4-E3)との関係を説明する。
すなわち、図3(b)の横軸に、結晶性ポリエステル樹脂の配合量(重量%)が採って示してあり、縦軸に、SS曲線における下降伏点応力差であるE4-E3(MPa)が採って示してある。
そして、図3(b)中の特性曲線から、結晶性ポリエステル樹脂の配合量が多くなるほど、E4-E3で表される数値が大きくなる傾向がある。
従って、結晶性ポリエステル樹脂の配合量を制限することよって、E4-E3で表される数値についても、所定範囲内に制御しやすくなると言える。
次いで、図4に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける結晶性ポリエステル樹脂の配合量と、フィルム伸度を10%以下(弾性領域)とした時のフィルム5本中におけるフィルム破断本数との関係を説明する。
すなわち、図4の横軸に、結晶性ポリエステル樹脂の配合量(重量%)が採って示してあり、縦軸に、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)が採って示してある。
そして、図4中の特性曲線から、結晶性ポリエステル樹脂の配合量が多くなるほど、破断試験片数が少なくなる傾向がある。
従って、結晶性ポリエステル樹脂の配合量を制限することよって、破断試験片数についても、より少なく制御できると言える。
2.構成(a)
構成(a)は、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムにおいて、MD方向の応力-歪み曲線(SS曲線)における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、所定関係式(1)を満足する旨の必要的構成要件である。
この理由は、所定の高湿条件下に、長時間保管したような場合であっても、シュリンクフィルムの物性変化を抑えて、優れた破断防止性等を得ることができるためである。
より具体的には、上降伏点応力差であるE2-E1で表される数値が、0MPa未満の値になったり、逆に、10MPaを超える値になったりすると、高湿条件下でのフィルムの物性変化を十分に抑えることができず、良好な貯蔵安定性が得られないばかりか、良好な破断防止性についても発揮できなくなってしまう場合があるためである。
従って、かかるE2-E1で表される数値を、1~9MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、2~8MPaの範囲内の値とすることが更に好ましい。
ここで、図5に言及し、ポリエステル系シュリンクフィルムにおけるMD方向のSS曲線を用いて、当該フィルムの所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理前後における、MD方向の上降伏点応力E1及びE2、更には、当該フィルムの所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理前後における、MD方向の下降伏点応力E3及びE4を説明する。
すなわち、図5の横軸に、ポリエステル系シュリンクフィルムのMD方向における歪みの値(%)を採って示してあり、縦軸に、その歪みに対応する応力(MPa)が採って示してある。
そして、かかる図5中の特性曲線P~Sのうち、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムは、通常、特性曲線Qに該当する。
当該特性曲線Qによれば、ポリエステル系シュリンクフィルムのMD方向における歪みを大きくしていくと、それに対応して応力が発生し、その値も上昇することが理解される。
次いで、更に、MD方向における歪みを大きくすると、ポリエステル系シュリンクフィルムの結晶転移が生じ、上に凸のブロードピークが現れる。これが、上降伏点と定義される。
次いで、更に、MD方向における歪みを大きくしていくと、ポリエステル系シュリンクフィルムの結晶転移が再度生じ、下に凸のブロードピークが現れる。これが、下降伏点と定義される。
次いで、更に、MD方向における歪みを大きくしていくと、それに対応して応力の値も上昇し、ある歪みにおいて、ポリエステル系シュリンクフィルムの破断が生じ、この歪みに対応する応力であって、SS曲線上での最大応力を、引張強さ(破壊応力と称される場合もある。)と定義する。
又、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムの特性曲線が、特性曲線P又はSに近い曲線となる場合には、引張強さは破壊応力のことを意味し、特性曲性Rに近い曲線となる場合には、引張強さは上降伏点での応力である上降伏点応力のことを意味する。
すなわち、本発明は、所定条件でのエージング処理前後における上降伏点応力E1及びE2の差(E2-E1)と、破断防止性等と、の所定関係を見出し、破断防止性等を制御することを意図したものである。
更に、本発明は、所定条件でのエージング処理前後における下降伏点応力E3及びE4の差(E4-E3)と、破断防止性等と、の所定関係を見出し、より一層、破断防止性等を制御することを意図したものである。
次いで、図6に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムの所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理前後における、SS曲線における上降伏点応力E1及びE2の差であるE2-E1(MPa)を横軸にとり、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)を縦軸にとって、これらの関係を説明する。
かかる図6中の特性曲線から、E2-E1で表される数値の下限が、0MPa以上であると、破断防止性の評価において、破断試験片数は、極端に少なくなり、良好な破断防止性が発揮されていることが理解される。
それに対して、E2-E1で表される数値が、0MPa未満の値になると、破断試験片数が、著しく多くなり、十分な破断防止性が発揮されていないことが理解される。
なお、E2-E1で表される数値が、10MPaを超えた値になると、破断試験片数は、ほとんど変化しないものの、別途、得られる熱収縮率の値が著しく低下することが判明している。
又、破断防止性の評価において、エージング処理前であれば、試験片5本中、破断現象が発生した試験片の数(本/5本)は、実施例1~5、及び、比較例1~2のフィルムにおいて、いずれの場合も0本であることが別途明らかになっている。
更に又、本破断防止性の評価において、良好な破断防止性が発揮されたポリエステル系シュリンクフィルムであれば、シュリンクラベルとして収縮させボトルに装着した際に、ラベルが破断することなく装着できることが別途明らかになっている。
次いで、図7について説明する。すなわち、図7(a)は、実施例1に相当し、破断が発生していない場合の試験片の状態を示す図(写真)である。
より具体的には、所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理後におけるポリエステル系シュリンクフィルムから切り出した試験片を用いた引張試験を通して、試験片の引張部位が引き伸ばされても、破断が生じなかったことが理解される。
一方、図7(b)は、比較例1に相当し、破断が発生した場合の試験片の状態を示す写真である。
より具体的には、所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理後におけるポリエステル系シュリンクフィルムから切り出した試験片を用いた引張試験を通して、試験片の引張部位が図7(a)の試験片の場合と比較すると、僅かに引き伸ばされただけで、破断が生じたことが理解される。
3.構成(b)
又、構成(b)は、98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする旨の必要的構成要件である。
すなわち、このように98℃、温水10秒における熱収縮率A1を所定範囲に具体的に制限することにより、80~100℃において、安定的な熱収縮率が得られ、ひいては、良好な破断防止性を得ることができる。
従って、かかる熱収縮率A1を35~75%の範囲内の値とすることがより好ましく、40~70%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
なお、シュリンクフィルムにおける熱収縮率は、下記式で定義される。
熱収縮率(%)=(L0-L1)/L0×100
0:熱処理前のサンプルの寸法(長手方向又は幅方向)
1:熱処理後のサンプルの寸法(L0と同じ方向)
4.任意的構成要件
(1)構成(c)
構成(c)は、エージング処理前の上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、所定条件によるエージング処理後の上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、SS曲線における、エージング処理前後の上降伏点応力E1及びE2の値を具体的に制限することによって、高湿条件下、長時間保管したような場合であっても、吸湿性を制御することできる。
そのため、シュリンクフィルムの物性変化が更に少なく、良好かつ安定的な破断防止性を発揮することができる。
しかも、上降伏点応力E1及びE2につき、それぞれ具体的数値として制御することから、破断防止性等をより精度良く制御することができる。
従って、上降伏点応力E1を、50~60MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、52~58MPの範囲内の値とすることが更に好ましい。
そして、上降伏点応力E2を、55~65MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、56~64MPの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(2)構成(d)
又、構成(d)は、MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、下降伏点応力をE3(MPa)及びE4(MPa)としたときに、当該E3及びE4が、下記関係式(2)を満足する旨の任意的構成要件である。
0≦E4-E3≦8 (2)
この理由は、このようにE4-E3で表される数値を所定範囲内の値に制限することによって、高湿条件下に、長時間保管した場合であっても、吸湿性を制御し、ひいては、フィルムの物性変化が少なく、良好な破断防止性を発揮できるためである。
従って、E4-E3で表される数値を、1~7MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、2~6MPaの範囲内の値とすることが更に好ましい。
ここで、図8に言及して、ポリエステル系シュリンクフィルムの所定条件(23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管)でのエージング処理前後における、SS曲線における下降伏点応力E3及びE4の差であるE4-E3(MPa)を横軸にとり、破断防止性の評価での破断試験片数(本/5本)を縦軸にとって、これらの関係を説明する。
かかる図8中の特性曲線から、E4-E3で表される数値の下限が、0MPa以上であると、破断防止性の評価において、破断試験片数は、極端に少なくなり、良好な破断防止性が発揮されていることが理解される。
それに対して、E4-E3で表される数値が、0MPa未満の値になると、破断試験片数が、著しく多くなり、十分な破断防止性が発揮されていないことが理解される。
なお、E4-E3で表される数値が、8MPaを超えた値になると、破断試験片数は、ほとんど変化しないものの、別途、得られる熱収縮率の値が著しく低下することが判明している。
(3)構成(e)
又、構成(e)は、下降伏点応力E3を20~35MPaの範囲内の値とし、下降伏点応力E4を20~35MPaの範囲内の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、SS曲線における下降伏点応力E3及びE4の値を、それぞれ具体的に制限することによって、高湿条件下、長時間保管したような場合であっても、シュリンクフィルムの物性変化が更に少なく、良好かつ安定的な破断防止性を発揮することができる。
しかも、このように下降伏点応力E3及びE4の値を、それぞれ具体的に制限することによって、破断防止性につき、更に精度良く、かつ安定的に、制御することができる。
従って、下降伏点応力E3を22~33MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、24~31MPaの範囲内の値とすることが更に好ましい。
そして、下降伏点応力E4を22~33MPaの範囲内の値とすることがより好ましく、24~31MPaの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(4)構成(f)
又、構成(f)は、80℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA2としたときに、当該A2を15~60%の範囲内の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、このように80℃、温水10秒における熱収縮率A2を所定範囲に具体的に制限することにより、熱収縮率A1を更に容易に制御し、ひいては、良好な破断防止性を得ることができる。
従って、かかる熱収縮率A2を20~55%の範囲内の値とすることがより好ましく、25~50%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
(5)構成(g)
又、構成(g)は、70℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA3としたときに、当該A3を20%以下の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、このように70℃、温水10秒における熱収縮率A3を、具体的に所定値以下に制限することにより、80~100℃において、安定的な熱収縮率が得られ、ひいては、良好な破断防止性を得ることができる。
より具体的には、かかる熱収縮率A3が、20%を超えた値になると、80~100℃において、安定的な熱収縮率が得えることが困難となり、ひいては、良好な破断防止性が得られない場合がある。
従って、かかる熱収縮率A3の上限を15%以下の値とすることがより好ましく、10%以下の値とすることが更に好ましい。
但し、かかる熱収縮率A3が、過度に小さいと、80~100℃において、熱収縮率が不十分となり、複雑な形状を有するPETボトルに対して、そのボトル周囲の形状に追従できなくなる場合がある。
従って、かかる熱収縮率A3の下限を、1%以上の値とすることがより好ましく、3%以上の値とすることが更に好ましい。
(6)構成(h)
構成(h)は、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L***色空間の色度座標におけるb*を0.15~0.5の範囲内の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、かかるCIE色度座標におけるb*が、0.15未満になると、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける透明感が低下するばかりか、結晶性ポリエステル樹脂等の配合量が相対的ではあるが低下し、吸湿性の調整が困難となる場合がある。
一方、かかるCIE色度座標におけるb*が、0.5を超えた値になっても、ポリエステル系シュリンクフィルムにおける透明感が低下するばかりか、結晶性ポリエステル樹脂等の配合量が、相対的ではあるが過剰になって、熱収縮率の値が著しく低下する場合がある。
従って、CIE色度座標におけるb*を0.18~0.4の範囲内の値とすることがより好ましく、0.2~0.3の範囲内の値とすることが更に好ましい。
(7)構成(i)
構成(i)は、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムの厚さ(平均厚さ)に関する構成要件であって、通常、10~100μmの範囲内の値にする旨の任意的構成要件である。
すなわち、かかるポリエステル系シュリンクフィルムの厚さを、所定範囲内の値に具体的に制限することによって、より一層な良好な破断防止性を得ることができる。
より具体的には、かかるポリエステル系シュリンクフィルムの厚さが、10μm未満の値になると、機械的強度が著しく低下することで、取り扱いが困難になったり、良好な破断防止性を発揮することが困難になったりする場合がある。
一方、かかるポリエステル系シュリンクフィルムの厚さが、100μmを超えた値になると、均一な厚さに製造したりすることが困難になったり、所定温度で熱収縮させる際に、均一に熱収縮せずに、ひいては、良好な破断防止性を発揮することが困難になる場合がある。
従って、構成(i)として、フィルムの厚さを、15~70μmの範囲内の値とすることがより好ましく、20~60μmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(8)構成(j)
又、構成(j)は、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムにつき、熱収縮前のフィルムのJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を8%以下の値とする旨の任意的構成要件である。
すなわち、このようにヘイズ値を所定範囲内の値に具体的に制限することにより、ポリエステル系シュリンクフィルムの透明性についても、定量性をもって制御しやすくなり、かつ、透明性が良好なことから、汎用性を更に高めることができる。
より具体的には、熱収縮前のフィルムのヘイズ値が、8%を超えた値になると、透明性が低下し、PETボトルに対する装飾用途等への適用が困難となる場合があるためである。
一方、熱収縮前のフィルムのヘイズ値が、過度に小さくなると、安定的に制御することが困難になって、生産上の歩留まりが著しく低下する場合があるためである。
従って、構成(j)として、熱収縮前のフィルムのヘイズ値を0.1~6%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5~5%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
(9)その他
第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルム中、又は、その片面、あるいは両面に、各種添加剤を配合したり、それらを付着させたりすることが好ましい。
より具体的には、加水分解防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤、有機フィラー、無機フィラー、有機繊維、無機繊維等の少なくとも一つを、ポリエステル系シュリンクフィルムの全体量に対して、通常、0.01~10重量%の範囲で配合することが好ましく、0.1~1重量%の範囲で配合等することがより好ましい。
又、図1(b)に示すように、これらの各種添加剤の少なくとも一つを含む他の樹脂層10a、10bを、ポリエステル系シュリンクフィルム10の片面、又は両面に、積層することも好ましい。
その場合、ポリエステル系シュリンクフィルムの厚さを100%としたとときに、追加で積層する他の樹脂層の単層厚さ又は合計厚さを、通常、0.1~10%の範囲内の値とすることが好ましい。
そして、他の樹脂層を構成する主成分としての樹脂は、ポリエステル系シュリンクフィルムと同様のポリエステル樹脂であっても良く、あるいは、それとは異なるアクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂等の少なくとも一つであることが好ましい。
更に、ポリエステル系シュリンクフィルムを多層構造にして、加水分解防止効果や機械的保護を更に図ったり、あるいは、図1(c)に示すように、ポリエステル系シュリンクフィルムの収縮率が、面内で均一になったりするように、ポリエステル系シュリンクフィルム10の表面に、収縮率調整層10cを設けることも好ましい。
かかる収縮率調整層は、ポリエステル系シュリンクフィルムの収縮特性に応じて、接着剤、塗布方式、あるいは加熱処理等によって、積層することができる。
より具体的には、収縮率調整層の厚さは、0.1~3μmの範囲であって、所定温度におけるポリエステル系シュリンクフィルムの収縮率が過度に大きい場合には、それを抑制するタイプの収縮率調整層を積層することが好ましい。
又、所定温度におけるポリエステル系シュリンクフィルムの収縮率が過度に小さい場合には、それを拡大するタイプの収縮率調整層を積層することが好ましい。
よって、ポリエステル系シュリンクフィルムとして、収縮率が異なる各種シュリンクフィルムを作成することなく、収縮率調整層によって、所望の収縮率を得ようとするものである。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムの製造方法に関する実施形態である。
1.原材料の準備及び混合工程
まずは、原材料として、非結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂、帯電防止剤、加水分解防止剤等の、主剤や添加剤を準備することが好ましい。
次いで、攪拌容器内に、秤量しながら、準備した結晶性ポリエステル樹脂や非結晶性ポリエステル樹脂等を投入し、攪拌装置を用いて、均一になるまで、混合攪拌することが好ましい。
2.原反シートの作成工程
次いで、均一に混合した原材料を、絶乾状態に乾燥することが好ましい。
次いで、典型的には、押し出し成形を行い、所定厚さの原反シートを作成することが好ましい。
より具体的には、例えば、押出温度245℃の条件で、L/D24、押出スクリュー径50mmの押出機(田辺プラスチック機械株式会社製)により、押し出し成形を行い、所定厚さ(通常、30~1000μm)の原反シートを得ることができる。
3.ポリエステル系シュリンクフィルムの作成
次いで、得られた原反シートにつき、シュリンクフィルム製造装置を用い、ロール上やロール間を移動させながら、加熱押圧して、ポリエステル系シュリンクフィルムを作成する。
すなわち、所定の予備加熱温度、延伸温度、熱固定温度、及び後述の延伸倍率で、フィルム幅を基本的に拡大させながら、加熱押圧しながら、所定方向に延伸することにより、ポリエステル系シュリンクフィルムを構成するポリエステル分子を所定形状に結晶化させることが好ましい。
そして、その状態で固化させることによって、装飾やラベル等として用いられる熱収縮性のポリエステル系シュリンクフィルムを作成することができる。
(1)MD方向の延伸倍率
又、熱収縮前のポリエステル系シュリンクフィルムのMD方向における延伸倍率(平均MD方向延伸倍率、単に、MD方向延伸倍率と称する場合がある。)を100~200%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このようにMD方向延伸倍率を所定範囲内の値に具体的に制限し、かつ、熱収縮率A1~A3、上降伏点応力E1及びE2、E2-E1で表される数値、下降伏点応力E3及びE4、E4-E3で表される数値等を、それぞれ所定範囲内の値に具体的に制限することで、所定の高湿条件下に、長時間保管した場合であっても、所定温度において、再現性良く、所望の熱収縮率が得られ、ひいては、優れた破断防止性が得られるポリエステル系シュリンクフィルムとすることができるためである。
より具体的には、MD方向延伸倍率が、100%未満の値になると、製造上の歩留まりが著しく低下する場合があるためである。
一方、MD方向延伸倍率が200%を超えると、TD方向における収縮率に影響し、その収縮率の調整自体が困難となる場合があるためである。
従って、MD方向延伸倍率を100~150%の範囲内の値とすることがより好ましく、100~120%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
(2)TD方向の延伸倍率
又、熱収縮前のポリエステル系シュリンクフィルムのTD方向における延伸倍率(平均TD方向延伸倍率、単に、TD方向延伸倍率と称する場合がある。)を300~600%の範囲内の値とすることを好適態様とする。
この理由は、上述のMD方向延伸倍率のみならず、TD方向延伸倍率も所定範囲内の値に具体的に制限し、かつ、熱収縮率A1~A3、上降伏点応力E1及びE2、E2-E1で表される数値、下降伏点応力E3及びE4、E4-E3で表される数値等を、それぞれ所定範囲内の値に具体的に制限することで、より一層、優れた破断防止性が得られるポリエステル系シュリンクフィルムとすることができるためである。
より具体的には、TD方向延伸倍率が、300%未満の値になると、TD方向における収縮率が著しく低下し、使用可能なポリエステル系シュリンクフィルムの用途が過度に制限される場合があるためである。
一方、TD方向延伸倍率が、600%を超えた値になると、熱収縮率が著しく大きくなって、使用可能なポリエステル系シュリンクフィルムの用途が過度に制限されたり、あるいは、その延伸倍率自体を一定に制御することが困難となったりする場合があるためである。
従って、TD方向延伸倍率を350~550%の範囲内の値とすることがより好ましく、400~500%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
4.ポリエステル系シュリンクフィルムの検査工程
作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、連続的又は間断的に、下記特性等を測定し、所定の検査工程を設けることが好ましい。
すなわち、所定の検査工程によって、下記特性等を測定し、所定範囲内の値に入ることを確認することによって、より均一な収縮特性等を有するポリエステル系シュリンクフィルムとすることができる。
1)ポリエステル系シュリンクフィルムの外観についての目視検査
2)厚さのばらつき測定
3)引張弾性率測定
4)引裂強度測定
5)SS曲線による粘弾性特性測定
そして、第2の実施形態のポリエステル系シュリンクフィルムの製造では、下記構成(a)~(b)を測定し、所定範囲内の値であることを確認するのが肝要である。
(a)MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルム。
0≦E2-E1≦10 (1)
(b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、ポリエステル系シュリンクフィルムの使用方法に関する実施形態である。
従って、すなわち、公知のシュリンクフィルムの使用方法を、いずれも好適に適用することができる。
例えば、ポリエステル系シュリンクフィルムの使用方法を実施するに際して、まずは、ポリエステル系シュリンクフィルムを、適当な長さや幅に切断すると共に、長尺筒状物を形成する。
次いで、当該長尺筒状物を、自動ラベル装着装置(シュリンクラベラー)に供給し、更に必要な長さに切断する。
次いで、内容物を充填したPETボトル等に外嵌する。
次いで、PETボトル等に外嵌したポリエステル系シュリンクフィルムの加熱処理として、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネルの内部を通過させる。
そして、これらのトンネルに備えてなる赤外線等の輻射熱や、90℃程度の加熱蒸気を周囲から吹き付けることにより、ポリエステル系シュリンクフィルムを均一に加熱して熱収縮させる。
よって、PETボトル等の外表面に密着させて、ラベル付き容器を迅速に得ることができる。
すなわち、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムによれば、結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムであって、少なくとも構成(a)及び(b)を満足することによって、所定の高湿条件下に、長時間保管した場合であっても、吸湿性を制御して、再現性良く、所望の熱収縮率や、良好な破断防止性を得ることができる。
従って、図7(a)に示すように、シュリンクフィルムが、相当引き伸ばされても破断することがなく、高湿条件下での吸湿に伴う物性変化に基づく、破断防止性の低下を防止することができる。
一方、少なくとも構成(a)及び(b)を満足しない場合、図7(b)に示すように、吸湿に伴う物性変化に基づく破断防止性の低下を抑制できず、シュリンクフィルムが破断しやすくなる。
以下、本発明を実施例に基づき、詳細に説明する。但し、特に理由なく、本発明の権利範囲が、実施例等の記載によって制限されることはない。
なお、実施例等において用いたポリエステル樹脂等は、以下の通りである。
(PETG1)
ジカルボン酸:テレフタル酸100モル%、ジオール:エチレングリコール63モル%、1,4-シクロヘキサンジメタノール24モル%、ジエチレングリコール13モル%からなる非結晶性ポリエステル
(PETG2)
ジカルボン酸:テレフタル酸100モル%、ジオール:エチレングリコール59.9モル%、1,4-シクロヘキサンジメタノール27.7モル%、ジエチレングリコール12.4モル%からなる非結晶性ポリエステル
(PETG3)
ジカルボン酸:テレフタル酸100モル%、ジオール:エチレングリコール68モル%、1,4-シクロヘキサンジメタノール22モル%、ジエチレングリコール10モル%からなる非結晶性ポリエステル
(APET)
ジカルボン酸:テレフタル酸100モル%、ジオール:エチレングリコール100モル%からなる結晶性ポリエステル
(PCR)
ジカルボン酸:テレフタル酸98.6モル%、イソフタル酸1.4モル%、ジオール:エチレングリコール97.3モル%、ジエチレングリコール2.7モル%からなる結晶性ポリエステル
(PBT)
ジカルボン酸:テレフタル酸100モル%、ジオール:1,4-ブタンジオール100モル%からなる結晶性ポリエステル
(添加剤(アンチブロッキング剤))
マトリクス樹脂:PET、シリカ含有量:5質量%、シリカの平均粒径:2.7μmからなるシリカマスターバッチ
[実施例1]
1.ポリエステル系シュリンクフィルムの作成
攪拌容器内に、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG1)を90重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(A-PET)を10重量部と、所定の添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部と、を収容した。
次いで、これらの原料を絶乾状態にしたのち、押出温度245℃の条件で、L/D24、押出スクリュー径50mmの押出機(田辺プラスチック機械株式会社製)により、押し出し成形を行い、厚さ150μmの原反シートを得た。
次いで、シュリンクフィルム製造装置を用い、原反シートから、予備加熱温度80℃、延伸温度80℃、熱固定温度78℃、延伸倍率(MD方向:100%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
2.ポリエステル系シュリンクフィルムの評価
(1)評価1:厚さのばらつき
得られたポリエステル系シュリンクフィルムの厚さ(所望値である30μmを基準値として)を、マイクロメータを用いて測定し、以下の基準に準じて評価した。
◎:厚さのばらつきが、基準値±0.1μmの範囲内の値である。
〇:厚さのばらつきが、基準値±0.5μmの範囲内の値である。
△:厚さのばらつきが、基準値±1.0μmの範囲内の値である。
×:厚さのばらつきが、基準値±3.0μmの範囲内の値である。
(2)評価2:上降伏点応力(E1及びE2)
得られたポリエステル系シュリンクフィルムを、20℃、90%RHの高湿条件下に、30日間保管した前後において、当該フィルムのMD方向のSS曲線における上降伏点応力E1(MPa)及びE2(MPa)を測定した。
又、得られた上降伏点応力E1及びE2から、E2-E1を算出し、各評価に使用した。
(2)-1 評価2-1 上降伏点応力(E1)
測定された上降伏点応力(E1)につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:上降伏点応力(E1)が、50~60MPaの範囲内の値である。
〇:上降伏点応力(E1)が、上記範囲外であって、かつ、45~65MPaの範囲内の値である。
△:上降伏点応力(E1)が、上記範囲外であって、かつ、40~70MPaの範囲内の値である。
×:上降伏点応力(E1)が、40MPa未満又は70MPaを超える値である。
(2)-2 評価2-2 上降伏点応力(E2)
測定された上降伏点応力(E2)につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:上降伏点応力(E2)が、55~65MPaの範囲内の値である。
〇:上降伏点応力(E2)が、上記範囲外であって、かつ、50~70MPaの範囲内の値である。
△:上降伏点応力(E2)が、上記範囲外であって、かつ、45~75MPaの範囲内の値である。
×:上降伏点応力(E2)が、45MPa未満又は75MPaを超える値である。
(2)-3 評価2-3 上降伏点応力の差(E2-E1)
算出されたE2-E1につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:上降伏点応力の差(E2-E1)が、1~9MPaの範囲内の値である。
〇:上降伏点応力の差(E2-E1)が、上記範囲外であって、かつ、0~10MPaの範囲内の値である。
△:上降伏点応力の差(E2-E1)が、上記範囲外であって、かつ、-0.5~12MPaの範囲内の値である。
×:上降伏点応力の差(E2-E1)が、-0.5MPa未満又は12MPaを超える値である。
(3)評価3:下降伏点応力(E3及びE4)
得られたポリエステル系シュリンクフィルムを、20℃、90%RHの高湿条件下に、30日間保管した前後において、当該フィルムのMD方向のSS曲線から、下降伏点応力E3(MPa)及びE4(MPa)を測定した。
又、得られた下降伏点応力E3及びE4から、E4-E3を算出し、各評価に使用した。
(3)-1 評価3-1 下降伏点応力(E3)
測定された下降伏点応力(E3)につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:下降伏点応力(E3)が、22~33MPaの範囲内の値である。
〇:下降伏点応力(E3)が、上記範囲外であって、かつ、20~35MPaの範囲内の値である。
△:下降伏点応力(E3)が、上記範囲外であって、かつ、15~40MPaの範囲内の値である。
×:下降伏点応力(E3)が15MPa未満又は40MPaを超える値である。
(3)-2 評価3-2 下降伏点応力(E4)
測定された下降伏点応力(E4)につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:下降伏点応力(E4)が、22~33MPaの範囲内の値である。
〇:下降伏点応力(E4)が、上記範囲外であって、かつ、20~35MPaの範囲内の値である。
△:下降伏点応力(E4)が、上記範囲外であって、かつ、15~40MPaの範囲内の値である。
×:下降伏点応力(E4)が15MPa未満又は40MPaを超える値である。
(3)-3 評価3-3 下降伏点応力の差(E4-E3)
算出されたE4-E3につき、以下の基準に準じて評価した。
◎:下降伏点応力の差(E4-E3)が、1~7MPaの範囲内の値である。
〇:下降伏点応力の差(E4-E3)が、上記範囲外であって、かつ、0~8MPaの範囲内の値である。
△:下降伏点応力の差(E4-E3)が、上記範囲外であって、かつ、-0.5~10MPaの範囲内の値である。
×:下降伏点応力の差(E4-E3)が-0.5MPa未満又は10MPaを超える値である。
(4)評価4:熱収縮率(A1)
得られたポリエステル系シュリンクフィルム(TD方向)を、恒温水槽を用いて、98℃の温水に、10秒間浸漬し、熱収縮させた。
次いで、所定温度(98℃温水)で加熱処理前後の寸法変化から、下式(3)に準じて、熱収縮率(A1)を算出し、以下の基準に準じて評価した。
熱収縮率=(熱収縮前のフィルムの長さ-熱収縮後のフィルムの長さ)/熱収縮前のフィルムの長さ×100 (3)
◎:熱収縮率(A1)が、35~75%の範囲内の値である。
〇:熱収縮率(A1)が、上記範囲外であって、かつ、30~80%の範囲内の値である。
△:熱収縮率(A1)が、上記範囲外であって、かつ、25~85%の範囲内の値である。
×:熱収縮率(A1)が、25%未満又は85%を超える値である。
(5)評価5:熱収縮率(A2)
得られたポリエステル系シュリンクフィルム(TD方向)を、恒温水槽を用いて、80℃の温水に、10秒間浸漬し、熱収縮させた。
次いで、所定温度(80℃温水)で加熱処理前後の寸法変化から、上記式(3)に準じて、熱収縮率(A2)を算出し、以下の基準に準じて評価した。
◎:熱収縮率(A2)が、20~55%の範囲内の値である。
〇:熱収縮率(A2)が、上記範囲外であって、かつ、15~60%の範囲内の値である。
△:熱収縮率(A2)が、上記範囲外であって、かつ、10~65%の範囲内の値である。
×:熱収縮率(A2)が、10%未満又は65%を超える値である。
(6)評価6:熱収縮率(A3)
得られたポリエステル系シュリンクフィルム(TD方向)を、恒温水槽を用いて、70℃の温水に、10秒間浸漬し、熱収縮させた。
次いで、所定温度(70℃温水)で加熱処理前後の寸法変化から、上記式(3)に準じて、熱収縮率(A3)を算出し、以下の基準に準じて評価した。
◎:熱収縮率(A3)が、15%以下の値である。
〇:熱収縮率(A3)が、20%以下の値である。
△:熱収縮率(A3)が、25%以下の値である。
×:熱収縮率(A3)が、25%を超える値である。
(7)評価7:破断防止性
得られたポリエステル系シュリンクフィルムを、エージング処理として、温度23℃、相対湿度50%RHの条件下に30日間保管した。
次いで、エージング処理後のフィルムから、MD方向に幅15mm、TD方向に長さ200mmとし、短冊状に切り出したものを試験片として準備した。
次いで、JIS K7127:1999に準拠して、温度23℃、相対湿度50%RHの雰囲気下で、引張速度200mm/minにて、エージング処理後の試験片(5個)をサンプルとして引張試験を行い、応力-歪み曲線における弾性領域にて破断したサンプル数を、破断防止性として、以下の基準に準じて評価した。
◎:試験片の5個中、全てに、破断現象は観察されなかった。
〇:試験片の5個中、2個以下に破断現象が観察された。
△:試験片の5個中、3個以上に破断現象の発生が観察された。
×:試験片の5個中、4個以上に破断現象の発生が観察された。
(8)評価8:色度座標におけるb*
得られたポリエステル系シュリンクフィルムにつき、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L***色空間の色度座標におけるb*を、分光光度計(株式会社島津製作所製、製品名「UV-3600」)を用いて測定し、以下の基準に準じて、シュリンクフィルムの色味を評価した。
◎:色度座標におけるb*が、0.18~0.4の範囲内の値である。
〇:色度座標におけるb*が、上記範囲外であって、かつ、0.15~0.5の範囲内の値である。
△:色度座標におけるb*が、上記範囲外であって、かつ、0.12~0.6の範囲内の値である。
×:色度座標におけるb*が、0.12未満、又は0.6を超える値である。
[実施例2]
実施例2において、表1に示すように、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG1)を70重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(A-PET)を30重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度80℃、延伸温度80℃、熱固定温度78℃とし、延伸倍率(MD方向:100%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
[実施例3]
実施例3において、表1に示すように、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG1)を50重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(A-PET)を50重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度80℃、延伸温度80℃、熱固定温度78℃とし、延伸倍率(MD方向:100%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
[実施例4]
実施例4において、表1に示すように、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG1)を30重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(A-PET)を70重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度80℃、延伸温度80℃、熱固定温度78℃とし、延伸倍率(MD方向:100%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
実施例5において、表1に示すように、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG2)を70重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(PCR)を30重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度80℃、延伸温度81℃、熱固定温度78℃とし、延伸倍率(MD方向:101%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
比較例1において、表1に示すように、構成(a)の値が低く、構成(a)を満足しない、ポリエステル系シュリンクフィルムを作成し、実施例1と同様に、評価して結果を表2にまとめた。
すなわち、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG3)を90重量部と、結晶性ポリエステル樹脂(PBT)を10重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度90℃、延伸温度83℃、熱固定温度81℃とし、延伸倍率(MD方向:101%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
比較例2において、表1に示すように、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した後の、上降伏点応力E2がチャート上、現出せず、構成(a)を満足しない、ポリエステル系シュリンクフィルムを作成し、実施例1と同様に、ポリエステル系シュリンクフィルムを作成し、評価して結果を表2にまとめた。
すなわち、非結晶性ポリエステル樹脂(PETG3)を100重量部と、所定添加剤(アンチブロッキング剤)を0.8重量部とを用いた。
それと共に、実施例1と同様に、原反シートから、予備加熱温度90℃、延伸温度83℃、熱固定温度81℃とし、延伸倍率(MD方向:101%、TD方向:500%)で、厚さ30μmのポリエステル系シュリンクフィルムを作成した。
そして、作成したポリエステル系シュリンクフィルムにつき、実施例1と同様に、破断防止性等につき、評価した。結果を表2に示す。
Figure 0007342301000002
Figure 0007342301000003
本発明によれば、結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルにおいて、少なくとも構成(a)~(c)を満足することにより、エージングとして、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管したような場合であっても、優れた破断防止性等を有するポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルを効果的に提供できるようになった。
従って、本発明のポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルによれば、汎用性を著しく広げることができることから、その産業上の利用可能性は極めて高いと言える。
10:ポリエステル系シュリンクフィルム
10a:他の樹脂層1
10b:他の樹脂層2
10c:収縮率調整層

Claims (7)

  1. 結晶性ポリエステル樹脂(但し、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸及びイソフタル酸、ジオール成分として1,4-ブタンジオールを少なくとも含有し、全ジカルボン酸成分100モル%中にイソフタル酸を5モル%以上15モル%未満含むポリブチレンテレフタレート共重合体を除く。)を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含み、かつ、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、30~90重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルであって、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L色空間の色度座標におけるbを0.15~0.5の範囲内の値とし、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ、下記構成(a)~(c)を満足することを特徴とするPETボトル。
    (a)MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルム。
    0≦E2-E1≦10 (1)
    (b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
    (c)前記上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、前記上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする。
  2. 構成(d)として、前記MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、下降伏点応力をE3(MPa)及びE4(MPa)としたときに、当該E3及びE4が、下記関係式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載のPETボトル。
    0≦E4-E3≦8 (2)
  3. 構成(e)として、前記下降伏点応力E3を20~35MPaの範囲内の値とし、前記下降伏点応力E4を20~35MPaの範囲内の値とすることを特徴とする請求項2に記載のPETボトル。
  4. 構成(f)として、80℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、前記TD方向における熱収縮率をA2としたときに、当該A2を15~60%の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のPETボトル。
  5. 構成(g)として、70℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、前記TD方向における熱収縮率をA3としたときに、当該A3を20%以下の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のPETボトル。
  6. 構成(j)として、熱収縮前のフィルムのJIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を8%以下の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のPETボトル。
  7. 少なくとも下記工程(1)~(4)を含むことを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルムを外嵌させたPETボトルの製造方法。
    (1)結晶性ポリエステル樹脂(但し、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸及びイソフタル酸、ジオール成分として1,4-ブタンジオールを少なくとも含有し、全ジカルボン酸成分100モル%中にイソフタル酸を5モル%以上15モル%未満含むポリブチレンテレフタレート共重合体を除く。)を、樹脂全体量に対して、10~70重量%の範囲で含み、かつ、テレフタル酸を少なくとも80モル%含んでなるジカルボン酸と、エチレングリコール50~80モル%及び、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールから選ばれた1種以上のジオール20~50モル%からなるジオールよりなる非結晶性ポリエステル樹脂を、樹脂全体量に対して、30~90重量%の範囲で含むポリエステル系樹脂組成物に由来したポリエステル系シュリンクフィルムであって、JIS Z 8781-4:2013に準拠して測定されるCIE1976 L色空間の色度座標におけるbを0.15~0.5の範囲内の値とし、主収縮方向をTD方向とし、当該TD方向と直交する方向をMD方向とし、かつ、下記構成(a)~(c)を満足するポリエステル系樹脂組成物に由来してなるポリエステル系シュリンクフィルムから長尺筒状物を形成する工程
    (a)MD方向の応力-歪み曲線における、23℃、50%RHの高湿条件下に30日間保管した前後の、上降伏点応力をE1(MPa)及びE2(MPa)としたときに、当該E1及びE2が、下記関係式(1)を満足することを特徴とするポリエステル系シュリンクフィルム。
    0≦E2-E1≦10 (1)
    (b)98℃の温水中で、10秒の条件で収縮させた場合の、TD方向における熱収縮率をA1としたときに、当該A1を30~80%の範囲内の値とする。
    (c)前記上降伏点応力E1を45~65MPaの範囲内の値とし、前記上降伏点応力E2を50~70MPaの範囲内の値とする。
    (2)前記長尺筒状物を、自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断する工程
    (3)必要な長さに切断された前記長尺筒状物を、内容物を充填したPETボトルに外嵌する工程
    (4)前記長尺筒状物を外嵌した前記PETボトルを、熱風トンネル又はスチームトンネルの内部を通過させ、前記長尺筒状物を、加熱して熱収縮させる工程
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