JP7341833B2 - 料金処理システム、出口処理装置、及び出口料金処理方法 - Google Patents

Description

本発明の実施形態は、料金処理システム、出口処理装置、中央装置、及び出口料金処理方法に関する。

有料道路で広く普及しているＥＴＣ（Electronic Toll Collection、登録商標）システムでは、入口料金所の入口処理装置は、入口レーンを通行する車両の車載器と無線通信し、また、出口料金所の出口処理装置は、入口レーンを経て出口レーンを通行する車両の車載器と無線通信する。このように、各料金所での無線通信により、入口及び出口にて車両を停止させずにノンストップでの料金収受を実現している。

例えば、入口処理装置は、車両の車載器からＥＴＣカードのカード識別情報及び車載器の車載器識別情報を含む車両識別情報を受信し、また、車載器に対して入口処理装置に記憶される入口識別情報を送信する。車載器は、入口識別情報を受信しＥＴＣカードに書き込む。また、出口処理装置は、車両の車載器から車両識別情報及び入口識別情報等を受信し、入口識別情報及び出口処理装置に記憶される出口識別情報から通行区間を判定し、出口処理装置に記憶される料金テーブル及び通行区間に基づき通行料金を計算し、計算した通行料金を車載器へ送信したり、また、路側表示器に表示したりする。

特開２０１６－１５１９３４号公報 特開２００９－２６５９６９号公報 特開２０１７－１３４４７６号公報

各出口処理装置で通行料金を計算する場合、事前に、中央装置から各出口処理装置に対して料金テーブルを配信する必要があり、定期的な料金テーブルの更新も必要になる。また、時間帯に応じた通行料金を適用する場合には時間帯別の料金テーブルが必要になり、また、通行経路等に応じた通行料金を提供する場合には通行経路別の料金テーブルが必要になるなど、中央装置から各出口処理装置に対して配信する情報量の増大も懸念される。このような料金テーブルの配信等に関する負荷を軽減するために、中央装置により通行料金を計算する仕組みが要望されている。

本発明は、上記課題を解決するものであり、中央装置による通行料金算出を実現するための料金処理システム、出口処理装置、中央装置、及び出口料金処理方法を提供することを目的とする。

実施形態に係る出口処理装置は、記憶部と、判定部と、出口車両通信部と、中央通信部とを備える。前記記憶部は、入口リストを記憶する。前記判定部は、前記入口リストに基づき車両が通行した入口を判定する。前記出口車両通信部は、中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置の第１の入口レーンを経て出口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央装置で算出される中央算出通行料金を送信する。前記中央通信部は、前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し、前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき算出される中央算出通行料金を前記中央装置から受信する。

図１は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの全体構成の一例を示す図である。 図２Ａは、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの中央装置、入口料金所機器、及び経路機器の概略構成を示すブロック図である。 図２Ｂは、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの中央装置、出口料金所機器、及び経路機器の概略構成を示すブロック図である。 図３は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムで利用される車載器の概略構成を示すブロック図である。 図４は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算対応の出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。 図５は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算非対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算対応出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。 図６は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算非対応の出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。 図７は、第１の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第１の出口処理の一例を示すフローチャートである。 図８は、第２の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第２の出口処理の一例を示すフローチャートである。 図９は、第３の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第３の出口処理の一例を示すフローチャートである。 図１０は、第４の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムによる通行料金算出を例示するシーケンス図である。

以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
（第１の実施形態）
図１は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの全体構成の一例を示す図である。
図１に示すように、中央計算対応のＥＴＣシステムは、料金処理システムの一例であり、通行料金を計算する中央装置１を備える。また、中央計算対応のＥＴＣシステムは、中央装置１による通行料金算出に対応する入口料金所機器２Ａ（第１の入口処理装置に相当）、及び中央装置１による通行料金の計算には対応しない入口料金所機器２Ｂ（第２の入口処理装置に相当）のうちの少なくとも一方を備え、入口料金所機器２Ａ及び入口料金所機器２Ｂの合計台数は入口レーンの数に対応する。また、中央計算対応のＥＴＣシステムは、中央装置１による通行料金の計算に対応する出口料金所機器３Ａ（出口処理装置に相当）、及び中央装置１による通行料金の計算には対応しない出口料金所機器３Ｂの少なくとも一方を備え、出口料金所機器３Ａ及び出口料金所機器３Ｂの合計台数は出口レーンの数に対応する。さらに、中央計算対応のＥＴＣシステムは、複数の経路機器４を備える。

なお、入口料金所機器２Ａは、中央装置１による通行料金算出だけでなく、出口料金所機器３Ｂによる通行料金算出にも対応する。入口料金所機器２Ｂは、中央装置１による通行料金算出には非対応であるが、出口料金所機器３Ｂによる通行料金算出に対応する。出口料金所機器３Ａは、中央装置１による通行料金算出だけでなく、この出口料金所機器３Ａで通行料金を計算することもできる。出口料金所機器３Ｂは、中央装置１による通行料金算出には非対応であるが、この出口料金所機器３Ｂで通行料金を計算することができる。

出口料金所機器が通行料金を計算する出口計算対応のＥＴＣシステムから、本実施形態で説明する中央計算対応のＥＴＣシステムへの移行に際して、出口計算に対応する各機器と、中央計算に対応する各機器の混在期間が生じる。本実施形態の中央計算対応のＥＴＣシステムは、このような各機器の混在を許容し、このような混在期間でも通行料金を適切に計算することができる。例えば、出口計算対応の入口料金所機器２Ｂは、順次、中央計算対応の入口料金所機器２Ａへ入れ替えられ、出口計算対応の出口料金所機器３Ｂは、順次、中央計算対応の出口料金所機器３Ａへ入れ替えられる。

入口料金所機器２Ａは、各入口料金所の入口レーンに対応して設けられ、入口レーンを通行する車両の車載器５と通信する。また、入口料金所機器２Ｂは、各入口料金所の入口レーンに対応して設けられ、入口レーンを通行する車両の車載器５と通信する。また、出口料金所機器３Ａは、各出口料金所の出口レーンに対応して設けられ、出口レーンを通行する車両の車載器５と通信する。また、出口料金所機器３Ｂは、各出口料金所の出口レーンに対応して設けられ、出口レーンを通行する車両の車載器５と通信する。入口料金所機器２Ａ及び入口料金所機器２Ｂを入口料金所機器と称し、出口料金所機器３Ａ及び出口料金所機器３Ｂを出口料金所機器と称し、入口料金所機器と出口料金所機器を料金所機器と称する。また、中央装置１が算出する通行料金を中央算出通行料金、出口料金所機器３Ａ又は出口料金所機器３Ｂが算出する通行料金を出口算出通行料金と称する。

図２Ａは、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの中央装置、入口料金所機器、及び経路機器の概略構成を示すブロック図である。
最初に、中央装置１について説明する。上位装置としての中央装置１は、機器通信部１１、制御部１２、及び記憶部１３を備える。

機器通信部１１（入出口通信部、受信部、及び送信部に相当）は、限られた時間内に中央算出通行料金を取得するためのリアルタイム通信（以下、料金算出通信と称する）に対応する通信インターフェースであり、入口料金所機器２Ａ、出口料金所機器３Ａ、及び経路機器４と通信し、各種情報を送受信する。料金算出通信は、高速通信であり、入口料金所機器２Ａからの入場記録等をリアルタイムに受信し、また、出口料金所機器３Ａからの出場記録等をリアルタイムに受信し、出口料金所機器３Ａに対して中央算出通行料金をリアルタイムに送信する。なお、機器通信部１１は、入口料金所機器２Ｂ、及び出口料金所機器３Ｂとも通信し、例えば、入口料金所機器２Ｂ、及び出口料金所機器３Ｂから送信されるバッチ処理データを定期的に受信する。バッチ処理データは、入場履歴情報又は出場履歴情報を含み、入場履歴情報は、車両識別情報、入口識別情報、及び入場日時等を含む。出場履歴情報は、車両識別情報、出口識別情報、及び出場日時等を含む。また、本ＥＴＣシステムによる料金収受処理の開始前に、機器通信部１１は、記憶部１３に記憶される入口リストを出口料金所機器３Ａへ送信する。入口リストについては後に詳しく説明する。

制御部１２（中央料金算出部に相当）は、中央算出通行料金の計算等のデータ処理を司る制御部である。制御部１２は、ＣＰＵ（central processing unit）等のプロセッサ、メモリ、及びインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して中央装置１を構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、及び一時的にデータを記憶する揮発性メモリ等を含む。すなわち、制御部１２は、ＣＰＵがメモリに記憶されたプログラムを実行することによりデータ処理を実行する。

記憶部１３は、メインメモリ等の読み出しや書込みが高速に行える記憶媒体を含み、また、ＨＤＤ或はＳＳＤなどの大容量の記憶装置を含む。記憶部１３の記憶媒体は、制御部１２のＣＰＵが実行するプログラムを記憶する。また、記憶部１３の記憶装置は、出口料金所機器３Ｂへ送信される入口リストを記憶する。さらに、記憶部１３の記憶装置は、中央料金テーブルの一例である基本料金テーブルと変動料金テーブルを記憶する。

基本料金テーブルは、入口と出口とに応じた通行料金（基本料金）を示す情報を格納する。例えば、基本料金テーブルは、道路網全体における各入口と各出口との組み合わせに対して同一発着で同一料金となるような基本料金を示す情報を格納する。
変動料金テーブルは、経路と通過時間などの条件に応じて変動させる課金額（変動額、割引額）を示す情報を格納する。例えば、変動料金テーブルは、各経路の混雑状況又は混雑予想に応じて各経路に適用される変動額が格納される。なお、各経路の混雑状況又は混雑予測を、各経路機器４から収集される情報から判定するようにしても良いし、外部のサーバから取得するようにしても良いし、接続するターミナル端末から手動で入力するようにしても良い。

また、記憶部１３の記憶装置は、入口料金所機器２Ａから送信される入場記録を記憶し、経路機器４から送信される通過記録、出口料金所機器３Ａから送信される出場記録を記憶する。入場記録は、車両識別情報及び入口情報を含み、入口情報は、少なくとも入口識別情報を含み、加えて入場日時を含むようにしてもよい。通過記録は、車両識別情報及び通過情報を含み、通過情報は、少なくとも経路識別情報を含み、加えて通過日時を含むようにしてもよい。出場記録は、車両識別情報及び出場情報を含み、出場情報は、少なくとも出口識別情報を含み、加えて出場日時を含むようにしてもよい。さらに、出場記録は、入場記録の一部又は全部を含んでもよい。

次に、入口料金所機器２Ａについて説明する。入口料金所機器２Ａは、上位通信部２１Ａ、制御部２２Ａ、発進制御器２３Ａ、路側表示器２４Ａ、車両通信部２５Ａ、及び記憶部２６Ａを備える。例えば、入口料金所機器２Ａは、第１の入口レーンを通行する車両の車載器５との無線通信により入口処理を実行する。

上位通信部２１Ａ（第１の中央通信部に相当）は、料金算出通信に対応する通信インターフェースであり、例えば、車両の通行に対応して取得される入場記録を即座に中央装置１へ送信する。なお、上位通信部２１Ａは、無線通信で中央装置１と通信するものであっても良いし、通信回線を介して中央装置１と通信するものであっても良い。

制御部２２Ａは、入口料金所機器２Ａ全体の制御及びデータ処理などを行う制御部である。制御部２２Ａは、ＣＰＵ、メモリおよびインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して入口料金所機器２Ａを構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、および、設定データなどを保存する書換え可能な不揮発性メモリなどの各種のメモリを含む。

発進制御器２３Ａは、車両の有料道路への入場を制御する。発進制御器２３Ａは、入口料金所のレーンに設けた発進制御バーの開閉を制御する。例えば、発進制御器２３Ａは、車両を一旦停止させる場合あるいは車両の通行（入場）を不可とする場合、発進制御バーを閉じて車両の通行を阻止する。また、発進制御器２３Ａは、車両の通行（入場）を許可する場合、発進制御バーを開放して車両の通過を許可する。なお、料金所での渋滞緩和を優先して、発進制御器２３Ａに発進バーを設けないようにしても良い。

路側表示器２４Ａは、入口料金所を通行する車両に乗車する利用者に対して案内などを表示する。路側表示器２４Ａは、入口料金所のレーンを通行する車両に向けて設置される。

車両通信部２５Ａ（第１の入口車両通信部に相当）は、車両の車載器５との無線通信に対応する通信インターフェースである。車両通信部２５Ａは、入口料金所において入口料金所機器２Ａに接近する車両（入場しようとする車両）の車載器５と無線通信する。車両通信部２５Ａは、車載器５から車両識別情報を受信し、車両識別情報と車両の入場日時を出力する。なお、入場日時は、車両通信部２５Ａと車両の車載器５との通信日時に相当する。

記憶部２６Ａは、入口料金所機器２Ａ又は入口料金所機器２Ａに対応する第１の入口を示す入口識別情報を記憶する。この入口識別情報は、中央算出通行料金又は出口算出通行料金を算出する上で通行区間の起点を示す。また、記憶部２６Ａは、車載器５との無線通信で取得される車両識別情報と入場日時を記憶する。

次に、入口料金所機器２Ｂについて説明する。入口料金所機器２Ｂの説明では、入口料金所機器２Ａとの違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。入口料金所機器２Ｂは、制御部２２Ｂ、発進制御器２３Ｂ、路側表示器２４Ｂ、車両通信部２５Ｂ、及び記憶部２６Ｂを備える。例えば、入口料金所機器２Ｂは、第２の入口レーンを通行する車両の車載器５との無線通信により入口処理を実行する。

上位通信部２１Ｂは、中央装置１と通信する通信インターフェースであり、例えば、中央装置１に対して、入場履歴情報等を含むバッチ処理データを定期的に送信する。また、上位通信部２１Ｂは、料金算出通信に非対応である。なお、上位通信部２１Ｂは、無線通信で中央装置１と通信するものであっても良いし、通信回線を介して中央装置１と通信するものであっても良い。

制御部２２Ｂは、入口料金所機器２Ｂ全体の制御及びデータ処理などを行う制御部である。制御部２２Ｂは、ＣＰＵ、メモリおよびインターフェースなどを有する。発進制御器２３Ｂは、車両の有料道路への入場を制御する。路側表示器２４Ｂは、入口料金所を通行する車両に乗車する利用者に対して案内などを表示する。車両通信部２５Ｂは、車両の車載器５と無線通信するインターフェースである。車両通信部２５Ｂは、入口料金所において入口料金所機器２Ｂに接近する車両（入場しようとする車両）の車載器５と無線通信する。車両通信部２５Ｂは、車載器５から車両識別情報を受信し、車両識別情報と車両の入場日時を出力する。記憶部２６Ｂは、入口料金所機器２Ｂ又は入口料金所機器２Ｂに対応する第２の入口を示す入口識別情報を記憶する。また、記憶部２６Ｂは、車載器５との無線通信で取得される車両識別情報と入場日時を記憶する。

次に、経路機器４について説明する。経路機器４は、上位通信部４１、制御部４２、車両通信部４５、及び記憶部４６を備える。
上位通信部４１（第３の中央通信部に相当）は、料金算出通信に対応した通信インターフェースであり、例えば、車両の通行に対応して取得される通過記録を即座に中央装置１へ送信する。なお、上位通信部４１は、無線通信で中央装置１と通信するものであっても良いし、通信回線を介して中央装置１と通信するものであっても良い。

制御部４２は、経路機器４全体の制御及びデータ処理などを行う制御ユニットである。制御部４２は、ＣＰＵ、メモリおよびインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して経路機器４を構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、および、設定データなどを保存する書換え可能な不揮発性メモリなどの各種のメモリを含む。

車両通信部４５（経路車両通信部に相当）は、車両の車載器５との無線通信に対応する通信インターフェースである。車両通信部４５は、経路機器４を設置した場所を通行する車両の車載器５と無線通信する。車両通信部４５は、車載器５から車両識別情報を受信し、車両識別情報と車両の通過日時を出力する。通過日時は、車両通信部４５と車両の車載器５との通信日時に相当する。

記憶部４６は、中央算出通行料金を取得する上で通行経路を示す経路識別情報を記憶し、また、車載器５との無線通信で取得される車両識別情報と通過日時を記憶する。

図２Ｂは、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムの中央装置、出口料金所機器、及び経路機器の概略構成を示すブロック図である。中央装置１及び経路機器４の説明は省略する。
最初に、出口料金所機器３Ａについて説明する。出口料金所機器３Ａの説明では、入口料金所機器２Ａとの違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。出口料金所機器３Ａは、上位通信部３１Ａ、制御部３２Ａ、発進制御器３３Ａ、路側表示器３４Ａ、車両通信部３５Ａ、及び記憶部３６Ａを備える。例えば、出口料金所機器３Ａは、第１の出口レーンを通行する車両の車載器５との無線通信により出口処理を実行する。

上位通信部３１Ａ（第２の中央通信部に相当）は、料金算出通信に対応する通信インターフェースであり、例えば、車両の通行に対応して取得される出場記録を中央装置１へ送信する。出場記録を中央装置１へ送信するタイミング等については後に詳しく説明する。また、上位通信部３１Ａは、中央装置１から送信される入口リストＬを受信する。なお、上位通信部３１Ａは、無線通信で中央装置１と通信するものであっても良いし、通信回線を介して中央装置１と通信するものであっても良い。

制御部３２Ａ（判定部に相当）は、出口料金所機器３Ａ全体の制御及びデータ処理などを行う制御部である。制御部３２Ａは、ＣＰＵ、メモリおよびインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して出口料金所機器３Ａを構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、および、設定データなどを保存する書換え可能な不揮発性メモリなどの各種のメモリを含む。

発進制御器３３Ａは、車両の有料道路への入場を制御する。路側表示器３４Ａは、出口料金所を通行する車両に乗車する利用者に対して案内などを表示する。車両通信部３５Ａは、車両の車載器５との無線通信に対応する通信インターフェースである。車両通信部３５Ａは、出口料金所において出口料金所機器３Ａに接近する車両（出場しようとする車両）の車載器５と無線通信する。車両通信部３５Ａ（出口車両通信部に相当）は、車載器５から車両識別情報及び入場情報を受信し、車両識別情報、入場情報、及び出場日時を出力する。出場日時は、車両通信部３５Ａと車両の車載器５との通信日時に相当する。

記憶部３６Ａは、出口料金所機器３Ａ又は出口料金所機器３Ａに対応する第１の出口を示す出口識別情報を記憶する。この出口識別情報は、中央算出通行料金又は出口算出通行料金を算出する上で通行区間の終点を示す。また、記憶部３６Ａは、車載器５との無線通信で取得される車両識別情報、入場情報、及び出場日時を記憶する。さらに、記憶部３６Ａは、全ての入口料金所機器２Ａに対応する入口識別情報を含む入口リストＬを記憶する。或いは、記憶部３６Ａは、全ての入口料金所機器２Ｂに対応する入口識別情報を含む入口リストを記憶してもよい。本実施形態では、中央計算対応の入口リストＬを利用するケースを中心に説明する。さらに、記憶部３６Ａは、基本料金テーブルを記憶する。基本料金テーブルは、入口と出口とに応じた出口算出通行料金（基本料金）を示す情報を格納する。なお、出口は、記憶部３６Ａに記憶される出口識別情報により特定される。

次に、出口料金所機器３Ｂについて説明する。出口料金所機器３Ｂの説明では、出口料金所機器３Ａとの違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。出口料金所機器３Ｂは、制御部３２Ｂ、発進制御器３３Ｂ、路側表示器３４Ｂ、車両通信部３５Ｂ、及び記憶部３６Ｂを備える。例えば、出口料金所機器３Ｂは、第２の出口レーンを通行する車両の車載器５との無線通信により出口処理を実行する。

上位通信部３１Ｂは、中央装置１と通信する通信インターフェースであり、例えば、中央装置１に対して、出場履歴情報等を含むバッチ処理データを定期的に送信する。また、上位通信部３１Ｂは、料金算出通信に非対応である。なお、上位通信部３１Ｂは、無線通信で中央装置１と通信するものであっても良いし、通信回線を介して中央装置１と通信するものであっても良い。

制御部３２Ｂは、出口料金所機器３Ｂ全体の制御及びデータ処理などを行う制御部である。制御部３２Ｂは、ＣＰＵ、メモリおよびインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して出口料金所機器３Ｂを構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、一時的にデータを保持する揮発性メモリ、および、設定データなどを保存する書換え可能な不揮発性メモリなどの各種のメモリを含む。

発進制御器３３Ｂは、車両の有料道路への入場を制御する。路側表示器３４Ｂは、出口料金所を通行する車両に乗車する利用者に対して案内などを表示する。車両通信部３５Ｂは、車両の車載器５との無線通信に対応する通信インターフェースである。車両通信部３５Ｂは、出口料金所において出口料金所機器３Ｂに接近する車両（出場しようとする車両）の車載器５と無線通信する。車両通信部３５Ｂは、車載器５から車両識別情報及び入場情報を受信し、車両識別情報、入場情報、及び出場日時を出力する。記憶部３６Ｂは、出口料金所機器３Ｂ又は出口料金所機器３Ｂに対応する第２の出口を示す出口識別情報を記憶する。また、記憶部３６Ｂは、車載器５との無線通信で取得される車両識別情報、入場情報、及び出場日時を記憶する。さらに、記憶部３６Ｂは、出口料金テーブルの一例である基本料金テーブルを記憶する。基本料金テーブルは、入口と出口とに応じた出口算出通行料金（基本料金）を示す情報を格納する。なお、出口は、記憶部３６Ｂに記憶される出口識別情報により特定される。

図３は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムで利用される車載器の概略構成を示すブロック図である。
車載器５は、機器通信部５１、制御部５２、記憶部５３、及びカード処理部５４を備える。

機器通信部５１は、各料金所機器と無線通信する通信インターフェースであり、入口料金所機器に対して、車載器識別情報及びカード識別情報を含む車両識別情報を送信し、入口料金所機器から入口情報を受信する。また、機器通信部５１は、出口料金所機器に対して、車両識別情報及び入口情報を送信し、出口料金所機器から出口情報及び中央算出通行料金又は出口算出通行料金を受信する。

本実施形態では、車両識別情報が、車載器識別情報及びカード識別情報を含むことを想定するが、中央算出通行料金又は出口算出通行料金の課金対象を特定することができれば、これに限定されるものではない。例えば、車両識別情報が、少なくともカード識別情報を含めば、中央算出通行料金又は出口算出通行料金を課金することができる。また、車載器識別情報は、車両のナンバープレート情報を含むことができるので、車載器識別情報に基づき車両の車種を判別することができるので、車種に応じた課金を採用する場合には、車載器識別情報を必要とする。

制御部５２は、料金所機器との通信制御を司り、また、中央算出通行料金又は出口算出通行料金を決済するためのＩＣ（integrated circuit）カードの一種であるＥＴＣカードの処理を司る制御部である。制御部５２は、ＣＰＵ等のプロセッサ、メモリ、及びインターフェースなどを有する。ＣＰＵは、プログラムを実行することにより各種の処理機能を実現するプロセッサである。ＣＰＵは、インターフェースなどを介して車載器５を構成する各部に接続される。メモリは、ＣＰＵが実行するプログラムを記憶する不揮発性メモリ、及び一時的にデータを記憶する揮発性メモリ等を含む。すなわち、制御部５２は、ＣＰＵがメモリに記憶されたプログラムを実行することによりデータ処理を実行する。

記憶部５３は、車載器識別情報を記憶する。また、記憶部５３は、制御部５２のＣＰＵが実行するプログラムを記憶する。カード処理部５４は、ＥＴＣカードを受け入れ、入口料金所機器へ送信するカード識別情報をＥＴＣカードから読み出し、入口料金所機器から送信される入口情報をＥＴＣカードへ書き込む。また、カード処理部５４は、出口料金所機器へ送信するカード識別情報及び入口情報をＥＴＣカードから読み出し、出口料金所機器から送信される出口情報をＥＴＣカードへ書き込む。

図４は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算対応の出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。
車両が、入口料金所機器２Ａに対応する第１の入口レーンを通行すると、入口料金所機器２Ａは、車両の車載器５と通信し入口処理を実行する。つまり、車載器５の機器通信部５１は、カード識別情報及び車載器識別情報を含む車両識別情報を送信し（ＳＴ５１１）、入口料金所機器２Ａの車両通信部２５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ２１１Ａ）、入口識別情報及び入場日時を含む入口情報を送信する（ＳＴ２１２Ａ）。機器通信部５１は入口情報を受信し（ＳＴ５１２）、カード処理部５４は、ＥＴＣカードに入口情報を書き込む。また、入口料金所機器２Ａの上位通信部２１Ａは、車両識別情報及び入口情報を含む入場記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ２１３Ａ）。中央装置１の機器通信部１１は、入場記録を受信し（ＳＴ１１１）、記憶部１３は、入場記録を記憶する。なお、ＳＴ２１２Ａの送信とＳＴ２１３の送信は独立した送信処理であり、ＳＴ２１２Ａの送信とＳＴ２１３の送信の順序は特に限定されるものではなく、ＳＴ２１２Ａの送信とＳＴ２１３の送信のどちらか一方が先に行われても良いし、同時でも良い。

第１の入口レーンを経た車両が、経路機器４に対応する所定経路を通行すると、経路機器４は、車両の車載器５と通信し経路処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報を送信し（ＳＴ５１３）、経路機器４の車両通信部４５は、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ４１１）、上位通信部４１は、車両識別情報、経路識別情報、及び通過日時を含む通過記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ４１２）。機器通信部１１は、通過記録を受信し（ＳＴ１１２）、記憶部１３は、通過記録を記憶する。複数の経路機器４に対応する複数経路を通行する場合には、複数の通過記録が中央装置１へ送信される。また、中央装置１の制御部１２は、同じ車両識別情報を含む入場記録と通過記録とを関連付けて管理するようにしてもよい。

第１の入口レーンと所定経路を経た車両が、出口料金所機器３Ａに対応する第１の出口レーンを通行すると、出口料金所機器３Ａは、車両の車載器５と通信し出口処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報及び入口情報を送信し（ＳＴ５１４）、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３１１Ａ）。制御部３２Ａは、受信した入口情報に含まれる入口識別情報に基づき、車両が通過した入口料金所を判定する（ＳＴ３１２Ａ）。つまり、制御部３２Ａは、受信した入口情報に含まれる入口識別情報が、入口リストＬに含まれているか否かを判定する。入口識別情報が、入口リストＬに含まれている場合、上位通信部３１Ａは、車両識別情報、出口識別情報、及び出場日時を含む出場記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ３１３Ａ）。

中央装置１の機器通信部１１は、出場記録を受信し（ＳＴ１１３）、記憶部１３は、出場記録を記憶する。制御部１２は、出場記録に含まれる車両識別情報に基づき、この出場記録に対応する入場記録及び通過記録を選択する。つまり、制御部１２は、同一の車両識別情報を含む入場記録、通過記録、及び出場記録を選択する。制御部１２は、選択された入場記録、通過記録、及び出場記録に基づき、通行区間、通行経路、及び通行日時を判定し、通行区間、通行経路、及び通行日時と、基本料金テーブル及び変動料金テーブルとに基づき、中央算出通行料金を算出する（ＳＴ１１４）。上位通信部２１Ａは、中央算出通行料金を出口料金所機器３Ａに送信する（ＳＴ１１５）。

上位通信部３１Ａは、中央装置１からの中央算出通行料金を受信し（ＳＴ３１４Ａ）、車両通信部３５Ａは、中央算出通行料金を送信する（ＳＴ３１５Ａ）。また、路側表示器３４Ａは、中央算出通行料金を表示する。車載器５の機器通信部５１は、中央算出通行料金を受信し（ＳＴ５１５）、記憶部５３は、中央算出通行料金を記憶する。

以上により、入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けた車載器５が、出口料金所機器３Ａによる出口処理を受ける場合、その車載器５から送信される入口識別情報は入口リストＬに含まれるため（中央計算対応の入口料金所機器２Ａによる入口処理済みが確認されるため）、中央算出通行料金を受け取ることができる。

図５は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算非対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算対応出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。
車両が、入口料金所機器２Ｂに対応する第２の入口レーンを通行すると、入口料金所機器２Ｂは、車両の車載器５と通信し入口処理を実行する。つまり、車載器５の機器通信部５１は、カード識別情報及び車載器識別情報を含む車両識別情報を送信し（ＳＴ５２１）、入口料金所機器２Ａの車両通信部２５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ２２１Ｂ）、入口識別情報及び入場日時を含む入口情報を送信する（ＳＴ２２２Ｂ）。機器通信部５１は入口情報を受信し（ＳＴ５２２）、カード処理部５４は、ＥＴＣカードに入口情報を書き込む。

第２の入口レーンを経た車両が、経路機器４に対応する所定経路を通行すると、経路機器４は、車両の車載器５と通信し経路処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報を送信し（ＳＴ５２３）、経路機器４の車両通信部４５は、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ４２１）、上位通信部４１は、車両識別情報、経路識別情報、及び通過日時を含む通過記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ４２２）。機器通信部１１は、通過記録を受信し（ＳＴ１２１）、記憶部１３は、通過記録を記憶する。

第２の入口レーンと所定経路を経た車両が、出口料金所機器３Ａに対応する第１の出口レーンを通行すると、出口料金所機器３Ａは、車両の車載器５と通信し出口処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報及び入口情報を送信し（ＳＴ５２４）、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３２１Ａ）。制御部３２Ａは、受信した入口情報に含まれる入口識別情報に基づき、車両が通過した入口料金所を判定する（ＳＴ３２２Ａ）。つまり、制御部３２Ａは、受信した入口情報に含まれる入口識別情報が、入口リストＬに含まれているか否かを判定する。入口識別情報が、入口リストＬに含まれていない場合、制御部３２Ａは、通行区間を判定し、記憶部３６Ａに記憶される基本料金テーブルに基づき通行料金を算出する。つまり、制御部３２Ａは、入口情報に含まれる入口識別情報と記憶部３６Ａに記憶される出口識別情報に基づき通行区間を判定し、通行区間と基本料金テーブルとに基づき、出口算出通行料金を出力する（ＳＴ３２３Ａ）。車両通信部３５Ａは、出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３２４Ａ）。また、路側表示器３４Ａは、出口算出通行料金を表示する。

車載器５の機器通信部５１は、出口算出通行料金を受信し（ＳＴ５２５）、記憶部５３は、出口算出通行料金を記憶する。
また、上位通信部３１Ａは、車両識別情報、入場情報、出場情報、及び出口算出通行料金等を含む通行料金処理情報を中央装置１へ送信する（ＳＴ３２５Ａ）。中央装置１の機器通信部１１は、通行料金処理情報を受信し（ＳＴ１２２）、記憶部１３は、通行料金処理情報を記憶する。

以上により、入口料金所機器２Ｂによる入口処理を受けた車載器５が、出口料金所機器３Ａによる出口処理を受ける場合、その車載器５から送信される入口識別情報は入口リストＬに含まれないため（中央計算対応の入口料金所機器２Ａによる入口処理済みが確認されないため）、中央算出通行料金ではなく、出口算出通行料金を受け取ることができる。

図６は、第１の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムにおいて中央計算対応の入口料金所機器から入場した車両が中央計算非対応の出口料金所から出場する際の通行料金算出を例示するシーケンス図である。
車両が、入口料金所機器２Ａに対応する第１の入口レーンを通行すると、入口料金所機器２Ａは、車両の車載器５と通信し入口処理を実行する。つまり、車載器５の機器通信部５１は、カード識別情報及び車載器識別情報を含む車両識別情報を送信し（ＳＴ５３１）、入口料金所機器２Ａの車両通信部２５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ２３１Ａ）、入口識別情報及び入場日時を含む入口情報を送信する（ＳＴ２３２Ａ）。機器通信部５１は入口情報を受信し（ＳＴ５３２）、カード処理部５４は、ＥＴＣカードに入口情報を書き込む。また、入口料金所機器２Ａの上位通信部２１Ａは、車両識別情報及び入口情報を含む入場記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ２３３Ａ）。中央装置１の機器通信部１１は、入場記録を受信し（ＳＴ１３１）、記憶部１３は、入場記録を記憶する。

第１の入口レーンを経た車両が、経路機器４に対応する所定経路を通行すると、経路機器４は、車両の車載器５と通信し経路処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報を送信し（ＳＴ５３３）、経路機器４の車両通信部４５は、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ４３１）、上位通信部４１は、車両識別情報、経路識別情報、及び通過日時を含む通過記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ４３２）。機器通信部１１は、通過記録を受信し（ＳＴ１３２）、記憶部１３は、通過記録を記憶する。

第１の入口レーンと所定経路を経た車両が、出口料金所機器３Ｂに対応する第２の出口レーンを通行すると、出口料金所機器３Ｂは、車両の車載器５と通信し出口処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報及び入口情報を送信し（ＳＴ５３４）、出口料金所機器３Ｂの車両通信部３５Ｂは、機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３３１Ｂ）。制御部３２Ｂは、入口情報に含まれる入口識別情報と記憶部３６Ｂに記憶される出口識別情報に基づき通行区間を判定し、通行区間と記憶部３６Ｂに記憶される基本料金テーブルとに基づき、通行料金を計算する（ＳＴ３３２Ｂ）。車両通信部３５Ｂは、出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３２３Ｂ）。また、路側表示器３４Ｂは、出口算出通行料金を表示する。

車載器５の機器通信部５１は、出口算出通行料金を受信し（ＳＴ５３５）、記憶部５３は、出口算出通行料金を記憶する。
また、上位通信部３１Ｂは、車両識別情報、入場情報、出場情報、及び出口算出通行料金等を含む通行料金処理情報を中央装置１へ送信する（ＳＴ３２４Ｂ）。中央装置１の機器通信部１１は、通行料金処理情報を受信し（ＳＴ１３３）、記憶部１３は、通行料金処理情報を記憶する。

以上により、入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けた車載器５が、出口料金所機器３Ｂによる出口処理を受ける場合、中央算出通行料金ではなく、出口算出通行料金を受け取ることができる。

図７は、第１の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第１の出口処理の一例を示すフローチャートである。中央計算対応の出口料金所機器３Ａによる出口処理の一例について図４乃至図６で説明したが、本フローチャートでは出口料金所機器３Ａによる出口処理における、中央算出通行料金又は出口算出通行料金の選択出力についてより詳しく説明する。

図７に示すように、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、車載器５の機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３４１Ａ）。制御部３２Ａは、受信した入口情報に含まれる入口識別情報が、入口リストＬに含まれているか否かを判定する（ＳＴ３４２Ａ）。入口識別情報が、入口リストＬに含まれている場合（ＳＴ３４２Ａ、ＹＥＳ）、上位通信部３１Ａは、車両識別情報、出口識別情報、及び出場日時を含む出場記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ３４３Ａ）。また、上位通信部３１Ａは、中央装置１で算出された中央算出通行料金を受信し（ＳＴ３４５Ａ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して中央算出通行料金を送信する（ＳＴ３４６Ａ）。

また、入口識別情報が、入口リストＬに含まれていない場合（ＳＴ３４２Ａ、ＮＯ）、制御部３２Ａは、入口識別情報と記憶部３６Ａに記憶される出口識別情報とに基づき通行区間を判定し、通行区間と基本料金テーブルとに基づき通行料金を算出する（ＳＴ３４７Ａ）。車両通信部３５Ａは、ＳＴ３４７Ａで算出された出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３４８Ａ）。

以上により、入口リストＬに含まれる入口識別情報であるか否かに基づき、中央算出通行料金又は出口算出通行料金を選択的に出力することができる。入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けた車載器５が、出口料金所機器３Ａによる出口処理を受ける場合は、中央算出通行料金を受け取ることができる。入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けた車載器５が、出口料金所機器３Ｂによる出口処理を受ける場合は、出口算出通行料金を受け取ることができる。

（第２の実施形態）
図８は、第２の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第２の出口処理の一例を示すフローチャートである。第２の出口処理の説明では、図７で説明した第１の出口処理との違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。

図８に示すように、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、車載器５の機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３５１Ａ）。入口識別情報が、入口リストＬに含まれている場合（ＳＴ３５２Ａ、ＹＥＳ）、上位通信部３１Ａは、出場記録を中央装置１へ送信し（ＳＴ３５３Ａ）、また、制御部３２Ａは、入口識別情報と記憶部３６Ａに記憶される出口識別情報とに基づき通行区間を判定し、通行区間と基本料金テーブルとに基づき通行料金を算出する（ＳＴ３５４Ａ）。なお、ＳＴ３５３Ａの送信とＳＴ３５４Ａの算出は独立した処理であり、ＳＴ３５３Ａの送信とＳＴ３５４Ａの算出の順序は特に限定されるものではなく、どちらか一方が先に行われても良いし、同時でも良い。

上位通信部３１Ａが、中央装置１から一定時間以内に中央算出通行料金を受信した場合には（ＳＴ３５５Ａ、ＹＥＳ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して中央算出通行料金を送信する（ＳＴ３５６Ａ）。上位通信部３１Ａが、中央装置１から一定時間以内に中央算出通行料金を受信しない場合には（ＳＴ３５５Ａ、ＮＯ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して、ＳＴ３５４Ａで算出された出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３５９Ａ）。

また、入口識別情報が、入口リストＬに含まれていない場合（ＳＴ３５２Ａ、ＮＯ）、制御部３２Ａは、通行区間と基本料金テーブルとに基づき通行料金を算出し（ＳＴ３５７Ａ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して、ＳＴ３５７Ａで算出された出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３５８Ａ）。

以上により、中央算出通行料金を車載器５へ送信するまでに要する時間が出口処理での許容時間を超える前に、中央算出通行料金の替わりに出口算出通行料金を送信することができる。これにより、出口レーンで車両を滞留させることなく、スムーズな料金収受を実現することができる。

（第３の実施形態）
図９は、第３の実施形態に係る中央計算対応の出口料金所機器による第３の出口処理の一例を示すフローチャートである。第３の出口処理の説明では、図７及び図８で説明した第１及び第２の出口処理との違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。

第３の出口処理では、車載器５の機器通信部５１が、車両識別情報と入口情報とを異なるタイミングで送信するケース、カード識別情報と車載器識別情報及び入口情報とを異なるタイミングで送信するケースについて説明する。例えば、車両識別情報を送信してから、入口情報を送信するケース、又はカード識別情報を送信してから、車載器識別情報及び入口情報を送信するケースについて説明する。

図９に示すように、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、車載器５の機器通信部５１から送信される車両識別情報、又は車両識別情報のうちのカード識別情報を受信し（ＳＴ３６０Ａ）、上位通信部３１Ａは、中央装置１に対して車両識別情報及び出口識別情報、又はカード識別情報及び出口識別情報を送信し（ＳＴ３６１Ａ）、車両通信部３５Ａは、入口情報、又は車載器識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３６２Ａ）。

なお、中央装置１の機器通信部１１は、車両識別情報及び出口識別情報、又はカード識別情報及び出口識別情報を受信し、制御部１２は、受信したカード識別情報及び出口識別情報等に基づき中央算出通行料金を算出し、機器通信部１１は、出口料金所機器３Ａに対して中央算出通行料金を送信する。ここで、中央算出通行料金について補足すると、制御部１２は、受信したカード識別情報と同一のカード識別情報を含む入場記録及び通過記録を選択し、入場記録に含まれる入口識別情報、通過記録に含まれる経路識別情報、及び受信した出口識別情報に基づき、通行区間及び通行経路を判定し、通行区間及び通行経路と基本料金テーブル及び変動料金テーブルとに基づき、中央算出通行料金を算出する。

出口料金所機器３Ａによる第３の出口処理の説明に戻る。受信した入口情報に含まれる入口識別情報が、入口リストＬに含まれている場合（ＳＴ３６３Ａ、ＹＥＳ）、制御部３２Ａは、入口識別情報と記憶部３６Ａに記憶される出口識別情報とに基づき通行区間を判定し、通行区間と基本料金テーブルとに基づき通行料金を算出する（ＳＴ３６４Ａ）。

上位通信部３１Ａが、中央装置１から一定時間以内に中央算出通行料金を受信した場合には（ＳＴ３６５Ａ、ＹＥＳ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して中央算出通行料金を送信する（ＳＴ３６６Ａ）。上位通信部３１Ａが、中央装置１から一定時間以内に中央算出通行料金を受信しない場合には（ＳＴ３６５Ａ、ＮＯ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して、ＳＴ３６４Ａで算出された出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３６９Ａ）。

また、入口識別情報が、入口リストＬに含まれていない場合（ＳＴ３６３Ａ、ＮＯ）、制御部３２Ａは、通行区間と基本料金テーブルとに基づき通行料金を算出し（ＳＴ３６７Ａ）、車両通信部３５Ａは、車載器５に対して、ＳＴ３６７Ａで算出された出口算出通行料金を送信する（ＳＴ３６８Ａ）。

なお、入口識別情報が、入口リストＬに含まれているか否かの判定（ＳＴ３６３Ａ）を省略し、ＳＴ３６４Ａを実行するようにしてもよい。

以上により、中央算出通行料金を車載器５へ送信するまでに要する時間が出口処理での許容時間を超える前に、中央算出通行料金の替わりに出口算出通行料金を送信することができる。これにより、出口レーンで車両を滞留させることなく、スムーズな料金収受を実現することができる。加えて、出口料金所機器３Ａは、車載器５からのカード識別情報又は車両識別情報の受信に対応して、車載器５から送信される入口情報を待つこと無く、中央装置１にカード識別情報と出口識別情報、又は車両識別情報と出口識別情報を送信する。これにより、中央装置はより早いタイミングで通行料金の算出を開始することができるので、通行料金の算出遅延の低減効果が期待できる。

（第４の実施形態）
図１０は、第４の実施形態に係る中央計算対応のＥＴＣシステムによる通行料金算出を例示するシーケンス図である。第４の実施形態では、入口料金所機器２Ｂによる入口処理を経た車両でも、出口料金所機器３Ａによる出口処理において中央算出通行料金を受信することができる。よって、第４の実施形態では、入口料金所機器２Ａが中央計算対応であるのと同様に、入口料金所機器２Ｂも中央計算対応になる。第４の実施形態の説明では、第１の実施形態との違いを中心に説明し、実質的に同一部分の説明は適宜省略する。

車両が、入口料金所機器２Ｂに対応する第２の入口レーンを通行すると、入口料金所機器２Ｂは、車両の車載器５と通信し入口処理を実行する。つまり、車載器５の機器通信部５１は、カード識別情報及び車載器識別情報を含む車両識別情報を送信し（ＳＴ５７１）、入口料金所機器２Ａの車両通信部２５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ２７１Ｂ）、入口識別情報及び入場日時を含む入口情報を送信する（ＳＴ２７２Ｂ）。機器通信部５１は、入口情報を受信し（ＳＴ５７２）、カード処理部５４は、ＥＴＣカードに入口情報を書き込む。

第２の入口レーンを経た車両が、経路機器４に対応する所定経路を通行すると、経路機器４は、車両の車載器５と通信し経路処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報を送信し（ＳＴ５７３）、経路機器４の車両通信部４５は、機器通信部５１から送信される車両識別情報を受信し（ＳＴ４７１）、上位通信部４１は、車両識別情報、経路識別情報、及び通過日時を含む通過記録を中央装置１へ送信する（ＳＴ４７２）。機器通信部１１は、通過記録を受信し（ＳＴ１７１）、記憶部１３は、通過記録を記憶する。

第２の入口レーンと所定経路を経た車両が、出口料金所機器３Ａに対応する第１の出口レーンを通行すると、出口料金所機器３Ａは、車両の車載器５と通信し出口処理を実行する。つまり、機器通信部５１は、車両識別情報及び入口情報を送信し（ＳＴ５７４）、出口料金所機器３Ａの車両通信部３５Ａは、機器通信部５１から送信される車両識別情報及び入口情報を受信する（ＳＴ３７１Ａ）。上位通信部３１Ａは、車両識別情報、入口情報、及び出口情報を送信し（ＳＴ３７２Ａ）、機器通信部１１は、車両識別情報、入口情報、及び出口情報を受信する（ＳＴ１７２）。

中央装置１の記憶部１３は、入口リストＬを記憶し、制御部１２は、受信した入口情報に含まれる入口識別情報が、入口リストＬに含まれているか否かを判定する（ＳＴ１７３Ａ）。仮に、入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けている場合、つまり、入口識別情報が入口リストＬに含まれる場合には、制御部１２は、受信した車両識別情報に基づき、この車両識別情報に対応する通過記録を選択し、入口情報、出口情報、及び通過記録に基づき、通行区間、通行経路、及び通行日時を判定し、通行区間、通行経路、及び通行日時と、基本料金テーブル及び変動料金テーブルとに基づき、中央算出通行料金を算出する（ＳＴ１７４）。ＳＴ２７２Ｂに示すように、入口料金所機器２Ｂによる入口処理を受けている場合、つまり、入口識別情報が入口リストＬに含まれない場合には、制御部１２は、通行区間と基本料金テーブルとに基づき、中央算出通行料金を算出する（ＳＴ１７４）。上位通信部２１Ａは、算出された中央算出通行料金を出口料金所機器３Ａに送信する（ＳＴ１７５）。

上位通信部３１Ａは、中央装置１からの中央算出通行料金を受信し（ＳＴ３７３Ａ）、車両通信部３５Ａは、中央算出通行料金を送信する（ＳＴ３７４Ａ）。車載器５の機器通信部５１は、中央算出通行料金を受信し（ＳＴ５７５）、記憶部５３は、中央算出通行料金を記憶する。

なお、入口料金所機器２Ｂによる入口処理を受けた場合であっても、通行区間、通行経路、及び通行日時と、基本料金テーブル及び変動料金テーブルとに基づき、中央算出通行料金を算出するようにしてもよい。

以上により、入口料金所機器２Ａによる入口処理を受けた場合には、出口料金所機器３Ａの出口処理により、車両の車載器５は、基本料金テーブル及び変動料金テーブルに基づき算出される中央算出通行料金を受信することができる。また、入口料金所機器２Ｂによる入口処理を受けた場合には、出口料金所機器３Ａの出口処理により、車両の車載器５は、基本料金テーブルに基づき算出される中央算出通行料金、又は基本料金テーブル及び変動料金テーブルに基づき算出される中央算出通行料金を受信することができる。

上記説明した第１乃至第４の実施形態によれば、中央装置１による通行料金算出を実現するための中央計算対応のＥＴＣシステムを提供することができる。第１乃至第４の実施形態の中央計算対応のＥＴＣシステムは、中央計算対応の入口料金所機器２Ａ、出口計算対応の入口料金所機器２Ｂ、中央計算対応の出口料金所機器３Ａ、及び出口計算対応の出口料金所機器３Ｂの組み合わせに関わらず、適切に通行料金を収受することができる。よって、出口計算対応の入口料金所機器２Ｂが、順次、中央計算対応の入口料金所機器２Ａへ入れ替えられ、また、出口計算対応の出口料金所機器３Ｂが、順次、中央計算対応の出口料金所機器３Ａへ入れ替えられる移行期間においても、中央計算対応のＥＴＣシステムによれば、適切に通行料金を収受することができる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
［１］ 通行料金を算出する中央装置、前記中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置、及び前記料金算出通信に対応する出口処理装置を備える料金処理システムであって、
前記第１の入口処理装置は、
第１の入口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報を受信し、前記第１の車載器に対して第１の入口識別情報を送信する第１の入口車両通信部と、 前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を含む第１の入場記録を送信する第１の中央通信部と、を備え、
前記出口処理装置は、
入口リストを記憶する記憶部と、
前記入口リストに基づき車両が通行した入口を判定する判定部と、
出口レーンを通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央装置で算出される中央算出通行料金を送信する出口車両通信部と、
前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する第２の中央通信部と、を備え、
前記中央装置は、
前記第１の入口処理装置から前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を受信し、また、前記出口処理装置から前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を受信し、前記出口処理装置に対して前記中央算出通行料金を送信する入出口通信部と、
前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき、前記中央算出通行料金を算出する中央料金算出部と、を備える料金処理システム。
［２］ 前記入出口通信部は、前記出口処理装置に対して前記入口リストを送信し、
前記第２の中央通信部は、前記入口リストを受信する、［１］の料金処理システム。
［３］ ［１］の料金処理システムは、さらに、前記中央装置により通行料金を算出するための前記料金算出通信に非対応の第２の入口処理装置を備え、
前記第２の入口処理装置は、第２の入口レーンを通行する第２の車両の第２の車載器から第２の車両識別情報を受信し、前記第２の車載器に対して第２の入口識別情報を送信する第２の入口車両通信部を備え、
前記出口処理装置は、前記第２の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第２の通行区間と出口料金テーブルとに基づき出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
前記出口車両通信部は、前記出口レーンを通行する前記第２の車両の前記第２の車載器から前記第２の車両識別情報及び前記第２の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第２の入口識別情報を含まない場合に前記第２の車載器に対して前記出口算出通行料金を送信する、［１］又は［２］の料金処理システム。
［４］ 前記第２の中央通信部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する、［１］乃至［３］の何れか一つの料金処理システム。
［５］ 前記出口処理装置は、出口料金テーブルと前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる前記第１の通行区間とに基づき出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
前記出口車両通信部は、一定時間以内に前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信した場合には前記第１の車載器に対して前記中央算出通行料金を送信し、一定時間以内に前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信しない場合には前記第１の車載器に対して前記出口算出通行料金を送信する、［１］乃至［３］の何れか一つの料金処理システム。
［６］ 前記第２の中央通信部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信し、
前記出口料金算出部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記出口算出通行料金を算出する、［５］の料金処理システム。
［７］ 前記第２の中央通信部は、前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報を受信したことに対応して前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する、［１］乃至［３］の何れか一つの料金処理システム。
［８］ ［１］の料金処理システムは、さらに、経路機器を備え、
前記経路機器は、
前記第１の入口レーンを経て所定経路を通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報を受信する経路車両通信部と、
前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び経路識別情報を含む通過記録を送信する第３の中央通信部と、を備え、
前記中央料金算出部は、前記第１の入口識別情報、前記出口識別情報、及び前記経路識別情報から定まる前記第１の通行区間と通行経路と中央料金テーブルとに基づき、前記中央算出通行料金を算出する、［１］乃至［７］の何れか一つの料金処理システム。
［９］ 入口リストを記憶する記憶部と、
前記入口リストに基づき車両が通行した入口を判定する判定部と、
中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置の第１の入口レーンを経て出口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央装置で算出される中央算出通行料金を送信する出口車両通信部と、
前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し、前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき算出される中央算出通行料金を前記中央装置から受信する中央通信部と、を備える出口処理装置。
［１０］ さらに、出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
前記出口車両通信部は、前記料金算出通信に非対応の第２の入口処理装置の第２の入口レーンを経て前記出口レーンを通行する第２の車両の第２の車載器から第２の車両識別情報及び第２の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第２の入口識別情報を含まない場合に前記第２の車載器に対して前記出口料金算出部で算出される出口算出通行料金を送信し、
前記出口料金算出部は、前記第２の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第２の通行区間と出口料金テーブルとに基づき前記出口算出通行料金を算出する、［９］の出口処理装置。
［１１］ 入口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から送信される第１の車両識別情報を受信する入口処理装置から送信される前記第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、また、前記入口レーンを経て出口レーンを通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から送信される前記第１の車両識別情報を受信する出口処理装置から送信される前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を受信する受信部と、
前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき中央算出通行料金を算出する中央料金算出部と、
前記出口処理装置から前記第１の車載器へ送信するための前記中央算出通行料金を前記出口処理装置へ送信する送信部と、
を備える中央装置。
［１２］ 前記受信部は、前記入口レーンを経て所定経路を通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から送信される前記第１の車両識別情報を受信する経路機器から送信される前記第１の車両識別情報及び経路識別情報を含む通過記録を受信し、
前記中央料金算出部は、前記第１の通行区間と前記経路識別情報に基づく通行経路と中央料金テーブルとに基づき前記中央算出通行料金を算出する、［１１］の中央装置。
［１３］ 中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置の第１の入口レーンを経て出口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、
前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し、前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき算出される中央算出通行料金を前記中央装置から受信し、
入口リストが前記第１の入口識別情報を含むか否かを判定し、
前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央算出通行料金を送信する、出口料金処理方法。

１…中央装置
２Ａ…入口料金所機器
２Ｂ…入口料金所機器
３Ａ…出口料金所機器
３Ｂ…出口料金所機器
４…経路機器
５…車載器
１１…機器通信部
１２…制御部
１３…記憶部
２１Ａ…上位通信部
２１Ｂ…上位通信部
２２Ａ…制御部
２２Ｂ…制御部
２３Ａ…発進制御器
２３Ｂ…発進制御器
２４Ａ…路側表示器
２４Ｂ…路側表示器
２５Ａ…車両通信部
２５Ｂ…車両通信部
２６Ａ…記憶部
２６Ｂ…記憶部
３１Ａ…上位通信部
３１Ｂ…上位通信部
３２Ａ…制御部
３２Ｂ…制御部
３３Ａ…発進制御器
３３Ｂ…発進制御器
３４Ａ…路側表示器
３４Ｂ…路側表示器
３５Ａ…車両通信部
３５Ｂ…車両通信部
３６Ａ…記憶部
３６Ｂ…記憶部
４１…上位通信部
４２…制御部
４５…車両通信部
４６…記憶部
５１…機器通信部
５２…制御部
５３…記憶部
５４…カード処理部

Claims (11)

1. 通行料金を算出する中央装置、前記中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置、及び前記料金算出通信に対応する出口処理装置を備える料金処理システムであって、
   前記第１の入口処理装置は、
   第１の入口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報を受信し、前記第１の車載器に対して第１の入口識別情報を送信する第１の入口車両通信部と、 前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を含む第１の入場記録を送信する第１の中央通信部と、を備え、
   前記出口処理装置は、
   入口リストを記憶する記憶部と、
   前記入口リストに基づき車両が通行した入口を判定する判定部と、
   出口レーンを通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央装置で算出される中央算出通行料金を送信する出口車両通信部と、
   前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する第２の中央通信部と、を備え、
   前記中央装置は、
   前記第１の入口処理装置から前記第１の車両識別情報及び前記第１の入口識別情報を受信し、また、前記出口処理装置から前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を受信し、前記出口処理装置に対して前記中央算出通行料金を送信する入出口通信部と、
   前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき、前記中央算出通行料金を算出する中央料金算出部と、を備える料金処理システム。
2. 前記入出口通信部は、前記出口処理装置に対して前記入口リストを送信し、
   前記第２の中央通信部は、前記入口リストを受信する、請求項１の料金処理システム。
3. 請求項１の料金処理システムは、さらに、前記中央装置により通行料金を算出するための前記料金算出通信に非対応の第２の入口処理装置を備え、
   前記第２の入口処理装置は、第２の入口レーンを通行する第２の車両の第２の車載器から第２の車両識別情報を受信し、前記第２の車載器に対して第２の入口識別情報を送信する第２の入口車両通信部を備え、
   前記出口処理装置は、前記第２の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第２の通行区間と出口料金テーブルとに基づき出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
   前記出口車両通信部は、前記出口レーンを通行する前記第２の車両の前記第２の車載器から前記第２の車両識別情報及び前記第２の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第２の入口識別情報を含まない場合に前記第２の車載器に対して前記出口算出通行料金を送信する、請求項１又は２の料金処理システム。
4. 前記第２の中央通信部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する、請求項１乃至３の何れか一つの料金処理システム。
5. 前記出口処理装置は、出口料金テーブルと前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる前記第１の通行区間とに基づき出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
   前記出口車両通信部は、一定時間以内に前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信した場合には前記第１の車載器に対して前記中央算出通行料金を送信し、一定時間以内に前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信しない場合には前記第１の車載器に対して前記出口算出通行料金を送信する、請求項１乃至３の何れか一つの料金処理システム。
6. 前記第２の中央通信部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信し、
   前記出口料金算出部は、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記出口算出通行料金を算出する、請求項５の料金処理システム。
7. 前記第２の中央通信部は、前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報を受信したことに対応して前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び前記出口識別情報を送信し前記中央装置から前記中央算出通行料金を受信する、請求項１乃至３の何れか一つの料金処理システム。
8. 請求項１乃至７の何れか一つの料金処理システムは、さらに、経路機器を備え、
   前記経路機器は、
   前記第１の入口レーンを経て所定経路を通行する前記第１の車両の前記第１の車載器から前記第１の車両識別情報を受信する経路車両通信部と、
   前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び経路識別情報を含む通過記録を送信する第３の中央通信部と、を備え、
   前記中央料金算出部は、前記第１の入口識別情報、前記出口識別情報、及び前記経路識別情報から定まる前記第１の通行区間と通行経路と中央料金テーブルとに基づき、前記中央算出通行料金を算出する、請求項１乃至７の何れか一つの料金処理システム。
9. 入口リストを記憶する記憶部と、
   前記入口リストに基づき車両が通行した入口を判定する判定部と、
   中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置の第１の入口レーンを経て出口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央装置で算出される中央算出通行料金を送信する出口車両通信部と、
   前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し、前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき算出される中央算出通行料金を前記中央装置から受信する中央通信部と、を備える出口処理装置。
10. さらに、出口算出通行料金を算出する出口料金算出部を備え、
    前記出口車両通信部は、前記料金算出通信に非対応の第２の入口処理装置の第２の入口レーンを経て前記出口レーンを通行する第２の車両の第２の車載器から第２の車両識別情報及び第２の入口識別情報を受信し、前記入口リストが前記第２の入口識別情報を含まない場合に前記第２の車載器に対して前記出口料金算出部で算出される出口算出通行料金を送信し、
    前記出口料金算出部は、前記第２の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第２の通行区間と出口料金テーブルとに基づき前記出口算出通行料金を算出する、請求項９の出口処理装置。
11. 出口処理装置により実行される出口料金処理方法であって、
    中央装置により通行料金を算出するための料金算出通信に対応する第１の入口処理装置の第１の入口レーンを経て出口レーンを通行する第１の車両の第１の車載器から第１の車両識別情報及び第１の入口識別情報を受信し、
    前記中央装置に対して前記第１の車両識別情報及び出口識別情報を送信し、前記第１の入口識別情報及び前記出口識別情報から定まる第１の通行区間と中央料金テーブルとに基づき算出される中央算出通行料金を前記中央装置から受信し、
    入口リストが前記第１の入口識別情報を含むか否かを判定し、
    前記入口リストが前記第１の入口識別情報を含む場合に前記第１の車載器に対して前記中央算出通行料金を送信する、出口料金処理方法。