JP7341210B2 - 金型 - Google Patents

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JP7341210B2
JP7341210B2 JP2021194122A JP2021194122A JP7341210B2 JP 7341210 B2 JP7341210 B2 JP 7341210B2 JP 2021194122 A JP2021194122 A JP 2021194122A JP 2021194122 A JP2021194122 A JP 2021194122A JP 7341210 B2 JP7341210 B2 JP 7341210B2
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Description

本発明は、金型に関する。
加圧ピン等のピンが金型に設けられている場合、下記特許文献1のように、ピンを摺動可能に支持する筒状のブッシュが金型のダイスに装着される。ダイスには、キャビティからキャビティとは反対側の端面まで、ブッシュが挿入されるブッシュ装着孔が形成され、そのブッシュ装着孔にブッシュがダイスの端面から挿入される。ブッシュの後端部にはフランジが設けられていて、フランジがダイスにネジ止めされる。しかしながら、ブッシュが長いために、ブッシュの製作が容易ではなく、製作コストが嵩む。
特開2004-195540号公報
本発明は、ピンを摺動支持するブッシュの製作が容易な金型を提供することを課題とする。
本発明に係る金型は、ダイスにブッシュ装着孔が設けられ、キャビティに向けて前進後退するピンを摺動支持する筒状のブッシュがブッシュ装着孔に挿入されている金型であって、ダイスの側面に横孔が設けられ、横孔からキャビティまでの区間にブッシュ装着孔が設けられており、横孔に固定用埋め子が装着され、固定用埋め子がブッシュを抜け止め固定している。
この構成によれば、ピンの途中位置に横孔が設けられている。ブッシュ装着孔は横孔からキャビティまでの区間に設けられ、そのブッシュ装着孔にブッシュが装着されている。そのため、ブッシュ装着孔の長さを短くすることができ、ブッシュの長さを短くすることができる。そして、横孔に装着された固定用埋め子によってブッシュの抜けを防止することができる。
特に、固定用埋め子は、固定用嵌合部を有し、固定用嵌合部にはピンが挿通する貫通孔が設けられ、横孔の壁面とブッシュの後端面の間に固定用嵌合部が嵌合されることにより、ブッシュが抜け止め固定されていることが好ましい。この構成によれば、固定用嵌合部によって容易にしかも確実にブッシュの抜け止めを行うことができる。
また、ブッシュを横孔からブッシュ装着孔に装着できるように、横孔のピン軸線方向の長さは、ブッシュの長さよりも長いことが好ましい。この構成によれば、ブッシュを横孔からブッシュ装着孔に装着でき、金型の組み立てが容易になる。
また、複数のピンを摺動支持する複数のブッシュがダイスに並設され、一つの固定用埋め子で複数のブッシュが抜け止め固定されていることが好ましい。この構成によれば、金型の組み立て作業が容易になる。
また、複数のブッシュの後端面は互いにピン軸線方向に位置ずれしており、固定用埋め子は、ピン軸線方向の長さが互いに異なる複数の固定用嵌合部を有していることが好ましい。この構成によれば、複数のブッシュの後端面が互いにピン軸線方向に位置ずれしているので、複数のブッシュをブッシュ装着孔に装着したとき、特定のブッシュ装着孔に間違って他のブッシュを装着した場合であっても、その後端面の位置によって容易にそれを発見することができる。つまり、ブッシュの装着ミスを防止することができる。更に、固定用嵌合部にピン軸線方向の長さが互いに異なる複数の固定用嵌合部が設けられているので、複数のブッシュを一つの固定用埋め子で容易に抜け止め固定できる。
以上のように、ブッシュ装着孔を短縮できるので、ダイスの孔加工が容易になり、また、ブッシュも短縮できるので、ブッシュ自体の製作も容易になり、金型の製作コストを削減できる。
本発明の一実施形態における金型の全体構成を示す概略断面図。 同金型の要部断面図であって、ピンが前進した突出状態を示す図。 同金型の要部断面図であって、ピンが後退した没入状態を示す図。 同金型のダイスの要部断面図。 同金型のピンの要部拡大図であって、(a)は使用状態を示し、(b)は分解状態を示す。 同金型のブッシュを示し、(a)は斜視図、(b)は断面図。 (a)は同金型の固定用埋め子を示す斜視図、(b)は固定用埋め子とブッシュの関係を示す斜視図。 同金型の組み立て工程を示す要部断面図。 同金型の組み立て工程を示す要部断面図。 本発明の他の実施形態における金型の組み立て工程を示す要部断面図。 同金型の組み立て工程を示す要部断面図。 同金型の組み立て工程を示す要部断面図。
以下、本発明の一実施形態にかかるダイカスト金型について、図1~図9を参酌しつつ説明する。図1に金型の全体構成の概略を示している。図1は、型締め状態の金型を示している。金型は、固定型1と、固定型1に対して接近離反する可動型2を備えている。可動型2の接離方向が金型の型締め方向及び型開き方向である。図1における紙面左右方向が可動型2の接離方向である。図1等に可動型2の接離方向を矢印Xで示している。固定型1は、固定ホルダー3と固定ダイス4を備え、可動型2は、可動ホルダー5と可動ダイス6を備える。固定ダイス4と可動ダイス6によりキャビティ7が画成される。溶湯は、プランジャ8によってスリーブ9に供給され、スリーブ9からランナー10を介してキャビティ7に送り込まれる。
図2及び図3に、可動ダイス6(以下、単にダイス6という。)の要部を示している。ダイス6は、固定ダイス4側に面した前面6aと、前面6aに対して接離方向Xの反対側の後面6bと、接離方向Xに対して直交した面である側面6cとを有している。前面6aに、キャビティ7を形成するためのキャビティ形成面7aが設けられている。ダイス6が直方体である場合、ダイス6は四つの側面6cを有している。
金型は、ダイス6を貫通するピン20を備えている。本実施形態では同一方向にスライドするピン20が二本設けられているが、ピン20は一本でもよいし、複数本でもよく、その本数は任意である。ピン20は、ダイス6の四つの側面6cのうち一つの側面6cの近くに位置している。ピン20は、鋳抜きピンや加圧ピン等である。ピン20は、ダイス6に対して所定方向にスライドする。ピン20は、その軸線方向に沿ってスライドし、即ち、ピン20のスライド方向はピン20の軸線方向(ピン軸線方向)である。図2等にピン軸線方向を矢印Yで示している。本実施形態では、ピン軸線方向Yはダイス6の接離方向Xと同一であるが、異なっていてもよい。ピン20は、キャビティ7に向けて前進し、キャビティ7から後退する。図2は、ピン20が前進した状態を示しており、図3は、ピン20が後退した状態を示している。ピン20の前端部は、前進状態においてキャビティ形成面7aからキャビティ7内に所定長さ突出し、後退状態ではキャビティ形成面7aから後退してキャビティ7には突出しない。尚、図2に示すキャビティ形成面7aは、ピン軸線方向Yに対して直交した直交面ではなく、直交面に対して傾斜した傾斜面となっているが、直交面であってもよい。
ピン20は上下方向に二本並設されている。ピン20の並設方向は、ピン軸線方向Yと直交する方向である。二本のピン20は同一径、同一形状であるが、互いに異なっていてもよい。一方のピン20は側面6cに近く、他方のピン20は側面6cから遠い。但し、二本のピン20が側面6cから同一距離に並設されていてもよい。
図5にピン20を示している。ピン20は断面円形である。ピン20は、前側(先端側)に位置する小径の第一軸部21と、第一軸部21の後側(基端側)に段差部26を介して連続する大径の第二軸部22とを有している。第一軸部21の前端部には前側に向けて徐々に小径となる先細り形状のテーパ部23が設けられている。図2のように、テーパ部23がキャビティ7に突出する。また、ピン20は、前後二分割の構成となっている。ピン20は、前側の第一軸部材24と後側の第二軸部材25とからなる。第一軸部材24と第二軸部材25は、互いに着脱可能に構成されている。第一軸部材24と第二軸部材25の脱着構成は任意であるが、本実施形態では、ネジ止めである。例えば、第一軸部材24の後端部に雌ネジ部24aが形成され、第二軸部材25の前端部には、雌ネジ部24aに螺合する雄ネジ部25aが形成される。第一軸部材24は、第一軸部21と第二軸部22の前端部22aを構成し、第二軸部材25は、第二軸部22の前端部22aを除く主要部22bを構成する。第二軸部22の前端部22aは、第一軸部材24と第二軸部材25を接続するための接続部となる。
図2及び図3のように、ダイス6には、円筒状の二本のブッシュが装着されている。二本のブッシュは互いに同一形状であってもよいが、本実施形態では互いに異なる形状となっている。具体的には、互いに一部の形状が異なる第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40が装着されている。第一ブッシュ30と第二ブッシュ40は、ピン20毎に配置されている。第一ブッシュ30は、側面6cに近いピン20を摺動可能に支持し、第二ブッシュ40は側面6cから遠いピン20を摺動可能に支持する。
図6に第一ブッシュ30と第二ブッシュ40を示している。第一ブッシュ30は、小径であって大部分の長さを占める第一主筒部31と、第一主筒部31の後側に一段大径となる第一段差部33を介して形成され、第一主筒部31よりも短い第一固定筒部32とを有している。第一ブッシュ30の内径は全長に亘って一定であって、ピン20の第一軸部21の外径に対応している。ピン20の第一軸部21が第一ブッシュ30の内周面に摺動支持される。第一主筒部31の外周面は断面円形であって且つ径一定である。第一ブッシュ30の前端面30aは、キャビティ形成面7aが傾斜面であることに対応して傾斜面となっている。第一固定筒部32は、第一主筒部31よりも大径である。第一固定筒部32の外周面の対向する二箇所には、外周面の一部が平面にカットされた第一Dカット面34が形成されている。一対の第一Dカット面34は互いに平行である。第一Dカット面34は、第一ブッシュ30の軸線まわりの向きを定めるためのものであって、第一ブッシュ30の回転を規制するためのものである。
第二ブッシュ40は第一ブッシュ30と同様の構成である。第二ブッシュ40は、第二主筒部41と、第二段差部43を介して第二主筒部41の後側に設けられた第二固定筒部42とを有している。第二ブッシュ40の前端面40aも、第一ブッシュ30の前端面30aと同様に、キャビティ形成面7aに対応した傾斜面となっている。第二ブッシュ40の内径は第一ブッシュ30の内径と同じである。第二主筒部41は第一主筒部31と同一である。第二固定筒部42は、第一固定筒部32と長さが異なる。第二固定筒部42は、第一固定筒部32よりも長い。即ち、第二ブッシュ40は、第二固定筒部42が第一ブッシュ30とは異なっている。第二固定筒部42には、第一Dカット面34と同様に第二Dカット面44が一対形成されている。第一Dカット面34同士の間の距離を第一規制幅とし、第二Dカット面44同士の間の距離を第二規制幅とすると、第二規制幅は、第一規制幅よりも広い。
図4に、ダイス6を単体の状態で示している。ダイス6には、キャビティ形成面7aから後面6bまで貫通するピン挿通孔50が形成されている。ピン挿通孔50は二本のピン20に対応して上下二つ形成されている。二つのピン挿通孔50は互いに平行であり、ピン軸線方向Yに沿って形成されている。ピン挿通孔50は、キャビティ形成面7aに開口する前部開口部50aと、ダイス6の後面6bに開口する後部開口部50bを有している。
ダイス6の側面6cには、横孔51が形成されている。横孔51は、ダイス6の四つの側面6cのうちピン挿通孔50に最も近い側面6cに開口していることが好ましい。横孔51は、側面6cからピン軸線方向Yと直交する方向に沿って掘られている。横孔51は、非貫通の孔である。横孔51は、二つのピン挿通孔50を横断していて、二つのピン挿通孔50よりも深く形成されている。横孔51の開口部51aは例えば矩形である。
横孔51が形成されることにより、ピン挿通孔50は前後二つに分断されている。ピン挿通孔50は、横孔51よりも前側のブッシュ装着孔52と、横孔51よりも後側のホルダー孔53に区分される。ブッシュ装着孔52は、ピン挿通孔50の全長のうち、キャビティ形成面7aから横孔51までの部分である。ホルダー孔53は、ピン挿通孔50の全長のうち、横孔51からダイス6の後面6bまでの部分である。
上下二つのブッシュ装着孔52にはそれぞれ第一ブッシュ30と第二ブッシュ40が装着される。第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40は、二つのブッシュ装着孔52に嵌合される。ブッシュ装着孔52の直径は、第一主筒部31及び第二主筒部41の外径と同一であり、第一固定筒部32及び第二固定筒部42の外径よりも小さい。ブッシュ装着孔52の長さは、第一主筒部31及び第二主筒部41の長さと同一である。ホルダー孔53は、ブッシュ装着孔52と同軸である。ホルダー孔53は、ブッシュ装着孔52よりも大径である。ホルダー孔53の直径は、ピン20の第二軸部22の直径よりも若干大きく、第一固定筒部32及び第二固定筒部42の外径よりも大きい。
図2及び図3のように、横孔51には固定用埋め子60が挿入されている。固定用埋め子60は横孔51の大きさに対応した大きさを有している。図7及び図8に示すように、固定用埋め子60は、直方体形状である。固定用埋め子60の上面60aは、ピン軸線方向Yに沿った平面である。固定用埋め子60の前面60b及び後面60cは、ピン軸線方向Yに対して直交している。固定用埋め子60の前面60bと後面60cの法線方向がピン軸線方向Yである。
固定用埋め子60の前面60bにはスリット61が形成されている。スリット61は、固定用埋め子60の前面60bから下面60dにかけて上下方向に沿って延びて形成されており、固定用埋め子60の前面60bと下面60dに開口している。スリット61は、第一スリット幅を有する第一スリット部62と、第一スリット部62の下側に連続し、第一スリット幅よりも広い第二スリット幅を有する第二スリット部63とを有している。第一スリット幅は第一ブッシュ30の第一規制幅に対応していてそれと略同じであり、第二スリット幅は第二ブッシュ40の第二規制幅に対応していてそれと略同じである。図7(b)のように、第一スリット部62に第一ブッシュ30の第一固定筒部32が係合し、第二スリット部63に第二ブッシュ40の第二固定筒部42が係合する。第一ブッシュ30は第一スリット部62によって回り止めされ、第二ブッシュ40は第二スリット部63によって回り止めされる。図8のように、第二スリット部63は第一スリット部62よりも後側に延びて形成されている。第二スリット部63のピン軸線方向Yの長さは、第一スリット部62のピン軸線方向Yの長さよりも長い。第一スリット部62のピン軸線方向Yの長さは、第一固定筒部32の長さに対応していてそれと等しく、第二スリット部63のピン軸線方向Yの長さは、第二固定筒部42の長さに対応していてそれと等しい。
固定用埋め子60は、横孔51において第一ブッシュ30と第二ブッシュ40を固定するための第一固定用嵌合部64と第二固定用嵌合部65を有している。第一固定用嵌合部64と第二固定用嵌合部65は上下に並んで形成されており、第二固定用嵌合部65は第一固定用嵌合部64の下側に設けられている。第一固定用嵌合部64と第二固定用嵌合部65はスリット61の直後に設けられている。第一固定用嵌合部64は第一スリット部62の直後に設けられ、第二固定用嵌合部65は第二スリット部63の直後に設けられている。第一固定用嵌合部64の前面は、第二固定用嵌合部65の前面よりも前側に位置しており、第一固定用嵌合部64の前面と第二固定用嵌合部65の前面との間には段差部が設けられている。一方、第一固定用嵌合部64の後面と第二固定用嵌合部65の後面は面一であって、固定用埋め子60の後面60cを構成している。
横孔51のピン軸線方向Yの長さは、第一固定筒部32及び第二固定筒部42よりも長い。第一固定用嵌合部64のピン軸線方向Yの長さ(厚さ)は、ブッシュ装着孔52に装着された第一ブッシュ30の後端面30bと横孔51の後側の壁面51cとの間の離間距離に等しい。また、第二固定用嵌合部65のピン軸線方向Yの長さ(厚さ)は、ブッシュ装着孔52に装着された第二ブッシュ40の後端面40bと横孔51の後側の壁面51cとの間の離間距離に等しい。横孔51のピン軸線方向Yの長さは、第一固定筒部32の長さと第一固定用嵌合部64のピン軸線方向Yの長さを合わせた合計長さに等しく、また、第二固定筒部42の長さと第二固定用嵌合部65のピン軸線方向Yの長さを合わせた合計長さに等しい。
第一固定用嵌合部64と第二固定用嵌合部65には、それぞれピン軸線方向Yに沿って貫通孔66が形成されている。貫通孔66をピン20の第一軸部21が挿通する。貫通孔66の直径は、第一軸部21の直径よりも若干大きく、第二軸部22の直径よりも小さい。
次に、金型の組立手順を説明する。まず、図8のように、ダイス6の二つのブッシュ装着孔52にそれぞれ第一ブッシュ30と第二ブッシュ40を装着する。第二ブッシュ40をダイス6の後面6bからホルダー孔53に挿入し、ホルダー孔53を通過させる。そして、第二主筒部41を下側(横孔51の開口部51aに遠い側)のブッシュ装着孔52に嵌合させて、第二段差部43を横孔51の前側の壁面51bに当接させる。第二段差部43が横孔51の前側の壁面51bに当接することにより、第二ブッシュ40のピン軸線方向Yの位置が定まる。同様にして、第一ブッシュ30を上側のブッシュ装着孔52に嵌合させ、第一段差部33を横孔51の前側の壁面51bに当接させる。
第二ブッシュ40の後端面40bは第一ブッシュ30の後端面30bよりも後側に位置している。横孔51の開口部51aから第一固定筒部32と第二固定筒部42を視認することができ、第一ブッシュ30の後端面30bと第二ブッシュ40の後端面40bがピン軸線方向Yに位置ずれしていることを目視確認できる。これにより、第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40のブッシュ装着孔52への装着ミスを容易に防止することができる。即ち、第一ブッシュ30を間違って下側のブッシュ装着孔52に装着したり、あるいは、第二ブッシュ40を間違って上側のブッシュ装着孔52に装着したりすることを防止できる。
このように第一ブッシュ30と第二ブッシュ40を装着した後、図9のように横孔51に固定用埋め子60を嵌合させる。固定用埋め子60の下面60dは横孔51の底面51dに当接する。固定用埋め子60の上面60aはダイス6の側面6cと面一となるが、面一でなくてもよい。固定用埋め子60の前面60b、後面60c及び側面60e(図7参照)は、それぞれ横孔51の前側の壁面51b、後側の壁面51c及び側方の壁面51eに当接する。そして、第一固定用嵌合部64は、第一ブッシュ30の後端面30bと横孔51の後側の壁面51cの間に嵌合し、第二固定用嵌合部65は、第二ブッシュ40の後端面40bと横孔51の後側の壁面51cの間に嵌合する。第一固定用嵌合部64により第一ブッシュ30の後側への移動が阻止され、第二固定用嵌合部65により第二ブッシュ40の後側への移動が阻止される。
その後、図2のように二本のピン20をダイス6の後面6bから挿入する。ピン20の段差部26が固定用埋め子60の後面60cに当接した状態がピン20の突出状態であり、それ以上のピン20の前進が固定用埋め子60により阻止される。ピン20が前後にスライドするとき、第一軸部21が第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40と摺動するが、第一軸部21は固定用埋め子60とは摺動せず、また、第二軸部22はダイス6とは摺動しない。
以上のように、ピン挿通孔50の全長の途中位置に横孔51が設けられ、横孔51からキャビティ形成面7aまでの区間のみにブッシュ装着孔52が設けられている。そのため、ブッシュ装着孔52の長さを短くすることができ、ブッシュ装着孔52の加工が容易になる。また、第一ブッシュ30と第二ブッシュ40の長さも短縮できる。そのため、第一ブッシュ30と第二ブッシュ40の製作コストも低減でき、メンテナンスも容易になってメンテナンス費用も削減できる。ダイス6の四つの側面6cのうちピン20に最も近い側面6cに横孔51を形成すると、横孔51の深さを最小限に抑制でき、横孔51の加工が容易になるうえに、固定用埋め子60も小型化できて、固定用埋め子60の製作コストも抑制できる。
また、横孔51からダイス6の後面6bまではホルダー孔53が形成されていて、ホルダー孔53はブッシュ装着孔52よりも大径であるため、ホルダー孔53の加工も容易であって、しかも、第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40をダイス6の後面6bからホルダー孔53を通してブッシュ装着孔52に容易に装着することができる。
また、横孔51に装着された固定用埋め子60によって第一ブッシュ30と第二ブッシュ40が抜け止めされている。そのため、例えばダイス6の後面6bから第一ブッシュ30と第二ブッシュ40をピン軸線方向Yに沿ってネジ止めする必要もなく、長いネジ加工も不要となる。特に、固定用埋め子60に第一固定用嵌合部64と第二固定用嵌合部65が設けられているので、一つの固定用埋め子60を横孔51に嵌合させることによって、第一ブッシュ30と第二ブッシュ40をダイス6に一度に固定できる。
更に、第一ブッシュ30の後端面30bと第二ブッシュ40の後端面40bが互いにピン軸線方向Yに位置ずれしているので、横孔51の開口部51aから第一ブッシュ30の後端面30bと第二ブッシュ40の後端面40bの位置を目視確認することができる。そのため、第一ブッシュ30と第二ブッシュ40の装着ミスを容易に防止することができる。特に、ダイス6の側面6cに開口した横孔51の開口部51aに近い第一ブッシュ30の後端面30bが第二ブッシュ40の後端面40bよりも前側に位置ずれしているので、容易に目視確認できる。
また、固定用埋め子60の第一スリット部62と第二スリット部63によって第一ブッシュ30と第二ブッシュ40のピン20軸線まわりの回転を一括的に規制することができる。そのため、キャビティ形成面7aの傾斜と第一ブッシュ30の前端面30a及び第二ブッシュ40の前端面40aの傾斜とを確実に合わせることができる。しかも、第一スリット部62の第一スリット幅と第二スリット部63の第二スリット幅が互いに異なっているので、第一スリット部62で第一ブッシュ30の回転を確実に規制できると共に、第二スリット部63で第二ブッシュ40の回転を確実に規制できる。尚、第一Dカット面34の第一規制幅と第二Dカット面44の第二規制幅が互いに異なっているので、それを目視確認することによっても第一ブッシュ30と第二ブッシュ40の装着ミスを防止することができる。
また、ピン20が前後二分割の構成となっていて、第一軸部材24と第二軸部材25が互いに着脱可能に構成されている。そのため、例えば第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40と摺動する第一軸部21が摩耗等しても、第一軸部材24のみを容易に交換できる。更に、第一軸部材24を第二軸部材25よりも硬い材質とすることもでき、第一軸部21の耐久性を高めることが容易であって且つ、高価な材質をピン20の全体に使用する場合に比してコストを抑制できる。
尚、横孔51の大きさや形状は種々であってよい。例えば、図10~図12に示すように、横孔51のピン軸線方向Yの長さを拡大してもよい。横孔51のピン軸線方向Yの長さは、第一ブッシュ30及び第二ブッシュ40の長さよりも長い。図10に二点鎖線で示すように、横孔51に第一ブッシュ30と第二ブッシュ40を挿入することができる。そして、図10及び図11のように、横孔51から第一ブッシュ30と第二ブッシュ40をブッシュ孔にそれぞれ挿入し、その後、図12のように横孔51に固定用埋め子60を嵌合させる。このように横孔51から第一ブッシュ30と第二ブッシュ40をブッシュ装着孔52に装着することによって組み立てがより一層容易になる。また、第一ブッシュ30と第二ブッシュ40をより一層短縮することも可能になる。
1 固定型
2 可動型
3 固定ホルダー
4 固定ダイス
5 可動ホルダー
6 可動ダイス(ダイス)
6a 前面
6b 後面
6c 側面
7 キャビティ
7a キャビティ形成面
8 プランジャ
9 スリーブ
10 ランナー
20 ピン
21 第一軸部
22 第二軸部
22a 前端部
22b 主要部
23 テーパ部
24 第一軸部材
24a 雌ネジ部
25 第二軸部材
25a 雄ネジ部
26 段差部
30 第一ブッシュ
30a 前端面
30b 後端面
31 第一主筒部
32 第一固定筒部
33 第一段差部
34 第一Dカット面
40 第二ブッシュ
40a 前端面
40b 後端面
41 第二主筒部
42 第二固定筒部
43 第二段差部
44 第二Dカット面
50 ピン挿通孔
50a 前部開口部
50b 後部開口部
51 横孔
51a 開口部
51b 前側の壁面
51c 後側の壁面
51d 底面
51e 側方の壁面
52 ブッシュ装着孔
53 ホルダー孔
60 固定用埋め子
60a 上面
60b 前面
60c 後面
60d 下面
60e 側面
61 スリット
62 第一スリット部
63 第二スリット部
64 第一固定用嵌合部
65 第二固定用嵌合部
66 貫通孔
X 接離方向
Y ピン軸線方向

Claims (4)

  1. ダイスにブッシュ装着孔が設けられ、キャビティに向けて前進後退するピンを摺動支持する筒状のブッシュがブッシュ装着孔に挿入されている金型であって、
    ダイスは、キャビティに面した前面と、前面とは前後反対側の後面と、前面と後面とを接続する側面と、を有し、
    ダイスに、側面に開口してブッシュ装着孔まで延びる横孔が設けられ、横孔からキャビティまでの区間にブッシュ装着孔が設けられており、
    横孔に、固定用嵌合部を有する固定用埋め子が装着され、固定用嵌合部にはピンが挿通する貫通孔が設けられ、
    横孔の壁面とブッシュの後端面の間に固定用嵌合部が嵌合することにより、ブッシュが抜け止め固定されている、金型。
  2. ブッシュを横孔からブッシュ装着孔に装着できるように、横孔のピン軸線方向の長さは、ブッシュの長さよりも長い、請求項記載の金型。
  3. 複数のピンを摺動支持する複数のブッシュがダイスに並設され、一つの固定用埋め子で複数のブッシュが抜け止め固定されている、請求項1又は2記載の金型。
  4. 複数のブッシュの後端面は互いにピン軸線方向に位置ずれしており、固定用埋め子は、ピン軸線方向の長さが互いに異なる複数の固定用嵌合部を有している、請求項記載の金型。
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