JP7335746B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、ガスにより発電を行う燃料電池システムに関する。
発電に伴い、排気から凝縮水を得る燃料電池システムがある。
特開2014―229402号公報
従来、燃料電池から排出される排ガスを冷媒で冷却して凝縮水を生成し、この凝縮水が燃料電池の発電に用いる改質水として用いられている。しかし、凝縮水の多くは改質水として使用され、余剰水量が殆ど無いため、例えば災害などで断水し住宅で雑用水の確保が困難なった場合に、この凝縮水を雑用水として利用できない。
本発明の課題は、ユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、凝縮水の生成量を増加させることである。
第1態様に係る燃料電池システムは、燃料、空気制御部を用いて供給される空気、及び前記燃料の改質を行う改質水が供給されて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池の排ガスを冷媒で冷却し、凝縮水を生成する排気熱交換部と、前記冷媒を冷却する冷却部と、少なくともユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる制御装置と、を有することを特徴とする。
この構成によると、少なくともユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、制御装置は、排ガスと冷媒との熱交換量を増加させる。
制御装置が排ガスと冷媒との熱交換量を増加させることで、冷媒との熱交換によって生成される凝縮水の生成量が増加する。
このように、ユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、凝縮水の生成量を増加させることができる。
第2態様に係る燃料電池システムは、第1態様に記載の燃料電池システムにおいて、前記凝縮水を前記改質水として貯留する改質水貯留部を有し、前記改質水貯留部に貯留された改質水の量を検知する水量センサを有し、前記水量センサによって検知される改質水の量が、予め定められた基準値未満になると、前記制御装置は、前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させることを特徴とする。
この構成によると、水量センサによって検知される改質水の量が、予め定められた基準値未満になると、制御装置は、排ガスと冷媒との熱交換量を増加させる。これにより、凝縮水によって、燃料電池へ供給する改質水を賄うことができる。
第3態様に係る燃料電池システムは、第1又は第2態様に記載の燃料電池システムにおいて、ユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示を入力可能な入力部を有することを特徴とする。
この構成によると、ユーザが入力部に凝縮水の生成量を増加させる増加指示を入力することで、凝縮水の生成量を増加させることができる。
第4態様に係る燃料電池システムは、第1~第3態様の何れか1態様に記載の燃料電池システムにおいて、前記冷媒が前記排気熱交換部を通過するように、前記冷媒を循環させる循環部を有し、前記制御装置は、前記冷却部を制御して前記冷媒の冷却量を大きくさせる、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の内少なくとも一つを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させることを特徴とする。
この構成によると、制御装置は、冷却部を制御して冷媒の冷却量を大きくさせる、循環部を制御して単位時間当たりに排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び空気制御部を制御して燃料電池への空気の供給量を減少させる、の内少なくとも一つを実行して排ガスと冷媒との熱交換量を増加させる。
このように、制御装置が、冷却部、循環部、及び空気制御部の内少なくとも一つを制御することで、凝縮水の生成量を増加させることができる。
第5態様に係る燃料電池システムは、第4態様に記載の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記冷却部を制御して前記冷媒の冷却量を大きくさせる、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の全てを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させることを特徴とする。
この構成によると、制御装置は、冷却部を制御して冷媒の冷却量を大きくさせる、循環部を制御して単位時間当たりに排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び空気制御部を制御して燃料電池への空気の供給量を減少させる、の全てを実行して排ガスと冷媒との熱交換量を増加させる。
これにより、制御装置が、何れか一つだけを実行する場合と比して、凝縮水の生成量を増加させることができる。
第6態様に係る燃料電池システムは、第1~第5態様の何れか1態様に記載の燃料電池システムにおいて、前記排気熱交換部との間で前記冷媒が循環すると共に、前記冷媒を貯留する加圧式の冷媒貯留部と、前記冷媒貯留部で温められた上水が流れる第一流路部材と、前記冷媒貯留部へ供給される上水が流れる第二流路部材と、前記冷媒貯留部で温められた上水が前記第一流路部材を流れるのを遮断する第一遮断部材と、前記冷媒貯留部へ供給される上水が前記第二流路部材を流れるのを遮断する第二遮断部材と、を有することを特徴とする。
この構成によると、第一遮断部材によって、冷媒貯留部で温められた上水の流れを遮断し、第二遮断部材によって、冷媒貯留部へ供給される上水の流れを遮断する。これにより、外部から上水が供給されない断水時に、加圧式の冷媒貯留部の保圧状態を維持することができる。
第7態様に係る燃料電池システムは、第6態様に記載の燃料電池システムにおいて、クレーム7コピー、ことを特徴とする。
この構成によると、ユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、制御装置は、第一遮断部材を制御し、冷媒貯留部で温められた上水が第一流路部材を流れるのを遮断し、第二遮断部材を制御し、冷媒貯留部へ供給される上水が第二流路部材を流れるのを遮断する。これにより、ユーザが第一遮断部材及び第二遮断部材を操作することなく、上水の流れを遮断することができる。
本態様では、必要に応じて、凝縮水の生成量を増加させることができる燃料電池システムを得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムを示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムに備えられた燃料電池モジュールを示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムに備えられた制御装置の制御系を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムに備えられた改質水タンク、水量センサ、及び排出機構を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムにおいて、通常モードから増加モードへ、又は増加モードから通常モードへ移行する工程を示したフロー図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムに備えられた改質水タンク、水量センサ、及び排出機構を示した構成図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムに備えられた改質水タンク、水量センサ、及び排出機構を示した構成図である。 (A)(B)本発明の第4実施形態に係る燃料電池システムに備えられた冷媒タンク、及び上水熱交換器等を示した構成図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム10を図1~図5にしたがって説明する。本実施形態の燃料電池システム10は、一例として住宅に用いられるものである。なお、各図に示す矢印UPは、鉛直方向の上方を示す。
燃料電池システム10は、図1に示されるように、冷媒タンク付き燃料電池ユニット12(以下「電池ユニット12)」)、及び電池ユニット12とは別体とされた図示せぬバックアップ熱源機ユニット(以下「熱源機ユニット)」)の2個のユニットで構成されている。さらに、燃料電池システム10は、燃料電池システム10に設けられた各種電装部品の制御を行う制御装置70を備えている。この電池ユニット12、及び熱源機ユニット14は、一例として、屋外のコンクリート等で形成された基礎の上、又はベランダ等に設置することができる。
(電池ユニット12の構成)
電池ユニット12の筐体16の内部には、発電を行うと共に排ガスを排出する発電部17、排ガスによって冷媒W2を加熱する冷媒加熱部19、及び冷媒W2によって上水を加熱する上水加熱部21が設けられている。
-発電部17-
発電部17は、都市ガス、空気(酸素)及び改質水W1が供給されて発電を行う燃料電池モジュール18(以下「電池モジュール18」)と、都市ガスを電池モジュール18へ供給する燃料ガス管20とを備えている。さらに、発電部17は、燃料ガス管20の中間部に設けられ都市ガス中に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫器22と、電池モジュール18へ供給する改質水W1を貯留する改質水タンク24と、改質水タンク24の改質水W1の量を検知する水量センサ214と、改質水タンク24に貯留されている改質水W1を外部に取り出す取出し機構220とを備えている。また、発電部17は、ユーザによって凝縮水の生成量を増加させる増加指示をリモコンで入力できる入力部210を備えている。なお、入力部210、改質水タンク24、水量センサ214、及び取出し機構220については、詳細を後述する。
また、発電部17は、改質水タンク24と電池モジュール18とを連結する改質水供給管26と、改質水供給管26の中間部に設けられ、改質水タンク24の改質水W1を電池モジュール18へ供給するための改質水ポンプ28とを備えている。さらに、発電部17は、電池モジュール18で発電された電力を外部へ送電する配線66と、配線66の中間部に設けられ、直流電力を交流電力に変換するインバータ68と、空気ブロワ86が設けられた酸化ガス管88とを備えている。空気ブロワ86は、空気制御部の一例である。
-冷媒加熱部19-
冷媒加熱部19は、冷媒W2を貯留する冷媒タンク30と、電池モジュール18から排出された排ガスと冷媒W2との間で熱交換を行う排気熱交換器31と、電池モジュール18と排気熱交換器31とを接続する第1排ガス管32とを備えている。さらに、冷媒加熱部19は、排気熱交換器31の内部で生成された水分(排気熱交換器31の内部で凝縮された排ガス中の水分)を改質水タンク24へ排出するための排水管35と、排水管35の途中から分岐し、排気熱交換器31を通過した排ガスを筐体16の外部へ排出するための第2排ガス管34とを備えている。また、冷媒加熱部19は、冷媒タンク30の底部と排気熱交換器31とを連結し冷媒タンク30の冷媒W2を排気熱交換器31へ供給するための配管36を備えている。
さらに、冷媒加熱部19は、冷媒タンク30の天井壁30aと排気熱交換器31とを連結し、排気熱交換器31を通過した冷媒W2を冷媒タンク30へ戻すための配管38と、配管38の途中に配置され、冷媒タンク30へ戻される冷媒W2の温度を検知する温度センサ37とを備えている。
また、冷媒加熱部19は、配管36に設けられて冷媒タンク30の冷媒W2を排気熱交換器31側へ送り出すための熱回収ポンプ40と、配管36に設けられて冷媒W2の熱を外部に放出可能とするラジエータ等を備えた冷却部42とを備えている。熱回収ポンプ40は、循環部の一例であって、排気熱交換器31は、排気熱交換部の一例である。
なお、本実施形態では、冷媒タンク30の冷媒W2として水(一例として水道水等)が用いられている。
さらに、冷媒タンク30の天井壁30aには、開口は形成されておらず、冷媒タンク30は、冷媒W2が充填された加圧式タンクとされている。
以上説明したように、筐体16の内部には、冷媒タンク30と排気熱交換器31との間で冷媒W2が循環する経路、即ち、配管36及び配管38で第1の循環経路118が形成されている。
-上水加熱部21-
上水加熱部21は、冷媒タンク30の冷媒W2と筐体16の外部から供給された上水との間で熱交換を行うために、冷媒タンク30の下端側の部分に端部が連結された上水管52と、冷媒タンク30の上端側の部分に端部が連結された排出管54とを備えている。
上水管52は、筐体16の外部から上水を30へ供給する配管であって、排出管54は、冷媒タンク30で温められた上水を筐体16の外部へ排出する配管である。
さらに、上水管52の途中には、上水の流れを遮断する遮断部材56が配置されており、排出管54の途中には、上水の流れを遮断する遮断部材58が配置されている。また、上水加熱部21には、上水管52において遮断部材56に対して上水の流れ方向の上流側の部分と、排水管54において遮断部材58に対して上水の流れ方向の下流側の部分とを連結する連結管60とが設けられている。
(電池モジュール18の構成)
次に、発電部17に備えられた電池モジュール18について具体的に説明する。電池モジュール18の筐体71の内部には、図2に示されるように、改質触媒72と、バーナ74と、燃料電池スタック76と、が設けられている。電池モジュール18は、燃料電池の一例である。
改質触媒72は、燃料ガス管20と接続されている。この改質触媒72には、脱硫器22にて硫黄化合物が吸着除去された都市ガスが燃料ガス管20を通じて供給される。この改質触媒72は、供給された都市ガス(原料ガス)を、改質水供給管26を通じて供給された改質水(凝縮水)W1を利用して水蒸気改質する。
バーナ74には、後述するスタック排ガス管80が接続されている。このバーナ74は、スタック排ガス管80を通じて供給されたバーナガス(未反応の水素ガスを含むスタック排ガス)を燃焼し、改質触媒72を加熱する。そして、この改質触媒72では、脱硫器22から供給された都市ガス(原料ガス)から、水素ガスを含む燃料ガスが生成される。この燃料ガスは、燃料ガス管75を通じて後述する燃料電池スタック76の燃料極78へ供給される。
燃料電池スタック76は、固体酸化物形の燃料電池スタックであり、積層された複数の燃料電池セル81(図2では1つのみ図示)を有している。各燃料電池セル81は、電解質層82と、この電解質層82の表裏面にそれぞれ積層された燃料極78及び空気極84とを有している。
空気極84(カソード極)には、空気ブロワ86が設けられた酸化ガス管88を通じて酸化ガス(筐体16の外部の空気)が供給される。この空気極84では、下記式(1)で示されるように、酸化ガス中の酸素と後述する燃料極78で生成された電子とが反応して酸素イオンが生成される。この酸素イオンは、電解質層82を通って燃料極78に到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e →O2- ・・・(1)
一方、燃料極78では、下記式(2)及び式(3)で示されるように、電解質層82を通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)及び二酸化炭素と、電子が生成される。燃料極78で生成された電子は、外部回路を通って空気極84に到達する。そして、このようにして電子が燃料極78から空気極84に移動することにより、各燃料電池セル81において発電される。また、各燃料電池セル81は、発電時に上記反応に伴って発熱する。
(燃料極反応)
+O2- →HO+2e ・・・(2)
CO+O2- →CO+2e ・・・(3)
燃料電池スタック76に接続されたスタック排ガス管80の上流側は、燃料極排ガス管90及び空気極排ガス管92に分岐されており、この燃料極排ガス管90及び空気極排ガス管92は、燃料極78及び空気極84にそれぞれ接続されている。燃料極78から排出された燃料極排ガスと、空気極84から排出された空気極排ガスとは、燃料極排ガス管90及び空気極排ガス管92を通じて排出されると共に、スタック排ガス管80内にて混合されてスタック排ガスとされる。このスタック排ガスは、燃料極排ガスに含まれる未反応の水素ガスを含んでおり、前述の通り、バーナ74にバーナガスとして供給される。なお、このバーナ74には、バーナ排ガスを排気熱交換器31へ排出する第1排ガス管32が接続されている。
(制御装置70)
制御装置70は、図3に示されるように、系統電力又はインバータ68からの電力が供給され、電池ユニット12の電装部品、例えば、改質水ポンプ28、熱回収ポンプ40、冷却部42等の制御を行う。
(作用)
次に、本実施形態の燃料電池システム10の動作について説明する。
燃料電池システム10では、図2に示す改質触媒72から燃料ガスが燃料電池スタック76の燃料極78へ供給されると共に、空気ブロワ86が稼動して酸化ガス管88から酸化ガスとしての空気が燃料電池スタック76の空気極84へ供給される。これにより、燃料電池スタック76において燃料ガス及び酸化ガスが反応し発電する。
この発電に伴い燃料電池スタック76からは、未反応の水素ガスを含むスタック排ガスが排出され、このスタック排ガスは、バーナガスとしてバーナ74にて燃焼される。このバーナ74からは、バーナ排ガスが排出される。このバーナ排ガスは、水蒸気を含んでおり、図1に示す第1排ガス管32を通じて排気熱交換器31へ供給される。
この排気熱交換器31では、バーナ排ガスと冷媒タンク30から供給された冷媒W2との間で熱交換がなされ、冷媒W2が加熱されると共にバーナ排ガスに含まれる水蒸気が凝縮される。排気熱交換器31で生成された凝縮水(蒸留水)は、改質水W1として改質水タンク24に回収される。改質水タンク24に回収された改質水W1は、改質水供給管26を通じて改質触媒72へ供給され、図2に示す改質触媒72にて水蒸気改質用の水蒸気として利用される。なお、水分の除去されたバーナ排ガスは、第2排ガス管34を介して外部に排出される。
また、図1に示す熱回収ポンプ40を稼動させることで、第1の循環経路118は、冷媒タンク30と排気熱交換器31との間で冷媒W2を循環させる。このため、冷媒タンク30内の下側の冷媒W2は配管36を介して排気熱交換器31へ供給され、排気熱交換器31で加熱された後、冷媒タンク30の上側に戻り、これによって冷媒タンク内の冷媒W2の温度が上側から下側に向けて徐々に上昇する。
ここで、燃料電池システム10では、発電に用いる改質水W1は、水蒸気を含んだバーナ排ガスから回収するため、バーナ排ガスを冷却する必要がある。その際、十分な量の水を回収するために、バーナ排ガスを一定温度(例えば、47°C)以下まで冷却する必要がある。
バーナ排ガスの冷却には、熱回収水(冷媒W2)と熱交換する方法をとるが、例えば、発電を行っており、かつ、湯の使用が少ない場合などで、冷媒タンク30が満蓄になる等の状況により熱回収水温が上昇してくると、バーナ排ガスを十分には冷却できなくなり、十分な量の改質水W1を確保できなくなる。そのため、熱回収水の温度は一定(例えば、44°C)以下に保つ必要があり、配管36に冷媒W2の熱を外部に放出可能とする冷却部42を配置し、必要に応じて冷媒W2の冷却を行う。
また、ユーザが図示せぬ蛇口を開放して出湯要求をしたときに、温められた冷媒タンク30の冷媒W2は、冷媒タンク30で、外部より供給された上水との間で熱交換を行う。さらに、冷媒タンク30で温められた上水は、排出管54を流れて筐体16の外部へ排出され、出湯される。
なお、上水を温める必要がない場合には、遮断部材56、58が上水の流れを遮断し、上水は、連結管60を流れて筐体16の外部へ排出される。
(要部構成)
次に、入力部210、改質水タンク24、水量センサ214、取出し機構220、及び凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取り、制御装置70が各部を制御する構成等について説明する。
-入力部210-
入力部210は、凝縮水の生成量を増加させる増加指示、及び後述する取出しポンプ224を稼動させる稼動指示をユーザがリモコンで入力できるように、図1に示されるように、筐体16の外部に配置されている。
この構成において、ユーザによって凝縮水の生成量を増加させる増加指示が入力部210へ入力されると、制御装置70は、凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取る。この増加信号を受け取ると、詳細は後述するが、凝縮水の生成量が増加し、増加した凝縮水が、筐体16から外部へ供給される。そして、供給された水は、ユーザによって雑用水として使用される。
-改質水タンク24、水量センサ214-
改質水タンク24は、図4に示されるように、上方が開放された箱型とされている。水量センサ214は、一例として静電容量式の水量センサで、改質水W1の水位を検知することで改質水W1の量を検知するようになっている。
この構成において、制御装置70は、水量センサ214の検知結果により、改質水タンク24内の改質水W1の量を取得する。具体的には、制御装置70は、水量センサ214の検知結果により、発電部17を稼動させるために必要となる基準値K1(図4参照)に対する改質水W1の未達量及び過達量を取得する。改質水タンク24内の改質水W1の量が基準値K1未満の場合に、制御装置70は、凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取る。この増加信号を受け取ると、詳細は後述するが、凝縮水の生成量が増加し、増加した凝縮水によって、改質水タンク24内の改質水W1が、基準値K1に達する。
-取出し機構220-
取出し機構220は、図4に示されるように、取出し配管222と、取出しポンプ224と、取出し口228とを備えている。
取出し配管222は、L字状とされており、水平方向に延びている水平部222aと、垂直方向に延びている垂直部222bとを有している。水平部222aの一端は、改質水タンク24の側板24aの外側において基準値K1の上方部分に取り付けられている。具体的には、基準値K1を超えた改質水W1が水平部222aへ流れ込むように、水平部222aの一端が、改質水タンク24の側板24aの外側に取り付けられている。さらに、垂直部222bは、水平部222aの他端から下方へ延びており、垂直部222bの下端は、筐体16の底板16aに達している。
取出しポンプ224は、取出し配管222の水平部222aに設けられており、改質水タンク24に貯留されている改質水W1を改質水タンク24から取り出すようになっている。取出し口228は、取出し配管222の垂直部222bの下端部に取り付けられており、垂直部222bの下端部を筐体16の底板16aに取り付けている。
この構成において、改質水タンク24に貯留されている改質水W1の量が基準値K1を超えているときに、入力部210に取出しポンプ224を稼動させる稼動指示が入力されると、取出しポンプ224が、改質水タンク24に貯留されている改質水W1を改質水タンク24から取り出す。さらに、改質水タンク24から取り出された改質水W1は、取出し配管222を流れ、取出し口228を流れて、筐体16から外部へ供給される。
-制御装置70-
図3に示す制御装置70が、凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取っていない場合には、排気熱交換器31で生成される凝縮水の量を電池モジュール18へ供給される改質水W1の量だけに基づいて決める通常モードで、電池ユニット12の各部を制御する。
さらに、制御装置70は、前述した増加信号を受け取ると、電池ユニット12を通常モードから凝縮水を増加させる増加モードへ切り替える。具体的には、制御装置70は、熱回収ポンプ40、冷却部42、及び空気ブロワ86を制御して凝縮水を増加させる。なお、制御装置70の各部の制御の詳細については、後述する要部構成の作用と共に説明する。
(要部構成の作用)
要部構成の作用について、図5に示すフロー図と共に説明する。
燃料電池システム10を稼動させると、ステップS100で、制御装置70は、電池ユニット12を通常モードで稼働させる。なお、通常モードでは、取出しポンプ224は、稼動していない。
次に、ステップS200で、制御装置70が、凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取ったか否かを判断する。具体的には、制御装置70は、改質水タンク24に貯留されている改質水W1の量が基準値K1未満の場合に、又はユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示が入力部210へ入力された場合に、凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取る。
増加信号を受け取った場合は、ステップS300へ移行し、増加信号を受け取っていないと判断した場合は、再度ステップS200で、制御装置70は、前述した判断を行う。つまり、増加信号を受け取っていない場合は、通常モードが継続される。
次に、ステップS300で、制御装置70は、電池ユニット12を通常モードから凝縮水を増加させる増加モードへ切り替える。具体的には、制御装置70は、図1に示す冷却部42を制御し、冷却部42の運動量を大きくすることで、冷媒W2の冷却量を大きくさせる。本実施形態では、一例として、冷却部42の運動量を、通常モードのときの運動量から20〔%〕増加させる。
冷却部42の運動量を大きくすることで、排気熱交換器31へ供給される冷媒W2の温度が通常モードのときの温度に対して低下する。冷媒W2の温度が低下することで、排気熱交換器31でのバーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加する。バーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加することで、排気熱交換器31で生成される凝縮水は、増加して改質水W1として改質水タンク24に回収される。
さらに、制御装置70は、図1に示す熱回収ポンプ40の回転数を増加させる。換言すれば、制御装置70は、単位時間当たりに排気熱交換器31を通過する冷媒W2の量を増加させる。本実施形態では、一例として、熱回収ポンプ40の回転数を、通常モードのときの回転数から20〔%〕増加させる。
熱回収ポンプ40の回転数を増加させることで、単位時間当たりに排気熱交換器31を通過する冷媒W2の量が増加する。排気熱交換器31を通過する冷媒W2の量が増加することで、排気熱交換器31でのバーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加する。バーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加することで、排気熱交換器31で生成される凝縮水は、増加して改質水W1として改質水タンク24に回収される。
さらに、制御装置70は、図1に示す空気ブロワ86の回転数を減少させる。換言すれば、制御装置70は、燃料電池スタック76の空気極84への空気の供給量を減少させる。本実施形態では、一例として、空気ブロワ86の回転数を、通常モードのときの回転数から20〔%〕減少させる。
空気ブロワ86の回転数を減少させることで、図2に示す燃料電池スタック76の空気極84へ供給される空気の量が減少する。これにより、バーナ排ガスの露点が上昇する。つまり、バーナ排ガスに含まれる水蒸気が凝縮する温度が上昇する。
バーナ排ガスに含まれる水蒸気が凝縮する温度が上昇することで、排気熱交換器31でのバーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加する。バーナ排ガスと冷媒W2との熱交換量が増加することで、排気熱交換器31で生成される凝縮水は、増加して改質水W1として改質水タンク24に回収される。
そして、取出しポンプ224は、基準値K1を超えている改質水W1を改質水タンク24から取り出す。改質水タンク24から取り出された改質水W1は、取出し配管222を流れ、取出し口228を流れて、筐体16から外部へ供給される。そして、外部へ供給された水は、ユーザによって使用される。
次に、ステップS400で、制御装置70は、凝縮水の生成量を増加させる増加信号が取り消されたか否かを判断する。具体的には、制御装置70は、改質水タンク24に貯留されている改質水W1の量が基準値K1に達した場合で、かつ、ユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示の取り消しが入力部210へ入力された場合に、増加信号が取り消されたと判断する。
増加信号が消滅したと判断した場合は、ステップS500へ移行し、増加信号が取り消されていないと判断した場合は、再度ステップS400で、制御装置70は、前述した判断を行う。つまり、増加信号が取り消されていないと判断した場合は、増加モードが継続される。
次に、ステップS500で、制御装置70は、電池ユニット12を増加モードから通常モードへ切り替える。
具体的には、制御装置70は、図4に示す取出しポンプ224が稼動している場合には、取出しポンプ224を非稼動とする。さらに、制御装置70は、図1に示す冷却部42の運動量を小さくさせ、通常モードの運動量に戻す。また、制御装置70は、図1に示す熱回収ポンプ40の回転数を減少させ、通常モードの回転数に戻す。さらに、制御装置70は、図1に示す空気ブロワ86の回転数を増加させ、通常モードの回転数に戻す。
ステップS500で、制御装置70が電池ユニット12を増加モードから通常モードへ切り替えると、ステップS200へ移行して、前述した工程が繰り返される。
(まとめ)
以上説明したように、制御装置70が凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取ると、制御装置70は、電池ユニット12を通常モードから増加モードへ切り替える。これにより、排気熱交換器31で生成される凝縮水は、増加して改質水W1として改質水タンク24に回収される。このように、ユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、凝縮水の生成量を増加させることができる。
また、燃料電池システム10では、取出し機構220が、改質水タンク24に貯留される増加した改質水W1を、改質水タンク24から取り出し、改質水W1が筐体16から外部へ供給される。これにより、ユーザは、外部へ供給された水を雑用水として使用することができる。
また、制御装置70が凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取ると、制御装置70は、冷却部42の運動量を大きくすること、熱回収ポンプ40の回転数の増加、及び空気ブロワ86の回転数の減少、の全てを実行した。このため、何れか一つを実行する場合と比して、凝縮水の生成量を増加させることができる。
また、ユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示が入力部210へ入力されると、制御装置70が凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取り、制御装置70は、電池ユニット12を通常モードから増加モードへ切り替える。このように、ユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示が入力部210へ入力されることで、凝縮水の生成量を増加させることができる。
また、改質水タンク24に貯留されている改質水W1の量が基準値K1未満になると、制御装置70が凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取る。そして、制御装置70は、電池ユニット12を通常モードから増加モードへ切り替える。これにより、凝縮水によって、電池モジュール18へ供給する改質水W1を賄うことができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る燃料電池システム310を図6にしたがって説明する。なお、第2実施形態の燃料電池システム310については、第1実施形態の燃料電池システムと異なる部分を主に説明する。
(構成)
燃料電池システム310は、図6に示されるように、改質水タンク324と、水量センサ314と、取出し機構320とを備えている。
-改質水タンク324-
改質水タンク324は、上方が開放された箱型とされている。水量センサ314は、一例として静電容量式の水量センサで、改質水W1の水位を検知することで改質水W1の量を検知するようになっている。
-取出し機構320-
取出し機構320は、図6に示されるように、取出し配管322と、取出し口328と、取出し弁330と、排出管344とを備えている。
取出し配管322は、L字状とされており、水平方向に延びている水平部322aと、垂直方向に延びている垂直部322bとを有している。水平部322aの一端は、改質水タンク324の側板324aにおいて基準値K1の上方部分に取り付けられている。具体的には、水平部322aの一端は、基準値K1を超えた改質水W1が水平部322aへ流れ込むように改質水タンク324の側板324aに取り付けられている。さらに、垂直部322bは、水平部322aの他端から下方へ延びており、垂直部322bの下端は、筐体16の底板16aに達している。
取出し口328は、取出し配管322の垂直部322bの下端部に取り付けられており、取出し配管322の垂直部322bの下端部を筐体16の底板16aに取り付けている。取出し弁330は、取出し配管322の垂直部322bに設けられており、取出し配管322に形成された流路を開閉するようになっている。
排出管344は、L字状とされており、水平方向に延びている水平部344aと、垂直方向に延びている垂直部344bとを有している。水平部344aの一端は、改質水タンク324の側板324aにおいて上端部分に取り付けられている。具体的には、水平部344aの一端は、改質水タンク324から溢れ出ようとする改質水W1が水平部344aへ流れ込むように改質水タンク324の側板324aに取り付けられている。
さらに、垂直部344bは、水平部344aの他端から下方へ延びており、垂直部344bの下端は、筐体16の底板16aに達している。
この構成において、電池ユニット12を増加モードで稼働させて、改質水タンク324に貯留されている改質水W1が基準値K1を超えると、基準値K1を超えた改質水W1が取出し配管322へ流れ込む。そして、ユーザが取出し弁330を開放することで、改質水W1が、取出し口328を流れて、筐体16から外部へ供給される。そして、外部へ供給された水は、ユーザによって使用される。
また、改質水タンク324に貯留されている改質水W1が増加して改質水タンク324から溢れ出ようとすると、溢れ出ようとする改質水W1は、排出管344へ流れ込む。そして、排出管344へ流れ込んだ改質水W1は、筐体16から排出される。
このように、燃料電池システム310では、改質水タンク324から溢れ出ようとする改質水W1を、筐体16から排出することができる。他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る燃料電池システム410を図7にしたがって説明する。なお、第3実施形態の燃料電池システム410については、第1実施形態の燃料電池システムと異なる部分を主に説明する。
(構成)
燃料電池システム410は、図7に示されるように、改質水タンク24と、水量センサ214と、取出し機構420とを備えている。
-取出し機構420-
取出し機構420は、図7に示されるように、中継配管422と、貯水タンク428と、取出し配管430と、取出し弁434と、排出管436とを備えている。
中継配管422は、クランク状とされており、水平方向に延びている水平部422aと、水平部422bと、垂直方向に延びている垂直部422cとを有している。水平部422aの一端は、改質水タンク24の側板24aにおいて基準値K1の上方部分に取り付けられている。具体的には、水平部422aの一端は、基準値K1を超えた改質水W1が水平部422aへ流れ込むように改質水タンク24の側板24aに取り付けられている。さらに、垂直部422cは、水平部422aの他端から下方へ延びている。また、水平部422bは、垂直部422cの下端から水平方向に延びており、筐体16の側板16bを貫通しており、水平部422bの先端は、筐体16の外部に突出している。
貯水タンク428は、上下方向に延びている直方体状であり、筐体16の外部で筐体16の側方に配置されている。貯水タンク428の底板428aは、上下方向において、改質水タンク24の下端に対して下方に配置されている。また、貯水タンク428の天板428bは、上下方向において、改質水タンク24の上端と同様の位置に配置されている。さらに、貯水タンク428の側板428cには、中継配管422の水平部422bの先端が取り付けられている。
取出し配管430は、貯水タンク428の底板428aに取り付けられており、底板428aから下方へ延びている。取出し弁434は、取出し配管430に設けられており、取出し配管430に形成された流路を開閉するようになっている。
排出管436は、L字状とされており、水平方向に延びている水平部436aと、垂直方向に延びている垂直部436bとを有している。水平部436aの一端は、貯水タンク428の側板428cと反対側に配置されている貯水タンク428の側板428dにおいて上端部分に取り付けられている。さらに、垂直部436bは、水平部436aの他端から下方へ延びている。
この構成において、電池ユニット12を増加モードで稼働させて、改質水タンク24に貯留されている改質水W1が基準値K1を超えると、基準値K1を超えた改質水W1が、中継配管422へ流れ込む。そして、中継配管422へ流れ込んだ改質水W1は、筐体16の外部に配置された貯水タンク428へ流出して貯水タンク428に貯留される。さらに、ユーザが取出し弁434を開放することで、貯水タンク428に貯留された改質水W1が、取出し配管430を流れて、貯水タンク428の外部へ供給される。
また、貯水タンク428に貯留されている改質水W1が増加して改質水W1が貯水タンク428に取り付けられた排出管436の水平部436aの一端に達すると、水平部436aの一端に達した改質水W1は、排出管436へ流れ込む。そして、排出管436へ流れ込んだ改質水W1は、排出管436を流れて、貯水タンク428から排出される。
このように、燃料電池システム410では、増加した改質水W1を貯水タンク428に一旦貯水することができる。他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る燃料電池システム510を図8にしたがって説明する。なお、第4実施形態の燃料電池システム510については、第1実施形態の燃料電池システムと異なる部分を主に説明する。
図8(A)(B)に示されるように、燃料電池システム510の冷媒タンク530の天井壁530aには、開口は形成されておらず、冷媒タンク530は、冷媒W2が充填された加圧式タンクとされている。また、燃料電池システム510には、上水熱交換器が設けられていない。冷媒タンク530は、冷媒貯留部の一例である。
冷媒タンク530の冷媒W2と筐体16の外部から供給された上水との間で熱交換を行うために、冷媒タンク30の下端側の部分に端部が連結された上水管552と、冷媒タンク530の上端側の部分に端部が連結された排出管554とを備えている。
上水管552は、筐体16の外部から上水を530へ供給する配管であって、排出管554は、冷媒タンク530で温められた上水を筐体16の外部へ排出する配管である。
さらに、上水管552の途中には、上水の流れを遮断する遮断部材556が配置されており、排出管554の途中には、上水の流れを遮断する遮断部材558が配置されている。また、上水管552において遮断部材556に対して上水の流れ方向の上流側の部分と、排水管554において遮断部材558に対して上水の流れ方向の下流側の部分とを連結する連結管560が設けられている。なお、排水管554は、第一流路部材の一例であって、遮断部材558は、第一遮断部材の一例である。上水管552は、第二流路部材の一例であって、遮断部材556は、第二遮断部材の一例である。
そして、通常モードでは、制御装置70は、遮断部材556、558を制御して、図8(A)に示されるように、冷媒タンク530に上水が流れるのを許容する。一方、通常モードから増加モードへ切り替えられると、制御装置70は、遮断部材556、558を制御して、図8(B)に示されるように、冷媒タンク530に上水が流れるのを遮断し、連結管560へ上水が流れるのを許容する。
このように、通常モードから増加モードへ切り替えられると、ユーザが遮断部材556、558を操作することなく、冷媒タンク530に上水が流れるのを遮断することで、断水時であっても、冷媒タンク530の保圧状態を維持することができる。
また、冷媒タンク530の保圧状態が維持されることで、電池モジュール18の発電を継続することができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、空気ブロワ86を用いて、電池モジュール18へ空気を供給したが、電池モジュール18へ供給される空気の量を制御できればよく、他の制御部材であってもよい。
また、上記実施形態では、燃料電池から排出される排ガスの一例である燃焼排ガスを冷媒W2で冷却し、凝縮水を生成したが、例えば、空気極84で水が生成される場合には、空気極84から排出される排出ガスの一例としてカソードオフガスを冷媒W2で冷却し、凝縮水を生成してもよく、また、燃料極84で水が生成される場合には、燃料極78から排出される排出ガスの一例としてアノードオフガスを冷媒W2で冷却し、凝縮水を生成してもよい。
また、上記実施形態では、電池ユニット12が通常モードから増加モードへ切り替えられると、ステップS300で、冷却部42の運動量を大きくさせる、熱回収ポンプ40の回転数を増加させる、及び空気ブロワ86の回転数を減少させる、の全てを実行したが、少なくとも一つを実行すれば良い。しかし、この場合には、全てを実行することで生じる作用は生じない。
また、上記第1実施形態では、取出しポンプ224を稼動させることで改質水タンク24に貯留されている改質水W1を取り出したが、取出しポンプを利用することなく、重力を利用することで、一定量以上の改質水W1を改質水タンクから取り出してもよい。
また、上記実施形態では、燃料電池システム10は、2ユニットに分割されていたが、3ユニット以上に分割されていてもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、例えば、上水が流れる配管122に水圧計を設け、この水圧計によって検知される水圧が「0」になると、制御装置70が凝縮水の生成量を増加させる増加信号を受け取ってもよい。これにより、断水になると、電池ユニット12を通常モードから増加モードへ切り替えることができる。
10 燃料電池システム
18 電池モジュール(燃料電池の一例)
24 改質水タンク(改質水貯留部の一例)
31 排気熱交換器(排気熱交換部の一例)
40 熱回収ポンプ(循環部の一例)
42 冷却部
70 制御装置
86 空気ブロワ(空気制御部の一例)
210 入力部
214 水量センサ
310 燃料電池システム
314 水量センサ
324 改質水タンク(改質水貯留部の一例)
410 燃料電池システム
510 燃料電池システム
530 冷媒タンク(冷媒貯留部の一例)
552 上水管(第二流路部材)
554 排水管(第一流路部材)
556 遮断部材(第二遮断部材)
558 遮断部材(第一遮断部材)

Claims (7)

  1. 燃料、空気制御部を用いて供給される空気、及び前記燃料の改質を行う改質水が供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池の排ガスを冷媒で冷却し、凝縮水を生成する排気熱交換部と、
    前記冷媒を冷却する冷却部と、
    少なくともユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる制御装置と、
    前記冷媒が前記排気熱交換部を通過するように、前記冷媒を循環させる循環部と、を有し、
    前記制御装置は、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の内少なくとも一つを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる燃料電池システム。
  2. 燃料、空気制御部を用いて供給される空気、及び前記燃料の改質を行う改質水が供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池の排ガスを冷媒で冷却し、凝縮水を生成する排気熱交換部と、
    前記冷媒を冷却する冷却部と、
    少なくともユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる制御装置と、
    前記冷媒が前記排気熱交換部を通過するように、前記冷媒を循環させる循環部と、を有し、
    前記制御装置は、前記冷却部を制御して前記冷媒の冷却量を大きくさせる、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の内少なくとも一つを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させ、
    前記制御装置は、前記冷却部を制御して前記冷媒の冷却量を大きくさせる、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の全てを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる燃料電池システム。
  3. 前記凝縮水を前記改質水として貯留する改質水貯留部を有し、
    前記改質水貯留部に貯留された改質水の量を検知する水量センサを有し、
    前記水量センサによって検知される改質水の量が、予め定められた基準値未満になると、前記制御装置は、前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. ユーザからの凝縮水の生成量を増加させる増加指示を入力可能な入力部を有する請求項1~3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御装置は、前記冷却部を制御して前記冷媒の冷却量を大きくさせる、前記循環部を制御して単位時間当たりに前記排気熱交換部を通過する冷媒の量を増加させる、及び前記空気制御部を制御して前記燃料電池への空気の供給量を減少させる、の全てを実行して前記排ガスと前記冷媒との熱交換量を増加させる請求項1、請求項3又は請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記排気熱交換部との間で前記冷媒が循環すると共に、前記冷媒を貯留する加圧式の冷媒貯留部と、
    前記冷媒貯留部で温められた上水が流れる第一流路部材と、
    前記冷媒貯留部へ供給される上水が流れる第二流路部材と、
    前記冷媒貯留部で温められた上水が前記第一流路部材を流れるのを遮断する第一遮断部材と、
    前記冷媒貯留部へ供給される上水が前記第二流路部材を流れるのを遮断する第二遮断部材と、
    を有する請求項1~5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 少なくともユーザによる凝縮水の生成量を増加させる増加指示によって、前記制御装置は、前記第一遮断部材を制御し、前記冷媒貯留部で温められた上水が前記第一流路部材を流れるのを遮断し、前記第二遮断部材を制御し、前記冷媒貯留部へ供給される上水が前記第二流路部材を流れるのを遮断する請求項6に記載の燃料電池システム。
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