JP7335590B2 - ロール紙用紙片、及び、紙片束体 - Google Patents

ロール紙用紙片、及び、紙片束体 Download PDF

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Description

本発明は、ロール紙用紙片、及び、紙片束体に関する。
ロール紙用紙片としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1のロール紙用紙片は、裏面に粘着テープやのりなどの粘着層を有する紙材によって構成されている。ロール紙用紙片は、ロール紙(例えば、トイレットロール)の先端部に付着される。ロール紙用紙片によって、公共施設や宿泊施設のトイレ清掃時に行われる、トイレットロールの先端部分を三角に折る作業を簡略化することができる。更に、ロール紙用紙片によれば、使用途中であるトイレットロールの外観に清潔感を与えることができる。
実用新案登録第3036933号公報
本願発明者の検討によれば、特許文献1のロール紙用紙片の構造では、ロール紙用紙片の利便性について、改善の余地がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、より利便性に優れたロール紙用紙片を提供するものである。
本発明によれば、ロール紙の先端部に付着又は摩擦的に接触させて用いられるロール紙用紙片であって、水溶性の紙材により構成されているロール紙用紙片が提供される。
本発明によれば、水溶性の紙材により構成されていて使用後に水洗トイレなどに流して廃棄することができるため、ロール紙用紙片の利便性を向上させることができる。
第1実施形態に係るロール紙用紙片の使用例を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態に係るロール紙用紙片の使用例を示す模式的な側面図である。 第1実施形態に係るロール紙用紙片の動作例を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態に係るロール紙用紙片の動作例を示す模式的な側面図である。 図5(a)及び図5(b)は第1実施形態におけるロール紙用紙片の紙片束体を示す図であり、このうち図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)のA―A線に沿った部分拡大の断面図である。 第1実施形態の変形例に係るロール紙用紙片の裏面図である。 第2実施形態に係るロール紙用紙片の使用例を示す模式的な斜視図である。 第2実施形態に係るロール紙用紙片の使用例を示す模式的な側面図である。 第2実施形態に係るロール紙用紙片の部分拡大の側断面図であり、ロール紙用紙片の突起部とその周囲の部分を示している。 図10(a)及び図10(b)は第2実施形態に係るロール紙用紙片を示す図であり、このうち図10(a)は正面図、図10(b)は図10(a)のA-A線に沿った部分拡大の側断面図である。 図11(a)及び図11(b)は第2実施形態に係るロール紙用紙片の動作例を説明するための模式的な側面図であり、このうち図11(a)はロール紙用紙片がロール紙用紙片に摩擦的に接触されている状態、図11(b)は図11(a)の状態からロール紙用紙片が引き出し方向に引っ張られた状態を示している。 図12(a)及び図12(b)は第2実施形態に係るロール紙用紙片の貫通穴の形成方法を示す模式的な図であり、このうち図12(a)は貫通穴の形成に使用する穴あけ治具の先端部の斜視図、図12(b)は貫通穴の形成方法を説明するための模式的な側面図である。 図13(a)及び図13(b)は第2実施形態の変形例に係るロール紙用紙片を示す図であり、このうち図13(a)は正面図、図13(b)は部分拡大の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図1から図13を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
以下の説明において、ロール紙110の引き出し方向とは、図4、図11(a)及び図11(b)において、矢印で示す方向である。ロール紙110の幅方向とは、ロール紙110の面内であってロール紙110の引き出し方向に対して直交する巻軸方向である。
また、以下の説明において、ロール紙用紙片100の各部の位置関係は、特に断りが無い限り、ロール紙用紙片100がロール紙110に貼りつけられた状態での位置関係を説明したものである。
なお、本実施形態に係るロール紙110は、一例として、トイレットペーパーをロール状に巻回したトイレットロールである。従って、本実施形態の場合、ロール紙110は、水溶性の紙によって構成されている。
ただし、本発明はこの例に限らず、ロール紙110は、何らかの紙材(キッチンペーパーや、ペーパータオルなど)をロール状に巻回したものであればよく、トイレットロール以外のものであってもよい。この場合、ロール紙110は、生物分解性の高い紙材によって構成されていることが好ましい。
ロール紙110は、例えば、保持体115(図3参照)によって保持されている。保持体115は、一例として、トイレットロールホルダーである。
ロール紙110の使用者は、保持体115によって保持されているロール紙110を引き出し方向に引っ張ることによって、所望の長さのロール紙110(トイレットペーパー)を引き出すことができる。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図5を用いて第1実施形態を説明する。
図1は、ロール紙用紙片100がロール紙110に付着された状態を示している。図2及び図4において、便宜的にロール紙用紙片100及びロール紙110の最外周の厚みをそれぞれ大きくして図示している。図3は、ロール紙用紙片100がロール紙110に付着された状態で、ロール紙用紙片100が保持体115によって保持されている状態を示している。図4は、図3の状態からロール紙用紙片100が引き出し方向に引っ張られた状態を示している。図5(b)においては、便宜的に粘着層13の厚みを模式的に大きくして図示している。
図1から図5のいずれかに示すように、本実施形態に係るロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に付着又は摩擦的に接触させて用いられ、水溶性の紙材10により構成されている。
本実施形態によれば、ロール紙110の先端部113に付着又は摩擦的に接触されているロール紙用紙片100を引き出し方向に引っ張ることによって、より容易にロール紙110の先端部113を引き出すことができる。
更に、ロール紙用紙片100は水溶性の紙材10によって構成されているため、ロール紙110は、例えば、引き出したロール紙110の紙片(トイレットペーパー)とともに水洗トイレに破棄することが可能である。すなわち、ロール紙用紙片100をロール紙110の紙片から剥がして、ゴミ箱等に廃棄する手間を省くことができる。
紙材10は、例えば、木材パルプ繊維に水溶性の樹脂または水溶性の糊を加えて漉くことにより製造された水溶紙によって構成されている。
ただし、本発明においては、上述の例に限らず、紙材10は水分によって溶解又は分解される材料によって構成されていればよい。すなわち、本発明において、紙材10が水溶性であるとは、紙材10の全成分が水に溶解する(完全溶解する)場合のほか、木材パルプ繊維など少なくとも一部の成分が水で分解されて水に分散する水分散性を有している場合を含む。
本実施形態の場合、紙材10は、一方向に長尺な形状に形成されている。より詳細には、紙材10は、例えば、長手方向を有した短冊状に形成されている。
ここで、紙材10において、紙材10の平面内であって紙材10の長手方向と直交する方向(向き)を、幅方向と称する。
また、紙材10の幅方向における一方を右方向、紙材10の幅方向における他方を左方向と称する場合がある。
本実施形態の場合、ロール紙用紙片100は、紙材10の一方の面に形成されている粘着層13を有し、ロール紙110の先端部113に付着可能である。粘着層13は、一例として、紙材10の長手方向における一端側に形成されている。
ここで、紙材10において、粘着層13が形成されている面を裏面12、当該裏面12の反対側の面を表面11と称する。また、紙材10の表面11側を前方向、裏面12側を後方向とする。また、紙材10の長手方向において、粘着層13が形成されている方を上方向、その反対側を下方向と称する場合がある。しかし、これらの方向の規定は便宜的なものであり、ロール紙用紙片100の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
粘着層13は、例えば、再剥離性を有する粘着剤によって構成されている。再剥離性を有する粘着剤としては、特には限定されず、澱粉系、蛋白質系、天然ゴム系、アスファルト系などの天然系接着剤や、合成樹脂系の材料などを単独または組み合わせで用いてもよいが、好ましくは、水分によって分解されやすい水溶性の粘着剤がよい。また、粘着層13は、ロール紙110に付着されるのに十分な粘着力を有していることが好ましい。
これにより、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対して剥離可能に好適に付着される。粘着層13が再剥離性を有する粘着剤によって構成されていることで、ロール紙用紙片100の使用者が、意図しない部分にロール紙用紙片100を誤って貼りつけたとしても、容易にロール紙用紙片100を当該部分から剥がせるとともに、ロール紙用紙片100を所望の位置に貼り直すことができる。
本実施形態の場合、粘着層13は、紙材10の長手方向に沿って延在している。より詳細には、粘着層13は、例えば、平面視において、上下方向に長尺な矩形帯状に形成されている。
粘着層13は、例えば、紙材10の幅寸法の一部領域に形成されている。ただし、粘着層13は、紙材10の裏面12の上部10a全域に亘って形成されていてもよい。
本実施形態の場合、紙材10は、水溶性インクを用いた印刷により文字、記号又は図形が形成されている標示部14を有する。標示部14は、例えば、紙材10の下部10bの表面11に形成されている。
水溶性インクを用いた印刷としては、一例として、シルクスクリーン印刷などのスクリーン印刷法を用いることができる。その他の印刷方法としては、インクジェット印刷法を用いてもよい。紙材10が水溶性を有しているため多量の水と接触すると紙材10が溶解するおそれがあるが、シルクスクリーン印刷法により水溶性インクを紙材10に塗工する場合は紙材10に塗布されるインク量が少量であるため、紙材10がインクに溶解するおそれは実質的にない。そして水溶性の紙材10と水溶性インクとは親和性が良好であるため、高い解像度で標示部14を紙材10に印刷形成することができる。また、標示部14が水溶性インクを用いた印刷によって形成されているため、使用後に水洗トイレなどに流して廃棄した場合の環境への負荷を抑制することができる。
なお、図1に示すように、標示部14として、ロール紙用紙片100は水洗トイレに流すことが可能である旨が標示されていることが好ましい。
また、本実施形態の場合、紙材10の長手方向において、粘着層13が形成されている領域と、標示部14が形成されている領域とは互いに異なる領域である。ただし、紙材10において、粘着層13が形成されている領域と、標示部14が形成されている領域とが重なっていてもよい。
ただし、本発明は上述の例に限らず、標示部14は、部分的に焼け焦げることにより形成されていてもよい。より詳細には、標示部14は、一例として、レーザー刻印によって形成されていてもよい。レーザー刻印によって形成された焦げ部は、紙材10における他の部分と比較して、硬度が高くなっている。このため、例えば、紙材10の幅方向の中央部にレーザー刻印を施すことによって、紙材10の幅方向の中央部分の引張強度を向上させ、ひいては紙材10の幅方向全域の引張強度を向上させることができる。これにより、ロール紙110に付着されたロール紙用紙片100が引き出し方向に引っ張られる際において、紙材10が意図せず破断してしまうことを抑制できる。
なお、標示部14の文字、記号又は図形は、レーザー刻印によって紙材10から型抜きされることで形成されていてもよい。換言すると、標示部14の文字、記号又は図形は、レーザー刻印によって形成された焦げ部によって縁取りされている空隙によって形成されていてもよい。これにより、ロール紙110に付着されたロール紙用紙片100の先端部113が引き出し方向に引っ張られる際において、紙材10の前後両側から当該空隙を指で挟持することで、当該指は縁取り(焦げ部)及び空隙に対して良好に係合されるため、ロール紙110の先端部113をより容易に引き出すことができる。
この場合、紙材10の厚みは、ロール紙110(トイレットペーパー)の厚みと等しいことが好ましい。
ここで、本実施形態の場合、ロール紙110の先端部113とは、ロール紙110の引き出し方向における先端部である。より詳細には、先端部113は、例えば、ロール紙110の最外周の先端部である。
ロール紙用紙片100は、例えば、先端部113の幅方向における中央部に付着させて用いられる。より詳細には、紙材10の長手方向(粘着層13の長手方向)がロール紙110の長手方向に沿うように配置される。また、紙材10の上部10aの裏面12とロール紙110の先端部113の表面111とが、粘着層13を介して、互いに面接着されている。
これにより、ロール紙用紙片100がロール紙110の引き出し方向に引っ張られると、ロール紙110の引き出し方向に沿った荷重がロール紙110の先端部113にかかる。このため、ロール紙用紙片100によってロール紙110の先端部113をスムーズに引き出すことができる。
また、紙材10の下部10bの少なくとも一部分とロール紙110の先端部113の表面111とは、互いに非接触に配置されていることが好ましい。すなわち、紙材10の下部10bの少なくとも一部分が、当該先端部113よりもロール紙110の引き出し方向に向かって前方にはみ出るように配置されている。これにより、ロール紙110の使用者は、当該下部10bを指で摘まみながら引っ張ることで、容易にロール紙110を引き出すことができる。
また、例えば、ロール紙110の先端部113が、保持体115のカバー部116によって覆われている場合においても、紙材10の下部10bの少なくとも一部分はカバー部116から露出していることが期待できるため、容易にロール紙110を引き出すことができる。
更に、本実施形態の場合、紙材10の幅寸法は、ロール紙110の幅寸法よりも小さい。これにより、ロール紙用紙片100を引っ張る際において、紙材10の幅寸法がロール紙110の幅寸法と同等である場合と比べて、ロール紙用紙片100にかかる荷重が幅方向における中央部に集中する。よって、よりスムーズにロール紙110を引き出すことができる。
また、ロール紙110の幅方向における紙材10の幅寸法がロール紙110の幅寸法と同等である場合と比べて、ロール紙用紙片100をロール紙110の先端部113に付着する際において、紙材10の幅方向における両側縁を、ロール紙110の幅方向における両端縁に沿ってきれいに位置あわせして配置する手間を省くことができる。このため、より簡便にロール紙用紙片100をロール紙110に付着することができる。
より詳細には、紙材10の幅寸法は、56mm未満であることが好ましい。これにより、ロール紙110(トイレットペーパー)の標準幅寸法が114mm±2mmであることから、ロール紙用紙片100の幅寸法は、ロール紙110の幅寸法のおよそ半分、またはそれ未満となる。
従って、紙材10の幅寸法がロール紙110の幅寸法と同等である場合と比べて、ロール紙用紙片100の外形寸法をより小さくすることができる。よって、ロール紙用紙片100において、より優れた携帯性を実現することができる。
また、紙材10の幅寸法は、少なくともロール紙110(トイレットペーパー)の標準幅寸法の1/4以上、すなわち28mm以上であることが好ましい。
ここで、ロール紙用紙片100の紙材10は、一例として、ロール紙110(本実施形態の場合、トイレットペーパー)と同様の水溶紙によって、ロール紙110と同等の厚みで構成されていてもよい。この場合、トイレットロールから引き出されたトイレットペーパーに、粘着層13及び標示部14をそれぞれ形成した後に、トイレットロールをトイレットロールの長手方向に沿って所望の幅寸法(例えば、ロール紙110の幅寸法の半分、又は1/3間隔など)に裁断することでロール紙用紙片100を製造してもよい。
これにより、紙材10の幅寸法が56mm未満であるロール紙用紙片100を、効率よく得ることが出来る。
ただし、紙材10の厚みは、特に限定されず、ロール紙110を構成する紙材(本実施形態の場合、トイレットペーパー)の厚みよりも大きくてもよい。
図5(a)に示すように、ロール紙用紙片100は、例えば、ロール紙用紙片100が複数層に重ねて束ねられることによって構成されている紙片束体19として提供される。
本実施形態の場合、紙片束体19において、各ロール紙用紙片100は、例えば、紙材10の厚み方向に積層されている。より詳細には、例えば、ロール紙用紙片100の紙材10の裏面12と、隣接する他のロール紙用紙片100の紙材10の表面11とが対向するように、各ロール紙用紙片100を積層することで紙片束体19は得られる。
ここで、紙片束体19において、表面11側を紙片束体19の表側、裏面12側を紙片束体19の裏側とする。
ロール紙用紙片100の使用者(例えば、トイレの清掃員)は、ロール紙用紙片100を一枚ずつ紙片束体19から剥がしてロール紙110に貼付する。
ロール紙用紙片100の使用者は、紙片束体19として、複数枚のロール紙用紙片100を一体的にまとめて持ち運ぶことができる。従って、例えば、公共施設や宿泊施設等において、数多く備わったトイレ個室のトイレットロールに、ロール紙用紙片100を効率良く貼りつけることができる。
図5(b)に示すように、紙片束体19において、各ロール紙用紙片100は、粘着層13によって、隣接する他のロール紙用紙片100に付着されている。すなわち、表側に位置するロール紙用紙片100の紙材10の裏面12と、裏側に位置するロール紙用紙片100の紙材10の表面11とは、粘着層13を介して互いに付着されている。
更に、紙片束体19において、複数層のロール紙用紙片100には、互いにオフセットされた位置にそれぞれ粘着層13が配置されている。
本実施形態の場合、一例として、ロール紙用紙片100は、粘着層13が紙材10の裏面12の左側の領域に形成されているものと、粘着層13が紙材10の裏面12の右の領域に形成されているものとの2種類を有している(図5(a)参照)。紙片束体19において、紙材10の裏面12の左側の領域に形成されているロール紙用紙片100と、粘着層13が紙材10の裏面12の右側の領域に形成されているロール紙用紙片100とが、交互に紙材10の厚み方向に積層されている。このため、粘着層13が左右方向における一方側にのみ積層されることによって、積層体の全体の厚みが大きくなることを抑制できる。
ただし、連続枚数で同一側に粘着層13が形成されており、それらが左右交互に積層されていてもよい。
更に、上述したように、粘着層13は、再剥離性を有した粘着剤によって構成されている。本実施形態の場合、粘着層13は、ロール紙110に対する十分な粘着力を有しているとともに、隣接する他のロール紙用紙片100の表面11に対する好適な剥離性を有している。これにより、ロール紙用紙片100を紙片束体19から剥がす際において、剥がすロール紙用紙片100の粘着層13が、裏側に位置するロール紙用紙片100の表面11に残留するのを抑制できる。
また、上述したように、粘着層13は紙材10の長手方向寸法の一部長さで形成されている。これにより、図5(a)に示すように、紙材10を指などで摘まんで捲り上げてから、粘着層13が隣接する他の紙材10から乖離を開始するため、紙材10が破断せずに好適にロール紙用紙片100を剥がすことができる。
<第1実施形態の変形例>
次に、第1実施形態の変形例について、図6を用いて説明する。
図6に示すように、本実施形態の場合、ロール紙用紙片100は、互いに並列に延在する複数条の粘着層13を1枚のロール紙用紙片100毎に有する。紙材10は、一例として、4条の粘着層13を有している。
各粘着層13は、例えば、紙材10の上部10aの裏面12において、左右方向に並んで所定間隔に形成されている。
本実施形態の場合、左右方向における両端部に配置されている2条の粘着層13の上下寸法よりも、左右方向における中央部に配置されている2条の粘着層13の上下寸法の方が小さい。また、各粘着層13の上縁の位置は、それぞれ等しい。すなわち、左右方向における中央部に配置されている2条の粘着層13の下縁は、左右方向における両端部に配置されている2条の粘着層13の下縁よりも、それぞれ上方に配置されている。
これにより、紙材10の幅方向における中央部にかかる荷重が、紙材10の左右両端に配置されている上下方向に長尺な2条の粘着層13を介して、先端部113に伝わることが期待できる。よって、ロール紙用紙片100の幅方向における中央部に荷重が集中せず、紙材10の全幅で先端部113を引っ張ることができる。すなわち、ロール紙用紙片100の先端部113が引き出し方向に引っ張られる際において、ロール紙用紙片100がロール紙110の先端部113から意図せず剥がれてしまうことを抑制できる。
第1実施形態と同様に、ロール紙用紙片100は、例えば、紙片束体19として提供される。
本実施形態の場合、紙片束体19において、各ロール紙用紙片100は、隣接する他のロール紙用紙片100と異なる数の複数条の粘着層13を有しており、且つ、各ロール紙用紙片100は、隣接する他のロール紙用紙片100と互い違いの配置で複数条の粘着層13を有していてもよい。例えば、4条の粘着層13を有するロール紙用紙片100と、当該4条の粘着層13に対してオフセットされて形成されている(当該4条の粘着層13と面内で重ならない位置に形成されている)3条の粘着層13を有するロール紙用紙片100とを、交互に重ね合わせることによって紙片束体19を構成してもよい。
ただし、連続枚数で同一数及び同一配置の複数条の粘着層13が形成されており、それらが交互に積層されてもよい。
なお、複数条の粘着層13は、矩形帯状に限らない。すなわち、例えば、各粘着層13の下側が幅狭になるように、各粘着層13は、下方に向かって先細りしているテーパー状や段階状に形成されていてもよい。これにより、ロール紙用紙片100を紙片束体19から剥がす際において、粘着層13は、幅狭である粘着層13の下側から上側の順で裏側の紙材10から乖離するため、ロール紙用紙片100が剥がす途中で破断してしまうことを抑制できる。
また、粘着層13の粘着力が、粘着層13の下側において小さくなっていてもよい。これにより、同様に、ロール紙用紙片100を紙片束体19から剥がす際において、ロール紙用紙片100が破断してしまうことを抑制できる。
〔第2実施形態〕
次に、図7から図11を用いて第2実施形態を説明する。
なお、図7は、ロール紙用紙片100がロール紙110に付着された状態を示している。図8及び図9において、便宜的にロール紙用紙片100及びロール紙110の最外周の厚みをそれぞれ模式的に大きくして図示している。図11(a)は、ロール紙用紙片100がロール紙110の先端部113に摩擦的に接触している状態を示しており、図11(b)は図11(a)の状態からロール紙用紙片100が引き出し方向に引っ張られた状態を示している。図13(c)は便宜的に紙片束体19の各ロール紙用紙片100の厚みを大きくして図示している。
本実施形態に係るロール紙用紙片100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係るロール紙用紙片100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態にロール紙用紙片100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、紙材10は、粘着層13の代わりに、紙材10の少なくとも一方の面から突出している複数の突起部15を有し、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対して摩擦的に接触可能である。
本実施形態の場合、突起部15は、紙材10に形成されている貫通穴16の周囲のバリ17である。
貫通穴16は、例えば、紙材10の上部10aにおいて、裏面12と表面11とを貫通して形成されている。貫通穴16の数は、例えば、左右方向に複数(例えば、3つ)、上下方向に複数(例えば、5つ)それぞれ形成されている。ただし、貫通穴16の数は、特に限定されず、紙材10の上下寸法及び幅寸法を考慮して適宜設定することができる。この場合、上下方向に形成された貫通穴16の数は、左右方向に形成された貫通穴16の数よりも多いことが好ましい。これにより、ロール紙用紙片100が、ロール紙110の先端部113に対して摩擦的に接触される際において、突起部15による係合力に起因する摩擦力を十分に確保することができる。
図10(a)及び図10(b)に示すように、バリ17は、例えば、紙材10の裏面12から後方に向けて突出して形成されている。紙材10の裏面12にバリ17が形成されていることで、紙材10の摩擦力を向上させることができる。すなわち、紙材10の摩擦力によって、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対して好適に静止状態で摩擦的に接触される。
ここで、本実施形態の場合、ロール紙110の先端部113とは、第1実施形態における先端部113よりも1周分基端側の部分である。
すなわち、図8に示すように、本実施形態の場合、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の最外周の裏面112と、ロール紙110の最外周から2周目あたる先端部113の表面111との間で挟持された状態となる。従って、ロール紙110の裏面112と紙材10の表面11との間で発生する摩擦と、ロール紙110の表面111と紙材10の裏面12(バリ17)との間で発生する摩擦との両面摩擦によって、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対して好適に摩擦的に接触可能となる。
なお、バリ17の後縁部は、凹凸を有した鋸歯状に形成されていることが好ましい。これにより、バリ17の凹凸が先端部113の表面111に対して好適に係合されるため、紙材10のロール紙110に対する摩擦力が大きくなる。よって、ロール紙用紙片100を、より好適にロール紙110の先端部113に対して静止状態で摩擦的に接触させることができる。
ロール紙110の最外周の裏面112と2周目の先端部113の表面111との間で紙材10が挟持されると、紙材10の表面11の上にはロール紙110が最外周の1層のみが載っている状態となり、紙材10の裏面12の下には数十から数百層ものロール紙110が存在する。このため、紙材10のバリ17が裏面12から裏面12側に突出していることでバリ17が厚いロール紙110と良好に係合し、高い摩擦力を得ることができる。
ロール紙用紙片100の摩擦力は、ロール紙110を引き出し方向に引っ張ることができる程度の大きさであるとともに、ロール紙110の各層どうし(例えば、トイレットペーパーどうし)の摩擦力よりも大きいことが好ましい。
なお、紙材10のバリ17が、先端部113の表面111に対して係合されている例を説明したが、本発明はこの例に限らず、紙材10のバリ17が、ロール紙110の最外周の裏面112に対して係合されていてもよい。
図11(a)及び図11(b)に示すように、本実施形態の場合、ロール紙用紙片100が引き出し方向に引っ張られると、ロール紙用紙片100は、ロール紙110を回転させながら先端部113から剥がされる。また、ロール紙110の回転に伴って、最外周のロール紙110は引き出し方向へと引き出される。
すなわち、ロール紙110の使用者は、ロール紙用紙片100を引き出し方向に引っ張ることで、ロール紙110を好適に引き出すことができる。
なお、本実施形態の場合、紙材10は、例えば、目の粗い紙材によって構成されていてもよい。これにより、突起部15による係合力に起因する摩擦力に加えて、紙材10のうち突起部15を除く平坦な面領域の摩擦力によって、ロール紙用紙片100はロール紙110の先端部113に対して摩擦的に接触される。
以下、貫通穴16及びバリ17の形成方法の一例を説明する。
まず、図12(b)に示すように、先端部が鋭利な穴あけ治具120(図12(a)参照)を、紙材10の裏面12から表面11に向けて貫通させる。これにより、貫通穴16が形成されるとともに、貫通穴16の周囲において、紙材10の未破断部分が穴あけ治具120の先端部によって表面11から前方に向けて押し出されバリ17が形成される。次に、表面11から突出した状態の穴あけ治具120の先端部を、撚りながら後方に引き抜く。これにより、穴あけ治具120の先端部とともに、貫通穴16の周囲のバリ17が後方に向かって引き出される。すなわち、バリ17は、紙材10の裏面12から後方に向けて突出した形状となる。
図12(a)に示すように、穴あけ治具120の先端部の形状は、例えば、角錐状である。ただし、穴あけ治具の先端部の形状は特に限定されず、好適に貫通穴16の周囲にバリ17を形成し、穴あけ治具120を引き抜く際にバリ17を後方に引き出すことのできる形状であればよい。
本実施形態の場合も、ロール紙用紙片100は、例えば、ロール紙用紙片100が複数層に重ねて束ねられることによって構成されている紙片束体19として提供される。ただし、本実施形態の場合、各ロール紙用紙片100は、貫通穴16の周囲のバリ17によって、隣接する他のロール紙用紙片100に対して係合されている。
より詳細には、図12(b)に示すように、紙片束体19において、紙片束体19の裏側から紙片束体19の表側に向かって、穴あけ治具120の先端部を貫通させることで、複数層のロール紙用紙片100に貫通穴16及びバリ17を形成する。各ロール紙用紙片100の貫通穴16は、互いに同心に形成される。更に、上述したように、ロール紙用紙片100の最上層の表面11から突出した穴あけ治具120の先端部を後方に撚りながら引き抜く。これにより、紙片束体19において、上に位置するロール紙用紙片100のバリ17が、下に位置するロール紙用紙片100の貫通穴16に係合される。同様に、下に位置するのロール紙用紙片100のバリ17が、更に下に位置するロール紙用紙片100の貫通穴16に係合される。
すなわち、各ロール紙用紙片100は、貫通穴16及びバリ17によって、互いに係合されて紙片束体19を構成している。
本実施形態の場合、粘着層13を介さずに、各ロール紙用紙片100は互いに複数層に重ねて束ねられているため、紙材10のみで紙片束体19を構成することができる。これにより、より経済性に優れているとともに、環境への負荷がより低減されたロール紙用紙片100及び紙片束体19を実現することができる。
<第2実施形態の変形例>
次に、第2実施形態の変形例について、図13(a)及び図13(b)を用いて説明する。
本実施形態の場合、複数の突起部15は、例えば、エンボス18である。
エンボス18は、例えば、紙材10の表面11から裏面12に向かって突出して形成されている。より詳細には、エンボス18は、表面11から後方に向かって凹んでいる凹部と、裏面12から後方に向かって突出している凸部とを有している。ロール紙用紙片100は、エンボス18の凸部によって、ロール紙用紙片100の先端部113に対して摩擦的に接触可能となる。
エンボス18は、例えば、平面視において、円形状に形成されている。
第2実施形態と同様に、エンボス18は、例えば、左右方向に複数(例えば、3つ)、上下方向に複数(例えば、5つ)形成されている。ただし、エンボス18の数は、特に限定されず、紙材10の上下寸法及び幅寸法を考慮して適宜設定することができる。
また、第2実施形態と同様に、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の最外周の裏面112と、ロール紙110の最外周から2周目にあたる先端部113の表面111との間で挟持された状態となる。より詳細には、ロール紙110の最外周の裏面112と紙材10の表面11とが対向し、先端部113の表面111と紙材10の裏面12とが対向するように配置される。よって、紙材10のエンボス18の凸部は、ロール紙110の先端部113の表面111に当接する。
従って、ロール紙110の裏面112と紙材10の表面11との間で発生する摩擦と、ロール紙110の表面111と紙材10の裏面12(エンボス18)との間で発生する摩擦との両面摩擦によって、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対して好適に静止状態で接触される。
また、本実施形態の場合も、ロール紙用紙片100の摩擦力は、ロール紙110を引き出し方向に引っ張ることができる程度の大きさであるとともに、ロール紙110の各層どうし(例えば、トイレットペーパーどうし)の摩擦力よりも大きいことが好ましい。
なお、紙材10のエンボス18の凸部が、先端部113の表面111に当接する例を説明したが、本発明はこの例に限らず、紙材10のエンボス18の凸部が、ロール紙110の最外周の裏面112に当接してもよい。
また、本実施形態の場合も、ロール紙用紙片100は、例えば、ロール紙用紙片100が複数層に重ねて束ねられることによって構成されている紙片束体19として提供される。ただし、本実施形態の場合、紙片束体19は、例えば、各ロール紙用紙片100の紙材10の一辺どうしを接着剤によって接合することによって、一体的に積層されている。
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、粘着層13が紙材10の裏面12に形成されている例を説明したが、本発明はこの例に限らず、粘着層13が紙材10の表面11、すなわち標示部14と同一面側に形成されており、ロール紙110の最外周の先端部113の裏面112に紙材10の表面11が付着されて用いられてもよい。
例えば、粘着層13が紙材10の長手方向に沿って形成されており、紙片束体19において、粘着層13は互いに左右方向にオフセットされている例を説明した。しかし、本発明はこの例に限らず、粘着層13は紙材10の幅方向に沿って形成されており、紙片束体19において、粘着層13は互いに上下方向(紙材10の長手方向)にオフセットされていてもよい。
例えば、複数の突起部15は、紙材10の一方の面から突出している例を説明したが、貫通穴16の周囲に形成されたバリ17やエンボス18などの突起部15を、紙材10の表面11側と裏面12側の両側に向かって突出させてもよい。すなわち、複数の突起部15のうち、一部個数の突起部15は、表面11から裏面12に向かって、その他の突起部15は、裏面12から表面11に向かって、穴あけ加工、又はプレス加工によって形成されていてもよい。これにより、ロール紙110の裏面112と紙材10の表面11の突起部15との間で発生する摩擦と、ロール紙110の表面111と紙材10の裏面12の突起部15との間で発生する摩擦との両面摩擦によって、ロール紙用紙片100は、ロール紙110の先端部113に対してより好適に静止状態で接触される。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)ロール紙の先端部に付着又は摩擦的に接触させて用いられるロール紙用紙片であって、
水溶性の紙材により構成されているロール紙用紙片。
(2)前記紙材の一方の面に形成されている粘着層を有し、前記ロール紙の前記先端部に付着可能である(1)に記載のロール紙用紙片。
前記粘着層は、前記紙材の長手方向に沿って延在している(2)に記載のロール紙用紙片。
(4)互いに並列に延在する複数条の前記粘着層を有する(2)又は(3)に記載のロール紙用紙片。
(5)前記紙材は、当該紙材の少なくとも一方の面から突出している複数の突起部を有し、前記ロール紙の前記先端部に対して摩擦的に接触可能である(1)に記載のロール紙用紙片。
(6)前記突起部は、前記紙材に形成されている貫通穴の周囲のバリであるか、又は、エンボスである(5)に記載のロール紙用紙片。
(7)前記ロール紙の幅寸法よりも前記紙材の幅寸法が小さい(1)から(6)のいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
(8)前記紙材の幅寸法は、56mm未満である(1)から(7)のいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
(9)前記紙材が水溶性インクを用いた印刷により文字、記号又は図形が形成されている標示部を有する(1)から(8)のいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
(10)(1)から(9)のいずれか一項に記載のロール紙用紙片が複数層に重ねて束ねられることによって構成されている紙片束体。
(11)各ロール紙用紙片は、前記紙材の一方の面に形成されている粘着層を有しており、前記粘着層によって、隣接する他の前記ロール紙用紙片に付着されており、
前記複数層の前記ロール紙用紙片には、互いにオフセットされた位置にそれぞれ粘着層が配置されているロール紙用紙片が含まれている(10)に記載の紙片束体。
10 紙材
10a 上部
10b 下部
11 表面
12 裏面
13 粘着層
14 標示部
15 突起部
16 貫通穴
17 バリ
18 エンボス
19 紙片束体
100 ロール紙用紙片
110 ロール紙
111 表面
112 裏面
113 先端部
114 芯部
115 保持体
116 カバー部
120 穴あけ治具

Claims (10)

  1. ロール紙の先端部に付着又は摩擦的に接触させて用いられるロール紙用紙片であって、
    水溶性の紙材により構成されており、
    前記紙材の一方の面に形成されている粘着層を有し、前記ロール紙の前記先端部に付着可能であり、
    前記紙材は、一方向に長尺な形状に形成されており、
    前記粘着層は、前記紙材の長手方向における一端側に形成されている一方で、当該紙材の前記長手方向における他端側には非形成となっているとともに、前記長手方向に沿って延在しているロール紙用紙片。
  2. 互いに並列に延在する複数条の前記粘着層を有する請求項に記載のロール紙用紙片。
  3. 前記複数条の粘着層は、前記紙材の短手方向における両端部にそれぞれ配置されている第1粘着層と、前記短手方向における中央部に配置されている第2粘着層と、を含み、
    前記第1粘着層は、前記第2粘着層よりも前記長手方向に長尺となっている請求項2に記載のロール紙用紙片。
  4. ロール紙の先端部に付着又は摩擦的に接触させて用いられるロール紙用紙片であって、
    水溶性の紙材により構成されており、
    前記紙材は、当該紙材の少なくとも一方の面から突出している複数の突起部を有し、前記ロール紙の前記先端部に対して摩擦的に接触可能であるロール紙用紙片。
  5. 前記突起部は、前記紙材に形成されている貫通穴の周囲のバリであるか、又は、エンボスである請求項に記載のロール紙用紙片。
  6. 前記ロール紙の幅寸法よりも前記紙材の幅寸法が小さい請求項1からのいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
  7. 前記紙材の幅寸法は、56mm未満である請求項1からのいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
  8. 前記紙材が水溶性インクを用いた印刷により文字、記号又は図形が形成されている標示部を有する請求項1からのいずれか一項に記載のロール紙用紙片。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載のロール紙用紙片が複数層に重ねて束ねられることによって構成されている紙片束体。
  10. 各ロール紙用紙片は、前記紙材の一方の面に形成されている粘着層を有しており、前記粘着層によって、隣接する他の前記ロール紙用紙片に付着されており、
    前記複数層の前記ロール紙用紙片には、互いにオフセットされた位置にそれぞれ粘着層が配置されているロール紙用紙片が含まれている請求項に記載の紙片束体。
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