JP7334556B2 - ハードコート層付き有機ガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
先ずは、以下において、本発明の製造方法によって得ることができるハードコート層付き有機ガラスの詳細について説明する。
図1に示すように、本発明のハードコート層付き有機ガラス10は、有機ガラス基材11の一方の表面に、接着層121、中間樹脂層122、及び、一方の最表面に露出する防曇性ハードコート層123Aが、この順で積層されており、有機ガラス基材11の他方の表面に、接着層121、及び、他方の最表面に露出する耐傷性ハードコート層123Bが、この順で積層されている層構成を基本構成とする。
防曇性ハードコート層123Aは、表面の水接触角が20°以下である親水性の樹脂層である。又、防曇性ハードコート層123Aは、硬化性樹脂及び親水性材料を含んでなる樹脂組成物からなる層である。
中間樹脂層122としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、又は、ポリカーボネート系樹脂をベース樹脂とする各種の樹脂フィルムを適宜選択して用いることができる。中でも、成型性、耐久性の観点からアクリル系樹脂をベース樹脂とする樹脂フィルムを好ましく用いることができる。
耐傷性ハードコート層123Bは、表面の水接触角が80°以上である疎水性の樹脂層である。又、耐傷性ハードコート層123Bは、硬化性樹脂を主たる材料とする樹脂組成物からなる層である。
有機ガラス基材11を形成する樹脂材料としては、従来公知の各種の有機ガラス用の樹脂材料を適宜選択することができる。ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、或いは、アクリル系樹脂を好ましい有機ガラス板の樹脂材料の具体例として挙げることができる。
有機ガラス基材11の各面に各ハードコート層(防曇性ハードコート層123A、耐傷性ハードコート層123B)を接合する接着層121は、必要な接合強度を担保できるものであればよく、例えば、以下に具体例を示すヒートシール層であればよく、特定の材料、構成には限定されない。又、防曇性ハードコート樹脂フィルム12(図2参照)を構成する基材フィルム122が、有機ガラス基材11に対する良好な接着性を有する樹脂であって実質的に接着層として機能する場合には、当該基材フィルムとは別途の独立した接着層121は必須の構成ではない。
以下に詳細を説明する各工程を順次、或いは、並行して同時に行う、本発明独自の製造方法によって製造することにより、高い生産性の下で、安定的に十分な防曇性を有するハードコート層付き有機ガラスを製造することができる。
防曇性ハードコート層形成工程は、有機ガラス基材の一方の面に、親水性の防曇性ハードコート層を形成する工程である。この工程においては、図2に示す防曇性ハードコート樹脂フィルム12を用いて、図1に示す通り、有機ガラス基材11の一方の面に防曇性ハードコート層123Aを形成する。
耐傷性ハードコート層形成工程は、有機ガラス基材の他方の面に、疎水性の耐傷性ハードコート層を形成する工程である。この工程においては、図3に示す耐傷性ハードコート転写フィルム13を用いて、図1に示す通り、有機ガラス基材11の一方の面に耐傷性ハードコート層123Bを形成する。
尚、上記においては、本発明の製造方法について、予め用意された有機ガラス基材11に対して防曇性ハードコート樹脂フィルム12及び耐傷性ハードコート転写フィルム13を用いて防曇性ハードコート層123A及び耐傷性ハードコート層123Bを形成する実施態様についてその詳細を説明したが、本発明の製造方法はかかる実施態様には限定されない。有機ガラス基材11を成型すると同時に、その面上に防曇性ハードコート層123A及び耐傷性ハードコート層123Bを形成する実施態様であってもよい。次段落において、かかる実施態様の具体例について説明する。
11 有機ガラス基材
12 防曇性ハードコート樹脂フィルム
13 耐傷性ハードコート転写フィルム
121 接着層
122 基材フィルム、中間樹脂層
123A 防曇性ハードコート層
123B 耐傷性ハードコート層
124 離型性フィルム
Claims (5)
- ハードコート層付き有機ガラスの製造方法であって、
有機ガラス基材の一方の面に、表面の水接触角が20°以下である防曇性ハードコート層を形成する、防曇性ハードコート層形成工程と、
前記有機ガラス基材の他方の面に、表面の水接触角が80°以上である耐傷性ハードコート層を形成する、耐傷性ハードコート層形成工程と、
を含んでなり、
前記防曇性ハードコート層形成工程においては、基材フィルムの一方の表面に親水性のハードコート層が積層されている防曇性ハードコート樹脂フィルムを用いて、該防曇性ハードコート樹脂フィルムの前記基材フィルムを前記有機ガラス基材の一方の面に接着することによって防曇性ハードコート層を形成し、
前記耐傷性ハードコート層形成工程においては、離型性フィルムの一方の表面に疎水性のハードコート層と接着層とがこの順で積層されている耐傷性ハードコート転写フィルムを用いて、該耐傷性ハードコート転写フィルムの前記接着層を前記有機ガラス基材の他方の面に対面させて転写を行うことにより耐傷性ハードコート層を形成する、
ハードコート層付き有機ガラスの製造方法。 - 前記防曇性ハードコート層形成工程と、
前記耐傷性ハードコート層形成工程と、
を樹脂基材の押出成型の製造ラインにおいて、同時に並行して行う、
請求項1に記載のハードコート層付き有機ガラスの製造方法。 - 射出成型金型の一方の面側に前記防曇性ハードコート樹脂フィルムを配置し、
前記射出成型金型の他方の面側に前記耐傷性ハードコート転写フィルムを配置した後、
前記射出成型金型内に有機ガラス基材成型用の樹脂を射出して、前記有機ガラス基材を成型すると同時に前記有機ガラス基材の一方の面に前記防曇性ハードコート樹脂フィルムの前記基材フィルムを接着し、同時に有機ガラス基材の他方の面に前記耐傷性ハードコート転写フィルムの前記接着層を接着する、
請求項1に記載のハードコート層付き有機ガラスの製造方法。 - 有機ガラス基材の一方の面に、厚さ38μm以上250μm以下の中間樹脂層と、表面の水接触角が20°以下である防曇性ハードコート層がこの順で積層されていて、
前記有機ガラス基材の他方の面には、前記中間樹脂層を介さずに、表面の水接触角が80°以上である耐傷性ハードコート層が積層されている、
ハードコート層付き有機ガラス。 - 前記中間樹脂層がアクリル系樹脂である、請求項4に記載のハードコート層付き有機ガラス。
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