JP7334277B2 - 内視鏡用対物光学系及び内視鏡 - Google Patents

内視鏡用対物光学系及び内視鏡 Download PDF

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Description

本開示は、内視鏡用対物光学系及び内視鏡に関する。
従来、医療分野において患者の体内の観察及び処置等を行うために内視鏡が用いられている。特許第4827391号公報には、内視鏡用対物光学系として使用可能なレンズ系が記載されている。
近年、広角でありながら、小型で、かつ良好な光学性能を有する内視鏡用対物光学系が要望されている。
本開示は、広角でありながら、小型で、かつ良好な光学性能を有する内視鏡用対物光学系、及びこの内視鏡用対物光学系を備えた内視鏡を提供する。
本開示の第1の態様は、内視鏡用対物光学系であって、物体側から像側へ順に、前群と、後群と、からなり、前群は、物体側から像側へ順に、1枚の負レンズと、光路偏向プリズムと、開口絞りと、1枚の正レンズと、からなり、後群は、正レンズと負レンズとが接合された接合レンズを複数含み、最も物体側の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpa、最も物体側の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνna、最も像側の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpb、最も像側の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνnb、開口絞りから最も物体側の接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLca、開口絞りから最も像側の接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLcb、最も物体側の接合レンズの接合面の曲率半径をRca、最も像側の接合レンズの接合面の曲率半径をRcb、全系の焦点距離をf、後群の焦点距離をfg、とした場合、下記条件式(1)を満足する。
本開示の第1の態様において、下記条件式(1-1)を満足することが好ましい。
本開示の第2の態様は、内視鏡用対物光学系であって、物体側から像側へ順に、前群と、後群と、からなり、前群は、物体側から像側へ順に、1枚の負レンズと、光路偏向プリズムと、開口絞りと、1枚の正レンズと、からなり、後群は、正レンズと負レンズとが接合された接合レンズを複数含み、接合レンズの総数をk、1からkまでの自然数をi、物体側からi番目の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpi、物体側からi番目の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνni、開口絞りから物体側からi番目の接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLci、物体側からi番目の接合レンズの接合面の曲率半径をRci、前群の焦点距離をff、後群の焦点距離をfg、とした場合、下記条件式(2)を満足する。
本開示の第2の態様において、下記条件式(2-1)を満足することが好ましい。
本開示の第3の態様は、上記態様において、後群が、最も物体側から像側へ順に、1組の接合レンズと、正レンズ又は1組の接合レンズと、を含むことが好ましい。
本開示の第4の態様は、上記態様において、空気換算距離での全系のバックフォーカスをBf、全系の焦点距離をf、とした場合、下記条件式(3)を満足することが好ましく、下記条件式(3-1)を満足することがより好ましい。
0.95<Bf/f<2 (3)
1<Bf/f<1.8 (3-1)
本開示の第5の態様は、上記態様において、前群の負レンズの像側の面の曲率半径をRr1、前群の負レンズの物体側の面の曲率半径をRf1、全系の焦点距離をf、前群の負レンズの焦点距離をf1、とした場合、下記条件式(4)を満足することが好ましく、下記条件式(4-1)を満足することがより好ましい。

本開示の第6の態様は、上記態様において、前群の負レンズの像側の面の曲率半径をRr1、前群の負レンズの物体側の面の曲率半径をRf1、前群の負レンズのd線に対する屈折率をNd1、とした場合、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5-1)を満足することがより好ましい。

本開示の第7の態様は、上記態様において、開口絞りから最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離をLf、光路偏向プリズムのd線に対する屈折率をNdp、前群の負レンズの焦点距離をf1、とした場合、下記条件式(6)を満足することが好ましく、下記条件式(6-1)を満足することがより好ましい。
0.75<|Lf/(Ndp×f1)|<1 (6)
0.8<|Lf/(Ndp×f1)|<0.95 (6-1)
本開示の第8の態様は、上記態様において、光路偏向プリズムが、全反射により光路を折り曲げる面を少なくとも1面含むことが好ましい。
本開示の第9の態様は、内視鏡用対物光学系であって、物体側から像側へ順に、前群と、正の屈折力を有する後群と、からなり、前群は、物体側から像側へ順に、1枚の負レンズと、光路偏向プリズムと、開口絞りと、1枚の正レンズと、からなり、光路偏向プリズムは、物体側から像側へ順に、第1のプリズムと、第1のプリズムと空気間隔を介して離隔して配置された第2のプリズムと、からなり、光路偏向プリズムに入射した光線は、空気間隔を通過後に、光路偏向プリズムの空気間隔との界面において全反射により光路が折り曲げられ、全系の焦点距離をf、第1のプリズムと第2のプリズムとの間の空気間隔をDp、第1のプリズムの入射面と後群の光軸とのなす角度の絶対値をθ1、第2のプリズムの入射面と後群の光軸とのなす角度の絶対値をθ2、とし、θ1及びθ2の単位を度とした場合、下記条件式(7)及び(8)を満足する。
30<f/Dp<500 (7)
5<|θ1-θ2|<45 (8)
本開示の第9の態様において、下記条件式(7-1)及び(8-1)の少なくとも一方を満足することが好ましく、両方を満足することがさらに好ましい。
50<f/Dp<300 (7-1)
7<|θ1-θ2|<30 (8-1)
本開示の第10の態様は、上記第9の態様において、第1のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLf、第2のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLs、とした場合、下記条件式(9)を満足することが好ましく、下記条件式(9-1)を満足することがより好ましい。
60<(GLf+GLs)/Dp<600 (9)
100<(GLf+GLs)/Dp<500 (9-1)
本開示の第11の態様は、上記第9及び第10の態様において、第1のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLf、第2のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLs、第1のプリズム及び第2のプリズムのd線に対する屈折率の平均値をNdp、とした場合、下記条件式(10)を満足することが好ましく、下記条件式(10-1)を満足することがより好ましい。
1<(GLs/GLf)/Ndp<2.5 (10)
2<(GLs/GLf)/Ndp<2.2 (10-1)
本開示の第12の態様は、上記第9から第11の態様において、内視鏡用対物光学系の最大全画角を2ω、第1のプリズム及び第2のプリズムのd線に対する屈折率の平均値をNdp、とし、2ωの単位を度とした場合、下記条件式(11)を満足することが好ましく、下記条件式(11-1)を満足することがより好ましい。
8.8<(2ω×Ndp)/|θ1-θ2|<25 (11)
9<(2ω×Ndp)/|θ1-θ2|<22 (11-1)
本開示の第13の態様は、内視鏡であっては、上記態様に係る内視鏡用対物光学系を備えている。
本開示の第14の態様は、上記第13の態様において、内視鏡用対物光学系の像面に配置された撮像素子を更に備え、前群及び後群は、後群の光軸を軸として相対的に回動可能に構成され、撮像素子は、後群と一体的に構成されていることが好ましい。
なお、本明細書において、「~からなり」及び「~からなる」は、挙げられた構成要素以外に、実質的に屈折力を有さないレンズ、並びに、絞り、フィルタ、及びカバーガラス等のレンズ以外の光学要素、並びに、レンズフランジ、レンズバレル、及び撮像素子等が含まれていてもよいことを意図する。
本明細書において、「正の屈折力を有する~群」は、群全体として正の屈折力を有することを意味する。「~群」は、複数のレンズからなる構成に限らず、1枚のみのレンズからなる構成としてもよい。「正の屈折力を有するレンズ」及び「正レンズ」は同義である。「負の屈折力を有するレンズ」及び「負レンズ」は同義である。
複合非球面レンズ(つまり、球面レンズと、その球面レンズ上に形成された非球面形状の膜とが一体的に構成されて、全体として1つの非球面レンズとして機能するレンズ)は、接合レンズとは見なさず、1枚のレンズとして扱う。非球面を含むレンズについて、屈折力の符号、レンズ面の曲率半径、及びレンズ面の面形状は、特に断りが無い限り近軸領域で考えることとする。曲率半径の符号は、物体側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を正、像側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を負とする。
「全系」は、「内視鏡用対物光学系」を意味する。条件式で用いる「焦点距離」は、近軸焦点距離である。条件式の値は、d線を基準とした場合の値である。本明細書に記載の「d線」、「C線」及び「F線」は輝線であり、d線の波長は587.56nm(ナノメートル)、C線の波長は656.27nm(ナノメートル)、F線の波長は486.13nm(ナノメートル)である。
上記態様によれば、本開示の内視鏡用対物光学系、及びこの内視鏡用対物光学系を備えた内視鏡は、広角でありながら、小型で、かつ良好な光学性能を有する。
本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系の構成を示す断面図である。 光路偏向プリズムP1の構成を示す図である。 光路偏向プリズムP1の拡大模式図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例2の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例2の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例2Aの内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP2の構成を示す図である。 実施例3の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例3の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例3Aの内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP3の構成を示す図である。 実施例4の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例4の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例5の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例5の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例5Aの内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP4の構成を示す図である。 実施例6の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP5の構成を示す図である。 実施例6の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例7の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP6の構成を示す図である。 実施例7の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例8の内視鏡用対物光学系の構成と光束を示す断面図である。 実施例8の内視鏡用対物光学系の各収差図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の他の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP7の構成を示す図である。 実施例1の内視鏡用対物光学系の他の構成と光束を示す断面図である。 光路偏向プリズムP8の構成を示す図である。 本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡を用いた内視鏡システムの概略構成図である。 本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡の概略構成図である。 本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡の構成を示す断面図である。 本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡の構成を示す断面図である。
[第1例示的実施形態]
以下、本開示の一例示的実施形態である第1例示的実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1の構成を示す断面図である。図1では、左側が物体側、右側が像側である。図1に示す光軸Zは、後群G2の光軸である。図1に示す例は、後述の実施例1に対応し、物体から前群G1までの軸上光束が光軸Zに対して平行ではなく傾いている斜視用の内視鏡用対物光学系である。
なお、図1では、使用状況を考慮して、内視鏡用対物光学系1の物体側にカバーガラスCGが配置され、内視鏡用対物光学系1の像側に光学部材PPが配置された例を示している。光学部材PPは、各種フィルタ、及び/又はプリズム等を想定した部材である。各種フィルタとは例えば、ローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ、及び特定の波長域をカットするフィルタ等である。カバーガラスCG及び光学部材PPは、入射面と出射面が平行な屈折力を有しない部材であり、レンズではない。本開示においてはカバーガラスCG及び光学部材PPの少なくとも一方を省略した構成も可能である。また、図1では光学部材PPの像側の面に像面Simが位置する例を示しているが、本開示においては像面Simの位置はこの位置に限定されない。なお、図1に示す像面Simは大きさを示しているのではなく、光軸上の位置を示している。
本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、前群G1と、後群G2と、からなる。
前群G1は、光路に沿って物体側から像側へ向かって順に、1枚の負レンズL1と、光路偏向プリズムP1と、開口絞りStと、1枚の正レンズL2と、からなる。負レンズL1によって、内視鏡に要求される広い視野角を得ることができるとともに、バックフォーカスを確保することができる。正レンズL2によって、前群G1における正負の屈折力のバランスを調整することができるので、非点収差及び像面湾曲の抑制に有利となる。なお、図1に示す開口絞りStは必ずしも大きさ及び形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。
図2に、前群G1を構成する光路偏向プリズムP1の構成の一例を示す。図2では、光路偏向プリズムP1の各面の角度を示している。詳細を後述する図3に示すように、光路偏向プリズムP1は、全反射により光路を折り曲げる面Srを少なくとも1面含むことが好ましい。図2に例を示す光路偏向プリズムP1は、第1のプリズムPFと、第2のプリズムPSと、の2つのプリズムを含み、全反射により光路を折り曲げる面Srを1面含んでいる。このように全反射を用いることで、光路偏向プリズムP1内で折り返し光路を形成できるため、小型化に有利となる。なお、光路偏向プリズムP1は、全反射により光路を折り曲げる面Sr以外にも、反射面として、例えば、アルミ等の金属膜がコートされた面及び/又は誘電体膜がコートされた面を含んでもよい。また、図2には光路偏向プリズムP1が2つのプリズムからなる例を示しているが、本例示的実施形態においては、光路偏向プリズムP1を構成するプリズムの数は特に限定されない。
後群G2は、正レンズと負レンズとが接合されて構成される接合レンズを複数含む。後群G2が複数の接合レンズを含むことで、倍率色収差の補正に有利となる。なお、複数の接合レンズの各々は、物体側から順に正レンズと負レンズとが接合された接合レンズでもよいし、物体側から順に負レンズと正レンズとが接合された接合レンズでもよい。
具体的には、後群G2は、最も物体側に、1組の接合レンズCE1を含むことが好ましい。後群G2において、最も物体側に接合レンズを配置することで、倍率色収差の補正に有利となる。
また、後群G2は、最も物体側から像側へ順に、1組の接合レンズCE1と、正レンズL4と、を含むことが好ましい。正レンズL4によって、後群G2における正負の屈折力のバランスを調整することができるので、非点収差及び像面湾曲の抑制に有利となる。
また、後群G2は、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、1組の接合レンズCE1と、正レンズL4と、1組の接合レンズCE2と、からなることが好ましい。接合レンズCE2によって、倍率色収差の補正にさらに有利となる。
なお、後群G2においては、後述する実施例8の構成のように、正レンズL4を接合レンズCE3に置き換えた構成としてもよく、この場合も非点収差及び像面湾曲を抑える効果が得られる。
一例として、図1に示す内視鏡用対物光学系1は、後群G2が、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなるよう構成されている。内視鏡用対物光学系1に関する以上の構成を基本構成と称することにする。
本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、最も物体側の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpa、最も物体側の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνna、最も像側の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpb、最も像側の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνnb、開口絞りStから最も物体側の接合レンズの接合面までの光軸Z上の距離をLca、開口絞りStから最も像側の接合レンズの接合面までの光軸Z上の距離をLcb、最も物体側の接合レンズの接合面の曲率半径をRca、最も像側の接合レンズの接合面の曲率半径をRcb、全系の焦点距離をf、後群G2の焦点距離をfg、とした場合、下記条件式(1)を満足するように構成されていることが好ましい。条件式(1)の下限以下とならないようにすることによって、倍率色収差の補正に有利となる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることによって、レンズ系の全長が長くなることを抑制し、小型化に有利となる。なお、下記条件式(1-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。

図1には、一例として、開口絞りStから最も物体側の接合レンズCE1の接合面までの光軸上の距離をLca、開口絞りStから最も像側の接合レンズCE2の接合面までの光軸上の距離をLcbとして示している。また、最も物体側の接合レンズCE1の接合面の曲率半径をRca、最も像側の接合レンズCE2の接合面の曲率半径をRcbとして示している。
本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、接合レンズの総数をk、1からkまでの自然数をi、物体側からi番目の接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpi、物体側からi番目の接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνni、開口絞りStから物体側からi番目の接合レンズの接合面までの光軸Z上の距離をLci、物体側からi番目の接合レンズの接合面の曲率半径をRci、前群G1の焦点距離をff、後群G2の焦点距離をfg、とした場合、下記条件式(2)を満足するように構成されていることが好ましい。条件式(2)の下限以下とならないようにすることによって、倍率色収差の補正に有利となる。条件式(2)の上限以上とならないようにすることによって、レンズ系の全長が長くなることを抑制し、小型化に有利となる。なお、下記条件式(2-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。

また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、空気換算距離での全系のバックフォーカスをBf、全系の焦点距離をf、とした場合、下記条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)の下限以下とならないようにすることによって、バックフォーカスの長さを長くすることができ、撮像素子の固定に有利となる。条件式(3)の上限以上とならないようにすることによって、レンズ系の全長が長くなることを抑制し、小型化に有利となる。なお、条件式(3-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
0.95<Bf/f<2 (3)
1<Bf/f<1.8 (3-1)
また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、前群G1の負レンズL1の像側の面の曲率半径をRr1、前群G1の負レンズL1の物体側の面の曲率半径をRf1、全系の焦点距離をf、前群G1の負レンズL1の焦点距離をf1、とした場合、下記条件式(4)を満足することが好ましい。条件式(4)の(Rr1+Rf1)/(Rr1-Rf1)は、前群G1の負レンズL1のレンズ形状に関する項である。条件式(4)の下限以下とならないようにすることによって、軸外光線の屈折を好適に制御して、歪曲収差を抑えることが容易となる。条件式(4)の上限以上とならないようにすることによって、小型化に有利となる。なお、下記条件式(4-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。

また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、前群G1の負レンズL1の像側の面の曲率半径をRr1、前群G1の負レンズL1の物体側の面の曲率半径をRf1、前群G1の負レンズL1のd線に対する屈折率をNd1、とした場合、下記条件式(5)を満足することが好ましい。条件式(5)の(Rr1+Rf1)/(Rr1-Rf1)は、前群G1の負レンズL1のレンズ形状に関する項である。条件式(5)の下限以下とならないようにすることによって、軸外光線の屈折を好適に制御して、歪曲収差を抑えることが容易となる。条件式(5)の上限以上とならないようにすることによって、小型化に有利となる。なお、下記条件式(5-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。

また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、開口絞りStから最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離をLf、光路偏向プリズムP1のd線に対する屈折率をNdp、前群G1の負レンズL1の焦点距離をf1、とした場合、下記条件式(6)を満足することが好ましい。なお、図2に示すように、光路偏向プリズムP1が複数のプリズムを含む場合、Ndpとは、光路偏向プリズムP1に含まれる複数のプリズムのd線に対する屈折率の平均値である。条件式(6)の下限以下とならないようにすることによって、前群G1へ入射する軸上主光線の光軸Zに対する角度、すなわち斜視方向の角度を大きくすることに有利となる。条件式(6)の上限以上とならないようにすることによって、小型化に有利となる。なお、下記条件式(6-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
0.75<|Lf/(Ndp×f1)|<1 (6)
0.8<|Lf/(Ndp×f1)|<0.95 (6-1)
ここで、上述した条件式を考慮した2つの好ましい構成例と、その効果について説明する。第1の構成例は、上述した基本構成を有し、条件式(1)を満足する内視鏡用対物光学系である。第1の構成例によれば、倍率色収差の補正に有利としながら、レンズ系の全長が長くなることを抑制し、小型化に有利となる。
第2の構成例は、上述した基本構成を有し、条件式(2)を満足する内視鏡用対物光学系である。第2の構成例によれば、倍率色収差の補正に有利としながら、レンズ系の全長が長くなることを抑制し、小型化に有利となる。
[第2例示的実施形態]
次に、本開示の別の一例示的実施形態として、第2例示的実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1の構成は、第1例示的実施形態と同様に、図1に示されている。すなわち、第2例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1は、上述した基本構成を有する。以下、上述の基本構成と重複する構成、効果及び図示方法については、説明を一部省略する。
本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、前群G1と、正の屈折力を有する後群G2と、からなる。後群G2が正の屈折力を有することによって、像面Simに結像させることができる。
前群G1は、光路に沿って物体側から像側へ向かって順に、1枚の負レンズL1と、光路偏向プリズムP1と、開口絞りStと、1枚の正レンズL2と、からなる。負レンズL1によって、内視鏡に要求される広い視野角を得ることができるとともに、バックフォーカスを確保することができる。
光路偏向プリズムP1は、光路に沿って物体側から像側へ向かって順に、第1のプリズムPFと、第1のプリズムPFと空気間隔Dpを介して離隔して配置された第2のプリズムPSと、からなる。光路偏向プリズムP1によって、物体から前群G1までの軸上光束が光軸Zに対して平行ではなく傾いている斜視用の内視鏡用対物光学系とすることができる。また、光路偏向プリズムP1に入射した光線は、空気間隔Dpを通過後に、光路偏向プリズムP1の空気間隔Dpとの界面において全反射により光路が折り曲げられる。光路偏向プリズムP1において全反射を用いることで、光路偏向プリズムP1内で折り返し光路を形成できるため、小型化に有利となる。
ここで、図3を参照して、本例示的実施形態に係る光路偏向プリズムP1の詳細な構成を説明するとともに、光路偏向プリズムP1で発生し得る像面倒れについて説明する。図3は、光路偏向プリズムP1の模式図であり、光路偏向プリズムP1に入射される軸上主光線(すなわち軸上光束の中心光線)A1p、並びに最大画角の主光線A2p及びA3pも図示している。以下、後群G2の光軸Zより上側をプラス側とし、後群G2の光軸Zより下側をマイナス側として、A2pをプラス側の最大画角の主光線、A3pをマイナス側の最大画角の主光線という。なお、図3では、像面倒れの原理の説明のため、空気間隔Dpを誇張して表している。また、図3には開口絞りStも図示しているが、図3に示す開口絞りStは必ずしも大きさ及び形状を表すものではない。
図3に示すように、第1のプリズムPFの入射面Sfi及び第2のプリズムPSの入射面Ssiは、平面である。第1のプリズムPFの入射面Sfiは後群G2の光軸Zに対して角度θ1だけ傾いており、第2のプリズムPSの入射面Ssiは後群G2の光軸Zに対して角度θ2だけ傾いている。第1のプリズムPFの出射面Sfoと、第2のプリズムPSの入射面Ssiと、は平行である。空気間隔Dpとの界面である第2のプリズムPSの入射面Ssiが、全反射により光路を折り曲げる面Srである。
図3に示すように、入射面Sfiから第1のプリズムPFに入射した光線は、第1のプリズムPFを透過して出射面Sfoから出射し、空気間隔Dpを通り、入射面Ssiから第2のプリズムPSに入射する。その後、アルミ又は誘電体膜等のコートが施されている反射面Scで反射されて、入射面Ssi(すなわち全反射により光路を折り曲げる面Sr)で全反射され、開口絞りStに対向している第2のプリズムPSの出射面Ssoから出射する。すなわち、光路偏向プリズムP1に入射した光線は、第2のプリズムPS内で2回反射されることで、光路が2回折り曲げられる。
軸上主光線A1pは、第1のプリズムPFの入射面Sfiに対して垂直に入射される。この場合、角度θ1と角度θ2とが異なる角度であれば、軸上主光線A1pが第2のプリズムPSの入射面Ssiに対して垂直に入射されることはなく、第2のプリズムPSの入射面Ssiの垂線に対して傾いて入射される。この軸上主光線A1pの第2のプリズムPSの入射面Ssiの垂線に対する角度をθとすると、θは下式で表される。なお、換言すれば、角度θは、軸上主光線A1pに対する第2のプリズムPSの入射面Ssiの傾き、及び軸上主光線A1pに対する空気間隔Dpの傾きともいえる。
θ=|θ1-θ2|
軸上主光線A1p、プラス側の最大画角の主光線A2p、及びマイナス側の最大画角の主光線A3pの、空気間隔Dpにおける光路の幾何学的長さを、それぞれGLa1、GLa2、及びGLa3とする。上述したように、空気間隔Dpは、軸上主光線A1pに対して角度θだけ傾いている。したがって、図3に示すように、GLa2とGLa3とが異なる長さとなり、プラス側の最大画角の主光線A2pとマイナス側の最大画角の主光線A3pとが非対称となるため、像面倒れが発生する。また、空気間隔Dpが大きいほど、及び角度θが大きいほど、GLa2とGLa3との差が大きくなるため、像面倒れが顕著に現れる。
本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、全系の焦点距離をf、第1のプリズムPFと第2のプリズムPSとの間の空気間隔をDp、とした場合、下記条件式(7)を満足することが好ましい。条件式(7)の下限以下とならないようにすることによって、空気間隔Dpが過大にならないので、像面倒れの発生を抑制できる。条件式(7)の上限以上とならないようにすることによって、空気間隔Dpが過小にならないので、第1のプリズムPFと第2のプリズムPSとの間で発生し得る干渉縞及びゴーストを抑制できる。なお、下記条件式(7-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
30<f/Dp<500 (7)
50<f/Dp<300 (7-1)
また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、第1のプリズムPFの入射面Sfiと後群G2の光軸Zとのなす角度の絶対値をθ1、第2のプリズムPSの入射面と後群G2の光軸Zとのなす角度の絶対値をθ2、とし、θ1及びθ2の単位を度とした場合、下記条件式(8)を満足することが好ましい。条件式(8)は、上述の角度θに関する式である。条件式(8)の下限以下とならないようにすることによって、前群G1へ入射する軸上主光線A1pの光軸Zに対する角度、すなわち斜視方向の角度を大きくすることに有利となる。条件式(8)の上限以上とならないようにすることによって、軸上主光線A1pに対する空気間隔Dpの傾き(すなわち角度θ)が過大にならないので、像面倒れの発生を抑制できる。なお、下記条件式(8-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
5<|θ1-θ2|<45 (8)
7<|θ1-θ2|<30 (8-1)
また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、第1のプリズムPFと第2のプリズムPSとの間の空気間隔をDp、第1のプリズムPFにおける軸上主光線A1pの光路の幾何学的長さをGLf、第2のプリズムPSにおける軸上主光線A1pの光路の幾何学的長さをGLs、とした場合、下記条件式(9)を満足することが好ましい。条件式(9)の下限以下とならないようにすることによって、空気間隔Dpが過大にならないので、像面倒れの発生を抑制できる。条件式(9)の上限以上とならないようにすることによって、空気間隔Dpが過小にならないので、第1のプリズムPFと第2のプリズムPSとの間で発生し得る干渉縞及びゴーストを抑制できる。なお、下記条件式(9-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
60<(GLf+GLs)/Dp<600 (9)
100<(GLf+GLs)/Dp<500 (9-1)
また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、第1のプリズムPFにおける軸上主光線A1pの光路の幾何学的長さをGLf、第2のプリズムPSにおける軸上主光線A1pの光路の幾何学的長さをGLs、第1のプリズムPF及び第2のプリズムPSのd線に対する屈折率の平均値をNdp、とした場合、下記条件式(10)を満足することが好ましい。条件式(10)の下限以下とならないようにすることによって、第2のプリズムPSにおいて光線が反射する領域を確保することに有利となり、光線同士が重なることを避けられる。条件式(10)の上限以上とならないようにすることによって、像面倒れの発生を抑制できる。なお、下記条件式(10-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
1<(GLs/GLf)/Ndp<2.5 (10)
2<(GLs/GLf)/Ndp<2.2 (10-1)
また、本例示的実施形態の内視鏡用対物光学系1は、内視鏡用対物光学系1の最大全画角を2ω、第1のプリズムPF及び第2のプリズムPSのd線に対する屈折率の平均値をNdp、第1のプリズムPFの入射面Sfiと後群G2の光軸Zとのなす角度の絶対値をθ1、第2のプリズムPSの入射面Ssiと後群G2の光軸Zとのなす角度の絶対値をθ2、とし、2ω、θ1及びθ2の単位を度とした場合、下記条件式(11)を満足することが好ましい。条件式(11)の下限以下とならないようにすることによって、広角化に有利となる。条件式(11)の上限以上とならないようにすることによって、第2のプリズムPSにおいて全反射により光路を折り曲げつつ、後群G2に向かって光線を射出させることができる。仮に条件式(11)の上限以上となるようにすると、光線を全反射させること、及び光線を後群G2に向かって出射させることができない場合がある。なお、下記条件式(11-1)を満足する構成とすれば、より良好な特性とすることができる。
8.8<(2ω×Ndp)/|θ1-θ2|<25 (11)
9<(2ω×Ndp)/|θ1-θ2|<22 (11-1)
条件式に関する構成も含め、上述した第1及び第2例示的実施形態に係る好ましい構成及び可能な構成は、任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用されることが好ましい。
次に、本開示の第1及び/又は第2例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1の数値実施例について説明する。なお、以下に示す各実施例のデータは全て、内視鏡用対物光学系1の焦点距離が1.00になるように規格化された場合のデータである。また、各実施例の断面図のレンズに付された参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明及び図面の煩雑化を避けるため、実施例ごとに独立して用いている。したがって、異なる実施例の図面において共通の参照符号が付されていても、必ずしも共通の構成ではない。
[実施例1]
実施例1の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図4に示す。図4には光束として、軸上光束A1と、最大画角の光束A2及びA3を示し、最大全画角2ωも図示している。また、図4には使用状況を考慮して、図1と同様にカバーガラスCGと光学部材PPも合わせて示している。実施例1の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例1の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表1に、諸元を表2に示す。表1において、Snの欄には最も物体側の面を第1面とし像側に向かうに従い1つずつ番号を増加させた場合の面番号を示し、Rの欄には各面の曲率半径を示し、Dの欄には各面とその像側に隣接する面との面間隔を示す。また、Ndの欄には各構成要素のd線に対する屈折率を示し、νdの欄には各構成要素のd線基準のアッベ数を示す。
表1では、物体側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を正、像側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を負としている。表1には、カバーガラスCG、光路偏向プリズムP1、開口絞りSt及び光学部材PPも合わせて示している。表1では、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には、面番号と(St)という語句を記載している。表1のDの最下欄の値は、表中の最も像側の面と像面Simとの間隔である。
表2に、全系の焦点距離f、空気換算距離での全系のバックフォーカスBf、FナンバーFNo.、及び最大全画角2ωの値をd線基準で示す。2ωの欄の(°)は単位が度であることを意味する。なお、以下に示す各表では予め定められた桁でまるめた数値を記載している。
図5に、実施例1の内視鏡用対物光学系1の各収差図を示す。図5では左から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差及び倍率色収差を示す。球面収差図では、d線、C線及びF線における収差をそれぞれ実線、長破線及び短破線で示す。非点収差図では、サジタル方向のd線における収差を実線で示し、タンジェンシャル方向のd線における収差を短破線で示す。歪曲収差図ではd線における収差を実線で示す。倍率色収差図では、C線及びF線における収差をそれぞれ長破線及び短破線で示す。球面収差図のFNo.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。表1及び図5に示すデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を36.9にした場合のデータである。
上記の実施例1に関する各データの記号、意味、記載方法、及び図示方法は、特に断りが無い限り以下の実施例においても同様であるので、以下では重複説明を省略する。
[実施例2]
実施例2の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図6に示す。実施例2の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例2の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表3に、諸元を表4に、各収差図を図7に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.6にした場合のデータである。
[実施例2A]
実施例2の変形例として、実施例2Aの内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図8に示す。実施例2Aは、実施例2における光路偏向プリズムP1が、図9に示す光路偏向プリズムP2に置き換わった構成となっている。実施例2Aの内視鏡用対物光学系1について、上記の置換した部分以外の構成は実施例2と同様であるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例2Aの内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表5に、諸元を表6に示す。各収差図は、図7に示した実施例2と同様である。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.6にした場合のデータである。
[実施例3]
実施例3の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図10に示す。実施例3の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、負レンズL51と正レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例3の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表7に、諸元を表8に、各収差図を図11に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を36.3にした場合のデータである。
[実施例3A]
実施例3の変形例として、実施例3Aの内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図12に示す。実施例3Aは、実施例3における光路偏向プリズムP1が、図13に示す光路偏向プリズムP3に置き換わった構成となっている。実施例3Aの内視鏡用対物光学系1について、上記の置換した部分以外の構成は実施例3と同様であるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例3Aの内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表9に、諸元を表10に示す。各収差図は、図11に示した実施例3と同様である。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を36.3にした場合のデータである。
[実施例4]
実施例4の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図14に示す。実施例4の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、負レンズL51と正レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例4の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表11に、諸元を表12に、各収差図を図15に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を37.7にした場合のデータである。
[実施例5]
実施例5の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図16に示す。実施例5の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、負レンズL51と正レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例5の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表13に、諸元を表14に、各収差図を図17に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.4にした場合のデータである。
[実施例5A]
実施例5の変形例として、実施例5Aの内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図18に示す。実施例5Aは、実施例5における光路偏向プリズムP1が、図19に示す光路偏向プリズムP4に置き換わった構成となっている。実施例5Aの内視鏡用対物光学系1について、上記の置換した部分以外の構成は実施例5と同様であるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例5Aの内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表15に、諸元を表16に示す。各収差図は、図17に示した実施例5と同様である。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.4にした場合のデータである。
[実施例6]
実施例6の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図20に示す。実施例6の内視鏡用対物光学系1について、前群G1は、上述した光路偏向プリズムP1が、図21に示す光路偏向プリズムP5に置き換わった構成となっている。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例6の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表17に、諸元を表18に、各収差図を図22に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を40.1にした場合のデータである。
[実施例7]
実施例7の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図23に示す。実施例7の内視鏡用対物光学系1について、前群G1は、上述した光路偏向プリズムP1が、図24に示す光路偏向プリズムP6に置き換わった構成となっている。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL4と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例7の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表19に、諸元を表20に、各収差図を図25に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.3にした場合のデータである。
[実施例8]
実施例8の内視鏡用対物光学系1の構成と光束を示す断面図を図26に示す。実施例8の内視鏡用対物光学系1について、前群G1の構成は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。後群G2は、物体側から像側へ順に、正レンズL31と負レンズL32とが接合された接合レンズCE1と、正レンズL41と負レンズL42とが接合された接合レンズCE3と、正レンズL51と負レンズL52とが接合された接合レンズCE2と、からなる。
実施例8の内視鏡用対物光学系1について、基本レンズデータを表21に、諸元を表22に、各収差図を図27に示す。これらのデータは、物体からカバーガラスCGの物体側の面までの距離を38.4にした場合のデータである。
表23に実施例1~8の内視鏡用対物光学系の条件式(1)~(6)の対応値を示す。実施例1~8はd線を基準波長としている。表23にはd線基準での値を示す。
以上のデータから、実施例1~8の内視鏡用対物光学系はそれぞれ条件式(1)~(6)を満たし、全画角が75度以上の広角に構成されながら、小型で、かつ諸収差が良好に補正された良好な光学性能を有することが分かる。
表24に実施例1、2A、3A、5A、6及び7の内視鏡用対物光学系の条件式(7)~(11)の対応値を示す。実施例1、2A、3A、5A、6及び7はd線を基準波長としている。表24にはd線基準での値を示す。
以上のデータから、実施例1、2A、3A、5A、6及び7の内視鏡用対物光学系はそれぞれ条件式(7)~(11)を満たし、全画角が75度以上の広角に構成されながら、小型で、かつ非対称の像面倒れが抑制された良好な光学性能を有することが分かる。
なお、本開示の内視鏡用対物光学系1において用いられる光路偏向プリズムは、上述した光路偏向プリズムP1~P6に限定されるものではない。例えば、実施例1の内視鏡用対物光学系1において、光路偏向プリズムP1を、図29に示す光路偏向プリズムP7に置き換えた場合の構成と光束を示す断面図を図28に示す。また、実施例1の内視鏡用対物光学系1において、光路偏向プリズムP1を、図31に示す光路偏向プリズムP8に置き換えた場合の構成と光束を示す断面図を図30に示す。図30に示す内視鏡用対物光学系1は、側視用のものになっている。図28~図31に示すように、本開示の内視鏡用対物光学系1には、任意の光路偏向プリズムを適用することができる。
次に、本開示の例示的実施形態に係る内視鏡の一例について説明する。図32に本開示の一例示的実施形態に係る内視鏡を用いた内視鏡システムの概略構成図を示す。図32に示す内視鏡システム11は、内視鏡10と、光源装置12と、画像処理装置13と、モニタ14と、を含む。内視鏡システム11では、光源装置12が射出する光を光ケーブル16を介して内視鏡10に導光し、内視鏡10が光を照射しながら被観察部を撮像する。また、画像処理装置13が、内視鏡10によって撮像された画像信号をケーブル15を介して取得し、取得した画像信号に所定の処理を施し、所定の処理を施した画像信号に基づいて画像を生成し、生成した画像をモニタ14に表示させる。
内視鏡10は、撮像ユニット20と、硬質挿入部30と、を含む、いわゆる硬性内視鏡である。硬質挿入部30は、腹腔内の撮影を行う場合に腹腔内に挿入される部位であり、硬質な材料から形成され、例えば、直径略5mm(ミリメートル)の円柱形状を有している。硬質挿入部30の内部先端に、本開示の例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1が配設される。図32では内視鏡用対物光学系1を概略的に図示している。硬質挿入部30の他端側には撮像ユニット20が着脱可能に接続され、内視鏡用対物光学系1により結像された像が撮像ユニット20に送られる。撮像ユニット20は、内視鏡用対物光学系1により結像された像を撮像して、被観察部の画像信号を生成する。
このように、本開示の内視鏡は、本開示の例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1を備えているため、広い視野で観察が可能でありながら、良好な画像を取得することができる。なお、内視鏡10に、内視鏡用対物光学系1をその光軸を軸として回動可能に操作するための操作部を設け、撮像する視野を容易に変更できるようにしてもよい。
また、本開示の内視鏡は、上述したような硬性内視鏡に限らず、挿入部が軟質な材料で形成された、いわゆる軟性内視鏡であってもよい。例えば、図33に本開示の一例示的実施形態に係る軟性内視鏡の概略的な全体構成図の一例を示す。図33に示す内視鏡100は、主として、操作部102と、挿入部104と、コネクタ部(不図示)と接続されるユニバーサルコード106とを備える。挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、軟性部107の先端には湾曲部108が連結され、湾曲部108の先端には先端部110が連結されている。湾曲部108は、先端部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲操作ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。先端部110の内部先端に本開示の例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1が配設される。図33では内視鏡用対物光学系1を概略的に図示している。このように、本開示の内視鏡は、本開示の例示的実施形態に係る内視鏡用対物光学系1を備えているため、広い視野で観察が可能でありながら、良好な画像を取得することができる。
なお、本開示の内視鏡は、図34に一例を示すように、内視鏡用対物光学系1の像面Simに配置された撮像素子Sを更に備え、内視鏡用対物光学系1の前群G1及び後群G2は、後群G2の光軸Zを軸として相対的に回動可能に構成され、撮像素子Sは、後群G2と一体的に構成されていることが好ましい。図34の例では、前群G1が先端部材2に配置され、後群G2及び撮像素子Sが収容部材3に配置され、先端部材2及び収容部材3の少なくとも一方が、光軸Zを軸として回動可能に構成されている。すなわち、先端部材2のみが回動することで、前群G1のみが回動してもよいし、収容部材3のみが回動することで、後群G2及び撮像素子Sのみが一体的に回動してもよい。また、先端部材2及び収容部材3が互いに回動することで、前群G1と、後群G2及び撮像素子Sとが相対的に回動してもよい。なお、ここでいう「一体的に回動」とは、同時に、同方向、同量、回動することを意味する。
このような構成によれば、先端部材2及び収容部材3の少なくとも一方を回動させることで視野を変更する場合でも、倍率色収差の光軸Zに対するずれの変化を抑制し、撮像素子Sで得られる画像の色の変動を抑えることができる。なお、図35に示すように、後群G2と撮像素子Sとの間にプリズムからなる光学部材PP等を配置することで、光路を折り曲げる形態としてもよい。光路を折り曲げる場合は、小型化に有利となる。
以上、例示的実施形態及び実施例を挙げて本開示の技術を説明したが、本開示の技術は上記例示的実施形態及び実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、及びアッベ数等は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
2020年1月29日に出願された日本国特許出願2020-012967号の開示、及び2021年1月13日に出願された日本国特許出願2021-003772号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (19)

  1. 物体側から像側へ順に、前群と、後群と、からなり、
    前記前群は、物体側から像側へ順に、1枚の負レンズと、光路偏向プリズムと、開口絞りと、1枚の正レンズと、からなり、
    前記後群は、正レンズと負レンズとが接合された接合レンズを複数含み、
    最も物体側の前記接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpa、
    最も物体側の前記接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνna、
    最も像側の前記接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpb、
    最も像側の前記接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνnb、
    前記開口絞りから最も物体側の前記接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLca、
    前記開口絞りから最も像側の前記接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLcb、
    最も物体側の前記接合レンズの接合面の曲率半径をRca、
    最も像側の前記接合レンズの接合面の曲率半径をRcb、
    全系の焦点距離をf、
    前記後群の焦点距離をfg、
    前記前群の前記負レンズの像側の面の曲率半径をRr1、
    前記前群の前記負レンズの物体側の面の曲率半径をRf1、
    前記前群の前記負レンズのd線に対する屈折率をNd1、とした場合、


    で表される条件式(1)及び(5)を満足する内視鏡用対物光学系。
  2. 物体側から像側へ順に、前群と、後群と、からなり、
    前記前群は、物体側から像側へ順に、1枚の負レンズと、光路偏向プリズムと、開口絞りと、1枚の正レンズと、からなり、
    前記後群は、正レンズと負レンズとが接合された接合レンズを複数含み、
    前記接合レンズの総数をk、
    1からkまでの自然数をi、
    物体側からi番目の前記接合レンズを構成する正レンズのd線基準のアッベ数をνpi、
    物体側からi番目の前記接合レンズを構成する負レンズのd線基準のアッベ数をνni、
    前記開口絞りから、物体側からi番目の前記接合レンズの接合面までの光軸上の距離をLci、
    物体側からi番目の前記接合レンズの接合面の曲率半径をRci、
    前記前群の焦点距離をff、
    前記後群の焦点距離をfg、
    前記前群の前記負レンズの像側の面の曲率半径をRr1、
    前記前群の前記負レンズの物体側の面の曲率半径をRf1、
    前記前群の前記負レンズのd線に対する屈折率をNd1、とした場合、


    で表される条件式(2)及び(5)を満足する内視鏡用対物光学系。
  3. 前記後群は、最も物体側から像側へ順に、1組の前記接合レンズと、正レンズ又は1組の前記接合レンズと、を含む
    請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用対物光学系。
  4. 空気換算距離での全系のバックフォーカスをBf、
    全系の焦点距離をf、とした場合、
    0.95<Bf/f<2 (3)
    で表される条件式(3)を満足する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系。
  5. 前記前群の前記負レンズの像側の面の曲率半径をRr1、
    前記前群の前記負レンズの物体側の面の曲率半径をRf1、
    全系の焦点距離をf、
    前記前群の前記負レンズの焦点距離をf1、とした場合、

    で表される条件式(4)を満足する請求項1から請求項4の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系。
  6. 前記開口絞りから最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離をLf、
    前記光路偏向プリズムのd線に対する屈折率をNdp、
    前記前群の前記負レンズの焦点距離をf1、とした場合、
    0.75<|Lf/(Ndp×f1)|<1 (6)
    で表される条件式(6)を満足する請求項1から請求項5の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系。
  7. 前記光路偏向プリズムは、全反射により光路を折り曲げる面を少なくとも1面含む
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系。

  8. で表される条件式(1-1)を満足する請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。

  9. で表される条件式(2-1)を満足する請求項2に記載の内視鏡用対物光学系。
  10. 1<Bf/f<1.8 (3-1)
    で表される条件式(3-1)を満足する請求項4に記載の内視鏡用対物光学系。

  11. で表される条件式(4-1)を満足する請求項5に記載の内視鏡用対物光学系。

  12. で表される条件式(5-1)を満足する請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用対物光学系。
  13. 0.8<|Lf/(Ndp×f1)|<0.95 (6-1)
    で表される条件式(6-1)を満足する請求項6に記載の内視鏡用対物光学系。
  14. 前記後群は、正の屈折力を有し、
    記光路偏向プリズムは、物体側から像側へ順に、第1のプリズムと、前記第1のプリズムと空気間隔を介して離隔して配置された第2のプリズムと、からなり、
    前記光路偏向プリズムに入射した光線は、前記空気間隔を通過後に、前記光路偏向プリズムの前記空気間隔との界面において全反射により光路が折り曲げられ、
    全系の焦点距離をf、
    前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとの間の前記空気間隔をDp、
    前記第1のプリズムの入射面と前記後群の光軸とのなす角度の絶対値をθ1、
    前記第2のプリズムの入射面と前記後群の光軸とのなす角度の絶対値をθ2、とし、
    θ1及びθ2の単位を度とした場合、
    30<f/Dp<500 (7)
    5<|θ1-θ2|<45 (8)
    で表される条件式(7)及び(8)を満足する請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用対物光学系。
  15. 前記第1のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLf、
    前記第2のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLs、とした場合、
    60<(GLf+GLs)/Dp<600 (9)
    で表される条件式(9)を満足する請求項14に記載の内視鏡用対物光学系。
  16. 前記第1のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLf、
    前記第2のプリズムにおける軸上主光線の光路の幾何学的長さをGLs、
    前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムのd線に対する屈折率の平均値をNdp、とした場合、
    1<(GLs/GLf)/Ndp<2.5 (10)
    で表される条件式(10)を満足する請求項14又は請求項15に記載の内視鏡用対物光学系。
  17. 前記内視鏡用対物光学系の最大全画角を2ω、
    前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムのd線に対する屈折率の平均値をNdp、とし、
    2ωの単位を度とした場合、
    8.8<(2ω×Ndp)/|θ1-θ2|<25 (11)
    で表される条件式(11)を満足する請求項14から請求項16の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系。
  18. 請求項1から請求項17の何れか1項に記載の内視鏡用対物光学系を備えた内視鏡。
  19. 前記内視鏡用対物光学系の像面に配置された撮像素子を更に備え、
    前記前群及び前記後群は、前記後群の光軸を軸として相対的に回動可能に構成され、
    前記撮像素子は、前記後群と一体的に構成されている
    請求項18に記載の内視鏡。
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