JP7333150B2 - スクリーン印刷機 - Google Patents

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Description

本開示は、クリームはんだを基板にスクリーン印刷するスクリーン印刷機に関するものである。
特許文献1には、クリームはんだを基板にテスト印刷し、テスト印刷の結果から実印刷時にスキージ装置を制御するための制御データを生成するようにしたスクリーン印刷機が記載されている。
国際公開番号 WO2014/147812 A1
しかし、特許文献1に記載のスクリーン印刷機では、実印刷時に使用する制御データを生成するためには、基板にクリームはんだを印刷することが必須であるので、実印刷用の基板の他にテスト印刷用の基板を用意する必要があった。そして、テスト印刷で問題が生じた場合には、テスト印刷用の基板を洗浄した上で、さらにその基板に再度テスト印刷しなければならなかった。
本開示は、テスト印刷用の基板の用意や洗浄作業をせずに、スキージ装置を制御するための制御パラメータを決定することが可能となるスクリーン印刷機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示のスクリーン印刷機は、印刷パターン孔を有するマスクを機内の作業位置の上方に保持するマスク保持部と、スキージを有し、スキージによりマスクに対してクリームはんだを塗り延ばすスキージ装置と、マスクとスキージとの間に圧力シートを供給するシート供給装置と、シート供給装置により圧力シートが供給された状態、かつスキージ装置にクリームはんだを供給しない状態で、スキージ装置に対して動作開始を指示する指示部と、指示部による動作開始の指示に応じてスキージ装置がマスク上の圧力シートに対して行った動作により、圧力シート上に形成された圧力パターンを撮像する撮像装置と、撮像装置により撮像された圧力パターンと、印刷パターン孔に基づいて事前に用意された目標圧力パターンとを比較する比較部と、比較部による比較結果に基づいてスキージ装置を制御するための制御パラメータを決定する決定部と、を備え、比較部は、撮像された圧力パターンにおける印刷パターン孔に対応する領域の形状及び色と、目標圧力パターンにおける印刷パターン孔に対応する領域の形状及び色との差分が所定の範囲内であるか否かを判断して、比較結果とする
本開示によれば、テスト印刷用の基板の用意や洗浄作業をせずに、スキージ装置を制御するための制御パラメータを決定することが可能となる。
本開示の一実施の形態に係るスクリーン印刷機を含むスクリーン印刷機を示した外観である。 図1のスクリーン印刷機の内部構造を簡易的に示した図である。 図1のスクリーン印刷機の制御システムを簡易的に示したブロック図である。 図1に記載された基板搬送装置の動作状態を示す正面図である。 図1に記載された基板搬送装置のクランプ機構の一例を示す図である。 図3に記載されたCPUが実行する制御パラメータ決定処理の手順を示すフローチャートである。 目標圧力パターンの一例((a))と、図1に記載されたパターンカメラにより撮像された圧力パターンの一例((b)~(e))とを示す図である。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係るスクリーン印刷機1を示している。スクリーン印刷機1は、基板に対してクリームはんだを印刷するものであり、例えば、印刷状態を検査するはんだ検査機や基板に電子部品の装着を行う部品装着機などと共に回路基板生産ラインを構成する。
スクリーン印刷機1は、全体が機体カバー2によって覆われている。機体カバー2には機体幅方向の両側面に搬送口201が形成され、その搬送口201を通って基板の搬入及び搬出が行われるようになっている。
図2は、スクリーン印刷機1の内部構造を簡易的に示した図であり、基板10の搬送方向である機体幅方向から示したものである。なお、本実施形態では、スクリーン印刷機1の機体前後方向をY軸方向、機体幅方向をX軸方向、そして機体高さ方向をZ軸方向として説明する。
スクリーン印刷機1は、機内に設置されたマスク20の下に基板10が搬送され、マスク20の上面から印刷パターン孔をクリームはんだが通り、下側の基板10に塗布されて印刷パターンが形成される。そこで、スクリーン印刷機1の機内上部側には、機体幅方向に配置された一対のマスクホルダ3があり、マスク枠19に固定されたマスク20が保持される。マスクホルダ3の上方側にはスキージ装置4が設置され、機体前後方向に移動可能な状態で取り付けられている。一方、マスクホルダ3の下方側には、基板10を機体幅方向に搬入及び搬出させる基板搬送装置5や、基板10の裏面を支えるバックアップ装置7などが、昇降装置8に対して組み付けられている。
昇降装置8は、垂直なガイドレール11に沿って摺動する昇降台12を備え、その昇降台12がボールネジ機構13を介して昇降用モータ14に連結されている。そして、昇降台12の上には支持台15を介して基板搬送装置5などが搭載されている。支持台15には機体前後方向(Y軸方向)に一対のマスクサポート21が設けられ、その間に基板搬送装置5が配置されている。一対のマスクサポート21は、それぞれ脚体上面にマスク20に接触するマスク支持プレート211が固定されている。そして、図面右側のマスクサポート21にボールネジ機構22が構成され、マスクサポート用モータ24(図3参照)によって図面左側のマスクサポート21との距離が調整可能となっている。
また、一対の基板ガイド51の間には、基板を支持するバックアップ装置7が設けられている。バックアップ装置7は、複数のバックアップピン32を備えたバックアップテーブル31がボールネジ機構を介して支持され、バックアップ用モータ34によって昇降するよう構成されている。また、基板搬送装置5の支持台23は、ボールネジ機構を介して支持され、昇降用モータ33によって昇降するよう構成されている。そして、基板搬送装置5やバックアップ装置7を支持する支持台15は、昇降台12に対してX-Y平面上のX方向及びY方向とθ方向に位置調整が可能な構成となっている。つまり、作業位置に搬送されて保持された基板10に対してマスク20との間の位置調整を行う補正装置が構成されている。
マスク20の上方に組み付けられたスキージ装置4は、クリームはんだをローリングしながらマスク20の印刷パターン孔に押し込み、マスク20の下に位置する基板10にクリームはんだを塗布するものである。そのスキージ装置4は、スキージ401a,402aを備えた一対のスキージヘッド401,402がシリンダによって昇降可能な状態で走行台41に搭載されている。走行台41は、ガイドロッド42に対して摺動可能に組み付けられ、ガイドロッド42と平行なネジ軸43からなるボールネジ機構を介して、スキージ用モータ44(図3参照)の駆動により機体前後方向の直線移動が可能となっている。
スキージ装置4は、クリームはんだを塗り延ばす際に、スキージ401a,402aを移動させる移動速度、つまりスキージ速度を変更できるように構成されている。また、スキージ装置4は、スキージ401a,402aをマスク20に押し付ける際の押圧力(以下「スキージ押圧力」という)及び角度(以下「スキージ角度」という)も変更できるように構成されている。
また、機内には、マスク20とスキージ401a,402aとの間に圧力シートSを供給するシート供給装置80が設置されている。シート供給装置80は、圧力シートSのロールを設置し、圧力シートSを送り出すシート供給部81と、シート供給部81から送り出された圧力シートSを巻き取るリール部82と、圧力シートSをシート供給部81からリール部82へ経由させるプーリ83とにより、主として構成されている。
圧力シートSは、加わる圧力の強さに応じてシート上の濃淡が変化するものであり、本実施形態では、圧力シートSに形成された圧力パターンに基づいて、実印刷時にスキージ装置4を制御するための制御パラメータを決定するようにしている。具体的には、マスク20とスキージ401a,402aとの間に圧力シートSを供給した状態、かつ、スキージ装置4にクリームはんだを供給しない状態で、スキージ装置4を動作させる。これにより、スキージ401a,402aがマスク20上の圧力シートSを押圧するので、圧力シートS上には、マスク20の印刷パターン孔に応じた圧力パターンが形成される。この圧力パターンを、プーリ83とリール部82との間に設置されたパターンカメラ85で撮像する。一方、実印刷時にスキージ401a,402aがマスク20を押圧する際に理想とする押圧力により、マスク20上の圧力シートSを押圧したときに、圧力シートS上に形成される圧力パターン(以下「目標圧力パターン」という)を事前に用意し、例えば、不揮発性メモリ94(図3参照)に記憶しておく。そして、制御装置9(図3参照)は、パターンカメラ85で撮像された圧力パターンと目標圧力パターンとを比較し、その比較結果に基づいて、実印刷時にスキージ装置4を制御するための制御パラメータを決定する。なお、制御パラメータの決定方法の詳細は、図6及び図7を用いて後述する。制御パラメータが決定されると、圧力シートSは用済みになるので、機内から除去される。
マスクホルダ3と基板搬送装置5との間には、基板10やマスク20に付された基板マークやマスクマークを撮像するためのマークカメラ45が設けられている。マークカメラ45は、Y軸スライダ46を介して機体前後方向のガイドレール47に取り付けられており、また、ガイドレール47は、機体幅方向の2本のガイドレール48にX軸スライダ49を介して架設されている。したがって、マークカメラ45は、Y軸スライダ46やX軸スライダ49が不図示のボールネジ機構を介し、Y軸モータ61やX軸モータ62(図3参照)によってXY平面上を移動できるよう構成されている。
そして、スクリーン印刷機1には、全体の駆動を制御する制御装置9が搭載され、各装置の駆動部に対して駆動制御が行われるようになっている。図3は、スクリーン印刷機1の制御システムを簡易的に示したブロック図である。制御装置9は、マイクロプロセッサ(CPU)91、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)93、不揮発性メモリ94がバスラインを介して接続されている。CPU91は、制御装置全体を統括制御するものであり、ROM92には、CPU91が実行するシステムプログラムや制御パラメータ等が格納され、RAM93には、一時的な計算データや表示データ等が格納される。不揮発性メモリ94には、CPU91が行う処理に必要な情報が記憶され、スクリーン印刷機1のシーケンスプログラムなどが格納されている。特に、本実施形態の不揮発性メモリ94には、後述するクランプ機構制御処理のプログラムなども格納されている。
スクリーン印刷機1は、図1に示すように、機体前面部にタッチパネル型の操作表示装置98が取り付けられ、作業者による入力操作や画面における製造状況の表示などが可能になっている。制御装置9にはI/Oポート95が設けられており、そのI/Oポート95を介して操作表示装置98が接続されている。I/Oポート95には、その他にも昇降用モータ14などの各種モータが各々のドライバ71~78を介して接続されている。
図4は、図2における図面右側の基板搬送装置5をY方向から見たときの正面図である。そして、図4(a)は、基板搬送装置5が基板10を搬送している状態を示し、図4(b)は、基板搬送装置5が基板10をクランプしている状態を示している。
図4に示すように、基板搬送装置5は、基板ガイド51と、コンベア装置52とを備えている。
基板ガイド51は、基板10を搬送中に、基板10が搬送方向に直交するY方向、つまり機体前後方向にずれないように規制するためのものである。基板ガイド51の上面には上クランププレート53が設けられ、基板ガイド51の側板51aには、複数(図示例では、7個)のベルトガイドローラ55が設けられている。ベルトガイドローラ55は、コンベアベルト57を張設支持するものである。
コンベア装置52は、基板10を搬送するものである。コンベア装置52の側板52aには、複数(図示例では、4個)のコンベアプーリ56が設けられている。コンベアプーリ56は、コンベアベルト57を張設支持する。そして、ベルト搬送用モータ29(図3参照)は、コンベアプーリ56を回転駆動することにより、コンベアベルト57に基板搬送方向への搬送動作を付与する。さらに、コンベア装置52の側板52aには、下クランププレート54が固定されている。
下クランププレート54は、複数(図示例では、7個)のU字状の切欠き54aを有し、各切欠き54aには、各ベルトガイドローラ55が配置される。
基板ガイド51は、所定の範囲内、昇降可能に構成されている。基板10を搬送させる場合、基板ガイド51を上昇させた後、コンベアプーリ56を駆動させる。上述のように、ベルトガイドローラ55は、基板ガイド51の側板51aに設けられているので、基板ガイド51の上昇に従って、ベルトガイドローラ55も上昇する。これにより、図4(a)に示すように、コンベアベルト57は、ベルトガイドローラ55に接触するとともに、下クランププレート54の上面と離間するので、コンベアベルト57は、下クランププレート54による摩擦抵抗を受けずに、基板10を搬送することができる。また、コンベアベルト57は、複数のベルトガイドローラ55により張設支持されているので、搬送対象の基板10が大型で重量があるとしても、摩擦抵抗が増大することなく基板10を搬送させることができる。
一方、基板10をクランプさせる場合、コンベアプーリ56の駆動を停止させた後、基板ガイド51を下降させる。これにより、図4(b)に示すように、基板10の機体前後方向の一端は、上クランププレート53の下面と、コンベアベルト57及び下クランププレート54の上面とにより挟持される。このとき、ベルトガイドローラ55も下降するので、ベルトガイドローラ55は、コンベアベルト57の裏面と離間する。
図5は、基板搬送装置5に含まれるクランプ機構59の一例を示している。クランプ機構59は、ロッド59aと、油圧上下シリンダ59bと、圧力制御弁59cとにより構成されている。
ロッド59aの一端は、基板ガイド51の下面に連結され、ロッド59aの他端は、油圧上下シリンダ59b内に挿入されている。また、油圧上下シリンダ59bには、圧力制御弁59cを介して油圧が付加される。
コンベア装置52の上面の所定位置には、基板ガイド51の下面との距離を検知するための距離センサ58が設けられている。距離センサ58は、本実施形態では、例えば赤外線を用いて基板ガイド51との距離を検出するセンサとするが、これに限らず、距離を検出できるものであれば、検出方式は問わない。
図6は、上記CPU91が実行する制御パラメータ決定処理の手順を示している。以降、各処理の手順の説明において、ステップを「S」と表記する。
図6において、まずCPU91は、シート供給装置80に対して圧力シートSを所定の供給位置に供給するように指示する(S10)。ここで「所定の供給位置」とは、圧力シートSによりマスク20全体が覆われる位置である。
次にCPU91は、スキージ装置4に対して印刷開始を指示する(S12)。これに応じてスキージ装置4は、印刷動作を開始するが、このとき、スキージ装置4はスキージ401a,402aにクリームはんだを供給しないので、スキージ401a,402aは、クリームはんだが空の状態で、マスク20上の圧力シートSに対して印刷動作を実行する。
印刷動作が終了すると、印刷動作に応じた押圧力により圧力シートS上に圧力パターンが形成される。圧力シートS上の圧力パターンは、マスク20上に形成されている印刷パターン孔に応じた形状に形成される。CPU91は、この圧力シートS上の圧力パターンを撮像するようにパターンカメラ85に指示する(S14)。パターンカメラ85は、上述のように、マスク20から離れた位置に設置されているので、CPU91は、パターンカメラ85に撮像を指示する前に、シート供給装置80に対して、圧力パターンが形成された圧力シートSをパターンカメラ85の撮像位置に移動させるように指示する。
次にCPU91は、S14の処理に応じてパターンカメラ85が撮像した圧力シートS上の圧力パターン(以下「撮像圧力パターン」という)と、上記目標圧力パターンとを比較する(S16)。
図7(a)は、目標圧力パターン100の一例を示し、図7(b)~(e)は、撮像圧力パターン110~140の一例を示している。図7の例では、マスク20として、短冊状の孔が4行×3列のマトリクス状に形成された印刷パターン孔を有するものを用いているので、目標圧力パターン100は、短冊状の孔に対応する領域が白色領域101となり、残りの領域は黒色領域となっている。
図6に戻り、CPU91は、上記S16の比較処理による比較結果が所定の範囲内に収束しているか否かを判断する(S18)。ここで「所定の範囲内」とは、具体的には、撮像圧力パターンに含まれる各白色領域の形状及び色と、目標圧力パターン100に含まれる各白色領域101の形状及び色との差分が所定の範囲内であることである。
S18の判断において、上記比較結果が所定の範囲内に収束していないと判断された場合(S18:NO)、CPU91は、白色領域内の白色に偏りがあるか否かを判断する(S20)。図7(b)の白色領域111は、白色領域内の白色に偏りがある場合の一例を示している。この白色領域111は、白一色ではなく、黒から白へのグラデーションとなっている。
S20の判断において、白色領域内の白色に偏りがあると判断された場合(S20:YES)、CPU91は、上記スキージ速度を変更した(S22)後、処理をS24に進める。つまり、スキージ速度が理想速度より速いあるいは遅い場合に、白色領域内の白色に偏りが生ずると推認されるため、CPU91は、スキージ速度を現在の速度より速くあるいは遅くするように変更する。
一方、S20の判断において、白色領域内の白色に偏りがないと判断された場合(S20:NO)、CPU91は、S22の処理をスキップして、処理をS24に進める。
S24では、CPU91は、白色領域内の中央部が黒色になっているか否かを判断する。図7(c)の白色領域121は、白色領域内の中央部121aが黒色になっている場合の一例を示している。
S24の判断において、白色領域内の中央部が黒色になっていると判断された場合(S24:YES)、CPU91は、上記スキージ角度を変更した(S26)後、処理をS28に進める。つまり、スキージ角度が理想角度より鋭角あるいは鈍角である場合に、白色領域内の中央部が黒色になると推認されるため、CPU91は、スキージ角度を現在の角度より鋭角あるいは鈍角にするように変更する。
一方、S24の判断において、白色領域内の中央部が黒色になっていないと判断された場合(S24:NO)、CPU91は、S26の処理をスキップして、処理をS28に進める。
S28では、CPU91は、白色領域が縮小しているか否かを判断する。図7(e)の白色領域141は、白色領域が縮小している場合の一例を示している。
S28の判断において、白色領域が縮小していると判断された場合(S28:YES)、CPU91は、上記スキージ押圧力を減少せた(S30)後、処理をS32に進める。つまり、スキージ押圧力が理想押圧力より強い場合に、白色領域が縮小すると推認されるため、CPU91は、スキージ押圧力を現在の押圧力より減少させる。
一方、S28の判断において、白色領域が縮小していないと判断された場合(S28:NO)、CPU91は、S30の処理をスキップして、処理をS32に進める。
S32では、CPU91は、白色領域が拡大しているか否かを判断する。図7(d)の白色領域131は、白色領域が拡大している場合の一例を示している。
S32の判断において、白色領域が拡大していると判断された場合(S32:YES)、CPU91は、スキージ押圧力を上昇せた(S34)後、処理を上記10に戻す。つまり、スキージ押圧力が理想押圧力より弱い場合に、白色領域が拡大すると推認されるため、CPU91は、スキージ押圧力を現在の押圧力より上昇させる。
一方、S32の判断において、白色領域が拡大していないと判断された場合(S32:NO)、CPU91は、S34の処理をスキップして、処理を上記S10に戻す。
この後、CPU91は、上記S10以降の処理を繰り返す。そして、上記S18の判断において、上記比較結果が所定の範囲内に収束していると判断された場合(S18:YES)、CPU91は、制御パラメータ決定処理を終了する。
制御パラメータ決定処理が終了すると、制御パラメータ、つまり、本実施形態では、スキージ速度、スキージ角度及びスキージ押圧力の各値は、目標値から許容範囲内の値に収束していることになる。したがって、制御装置9は、実印刷時には、目標値から許容範囲内の値に収束している制御パラメータの各値を用いて、スキージ装置4を制御する。なお、制御パラメータ決定処理が終了したときの制御パラメータの各値は、例えば、上記不揮発性メモリ94に保存しておいた方が好ましい。過去に実行した印刷環境と同じ印刷環境で印刷する場合、過去に制御パラメータ決定処理を実行して決定した制御パラメータが保存されていれば、それをそのまま利用することができるからである。
以上説明したように、本実施形態のスクリーン印刷機1は、印刷パターン孔を有するマスク20を機内の作業位置の上方に保持するマスクホルダ3と、スキージ401a,402aを有し、スキージ401a,402aによりマスク20に対してクリームはんだを塗り延ばすスキージ装置4と、マスク20とスキージ401a,402aとの間に圧力シートSを供給するシート供給装置80と、シート供給装置80により圧力シートSが供給された状態、かつスキージ装置4にクリームはんだを供給しない状態で、スキージ装置4に対して動作開始を指示する指示部(S12)と、指示部による動作開始の指示に応じてスキージ装置4がマスク20上の圧力シートSに対して行った動作により、圧力シートS上に形成された圧力パターンを撮像するパターンカメラ85と、パターンカメラ85により撮像された圧力パターンと、印刷パターン孔に基づいて事前に用意された目標圧力パターンとを比較する比較部(S16)と、比較部による比較結果に基づいてスキージ装置4を制御するための制御パラメータを決定する決定部(S18)と、を備えている。
このように、本実施形態のスクリーン印刷機1では、テスト印刷用の基板の用意や洗浄作業をせずに、スキージ装置4を制御するための制御パラメータを決定することが可能となる。
ちなみに、本実施形態において、マスクホルダ3は、「マスク保持部」の一例である。パターンカメラ85は、「撮像装置」の一例である。
また、スクリーン印刷機1は、決定部により決定された制御パラメータに基づいてスキージ装置4を制御する制御装置9をさらに備えている。
これにより、テスト印刷用の基板の用意や洗浄作業をせずに決定した制御パラメータに基づいて、スキージ装置4を制御することが可能となる。
ちなみに、制御装置9は、「制御部」の一例である。
また、制御装置9は、比較部による比較結果が所定の範囲内に収束するまで、指示部、パターンカメラ85及び決定部による各処理を繰り返し実行させるように制御する。
これにより、制御パラメータの値を理想の値により近づけることが可能となる。
また、制御パラメータは、スキージ装置4がクリームはんだを塗り延ばす際にスキージ401a,402aを動かすスキージ速度である。
また、制御パラメータは、スキージ装置4がスキージ401a,402aをマスク20に押し付ける際の押圧力である。
また、制御パラメータは、スキージ装置4がスキージ401a,402aをマスク20に押し付ける際の角度である。
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
(1)上記実施形態では、撮像圧力パターンと目標圧力パターンとの比較(図6のS16参照)は、CPU91が画像処理の手法を用いて行ったが、これに限らず、作業者が目視により行ってもよい。この場合、制御パラメータの各値の変更は、作業者が上記操作表示装置98から行うようにすればよい。
(2)上記実施形態では、制御パラメータとして、スキージ速度、スキージ角度及びスキージ押圧力を例示したが、これに限られる訳ではない。
1:スクリーン印刷機 3:マスクホルダ 4:スキージ装置 7:バックアップ装置 9:制御装置 20:マスク 80:シート供給装置 85:パターンカメラ 91:CPU 92:ROM 93:RAM 94:不揮発性メモリ 401a,402a:スキージ。

Claims (6)

  1. 印刷パターン孔を有するマスクを機内の作業位置の上方に保持するマスク保持部と、
    スキージを有し、前記スキージにより前記マスクに対してクリームはんだを塗り延ばすスキージ装置と、
    前記マスクと前記スキージとの間に圧力シートを供給するシート供給装置と、
    前記シート供給装置により前記圧力シートが供給された状態、かつ前記スキージ装置に前記クリームはんだを供給しない状態で、前記スキージ装置に対して動作開始を指示する指示部と、
    前記指示部による前記動作開始の指示に応じて前記スキージ装置が前記マスク上の前記圧力シートに対して行った動作により、前記圧力シート上に形成された圧力パターンを撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された圧力パターンと、前記印刷パターン孔に基づいて事前に用意された目標圧力パターンとを比較する比較部と、
    前記比較部による比較結果に基づいて前記スキージ装置を制御するための制御パラメータを決定する決定部と、
    を備え
    前記比較部は、前記撮像された圧力パターンにおける前記印刷パターン孔に対応する領域の形状及び色と、前記目標圧力パターンにおける前記印刷パターン孔に対応する領域の形状及び色との差分が所定の範囲内であるか否かを判断して、前記比較結果とする、
    スクリーン印刷機。
  2. 前記決定部により決定された制御パラメータに基づいて前記スキージ装置を制御する制御部
    をさらに備えた請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  3. 前記制御部は、
    前記比較部による比較結果が所定の範囲内に収束するまで、前記指示部、前記撮像装置及び前記決定部による各処理を繰り返し実行させるように制御する、
    請求項2に記載のスクリーン印刷機。
  4. 前記制御パラメータは、前記スキージ装置が前記クリームはんだを塗り延ばす際に前記スキージを動かすスキージ速度である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスクリーン印刷機。
  5. 前記制御パラメータは、前記スキージ装置が前記スキージを前記マスクに押し付ける際の押圧力である、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスクリーン印刷機。
  6. 前記制御パラメータは、前記スキージ装置が前記スキージを前記マスクに押し付ける際の角度である、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスクリーン印刷機。
JP2022509760A 2020-03-23 2020-03-23 スクリーン印刷機 Active JP7333150B2 (ja)

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