JP7329423B2 - サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ Download PDF

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Description

本開示は、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタに関する。
特許文献1には、従来のサーマルプリントヘッドの一例が開示されている。同文献に開示されたサーマルプリントヘッドは、複数の発熱部を有する抵抗体層を支持する主基板と、ドライバICが搭載された副基板とを備える。ドライバICと複数の発熱部とは、複数のワイヤを介して導通している。
特開2019-111752号公報
サーマルプリントヘッドを用いた印刷においては、複数の発熱部に、プラテンローラ等によって印刷媒体が押し付けられる。これらの印刷媒体やプラテンローラと、ドライバICとの干渉が懸念される。
本開示は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、干渉を抑制することが可能なサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを提供することをその課題とする。
本開示の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドは、厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する主基板と、前記主基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を有する抵抗体層と、前記主基板に支持され且つ前記複数の発熱部への通電経路を構成する第1配線層と、前記複数の発熱部への通電制御を行うドライバICと、を備え、前記ドライバICが搭載された搭載面を有するフレキシブル配線基板と、前記第1配線層と前記フレキシブル配線基板の前記搭載面とを導通接合する導電接合材と、を備える。
本開示の第2の側面によって提供されるサーマルプリンタは、本開示の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドを備える。
本開示のサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタによれば、干渉を抑制することができる。
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す平面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す正面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す側面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す要部断面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す要部展開図である。 図5のVI-VI線に沿う要部断面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大平面図である。 図7のVIII-VIII線に沿う要部拡大断面図である。 図7のIX-IX線に沿う要部拡大断面図である。 本開示の第2実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。 本開示の第2実施形態に係るサーマルプリントヘッドの第1変形例を示す要部拡大断面図である。 本開示の第3実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。 本開示の第4実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す要部拡大断面図である。 本開示の第5実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドの第1変形例を示す要部拡大断面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタの第2変形例を示す要部断面図である。 本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタの第2変形例を示す要部拡大断面図である。 本開示の第6実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す要部断面図である。 本開示の第6実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示す要部拡大断面図である。
以下、本開示の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
<第1実施形態>
図1~図9は、本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタを示している。本開示のサーマルプリントヘッドA1は、主基板1、保護層2、第1配線層3、抵抗体層4、フレキシブル配線基板5、副フレキシブル配線基板6、ドライバIC7および放熱部材8を備えている。本開示のサーマルプリンタB1は、サーマルプリントヘッドA1およびプラテンローラ91を備えており、さらに、サーマルプリントヘッドA1およびプラテンローラ91を駆動制御するための制御部、プラテンローラ91を駆動するための駆動、印刷媒体92を収容および搬送するための給紙部等を適宜備えていてもよい。
図1は、サーマルプリントヘッドA1を示す平面図である。図2は、サーマルプリントヘッドA1を示す正面図である。図3は、サーマルプリントヘッドA1を示す側面図である。図4は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部断面図である。図5は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部展開図である。図6は、図5のVI-VI線に沿う要部断面図である。図7は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図8は、図7のVIII-VIII線に沿う要部拡大断面図である。図9は、図7のIX-IX線に沿う要部拡大断面図である。図8、図9においては、理解の便宜上、充填材59、副フレキシブル配線基板6および放熱部材8を省略している。
これらの図において、厚さ方向zは、主基板1の厚さ方向である。第1方向yは、厚さ方向zおよび主走査方向xと直角な方向である。後述のように、第1方向yは、サーマルプリントヘッドA1が搭載されるサーマルプリンタB1における印刷媒体92の搬送方向である副走査方向Nに対して傾いている。図1において平面視した場合に、印刷媒体92が供給される側が第1方向yの反対側(一方側であって上流側;-y方向の側)であり、印刷媒体92が排出される側が第1方向yの側(他方側であって下流側;+y方向の側)である。
印刷媒体92の例としては、バーコードシート、2次元コードシート、レシートなどを作成するための感熱紙が挙げられる。インクドナーフィルム(IDF)と重ね合わされた.状態でサーマルプリントヘッドA1の発熱部に押し付けられて搬送される普通紙も、印刷媒体92に含まれる。プラスチックカードの表面に感熱層が形成されたリライトカードなども、印刷媒体92に含まれる。
〔主基板1〕
主基板1は、保護層2、第1配線層3および抵抗体層4を支持するものである。主基板1の材質は特に限定されず、ガラスエポキシ樹脂、セラミックス、半導体材料等が挙げられる。本実施形態においては、主基板1が半導体材料からなる場合を例に説明する。このような半導体材料としては、たとえば、Siが挙げられる。
図1~図4および図6~図9に示すように、主基板1は、主面11、裏面12、基板凸部13、端面14および端面15を有する。主面11および裏面12は、厚さ方向zにおいて互いに反対側を向く。基板凸部13は、主面11から厚さ方向zに突出した部位である。基板凸部13は、主走査方向xに長く延びている。
図8、9に示されるように、主面11は、第2領域112および第1領域111を有する。第1領域111と第2領域112とは、基板凸部13によって互いに区画された領域である。本実施形態においては、第1領域111は、基板凸部13に対して第1方向yの上流側(一方側)に位置しており、第2領域112よりも第1方向y寸法および面積が大である。第2領域112は、基板凸部13に対して第1方向yの下流側(他方側)に位置している。なお、主面11は、第1領域111および第2領域112を有する構成に限定されず、たとえば第1領域111のみを有する構成であってもよい。この場合には、第2領域112が存在しない。したがって、第1方向の下流側における基板凸部13の端部、絶縁層19の端部および保護層2の端部と、端面15の上端部(図8参照)とが、つながっている。
基板凸部13は、基板凸部13の頂部に形成された天面130、第1傾斜側面131および第2傾斜側面132を有する。天面130は、主面11と平行であり且つ主面11から厚さ方向に離間している。第1傾斜側面131は、天面130と第1領域111との間に介在しており、主面11に対して傾斜している。第2傾斜側面132は、天面130と第2領域112との間に介在しており、主面11に対して傾斜している。
本実施形態においては、主面11として、(100)面が選択されている。また、第1傾斜側面131および第2傾斜側面132が天面130および主面11となす角度は、同一であり、たとえば54.7度である。
端面14および端面15は、主基板1の第1方向y両端に位置する面である。端面14は、主面11の第1領域111と裏面12とを繋いでいる。端面15は、主面11の第2領域112と裏面12とを繋いでいる。
また、本実施形態においては、主基板1の基板凸部13は、第1補助傾斜側面133および第2補助傾斜側面134をさらに有している。したがって、基板凸部13は、主走査方向x視において、上辺よりも下辺が長い台形状の四角形の上部における2か所の角部がC面取りされた、六角形(主面11に接する底辺部の両端を含む)の断面形状を有する。なお、基板凸部13は、第1補助傾斜側面133および第2補助傾斜側面134を有さない構成であってもよい。この場合には、基板凸部13は、主走査方向x視において上辺よりも下辺が長い台形状の四角形(主面11に接する底辺部の両端を含む)の断面形状を有する。
第1補助傾斜側面133は、天面130と第1傾斜側面131との間に介在している。第1補助傾斜側面133と天面130とがなす角度(鋭角。この段落において以下同じ。)は、第1傾斜側面131と天面130とがなす角度よりも小である。第2補助傾斜側面134は、天面130と第2傾斜側面132との間に介在している。また、第2補助傾斜側面134と天面130とがなす角度は、第2傾斜側面132と天面130とがなす角度よりも小である。
本実施形態の主基板1には、絶縁層19が形成されている。絶縁層19は、主基板1の主面11の上に設けられている。絶縁層19は、主基板1の主面11および基板凸部13の表面と第1配線層3および抵抗体層4との間に設けられている。保護層2は、絶縁性材料からなり、たとえばSiO2やSiN等からなる。保護層2は、原料ガスとしてTEOSを使用して形成されたSiO2でもよい。保護層2の厚さは特に限定されず、その一例を挙げるとたとえば5μm~10μm程度である。
主基板1の大きさは特に限定されないが、一例を挙げると、主基板1の第1方向y寸法が、1.0mm~3.0mm程度、x方向寸法が、80mm~150mm程度である。主面11と裏面12との厚さ方向z距離が、400μm~650μm程度、基板凸部13の厚さ方向z高さが、100μm~150μm程度である。
〔抵抗体層4〕
図8に示されるように、抵抗体層4は、主基板1に支持されており、本実施形態においては、絶縁層19上に形成されている。抵抗体層4は、図7に示すように、複数の発熱部41を有している。複数の発熱部41は、各々に選択的に通電されることにより、印刷媒体92を局所的に加熱するものである。抵抗体層4は、たとえばTaNからなる。
複数の発熱部41は、主走査方向xに沿って配置されている。本実施形態においては、複数の発熱部41は、厚さ方向z視において基板凸部13に重なっている。より具体的には、本実施形態においては、複数の発熱部41は、厚さ方向z視において天面130に重なっている。また、複数の発熱部41は、厚さ方向z視において第2補助傾斜側面134に重なっている。これにより、主基板1は、印刷媒体92の搬送方向である副走査方向Nに対して、第1方向yがたとえば30°程度傾いた姿勢(言い換えれば、印刷媒体92の搬送方向と主基板1の主面11とのなす角度が30°程度である関係)とされる。印刷媒体92の搬送方向と主基板1の主面11とのなす角度は、概ね20°~40°の範囲に設定され得る。印刷媒体92の種類、プラテンローラ91の径および硬度によっては、印刷媒体92の搬送方向と主基板1の主面11とのなす角度が25°~35°の範囲であることが好ましい場合があり得る。また、サーマルプリントヘッドA1においては、複数の発熱部41が第2補助傾斜側面134、天面130および第1補助傾斜側面133に重なっている。このため、第1方向yが、たとえば副走査方向N(主基板1の主面11に平行であって図8における右から左に向かう方向)と平行である姿勢にすることも可能である。これらの構成によって、印刷媒体92の搬送方向と主基板1の主面11とのなす角度に関して選択できる範囲が大きくなる。加えて、感熱紙だけではなく、直線状の搬送方向を必要とする印刷媒体92(例えば、プラスチックカードからなるリライトカード)にも対応できるサーマルプリントヘッドA1が得られる。したがって、これらの構成は、プリンタを設計する際の自由度が増すという利点を有する。
なお、図15に示すサーマルプリントヘッドA1の第1変形例であるサーマルプリントヘッドA11においては、抵抗体層4のうち第1補助傾斜側面133に重なる部分が、抵抗体層4によって覆われている。このため、複数の発熱部411は、第2補助傾斜側面134および天面130に重なる構成となっている。このような構成は、副走査方向Nに対して第1方向yが30°程度(あるいは、20°~40°)傾いた姿勢とするのに適している。
発熱部41の形状は特に限定されないが、図4に示す例においては、発熱部41は、第1方向yに沿う辺が長辺である長方形状とされている。
〔第1配線層3〕
第1配線層3は、複数の発熱部41に通電するための通電経路を構成するためのものである。第1配線層3は、主基板1に支持されており、本実施形態においては、図7および図8に示すように、抵抗体層4上に積層されている。第1配線層3は、抵抗体層4よりも低抵抗な金属材料からなり、たとえばCuからなる。また、第1配線層3は、Cuからなる層と、当該層と抵抗体層4との間に介在するTiからなる層とを有する構成であってもよい。第1配線層3の厚さは特に限定されず、たとえば0.3μm~2.0μmである。
本実施形態の第1配線層3は、図7~図9に示すように、第1配線層3は、複数の個別電極31、共通電極32および複数の中継電極33を有する。1個の中継電極33は屈曲形状であり、第1方向y上流側(一方側;-y方向の側)に延びる2個の短部と、主走査方向xに沿って延びてそれらの2個の短部を接続する接続部とを有する。本実施形態においては、次の2つの部分が、複数の発熱部41のうちの隣接した2個となっている。これらの2個の隣接した発熱部41が、印刷媒体92の上に1個の点(ドット)を構成する。第1の部分は、抵抗体層4のうち、複数の個別電極31のうちの1個とこれに対向する中継電極33との間において第1配線層3から露出した部分である。第2の部分は、抵抗体層4のうち、共通電極32から延びる直線状の直状部322であってその個別電極31に隣接する直状部322とその共通電極32との間において第1配線層3から露出した部分である。
本実施形態においては、複数の個別電極31および複数の共通電極32は、複数の発熱部41に対して第1方向y上流側(一方側)に配置されている。また、複数の中継電極33は、複数の発熱部41に対して第1方向y下流側(他方側)に配置されている。
個別電極31は、図示された例においては、個別パッド311、直線状の直状部312および傾斜部313を有する。
直状部312は、発熱部41から第1方向yの上流側(一方側)に第1方向yに沿って直線状に延びる部分である。図示された例においては、直状部312は、厚さ方向z視において第1傾斜側面131と第1領域111とに重なる。
傾斜部313は、直状部312に対して第1方向yの上流側(一方側)に繋がっており、第1方向yに対して傾斜している。図示された例においては、傾斜部313は、厚さ方向z視において第1領域111に重なる。
個別パッド311は、傾斜部313に対して第1方向yの上流側(一方側)に繋がっており、フレキシブル配線基板5を導通接合するための部位である。個別パッド311の形状は特に限定されない。図示された例においては、複数の個別パッド311は、厚さ方向z視において主面11の第1領域111に重なる。
共通電極32は、図示された例においては、共通パッド321、複数の直状部322、複数の集約部323および帯状部324を有する。
複数の直状部322は、各々が発熱部41から第1方向yの上流側(一方側)に第1方向yに沿って直線状に延びている。複数の直状部322は、複数の個別電極31の直状部312とともに、主走査方向xに配列されている。図示された例においては、直状部322は、厚さ方向z視において第1傾斜側面131と第1領域111とに重なる。
集約部323は、隣り合う直状部322に対して第1方向yの上流側(一方側)に繋がっており、これらの直状部322を集約している。図示された例においては、集約部323は、厚さ方向z視において第1領域111に重なる。
帯状部324は、主走査方向xに沿って長く延びる帯状の部位であり、複数の個別電極31および複数の集約部323に対して第1方向yの上流側(一方側)に位置している。帯状部324は、複数の集約部323と繋がっている。図示された例においては、帯状部324は、厚さ方向z視において主面11の第1領域111に重なる。
図示された例においては、帯状部324の第1方向yの寸法は、個別パッド311の第1方向yの寸法よりも大きい。また、帯状部324の第1方向yの寸法は、傾斜部313および集約部323の第1方向yの寸法よりも大きい。
複数の共通パッド321は、帯状部324の主走査方向xにおける一端部付近に設けられている。図示された例においては、2つの共通パッド321が、帯状部324の主走査方向xにおける一端部に対して第1方向yにおける他方側(下流側)に繋がっている。図示された例においては、共通パッド321の形状および大きさは、個別パッド311の形状および大きさと略同じである。
複数の中継電極33は、複数の発熱部41に対して第1方向yの下流側(他方側)に配置されている。中継電極33は、隣り合う発熱部41に接続されている。中継電極33が設けられていることにより、直状部312(個別電極31)、発熱部41、中継電極33、発熱部41および直状部322(共通電極32)を経由する導通経路が構成されている。図示された例においては、複数の中継電極33は、厚さ方向z視において第1傾斜側面131に重なる。
〔保護層2〕
保護層2は、図8および図9に示すように、第1配線層3および抵抗体層4を覆っている。保護層2は、絶縁性の材料からなり、第1配線層3および抵抗体層4を保護している。保護層2の材質は特に限定されず、たとえばSiAlON、SiO2、SiN等からなる。本実施形態においては、精細なパターニングに適していることから、保護層2は、SiNによって形成されている。保護層2の厚さは特に限定されず、たとえば0.8μm~2.0μmであり、好ましくは1.0μm程度である。なお、保護層2は、単層の構成に限定されず複数層によって構成されていてもよい。
保護層2は、複数の個別電極用開口21、共通電極用開口22および複数の共通電極用開口23を有する。複数の個別電極用開口21は、保護層2を厚さ方向zに貫通している。複数の個別電極用開口21は、複数の個別電極31の個別パッド311と重なっており、複数の個別パッド311の少なくとも一部ずつを保護層2から露出させている。
共通電極用開口22は、保護層2を厚さ方向zに貫通している。共通電極用開口22は、帯状部324の一部と重なっており、帯状部324の一部を保護層2から露出させている。共通電極用開口22の第1方向yにおける寸法は、個別電極用開口21の第1方向yにおける寸法よりも大きい。また、共通電極用開口22の主走査方向xにおける寸法は、個別電極用開口21の主走査方向xにおける寸法よりも大きい。
複数の共通電極用開口23は、保護層2を厚さ方向zに貫通している。複数の共通電極用開口23は、共通電極32の複数の共通パッド321と重なっており、複数の共通パッド321の少なくとも一部ずつを保護層2から露出させている。図示された例においては、共通電極用開口23の形状および大きさは、個別電極用開口21の形状および大きさと略同じである。
保護層2からそれぞれ露出した複数の個別パッド311と複数の共通パッド321とは、いずれもめっきによって形成される。めっきによって形成される金属膜は、例えば、下からNi、Cu、Auの順にある程度の厚さに積層される。したがって、個別パッド311の表面および複数の共通パッド321の表面と、フレキシブル配線基板5の第2配線層51(図8参照)の表面との間の隙間は、図示された隙間よりも小さい。
〔フレキシブル配線基板5〕
フレキシブル配線基板5は、主基板1に導通接合されており、ドライバIC7が搭載されたものである。図1~図6に示すように、本実施形態のフレキシブル配線基板5は、主走査方向xの寸法が主基板1の主走査方向xの寸法よりも若干小さい程度であり、主基板1の主走査方向xにおける略全域と重なる大きさである。フレキシブル配線基板5の第1方向y寸法は、主基板1の第1方向y寸法よりも大きく、たとえば5mm~8mm程度である。
図5~図8に示すように、本実施形態のフレキシブル配線基板5は、絶縁層50および第2配線層51を有する。絶縁層50は、ポリイミド(PI)などの絶縁性樹脂からなるフィルム状の部位であり、適度な屈曲が許容される程度の柔軟性を有する。第2配線層51は、絶縁層50上に形成されており、主基板1の第1配線層3、副フレキシブル配線基板6およびドライバIC7と導通する部位である。本実施形態においては、フレキシブル配線基板5のうち第2配線層51が形成された面が、ドライバIC7が搭載される搭載面5aである。
フレキシブル配線基板5の搭載面5aは、導電接合材の一種である異方性導電接合材58(導電接合材58)によって主基板1の主面11の第1領域111に導通接合されている。異方性導電接合材58は、複数の導電部材に挟まれて圧着されることにより、これらの導電部材を導通接合する一方、圧着方向(厚さ方向zの反対方向;-z方向)と交差する方向において絶縁性を維持するものである。異方性導電接合材58の一例としては、絶縁性の接合基材に複数の導電性粒子が添加された構成が挙げられる。導電性粒子は、たとえば、樹脂製の微細粒子に金属コーティングが施されたものが挙げられる。導電接合材としては、異方性導電接合材58に代えて、はんだ、導電性樹脂などを使用してもよい。
図7~図9に示すように、図示された例においては、異方性導電接合材58は、厚さ方向z視においてフレキシブル配線基板5と第1領域111とが重なる領域に配置されている。また、異方性導電接合材58は、フレキシブル配線基板5と第1領域111とが重なる領域から、第1方向yにはみ出していてもよい。図示された例においては、フレキシブル配線基板5と第1領域111とが重なる領域から第1方向yの上流側(一方側)にはみ出す分量が、第1方向yの下流側(他方側)にはみ出す分量よりも多い。第1方向yの上流側にはみ出した異方性導電接合材58は、フレキシブル配線基板5の搭載面5aと主基板1の端面14とに付着している。第1方向yの上流側にはみ出した異方性導電接合材58によって、屈曲によるフレキシブル配線基板5の配線パターンの破損およびフレキシブル配線基板5の放熱部材8からのはがれなどが抑制される。第1方向yの下流側にはみ出した異方性導電接合材58によって、フレキシブル配線基板5のはがれが抑制される。フレキシブル配線基板5の端部およびフレキシブル配線基板5が放熱部材8に接触する部分を補強するための樹脂として、異方性導電接合材58とは異なる樹脂を使用することもできる。
第2配線層51は、複数の個別配線52、複数の共通配線53、複数の集約部54および複数の入出力部55を有する。
複数の個別配線52は、各々が第1方向yに沿って直線状に延びている。個別配線52は、厚さ方向z視において個別電極31の個別パッド311と重なっている。個別配線52は、保護層2の個別電極用開口21を通じて、異方性導電接合材58を介して個別パッド311に導通接合されている。
複数の共通配線53は、各々が第1方向yに沿って直線状に延びている。図示された例においては、1つのドライバIC7に導通する複数の個別配線52に対して主走査方向xの一方側または両側に複数の共通配線53が配置されている。図7は、複数の個別配線52に対して主走査方向xの一方側(図中左側)に2つの共通配線53が配置された例を示している。共通配線53は、厚さ方向z視において共通電極32の帯状部324および共通パッド321と重なっている。共通配線53は、保護層2の共通電極用開口22および共通電極用開口23を通じて、異方性導電接合材58を介して帯状部324および複数の共通パッド321に導通接合されている。
集約部54は、図5に示すように、複数の個別配線52および複数の共通配線53から、ドライバIC7に向かうほど主走査方向xにおける導通経路の配線密度を高める部位である。集約部54は、そのほとんどが第1方向yに対して傾斜しており、全体として台形状である。
複数の入出力部55は、ドライバIC7に対して、集約部54とは反対側に配置されている。複数の入出力部55は、副フレキシブル配線基板6と導通接合される部位である。なお、図示された例においては、複数の入出力部55が設けられている領域の主走査方向xの寸法は、主基板1およびフレキシブル配線基板5の主走査方向xの寸法よりも顕著に小さく、たとえばフレキシブル配線基板5の主走査方向xの寸法の1/3~3/4程度である。
なお、フレキシブル配線基板5は、第2配線層51の適所を露出させ、それ以外の部分を覆うソルダーレジスト層(ポリイミドフィルムなど;図示略)を有してもよい。たとえば、複数の個別配線52、複数の共通配線53および複数の入出力部55は、ソルダーレジスト層から露出している。
〔副フレキシブル配線基板6〕
副フレキシブル配線基板6は、フレキシブル配線基板5に導通接合されており、たとえば、サーマルプリントヘッドA1をプリンタに搭載する際に、プリンタに接続される。副フレキシブル配線基板6は、フレキシブル配線基板5と同様に、絶縁層60および第3配線層61を有しており、適度な柔軟性を有する。図2には、第3配線層61に繋がる複数の端子部65が示されている。複数の端子部65は、たとえばコネクタやはんだ等の手法によってプリンタに接続される。
図示された例においては、フレキシブル配線基板5の主走査方向xの寸法は、主基板1およびフレキシブル配線基板5の主走査方向xの寸法よりも顕著に小さく、たとえばフレキシブル配線基板5の主走査方向xの寸法の1/3~3/4程度である。また、ドライバIC7がフレキシブル配線基板5に搭載されていることから、副フレキシブル配線基板6の第3配線層61は、フレキシブル配線基板5の第2配線層51と比べて、配線密度が顕著に粗い構成となっている。たとえば、第2配線層51の集約部54における配線の幅や間隔は、第3配線層61の配線の幅や間隔よりも顕著に小さい。
フレキシブル配線基板5と副フレキシブル配線基板6とを導通接合する手段は特に限定されず、たとえばはんだや異方性導電接合材を適宜用いればよい。なお、本開示のサーマルプリントヘッドは、副フレキシブル配線基板6を備える構成に限定されない。たとえば、副フレキシブル配線基板6を備えず、フレキシブル配線基板5のみを備える構成であってもよい。この場合には、フレキシブル配線基板5は両面フレキシブル配線基板であってもよい。
〔ドライバIC7〕
複数のドライバIC7は、サーマルプリントヘッドA1が搭載されるプリンタ等からの指令に基づき、複数の発熱部41に個別に通電することにより、所望の発熱状態となるように制御するものである。複数のドライバIC7は、フレキシブル配線基板5の搭載面5aに搭載されている。複数のドライバIC7がそれぞれ有するボンディングパッドは、フレキシブル配線基板5の搭載面5aに形成されたボンディングパッドに、電気的に接続される。これらの電気的接続は、金線などのワイヤを使用するワイヤボンディングによって行われる。これらの電気的接続は、はんだなどの導電性材料を使用するフリップチップボンディングによって行われてもよい。
ドライバIC7の個数は限定されず、複数であってもよいし、1つであってもよい。図示された例においては、5つのドライバIC7が、主走査方向xに略当ピッチで配置されている。また、図6に示すように、図示された例においては、ドライバIC7は、保護樹脂78によって覆われている。保護樹脂78は、ドライバIC7を保護するためのものであり、たとえば黒色のエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などからなる。
複数のドライバIC7とフレキシブル配線基板5の搭載面5aとの電気的接続をワイヤボンディングによって行う場合には、各ドライバIC7とワイヤとを対象にして保護樹脂78による樹脂封止を行う。
上述した電気的接続をフリップチップボンディングによって行う場合には、保護樹脂78による樹脂封止は必須ではない。この場合には、ドライバIC7におけるボンディングパッドが形成された面と、フレキシブル配線基板5におけるボンディングパッドが形成された搭載面5aとの間の空間に、アンダーフィル樹脂を充填して硬化させることが好ましい。ドライバIC7において、アンダーフィル樹脂が接触する部分以外の部分を露出させることが、ドライバIC7を冷却する観点から好ましい。加えて、アンダーフィル樹脂によって、フレキシブル配線基板5の熱膨張による主走査方向xに沿う伸びが抑制される。したがって、フレキシブル配線基板5を設計する際に、櫛歯状の端子部(図8などに示された第2配線層51のうち、第1方向y側の端部の部分)における熱膨張を考慮して端子部の中心間間隔などの寸法を補正することが、不要になる。
〔放熱部材8〕
放熱部材8は、主基板1およびフレキシブル配線基板5を支持するとともに、主基板1からの熱を外部へと放熱するための部材である。放熱部材8の材質は特に限定されず、熱伝導率が高い材質が好ましい。放熱部材8の材質としては、金属が挙げられ、たとえばAlが押出加工によって成形された素材が好適に用いられる。あるいは、金属の板材(鋼板など)を板金加工した素材を用いてもよい。
放熱部材8は、図1および図2に示すように、主走査方向xに長く延びた形状である。放熱部材8の具体的な断面形状は特に限定されず、本実施形態においては、図4および図6に示すように、放熱部材8は、第1面81、第2面82、第3面83、第4面84、第5面85、第6面86、第7面87、第8面88および第9面89を有する。
第1面81は、フレキシブル配線基板5の搭載面5aと対向する面である。図示された例においては、第1面81は、厚さ方向zに対して直角であり、主走査方向xおよび第1方向yに沿っている。本実施形態においては、図6に示すように、ドライバIC7の一部および保護樹脂78の一部が、第1面81よりも厚さ方向zにおいて主基板1の裏面12が向く一方側に位置している。
第2面82は、ドライバIC7と対向する面である。第2面82は、第1面81よりも厚さ方向zにおいて前記一方側に位置している。図示された例においては、ドライバIC7(保護樹脂78)と第2面82とは、離間している。
第3面83は、主基板1の裏面12と対向する面である。第3面83は、第1面81よりも厚さ方向zにおいて前記一方側に位置している。また、図示された例においては、第3面83は、第2面82と面一であり、厚さ方向zにおける位置が同一である。なお、図示された例においては、主基板1の裏面12は、接合材18によって第3面83に接合されている。
第4面84は、第1面81と第2面82とを繋いでいる。図示された例においては、第4面84は、第1方向yに対して直角な面であり、主走査方向xおよび厚さ方向zに沿っている。
第5面85は、第1方向yの下流側(他方側)を向く面である。図示された例においては、第5面85は、厚さ方向zに対して傾いており、その傾き角度は概ね20°~40°の範囲に設定され、たとえば30°程度である。
第6面86は、第3面83と第5面85との間に介在している。第6面86は、たとえば第1方向yに対して若干傾いた面である。第6面86の第1方向yの寸法は、第2面82および第3面83の第1方向yの寸法よりも顕著に小さい。
第7面87は、第1面81に対して第1方向y上流側(一方側)に繋がっている。図4に示すように、第7面87は、主走査方向x視において外側に膨出する曲面であり、第1面81に滑らかに繋がっている。たとえば、第7面87は、中心角が60°程度の扇型の円弧に相当する形状である。
第8面88は、第7面87に対して第1面81とは反対側に繋がっている。第8面88は、第7面87に滑らかに繋がっており、図示された例においては、厚さ方向zに対して30°程度傾いた平面である。第8面88は、第5面85に対して平行な面である。
第9面89は、第5面85と第8面88とを繋いでいる。図示された例においては、第9面89は、第1方向yに対して30°程度傾いた平面である。第9面89は、第5面85と第8面88とに対してそれぞれ直角な面である。
図3および図4に示すように、放熱部材8に第7面87が設けられていることにより、副フレキシブル配線基板6のうち第7面87に重なる部分は、第7面87に沿って屈曲しうる。サーマルプリントヘッドA1の使用状態(プリンタ等に搭載された状態)においては、第7面87が屈曲した状態で用いられてもよい。この構成によって、プリンタの小型化が可能になる。
図3および図4に示された放熱部材8の断面形状においては、第5面85の幅寸法(図4の高さ方向の寸法)と、第9面89の幅寸法(図4の横方向の寸法)とが、いずれも8mm程度である。図3および図4に示された放熱部材8の断面形状を、第2面82と第9面89とが平行である断面形状(平板状)に変更してもよい。この場合には、放熱部材8において、第9面89の幅寸法(図4の第1方向yの寸法)が9mm程度であり、厚さ寸法(厚さ方向zの寸法)が2mm~4mm程度である。これらの構成によって、サーマルプリントヘッドA1が小型化される。したがって、プリンタの更なる小型化が可能になる。
図4および図6に示すように、本実施形態においては、第2面82および第3面83とフレキシブル配線基板5とに挟まれた空間に、充填材59が充填されている。充填材59は、絶縁性の材質からなる。また、充填材59は、熱伝導率が高い材質からなることが好ましい。充填材59の一例としては、たとえば、いわゆる放熱グリスが挙げられる。図示された例においては、充填材59は、主基板1の端面14およびドライバIC7(保護樹脂78)を覆っており、これらに付着している。また、充填材59は、搭載面5a、第2面82および第3面83に付着している。
次に、サーマルプリントヘッドA1の作用について説明する。
本実施形態によれば、図4、図6、図8および図9に示すように、ドライバIC7が搭載された搭載面5aと主基板1の主面11の第1領域111とが、異方性導電接合材58によって導通接合されている。このため、複数の発熱部41にプラテンローラ91や印刷媒体92が押し付けられる際に、ドライバIC7は、フレキシブル配線基板5を挟んでプラテンローラ91や印刷媒体92とは反対側に位置する。このため、プラテンローラ91や印刷媒体92がドライバIC7(保護樹脂78)と干渉することを抑制することができる。
本実施形態においては、図7、図8および図9に示すように、基板凸部13が第2傾斜側面132および第2補助傾斜側面134を有する。複数の発熱部41は、第2補助傾斜側面134に重なる。このため、図3、図4および図6に示すように、主基板1は、第1方向yが副走査方向Nに対して傾いた姿勢とされる。この結果、ドライバIC7をプラテンローラ91および印刷媒体92からより離間させることが可能であり、干渉の抑制に好ましい。
本実施形態においては、図4および図6に示すように、第2面82と第3面83とが略面一となっている。これにより、主基板1とドライバIC7とが、厚さ方向zにおいてより近い位置に配置される。この結果、フレキシブル配線基板5のうち主基板1とドライバIC7との間に位置する部分が、大きく屈曲することを回避することが可能である。
また、搭載面5aと第3面83との間の空間には、充填材59が充填されている。これにより、複数の発熱部41からの熱を主基板1から充填材59を介して放熱部材8へとより効率よく放熱することができる。また、充填材59は、搭載面5aと第2面82との間の空間にも充填されている。このため、充填材59によってドライバIC7(保護樹脂78)を保持することが可能であり、ドライバIC7が不当に動いてしまうことを抑制することができる。
図8および図9に示すように、異方性導電接合材58は、第1方向における一方側(上流側)により多くはみ出している。このはみ出した部分は、搭載面5aおよび端面14に付着している。このため、異方性導電接合材58によってフレキシブル配線基板5を主基板1に対してより強固に固定することが可能である。
図10~図19は、本開示の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
<第2実施形態>
図10は、本開示の第2実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部断面図である。本実施形態のサーマルプリントヘッドA2は、放熱部材8の構成が、上述した実施形態と異なっている。
本実施形態においては、放熱部材8は、凸部801を有する。凸部801は、第2面82と第3面83との間に介在している。凸部801は、第2面82および第3面83から厚さ方向zにおいて他方側(主面11が向く側)に突出している。凸部801は、主走査方向xに長く延びており、放熱部材8の主走査方向x全長に渡って設けられている。凸部801の断面形状は特に限定されず、矩形状、台形状、多角形状、半円形状、半楕円形状等である。図示された例においては、凸部801の断面形状は、矩形状である。サーマルプリントヘッドA2(フレキシブル配線基板5が取り付けられているか否かを問わない)を放熱部材8に固定する際の位置決め部として、凸部801を使用してもよい。
図示された例においては、充填材59は、搭載面5aと第3面83との間の空間、および搭載面5aと第2面82との間の空間の双方に充填されている。
本実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA2の干渉を抑制することができる。また、本実施形態によれば、主基板1から充填材59に伝わった熱が、凸部801につ耐えられる。放熱部材8は、比較的熱伝導率が高いAl等からなるため、凸部801に伝わった熱は、放熱部材8の他の部位へと速やかに伝熱する。したがって、主基板1からの熱が、ドライバIC7へと伝わることを抑制可能であり、ドライバIC7をより確実に動作させることができる。
<第2実施形態 第1変形例>
図11は、サーマルプリントヘッドA2の変形例を示す要部断面図である。本実施形態のサーマルプリントヘッドA21は、サーマルプリントヘッドA2と同様に、放熱部材8が凸部801を有する。そして、本変形例においては、充填材59は、搭載面5aと第3面83との間の空間に充填されており、搭載面5aと第2面82との間の空間には樹点されていない。すなわち、充填材59は、ドライバIC7(保護樹脂78)には、接していない。
本実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA21の干渉を抑制することができる。また、本実施形態によれば、充填材59は、主基板1に接する一方、ドライバIC7(保護樹脂78)には接していない。このため、主基板1から充填材59へと伝わった熱が、ドライバIC7へと伝わることをより確実に抑制することができる。したがって、本実施形態は、主基板1からドライバIC7への伝熱をより確実に抑制するという効果を奏する。
ドライバIC7を樹脂封止する保護樹脂78には充填材59が接触しない。したがって、ドライバIC7から保護樹脂78を経由して熱が空間に排出されやすい。この放熱効果は、保護樹脂78の周辺の空間に気流を送り込むことによって保護樹脂78およびドライバIC7を強制空冷することにより、増大する。伝熱を抑制する効果と放熱効果とは、保護樹脂78の周辺の空間が形成される他の実施形態においても共通である。加えて、フリップチップボンディングされたドライバIC7が保護樹脂78によって封止されていない場合には、放熱効果がいっそう増大する。
フレキシブル配線基板5における図11に示された面とは逆の面に、ドライバIC7を実装することもできる。この構成は、自然空冷または強制空冷によるドライバIC7の冷却という点で利点を有する。
<第3実施形態>
図12は、本開示の第3実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部断面図である。本実施形態のサーマルプリントヘッドA3は、放熱部材8の構成が上述した実施形態と異なっている。
本実施形態においては、放熱部材8の第3面83は、第2面82に対して厚さ方向zの他方側(主面11が向く側)に位置している。また、第3面83の厚さ方向zにおける位置は、第1面81の厚さ方向zにおける位置と略同じである。
第10面8aは、第2面82と第3面83とに繋がっている。第10面8aは、第1方向yに対して直角である。
本実施形態においても、ドライバIC7の一部および保護樹脂78の一部は、第1面81よりも厚さ方向zにおいて一方側(裏面12が向く側)に位置している。また、主基板1とドライバIC7とが厚さ方向zにおいてずれた位置関係であることにより、フレキシブル配線基板5が屈曲した形状となっている。
本実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA3の干渉を抑制することができる。また、本実施形態によれば、抵抗体層4(複数の発熱部41)を、ドライバIC7に対して厚さ方向zにより大きく突出させることが可能である。これは、ドライバIC7とプラテンローラ91および印刷媒体92との干渉を抑制するのに好ましい。
<第4実施形態>
図13は、本開示の第4実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部断面図である。本実施形態のサーマルプリントヘッドA4は、放熱部材8の構成が上述した実施形態と異なっている。
本実施形態においては、第9面89は、第1面81、第2面82および第3面83と平行であり、厚さ方向zに対して直角である。また、第5面85および第8面88は、第1方向yに対して直角である。複数の発熱部41は、たとえば上述した基板凸部13の天面130と重なる位置に設けられている。
本実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA4の干渉を抑制することができる。また、本実施形態から理解されるように、プラテンローラ91に対する主基板1の姿勢は何ら限定されない。
<第5実施形態>
図14は、本開示の第5実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示す要部拡大断面図である。本実施形態のサーマルプリントヘッドA5は、主基板1の材質が、サーマルプリントヘッドA1~サーマルプリントヘッドA4の主基板1とは異なっている。
本実施形態においては、主基板1は、たとえばアルミナやAiN等のセラミックス、ガラスなどの絶縁性材料からなる。図14において、絶縁層19は、主基板1の主面11の一部を覆っている。絶縁層19は、第1方向yの側の端面15に近い部分であって主走査方向x(紙面の手前側から奥側に向かう方向)に沿って延びる部分において形成された、膨出した形状部分(膨出部分)を有する。絶縁層19における膨出部分は、図6、図8などに示された基板凸部13に相当する。絶縁層19における膨出部分は、基板凸部19Pとして機能する。
基板凸部19Pを含む絶縁層19は、たとえば、スクリーン印刷と焼成とによって形成されたガラスからなる。絶縁層19は厚膜技術によって形成される。絶縁層19は、基板凸部19Pと、基板凸部19P以外の主面11に形成された薄い平面部とを有してもよい。絶縁層19は、主面11のほぼ全面に形成された薄い平面部と、薄い平面部における一部の上に形成された基板凸部19Pとを有してもよい。
図14に示されたように、基板凸部19Pは、主走査方向x視した場合に緩やかな円弧状の断面形状を有する。基板凸部19Pは、主走査方向x視した場合に次の3つの面を有する、第1の面は、主面11から見た最高部周辺である頂部曲面である。第2の面は、頂部曲面から主面11における第1方向yの反対側(一方側であって上流側;-y方向の側)に延びて主面11に接続される第1接続曲面である。第3の面は、頂部曲面から主面11における第1方向yの側(他方側であって下流側;+y方向の側)に延びて主面11に接続される第2接続曲面である。図14において、基板凸部19Pの最高部の右側につながる曲面が第1接続曲面であり、最高部の左側につながる曲面が第2接続曲面である。
抵抗体層4の複数の発熱部41は、絶縁層19の基板凸部19Pに配置されている。複数の発熱部41は、薄膜技術によって主走査方向xに沿って形成されている。複数の発熱部41は、厚膜技術によって形成され、厚さ方向zに突出した帯状の抵抗体部に含まれてもよい。いずれの場合にも、複数の発熱部41は、基板凸部19Pの上面に形成される。
帯状の抵抗体部は、基板凸部19Pにおける頂部曲面の上に形成される。この場合には、印刷媒体92の搬送方向が、第1方向yの反対側(右側)から第1方向yの側(左側)であることが好ましい。印刷媒体92は、主基板1の主面11に平行な方向に搬送される。
帯状の抵抗体部は、基板凸部19Pにおける第2接続曲面と、その第2接続曲面につながる頂部曲面の少なくとも一部分とに、またがって形成されてもよい。この場合には、基板凸部19Pにおける第1方向yの側(他方側であって下流側;+y方向の側)の端部と、主基板1の端面15とが、第1方向yにおける同じ位置にあることが好ましい。この場合には、中継電極33の全ての部分が保護層2によって覆われることが好ましい。これらの構成によって、印刷媒体92の搬送方向を、図4、6,10などに示された副走査方向Nと同じ方向に設定することができる。これらの構成は、既に述べた各実施形態においても適用され得る。
第1配線層3は、上述した実施形態と同様に、複数の個別電極31、共通電極32および複数の中継電極33を有している。複数の個別電極31および共通電極32は、異方性導電接合材58を介してフレキシブル配線基板5の第2配線層51と導通接合されている。第1配線層3は、スパッタリング、CVDなどの薄膜技術とエッチングとによって形成される。第1配線層3は厚膜技術とエッチングとによって形成されてもよい。
本実施形態において形成された基板凸部19Pを加工して、第1実施形態におけると同様の断面形状を有する基板凸部を形成してもよい。具体的には、加工された基板凸部の主走査方向x視における断面形状は、台形状の四角形の上部の2か所の角部がC面取りされた六角形である。加工された基板凸部の主走査方向x視における断面形状は、台形状の四角形の断面形状でもよい。これらの基板凸部は、厚膜技術によって形成された基板凸部19Pに対して、例えばエッチング加工、研削加工、アブレイシブウォータージェット加工を施すことによって形成される。
本実施形態によっても、サーマルプリントヘッドA5の干渉を抑制することができる。また、本実施形態から理解されるように、主基板1の材質は何ら限定されない。
<第1実施形態 第2変形例>
図16および図17は、サーマルプリントヘッドA1の第2変形例を示している。本変形例のサーマルプリントヘッドA12は、放熱部材8の構成が上述した実施形態と異なっている。本変形例の放熱部材8は、下流側延出部802を有する。
下流側延出部802は、第3面83および第5面85から、副走査方向Nの下流側に延出する部位である。下流側延出部802は、第3面83および第5面85から副走査方向Nの下流側(図中左側)に向かうほど、主走査方向xおよび副走査方向Nと直角である方向においてプラテンローラ91から離れるように傾いている。図示された例においては、下流側延出部802の傾き角度は、たとえば45°程度である。
下流側延出部802は、摺動面802aを有する。摺動面802aは、下流側延出部802のうち第1方向yの外側(図中左斜め上側)に位置する面である。サーマルプリントヘッドA12が搭載されるサーマルプリンタにおいては、複数の発熱部41を通過した印刷媒体92が下流側延出部802に摺動する。印刷媒体92が下流側延出部802に摺動するためには、たとえば、プリンタにおいて印刷媒体92の巻取り機構の位置を定めればよい。
本変形例によっても、サーマルプリントヘッドA12の干渉を抑制することができる。また、放熱部材8の下流側延出部802の摺動面802aが印刷媒体92と摺動することにより、抵抗体層4(複数の発熱部41)から生じる印刷時の熱を、主基板1から放熱部材8(下流側延出部802)を介して印刷媒体92へと逃がすことが可能である。これにより、サーマルプリントヘッドA12の放熱をさらに促進することができる。なお、下流側延出部802による放熱は、印刷媒体92に下流側延出部802から熱が伝えられても、この熱によって印刷媒体92が発色温度には至らない条件において実施される。
図17に示された下流側延出部802に代えて次の部分を有する放熱部材8を用いる、変形例を採用してもよい。その部分は、下流側延出部802の内側の面(図17における右下向きおよび下向きの面)と第5面85との間が金属材料(Alなど)によって満たされた部分である。この部分を有する放熱部材8においても、図17に示された摺動面802aと同様の摺動面が存在する。したがって、この摺動面によって、サーマルプリントヘッドA12の放熱をさらに促進することができる。この変形例に用いられる放熱部材8に代えて、平板状の放熱部材8を用いてもよい。平板状の放熱部材8は、第2面82に平行であって下流側延出部802の先端(図17における左下端に対応)を含む面であって、かつ、第8面88を図17における下方に延ばした面に交わる面を有する。
プリンタは取付部材を有する。金属製のねじなどによって、放熱部材8が取付部材に取り付けられる。取付部材は、金属などの導電性材料によって構成され、かつ、接地電位に電気的に接続されることが好ましい。この構成によって、印刷媒体92が静電気を帯びた場合に、その静電気が下流側延出部802の摺動面802a、放熱部材8、ねじ、取付部材を順次経由して除去されるという効果が生じる。
なお、他の実施形態や他の変形例において、放熱部材8が下流側延出部802を有する構成を適宜採用できることは当然である。
<第6実施形態>
図18および図19は、本開示の第6実施形態に係るサーマルプリントヘッドA1の第2変形例およびサーマルプリンタを示している。本実施形態のサーマルプリンタB6には、サーマルプリントヘッドA6が搭載されている。
本実施形態の放熱部材8は、図18および図19に示すように、全体として主走査方向xおよび副走査方向Nと直角である方向(図中上下方向)に細長い断面形状を有している。図19に示すように、放熱部材8は、第1面81、第2面82、第3面83、第4面84、第5面85および第9面89を有する。
第1面81は、フレキシブル配線基板5と対向している。また、第1面81は、副フレキシブル配線基板6とも対向している。第2面82は、ドライバIC7と対向している。第1面81および第2面82は、副走査方向Nと交差している。図示された例においては、第1面81および第2面82は、副走査方向Nとなす角度が90°であり、言い換えると副走査方向Nに対して直角である。第2面82は、第1面81よりも第1面81が向く側とは反対側(図中左側、副走査方向N下流側)に位置している。第3面83は、主基板1の裏面12と対向している。第3面83が副走査方向Nとなす角度は特に限定されない。図示された例においては、第3面83は、副走査方向Nに対して傾いている。第3面83が副走査方向Nとなす角度は、たとえば30°程度であり、たとえば20°~40°に設定される。これにより、本実施形態においては、第3面83が第1面81に対して傾いている。このように、本実施形態においては、放熱部材8は、第1面81および第2面82が副走査方向Nとなす角度が、第3面83が副走査方向Nとがなす角度よりも大きい構成とされている。フレキシブル配線基板5は、主基板1の主面11および第1面81に接合されているため、途中部分が湾曲した形状となっている。
第4面84は、第1面81と第2面82とを繋いでおり、主走査方向xおよび副走査方向Nに対して平行である。第5面85は、副走査方向Nの下流側に位置しており、副走査方向Nに対して直角である。本実施形態においては、放熱部材8の断面形状は、第1面81および第5面85が長辺をなす細長い形状とされている。第9面89は、第1面81と第5面85とを繋いでおり、主走査方向xおよび副走査方向Nに対して平行である。
本実施形態によっても、サーマルプリンタB6においてサーマルプリントヘッドA6の干渉を抑制することができる。また、放熱部材8が、全体として主走査方向xおよび副走査方向Nと直角である方向(図中上下方向)に細長い断面形状を有していることにより、サーマルプリントヘッドA6の副走査方向Nにおける小型化を図るのに好適である。放熱部材8の寸法の一例を挙げると、副走査方向Nにおける寸法が2.5mm程度であり、主走査方向xおよび副走査方向Nに直角である方向における寸法が7.5mm程度である。
本開示に係るサーマルプリントヘッドは、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係るサーマルプリントヘッドの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
なお、第1実施形態における半導体基板(例えば、Si基板)からなる主基板1を使用して、主基板1の主面11(例えば図8参照)の上に、厚膜技術によってガラスからなる基板凸部19Pを形成してもよい。図8にそれぞれ示された絶縁層19、抵抗体層4、第1配線層3、保護層2は、いずれも第1実施形態と同様に形成される。基板凸部19Pを加工して、台形状の四角形の上部の2か所の角部がC面取りされた六角形の断面形状、および、台形状の四角形の断面形状を有する基板凸部を形成してもよい。
〔付記1〕
厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する主基板と、
前記主基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を有する抵抗体層と、
前記主基板に支持され且つ前記複数の発熱部への通電経路を構成する第1配線層と、
前記複数の発熱部への通電制御を行うドライバICと、を備え、
前記ドライバICが搭載された搭載面を有するフレキシブル配線基板と、
前記第1配線層と前記フレキシブル配線基板の前記搭載面とを導通接合する導電接合材と、を備える、サーマルプリントヘッド。
〔付記2〕
前記主基板は、半導体材料からなる、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記3〕
前記主基板は、前記主面から前記厚さ方向に突出し且つ主走査方向に長く延びる基板凸部を有し、
前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記基板凸部と重なる、付記2に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記4〕
前記主面は、前記基板凸部に対して前記厚さ方向および前記主走査方向と直角である第1方向一方側に位置する第1領域を有し、
前記フレキシブル配線基板は、前記第1領域において前記第1配線層に導通接合されている、付記3に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記5〕
前記基板凸部は、前記主面と平行であり且つ前記主面から厚さ方向に離間した天面、前記天面と前記第1領域との間に介在し且つ前記主面に対して傾斜した第1傾斜側面と、前記天面に対して前記第1傾斜側面とは反対側に位置し且つ前記主面に対して傾斜した第2傾斜側面と、を有する、付記4に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記6〕
前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記第2傾斜側面と重なる、付記5に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記7〕
前記基板凸部は、前記天面と前記第2傾斜側面との間に介在し且つ前記天面となす角度が前記第2傾斜側面と前記天面とがなす角度よりも小である第2補助傾斜側面を有する、付記5または6に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記8〕
前記基板凸部は、前記天面と前記第1傾斜側面との間に介在し且つ前記天面となす角度が前記第1傾斜側面と前記天面とがなす角度よりも小である第1補助傾斜側面を有する、付記7に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記9〕
前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記第2補助傾斜側面と重なる、付記7または8に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記10〕
前記主基板を支持する放熱部材をさらに備える、付記1ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記11〕
前記放熱部材は、前記厚さ方向において前記フレキシブル配線基板と対向する第1面と、前記ドライバICと対向する第2面と、を有し、
前記第2面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置する、付記10に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記12〕
前記ドライバICの少なくとも一部は、前記厚さ方向において前記第1面よりも前記一方側に位置する、付記11に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記13〕
前記放熱部材は、前記主基板の前記裏面と対向する第3面を有し、
前記第3面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置する、付記12に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記14〕
前記第2面と前記第3面とは、互いに面一である、付記13に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記15〕
前記放熱部材は、前記第2面と前記第3面との間に介在し、且つ前記厚さ方向において他方側に突出する凸部を有する、付記13または14に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記16〕
前記放熱部材は、前記フレキシブル配線基板と対向する第1面と、前記ドライバICと対向する第2面と、前記主基板の前記裏面と対向する第3面と、を有し、
前記第1面および前記第2面は、副走査方向にと交差しており、
前記第2面は、前記第1面よりも当該第1面が向く側とは反対側に位置し、
前記第1面および前記第2面が前記副走査方向となす角度は、前記第3面が前記副走査方向となす角度よりも大きい、付記10に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記17〕
前記フレキシブル配線基板と前記第3面との間に設けられた充填材を備える、付記13ないし16のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記18〕
前記フレキシブル配線基板に対して前記主基板とは反対側に取り付けられた副フレキシブル配線基板をさらに備える、付記1ないし17のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記19〕
前記副フレキシブル配線基板の主走査方向の寸法は、前記フレキシブル配線基板の主走査方向の寸法よりも小さい、付記18に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記20〕
付記1ないし19のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドを備える、サーマルプリンタ。
A1,A11,A12,A2,A21,A3,A4,A5,A6:サーマルプリントヘッド
B1,B6:サーマルプリンタ
1 :主基板
2 :保護層
3 :第1配線層
4 :抵抗体層
5 :フレキシブル配線基板
5a :搭載面
6 :副フレキシブル配線基板
7 :ドライバIC
8 :放熱部材
8a :第10面
11 :主面
12 :裏面
13 :基板凸部
14 :端面
15 :端面
18 :接合材
19 :絶縁層
19P :基板凸部
21 :個別電極用開口
22,23:共通電極用開口
31 :個別電極
32 :共通電極
33 :中継電極
41 :発熱部
50 :絶縁層
51 :第2配線層
52 :個別配線
53 :共通配線
54 :集約部
55 :入出力部
58 :異方性導電接合材
59 :充填材
60 :絶縁層
61 :第3配線層
65 :端子部
78 :保護樹脂
81 :第1面
82 :第2面
83 :第3面
84 :第4面
85 :第5面
86 :第6面
87 :第7面
88 :第8面
89 :第9面
91 :プラテンローラ
92 :印刷媒体
111 :第1領域
112 :第2領域
130 :天面
131 :第1傾斜側面
132 :第2傾斜側面
133 :第1補助傾斜側面
134 :第2補助傾斜側面
311 :個別パッド
312 :直状部
313 :傾斜部
321 :共通パッド
322 :直状部
323 :集約部
324 :帯状部
801 :凸部
N :副走査方向
x :主走査方向
y :第1方向
z :厚さ方向

Claims (15)

  1. 厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する主基板と、
    前記主基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を有する抵抗体層と、
    前記主基板に支持され且つ前記複数の発熱部への通電経路を構成する第1配線層と、
    前記複数の発熱部への通電制御を行うドライバICと、を備え、
    前記ドライバICが搭載された搭載面を有するフレキシブル配線基板と、
    前記第1配線層と前記フレキシブル配線基板の前記搭載面とを導通接合する導電接合材と、を備え
    前記主基板を支持する放熱部材をさらに備え、
    前記放熱部材は、前記厚さ方向において前記フレキシブル配線基板と対向する第1面と、前記ドライバICと対向する第2面と、を有し、
    前記第2面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置し、
    前記ドライバICの少なくとも一部は、前記厚さ方向において前記第1面よりも前記一方側に位置し、
    前記放熱部材は、前記主基板の前記裏面と対向する第3面を有し、
    前記第3面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置し、
    前記第2面と前記第3面とは、互いに面一である、サーマルプリントヘッド。
  2. 前記主基板は、半導体材料からなる、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
  3. 前記主基板は、前記主面から前記厚さ方向に突出し且つ主走査方向に長く延びる基板凸部を有し、
    前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記基板凸部と重なる、請求項2に記載のサーマルプリントヘッド。
  4. 前記主面は、前記基板凸部に対して前記厚さ方向および前記主走査方向と直角である第1方向一方側に位置する第1領域を有し、
    前記フレキシブル配線基板は、前記第1領域において前記第1配線層に導通接合されている、請求項3に記載のサーマルプリントヘッド。
  5. 前記基板凸部は、前記主面と平行であり且つ前記主面から厚さ方向に離間した天面、前記天面と前記第1領域との間に介在し且つ前記主面に対して傾斜した第1傾斜側面と、前記天面に対して前記第1傾斜側面とは反対側に位置し且つ前記主面に対して傾斜した第2傾斜側面と、を有する、請求項4に記載のサーマルプリントヘッド。
  6. 前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記第2傾斜側面と重なる、請求項5に記載のサーマルプリントヘッド。
  7. 前記基板凸部は、前記天面と前記第2傾斜側面との間に介在し且つ前記天面となす角度が前記第2傾斜側面と前記天面とがなす角度よりも小である第2補助傾斜側面を有する、請求項5または6に記載のサーマルプリントヘッド。
  8. 前記基板凸部は、前記天面と前記第1傾斜側面との間に介在し且つ前記天面となす角度が前記第1傾斜側面と前記天面とがなす角度よりも小である第1補助傾斜側面を有する、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
  9. 前記複数の発熱部は、前記厚さ方向視において前記第2補助傾斜側面と重なる、請求項7または8に記載のサーマルプリントヘッド。
  10. 前記放熱部材は、前記第2面と前記第3面との間に介在し、且つ前記厚さ方向において他方側に突出する凸部を有する、請求項1ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  11. 前記フレキシブル配線基板と前記第3面との間に設けられた充填材を備える、請求項ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  12. 前記フレキシブル配線基板に対して前記主基板とは反対側に取り付けられた副フレキシブル配線基板をさらに備える、請求項1ないし11のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
  13. 前記副フレキシブル配線基板の主走査方向の寸法は、前記フレキシブル配線基板の主走査方向の寸法よりも小さい、請求項12に記載のサーマルプリントヘッド。
  14. 厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する主基板と、
    前記主基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を有する抵抗体層と、
    前記主基板に支持され且つ前記複数の発熱部への通電経路を構成する第1配線層と、
    前記複数の発熱部への通電制御を行うドライバICと、を備え、
    前記ドライバICが搭載された搭載面を有するフレキシブル配線基板と、
    前記第1配線層と前記フレキシブル配線基板の前記搭載面とを導通接合する導電接合材と、を備え
    前記主基板を支持する放熱部材をさらに備え、
    前記放熱部材は、前記厚さ方向において前記フレキシブル配線基板と対向する第1面と、前記ドライバICと対向する第2面と、を有し、
    前記第2面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置し、
    前記ドライバICの少なくとも一部は、前記厚さ方向において前記第1面よりも前記一方側に位置し、
    前記放熱部材は、前記主基板の前記裏面と対向する第3面を有し、
    前記第3面は、前記第1面よりも前記厚さ方向において前記裏面が向く一方側に位置し、
    前記放熱部材は、前記第2面と前記第3面との間に介在し、且つ前記厚さ方向において他方側に突出する凸部を有する、サーマルプリントヘッド。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載のサーマルプリントヘッドを備える、サーマルプリンタ。
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