JP7329229B2 - 温度応答性色材 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 (1) ▲1▼発行日:2016年8月8日 ▲2▼刊行物名:第28回配位化合物の光化学討論会 講演要旨集 ▲3▼発行所:複合系の光機能研究会 ▲4▼公開者:石田虎太郎、石井和之 ▲5▼公開された発明の内容:石田虎太郎らが、「第28回配位化合物の光化学討論会 講演要旨集」にて、石井和之及び石田虎太郎が発明した「液晶性分子中におけるフタロシアニン錯体のサーモクロミック特性」に関する研究を公開した。 (2) ▲1▼開催日:2016年8月9日 ▲2▼集会名、開催場所:第28回配位化合物の光化学討論会、2016年8月8日~10日開催、京都工芸繊維大学・松ヶ崎キャンパス ▲3▼公開者:石田虎太郎、石井和之 ▲4▼公開された発明の内容:石田虎太郎らが、第28回配位化合物の光化学討論会にて、石井和之及び石田虎太郎が発明した「液晶性分子中におけるフタロシアニン錯体のサーモクロミック特性」について公開した。 (3) ▲1▼発行日:2016年8月30日 ▲2▼刊行物名:錯体化学会第66回討論会 要旨集 ▲3▼発行所:錯体化学会 ▲4▼公開者:石田虎太郎、石井和之 ▲5▼公開された発明の内容:石田虎太郎らが、「錯体化学会第66回討論会 要旨集」にて、石井和之及び石田虎太郎が発明した「フタロシアニン錯体の会合挙動を利用したサーモクロミック材料」に関する研究を公開した。 (4) ▲1▼開催日:2016年9月11日 ▲2▼集会名、開催場所:錯体化学会第66回討論会、2016年9月10日~12日開催、福岡大学七隈キャンパス ▲3▼公開者:石田虎太郎、石井和之 ▲4▼公開された発明の内容:石田虎太郎らが、錯体化学会第66回討論会にて、石井和之及び石田虎太郎が発明した「フタロシアニン錯体の会合挙動を利用したサーモクロミック材料」について公開した。
本発明は、温度により光学特性が変化する色材に関する。
温度により光学特性、即ち各波長における吸収、反射率、透過率が変化することをサーモクロミズムと呼ぶ。有機・無機化合物を問わずサーモクロミック特性を有する物質は多く知られており、分子構造の変化、コンフォメーションの変化等様々なタイプのものが存在する。
カプセル内包型ロイコ染料は、ある温度領域で分子構造の変化を起こすサーモクロミック材料として知られており(非特許文献1)、市販されている。しかしながら、カプセル内包型ロイコ染料のような分子構造が変化するタイプの材料は長時間紫外線や高温に曝されると退色するという問題がある。
近年、サーモクロミック材料の新たな応用として、反射材との組み合わせによる温度可変型遮熱効果が報告されている(非特許文献2)。このシステムでは、高温時には吸収帯が消失し、太陽光を反射することでさらなる昇温を防ぐ一方、低温時には吸収帯が発現し、太陽光を吸収することで昇温することができる。このサーモクロミック材料を用いたシステムでは、太陽光吸収率の変化、耐光性及び耐熱性が重要となる。
フタロシアニン錯体は、低濃度溶液中では単量体として存在し、700nm付近にシャープなQ吸収帯を有する。一方、固体(すべての分子が会合している)状態では、フタロシアニン錯体間の強いπ-π相互作用により、Q吸収帯はブロードになる(図1)。このような劇的なスペクトル変化を、室温付近の温度変化により達成できれば、新規な温度可変型遮熱材料へ発展することが期待できる。しかしながら、このような温度可変型遮熱材料に用いることができる有効な色材は開発されていなかった。
T. Horiguchi et al., Thin Solid Films 2008, 516, 2591. T. Karlessi et al. Solar Energy, 2009, 83, 538.
本発明は、新規な温度応答性色材を提供することを目的とする。より具体的には、本発明は、化学反応に伴う分子構造が変化するタイプではなく、分子の会合による光吸収の変化を用いた温度応答性(サーモクロミック)色材を提供することを目的とする。
本発明者らは、分子の会合状態の変化により光吸収が変化するフタロシアニン錯体等の色素に着目し、その光吸収の変化を制御する方法を検討したところ、室温付近に相転移温度を有する液晶性分子や有機溶媒中にフタロシアニン錯体を混合することにより、フタロシアニン錯体等のサーモクロミック特性を制御できることを見出した。即ち、液晶性分子や有機溶媒が固体状態にある場合はフタロシアニン錯体等の色素も分子会合しているためブロードなQ吸収帯を有するが、液晶性分子等が液晶又は液体状態になるとフタロシアニン錯体等は単量体として存在し、シャープなQ吸収帯を有する。
しかしながら、液晶性分子や有機溶媒が液晶又は液体状態になると、サーモクロミック色材として安定した形態を保持することが困難となるため、実用的に使用する上で制約があった。
そこで、本発明者らは鋭意検討したところ、室温付近に相転移温度を有する液晶性分子や有機溶媒と、フタロシアニン錯体等の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素との混合物をカプセル化することにより、サーモクロミック特性を効率的に制御できる色材を提供できることを見出し、本発明を完成した。
更に、本発明者らは検討したところ、室温付近に相転移温度を有する脂肪酸、蝋、油脂類、イオン液体、天然高分子、合成高分子、リン脂質等の有機化合物中にフタロシアニン錯体を混合することにより、フタロシアニン錯体等のサーモクロミック特性を制御できることを見出した。そして、これら有機化合物と、フタロシアニン錯体等の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素との混合物をカプセル化することにより、サーモクロミック特性を効率的に制御できる色材を提供できることを見出し、本発明を完成した。
更に、本発明者らは、カプセル化した色材に特定のカチオンを含有させることにより、水難溶性の色材が得られることを見出した。
即ち、本発明は、
[1](i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び
(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
を含み、前記有機化合物、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はカプセルにより内包されている色材。
[2]前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する、[1]に記載の色材。
[3]前記有機化合物は、液晶性化合物、有機溶媒、脂肪酸、蝋、油脂類、イオン液体、天然高分子、合成高分子、リン脂質又はこれらの組合せから選択される、[1]又は[2]に記載の色材。
[4]前記カプセルは、ミセル又は脂質二重膜(リポソーム)からなる、[1]~[3]のいずれか1項に記載の色材。
[5](i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する脂肪酸、及び
(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、当該脂肪酸の金属塩により形成されたミセルにより内包されている色材。
[6][1]~[5]のいずれか1項に記載の色材を含有する溶液。
[7][1]~[5]のいずれか1項に記載の色材を含有する分散液。
[8](i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び
(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
を含み、前記有機化合物、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はミセル又はリポソームからなるカプセルにより内包されており、前記ミセル又はリポソームの表面においてカチオンが結合又は付着している、色材。
[9]前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する、[8]に記載の色材。
[10]前記有機化合物は、液晶性化合物、有機溶媒、脂肪酸、蝋、油脂類、イオン液体、天然高分子、合成高分子、リン脂質又はこれらの組合せから選択される、[8]又は[9]に記載の色材。
[11]前記液晶性化合物は、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、[10]に記載の色材。
[12]前記有機溶媒は、シクロヘキサノール、グリセロール、p-キシレン、ジフェニルメタン、1,3-ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、安息香酸ベンジル、p-クロロトルエン、1,2,4-トリクロロベンゼン、及びこれら2以上の混合溶媒からなる群から選択される、[10]に記載の色材。
[13]前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、[10]に記載の色材。
[14]前記蝋は、パラフィンワックス、ワセリン、ラノリン、木蝋、白蝋、蜜蝋、鯨蝋及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、[10]に記載の色材。
[15]前記油脂類は、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、[10]に記載の色材。
[16]前記顔料は、フタロシアニン系顔料、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛又はウルトラマリンから選択される少なくとも1つである、[8]~[15]のいずれか1項に記載の色材。
[17]前記有機色素は、アゾ系化合物、キノン系化合物、トリアリールメタン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物又はインジゴ系化合物から選択される少なくとも1つである、[8]~[16]のいずれか1項に記載の色材。
[18]前記赤外線吸収色素は、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、アントラコシアニン系化合物、アゾ系化合物、キノン系化合物又はスクアリウム系化合物から選択される少なくとも1つである、[8]~[17]のいずれか1項に記載の色材。
[19]前記ミセルは、スルホン基又はカルボキシル基を有する界面活性剤により形成されている、[8]~[18]のいずれか1項に記載の色材。
[20]前記カチオンは、バリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、鉛イオン、銅イオン、水銀イオン、銀イオン又はストロンチウムイオンである、[8]~[19]のいずれか1項に記載の色材。
[21](i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する脂肪酸、及び
(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、当該脂肪酸の金属塩により形成されたミセルにより内包されており、前記ミセルの表面においてカチオンが結合又は付着している、色材。
[22]水に難溶性である[8]~[21]のいずれか1項に記載の色材。
[23](1)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物を形成する工程、
(2)前記組成物、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程、及び
(3)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程
を含む、色材を調製する方法。
[24](1)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程、及び
(2)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程
を含む、色材を調製する方法。
[25][8]~[22]のいずれか1項に記載の色材、及び、水、有機溶媒又はこれらの混合物を含む分散液。
[26][8]~[22]のいずれか1項に記載の色材;水、有機溶媒又はこれらの混合物;及び樹脂を含む塗料組成物。
[27]反射材、及び当該反射材の上に設けられた[8]~[22]のいずれか1項に記載の色材を含む層を備える遮熱材。
を、提供するものである。
本発明により、化学反応に伴う分子構造が変化するタイプではなく、分子の会合による光吸収の変化を用いたサーモクロミック色材を提供することが可能である。本発明のサーモクロミック材料は、従来のカプセル内包型染料のような化学変化タイプのサーモクロミック材料に比べて、熱や光による退色を抑制することが可能である。
SiPc(OH)のトルエン溶液の電子吸収スペクトル及びSiPc(OH)の粉末の拡散反射スペクトル SiPc(OH)/8OCB混合薄膜(フィルム)の作製方法の模式図 SiPc(OH)/(シクロヘキサノール+グリセロール)フィルムの電子吸収スペクトルの測定結果 SiPc(OH)/8OCBフィルムの電子吸収スペクトルの測定結果 SiPc(OH)/8OCB混合物の不溶化したカプセルの拡散反射スペクトルの測定結果 不溶化の処理を行ったSiPc(OH)/8OCB混合物、SiPc(OH)/7CB混合物の遮熱効果の評価結果 SiPc(OH)/8OCB薄膜の拡散反射スペクトルの測定結果 SiPc(OH)/8OCB薄膜のエネルギーダイアグラム概念図 SiPc(OH)/ドデカン酸混合薄膜(フィルム)の電子吸収スペクトルの測定結果 SiPc(OH)/(13Z)-13-ドコセンエルカ酸混合薄膜(フィルム)の電子吸収スペクトルの測定結果
本発明の1つの実施態様は、(i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、前記有機化合物、及び前記顔料又は有機色素はカプセルにより内包されている色材である(以下「実施態様1」とも言う)。
本発明に用いることができる顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、好ましくは、分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素である。具体的には、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素が固体状態にある場合と、溶液中にある場合とで光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素である。
本発明に用いることができる顔料としては上記のような特性を示す顔料であればその種類は特に制限されないが、有機顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料等、無機顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛、ウルトラマリン等が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、中心に金属が入っているもの(フタロシアニン錯体)、入っていないものの何れも用いることができる。
フタロシアニン錯体としては、以下の構造を有するt-BuSiPc(OH)(シリコン2,9,16,23-テトラ-tert-ブチル-29H,31H-フタロシアニンジヒドロキシド)が特に好ましい。
Figure 0007329229000001
また、本発明に用いることができる有機色素としては上記のような特性を示す有機色素であればその種類は特に制限されないが、例えば、アゾ系化合物、キノン系化合物、トリアリールメタン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、インジゴ系化合物等が挙げられる。
本発明に用いることができる赤外線吸収色素としては、上記のような特性を示す赤外線吸収色素であればその種類は特に制限されないが、例えば、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、アントラコシアニン系化合物、アゾ系化合物、キノン系化合物、スクアリウム系化合物等が挙げられる。
なお、本明細書においては、赤外線吸収色素には近赤外線吸収色素も含まれる。
本発明の色材は、2種以上の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含んでもよく、また、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素から任意に選択される2以上の組み合わせを含んでもよい。
室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物は、室温付近に融点等の転移点を有する液晶性化合物、有機溶媒、脂肪酸、蝋、油脂類、イオン液体、天然高分子、合成高分子、リン脂質又はこれらの組合せから選択される。
ここで、転移点としては、融点が挙げられる。
本発明で使用できる液晶性化合物は、室温付近で相転移する液晶性化合物、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する液晶性化合物であれば特に制限なく用いることができるが、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル(7CB)、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル(8OCB)、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質等が挙げられる。
リン脂質としては、例えば、0℃~50℃に融点等の転移点を有するホスファチジン酸(例えば、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアリルホスファチジルコリン等)、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール等が挙げられる。
液晶性化合物は、これらの2以上の混合物を用いることもできる。
本発明で使用できる有機溶媒は、室温付近で相転移する有機溶媒、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する有機溶媒であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、シクロヘキサノール、グリセロール、p-キシレン、ジフェニルメタン、1,3-ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテル、アセトフェノン、プロピオフェノン、安息香酸ベンジル、p-クロロトルエン、1,2,4-トリクロロベンゼン等が挙げられる。有機溶媒としては、これら2以上からなる混合溶媒も用いることができ、例えば、シクロヘキサノールとグリセロールの混合溶媒等を好適に用いることができる。
本発明で使用できる脂肪酸は、室温付近で相転移する脂肪酸、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する脂肪酸であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物を用いることができる。
本発明で使用できる蝋は、室温付近で相転移する蝋、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する蝋であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、パラフィンワックス、ワセリン、ラノリン、木蝋、白蝋、蜜蝋、鯨蝋及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択することができる。
本発明で使用できる油脂類は、室温付近で相転移する油脂類、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する油脂類であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、パーム油、ヤシ油、散水添馬油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、マカダミアナッツバター、アサイーバター、アボカドーバター、アルガンバター、オリーブバター、オレンジバター、カモミールバター、クランベリーバター、ザクロバター、タンジェリンバター、ツクシバター、パンプキンシードバター、ビスタチオバター、ブラジルナッツバター、ブルーベリーバター、モノイバター、ライムバター、ラベンダーバター、レモンバター、ココナッツバター、コクムバター、マンゴバター、サラソウジュバター、アロエバター、ムルムルバター、ツクマバター、クパスバター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油、オーストリッチオイル等、及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される。上記の油脂類の中でも、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物が、入手がし易く好適に用いることができる。
本発明で使用できるイオン液体は、室温付近で相転移するイオン液体、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有するイオン液体であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、N,N,N-トリメチル-N-プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N-メチル-N-プロピルピぺリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N-(2-メトキシエチル)-N-メチルピロリジウム テトラフルオロボラート、N,N-ジエチル-N-メチル-N-(2-メトキシエチル)アンモニウム テトラフルオロボラート、1-プロピル-3-メチルイミダゾリウムアイオダイド、1-アリル-3-エチルイミダゾリウムアイオダイド等を用いることができる。
本発明で使用できる天然高分子は、室温付近で相転移する天然高分子、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する天然高分子であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、0℃~50℃に融点等の転移点を有するポリアミン、天然ゴム、ポリペプチド等を用いることができる。
本発明で使用できる合成高分子は、室温付近で相転移する合成高分子、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有する合成高分子であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、0℃~50℃に融点等の転移点を有する合成樹脂(プラスチック)(ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フェノール樹脂、ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレンアジペートなど)、シリコン樹脂(シリコンゴム、シリコンオイル)、合成繊維(ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタラートなど)、合成ゴム(cis-1,4-ポリブタジエン、cis-1,4-ポリイソプレン)等を用いることができる。
本発明で使用できるリン脂質は、室温付近で相転移するリン脂質、具体的には、0℃~50℃に融点等の転移点を有するリン脂質であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアリルホスファチジルコリン等を用いることができる。
本発明のカプセル化された色材において、好ましくは、カプセルはミセル又は脂質二重膜(リポソーム)からなる。
ミセルは、好ましくは、界面活性剤により形成されている。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤が好ましく、特に、スルホン基、カルボキシル基を有する界面活性剤、具体的には、脂溶性部位とスルホ基、又は、脂溶性部位とカルボキシ基から構成される界面活性剤が好ましい。
本発明で使用できる界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等が挙げられる。
脂質二重膜(リポソーム)は、通常リン脂質から形成されている。リン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ジホスファチジルグリセロール、スフィンゴミエリン等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のカプセル化された色材の製造方法は、(1)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物を形成する工程、及び(2)前記組成物、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程、を含む。
前記有機化合物、及び、前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物を調製するには、例えば、室温付近に融点等の転移点を有する液晶性化合物等の有機化合物、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を有機溶媒(例えば、クロロホルム等)に溶解し、得られた溶液を基板(ガラス板、プラスチックフィルム等)上に滴下して溶媒を真空で乾燥する等して蒸発させて有機化合物と顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物からなるキャストフィルムを得る。
ここで、有機溶媒に添加する液晶性化合物等の有機化合物、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素の濃度としては、使用する有機化合物、顔料等の種類により適宜定めることができる。
次に、上記のキャストフィルムを基板から取り除き、これを界面活性剤又はリン脂質が溶解した水溶液に添加し、溶液を撹拌することにより、界面活性剤により形成されるミセル又はリン脂質により形成されるリポソームを形成させ、これらの内部に有機化合物、及び顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を内包させることにより、カプセル化された色材を含む水溶液を得ることができる。撹拌は、超音波処理、機械的ホモジナイザー(コロイドミル)、高圧ホモジナイザー等で行うことができる。
界面活性剤又はリン脂質の濃度は、使用する界面活性剤等の種類により適宜定めることができるが、通常、0.1mM~10mMである。
また、キャストフィルム(即ち、液晶性化合物等の有機化合物、顔料等の組成物)の添加量は適宜定めることができるが、通常、0.1~1000g/Lである。
本発明のカプセル化された色材は、室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素、及び界面活性剤を水に添加して水溶液を得る工程、を含む製造方法により調製することもできる。
溶液の撹拌方法、界面活性剤の濃度等は上記の製造方法と同様である。
カプセル化された色材(即ち、ミセル)の粒径は、使用する有機化合物、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素、界面活性剤の種類、添加量により変化するが、通常、1nm~100μm、好ましくは10nm~10μmである。
本発明の色材の1つの側面は、上記した色材を含有する溶液である。
また、本発明の色材のもう1つの側面は、上記した色材を含有する分散液である。
実施態様1の色材の1つの側面は、(i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する脂肪酸、及び(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はミセルにより内包されている色材である。
脂肪酸の種類によっては、その金属塩は界面活性剤として作用しミセルを形成する。即ち、ミセル内部においては、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は脂肪酸に溶解又は分散し、当該脂肪酸の金属塩(ナトリウム塩等)はミセルを形成している色材を提供することができる。
このような色材の好ましい例として、ラウリン酸、及び少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、ラウリン酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、ラウリン酸ナトリウムにより形成されるミセルにより内包されている色材である。
実施態様1のカプセル化された色材は、基本的に水に溶解性であり、色材として実用的に使用するにはこれを水、有機溶媒に不溶化することが好ましい。本発明においては、上記のカプセル化された色材に特定のカチオンを含有させることにより、水に難溶性の色材を提供することができる。
即ち、本発明のもう1つの実施態様は、(i)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、前記有機化合物、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はミセル又はリポソームからなるカプセルにより内包されており、前記ミセル又はリポソームの表面においてカチオンが結合又は付着している、色材である(以下「実施態様2」とも言う)。
実施態様2の色材は、好ましくは水難溶性色材である。ここで、水難溶性色材とは、水に全く溶けない色材に加えて、水に僅かに溶ける色材(例えば、溶解度として、1mM未満)も包含する。
上記の液晶性化合物、有機溶媒、顔料、有機色素、赤外線吸収色素、ミセル、リポソームは、実施態様1で説明したものと同様である。
実施態様2で用いられるカチオンは、バリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、鉛イオン、銅イオン、水銀イオン、銀イオン又はストロンチウムイオンである。これらのカチオンを使用すると、ミセル表面上のアニオンと結合してカプセル化された色材が沈殿し、水難溶性の色材を提供することができる。
本発明の実施態様2の色材の製造方法は、(1)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物を形成する工程、(2)前記組成物、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程、(3)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程を含む。
本発明の実施態様2の色材の製造方法の(1)と(2)の工程は、実施態様1のカプセル化された色材の製造方法で説明した通りである。
理論に拘束されることを意図するものではないが、(2)の工程において、室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、及び顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を内包するミセル又はリポソームを含む水溶液が生成し、当該水溶液にカチオンを添加することにより、ミセル又はリポソームが凝集して、水難溶性色材が生成すると考えられる。
カチオンとしては、バリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、鉛イオン、銅イオン、水銀イオン、銀イオン又はストロンチウムイオンが挙げられ、これらのカチオンを生成する化合物としては、例えば、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化鉛、塩化銅、塩化水銀、塩化銀、塩化ストロンチウム等が挙げられる。
また、実施態様2の色材は、(1)室温付近に融点等の転移点を有する有機化合物、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程、及び(2)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程を含む、製造方法により調製することもできる。
実施態様2の色材の1つの側面は、(i)少なくとも1種の室温付近に融点等の転移点を有する脂肪酸、及び(ii)少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はミセルにより内包されており、前記ミセルの表面においてカチオンが結合又は付着している色材である。
脂肪酸の種類によっては、その金属塩は界面活性剤として作用しミセルを形成する。即ち、ミセル内部においては、顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は脂肪酸に溶解又は分散し、当該脂肪酸の金属塩(ナトリウム塩等)はミセルを形成している色材を提供することができる。
このような色材の好ましい例として、ドデカン酸、及び少なくとも1種の顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含み、ドデカン酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、ドデカン酸ナトリウムにより形成されるミセルにより内包されており、前記ミセルの表面においてカチオンが結合又は付着している色材である。ここで、カチオンとしては、カルシウムイオンが好ましい。
本発明の1つの態様は、実施態様2の色材、及び水、有機溶媒又はこれらの混合物を含む分散液である。
本発明のもう1つの態様は、実施態様2の色材、水、有機溶媒又はこれらの混合物、及び樹脂を含む塗料組成物である。
実施態様2の色材は、水、有機溶媒に難溶性であることから、当該色材を水、有機溶媒等に分散して塗料として好適に使用することができる。
本発明の塗料組成物において、樹脂成分として使用できる樹脂や塗装時の硬化により樹脂成分から形成される樹脂としては、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている樹脂を例示することができる。具体的には、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂(ポリ塩化ビニリデン等)、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂を一種単独で用いても良く、二種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の塗料組成物において使用できる有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、塗料において通常使用されている有機溶媒を例示することができる。例えば、アルコール(イソプロピルアルコール、エタノール、ブタノール等)、ケトン系溶媒(メチルエチルケトン、アセトン等)、エステル系(酢酸エチル、酢酸ブチル)、トルエン、キシレン、アミド系溶媒(ジメチルアセトアミド等)等を使用することができる。
有機溶媒は二種以上を混合して用いることができ、また、水と有機溶媒の混合物を使用することもできる。
本発明の塗料組成物においては、実施態様2の色材を2種以上併用してもよい。
また、本発明の塗料組成物は、実施態様2の色材以外の顔料を含有してもよい。このような顔料は、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている顔料を使用できる。具体例としては、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料、亜鉛、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ハイドロカルマイト等の防錆顔料、アルミニウム、ニッケル、クロム、錫、銅、銀、白金、金、ステンレス、ガラスフレーク等の光輝顔料等が挙げられる。
本発明の塗料組成物においては、顔料分散剤、増粘剤、表面調整剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、防錆剤等、当業者によってよく知られている各種成分を含むことができる。
本発明の塗料組成物の塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗装、コテ塗装、ヘラ塗装等が利用できる。
本発明の塗料組成物は、低温状態では太陽光を吸収し、温度が上昇すると太陽光を透過する特性を有することから機能性の塗料として使用することができる。非限定的な具体例として、冬場には太陽光を吸収し熱に変換し、夏場には太陽光を透過し温度上昇を防ぐという特性を有する建築用塗料として使用することが可能である。
本発明のもう1つの態様は、反射材、及び当該反射材の上に設けられた本発明の水難溶性色材を含む層を備える遮熱材である。
反射材としては、例えば、アルミを主成分とする遮熱材、酸化チタンに代表される高反射顔料を用いた遮熱塗料等を使用することができる。
実施態様2の色材を含む層は、例えば、上記した本発明の塗料組成物を反射材の上に塗布することにより形成することができる。また、実施態様2の色材を樹脂に混合してフィルムを形成し、当該フィルムを反射材の上に積層することによっても層を形成することができる。
反射材と実施態様2の色材を含む層を反射材に設ける際に、反射材と当該層の間に接着層を設けてもよい。
本発明の遮熱材は、実施態様2の色材は冬場には太陽光を吸収し熱に変換し、夏場には太陽光を透過して反射材により太陽光を反射するため温度上昇を防ぐことができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[参考例1]
SiPc(OH) /(シクロヘキサノール+グリセロール)フィルムの調製
SiPc(OH)をシクロヘキサノール0.2mLに溶解し、さらにグリセロール0.4mLを加えることで、濃度10-5Mの溶液を作製した。溶液を入れる容器には1cmディスポセルセルを用いた。
[実施例1]
SiPc(OH) /8OCBフィルム調製、及びそのカプセル化と不溶化
SiPc(OH)/8OCB混合薄膜(フィルム)の作製方法の模式図を図2に示す。
SiPc(OH)(2.0×10-8mol)と8OCB(2.0×10-4mol、60mg)をトルエンに溶解し混合溶液を作製した。混合溶液を厚さ0.5mmの貼り合わせセルに滴下し、8OCBが液晶相となる60℃で真空乾燥することにより、溶媒トルエンを除去した。その後、上からガラス基板を貼り合わせることで厚さの均一なフィルムを得た。
上記の手法と同様に、サンプル瓶中でフィルムを作製し、その後界面活性剤として0.5mLの2%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)水溶液を加えた。サンプルに超音波処理を3時間行うことで、SiPc(OH)/8OCB混合物を含有するSDSミセル水溶液を得た。
作製したSDSミセル水溶液に0.2%塩化バリウム水溶液を0.5mL加えた。その後、真空乾燥により水を除去した。
1.調製した試料の光学特性の測定
(1)SiPc(OH)/(シクロヘキサノール+グリセロール)フィルムの電子吸収スペクトル
測定にはJASCO社製V-570型分光光度計を用いた。また、サンプルの温度調節には高低温サーキュレータ(Julabo、F25-ED)、スターラー付き恒温セルホルダ(JASCO、STR-458)を用いた。溶液を入れる容器には1cmディスポセルセルを用いた。また、測定はサーキュレータの水温が設定温度に達してから3分後に行った。測定結果を図3に示す。
図3に示されているように、サンプルの温度が10℃、50℃、80℃と上昇するに従い、電子吸収スペクトルに大きな変化が観察された。
(2)SiPc(OH)/8OCBフィルムの電子吸収スペクトル
8OCBの相転移温度前後での電子吸収を調べるため、フィルム温度を制御し、各温度で電子吸収スペクトルを測定した。サンプルの温度調節には高低温サーキュレータ(Julabo、F25-ED)、スターラー付き恒温セルホルダ (JASCO、STR-458)を用いた。また、測定はサーキュレータの水温が設定温度に達してから3分後に行った。SiPc(OH)/8OCBフィルムの測定結果を図4に示す。
SiPc(OH)/8OCBフィルムは、サンプル温度が30℃では電子吸収スペクトルがブロードな吸収帯を示すのに対して、60℃、80℃では、シャープな吸収帯を示しており、電子吸収スペクトルが室温付近で大きく変化することが観察された。このことから、30℃付近ではSiPc(OH)は会合状態であるのに対して、60℃、80℃と高温になるにつれて8OCBが液晶、液体状態となり、SiPc(OH)は単量体として存在していると考えられる。
(3)不溶化したカプセルの拡散反射スペクトル
不溶化したカプセルを0.5mm貼り合わせセルに入れて測定に用いた。測定には、JASCO社製V-570型分光光度計と積分球を用いた。また、温調器を組み合わせることで、サンプルの温度制御を可能にした。測定結果を図5に示す。
サンプル温度が30℃では、拡散反射スペクトルがブロードな吸収帯を示すのに対して、約60℃ではシャープな吸収帯を示している。図5から、SiPc(OH)/8OCBフィルムが有していた会合挙動は不溶化したカプセル中において保持されていることが確認された。
[実施例2]
遮熱効果の評価
カプセル化、不溶化の処理を行ったSiPc(OH)/8OCB混合物、SiPc(OH)/7CB混合物をポリ塩化ビニリデン(PVDC)のDMA溶液に分散させ、塗料とした。これらの塗料をアルミ箔に滴下し、真空乾燥によりDMAを除去することで塗膜を作製した。
アルミ箔上に塗布した塗膜に、キセノンランプ(浜松ホトニクス、C2577)を照射し、それぞれの塗膜の温度上昇を調べた。このとき、SiPc(OH)の紫外線による退色を防ぐため、カットフィルター(>390nm、シグマ光機、SCF-39L)を用いた。
測定結果を図6に示す。図6の上段は、SiPc(OH)/7CB混合物を含有する塗膜のキセノンランプ照射実験の結果を示し、図6の下段は、SiPc(OH)/8OCB混合物を含有する塗膜のキセノンランプ照射実験の結果を示す。
キセノンランプ照射下で、SiPc(OH)/8OCB混合物を含有する塗膜は34.4℃まで温度上昇したのに対し、SiPc(OH)/7CB混合物を含有する塗膜は29.5℃までしか温度上昇しなかった。また照射後、SiPc(OH)/7CB混合物を含有する塗膜では、肉眼で色が変化しているのが確認できた。したがって、7CBの相転移に伴いSiPc(OH)の吸収スペクトルが変化したことで、塗膜内のSiPc(OH)による光熱変換が抑えられたのではないかと考えられる。
[実施例3]
メカノクロミックの評価
SiPc(OH)/8OCBフィルムは、室温に放置してもすぐには結晶相へと相転移せず、過冷却状態をとる。そこで、貼り合わせセル上側のガラス基板を動かして、過冷却状態のフィルムに機械的刺激を与えたところ、即座に結晶相へと相転移した。また、機械的刺激を与える前後のフィルムを用いて、拡散反射スペクトルを測定した。測定にはJASCO社製V-570型分光光度計と積分球を用いた。
SiPc(OH)/8OCB薄膜の拡散反射スペクトルの測定結果を図7に示す。図7の左の図は過冷却状態での測定結果で、右の図は結晶相での測定結果を示す。ここで、900nmでのOD値を0とした。
過冷却状態では電子吸収スペクトルがシャープな吸収帯を示すのに対して、機械的刺激を与え相転移させた後は、シャープな吸収帯を示すことがわかった。このことから、フィルムに機械的刺激を与えたことで8OCBの相転移が誘起され、それに伴って電子吸収スペクトルが変化することを確かめられた。図8は、SiPc(OH)/8OCB薄膜のエネルギーダイアグラム概念図である。
[実施例4]
(1)SiPc(OH)/ドデカン酸混合薄膜(フィルム)の作製
SiPc(OH)(1.2×10-8mol)とドデカン酸(2.5×10-4mol、50mg)をクロロホルムに溶解し混合溶液を作製した。
混合溶液を厚さ0.5mmの貼り合せセルに滴下し、40℃で真空乾燥することにより、溶媒のクロロホルムを除去した。その後、上からガラス基板を貼り合せることで厚さの均一なフィルムを得た。
(2)調製した試料の光学特性の測定
SiPc(OH)/ドデカン酸混合フィルムの電子吸収スペクトル
ドデカン酸の相転移温度(融点)前後での電子吸収を調べるため、フィルム温度を制御し、各温度で電子吸収スペクトルを測定した。
測定にはJASCO社製V-570型分光光度計を用いた。また、サンプルの温度調節には高低温サーキュレータ(Julabo、F25-ED)、スターラー付き恒温セルホルダ(JASCO、STR-458)を用いた。また、測定はサーキュレータの水温が設定温度に達してから3分後に行った。
ドデカン酸の融点44℃前後で電子吸収スペクトルが大きく変化することが観察された(図9)。ここでは、900nmのOD値を0とした。
[実施例5]
(1)SiPc(OH)/(13Z)-13-ドコセン酸混合薄膜(フィルム)の作製
SiPc(OH)(7.4×10-9mol)と(13Z)-13-ドコセン酸(1.5×10-4mol、50mg)をクロロホルムに溶解し混合溶液を作製した。
混合溶液を厚さ0.5mmの貼り合せセルに滴下し、27℃で真空乾燥することにより、溶媒のクロロホルムを除去した。その後、上からガラス基板を貼り合せることで厚さの均一なフィルムを得た。
(2)調製した試料の光学特性の測定
SiPc(OH)/(13Z)-13-ドコセン酸混合薄膜の電子吸収スペクトル
(13Z)-13-ドコセン酸の相転移温度(融点)前後での電子吸収を調べるため、フィルム温度を制御し、各温度で電子吸収スペクトルを測定した。
測定にはJASCO社製V-570型分光光度計を用いた。また、サンプルの温度調節には高低温サーキュレータ(Julabo、F25-ED)、スターラー付き恒温セルホルダ(JASCO、STR-458)を用いた。また、測定はサーキュレータの水温が設定温度に達してから3分後に行った。
(13Z)-13-ドコセン酸の融点34℃前後で電子吸収スペクトルが大きく変化することが観察された(図10)。ここでは、900nmのOD値を0とした。

Claims (18)

  1. (i)少なくとも1種の有機化合物
    及び
    (ii)少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
    を含み、前記有機化合物、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はカプセルにより内包されており、前記有機化合物は、液晶性化合物、脂肪酸、油脂類又はこれらの任意の組合せから選択され、
    前記液晶性化合物は、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記油脂類は、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材であって、
    前記カプセルは、ミセル又は脂質二重膜(リポソーム)からなり、
    前記ミセルは、脂溶性部位とスルホ基、又は、脂溶性部位とカルボキシ基から構成される界面活性剤により形成される、当該色材
  2. 前記顔料がフタロシアニン系顔料である、請求項1に記載の色材。
  3. (i)少なくとも1種の脂肪酸、及び
    (ii)少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
    を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、当該脂肪酸の金属塩により形成されたミセルにより内包されており、
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の色材を含有する溶液。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の色材を含有する分散液。
  6. (i)少なくとも1種の有機化合物、
    (ii)少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
    を含み、前記有機化合物、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素はミセル又はリポソームからなるカプセルにより内包されており、前記ミセル又はリポソームの表面においてカチオンが結合又は付着しており、
    前記ミセルは、脂溶性部位とスルホ基、又は、脂溶性部位とカルボキシ基から構成される界面活性剤により形成され、
    前記有機化合物は、液晶性化合物、脂肪酸、油脂類又はこれらの任意の組合せから選択され、
    前記液晶性化合物は、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記油脂類は、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材。
  7. 前記顔料は、フタロシアニン系顔料、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、黄鉛又はウルトラマリンから選択される少なくとも1つである、請求項に記載の色材。
  8. 前記顔料がフタロシアニン系顔料である、請求項に記載の色材。
  9. 前記有機色素は、アゾ系化合物、キノン系化合物、トリアリールメタン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物又はインジゴ系化合物から選択される少なくとも1つである、請求項に記載の色材。
  10. 前記赤外線吸収色素は、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、アントラコシアニン系化合物、アゾ系化合物、キノン系化合物又はスクアリウム系化合物から選択される少なくとも1つである、請求項に記載の色材。
  11. 前記カチオンは、バリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、鉛イオン、銅イオン、水銀イオン、銀イオン又はストロンチウムイオンである、請求項7~10のいずれか1項に記載の色材。
  12. (i)少なくとも1種の脂肪酸、及び
    (ii)少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光の吸収スペクトルが変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素
    を含み、前記脂肪酸、及び前記顔料、有機色素又は赤外線吸収色素は、当該脂肪酸の金属塩により形成されたミセルにより内包されており、前記ミセルの表面においてカチオンが結合又は付着しており、
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材。
  13. 水に難溶性である請求項7~12のいずれか1項に記載の色材。
  14. (1)有機化合物、及び、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素を含む組成物を形成する工程、
    (2)前記組成物、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程であって、前記界面活性剤は、脂溶性部位とスルホ基、又は、脂溶性部位とカルボキシ基から構成されており、及び
    (3)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程
    を含み、
    前記有機化合物は、液晶性化合物、脂肪酸、油脂類又はこれらの任意の組合せから選択され、
    前記液晶性化合物は、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記油脂類は、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材を調製する方法。
  15. (1)有機化合物、少なくとも1種の分子の会合状態の変化により光吸収が変化する顔料、有機色素又は赤外線吸収色素、及び界面活性剤又はリン脂質を水に添加して水溶液を得る工程であって、前記界面活性剤は、脂溶性部位とスルホ基、又は、脂溶性部位とカルボキシ基から構成されており、及び
    (2)前記水溶液に、カチオンを生成する化合物を添加する工程
    を含み、
    前記有機化合物は、液晶性化合物、脂肪酸、油脂類又はこれらの任意の組合せから選択され、
    前記液晶性化合物は、4-シアノ-4’-ヘプチルビフェニル、4-シアノ-4’-オクチロキシビフェニル、4-シアノ-4’-ペンチルビフェニル、4-シアノ-4’-ヘキシルビフェニル、4-シアノ-4’-n-オクチルビフェニル、4-(トランス-4-アミルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、4-(トランス-4-エチルシクロヘキシル)ベンゾニトリル、(S)-4-シアノ-4’-(2―メチルブチル)ビフェニル、3、4,5-トリフルオロ-4’-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル、4’-エトキシベンジリデン-4-ブチルアニリン、TK-LQ 3858、TK-LQ 2040、リノール酸コレステロール、コレステロールオレイルカルボナート、リン脂質及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記脂肪酸は、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカノン酸、ドデカン酸、トリデカノン酸、ヘキサデセ-9-エン酸、(9Z)-オクタデセ-9エン酸、(9E)-9-オクタデセン酸、(9E,11E,13Z)-9,11,13-オクタデカトリエン酸、(13Z)-13-ドコセン酸、(Z)-テトラコセ-15-エン酸及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択され;
    前記油脂類は、パーム油、ヤシ油、ラード、牛脂、カカオバター、パームバター、アーモンドバター、マカダミアバター、ヘンプシードバター、ホホバター、コーヒーバター、シアバター、大豆バター、パーム硬化油、牛脂硬化油、ラード硬化油、大豆硬化油、菜種硬化油及びこれらの2以上の混合物からなる群から選択される、
    色材を調製する方法。
  16. 請求項13のいずれか1項に記載の色材、及び、水、有機溶媒又はこれらの混合物を含む分散液。
  17. 請求項13のいずれか1項に記載の色材;水、有機溶媒又はこれらの混合物;及び樹脂を含む塗料組成物。
  18. 反射材、及び当該反射材の上に設けられた請求項13のいずれか1項に記載の色材を含む層を備える遮熱材。
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