JP7326829B2 - 鞍乗型車両の車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両の車体構造に関する。
従来、自動二輪車等の鞍乗型車両は、運転者の後方に座る同乗者が握るためのグラブバーを備えている。
例えば、特許文献1に記載の自動二輪車では、車体フレームがヘッドパイプと左右一対のメインフレームを備えている。メインフレームの後部上端からは左右一対のシートレールがそれぞれ後方へ向けて延出しており、シートレールの前端とメインフレームは溶接によって固着されている。シートレールの後端部寄りの上面には支持ブラケットが固着され、この支持ブラケットによってグラブバーの取り付けがなされている。
特開2008-189109号公報
特許文献1に記載の自動二輪車では、各グラブバーが各支持ブラケットに取り付けられ、各支持ブラケットが各シートレールに取り付けられ、各シートレールが各メインフレームに取り付けられ、各メインフレームがヘッドパイプに取り付けられている。そのため、各グラブバーの相互位置精度は、各支持ブラケットに対する各グラブバーの取付精度だけでなく、各シートレールに対する各支持ブラケットの取付精度や各メインフレームに対する各シートレールの取付精度やヘッドパイプに対する各メインフレームの取付精度にも大きく依存することになる。その結果、各グラブバーの相互位置にバラつきが生じてしまい、車両の美観を損ねかねないという問題があった。特に、各グラブバーは車両の外部に露出しており、車両の美観に対する影響が大きいため、各グラブバーの相互位置にバラつきが生じると、車両の美観を大きく損ねかねないという問題があった。
また、特許文献1に記載の自動二輪車では、上述のように各グラブバーの相互位置精度が各メインフレームに対する各シートレールの取付精度に依存しているが、各メインフレームに対して各シートレールは溶接によって取り付けられている。一般的に、部材同士を溶接によって取り付ける場合には、部材のひずみが生じるため、取付精度が出しにくい。このように、特許文献1に記載の自動二輪車では、取付精度が出しにくい溶接箇所に各グラブバーの相互位置精度が依存しているため、各グラブバーの相互位置に一層バラつきが生じやすくなっていた。
そこで、本発明は、左右一対のグラブバーの相互位置精度を高め、車両の美観を向上させることを目的とする。
本発明に係る鞍乗型車両の車体構造は、車両前後方向に延びる左右一対のシートレールと、前記左右一対のシートレールを橋渡しするシートブリッジと、互いに独立して設けられ、締結部材によって前記シートブリッジに取り付けられる左右一対のグラブバーと、前記各シートレールに支持されるリヤシートと、前記シートブリッジに取り付けられるシートフックと、を備え、前記リヤシートの後部は、前記シートブリッジ及び前記シートフックを介して前記各シートレールのリヤ部に支持され、前記シートブリッジは、車両前後方向に延びる左右一対の延出片と、車幅方向に延びて各延出片の後端部を接続する接続片と、を備え、前記接続片は、前記各シートレールのリヤ部よりも後方に位置し前記シートフックは、前記接続片に固定され、該シートフックの当接部は、後方に向かって凸となるコ字状を成し、該当接部は、前記シートブリッジよりも後方に突出し、前記各グラブバーは、前記各延出片に固定され、前記各グラブバーは同乗者が手で握るロッド部を備え、前記ロッド部の後端部は、前記リヤシートよりも後方に突出し、前記各グラブバーは、その前部のみで片持ち状に支持されることを特徴とする。
本発明によれば、左右一対のグラブバーの相互位置精度を高め、車両の美観を向上させることができる。
本発明の一実施例に係る自動二輪車を示す右側面図である。 本発明の一実施例に係る車体フレーム、取付部材、シートブリッジ、シートフック及び左右一対のグラブバーを示す斜視図である。 本発明の一実施例に係る車体フレームの後部とその周辺部を示す左側面図である。 本発明の一実施例に係る車体フレームの後部とその周辺部を示す断面図である。 本発明の一実施例に係る車体フレームの後部とその周辺部を示す下側からの斜視図である。 本発明の一実施例に係る車体フレームの後部とその周辺部を示す上側からの斜視図である。 図6のVII-VII線における断面図である。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の車体構造では、左右一対のグラブバーは、単一の部材であるシートブリッジに取り付けられている。このような構成を採用することで、左右一対のグラブバーの相互位置精度は、各グラブバーのシートブリッジに対する取付精度のみに大きく依存することになる。そのため、左右一対のグラブバーの相互位置精度を高めて、車両の美観を向上させることができる。
更に、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の車体構造では、左右一対のグラブバーは、締結部材によってシートブリッジに取り付けられている。このような構成を採用することで、取付精度が出しにくい溶接個所を介さずに、左右一対のグラブバーを相互に接続することができる。そのため、左右一対のグラブバーの相互位置精度を一層高めて、車両の美観を一層向上させることができる。
(自動二輪車1)
以下、図1~図7に基づき、本発明の一実施例に係る自動二輪車1(鞍乗型車両の一例)の車体構造について説明する。以下、前後、左右、上下等の方向を示す語は、自動二輪車1の運転者から見た方向を基準として用いる。各図に適宜付される矢印Fr、Rr、U、Lo、L、Rは、それぞれ自動二輪車1の前方、後方、上方、下方、左方、右方を示している。
図1、図2を参照して、自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2の前方に配置されるステアリング機構3及び前輪4と、車体フレーム2の後下方に配置される左右一対のスイングアーム5及び後輪6と、車体フレーム2に支持されるエンジン7及び燃料タンク8と、燃料タンク8の後方に配置されるフロントシート9及びリヤシート10と、リヤシート10の後下方に配置されるリヤコンビネーションランプ11と、車体フレーム2の後上部に取り付けられる取付部材12及びシートブリッジ13と、シートブリッジ13に取り付けられるシートフック14及び左右一対のグラブバー15と、を主体として構成されている。以下、自動二輪車1の各構成要素について順番に説明する。
(車体フレーム2)
図1、図2を参照して、車体フレーム2は、ヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21から後方に延びて下方に湾曲するメインフレーム22と、ヘッドパイプ21から下方に延びるダウンフレーム23と、メインフレーム22の後端部から左右に分岐しつつ下方に延びる左右一対のボディフレーム24と、メインフレーム22の後部から後方に延びる左右一対のシートレール25と、左右一対のボディフレーム24の上部から後上方に延びる左右一対のシートピラー26と、を備えている。
メインフレーム22は、エンジン7の上方から後方にかけて配置されている。メインフレーム22の前端部は、溶接によってヘッドパイプ21に取り付けられている。
各シートレール25は、車両前後方向に延びている。各シートレール25は、フロント部25aとリヤ部25bを備えている。フロント部25aは、後方に向かって下傾している。フロント部25aの前端部は、溶接によってメインフレーム22の後部に取り付けられている。リヤ部25bは、後方に向かって上傾している。
各シートピラー26は、各ボディフレーム24の上部と各シートレール25のリヤ部25bを接続している。各シートピラー26の後端部は、接続ブリッジ28によって互いに接続されている。
(ステアリング機構3及び前輪4)
図1を参照して、ステアリング機構3は、ヘッドパイプ21によって回転可能に支持されている。ステアリング機構3は、左右一対のフロントフォーク31と、左右一対のフロントフォーク31の上端部に接続されるハンドル装置32と、を備えている。左右一対のフロントフォーク31の下端部には、前輪4が回転可能に支持されている。
(左右一対のスイングアーム5及び後輪6)
図1を参照して、左右一対のスイングアーム5の前端部は、左右一対のボディフレーム24にピボット軸33を介して接続されている。これにより、左右一対のスイングアーム5がピボット軸33を中心に揺動可能となっている。左右一対のスイングアーム5の後端部には、後輪6が回転可能に支持されている。
(エンジン7及び燃料タンク8)
図1を参照して、エンジン7は、クランクケース35と、クランクケース35に上方から連結されるシリンダ36と、シリンダ36に上方から連結されるシリンダヘッド37と、を備えている。シリンダヘッド37の後面には吸気装置(図示せず)が接続されており、シリンダヘッド37の前面には排気装置39が接続されている。エンジン7の上方には、燃料タンク8が配置されている。
(フロントシート9及びリヤシート10)
図1を参照して、フロントシート9は、自動二輪車1の運転者が座るシートである。フロントシート9は、燃料タンク8とリヤシート10の間に配置されている。フロントシート9は、左右一対のシートレール25に支持されている。
リヤシート10は、自動二輪車1の同乗者が座るシートである。リヤシート10は、フロントシート9の後方に、フロントシート9と連続して設けられている。リヤシート10は、フロントシート9とは別体に形成されており、フロントシート9に対して分離可能である。
図3~図5を参照して、リヤシート10は、各シートレール25のリヤ部25bの上方に、各シートレール25のリヤ部25bとは間隔をおいて配置されている。リヤシート10の前部は、取付部材12を介して各シートレール25のリヤ部25bに支持されている。リヤシート10の後部は、シートブリッジ13及びシートフック14を介して各シートレール25のリヤ部25bに支持されている。
リヤシート10は、車両前後方向に延びる底板41と、底板41の上面を覆うクッション42と、を備えている。なお、図3では、クッション42の輪郭のみが二点鎖線で表示されている。
リヤシート10の底板41は、後方に向かって上傾する姿勢で設けられている。底板41の下面(裏面)の後部には、突起部43が設けられている。突起部43は、底板41の下面から後方に向かって直線状に突出している。
図4を参照して、底板41の下面の前後方向中央部には、上方に向かって凹むように凹部44が設けられている。凹部44には、救急キット45(ファーストエイドキット:First Aid Kit)が配置されている。救急キット45は、例えば、絆創膏や包帯等の救急用具と、この救急用具を収容する収容袋と、を備えている。なお、図4では、救急キット45の輪郭のみが二点鎖線で表示されている。
底板41の下面の前後方向中央部には、凹部44の周りに、救急キット45の保持構造46が設けられている。保持構造46は、救急キット45を左右両側から挟み込む左右一対の第1押さえ部47(図4において、右側の第1押さえ部47のみを表示)と、救急キット45を前後両側から挟み込む前後一対の第2押さえ部48と、を備えている。各第1押さえ部47の下端部には、車幅方向内側に向かって支持突起49が突出している。支持突起49は、救急キット45を下方から支持している。
底板41の前部には、嵌合穴50が設けられている。図3を参照して、底板41の下面の前部には、嵌合穴50(図3では図示せず)の左右両側に、左右一対の台座51(図3において、左側の台座51のみを表示)が設けられている。底板41の下面の前部には、嵌合穴50の左右両側に、左右一対のロックボス52(図3において、左側のロックボス52のみを表示)が設けられている。各ロックボス52は、各台座51の中央から下方に向かって突出している。
リヤシート10のクッション42は、例えば、ウレタン樹脂によって形成されている。クッション42は、底板41の上面(表面)に固定されている。クッション42は、シートカバー(図示せず)によって全体的に覆われている。
(リヤコンビネーションランプ11)
図3、図4を参照して、リヤコンビネーションランプ11は、例えば、テールランプとブレーキランプを一体的に備えている。リヤコンビネーションランプ11は、各シートレール25の後方に配置されている。リヤコンビネーションランプ11の前部は、リヤシート10の後端部の真下に配置されている。
(取付部材12)
図3~図6を参照して、取付部材12は、シートブリッジ13よりも前方で左右一対のシートレール25のリヤ部25bを橋渡ししている。取付部材12は、各シートレール25のリヤ部25bよりも上方でリヤシート10の前部を支持している。
取付部材12は、ブラケット61と、ブラケット61の上方に配置されるロック機構62と、を備えている。
取付部材12のブラケット61は、各シートレール25のリヤ部25bに対して上方に突出している。ブラケット61は、車幅方向に延びる上壁部63と、上壁部63の左右両端部から下方に延びる左右一対の側壁部64と、を備えている。各側壁部64の下端部は、溶接によって各シートレール25のリヤ部25bに取り付けられている。
取付部材12のロック機構62は、ケース65と、ケース65に収容されるロック部材(図示せず)と、を備えている。
ロック機構62のケース65は、ブラケット61の上壁部63に載置されており、ボルト(図示せず)によってブラケット61の上壁部63に取り付けられている。ケース65の上面には、リヤシート10の底板41の下面に設けられた各台座51の下面が当接している。これにより、ロック機構62によってリヤシート10の前部が下方から支持されている。
ロック機構62のケース65の上面には、嵌合突起66が設けられている。嵌合突起66は、リヤシート10の底板41に設けられた嵌合穴50に嵌合している。これにより、ロック機構62に対してリヤシート10の前部が位置決めされている。
ロック機構62のケース65の上面には、嵌合突起66の左右両側に、左右一対のロック穴67が設けられている。各ロック穴67には、リヤシート10の底板41の下面に設けられた各ロックボス52が挿入されている。
ロック機構62のロック部材(図示せず)は、各ロック穴67に挿入された各ロックボス52に係合可能に設けられている。ロック部材は、ワイヤ68を介してキーシリンダ69に接続されている。
(シートブリッジ13)
図3~図6を参照して、シートブリッジ13の全体は、板金によって一体的に形成されている。車両平面視で、シートブリッジ13は、後方に向かって凸となるコ字状を成している。シートブリッジ13は、左右一対のシートレール25のリヤ部25bを橋渡ししている。シートブリッジ13は、各シートレール25のリヤ部25bに対して上方に突出している。
シートブリッジ13は、車両前後方向に延びる左右一対の延出片71と、車幅方向に延びて各延出片71の後端部を接続する接続片72と、を備えている。
車両正面視で、シートブリッジ13の各延出片71は、上方に向かって凸となるコ字状を成している。各延出片71の上面には、取付面74が設けられている。取付面74は、各シートレール25のリヤ部25bに対して上方に突出しており、リヤシート10の底板41の下面に近接している。車両側面視で、取付面74からリヤシート10の底板41の下面までの最短距離L1は、取付面74から各シートレール25のリヤ部25bまでの最短距離L2よりも短い。取付面74には、接続片72の溶接面78(詳細は後述)よりも前方に、前後一対の取付穴75(各グラブバー15のシートブリッジ13への取付部の一例)が設けられている。各延出片71の下端部は、溶接によって各シートレール25のリヤ部25bに取り付けられている。
シートブリッジ13の接続片72は、各シートレール25のリヤ部25bよりも後方に位置している。接続片72は、上方に向かって凸となるコ字状を成している。そのため、接続片72の裏側には、下方に向かって開放された収容空間77が形成されている。接続片72の上面には、溶接面78が設けられている。溶接面78は、各延出片71の取付面74と同一平面上に位置している。溶接面78には、左右一対の貫通穴79が設けられている。
(シートフック14)
図4~図7を参照して、シートフック14の全体は、棒状の金属材料によって一体的に形成されている。シートフック14は、各シートレール25のリヤ部25bよりも上方且つ後方に配置されている。シートフック14は、シートブリッジ13と共に、各シートレール25のリヤ部25bよりも上方でリヤシート10の後部を支持している。
シートフック14は、当接部81と、当接部81から前方に延びる左右一対の延出部82と、左右一対の延出部82の前端部から下方に折り曲げられる挿入部83と、を備えている。
車両平面視で、シートフック14の当接部81は、後方に向かって凸となるコ字状を成している。当接部81の断面は、正円状を成している。当接部81は、シートブリッジ13よりも後方に突出している。当接部81には、リヤシート10の底板41の下面に設けられた突起部43が当接している。これにより、シートフック14に対してリヤシート10が位置決めされている。シートブリッジ13の接続片72と当接部81とによって囲まれる空間には、突起部43が差し込まれている。
シートフック14の各延出部82は、上下方向に潰されており、車幅方向に長い偏平形状を成している。そのため、各延出部82の断面は、横長の楕円形状を成している。なお、上記の「楕円形状」には、曲線のみによって構成される形状だけでなく、曲線と直線を組み合わせた形状も含まれる。各延出部82は、シートブリッジ13の接続片72の溶接面78に沿うように配置されている。各延出部82の車幅方向内側の部分は、シートブリッジ13の接続片72の溶接面78に溶接されている。各延出部82は、シートブリッジ13の各延出片71に設けられた各取付穴75よりも車幅方向内側(車両の車幅方向の中心に近い側)に位置している。
シートフック14の各挿入部83は、前後方向に潰されており、車幅方向に長い偏平形状を成している。そのため、各挿入部83の断面は、横長の楕円形状を成している。なお、上記の「楕円形状」には、曲線のみによって構成される形状だけでなく、曲線と直線を組み合わせた形状も含まれる。各挿入部83は、シートブリッジ13の接続片72の溶接面78に設けられた各貫通穴79に挿入されている。これにより、シートブリッジ13に対してシートフック14が位置決めされている。各挿入部83は、シートブリッジ13の接続片72の裏側に形成された収容空間77に収容されている。
(左右一対のグラブバー15)
図3、図5、図6を参照して、左右一対のグラブバー15は、互いに独立して設けられている。言い換えると、左右一対のグラブバー15は、互いに別体に形成されている。
各グラブバー15は、車両前後方向に延びるロッド部85と、ロッド部85の前部から車幅方向内側に向かって延びるプレート部86と、を備えている。
各グラブバー15のロッド部85は、自動二輪車1の同乗者が手で握る部分である。ロッド部85は、リヤシート10の車幅方向外側に配置されている。ロッド部85の後端部は、リヤシート10よりも後方に突出している。ロッド部85の上面は、リヤシート10の底板41の上面と略同一の高さに位置している。
各グラブバー15のプレート部86の車幅方向内側の部分は、リヤシート10の真下に位置している。プレート部86の車幅方向内側の部分は、シートブリッジ13の各延出片71の各取付穴75を貫通するボルト87(締結部材の一例)によって、シートブリッジ13の各延出片71の取付面74に取り付けられている。
(リヤシート10の着脱作業)
リヤシート10を車体フレーム2に装着する際には、まず、作業者は、リヤシート10の底板41の突起部43をシートフック14の当接部81に当接させながら、シートブリッジ13の接続片72と当接部81とによって囲まれる空間に突起部43を差し込む。次に、作業者は、リヤシート10の底板41の嵌合穴50にロック機構62のケース65の嵌合突起66を嵌合させながら、リヤシート10の底板41の各ロックボス52をロック機構62のケース65の各ロック穴67に挿入する。このように各ロックボス52が各ロック穴67に挿入されると、ロック機構62のロック部材(図示せず)が各ロックボス52に係合することで、各ロック穴67からの各ロックボス52の離脱が規制される。これにより、ロック機構62によってリヤシート10の前部がロックされ、車体フレーム2からのリヤシート10の取り外しが規制される。
一方で、リヤシート10を車体フレーム2から取り外す際には、まず、作業者は、キーシリンダ69に差し込んだ解錠キー(図示せず)を回転させることで、キーシリンダ69を作動させる。このようにキーシリンダ69が作動すると、キーシリンダ69にワイヤ68を介して接続されたロック部材が各ロックボス52に対して変位し、各ロックボス52に対するロック部材の係合が解除される。これにより、リヤシート10の前部に対するロック機構62のロックが解除され、車体フレーム2からリヤシート10を取り外し可能となる。次に、作業者は、リヤシート10の前部を持ち上げて、リヤシート10の前部をロック機構62から分離させる。最後に、作業者は、シートブリッジ13の接続片72と当接部81とによって囲まれる空間からリヤシート10の底板41の突起部43を引き抜いて、リヤシート10の後部をシートフック14から分離させる。
(効果)
本実施例では、左右一対のグラブバー15は、単一の部材であるシートブリッジ13に取り付けられている。このような構成を採用することで、左右一対のグラブバー15の相互位置精度は、各グラブバー15のシートブリッジ13に対する取付精度のみに大きく依存することになる。そのため、左右一対のグラブバー15の相互位置精度を高めて、車両の美観を向上させることができる。
更に、本実施例では、左右一対のグラブバー15は、各ボルト87によってシートブリッジ13に取り付けられている。このような構成を採用することで、取付精度が出しにくい溶接個所を介さずに、左右一対のグラブバー15を相互に接続することができる。そのため、左右一対のグラブバー15の相互位置精度を一層高めて、車両の美観を一層向上させることができる。
本実施例では特に、各グラブバー15の前部がシートブリッジ13に取り付けられており、各グラブバー15の後端部はリヤシート10よりも後方に突出している。このようなレイアウトを採用する場合、シートブリッジ13に対する各グラブバー15の前部の取付精度が低いと、各グラブバー15の後端部同士の相互位置に大きなずれが生じる恐れがある。この点、本実施例では、ボルト87によって各グラブバー15の前部をシートブリッジ13に取り付けることで、シートブリッジ13に対する各グラブバー15の前部の取付精度を十分に高めている。そのため、上記のようなレイアウトを採用しつつ、各グラブバー15の後端部同士の相互位置のずれを抑制し、車両の美観を一層向上させることができる。
また、シートブリッジ13にはシートフック14が取り付けられており、リヤシート10の後部に設けられた突起部43がシートフック14の当接部81に当接することで、シートフック14に対してリヤシート10が位置決めされている。このような構成を採用することで、左右一対のグラブバー15だけでなく、リヤシート10を位置決めするシートフック14も、シートブリッジ13に取り付けられることになる。そのため、左右一対のグラブバー15とリヤシート10の相互位置精度も高めることができ、車両の美観を一層向上させることができる。
また、車両側面視で、シートブリッジ13の各延出片71の取付面74からリヤシート10の底板41の下面までの最短距離L1は、シートブリッジ13の各延出片71の取付面74から各シートレール25のリヤ部25bまでの最短距離L2よりも短い。このような配置を採用することで、車両後端部の上下の厚さを薄くすることができ、車両のデザイン性を向上させることができる。
また、取付部材12は、各シートレール25のリヤ部25bよりも上方でリヤシート10の前部を支持しており、シートブリッジ13とシートフック14は、各シートレール25のリヤ部25bよりも上方でリヤシート10の後部を支持している。このような構成を採用することで、リヤシート10の下方に大きな空間を形成し、この大きな空間にマニュアルや工具類等の備品(図示せず)や救急キット45を配置することができる。
また、リヤシート10の底板41の下面には、救急キット45の保持構造46が設けられている。このような構成を採用することで、リヤシート10の底板41の下方に形成された大きな空間を救急キット45の配置スペースとして有効に利用することができる。
また、シートフック14は、シートブリッジ13よりも後方に突出し、リヤシート10の底板41の突起部43が当接する当接部81と、当接部81から前方に延びる左右一対の延出部82と、各延出部82の前端部から下方に折り曲げられ、シートブリッジ13の接続片72の各貫通穴79に挿入される左右一対の挿入部83と、を備えている。このような構成を採用することで、簡易な構成によって、リヤシート10及びシートブリッジ13に対するシートフック14の位置精度を向上させることができる。
また、シートフック14の各延出部82は、車幅方向に長い偏平形状を成しており、シートブリッジ13の接続片72の溶接面78に沿うように配置され、シートブリッジ13の接続片72の溶接面78に溶接されている。このような構成を採用することで、各延出部82と溶接面78の接触面積を広く取ることができるため、シートブリッジ13に対するシートフック14の固定強度を高めることができる。
また、シートフック14は、各シートレール25よりも上方且つ後方に配置されており、リヤコンビネーションランプ11の前部は、リヤシート10の真下に配置されている。このような配置を採用することで、各シートレール25に対してリヤコンビネーションランプ11が後方に大きく突出するのを抑制することができるため、車両のデザイン性を向上させることができる。
また、各グラブバー15のロッド部85の上面は、リヤシート10の底板41の上面と略同一の高さに位置している。このような配置を採用することで、リヤシート10に座る同乗者に各グラブバー15のロッド部85を近づけることができるため、同乗者が各グラブバー15のロッド部85を握りやすくなる。また、各グラブバー15とリヤシート10の外観上の一体性が向上するため、車両のデザイン性も向上する。
また、各取付穴75は、溶接面78よりも前方に位置しており、各延出部82は、各取付穴75よりも車幅方向内側に位置している。このような配置を採用することで、各延出部82や溶接面78から各取付穴75を離間させることができるため、たとえ各延出部82の溶接時に溶接面78が熱変形しても、この熱変形による影響を各取付穴75が受けにくくなる。そのため、シートブリッジ13に対する各グラブバー15の取付精度を一層高めることができる。
(変形例)
本実施例では、ボルト87を締結部材として用いている。一方で、他の異なる実施例では、リベットやフック形状といった溶接以外のあらゆる構成を締結部材として用いることができる。
本実施例では、リヤシート10がフロントシート9とは別体に形成されている。一方で、他の異なる実施例では、リヤシート10がフロントシート9と一体に形成されていても良い。
本実施例では、取付部材12がブラケット61とロック機構62を備えている。一方で、他の異なる実施例では、取付部材12がブラケット61とロック機構62のいずれか一方のみを備えていても良い。
本実施例では、リヤコンビネーションランプ11の前部がリヤシート10の真下に配置されている。一方で、他の異なる実施例では、リヤコンビネーションランプ11の全体がリヤシート10の真下に配置されていても良い。
本実施例では、自動二輪車1を鞍乗型車両の一例としている。一方で、他の異なる実施例では、自動三輪車や不整地走行車等の自動二輪車1以外の車両を鞍乗型車両の一例としても良い。
1 自動二輪車(鞍乗型車両の一例)
10 リヤシート
11 リヤコンビネーションランプ
12 取付部材
13 シートブリッジ
14 シートフック
15 グラブバー
25 シートレール
41 底板
42 クッション
43 突起部
45 救急キット
46 保持構造
74 取付面
75 取付穴(グラブバーのシートブリッジへの取付部の一例)
79 貫通穴
81 当接部
82 延出部
83 挿入部
87 ボルト(締結部材の一例)
L1 取付面からリヤシートの底板の下面までの最短距離
L2 取付面から各シートレールのリヤ部までの最短距離

Claims (10)

  1. 車両前後方向に延びる左右一対のシートレールと、
    前記左右一対のシートレールを橋渡しするシートブリッジと、
    互いに独立して設けられ、締結部材によって前記シートブリッジに取り付けられる左右一対のグラブバーと、
    リヤシートと、
    前記シートブリッジに取り付けられるシートフックと、を備え、
    前記リヤシートの後部は、前記シートブリッジ及び前記シートフックを介して前記各シートレールのリヤ部に支持され、
    前記シートブリッジは、車両前後方向に延びる左右一対の延出片と、車幅方向に延びて各延出片の後端部を接続する接続片と、を備え、
    前記接続片は、前記各シートレールのリヤ部よりも後方に位置し、
    前記シートフックは、前記接続片に固定され、該シートフックの当接部は、後方に向かって凸となるコ字状を成し、該当接部は、前記シートブリッジよりも後方に突出し、
    前記各グラブバーは、前記各延出片に固定され、
    前記各グラブバーは同乗者が手で握るロッド部を備え、
    前記ロッド部の後端部は、前記リヤシートよりも後方に突出し、
    前記各グラブバーは、その前部のみで片持ち状に支持されることを特徴とする鞍乗型車両の車体構造。
  2. 前記各シートレールのリヤ部に連結された左右一対のシートピラーと、
    前記各シートピラーの後端部を互いに接続する接続ブリッジと、を備え、
    前記接続ブリッジは、前記各シートレールのリヤ部および前記各シートピラーの後端部を介して前記シートブリッジの延出片と対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  3. 前記リヤシートの後部には、突起部が設けられ、
    前記突起部が前記シートフックに当接することで、前記シートフックに対して前記リヤシートが位置決めされることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  4. 前記シートブリッジは、前記各グラブバーの取付面を有し、前記取付面は、前記各シートレールに対して上方に突出しており、
    車両側面視で、前記取付面から前記リヤシートの下面までの最短距離は、前記取付面から前記各シートレールまでの最短距離よりも短いことを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  5. 前記シートブリッジよりも前方で前記左右一対のシートレールを橋渡しする取付部材を備え、
    前記取付部材は、前記各シートレールよりも上方で前記リヤシートの前部を支持しており、
    前記シートブリッジと前記シートフックは、前記各シートレールよりも上方で前記リヤシートの後部を支持していることを特徴とする請求項3又は4に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  6. 前記リヤシートの下面には、救急キットを左右両側から挟み込み、前記救急キットを前後両側から挟み込む保持構造が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  7. 前記シートブリッジは、左右一対の貫通穴を備え、
    前記シートフックは、
    前記当接部から前方に延びる左右一対の延出部と、
    前記各延出部の前端部から下方に折り曲げられ、前記各貫通穴に挿入される左右一対の挿入部と、を備えていることを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  8. 前記各延出部は、車幅方向に長い偏平形状を成しており、前記シートブリッジの上面に沿うように配置され、前記シートブリッジの前記上面に溶接されていることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  9. 前記シートブリッジの上面には、前記各延出部が溶接される溶接面が設けられ、
    前記各グラブバーの前記シートブリッジへの取付部は、前記溶接面よりも前方に位置しており、
    前記各延出部は、前記各グラブバーの前記シートブリッジへの前記取付部よりも車幅方向内側に位置していることを特徴とする請求項7又は8に記載の鞍乗型車両の車体構造。
  10. 前記各シートレールの後方に配置されるリヤコンビネーションランプを備え、
    前記シートフックは、前記各シートレールよりも上方且つ後方に配置され、
    前記リヤコンビネーションランプの少なくとも一部は、前記リヤシートの真下に配置されていることを特徴とする請求項3~9のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の車体構造。
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