JP7325620B2 - 走行路認識装置及び走行路認識方法 - Google Patents

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Description

本願は、走路検出装置及び走路検出方法に関するものである。
特許文献1に開示されている走行路認識装置では、情報取得時の車両の位置を基準とする、過去に検出した複数の区画線情報を、車両の現在位置を基準とする、現在位置区画線情報に補正し、複数の現在位置区画線情報に基づいて1つの現在位置区画線情報を推定区画線情報として推定し、推定区画線情報を走行路の認識に使用している。
国際公開第2018/131061号
しかし、特許文献1の技術では、車線変更に伴い、自車両が区画線を跨ぎ、自車線の左側及び右側の区画線が切り替わる場合が考慮されていない。特許文献1の技術をそのまま実行すると、車線変更で区画線を跨いだ前後において、区画線情報が不連続に切替るため、推定区画線情報の誤差が大きくなると考えられる。特許文献1の技術において、仮に、区画線を跨いだ後、過去の現在位置情報をリセットするように構成したとしても、過去の現在位置情報が蓄積されるまで、時間遅れが生じ、推定区画線情報の算出処理の機能が低下すると考えられる。
そこで、本願は、車線変更に伴い、自車両が区画線を跨ぎ、自車線と区画線の対応関係が変化する場合でも、自車線の区画線の認識精度が低下することを抑制できる走行路認識装置及び走行路認識方法を提供することを目的としている。
本願に係る走行路認識置は、
自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得部と、
前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得部と、
各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換部と、
各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶部と、
前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定部と、
前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識部と、を備え、
前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
前記区画線情報推定部は、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回よりも古い複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータに基づいて、一つの区画線情報である過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータを推定し、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータと前記過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータとの偏差が、偏差閾値以下であるか否かを判定し、
前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在しない場合に、今回を含む複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの前記推定区画線情報を算出し、
前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、前記過去推定区画線情報を、前記推定区画線情報として算出し、
前記区画線情報推定部は、前記自車線判定記憶部により判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、前記偏差閾値を減少させるものである。
本願に係る走行路認方法は、
自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得ステップと、
前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得ステップと、
各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換ステップと、
各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶ステップと、
前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定ステップと、
前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識ステップと、を備え、
前記区画線情報取得ステップでは、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
前記区画線情報推定ステップでは、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回よりも古い複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータに基づいて、一つの区画線情報である過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータを推定し、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータと前記過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータとの偏差が、偏差閾値以下であるか否かを判定し、
前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在しない場合に、今回を含む複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの前記推定区画線情報を算出し、
前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、前記過去推定区画線情報を、前記推定区画線情報として算出し、
前記区画線情報推定ステップでは、前記自車線判定記憶ステップにおいて判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、前記偏差閾値を減少させるものである。

本願に係る走行路認識装置及び走行路認識方法によれば、自車線及び隣接車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の区画線の区画線情報が認識され、自車線と各区画線との対応関係が判定される。そして、今回及び過去の複数の時点で取得した各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方が、対応関係と関連付けて記憶される。よって、自車線の区画線情報だけでなく、隣接車線の区画線情報も記憶、蓄積される。
そして、車線変更に伴って区画線を跨いだことにより、自車線の区画線が切り替わった場合においても、自車線と各区画線との対応関係が判定され、対応関係に関連付けて各区画線の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方が記憶されるため、過去の複数の時点で検出された隣接車線の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報を、自車線の情報として用いることができ、自車線の推定区画線情報を推定することができる。よって、車線変更により、自車線の区画線が切り替わった場合でも、途切れることなく、連続的に自車線の推定区画線情報を算出することができ、自車両に対する自車線の位置関係を認識することができる。この区画線の切り替わりの際、隣接車線の区画線について記憶された、過去の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報が用いられるので、今回取得した自車線の区画線情報だけを用いる場合よりも、推定区画線情報の推定精度を向上させることができる。
なお、推定区画線情報の推定に用いられる現在位置基準の区画線情報は、過去に取得した区画線情報を、取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて変換した、現在の自車両の位置を基準にした区画線情報である。そのため、各区画線における複数の時点の現在位置基準の区画線情報は、各区画線情報が精度よく検出できていれば、互いに同等の情報になる。しかし、実際には、検出誤差によりばらつきがあるため、複数の時点の現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの推定区画線情報を推定することにより、今回取得した区画線情報だけを用いる場合よりも、検出誤差の影響を低減することができ、精度を向上させることができる。
また、道路の合流地点、分岐地点等において、隣接車線の区画線の形状が、自車線の区画線の形状と異なる場合においても、区画線の切り替わり後に、過去の複数の時点の隣接車線の区画線情報が用いられるので、自車線とは形状が異なる隣接車線の推定区画線情報を精度よく推定することができる。或いは、先行車両の存在、区画線の視認性等により自車線の区画線の認識性が良くないが、隣接車線の区画線の認識性が良い場合もある。この場合に、区画線の切り替わり後に、認識性の良い過去の隣接車線の区画線情報を用いて、自車線の推定区画線情報を精度よく推定することができる。
従って、車線変更による自車線の区画線の切り替わりの有無にかかわらず、連続的に精度よく自車線の推定区画線情報を推定することができ、自車両に対する自車線の位置関係を精度よく認識することができる。
実施の形態1に係る走行路認識置の概略ブロック図である。 実施の形態1に係る走行路認識置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る走行路認識置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る走行路認識置の概略処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る自車両座標系等を説明する図である。 実施の形態1に係る自車両の移動情報を説明する図である。 実施の形態1に係る履歴番号と関連付けた自車両の移動情報の記憶データを説明する図である。 実施の形態1に係る区画線の識別情報及び履歴番号と関連付けた区画線情報の記憶データを説明する図である。 実施の形態1に係る区画線の識別情報及び履歴番号と関連付けた現在位置基準の区画線情報の記憶データを説明する図である。 実施の形態1に係る車線変更時の挙動を説明するための図である。 実施の形態1に係る車線変更時の処理を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る区間線の跨ぎ判定時の区画線の識別情報の間の区間線情報の入れ替えを説明する図である。 実施の形態1に係る区間線の跨ぎ判定時の区画線の識別情報の間の現在位置基準の区間線情報の入れ替えを説明する図である。 実施の形態1に係る車線判定記憶処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る区画線情報推定処理を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る推定区画線情報に基づいた自車線の認識を説明する図である。 実施の形態2に係る区画線情報推定処理を説明するフローチャートである。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る走行路認識装置10及び走行路認識方法について図面を参照して説明する。図1は、走行路認識装置10の概略ブロック図である。
走行路認識装置10は、区画線情報取得部11、車両移動取得部12、区画線情報変換部13、自車線判定記憶部14、区画線情報推定部15、走行路認識部16、及び操舵制御部17等の処理部を備えている。走行路認識装置10の各処理は、走行路認識装置10が備えた処理回路により実現される。具体的には、図2に示すように、走行路認識装置10は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90、記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入出力する入出力装置92等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、AI(Artificial Intelligence)チップ、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。なお、記憶装置91として、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ハードディスク、DVD装置等の各種の記憶装置が用いられてもよい。
入出力装置92には、通信装置、A/D変換器、入出力ポート、駆動回路等が備えられる。入出力装置92は、周辺監視装置31、位置検出装置32、操舵装置24、運転支援システム25等に接続され、これらの装置と通信を行う。
そして、走行路認識装置10が備える各処理部11~17等の各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91及び入出力装置92等の走行路認識装置10の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、各処理部11~17等が用いる閾値等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、走行路認識装置10の各機能について詳細に説明する。
或いは、走行路認識装置10は、処理回路として、図3に示すように、専用のハードウェア93、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC、FPGA、GPU、AIチップ、又はこれらを組み合わせた回路等が備えられてもよい。
図4は、本実施の形態に係る走行路認識装置10の処理の手順(走行路認識方法)を説明するための概略フローチャートである。図4のフローチャートの処理は、演算処理装置90が記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行することにより、所定の演算周期毎に繰り返し実行される。演算周期は、例えば、0.01秒に設定される。
1-1.区画線情報取得部11
図4のステップS01で、区画線情報取得部11は、自車両が走行している車線である自車線及び自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得処理(区画線情報取得ステップ)を実行する。
区画線情報取得部11は、周辺監視装置31の検出情報に基づいて、認識可能な区画線を検出し、区画線情報を取得する。周辺監視装置31は、車両の前方を監視するカメラが含まれる。カメラが撮像した画像に対して公知の各種の画像処理が行われ、車線の区画線が認識される。区画線は、主には白線であるが、白線に限らず、ガードレール、ポール、路肩、壁等の路側物が区画線として認識されてもよい。また、周辺監視装置31として、レーザレーダが用いられてもよく、レーザレーダの反射の輝度が高い点から白線が認識されてもよい。
区画線情報取得部11は、自車両座標系において、認識した各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する。図5に示すように、自車両の座標系は、自車両の前方向及び横方向を2つの座標軸X、Yとした座標系である。自車両座標系の原点は、ニュートラルステアポイント等の自車両の中心付近に設定される。
本実施の形態では、図6に示すように、区画線情報取得部11は、各区画線の区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離K0と、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度K1と、区画線の曲率K2と、を含む情報を取得する。本実施の形態では、区画線情報に、区画線の曲率変化率K3が更に含まれる。これらの区画線情報のパラメータK0~K3を用いて、自車両座標系における各区画線の位置は、次式により算出できる。すなわち、各区画線は、自車両座標系における区画線の横方向の位置Yを、前方向の位置Xを変数とした3次の多項式で表した近似式で近似され、各次数の係数が区画線情報を表すパラメータK0~K3として取得される。なお、曲率変化率K3の3次の項のない、2次の多項式で近似されてもよい。
Figure 0007325620000001
図5に示すように、区画線情報取得部11は、自車線の左右の区画線だけなく、自車線に隣接する車線の区画線の区画線情報も取得する。
詳細は後述するが、例えば、図8に示すように、自車線判定記憶部14は、各時点で取得した各区画線の区画線情報(K0~K3)を、各区画線の識別情報L1、R1、L2、R2・・・、及び取得時点を表す履歴番号n(n=1、2、・・・、N-1、N)と関連付けて、RAM等の書き換え可能な記憶装置91に記憶する。今回取得した区画線情報の履歴番号nは1に設定され、区画線情報が古くなるに従って、履歴番号nが1つずつ増加される。
1-2.車両移動取得部12
図4のステップS02で、車両移動取得部12は、区画線情報の取得時から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得処理(車両移動取得ステップ)を実行する。本実施の形態では、車両移動取得部12は、車両移動情報として、区画線情報の取得時点の自車両(自車両座標系)を基準にした自車両の前方向X及び横方向Yの移動距離ΔX及びΔY及びヨー角の変化量Δθを取得する。
車両移動取得部12は、位置検出装置32の検出情報に基づいて、車両移動情報を取得する。位置検出装置32として、車速センサ、ヨーレートセンサ等が備えられている。車速センサは、自車両の走行速度(車速)を検出するセンサであり、車輪の回転速度等を検出する。なお、加速度センサが設けられ、加速度に基づいて車両の走行速度が算出されてもよい。また、ヨーレートセンサは、自車両のヨーレートに関するヨーレート情報を検出するセンサである。ヨーレート情報として、ヨーレート、ヨー角、又はヨーモーメント等が検出される。ヨー角を時間微分すれば、ヨーレートが算出され、ヨーモーメントを用いて所定の演算を行えば、ヨーレートが算出される。
図6に示すように、車両移動取得部12は、自車両の車速及びヨーレートの検出値に基づいて、区画線情報の取得時点から現在までの、区画線情報の取得時の自車両座標系における自車両の移動距離ΔX、ΔY、及び自車両のヨー角の変化量Δθを算出する。
本実施の形態では、車両移動取得部12は、区画線情報を取得した過去の複数の時点から現在までの、区画線情報の取得時の自車両座標系における自車両の移動距離ΔX、ΔY、及び自車両のヨー角の変化量Δθを算出する。移動距離ΔX、ΔY及びヨー角の変化量Δθは、過去の複数の時点で検出された自車両の車速及びヨーレートの検出値を積算することで算出される。
例えば、車両移動取得部12は、過去の時点から現在までヨーレートを積算して、ヨー角の変化量Δθを算出し、過去の時点から現在まで車速を積算して、移動距離ΔLを算出する。そして、車両移動取得部12は、次式に示すように、ヨー角の変化量Δθを用いて、移動距離ΔLを、区画線情報の取得時の自車両座標系における移動距離の前方向Xの成分ΔXと横方向Yの成分ΔYとに分離する。Δθが小さい場合は、近似演算を行うことができる。
Figure 0007325620000002
そして、図7に示すように、車両移動取得部12は、各取得時点から現在までの自車両の移動距離ΔX、ΔY及びヨー角の変化量Δθを、履歴番号n(n=1、2、・・・、N-1、N)と関連付けて、RAM等の書き換え可能な記憶装置91に記憶する。
<処理遅れの影響>
なお、周辺監視装置31が区画線を検出した時点から、区画線情報を処理する時点までの処理遅れが無視できない場合がある、この処理遅れの原因としては、カメラの撮影画像等を処理して区間線情報を演算するまでの処理時間、通信に必要な通信時間などがある。処理遅れが、無視できるレベル(例えば0.01sec程度)であれば、今回の区画線情報を取得した時点から現在の時点までの時間遅れを無視できる。一方、処理遅れが、無視できないレベル(例えば、0.1sec程度)であれば、その処理遅れの間に、車両が数メートル移動するため、その処理遅れの間の自車両の移動距離ΔX、ΔY及びヨー角の変化量Δθが更に積算される。
1-3.区画線情報変換部13
図4のステップS03で、区画線情報変換部13は、過去の複数の時点で取得した各区画線の複数の過去の区画線情報を、車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換処理(区画線情報変換ステップ)を実行する。
本実施の形態では、区画線情報変換部13は、各時点において、取得した各区画線の区画線情報を、取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の現在位置基準の区画線情報に変換する。
なお、上述したように、今回の区画線を検出した時点から、区画線情報を処理する現在の時点までの時間遅れが無視できない場合は、区画線情報変換部13は、今回取得した各区画線の区画線情報に対しても、今回の取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の現在位置基準の区画線情報に変換する。
各区画線における複数の時点の現在位置基準の区画線情報は、各区画線情報が精度よく検出できていれば、互いに同等の情報になる。
<変換処理の詳細>
区画線情報変換部13は、各時点において取得した区画線情報としての区画線距離K0、区画線角度K1、区画線の曲率K2、及び区画線の曲率変化率K3を、区画線情報の取得時点から現在までの自車両の移動距離ΔX、ΔY及びヨー角の変化量Δθに基づいて、現在の自車両の位置を基準にした現在位置基準の区画線距離K0p、区画線角度K1p、区画線の曲率K2p、及び区画線の曲率変化率K3pに変換する。
以下で、変換処理の詳細を説明する。区画線情報変換部13は、記憶装置91に記憶された各履歴番号nの各区画線の区画線情報K0~K3に対して、対応する各履歴番号nの車両移動情報ΔX、ΔY、Δθを用いて、現在位置基準の区画線情報K0p~K3pに変換処理を実行する。
<高速走行時の場合>
高速で走行している場合は、横方向の移動距離ΔY及びヨー角の変化量Δθは、小さくなり無視できる。よって、区画線情報変換部13は、次式に示すように、自車両が前方向Xに移動距離ΔXだけ移動した現在の自車両座標系を基準にした現在位置基準の区画線情報K0p、K1p、K2p、K3pを算出する。この式は、式(1)にX=Xp+dx、及びY=Ypを代入することで得られる。
Figure 0007325620000003
<低速走行時の場合>
一方、渋滞時等において比較的低速で走行している場合は、横方向の移動距離ΔY及びヨー角の変化量Δθは、無視できなくなるほど大きくなる。よって、区画線情報変換部13は、次式に示すように、自車両が前方向X及び横方向Yに移動距離ΔX、ΔYだけ移動し、ヨー角の変化量Δθだけ回転した現在の自車両座標系を基準にした現在位置基準の区画線情報K0p、K1p、K2p、K3pを算出する。この式は、式(1)にX=Xp+dx、及びY=Yp+dyを代入した後、ヨー角の変化量Δθで回転座標変換することで得られる。なお、高速走行時においても、式(4)が用いられてもよく、式(3)と同様の算出結果が得られる。
Figure 0007325620000004
そして、図9に示すように、後述する自車線判定記憶部14は、変換後の各履歴番号nの各区画線の現在位置基準の区画線情報K0p~K3pを、各区画線の識別情報L1、R1、L2、R2・・・、及び履歴番号nと関連付けて、RAM等の書き換え可能な記憶装置91に記憶する。
1-4.自車線判定記憶部14
図4のステップS04で、自車線判定記憶部14は、今回取得した各区画線の区画線情報に基づいて、自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方(本例では、双方)を、自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶処理(自車線判定記憶ステップ)を実行する。図5に示すように、例えば、対応関係として、自車線の左側の区画線が、左第1区画線L1と判定され、更により左側の区画線が、順番に、左第2区画線L2、左第3区画線L3、・・・と判定され、自車線の右側の区画線が、右第1区画線R1と判定され、更により右側の区画線が、順番に、右第2区画線R2、右第3区画線R3、・・・と判定される。なお、該当する区画線がない場合は、その区画線は存在しないと判定される。
<区画線距離K0に基づく右側及び左側の各区画線の認識>
自車線判定記憶部14は、今回取得した各区画線の区画線距離K0に基づいて、自車線と各区画線との対応関係を認識する。
自車線判定記憶部14は、各区画線の区画線距離K0の内、自車両の右側において自車両に最も近い区画線が、自車線の右側の区画線(右第1区画線R1)であると認識し、各区画線の区画線距離K0の内、自車両の左側において自車両に最も近い区画線が、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)であると認識する。
本実施の形態では、自車線判定記憶部14は、区画線距離K0が正の値である区画線の内、区画線距離K0が最も小さい区画線を、自車線の左側区画線に対応する左第1区画線L1と認識し、区画線距離K0が2番目に小さい区画線を左第2区画線L2と認識し、区画線距離K0が3番目に小さい区画線を左第3区画線L3と認識する。また、自車線判定記憶部14は、区画線距離K0が負の値である区画線の内、区画線距離K0の絶対値が最も小さい区画線を、自車線の右側区画線に対応する右第1区画線R1と認識し、区画線距離K0の絶対値が2番目に小さい区画線を右第2区画線R2と認識し、区画線距離K0の絶対値が3番目に小さい区画線を右第3区画線R3と認識する。
図10及び図11に、片側3車線の道路の中央車線を走行していた自車両が、右側の車線に車線変更を行う場合の挙動を示す。図10に、道路を基準にした場合の自車両の挙動を示し、図11に、各区間線の区画線距離K0のタイムチャートを示す。時刻t0では、自車両は中央車線を走行しており、左第1区画線L1の区画線距離K0と右第1区画線R1の区画線距離K0とは、中央車線の車線幅W2の半分になっている。その後、右側の車線変更を開始したので、右第1区画線R1の区画線距離K0の絶対値が減少していき、左第1区画線L1の区画線距離K0が増加していく。
そして、時刻t1で、右第1区画線R1と認識されていた区画線の区画線距離K0が、正の値になり、区画線距離K0が正の値である区画線の内、区画線距離K0が最も小さい区画線になり、左第1区画線L1と認識される。また、時刻t1で、左第1区画線L1と認識されていた区画線の区画線距離K0が、区画線距離K0が正の値である区画線の内、区画線距離K0が2番目にも小さい区画線になり、左第2区画線L2と認識される。また、時刻t1で、右第2区画線R2と認識されていた区画線の区画線距離K0が、区画線距離K0が負の値である区画線の内、区画線距離K0の絶対値が最も小さい区画線になり、右第1区画線R1と認識される。
<区画線の跨ぎ判定による対応関係の変更>
本実施の形態では、自車線判定記憶部14は、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、跨いだと判定した場合は、自車線を、区画線を跨いだ先の車線に変更し、自車線と各区画線との対応関係を変更する。
<右側の区画線の跨ぎ判定>
例えば、自車線判定記憶部14は、次式に示すように、前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldと今回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1との偏差ΔK0R1が、右側車線への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件1)、又は前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldと今回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1との偏差ΔK0L1が、右側車線への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件2)に、自車両が右側の区画線を跨ぎ、右側車線に車線変更したと判定する。
ΔK0R1=K0R1-K0R1_old
ΔK0L1=K0L1-K0L1_old
条件1)-W3-ΔW≦ΔK0R1≦-W3+ΔW
又は
条件2)-W2-ΔW≦ΔK0L1≦-W2+ΔW
が成立した場合、
右側車線に車線変更したと判定 ・・・(5)
条件1の車線幅に対応する範囲は、-W3-ΔW~-W3+ΔWに設定される。W3は、右側の車線変更先の車線の車線幅に設定され、例えば、前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldと前回取得された右第2区画線R2の区画線距離K0R2_oldとの偏差に設定される。条件2の車線幅に対応する範囲は、-W2-ΔW~-W2+ΔWに設定される。W2は、車線変更前の自車線の車線幅に設定され、例えば、前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldと前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldとの偏差に設定される。ΔWは、0.1m等の所定値に設定されたり、車線幅W3又は車線幅W2の10%等の所定割合に設定されたりする。
更に、自車線判定記憶部14は、次式に示すように、前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldが判定値ΔWmより0に近く、且つ、前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldと今回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1との偏差ΔK0R1が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件1)、又は前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldが判定値ΔWm以上車線幅W2に近く、且つ、前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldと今回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1との偏差ΔK0L1が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件2)に、自車両が右側の区画線を跨ぎ、右側車線に車線変更したと判定してもよい。
ΔK0R1=K0R1-K0R1_old
ΔK0L1=K0L1-K0L1_old
条件1)-ΔWm≦K0R1_old≦ΔWm
且つ -W3-ΔW≦ΔK0R1≦-W3+ΔW
又は
条件2)W2-ΔWm≦K0L1_old≦W2+ΔWm
且つ -W2-ΔW≦ΔK0L1≦-W2+ΔW
が成立した場合、
右側車線に車線変更したと判定 ・・・(6)
ΔWmは、ΔWと同じ値に設定されてもよいし、異なる値に設定されてもよい。或いは、車速と該当区画線の区画線角度K1とに基づいて、自車両が区画線に近づく速度を演算し、その区画線への接近速度に応じて、ΔWm及びΔWが設定されてもよい。例えば、区画線への接近速度が大きいと、演算周期間の区画線距離K0の変化量が大きくなり、区画線の跨ぎの前後で、判定範囲を超えて、区画線距離K0が変化し、区画線の跨ぎ判定が行われない可能性があるが、判定範囲を区画線への接近速度に応じて変化させることにより、確実に区画線の跨ぎを判定することができる。
<左側の区画線の跨ぎ判定>
自車線判定記憶部14は、次式に示すように、前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldと今回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1との偏差ΔK0L1が、左側車線への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件3)、又は前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldと今回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1との偏差ΔK0R1が、左側車線への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件4)に、自車両が左側の区画線を跨ぎ、左側車線に車線変更したと判定する。
ΔK0L1=K0L1-K0L1_old
ΔK0R1=K0R1-K0R1_old
条件3)W1-ΔW≦ΔK0L1≦W1+ΔW
又は
条件4)W2-ΔW≦ΔK0R1≦W2+ΔW
が成立した場合、
左側車線に車線変更したと判定 ・・・(7)
条件3の車線幅に対応する範囲は、W1-ΔW~W1+ΔWに設定される。W1は、左側の車線変更先の車線の車線幅に設定され、例えば、前回取得された左第2区画線L2の区画線距離K0L2_oldと前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldとの偏差に設定される。条件4の車線幅に対応する範囲は、W2-ΔW~W2+ΔWに設定される。ΔWは、0.1m等の所定値に設定されたり、車線幅W1又は車線幅W2の10%等の所定割合に設定されたりする。
更に、自車線判定記憶部14は、次式に示すように、前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldが判定値ΔWmより0に近く、且つ、前回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1_oldと今回取得された左第1区画線L1の区画線距離K0L1との偏差ΔK0L1が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件3)、又は前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldが判定値ΔWm以上車線幅W2に近く、且つ、前回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1_oldと今回取得された右第1区画線R1の区画線距離K0R1との偏差ΔK0R1が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合(条件4)に、自車両が左側の区画線を跨ぎ、左側車線に車線変更したと判定してもよい。
ΔK0L1=K0L1-K0L1_old
ΔK0R1=K0R1-K0R1_old
条件3)-ΔWm≦K0L1_old≦ΔWm
且つ W1-ΔW≦ΔK0L1≦W1+ΔW
又は
条件4)-W2-ΔWm≦K0R1_old≦-W2+ΔWm
且つ W2-ΔW≦ΔK0R1≦W2+ΔW
が成立した場合、
左側車線に車線変更したと判定 ・・・(8)
なお、条件1及び条件2の双方が成立した場合に、自車両が右側の区画線を跨ぎ、右側車線に車線変更したと判定してもよい。同様に、条件3及び条件4の双方が成立した場合に、自車両が右側の区画線を跨ぎ、右側車線に車線変更したと判定してもよい。ただし、一方の区画線が未検出の場合は、区画線の跨ぎ判定が行えない。この場合は、自車線と各区画線との対応関係の変更が行われないが、後述する偏差又は分散が大きくなることに対応する処理が行われる。その結果、急変した区画線情報に基づいて、車両制御が行われることを防止できる。
また、条件1又は条件2が成立した場合に、自車両が右側の区画線を跨ぎ、右側車線に車線変更したと判定する場合は、何らかの要因で、実際には、条件1と条件2とが同時に成立していない場合においても、切り替りのタイミングが遅れたほうの、区画線情報の入れ替えが適切に実施されない虞があるが、後述する区画線情報推定部15において、偏差又は分散が大きくなることに対応する処理が行われ、適切でない区画線情報は使われないようにすることができる。その結果、適切でない区画線情報に基づいて車両制御が行われることを防止ができる。このことは、条件3及び条件4の判定についても同様である。
<区画線情報の記憶、及び跨ぎ判定による入れ替え>
上述したように、自車線判定記憶部14は、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方(本例では、双方)を、今回判定した自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶する。本実施の形態では、自車線判定記憶部14は、自車線を基準にした各区画線の識別情報に関連付けて、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を記憶する。自車線を基準にした各区画線の識別情報として、上述した、左第1区画線L1、右第1区画線R1、左第2区画線L2、右第2区画線R2、左第3区画線L3、右第3区画線R3・・・等が用いられる。
例えば、図8及び図9に示すように、自車線判定記憶部14は、各時点で取得した各区画線の区画線情報(K0~K3)及び現在位置基準の区画線情報(K0p~K3p)を、各区画線の識別情報L1、R1、L2、R2・・・、及び取得時点を表す履歴番号n(n=1、2、・・・、N-1、N)と関連付けて、RAM等の書き換え可能な記憶装置91に記憶する。なお、区画線情報が取得されていない区画線の識別情報がある場合は、その識別情報の区画線情報は、ブランクにされる。
今回取得した区画線情報の履歴番号nは1に設定され、区画線情報が古くなるに従って、履歴番号nが1つずつ増加される。すなわち、今回取得された区画線情報は、履歴番号n=1に関連付けて記憶され、すでに記憶されている区画線情報の履歴番号nは、1つ増加される。記憶される複数の時点の数、すなわち履歴番号nの最大数Nは、所定値、例えば、10等に設定される。よって、履歴番号n=10よりも古い区画線情報は消去される。
自車線判定記憶部14は、自車線と各区画線との対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方(本例では、双方)を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替える。図12及び図13に示すように、例えば、自車両が自車線の右側の区画線を跨いだと判定された場合は、過去の複数時点で記憶された各区画線の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報を、1つ左側の区画線の区画線情報に入れ替える。
記憶される時点の最大数Nが増加するに従って、後述する推定区画線情報が安定するが、記憶領域及び演算負荷が増加する。また、記憶される時点の最大数Nが増加し過ぎると、過去の自車両の位置において、現在位置付近の区画線を検出した古い区画線情報が用いられ、推定区画線情報の精度が悪化する。カメラの性能等により自車両前方の区画線を検出できる最大距離(例えば、100mなど)以上先の区画線情報を用いるのは、適切でない。最大距離を超えた過去の自車両の位置において検出した区画線情報は精度が低下している。よって、記憶される時点の最大数Nは、取得周期、車速、カメラの検出最大距離等を考慮して、推定区画線情報の推定精度が得られる適切な数に設定されるとよい。
一方、カメラの検出最大距離を超えていない場合であっても、例えば、急カーブ等で見通しが悪い場合、自車両と区画線との傾きが大きくて区画線の撮影範囲が狭くなる場合、または、先行車両により区画線が隠れている場合などには、カメラの検出最大距離に対応する時点よりも新しい区画線情報の精度も悪くなる。
<区画線の検出状態に応じた記憶時点の最大数の変化>
そのため、自車線判定記憶部14は、各区画線の検出状態に応じて、各区画線の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方又は双方の記憶する複数の時点の最大数Nを変化させてもよい。区画線の検出状態が良くなるに従って、記憶する時点の最大数Nが増加され、区画線の検出状態が悪くなるに従って、記憶する時点の最大数Nが減少される。例えば、区画線の検出状態として、区画線の区画線角度K1、区画線の曲率K2が用いられる。区画線角度K1及び区画線の曲率K2の絶対値が大きくなるに従って、区画線の検出状態が悪くなる。また、区画線の検出状態として、先行車両までの車間距離が、カメラ又はレーダにより検出されてもよい。車間距離が小さくなるに従って、区画線の検出状態が悪くなる。また、区画線の検出状態として、カメラにより区画線が認識されている自車両の前方の最大認識距離が用いられる。最大認識距離が大きくなるに従って、区画線の検出状態が良くなる。これらの複数の区画線の検出状態のパラメータが選択的に用いられてもよく、総合的に用いられてもよい。
<自車線判定記憶処理のフローチャート>
図14のフローチャートを用いて、本実施の形態に係る自車線判定記憶処理を説明する。ステップS11で、自車線判定記憶部14は、自車両が右車線又は左車線への車線変更の実施中であるか否かを判定し、車線変更の実施中であると判断した場合、ステップS12に進み、区画線の跨ぎ判定を行い、車線変更の実施中でないと判定した場合は、自車線判定記憶処理を終了する。
本実施の形態では、自車両が車線変更を自動で行う運転支援システム25を搭載している場合を想定する。運転支援システム25が、目的地への走行のため、或いは周囲の走行状況から右側又は左側車線に車線変更を行うと判定し、車線変更を実行している場合に、車線変更の実行中であると判定される。なお、運転支援システム25は、車線変更の実施を判断した場合、その車線変更の方向に応じた方向指示器をオンにする。
なお、運転者の車線変更指示を起点として車線変更の運転支援を行うシステムを想定した場合は、方向指示器の操作、又は他の手段により検知した運転者の車線変更の要求があった場合に、車線変更の実行中であると判定される。
また、車線変更の実施中以外においても、区画線の跨ぎ判定が行われてもよい。また、方向指示器等の操作を伴わない、車線変更、及び区画線の跨ぎにおいても、区画線の跨ぎ判定が行われてもよい。
ステップS12で、上述したように、自車線判定記憶部14は、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が左側又は右側の区画線を跨いだか否かを判定し、区間線を跨いだと判定した場合は、ステップS13に進み、区間線を跨いでいないと判定した場合は、自車線判定記憶処理を終了する。
ステップS13で、上述したように、自車線判定記憶部14は、自車線を、区画線を跨いだ先の車線に変更し、自車線と各区画線との対応関係を変更する。そして、自車線判定記憶部14は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替える。
1-5.区画線情報推定部15
図4のステップS05で、区画線情報推定部15は、自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定処理(区画線情報推定ステップ)を実行する。
図15のフローチャートを用いて、本実施の形態に係る区画線情報推定処理を説明する。自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、図15のフローチャートの処理が実行される。以下では、自車線の左側の区画線について代表して説明するが、自車線の右側の区画線についても同様の処理が行われる。本実施の形態では、隣接車線の区画線についても、同様の処理が行われる。
ステップS21で、区画線情報推定部15は、記憶装置91に記憶された自車両の左側の区画線(左第1区画線L1)の現在位置基準の区画線情報の数が、予め設定された下限数以上存在するか否かを判定し、下限数以上存在する場合は、ステップS22に進み、下限数以上存在しない場合は、自車両の左側の区画線の推定区画線情報を推定せずに、処理を終了する。
推定区画線情報の算出に用いられる現在位置基準の区画線情報の数が少なすぎると、区画線情報の検出バラツキの影響を受けやすく、推定区画線情報の精度が低くなる可能性がある。一方、現在位置基準の区画線情報の数が多くなるまで待ちすぎると、区間線の検出開始後、推定区画線情報が算出されるまでの時間遅れが大きくなりすぎ、後述する操舵制御部17の制御に支障が出る。そのため、下限数は、推定区画線情報の精度が悪くなり過ぎず、操舵制御部17の制御に支障がでないような数に設定され、例えば、5に設定される。
なお、本願では、自車線及び隣接車線の認識可能な区画線情報が取得され、区画線の跨ぎが判定された後でも、隣接する区画線の複数の時点の区画線情報が、自車線の区画線の区画線情報として引き継がれ、自車線の区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報が算出される。よって、区画線を跨いだ直後でも、現在位置基準の区画線情報の数が少なくならず、推定区画線情報を算出することができる。
ステップS22で、区画線情報推定部15は、自車両の左側の区画線(左第1区画線L1)について、記憶装置91に記憶された今回よりも古い複数の時点(履歴番号n≦2)の現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である過去推定区画線情報を推定する。区画線情報推定部15は、今回よりも古い複数の時点の現在位置基準の区画線情報の平均化処理を行って、一つの過去推定区画線情報を算出する。平均化処理として、単純平均が行われてよく、加重平均が行われてもよい。加重平均が行われる場合は、新しい情報の方が、現在の状態に近いので、より新しい時点の情報に対する重みが大きくされる。
区画線情報推定部15は、現在位置基準の区画線距離K0p、区画線角度K1p、区画線の曲率K2p、及び区画線の曲率変化率K3pの各パラメータについて、今回よりも古い複数の時点の値の平均化処理を行って、過去推定の区画線距離K0eo、区画線角度K1eo、区画線の曲率K2eo、及び区画線の曲率変化率K3eoを算出する。
そして、ステップS23で、区画線情報推定部15は、自車両の左側の区画線の今回の現在位置基準の区画線情報と過去推定区画線情報との偏差(絶対値)が、偏差閾値以下であるか否かを判定し、偏差閾値以下であると判定した場合に、ステップS24に進み、偏差閾値以下でないと判定した場合に、ステップS25に進む。
このように偏差の大小を判定することにより、今回よりも古い複数の時点の情報に基づいて算出した過去推定区画線情報を基準に、今回の区画線情報の検出精度、信頼性を判定することができる。
本実施の形態では、区画線情報推定部15は、区画線距離K0、区画線角度K1、区画線の曲率K2、及び区画線の曲率変化率K3の各パラメータについて、今回の現在位置基準の値と過去推定の値との偏差(絶対値)を算出し、各パラメータの偏差が、各パラメータについて設定された偏差閾値以下であるか否かを判定する。区画線情報推定部15は、偏差閾値以下でないと判定したパラメータが存在する場合は、偏差閾値以下でないと判定して、ステップS25に進み、偏差閾値以下でないと判定したパラメータが存在しない場合は、偏差閾値以下であると判定して、ステップS24に進む。
各パラメータの偏差閾値は、演算周期、道路構造の変化等を考慮して予め設定される。なお、後述する操舵制御部17にとって重要度が高いパラメータ、例えば、区画線距離K0、区画線角度K1等が判定に用いられ、重要度の低いパラメータ、例えば、区画線の曲率変化率K3が判定に用いられなくてもよい。或いは、重要度の低いパラメータの偏差閾値が、高めに設定されてもよい。
区画線情報推定部15は、自車線判定記憶部14により判定された自車線と各区画線との対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、偏差閾値を減少させてもよい。区画線の跨ぎが判定された場合は、区画線情報が各区画線の識別情報の間で移動されるため、判定誤差により区画線情報が不連続になる可能性がある。偏差閾値を減少させることにより、不連続になった区画線情報を除外し易くなる。
ステップS24で、区画線情報推定部15は、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)について、記憶装置91に記憶された今回を含む複数の時点の現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの推定区画線情報を推定する。区画線情報推定部15は、今回を含む複数の時点の現在位置基準の区画線情報の平均化処理を行って、一つの推定区画線情報を算出する。平均化処理として、単純平均が行われてよく、加重平均が行われてもよい。加重平均が行われる場合は、新しい情報の方が、現在の状態に近いので、より新しい時点の情報に対する重みが大きくされる。
本実施の形態では、区画線情報推定部15は、現在位置基準の区画線距離K0p、区画線角度K1p、区画線の曲率K2p、及び区画線の曲率変化率K3pの各パラメータについて、今回を含む複数の時点の値の平均化処理を行って、推定の区画線距離K0e、区画線角度K1e、区画線の曲率K2e、及び区画線の曲率変化率K3eを算出する。
このように、今回取得した区画線情報の検出精度が悪くないと判定される場合は、今回取得した現在位置基準の区画線情報を含めて推定区画線情報を算出し、今回の区画線の情報を反映させ、推定精度を高めることができる。
ステップS25で、区画線情報推定部15は、過去推定区画線情報を、推定区画線情報として算出する。すなわち、検出精度が悪い今回の現在位置基準の区画線情報を除外して、今回よりも古い複数の時点の現在位置基準の区画線情報に基づいて、推定区画線情報が推定される。
このように、今回の区画線情報の検出精度が悪いと判定される場合は、今回の区画線情報を除外して推定区画線情報を算出することにより、推定精度が悪化することを防止できる。
ステップS26で、区画線情報推定部15は、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)の今回の現在位置基準の区画線情報に対応する、自車線判定記憶部14により記憶された区画線情報を記憶装置91から消去する。また、区画線情報推定部15は、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)の今回の現在位置基準の区画線情報を記憶装置91から消去する。
この構成によれば、検出精度が悪いと判定された区画線情報を記憶装置91から消去するので、次回以降の演算において、検出精度が悪い区画線情報を用いないようにでき、推定区画線情報の推定精度を向上させることができる。
以上では、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)について処理が行われる場合を例に説明したが、自車線の右側の区画線(右第1区画線R1)についても、同様の図15のフローチャートの処理が行われる。本実施の形態では、隣接車線の各区画線についても、同様の処理が行われる。
1-6.走行路認識部16
図4のステップS06で、走行路認識部16は、自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの推定区画線情報に基づいて、自車両に対する自車線の位置関係を認識する走行路認識処理(走行路認識ステップ)を実行する。本実施の形態では、走行路認識部16は、隣接車線の区画線の推定区画線情報に基づいて、自車両に対する隣接車線の位置関係も認識する。認識した自車両に対する自車線及び隣接車線の位置関係(推定区画線情報)は、後述する操舵制御部17、運転支援システム25等に伝達される。なお、車両の外部の装置に伝達されてもよい。
本実施の形態では、図16に示すように、走行路認識部16は、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)の推定の区画線距離K0e、区画線角度K1e、区画線の曲率K2e、及び区画線の曲率変化率K3eに基づいて、自車両の現在位置に対応する自車両座標系における自車両の左側の区画線の形状を認識し、自車線の右側の区画線(右第1区画線R1)の推定の区画線距離K0e、区画線角度K1e、区画線の曲率K2e、及び区画線の曲率変化率K3eに基づいて、自車両の右側の区画線の形状を認識する。
1-7.操舵制御部17
操舵制御部17は、走行路認識部16により認識された、自車両に対する自車線の位置関係に基づいて、車輪の操舵角を制御する操舵制御、及び自車両の自車線からの逸脱を運転者に報知する車線逸脱報知の一方又は双方を行う操舵制御処理(操舵制御ステップ)を実行する。
<操舵制御>
操舵制御部17は、車線維持制御を行う場合は、自車両に対する自車線の位置関係及び車速に基づいて、自車両を現在の自車線に維持して走行させる車輪の操舵角の指令値を算出し、操舵装置24に伝達する。操舵制御部17は、車線変更制御を行う場合は、自車両に対する自車線及び隣接車線の位置関係、自車線及び隣接車線に対する目標走行経路、及び車速に基づいて、自車両を車線変更させる車輪の操舵角の指令値を算出し、操舵装置24に伝達する。操舵制御部17は、上述した運転支援システム25が決定した車線維持又は車線変更の指示に従って、車線維持制御又は車線変更制御を行ってもよいし、運転者からの車線維持又は車線変更の指示に従って、車線維持制御又は車線変更制御を行ってもよい。また、車線維持制御又は車線変更制御は、自動運転車両の自動運転機能の一部として設けられてもよい。
操舵装置24は、電動パワーステアリング装置であり、電動モータの駆動力により車輪の操舵角を操作する。操舵装置24は、実際の操舵角が、操舵角の指令値に追従するように、電動モータを駆動制御する。
<車線逸脱報知>
操舵制御部17は、自車両に対する自車線の位置関係及び車速等に基づいて、自車両が自車線から逸脱する可能性があると判定した場合は、自車両の自車線からの逸脱を、報知装置を介して運転者に報知する。報知装置は、スピーカ、表示装置、振動装置等とされる。
<実施の形態1のまとめ>
本実施の形態1に係る走行路認識装置及び走行路認識方法によれば、自車線及び隣接車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の区画線の区画線情報が認識され、自車線と各区画線との対応関係が判定される。そして、今回及び過去の複数の時点で取得した各区画線の複数の時点の区画線情報が、対応関係と関連付けて記憶される。よって、自車線の区画線情報だけでなく、隣接車線の区画線情報も記憶、蓄積される。
そして、車線変更に伴って区画線を跨いだことにより、自車線の区画線が切り替わった場合においても、自車線と各区画線との対応関係が変更されることにより、過去に検出された隣接車線の区画線情報を、自車線の区画線情報に変更して、区画線情報を現在位置基準の区画線情報に変換して、自車線の推定区画線情報を推定することができる。よって、車線変更により、自車線の区画線が切り替わった場合でも、途切れることなく、連続的に自車線の推定区画線情報を算出することができ、自車両に対する自車線の位置関係を認識することができる。
この区画線の切り替わりの際、隣接車線の区画線について記憶された、過去の複数の時点の区画線情報が用いられるので、今回取得した自車線の区画線情報だけを用いる場合よりも、推定区画線情報の推定精度を向上させることができる。
なお、推定区画線情報の推定に用いられる現在位置基準の区画線情報は、過去に取得した区画線情報を、取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて変換した、現在の自車両の位置を基準にした区画線情報である。そのため、各区画線における複数の時点の現在位置基準の区画線情報は、各区画線情報が精度よく検出できていれば、互いに同等の情報になる。よって、複数の時点の現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの推定区画線情報を推定することにより、今回取得した区画線情報だけを用いる場合よりも、検出誤差の影響を低減することができ、精度を向上させることができる。
また、道路の合流地点、分岐地点等において、隣接車線の区画線の形状が、自車線の区画線の形状と異なる場合においても、区画線の切り替わり後に、過去の複数の時点の隣接車線の区画線情報が用いられるので、自車線とは形状が異なる隣接車線の推定区画線情報を精度よく推定することができる。また、区画線情報として、区画線距離K0、区画線角度K1、区画線の曲率K2、及び区画線の曲率変化率K3が用いられるので、各区画線の形状の異なりを詳細に精度よく推定することができる。或いは、先行車両の存在、区画線の視認性等により自車線の区画線の認識性が良くないが、隣接車線の区画線の認識性が良い場合もある。この場合に、区画線の切り替わり後に、認識性の良い過去の隣接車線の区画線情報を用いて、自車線の推定区画線情報を精度よく推定することができる。
従って、車線変更による自車線の区画線の切り替わりの有無にかかわらず、連続的に精度よく自車線の推定区画線情報を推定することができ、自車両に対する自車線の位置関係を精度よく認識することができる。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る走行路認識装置10及び走行路認識方法について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る走行路認識装置10及び走行路認識方法の基本的な構成は実施の形態1と同様であるが、区画線情報推定部15の処理が一部異なる。
図17のフローチャートを用いて、本実施の形態に係る区画線情報推定処理を説明する。自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、図17のフローチャートの処理が実行される。以下では、自車線の左側の区画線について代表して説明するが、自車線の右側の区画線についても同様の処理が行われる。本実施の形態では、隣接車線の区画線についても、同様の処理が行われる。
ステップS31で、実施の形態1の図15のステップS21と同様に、区画線情報推定部15は、記憶装置91に記憶された自車両の左側の区画線(左第1区画線L1)の現在位置基準の区画線情報の数が、予め設定された下限数以上存在するか否かを判定し、下限数以上存在する場合は、ステップS32に進み、下限数以上存在しない場合は、自車両の左側の区画線の推定区画線情報を推定せずに、処理を終了する。
ステップS32で、区画線情報推定部15は、自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)について、今回及び過去の複数の時点の現在位置基準の区画線情報のばらつき度合いを算出し、ばらつき度合いが、ばらつき閾値以下であるか否かを判定し、ばらつき閾値以下でないと判定した場合に、ステップS33に進み、記憶装置91に記憶された自車線の左側の区画線(左第1区画線L1)の今回及び過去の複数の時点の区画線情報を消去し、推定区画線情報を推定せずに処理を終了する。一方、区画線情報推定部35は、ばらつき閾値以下であると判定した場合に、ステップS34に進む。
ばらつき度合いとして、分散が算出される。なお、ばらつき度合いとして、標準偏差が算出されてもよい。しかし、標準偏差は開平演算が必要であるため、分散を用いた方が、演算処理負荷を低減できる。
本実施の形態では、区画線情報推定部15は、区画線距離K0、区画線角度K1、区画線の曲率K2、及び区画線の曲率変化率K3のそれぞれについて、現在位置基準の区画線距離K0p、区画線角度K1p、区画線の曲率K2p、及び区画線の曲率変化率K3pの各パラメータについて、今回及び過去の複数の時点の値のばらつき度合いDK0p、DK1p、DK2p、DK3pを算出し、各パラメータのばらつき度合いが、各パラメータについて設定されたばらつき閾値以下であるか否かを判定する。区画線情報推定部15は、ばらつき閾値以下でないと判定したパラメータが存在する場合は、ばらつき閾値以下でないと判定して、ステップS33に進み、ばらつき閾値以下でないと判定したパラメータが存在しない場合は、ばらつき閾値以下であると判定して、ステップS34に進む。
ばらつき閾値以下でないと判定された場合は、記憶された複数の区画線情報が消去されるため、次に推定区画線情報を推定して出力するまでに時間遅れが生じる。そのため、ばらつき閾値の設定値は、通常状態の場合には、ばらつき閾値以下であると判定され、検出状態が悪化して誤検出が頻発するような異常状態の場合に、ばらつき閾値以下でないと判定されるような値であるとよい。
なお、後述する操舵制御部17にとって重要度が高いパラメータ、例えば、区画線距離K0、区画線角度K1等が判定に用いられ、重要度の低いパラメータ、例えば、区画線の曲率変化率K3が判定に用いられなくてもよい。或いは、重要度の低いパラメータのばらつき閾値が、高めに設定されてもよい。
区画線情報推定部15は、自車線判定記憶部14により判定された自車線と各区画線との対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、ばらつき閾値を減少させてもよい。区画線の跨ぎが判定された場合は、区画線情報が各区画線の識別情報の間で移動されるため、判定誤差により区画線情報が不連続になる可能性がある。ばらつき閾値を減少させることにより、不連続になった区画線情報を除外し易くなる。
ばらつき閾値以下であると判定された場合に実行されるステップS34からステップS38の処理は、実施の形態1の図15のステップS22からステップS26の処理と同様であるので説明を省略する。
<実施の形態2のまとめ>
本実施の形態2に係る走行路認識装置及び走行路認識方法によれば、ばらつき度合いがばらつき閾値よりも大きい、検出状態が悪い区画線の複数の区画線情報を消去し、精度が悪い推定区画線情報が推定されないようにできる。よって、精度の悪い推定区画線情報により、自車両に対する自車線の位置関係が認識されることを防止できる。
<転用例>
(1)以上で説明した走行路認識装置は、PND(Portable Navigation Device)などのナビゲーション装置と、携帯電話、スマートフォン及びタブレットなどの携帯端末を含む通信端末と、これらにインストールされるアプリケーションの機能と、サーバとを適宜に組み合わせてシステムとして構築される走行路認識システムにも適用することができる。この場合、以上で説明した走行路認識装置の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置されてもよいし、いずれかの機器に集中して配置されてもよい。
(2)上記の各実施の形態においては、区画線情報変換部13は、各時点において、取得した各区画線の区画線情報を、取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の現在位置基準の区画線情報に変換する場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、区画線情報変換部13は、前回の演算周期で算出した複数の時点の各区画線の現在位置基準の区画線情報を、前回の取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、複数の時点の各区画線の現在位置基準の区画線情報に変換してもよい。
(3)上記の各実施の形態においては、自車線判定記憶部14は、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の双方を、今回判定した自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶し、自車線と各区画線との対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の双方を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替える場合を例に説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、自車線判定記憶部14は、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方を、今回判定した自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶してもよい。また、自車線判定記憶部14は、自車線と各区画線との対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報及び現在位置基準の区画線情報の一方を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替えてもよい。
例えば、自車線判定記憶部14は、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報を、今回判定した自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶し、自車線と各区画線との対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替えてもよい。この場合は、区画線情報変換部13は、前回の演算周期で算出され、記憶された複数の時点の各区画線の現在位置基準の区画線情報を、前回の取得時点から現在までの車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、複数の時点の各区画線の現在位置基準の区画線情報に変換し、自車線判定記憶部14は、今回取得した各区画線の区画線情報と合わせて、複数の時点の各区画線の現在位置基準の区画線情報を記憶すればよい。
或いは、自車線判定記憶部14は、各区画線の複数の時点の各区画線の複数の時点の区画線情報を、今回判定した自車線と各区画線との対応関係と関連付けて記憶し、自車線と各区画線との対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報を、変化後の対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替えてもよい。この場合は、自車線判定記憶部14が、複数の時点の各区画線の区画線情報を、区画線の識別情報の間で入れ替えた後、区画線情報変換部13が、複数の時点で取得した各区画線の複数の過去の区画線情報を、車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の現在位置基準の区画線情報に変換すればよい。この場合も、現在位置基準の区画線情報は、RAM等の記憶装置に記憶されて、区画線情報推定部15の処理に用いられるが、上記の各実施の形態のように、次回の演算周期で用いるための記憶が必要なくなる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
10 走行路認識装置、11 区画線情報取得部、12 車両移動取得部、13 区画線情報変換部、14 自車線判定記憶部、15 区画線情報推定部、16 走行路認識部、17 操舵制御部、K0 区画線距離、K1 区画線角度、K2 区画線の曲率、Δθ ヨー角の変化量、ΔX 前方向の移動距離、ΔY 横方向の移動距離

Claims (17)

  1. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得部と、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得部と、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換部と、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識部と、を備え、
    前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
    前記区画線情報推定部は、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回よりも古い複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータに基づいて、一つの区画線情報である過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータを推定し、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータと前記過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータとの偏差が、偏差閾値以下であるか否かを判定し、
    前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在しない場合に、今回を含む複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの前記推定区画線情報を算出し、
    前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、前記過去推定区画線情報を、前記推定区画線情報として算出し、
    前記区画線情報推定部は、前記自車線判定記憶部により判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、前記偏差閾値を減少させる走行路認識装置。
  2. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得部と、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得部と、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換部と、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識部と、を備え、
    前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
    前記区画線情報推定部は、各区画線について、今回及び過去の複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる各前記パラメータのばらつき度合いを算出し、各前記パラメータの前記ばらつき度合いが、ばらつき閾値以下であるか否かを判定し、前記ばらつき度合いが前記ばらつき閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、記憶された今回及び過去の複数の時点の前記区画線情報を消去し、前記推定区画線情報を推定しない、
    前記区画線情報変換部は、前記自車線判定記憶部により判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、前記対応関係が変化していない場合よりも、前記ばらつき閾値を減少させる走行路認識装置。
  3. 前記自車線判定記憶部は、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、跨いだと判定した場合は、前記自車線を、前記区画線を跨いだ先の車線に変更し、前記自車線と各区画線との対応関係を変更する請求項1又は2に記載の走行路認識装置。
  4. 前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である前記区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶部は、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する請求項3に記載の走行路認識装置。
  5. 前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である前記区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶部は、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する請求項3に記載の走行路認識装置。
  6. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得部と、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得部と、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換部と、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識部と、を備え、
    前記自車線判定記憶部は、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、前記区画線を跨いだと判定した場合は、前記自車線を、前記区画線を跨いだ先の車線に変更し、前記自車線と各区画線との対応関係を変更し、
    前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶部は、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する走行路認識装置。
  7. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得部と、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得部と、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換部と、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定部と、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識部と、を備え、
    前記自車線判定記憶部は、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、前記区画線を跨いだと判定した場合は、前記自車線を、前記区画線を跨いだ先の車線に変更し、前記自車線と各区画線との対応関係を変更し、
    前記区画線情報取得部は、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶部は、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する走行路認識装置。
  8. 前記自車線判定記憶部は、前記自車線を基準にした各区画線の識別情報に関連付けて、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を記憶し、
    前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化したと判定した場合は、各区画線の識別情報に関連付けて記憶された各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、変化後の前記対応関係に対応するように、各区画線の識別情報の間で入れ替える請求項1から7のいずれか一項に記載の走行路認識装置。
  9. 前記自車線判定記憶部は、各区画線の検出状態に応じて、各区画線の前記区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方の記憶する複数の時点の最大数を変化させる請求項1から8のいずれか一項に記載の走行路認識装置。
  10. 前記車両移動取得部は、前記区画線情報の取得時点の自車両を基準にした、自車両の前方向及び横方向の移動距離及びヨー角の変化量を取得し、前記区画線情報として、前記区画線距離、前記区画線角度、及び前記区画線の曲率を含む情報を取得し、
    前記区画線情報変換部は、各時点において取得した前記区画線情報としての前記区画線距離、前記区画線角度、及び前記区画線の曲率を、前記区画線情報の取得時点から現在までの自車両の前方向及び横方向の移動距離及びヨー角の変化量に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした現在位置基準の区画線距離、区画線角度、及び区画線の曲率に変換する請求項1又は2に記載の走行路認識装置。
  11. 前記区画線情報推定部は、前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる各前記パラメータの平均化処理を行って、一つの前記推定区画線情報に含まれる各前記パラメータを算出する請求項1又は2に記載の走行路認識装置。
  12. 前記区画線情報推定部は、前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した場合に、今回の前記現在位置基準の区画線情報に対応する、前記自車線判定記憶部により記憶された前記区画線情報を消去する請求項1に記載の走行路認識装置。
  13. 前記走行路認識部により認識された、自車両に対する前記自車線の位置関係に基づいて、車輪の操舵角を制御する操舵制御、及び自車両の前記自車線からの逸脱を運転者に報知する車線逸脱報知の一方又は双方を行う操舵制御部を備えた請求項1から1のいずれか一項に記載の走行路認識装置。
  14. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得ステップと、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得ステップと、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換ステップと、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識ステップと、を備え、
    前記区画線情報取得ステップでは、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
    前記区画線情報推定ステップでは、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回よりも古い複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータに基づいて、一つの区画線情報である過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータを推定し、各区画線の前記区画線情報に含まれる各前記パラメータについて、今回の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる前記パラメータと前記過去推定区画線情報に含まれる前記パラメータとの偏差が、偏差閾値以下であるか否かを判定し、
    前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在しない場合に、今回を含む複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの前記推定区画線情報を算出し、
    前記偏差が前記偏差閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、前記過去推定区画線情報を、前記推定区画線情報として算出し、
    前記区画線情報推定ステップでは、前記自車線判定記憶ステップにおいて判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、変化していない場合よりも、前記偏差閾値を減少させる走行路認識方法。
  15. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得ステップと、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得ステップと、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換ステップと、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識ステップと、を備え、
    前記区画線情報取得ステップでは、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離、自車両の進行方向に対する自車両の横方向に位置する区画線の部分の傾きである区画線角度、及び区画線の曲率のうちの少なくとも一つ以上のパラメータを含む情報を取得し、
    前記区画線情報推定ステップでは、各区画線について、今回及び過去の複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に含まれる各前記パラメータのばらつき度合いを算出し、各前記パラメータの前記ばらつき度合いが、ばらつき閾値以下であるか否かを判定し、前記ばらつき度合いが前記ばらつき閾値以下でないと判定した前記パラメータが存在する場合に、記憶された今回及び過去の複数の時点の前記区画線情報を消去し、前記推定区画線情報を推定しない、
    前記区画線情報変換ステップでは、前記自車線判定記憶ステップにおいて判定された前記自車線と各区画線との前記対応関係が変化した場合は、前記対応関係が変化していない場合よりも、前記ばらつき閾値を減少させる走行路認識方法。
  16. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得ステップと、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得ステップと、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換ステップと、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識ステップと、を備え、
    前記自車線判定記憶ステップでは、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、前記区画線を跨いだと判定した場合は、前記自車線を、前記区画線を跨いだ先の車線に変更し、前記自車線と各区画線との対応関係を変更し、
    前記区画線情報取得ステップでは、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶ステップでは、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する走行路認識方法。
  17. 自車両が走行している車線である自車線及び前記自車線に隣接する車線を含む、自車両の前方の認識可能な単数又は複数の車線の区画線について、自車両の位置を基準とする各区画線の位置及び形状に関する区画線情報を取得する区画線情報取得ステップと、
    前記区画線情報の取得時点から現在までの、自車両の移動に関する車両移動情報を取得する車両移動取得ステップと、
    各区画線の複数の時点の区画線情報を、前記車両移動情報に基づいて、現在の自車両の位置を基準にした、各区画線の複数の時点の現在位置基準の区画線情報に変換する区画線情報変換ステップと、
    各区画線の区画線情報に基づいて、前記自車線と各区画線との対応関係を判定し、各区画線の複数の時点の区画線情報及び前記現在位置基準の区画線情報の一方又は双方を、前記対応関係と関連付けて記憶する自車線判定記憶ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線のそれぞれについて、複数の時点の前記現在位置基準の区画線情報に基づいて、一つの区画線情報である推定区画線情報を推定する区画線情報推定ステップと、
    前記自車線の左側の区画線及び右側の区画線それぞれの前記推定区画線情報に基づいて、自車両に対する前記自車線の位置関係を認識する走行路認識ステップと、を備え、
    前記自車線判定記憶ステップでは、各区画線の区画線情報に基づいて、自車両が区画線を跨いだか否かを判定し、前記区画線を跨いだと判定した場合は、前記自車線を、前記区画線を跨いだ先の車線に変更し、前記自車線と各区画線との対応関係を変更し、
    前記区画線情報取得ステップでは、各区画線の前記区画線情報として、自車両と自車両の横方向に位置する区画線の部分との間の距離である区画線距離を含む情報を取得し、
    前記自車線判定記憶ステップでは、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、右側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合に、前記自車線の右側の区画線を跨いだと判定し、
    前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離が判定値より0に近く、且つ、前回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の左側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合、又は前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離が判定値以上車線幅に近く、且つ、前回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離と、今回取得された前記自車線の右側の区画線の前記区画線距離との偏差が、左側への車線変更を行った場合の車線幅に対応する範囲になった場合は、前記自車線の左側の区画線を跨いだと判定する走行路認識方法。
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