JP7325348B2 - 包装供給装置および包装供給方法 - Google Patents
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Description
特許文献1では、袋体の厚みがある箇所を横方向に向けた状態で袋体群をコンベヤに積載し、袋体群をサイドレール等によりガイドしつつ、袋体群の後方に配置されて錘および滑車により一定の荷重が加えられた押し板により袋体群を前方に押している。押し板と、コンベヤの間欠運動とにより、先頭の袋体の一部がストッパに押圧され、吸盤を有した取り出し装置により先頭の袋体が後続の包体群から取り出される。
特許文献2に記載されたカートン用の集積装置は、コンベヤと、コンベヤに連結された複数の仕切体と、仕切体間にそれぞれ収容された複数のカートン群を支持するプレートと、取り出し位置にカートンを位置決めするための押圧爪および支持部材とを備えている。取り出し位置で起立した支持部材には、仕切体を通過させる切り欠きが形成されている。
カートン群は、コンベヤに連動する仕切体の移動によりプレート上を搬送される。そして、上方からカートン間に挿入された押圧爪により、押圧爪よりも前方のカートンと支持部材との間に挟み込まれた先頭のカートンが、先頭カートンの上端部に吸着した吸引ヘッドにより、カートン群から上方に引き抜かれる。コンベヤに備わるサーボモータの駆動制御により、吸引ヘッドに先頭のカートンが取り出されてから、取り出し位置に設置されたセンサにより次のカートンが検知されるまでの間に亘り、コンベヤが間欠的に駆動される。
本開示においては、包装が積層方向に沿って後方から前方へ搬送される方向(搬送方向)を基準として、搬送方向における前側のことを「前」と定義し、搬送方向における後側のことを「後」と定義する。
図1および図2に示す包装供給装置1は、積層された状態に複数のパウチ2が集積されてなるパウチ群20をパウチ2の積層方向(搬送方向D1)に沿って搬送することにより、パウチ群20から各パウチ2を所定の取り出し位置Xに供給する。
パウチ2は、樹脂や金属材料が用いられた柔軟なフィルムから形成され、適宜な形状が与えられている。パウチに使用されるフィルムは、材料が異なる複数の層から構成されていてもよい。
サイドガゼットパウチ2-3(図2および図10)は、底部2Aから開口部2Bまでの高さ方向の全体に亘り、両サイドに相当する部分が内側に折り込まれている。サイドがゼットパウチの厚さは、高さ方向には略均一である。
サイドガゼットパウチ2-3およびスタンディングパウチ2-2の開口部には、図示しない筒体(スパウト)が挿入される場合もある。
包装供給装置1(図1および図2)は、個々のパウチ2が、搬送方向D1に対して直交する姿勢で積層された状態を維持しながらパウチ群20を取り出し位置Xまで搬送し、取り出し位置Xで後方から前方へストッパ15に対して押圧されている先頭のパウチ2Xを取り出し装置50に供給する。取り出し装置50により、パウチ群20のパウチ2が1枚ずつ、取り出し位置Xから前方に取り出される。
取り出し位置Xは、取り出されるパウチ2が位置決めされる位置を言う。
包装供給装置1は、パウチ群20の各列に個別に対応する第1コンベヤ11および第2コンベヤ12を備えている。包装供給装置1の複数の第1コンベヤ11は、同一の電動機により駆動することもできるし、それぞれに対応する電動機により個別に駆動することもできる。複数の第2コンベヤ12も同様である。
図5は、前方に向けて先頭のパウチ群20Xが押圧された状態を模式的に示している。パウチ群20Xは、前方へ移動する移動部材3(3X)により加圧されることで、取り出し位置Xにあるストッパ15に対して押圧される。
図5には、移動部材3がパウチ群20Xに対して加圧する力F1と、パウチ群20Xがストッパ15を押す力F2とを白抜き矢印で模式的に示している。
パウチ群20Xを支持する支持部121Aは、実線の矢印で示すように搬送方向D1に駆動される。パウチ2を押しながら移動する移動部材3も、実線の矢印で示すように搬送方向D1に駆動される。
パウチ2が過度に押圧されていることに起因してパウチ2の取り出しに不具合が発生するのを避けるため、包装供給装置1は、パウチ群20Xを支持する支持部121A、および前方へ移動することでパウチ群20Xを押圧する押圧部3Xの少なくとも一方を取り出し位置Xに対して後退させることによりパウチ2の過圧を緩和する後退機構Bを備えている。本実施形態において後退機構Bにより後退させる対象は、少なくとも支持部121Aである。
しかも、各パウチ2の摩擦や配列の状態は、搬送中のパウチ2の姿勢やパウチ2間の隙間等の僅かな変化によって変化しうる。
そうすると、第1コンベヤ11の制御により、押圧部3Xからパウチ群20Xに加えられる圧力が一定あるいは可変に制御されたとしても、それだけでは、パウチ2Xに適度な圧力を得ることが難しい。
支持部121Aは、第2コンベヤ12の無端ベルト121においてパウチ2を支持している領域に相当する。
図6のS01に示すように、支持部121Aが破線矢印で示すように後方へ駆動されることで、図6のS02に示すように、支持部121Aとの摩擦によりパウチ2が支持部121Aの後退変位に追従すると、ストッパ15からパウチ2が離れることでパウチ2の押圧状態が変化し、パウチ2の前後方向への反力により、ストッパ15に向けて1以上のパウチ2が変位する。パウチ2の変位により、先頭のパウチ2Xとストッパ15との間のスペースに1以上のパウチ2が配置されることとなる(図6のS03)。S03に示す状態にパウチ2が変位し終えた時、あるいは、パウチ2が変位し終わるよりも前、つまりパウチ2のストッパ15への到達に先行して、取り出し装置50によりパウチ2を取り出すとよい。
ストッパ15に向けてパウチ2が変位するとき、パウチ2の姿勢やパウチ2のピッチ等の配列状態も変化する。そうすると、パウチ群20Xの前端に近づくほど累積公差等により過大になりがちな圧力分布を先頭パウチ2Xの取り出しの安定に必要な限度で後方にシフトさせて、少なくとも先頭のパウチ2Xにおける圧力を低減させることができる。
図7のS01に示すように、第1索体111が破線矢印で示すように後方へ駆動されると、第1索体111の後退変位に伴い押圧部3Xが後退し、図7のS02に示すように、押圧部3Xとストッパ15との間のパウチ2の収容スペースが搬送方向D1に拡大する。そうすると、パウチ2の押圧状態が変化し、パウチ2の前後方向への反力により、押圧部3Xとストッパ15との間に、パウチ2が配列の状態を改めて再配置される(図7のS03)。
したがって、押圧部3Xを後退させた場合も、支持部121Aを後退させた場合とほぼ同様に、パウチ2の配列状態が変化することで、パウチ群20Xの圧力分布を先頭パウチ2Xの取り出しの安定に必要な限度で後方にシフトさせて、少なくとも先頭のパウチ2Xにおける圧力を低減させることができる。
以上より、支持部121Aおよび押圧部3Xのいずれを後退させるとしても、パウチ2の過圧を緩和して、パウチ2の安定した取り出しを実現可能である。
そのため、パウチ2の過圧が検知された場合に支持部121Aを後退させるならば、パウチ2の過圧を迅速に緩和して、パウチ2の取り出しを早期に安定させることができる。
一方、図7に示すように押圧部3Xを後退させることによれば、パウチ2を傾斜させないで、極力、パウチ2の姿勢を支持部121Aに対して垂直に維持することができる。そのため、パウチ2が均一に適度な圧力でストッパ15に押圧されることによって、パウチ2の取り出しの安定に寄与することができる。
以上より、本実施形態では、パウチ2の過圧が検知されたならば、支持部121Aおよび押圧部3Xの両方を後退させる。パウチ2の過圧を検知しつつ、支持部121Aや押圧部3Xを後退させて繰り返し行われるパウチ2の取り出しの手順は後述する。
パウチ2の包装搬送路としての第2コンベヤ12(図1および図2)は、取り出し位置Xに搬送されるパウチ群20の進路に相当する。
第2コンベヤ12上に積載されたパウチ群20は、第2コンベヤ12により、搬送方向D1に沿って搬送される。第2コンベヤ12上のパウチ群20は、第2コンベヤ12の幅方向両側に、搬送方向D1に沿って設けられているガイド部材12G(図1および図9)により整列される。
第2電動機124からベルト124Aを介して駆動プーリ122に出力されるトルクにより、無端ベルト121を連続的にあるいは間欠的に、一定の送り量で駆動することができる。間欠的に送る場合は、パウチ2の取り出しと同期して、例えば、パウチ2の厚さよりも若干大きい送り量で無端ベルト121を駆動することができる。第2電動機124は、サーボモータであってもよい。
したがって、第2電動機124を備えた第2コンベヤ12は、支持部121Aを取り出し位置Xに対して後退させることができるから、後退機構Bとして機能する。
図9に示す例では、無端ベルト121と、延長板125とによりパウチ群20Xが支持されている。この場合において、無端ベルト121の支持部121Aを後退させることにより、パウチ群20Xのうち支持部121Aに支持されているパウチ2が、支持部121Aの後退に追従して延長板125上のパウチ2から離れる向きに変位することで、パウチ群20Xの先頭側におけるパウチ2の圧力をより十分に緩和することができる。
支持部121Aがパウチ群20Xの全体を支持する場合でも一部を支持する場合でも、支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも一方を後退させることにより、上述したように、パウチ2の圧力を緩和することができる。
供給するパウチ2の幅および高さに応じて、ガイド部材12Gの幅や、先頭側ガイド18の高さの調整が可能である。
先頭側ガイド18の上端部には、パウチ2の有無を検知するための近接センサ181が取り付けられていてもよい。近接センサ181よりも前方には、取り出し位置Xでパウチ2の下端との近接によりパウチ2の有無を検知する近接センサ182も配置されている。
先頭側ガイド18への爪151の取り付け位置が搬送方向D1に調整可能である場合は、爪151の取り付け位置を変更することで取り出し位置Xを調整可能である。
図10に示す例では、爪151は、パウチ2Xの上端および左右の側端における合計で8箇所に配置される。
これらの爪151は、パウチ2Xの端部のみに接触するので、パウチ2Xの前面のほぼ全域が開放される。そのため、パウチ2の前面の適宜な領域を取り出し装置50により把持することができる。
第1コンベヤ11(図1および図2)は、第2コンベヤ12に一部が並行する環状軌道Cを循環するように移動部材3を移動させる。
第1コンベヤ11は、移動部材3が設けられる環状の第1索体111と、第1駆動車112と、第1従動車113と、第1電動機114とを含んでいる。本実施形態の第1コンベヤ11は、チェーンコンベヤに相当する。この場合、第1索体111は、チェーン111Aおよびチェーン111Aに設けられる搬送部材111Bに相当する。第1駆動車112および第1従動車113は、スプロケットに相当する。
第1電動機114から索114Aを介して第1駆動車112に出力されるトルクにより第1索体111が駆動される。第1索体111の搬送部材111Bには、複数の移動部材3が、搬送部材111Bの長さ方向において等間隔に連結されている。
したがって、第1電動機114を備えた第1コンベヤ11は、移動部材3の一つである押圧部3Xを後退させることができるから、後退機構Bとして機能する。
サーボモータとしての第1電動機114により第1索体111を駆動しつつ、第1電動機114に接続される駆動制御装置(図示しない)により第1電動機114の出力トルクを一定に制御することが好ましい。そうすることにより第1電動機114に掛かる負荷を一定にすることができるので、第1索体111に連動する押圧部3Xによりパウチ群20Xに加えられる圧力を一定に調整することができる。
第2コンベヤ12上のパウチ2の数の増減は、図1に示す距離センサ5により検知可能である。第2コンベヤ12よりも後方に設置された距離センサ5により測定された、距離センサ5からパウチ2までの距離Lが増加すると、パウチ2の積載数の減少に基づいてガイド部材12G等とパウチ2との摩擦が減少し、逆に、距離Lが減少すると、パウチ2の積載数の増加に基づいてガイド部材12G等とパウチ2との摩擦が増加する。そのため、距離センサ5により測定された距離Lに基づいて、第1電動機114の出力トルクの目標値を増減させる制御を行うことにより、パウチ2の押圧状態の安定化に寄与できる。
複数の移動部材3(図1、図2、および図8)は、第1コンベヤ11の第1索体111に連動し、往路C1では後方から前方に向けて移動する向きで、環状軌道Cを循環する。
移動部材3は、往路C1の移動中は、チェーン111Aに支持されていることで第2コンベヤ12上に起立している。第2コンベヤ12上において搬送方向D1に隣接した移動部材3間が、収容区画100に相当する。
本実施形態では、第2コンベヤ12上に少なくとも1つの収容区画100が形成される必要がある。収容区画100が1つのみで足りる場合は、移動部材3は2つで足りる。
なお、先頭側ガイド18が第2コンベヤ12から取り外されるならば、第2コンベヤ12に並行した往路C1に位置する移動部材3のうち最も前方の移動部材3と、取り出し位置Xのストッパ15との間にもパウチ群20を上方から収容可能である。
各収容区画100に収容されているパウチ群20のパウチ2は、パウチ2の厚さおよび枚数、可撓性等に応じて粗密の度合が変わるものの、収容区画100内で倒れることなく互いに支え合う。収容区画100内のパウチ2は、隣接するパウチ2が接触する、あるいは微小な隙間をおいて並ぶように、収容区画100内に分布する。
搬送方向D1に隣接する移動部材3間の寸法は、パウチ2の納入単位数等を考慮して適宜に設定することができる。
各収容区画100にそれぞれ収容されるパウチ2の数は、厳密に同一である必要はない。
しかし、第2コンベヤ12上に起立しており、かつ前方にパウチ2が存在している移動部材3のうち、先頭の移動部材3は、前端CFよりも前方に位置している取り出し位置Xのストッパ15に対して、先頭のパウチ群20を押圧する。この移動部材3は、上述したように、パウチ群20Xをストッパ15に対して押圧する押圧部3Xとして機能する。
なお、扇形状のせり上がりは、積載空間が仕切られていない場合に、第2コンベヤ12の後端から取り出し位置Xまで、底部2Aを上方あるいは下方に向けた状態で積層されたスタンディングパウチ2-2を最後端から押圧部3Xにより押そうとした場合に、パウチ2の高さ方向における厚さの偏りに起因して起こり得る。
パウチ2は大抵、底部と開口部とを結ぶ方向の寸法が幅方向に比べて長いため、スタンディングパウチ2-2の底部2Aを水平方向に向けた置き方を回避できることは、スペース効率向上にも寄与する。
本実施形態では、合計13個の移動部材3が環状軌道Cの全周に亘り等間隔に分布しており、常時、5つまたは6つの移動部材3が第2コンベヤ12上に起立している。
移動部材3は、第2コンベヤ12よりも下側の搬送部材111Bの位置から、第2コンベヤ12の無端ベルト121を超えて上方に突出している。移動部材3によりパウチ2を起立した姿勢に安定してガイドするため、移動部材3はパウチ2の高さの1/2以上の高さまで突出していることが好ましい。
移動部材3は、回転支点33の位置で屈曲しており、側面視において、全体としてL字状に形成されている。カム係合部32の先端にはローラ34が、回転支点33の軸に対して平行な軸線周りを回転可能に設けられている。
カム115は、第1駆動車112を支持する支持台14に回転不能に固定されている。移動部材3は、カム115の外周部にローラ34を沿わせながら、カム115と、移動部材3および搬送部材111Bを含むリンク機構とによって姿勢が決められる。
移動部材3の回転支点33は、第1索体111の移動に連動して、往路C1から、環状軌道Cの前端CFの近傍である前側転回路C2に移動し、前端CFへと向かう。回転支点33が前側転回路C2に入るときにローラ34がカム115の始点115Aに位置している。
回転支点33が前側転回路C2を前端CFへと向かう間、移動部材3のパウチ作用部31は、前後方向(搬送方向D1)両側からパウチ2により支持されている。そのため、移動部材3は、時計回り方向D2へ倒れることなく、ローラ34をカム115に沿わせながら全体的に下方へと移動しつつ、二点鎖線で示す姿勢P1~P4の如く、前側転回路C2に沿って湾曲した第1索体111に対して相対的に反時計回り方向D3へと回転する。姿勢P1~P4を経るうち、移動部材3は第2コンベヤ12に対して下方に逸れる。そして、回転支点33が前端CFを超えると、パウチ作用部31がパウチ2から離脱する。回転支点33が図8に実線で示す移動部材3Bの位置まで至ったとき、パウチ作用部31は既にパウチ2から離脱している。
移動部材3のパウチ作用部31が押圧姿勢P1~P4に維持されていると、パウチ2の姿勢を搬送方向D1に対して垂直に維持しつつ、移動部材3がパウチ2から離脱するまでの間に亘り、適度な大きさの圧力で少なくとも先頭のパウチ2Xを後方から前方へ爪151に対して押し続けることができるので、先頭パウチ2Xを取り出し位置Xから安定して取り出すことに寄与できる。
回転規制部17の設置により、パウチ作用部31が前側転回路C2から前方へと突出しない。その分、取り出し装置50等の他の装置を環状軌道Cの前端CFに近接して配置することができる。
取り出し装置50(図1、図9、および図10)は、取り出し位置Xから先頭パウチ2Xを吸着して前方に取り出し、スパウトの取付や充填処理等の後工程に供給する。
取り出し装置50は、図9および図10に示すように、吸引ヘッド51と、吸引ヘッド51を駆動する駆動装置52とを備えている。
先頭パウチ群20Xのパウチ2が押圧部3Xにより搬送方向D1に対して垂直に維持され、かつ先頭パウチ2Xが適度な圧力でストッパ15に押圧されていると、先頭パウチ2Xの前面を複数の吸着パッド511により安定して吸着することができる。
第1駆動部52Aは、吸引ヘッド51をアーム521Aにより支持する支持体521と、サーボモータ等の電動機523とを備えている。アーム521Aは支持体521に対して回転軸521B周りに回転可能に支持されている。図9に矢印で示すように、第1駆動部52Aにより、吸引ヘッド51の回転軸521Bを中心とする回転動作が可能である。
第2駆動部52Bは、サーボモータ等の電動機を備えた適宜な直動機構522により、第1駆動部52Aの支持体521を前後方向に駆動する。第2駆動部52Bの詳しい図示は省略する。
パウチ2が過度に押圧されていること(過圧)は、パウチ2の押圧状態を示す押圧情報、および、パウチ2の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報の少なくとも一方を用いて検知することができる。
さらに、ストッパ15の爪151や、押圧部3Xに設けられたセンサにより検知された圧力、荷重、変位等の物理量に基づいてパウチ2の過圧を検知することもでき、かかる物理量も、パウチ2の押圧状態を示す押圧情報に該当する。
その他、例えば、超音波センサによりパウチ群20Xを前後方向に走査した距離データや、カメラによりパウチ群20Xを撮像した画像データ等の押圧情報に基づいてパウチ2の過圧を検知可能である。
そうした場合は、エアチャンバ512の内部の真空度が所定の真空度に対して絶対値において低いことに基づいて、パウチ2の取り出しに不具合が発生したことを検知することができる。
包装供給装置1の制御部は、真空度や画像データを用いて取り出しの不具合発生が検知された回数をカウントし、不具合発生の回数を不具合情報として記憶部に保持することができる。
次に、パウチ2の過圧を検知しつつ、後退機構Bにより支持部121Aや押圧部3Xを適時に後退させてパウチ群20Xからパウチ2Xを繰り返し取り出す処理の手順を説明する。
まず、図11を参照し、プッシャ513からパウチ2への押し返し状態を示す物理量、ここでは第2駆動部52Bの電動機の出力トルクに基づいてパウチ2の過圧を検知する場合の制御例を説明する。当該電動機の出力トルクに代えて、第1電動機114の出力トルクや、パウチ群20Xからストッパ15の爪151や押圧部3Xへの圧力等に基づいて、パウチ2の過圧を検知することも可能である。
吸引ヘッド51が取り出し位置Xに復帰した状態から、吸引ヘッド51を後方へ駆動してプッシャ513によりパウチ群20Xを押し返す(ステップS11)。このとき第2駆動部52Bの電動機の出力トルクが所定の閾値以下である場合は(ステップS12でYes)、直ちにエアチャンバ512内を吸引して先頭のパウチ2Xを吸着した後、吸引ヘッド51を速やかに前方へ駆動してパウチ2Xをストッパ15の爪151から引き抜く(取り出しステップS13)。
さらに、吸引ヘッド51を転回させ、下流の工程へパウチ2Xを供給した後、吸引ヘッド51を逆向きに転回させ、かつ、取り出し位置Xに復帰させる(ステップS14)。
近接センサ181あるいは近接センサ182により、取り出し位置Xにパウチ2が存在することが検知されたならば(ステップS15でYes)、プッシャ513によりパウチ群20Xを押すステップS11に戻る。
そのため、図11に示す例では、パウチ2の取り出しに連続して規定回数失敗した場合には、包装供給装置1および取り出し装置50の運転を停止させている(ステップS17)。具体的には、パウチ2を取り出した後、エアチャンバ512内の真空度に基づいてパウチ2の取り出しの成功/失敗を判定し(ステップS171)、失敗した場合は(ステップS171でNo)、失敗回数(連続失敗回数)iをカウントアップする(ステップS172)。次のサイクルで取り出しに成功したならば、失敗回数iを0にリセットする(ステップS173)。失敗回数iが停止規定回数n(例えば5)に達したならば(ステップS174でNo)、包装供給装置1の運転を停止させる。
この例に限らず、後退ステップS16を行う間、あるいはその後、エアチャンバ512内の吸引を停止した状態で、吸引ヘッド51を前進させる取り出しステップS13、およびアーム521Aの転回等の処理を行うステップS14を行った後、ステップS11に戻るようにしてもよい。
但し、後退ステップS16の直後に取り出しステップS13を行う場合は、取り出しステップS13を行う時点で、パウチ2の配列状態の変化が不十分な場合がある。支持部121Aの後退により、取り出しの時点では吸着パッド511と先頭パウチ2Xとの間が離間していたり、取り出しの時点では押圧部3Xの後退による過圧の緩和効果がパウチ群20Xの前側に波及していなかったりすると、パウチ2の取り出しに失敗する可能性がある。
依然として第1電動機114の出力トルクが閾値を超えている場合は(ステップS12でNo)、再度、後退ステップS16を行う。
パウチ2Xの取り出しに成功するまで、あるいは停止規定回数n分の取り出しを試行し終えるまでの間に亘り、後退ステップS16と、取り出しステップS13とを繰り返す。
図12に示す制御例は、過圧の検知に不具合情報を用いる点(ステップS22)を除いて、上述した図11の制御例と同様である。
ステップS22では、後退ステップS16を行う前に、パウチ2の取り出しの失敗回数iが後退規定回数m以上であるか否かに基づいて、パウチ2が基準に対して過圧の状態にあるか否かを判定する。後退規定回数mは、例えば2であり、1以上に設定することができる。
失敗回数iが後退規定回数m以上であるならば(ステップS22でNo)、後退ステップS16を行い、失敗回数iが後退規定回数m未満であるならば(ステップS22でYes)、取り出しステップS13に進む。
なお、ステップS22において、不具合情報と押圧情報との双方に基づいてパウチ2の過圧を判定してもよい。
図11に示す制御例においても同様に、前方へ押圧されているパウチ2の押圧状態を示す物理量(例えば、第2駆動部52Bの電動機の出力トルク)に応じた変位量にて、支持部121Aおよび押圧部3Xを後退させることができる。
次に、図13~図16を参照し、包装供給装置1により搬送方向D1に前進するパウチ群20から順次、先頭のパウチ2が取り出し位置Xで取り出される過程を説明する。
かかる供給過程は、支持部121Aおよび押圧部3Xを適時に後退させる処理を伴いながら行われる。
また、第1コンベヤ11の駆動源は、サーボモータとしての第1電動機114であり、第1電動機114により第1索体111および移動部材3が連続的に駆動されるとともに、第1電動機114の出力トルクが一定に制御される。
図14に続いて図15、さらに図16に移動部材3Aの挙動を示しているように、移動部材3Aは、カム115との係合により、搬送方向D1に対してほぼ直交した押圧姿勢を維持しつつ第2コンベヤ12に対して次第に下方へと逸れ、図16に示すようにパウチ2から離脱する。
パウチ2からの移動部材3Aの離脱により、図16に示すように、移動部材3Aの後方に位置していたパウチ群20が先頭パウチ群20Xに連なる。これら一群のパウチ群20が、次に前端CFへと向かう移動部材3Cにより、取り出し位置Xに向けて押圧されることとなる。
本実施形態では、環状軌道Cの全周に亘り複数の移動部材3が分布しているため、第2コンベヤ12上の最後尾のパウチ2よりも後方には、復路C3から後側転回路C4を経て往路C1に戻された移動部材3により、空の収容区画100が形成される。
そのため、収容区画100にパウチ2を補充する作業を随時行うことができる。補充作業の際に、第1コンベヤ11および第2コンベヤ12を停止させる必要はない。
また、複数の収容区画100に、全体として多数のパウチ2を一度に積載できるため、パウチ2を補充する作業頻度を下げて、パウチ補充の作業負荷を軽減することができる。
パウチ2の押圧情報や取り出しの不具合情報等に基づく過圧の検知を必ずしも行うことなく、定期的に、つまり、所定の頻度で支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも一方を後退させる後退処理を行うこともできる。本変形例において後退させる対象は、少なくとも支持部121Aである。
例えば、パウチ2を規定回数nr(例えば100回)取り出す毎に、パウチ2の押圧状態、あるいはパウチ2の取り出しの成否にかかわらず、後退処理を行うとよい。
こうした定期的な後退処理と、過圧の判定による後退処理とを併せて行うことも可能である。押圧状態あるいは取り出しの成否状況に応じて、定期的に後退処理を行う頻度を調整することができる。
また、パウチ2を取り出す毎に後退処理を行ってもよい。つまり、規定回数nrは1以上の任意の回数であってよい。
支持装置60は、水平に設置される水平ベース61と、水平ベース61から鉛直方向に起立し、包装供給装置1が設置される複数の支柱62とを備えている。
第2コンベヤ12は、水平方向に対して傾斜して配置されている。第2コンベヤ12の前端12Aは、第2コンベヤ12の後端12Bと比べて下方に位置している。
上記構成によれば、パウチ2が厚さの不均一なスタンディングパウチ2-2であったとしても、各パウチ2が第2コンベヤ12上で自重により前方へ倒れることで、パウチ2を搬送方向D1に対して垂直な姿勢に保つことができる。そのため、均一に、適度な圧力で押圧された先頭パウチ2Xを取り出し位置Xに供給することができる。
後退機構Bは、第1コンベヤ11および第2コンベヤ12の少なくとも第2コンベヤ12に相当する。
押圧部3Xは、第1コンベヤ11の第1索体111に連結されており、第1索体111に追従して前方へ移動することでパウチ群20Xを押圧する。
なお、第1コンベヤ11に代えて、例えば、ラックおよびピニオンを含む適宜な直動機構を採用することができる。
また、第1索体111は、取り出し位置Xよりも前方の位置まで搬送方向D1に対して平行に延びている。そのため、パウチ群20Xからのパウチ2Xの取り出しによって押圧部3Xが取り出し位置Xに近接したとしても、押圧部3Xは、搬送方向D1に対して垂直であって、パウチ2に対して平行な姿勢を維持したまま、パウチ群20Xを前方へ押圧する。
第1コンベヤ11および第2コンベヤ12の配置は、上記実施形態には限らない。例えば、第1コンベヤ11の駆動車112および従動車113の軸が鉛直方向に設定されており、上面視において第1索体111が環状を呈する向きに第1コンベヤ11が配置されていてもよい。その場合、押圧部3Xを含む複数の移動部材3は、無端ベルト121に対して並行した第1索体111から、パウチ群20Xの側方に向けて水平に突出している。
第1コンベヤ11はパウチ群20Xの左右方向の両側に配置されることが好ましい。そうすると、各第1コンベヤ11の第1索体111から延びた押圧部3Xによりパウチ群20Xを安定して押圧することができる。
上記の構成によっても、支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも一方を後退させることにより、パウチ2の安定供給を実現可能である。
例えば、押圧部3Xが取り出し位置Xに向けてパウチ2を押している適宜なタイミングで、第1コンベヤ11とは別の機構、例えば、圧縮空気により作動するエアシリンダ等を用いることで、押圧部3Xを瞬時にパウチ2から離脱させるようにしてもよい。エアシリンダを作動させたならば、押圧部3Xが瞬時に第2コンベヤ12を逸れてパウチ2から離脱することとなるから、押圧部3Xは、押しているパウチ群20Xのパウチ2から離脱するまでの間に亘り、押圧姿勢に保たれる。押圧部3Xをパウチ2から離脱させる方向は、下方に限らず、側方であってもよい。
以上で説明した包装供給装置および包装供給方法は、以下のように把握される。
(1)本開示の包装供給装置1,4は、積層された状態の複数の包装2からなる包装群20を包装2の積層方向(D1)に沿って後方から前方へと搬送することにより、包装群20の各包装2を取り出し位置Xに供給する装置であって、包装群20を支持する支持部121Aと、前方へ移動することで包装群20を押圧する押圧部3Xと、支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを取り出し位置Xに対して後退させることにより包装2の過圧を緩和する後退機構Bと、を備える。
(2)本開示の包装供給装置は、押圧部3Xを移動可能な移動機構(11)を備え、移動機構(11)は、出力トルクが一定に制御される電動機114を含む。
(3)後退機構Bは、包装2の押圧状態を示す押圧情報に基づいて、支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを後退させる。
(4)押圧情報は、前方へ押圧された状態の包装群20を後方へ押し返す押し返し部513から包装2への押し返し状態を示す物理量、または、押圧部3Xから包装群20への加圧状態を示す物理量に相当する。
(5)後退機構Bは、包装群20からの包装2の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報に基づいて、支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを後退させる。
(6)後退機構Bは、包装2の押圧状態を示す押圧情報、および、包装2の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報の少なくとも一方に応じた変位量にて支持部121Aおよび押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを後退させる。
(7)包装2は、パウチに相当する。
(8)また、本開示の包装供給装置は、後方から前方へと搬送される包装群20を支持する支持部121Aとしての包装搬送路(12)と、包装搬送路に並行する往路C1、および復路C3が連続した環状軌道Cを含む移動機構(11)と、移動機構(11)により環状軌道Cを循環する2以上の移動部材3と、を備える。包装搬送路(12)上には、包装群20が収容される少なくとも1つの収容区画100が、包装搬送路(12)上に起立した移動部材3間に形成される。包装搬送路(12)上に起立した移動部材3の一つが、押圧部3Xとして機能する。押圧部3Xは、環状軌道Cの前端CF近傍において、包装搬送路(12)を逸れて包装2から離脱するまでの間に亘り、包装2を前方に向けて押圧する押圧姿勢を維持する。
(9)本開示の包装供給方法は、積層された状態の複数の包装2からなる包装群20を包装の積層方向(D1)に沿って後方から前方へと搬送し、包装群20の各包装2を取り出し位置で繰り返し取り出しながら、包装2が基準に対して過度に押圧されていることが検知された場合には、包装群20を支持する支持部121A、および前方へ移動することで包装群20を押圧する押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを取り出し位置Xに対して後退させる後退処理を行う。
(10)包装2の押圧状態を示す押圧情報、および、包装群20からの包装2の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報の少なくとも一方を用いて、包装2が基準に対して過度に押圧されていることを検知する。
(11)押圧情報は、前方へ押圧された状態の包装群20を後方へ押し返す押し返し部513から包装2への押し返し状態を示す物理量、または、押圧部3Xから包装群20への加圧状態を示す物理量に相当する。
(12)不具合情報は、包装2の取り出しに1回、あるいは連続して2回以上不具合が発生したことを示す。
(13)包装2の取り出しに成功するまであるいは規定回数の取り出しを試行し終えるまでの間に亘り、後退処理と、包装2の取り出し処理とを繰り返す。
(14)また、本開示の包装供給方法は、積層された状態の複数の包装2からなる包装群20を包装2の積層方向(D1)に沿って後方から前方へと搬送し、包装群20の各包装2を取り出し位置Xで繰り返し取り出しながら、包装群20を支持する支持部121A、および前方へ移動することで包装群20を押圧する押圧部3Xの少なくとも支持部121Aを取り出し位置Xに対して後退させる後退処理を定期的に行う。
(15)後方から前方へ搬送される包装群20を支持する支持部121Aとしての包装搬送路(12)と、包装搬送路(12)に並行する往路C1、および復路C3が連続した環状軌道Cを含む移動機構(11)と、移動機構(11)により環状軌道Cを循環する2以上の移動部材3と、を用いて、包装搬送路(12)上に起立した移動部材3間に収容される包装群20を包装搬送路(12)の後方から前方の取り出し位置Xに向けて移動させ、かつ、移動部材3の一つである押圧部3Xにより包装群20を押圧しながら、環状軌道Cの前端CF近傍において、押圧部3Xが包装搬送路(12)を逸れて包装2から離脱するまでの間に亘り、前方に向けて包装2を押圧しているように押圧部3Xの姿勢を維持する。
2 パウチ(包装)
2-1 平パウチ
2-2 スタンディングパウチ
2-3 サイドガゼットパウチ
2A 底部
2B 開口部
2X 先頭パウチ
3,3A,3B 移動部材
3X 押圧部
5 距離センサ
11 第1コンベヤ(移動機構)
12 第2コンベヤ(包装搬送路)
12G ガイド部材
13 架台
14 支持台
15 ストッパ
16 上側ガイド
17 回転規制部
18 先頭側ガイド
19 ベース
18A 前端
20 パウチ群(包装群)
20X 先頭パウチ群
31 パウチ作用部
32 カム係合部
33 回転支点
34 ローラ
50 取り出し装置
51 吸引ヘッド
52 駆動装置
52A 第1駆動部
52B 第2駆動部
100 収容区画
111 第1索体
111A チェーン
111B 搬送部材
112 第1駆動車
113 第1従動車
114 第1電動機
114A 索
115 カム
115A 始点
115B 終点
121 無端ベルト
121A 支持部
121F 前限
122 駆動プーリ
123 従動プーリ
124 第2電動機
124A ベルト
125 延長板
131 支柱
132 ビーム
151 爪
181,182 近接センサ
511 吸着パッド
512 エアチャンバ
513 プッシャ(押し返し部)
521 支持体
521A アーム
521B 回転軸
522 直動機構
523 電動機
B 後退機構
C 環状軌道
C1 往路
C2 前側転回路
C3 復路
C4 後側転回路
CF 前端
D1 搬送方向
D2 時計回り方向
D3 反時計回り方向
P1~P4 姿勢(押圧姿勢)
X 取り出し位置
Claims (13)
- 積層された状態の複数の包装からなる包装群を前記包装の積層方向に沿って後方から前方へと搬送することにより、前記包装群の各包装を取り出し位置に供給する装置であって、
前記包装群を支持する支持部と、
前方へ移動することで前記包装群を押圧する押圧部と、
前記支持部および前記押圧部の少なくとも前記支持部を前記取り出し位置に対して後退させることにより前記包装の過圧を緩和する後退機構と、
後方から前方へと搬送される前記包装群を支持する前記支持部としての包装搬送路と、
前記包装搬送路に並行する往路、および復路が連続した環状軌道を含む移動機構と、
前記移動機構により前記環状軌道を循環する2以上の移動部材と、を備え、
前記包装搬送路上には、前記包装群が収容される少なくとも1つの収容区画が、前記包装搬送路上に起立した前記移動部材間に形成され、
前記包装搬送路上に起立した前記移動部材の一つが、前記押圧部として機能し、
前記押圧部は、
前記環状軌道の前端近傍において、前記包装搬送路を逸れて前記包装から離脱するまでの間に亘り、前記包装を前方に向けて押圧する押圧姿勢を維持する、
包装供給装置。 - 前記押圧部を移動可能な前記移動機構を備え、
前記移動機構は、出力トルクが一定に制御される電動機を含む、
請求項1に記載の包装供給装置。 - 前記後退機構は、
前記包装の押圧状態を示す押圧情報に基づいて、前記支持部および前記押圧部の少なくとも前記支持部を後退させる、
請求項1または2に記載の包装供給装置。 - 前記押圧情報は、
前方へ押圧された状態の前記包装群を後方へ押し返す押し返し部から前記包装への押し返し状態を示す物理量、または、前記押圧部から前記包装群への加圧状態を示す物理量に相当する、
請求項3に記載の包装供給装置。 - 前記後退機構は、
前記包装群からの前記包装の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報に基づいて、前記支持部および前記押圧部の少なくとも前記支持部を後退させる、
請求項1または2に記載の包装供給装置。 - 前記後退機構は、
前記包装の押圧状態を示す押圧情報、および、前記包装の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報の少なくとも一方に応じた変位量にて前記支持部および前記押圧部の少なくとも前記支持部を後退させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の包装供給装置。 - 前記包装は、パウチに相当する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の包装供給装置。 - 積層された状態の複数の包装からなる包装群を前記包装の積層方向に沿って後方から前方へと搬送し、前記包装群の各包装を取り出し位置で繰り返し取り出しながら、
前記包装が基準に対して過度に押圧されていることが検知された場合には、
前記包装群を支持する支持部、および前方へ移動することで前記包装群を押圧する押圧部の少なくとも前記支持部を前記取り出し位置に対して後退させる後退処理を行い、
後方から前方へ搬送される前記包装群を支持する前記支持部としての包装搬送路と、前記包装搬送路に並行する往路、および復路が連続した環状軌道を含む移動機構と、前記移動機構により前記環状軌道を循環する2以上の移動部材と、を用いて、
前記包装搬送路上に起立した前記移動部材間に収容される前記包装群を前記包装搬送路の後方から前方の前記取り出し位置に向けて移動させ、かつ、前記移動部材の一つである前記押圧部により前記包装群を押圧しながら、
前記環状軌道の前端近傍において、前記押圧部が前記包装搬送路を逸れて前記包装から離脱するまでの間に亘り、前方に向けて前記包装を押圧しているように前記押圧部の姿勢を維持する、
包装供給方法。 - 前記包装の押圧状態を示す押圧情報、および、前記包装群からの前記包装の取り出しに不具合が発生したことを示す不具合情報の少なくとも一方を用いて、前記包装が基準に対して過度に押圧されていることを検知する、
請求項8に記載の包装供給方法。 - 前記押圧情報は、
前方へ押圧された状態の前記包装群を後方へ押し返す押し返し部から前記包装への押し返し状態を示す物理量、または、前記押圧部から前記包装群への加圧状態を示す物理量に相当する、
請求項9に記載の包装供給方法。 - 前記不具合情報は、
前記包装の取り出しに1回、あるいは連続して2回以上不具合が発生したことを示す、請求項9または10に記載の包装供給方法。 - 前記包装の取り出しに成功するまであるいは規定回数の前記取り出しを試行し終えるまでの間に亘り、
前記後退処理と、前記包装の取り出し処理とを繰り返す、
請求項8から11のいずれか一項に記載の包装供給方法。 - 積層された状態の複数の包装からなる包装群を前記包装の積層方向に沿って後方から前方へと搬送し、前記包装群の各包装を取り出し位置で繰り返し取り出しながら、
前記包装群を支持する支持部、および前方へ移動することで前記包装群を押圧する押圧部の少なくとも前記支持部を前記取り出し位置に対して後退させる後退処理を定期的に行う、
包装供給方法。
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