JP7323369B2 - パネル表面材の固定方法および固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、パネル表面材の固定方法および固定構造に係り、より具体的には、表面材を備えたパネルを補修ないし補強する方法及び構造に関する。
本発明において、典型的にはパネルは建築用パネルであり、パネルには、扉体(ドアパネルやパネルシャッターのパネル)のような可動パネルに加えて、間仕切りパネルのような不動パネルも含まれる。
建物の開口部を開閉する扉は、開口部の周縁に取り付けられたドア枠と、ドア枠に対して開閉自在に取り付けられた平板状のドア本体とを備えて構成されている。このうち、ドア本体は、扉フレームや芯材の表面に表面材を取り付けることによって構成されている。そして、扉フレームは、左右一対の縦枠材と、上下一対の横枠材とを、相互に突き合わせた状態で組み合わせることにより、正面形状が矩形環状となるように形成されている。また、表面材は、扉フレームや芯材の表面に接着剤によって固定されている(例えば、特許文献1には、縦枠材31、32および横枠材33、34により形成された扉フレーム30ないしコア50に、表面材41、42を接着剤にて固定する点が開示されている)。
特許第6244258号
このように、従来、四方に組んだ枠組みである扉フレームの両面に表面材が固定(接着)された両面フラッシュ扉等が知られている。しかしながら、上記従来の技術では、表面材と扉フレームおよび芯材とを接着剤で固定しているため、経年劣化により接着剤の接着力が低下してしまうと、熱や外力が扉に加わること等により、表面材が扉本体(扉フレームや芯材)から剥がれてしまうという問題があった。この場合、扉内部には主に芯材しか設けられておらず、剥がれた表面材を再び芯材に固定することが困難であった。
本発明は、パネル表面材の剥がれの補修ないし表面材の固定補強を簡易に行うことを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明が採用した第1の技術手段は、
離間対向する第1表面材および第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する方法であって、
前記パネルの所定部位をパネル厚方向に穿孔して貫通孔を形成し、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されるステップと、
高さ方向に第1端部および第2端部を備える被固定部材を、前記第1端部または前記第2端部から前記貫通孔に挿入するステップと、
前記貫通孔の開口寸法より大きい第1頭部を備えた第1固定部材を、前記貫通孔に挿入された前記被固定部材の前記第1端部に固定することで、前記第1固定部材の前記第1頭部の内面に前記第1表面材の第1周縁部を当接させ、前記貫通孔の開口寸法より大きい第2頭部を備えた第2固定部材を、前記貫通孔に挿入された前記被固定部材の前記第2端部に固定することで、前記第2固定部材の前記第2頭部の内面に前記第2表面材の第2周縁部を当接させて、前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を離間対向した状態で挟持するステップと、
からなる方法、である。
1つの態様では、前記パネル(扉体)は、フレーム(扉フレーム)と芯材とを備え、前記第1表面材および前記第2表面材は、前記フレーム(扉フレーム)および前記芯材に固定(接着)されており、前記貫通孔は、前記第1表面材、前記第2表面材、前記芯材を貫通している。
1つの態様では、前記被固定部材は、パネル厚(扉厚)よりも短尺であり、
前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を挟持するステップにより、前記第1頭部は前記第1周縁部よりも突出せず、前記第2頭部は前記第2周縁部よりも突出しない。
1つの態様では、前記第1頭部および前記第1周縁部ないし前記第2頭部および前記第2周縁部によりそれぞれ凹状部が形成される。
1つの態様では、前記凹状部には、第1表面材、第2表面材と略面一となるように充填材が充填される。
1つの態様では、前記第1表面材および前記第2表面材の少なくとも一方には、前記第1頭部あるいは/および前記第2頭部を隠蔽するように化粧材を取り付ける。
1つの態様では、前記化粧材は化粧シートや化粧モールである。
1つの態様では、前記第1固定部材および前記第2固定部材の少なくとも一方は螺子であり、前記螺子が固定される前記被固定部材の高さ(長さ)方向の第1端部あるいは/および第2端部には雌螺子が形成されている。
1つの態様では、前記第1固定部材および前記第2固定部材は螺子であり、前記被固定部材の前記第1端部および前記第2端部には雌螺子が形成されている。
1つの態様では、前記第1頭部および前記第2頭部の上面は平面である。
1つの態様では、前記螺子は皿螺子である。
本発明が採用した第2の技術手段は、離間対向する第1表面材と第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する構造であって、
前記パネルの所定部位をパネル厚方向に貫通する貫通孔が形成されており、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されており、
前記貫通孔の開口寸法より小さい胴部を備えた被固定部材と、
前記貫通孔の開口寸法より大きい第1頭部を備えた第1固定部材と、
前記貫通孔の開口寸法より大きい第2頭部を備えた第2固定部材と、
を備え、
前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第1端部には、前記第1頭部の内面に前記第1表面材の前記第1周縁部が当接された状態で、前記第1固定部材が固定されており、
前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第2端部には、前記第2頭部の内面に前記第2表面材の前記第2周縁部が当接された状態で、前記第2固定部材が固定されており、
前記第1表面材および前記第2表面材は、前記第1固定部材の前記第1頭部と前記第2固定部材の前記第2頭部の間で離間対向した状態で挟持されている、
構造、である。
本発明が採用した第3の技術手段は、離間対向する第1表面材と第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する方法であって、
前記パネルの所定部位をパネル厚方向に穿孔して貫通孔を形成し、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されるステップと、
高さ方向に第1端部および第2端部を備え、前記第1端部に前記貫通孔の開口寸法より大きい第1頭部を備える被固定部材を、前記第2端部から前記貫通孔に挿入するステップと、
前記被固定部材の前記第1頭部の内面を前記第1表面材の前記第1周縁部に当接させた状態で、前記貫通孔の開口寸法より大きい第2頭部を備えた固定部材を、該固定部材の前記第2頭部の内面が前記第2表面材の第2周縁部に当接するように、前記被固定部材の高さ方向の第2端部に固定することで、前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を離間対向した状態で挟持するステップと、
からなる方法、である。
1つの態様では、前記パネル(扉体)は、フレーム(扉フレーム)と芯材とを備え、前記第1表面材および前記第2表面材は、前記フレーム(扉フレーム)および前記芯材に固定(接着)されており、前記貫通孔は、前記第1表面材、前記第2表面材、前記芯材を貫通している。
1つの態様では、前記被固定部材は前記貫通孔の開口寸法よりも小さい胴部を備え、該胴部はパネル(扉厚)よりも短尺であり、
前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を挟持するステップにより、前記第2頭部は前記第2周縁部よりも突出しない。
1つの態様では、前記第2頭部および前記第2周縁部により凹状部が形成される。
1つの態様では、前記凹状部には、第2表面材と略面一となるように充填材が充填される。
1つの態様では、前記第1表面材および前記第2表面材の少なくとも一方には、前記第1頭部あるいは/および前記第2頭部を隠蔽するように化粧材を取り付ける。
1つの態様では、前記化粧材は化粧シートや化粧モールである。
1つの態様では、前記固定部材は螺子であり、前記被固定部材の前記第2端部には雌螺子が形成されている。
1つの態様では、前記第2頭部の上面は平面である。
1つの態様では、前記螺子は皿螺子である。
本発明が採用した第4の技術手段は、離間対向する第1表面材と第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する構造であって、
前記パネルの所定部位をパネル厚方向に貫通する貫通孔が形成されており、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されており、
前記貫通孔の開口寸法よりも小さい胴部と、前記胴部の高さ方向に第1端部および第2端部を備え、前記第1端部に前記貫通孔の開口寸法よりも大きい第1頭部を備える被固定部材と、
前記貫通孔の開口寸法よりも大きい第2頭部を備えた固定部材と、
を備え、
前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第1端部の前記第1頭部の内面に前記第1表面材の前記第1周縁部が当接しており、
前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第2端部には、前記第2頭部の内面に前記第2表面材の前記第2周縁部が当接された状態で、前記固定部材が固定されており、
前記第1表面材および前記第2表面材は、前記被固定部材の前記第1頭部と前記固定部材の前記第2頭部の間で離間対向した状態で挟持されている、
構造、である。
本発明では、既存のパネルにパネル厚方向に貫通孔を形成し、当該貫通孔に挿入された被固定部材に固定部材を固定することにより、第1表面材(第1周縁部)と第2表面材(第2周縁部)を第1頭部と第2頭部で両側から挟持することで、第1表面材(主面部)と第2表面材(主面部)を、パネルの板厚に対応するような距離で離間対向した状態で機械的に固定し、上記距離を維持する。よって、本発明によれば、扉体の表面材の剥がれの補修ないし表面材の固定補強を簡易に行うことができる。
本実施形態に係る補修ないし補強が適用され得る扉体を備えたドアの正面図である。 図1に示す扉体の縦断面図である。 図1に示す扉体の横断面図である。 本実施形態に係る扉体の横断面図であり、表面材の一部が剥がれた状態を示す図である。 本実施形態に係る扉体の横断面図であり、扉体に形成された貫通孔を示す図である。 本実施形態に係る被固定部材と固定部材を示す図である。 本実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定した状態を示す図である。 図7(B)の部分拡大図である。 本実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は凹状部に充填剤が充填された状態、(B)は表面材に化粧材が取り付けられた状態を示す図である。 図9(B)の上方部位の拡大図である。 他の実施形態に係る被固定部材と固定部材を示す図である。 他の実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定した状態を示す図である。 他の実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定した状態を示す図である。
<ドアの構成>
図1は本実施形態に係るドアの正面図であって、室外側から見た正面図である。本実施形態に係るドアは、限定されない1つの好ましい実施例では、ホテルの客室や住宅のドアとして用いられる両面フラッシュ扉である。ドアは、縦長方形状のドア枠1と、ドア枠1によって形成された開口部を開閉する扉体2とからなる。ドア枠1は、上枠10、戸先側縦枠11、戸尻側縦枠12、下枠13から縦長方形状に形成されている。
扉体2の外面は、化粧鋼板である薄板鋼板の第1表面材20、第2表面材21から形成されており、内部にコア3が内蔵されている。より詳しくは、図2、図3に示すように、扉体2の四周には、金属製(典型的には鋼製)の上フレーム4、下フレーム5、戸先側縦フレーム6、戸尻側縦フレーム7が四周状に設けてあり、四周状のフレーム(扉フレーム)4、5、6、7の内側に位置して、ペーパーハニカムコア等に例示されるコア3が配置されている。第1表面材20、第2表面材21は、四周状のフレーム4、5、6、7の表面を覆うようにフレーム4、5、6、7に取り付けられた表面材であり、フレーム4、5、6、7および芯材であるコア3を室内側および室外側から挟むように固定されている。より具体的には、第1表面材20、第2表面材21は、フレーム4、5、6、7およびコア3に対して接着剤や両面テープ等により固定(接着)されている。
図2、図3に示すように、第1表面材20は、扉体2の室外側見付面を形成する主面部200と、主面部200の周辺部位を折り曲げて形成された上辺20a、下辺20b、側辺20c、20dとからなり、第2表面材21は、扉体2の室内側見付面を形成する主面部210と、主面部210の周辺部位を折り曲げて形成された上辺21a、下辺212、側辺21c、21dとからなる。
第1表面材20の上辺20aと第2表面材21の上辺21aから扉体2の上面が形成されており、第1表面材20の下辺20bと第2表面材21の下辺21bから扉体2の下面が形成されている。また、第1表面材20の側辺20cと第2表面材21の側辺21cから扉体2の戸先側見込面が形成されており、第1表面材20の側辺20dと第2表面材21の側辺21dから扉体2の戸尻側見込面が形成されている。
図1に示すように、扉体2は、戸尻側部位に設けた丁番22によってドア枠1の戸尻側縦枠12に回動可能に支持されている。扉体2の室外側見付面(第1表面材20の主面部200)、室内側見付面(第2表面材21の主面部210)の戸先側部位にはハンドル23が設けてあり、ハンドル23の近傍に錠前(図1では錠前の鍵孔を代表して示す)24が内蔵されている。扉体2の室内側見付面の戸先側部位と戸先側縦枠11間にはドアガード(図示省略)が設けてあり、扉体2の室内側見付面の戸尻側の上方部位と上枠10との間にはドアクローザ(図示省略)が設けてある。
図2に示すように、扉体2の上フレーム4は、第1見付面40と、第2見付面41と、上面42とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面40には第1表面材20の主面部200の上方部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定され、第2見付面41には第2表面材21の主面部210の上方部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されている。上面42には第1表面材20の上辺20aと第2表面材21の上辺21aが固定(例えば、図2ではリベット25により固定されているが、リベット以外の止着部材による固定でも、接着剤や両面テープによる接着でもよい)されている。
図2に示すように、扉体2の下フレーム5は、第1見付面50と、第2見付面51と、下面52とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面50には第1表面材20の主面部200の下方部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されており、第2見付面51には第2表面材21の主面部210の下方部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されている。下面52には第1表面材20の下辺20bと第2表面材21の下辺21bが固定(例えば、図2ではリベット26により固定されているが、リベット以外の止着部材による固定でも、接着剤や両面テープによる接着でもよい)されている。
図3に示すように、扉体2の戸先側縦フレーム6は、第1見付面60と、第2見付面61と、見込面62とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面60の幅(左右方向の寸法)は第2見付面61の幅(左右方向の寸法)より大きく、扉体2の戸先側端面の室外側部位に突部30が形成されており、開口部全閉時に、当該突部30の内面は、戸先側縦枠11の室外側見付面に近接または当接する。第1見付面60には第1表面材20の主面部200の戸先側部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されており、第2見付面61には第2表面材21の主面部210の戸先側部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されている。
図示の態様では、戸先側縦フレーム6の見込面62は扉体2の戸先側端面から遠い側に位置し、第1見付面60の端部が戸先側端面に近い側に位置し、第2見付面61の端部が見込面62と第1見付面60の端部との間に位置している。第1表面材20の側辺20cは第1見付面60の端部を覆うように見込方向に延びており、第2表面材21の側辺21cは第2見付面61の端部を覆うように見込方向に延びており、側辺20c及び側辺21cの先端を折り曲げて固定(接着)させている。なお、扉体2の戸先側端部の構成は、図示の態様に限定されるものではなく、第1見付面60の幅(左右方向の寸法)は第2見付面61の幅(左右方向の寸法)と同一の寸法であってもよく、また、例えば、戸先側縦フレーム6を、その見込面62が扉体2の戸先側端面に位置するように配置し、側辺20c、213を見込面62に当接させるようにしてもよい。
図3に示すように、扉体2の戸尻側縦フレーム7は、第1見付面70と、第2見付面71と、見込面72とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面70には第1表面材20の主面部200の戸尻側部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されており、第2見付面71には第2表面材21の主面部210の戸尻側部位が、例えば、接着剤や両面テープによる接着により固定されている。
図示の態様では、戸尻側縦フレーム7の見込面72は扉体2の戸尻側端面に近い側に位置し、第1見付面70、第2見付面71の端部が戸尻側端面から遠い側に位置している。戸尻側縦フレーム7の見込面72は、扉体2の戸先側端面から離間しており、第1表面材20の側辺20dは見込面72に平行して見込方向に延びており、第2表面材21の側辺21dは見込面72に平行して見込方向に延びており、側辺20d及び側辺21dの先端を折り曲げて固定(接着)している。なお、扉体2の戸尻側端部の構成は、図示の態様に限定されるものではなく、例えば、側辺20d、21dを見込面72に当接させるようにしてもよい。
コア3は、ダンボール等の紙材で形成されたペーパーコア等のハニカムコアに例示される扉体2の芯材であり、扉体2の強度の向上や扉体2の反り等の変形防止のために設けられるものである。また、芯材は扉体2に防音性能や断熱性能を付与するものであってもよい。コア3は、扉フレーム4、5、6、7の内部に配置され、正面形状が矩形状や六角形状等となるように形成されている。扉体2の芯材は本実施形態におけるコア3に限定されるものではなく、芯材の構造や材質は目的等に応じて任意であり、例えば、比較的軽量の発泡材であってもよい。なお、扉体2は、芯材を備えないものであってもよい。
<表面材の固定方法>
第1表面材20および第2表面材21は、扉フレーム4、5、6、7およびコア3に接着剤で固定されているため、経年劣化により接着剤の接着力が低下してしまうと、熱や外力が扉に加わること等により、扉本体(扉フレームおよび芯材)から剥がれてしまうという問題がある。図4は、本実施形態に係る扉体の横断面図であり、表面材の一部が剥がれた状態を示す図である。本実施形態では、図4に示すように、第2表面材21の主面部210の一部(主面部210の左右方向略中央部)がコア3から剥がれている(浮いている)状態において、第2表面材21をコア3(扉本体)に固定する方法を説明する。なお、図示の態様では、第2表面材21の主面部210がコア3から剥がれた状態を示しているが、図示の態様に限定されるものではなく、第1表面材20の主面部200が剥がれた状態等において、本実施形態に係る表面材の固定方法を行うようにしてもよい。
なお、上記表面材の固定方法は、表面材が接着剤の接着力低下により剥がれた場合のみでなく、経年により接着力低下の可能性が高いと予想される場合の補強ないし補修、または、接着剤により表面材を扉体に接着することに加え、表面材(扉体)の更なる固定補強のために用いることも有効である。また、本固定方法は、芯材を有しない扉体においても表面材の固定(補修、補強)が可能であるため、様々なドアの補修ないし補強に使用することができる。
(貫通孔の形成)
図5は、本実施形態に係る扉体の横断面図であり、扉体に形成された貫通孔を示す図である。図5に示すように、扉体2の所定部位(本実施形態の場合は、扉体2の第2表面材の主面部210が剥がれた部位)を、ドリル等により室外側または室内側から扉厚方向に穿孔することで、貫通孔8を形成する。貫通孔8は、第1表面材20に形成された第1の貫通孔8a、コア3に形成された第2の貫通孔8b、第2表面材21に形成された第3の貫通孔8cを有する。形成された貫通孔8は、第1表面材20の主面部200、第2表面材21の主面部210およびコア3を貫通している。図5において、貫通孔8を形成する箇所は、扉体2の第2表面材21の主面部210が剥がれた部位(箇所)の左右方向略中央部であるが、図5に示す貫通孔8は代表であり、貫通孔8の位置や個数は、図示の態様に限定されるものではない。表面材の剥がれ具合に応じて、表面材の剥がれた部位の左右方向略中央部、あるいは/および、左右方向中央部より右寄りまたは左寄りに1つあるいは複数の貫通孔8を形成するようにしてもよい。また、貫通孔8の上下方向(高さ方向)の位置についても同様に、表面材の剥がれ具合に応じて、表面材の剥がれた部位の上下方向中央部、あるいは/および、上下方向中央部、当該中央部より上寄りまたは下寄り等に、任意に位置決め可能である。
貫通孔8は、本実施形態において断面視円形状を有する丸孔とするが、その他の形状を有する貫通孔であってもよい。貫通孔8は、例えば、断面視正方形状を有する角孔や、断面視長方形状を有する長角孔や、断面視長丸形状を有する長丸孔等であってもよい。また、扉体2に貫通孔8を形成することで、第1表面材20の主面部200には貫通孔8の周りの第1周縁部201が形成され、第2表面材21の主面部210には貫通孔8の周りの第2周縁部211が形成される。また、後述するように、第1固定部材91および第2固定部材92により第1表面材20および第2表面材21が固定されることで、第1周縁部201および第2周縁部211には凹状部が形成される。
(被固定部材と固定部材の固定)
図6は、本実施形態に係る被固定部材と固定部材を示す図である。図6に示す、被固定部材90、第1固定部材91、第2固定部材92により、第1表面材20および第2表面材21を離間対向した状態で挟持する。被固定部材90は、貫通孔8の開口寸法(孔の断面寸法)より小さい胴部900を備え、胴部900は、扉体2の扉厚よりも短尺であり、高さ方向に、第1固定部材91を固定する第1端部901および第2固定部材92を固定する第2端部902を備える。なお、「高さ方向」は、被固定部材90が貫通孔8に挿入された姿勢において、扉厚方向を意味する。被固定部材90の第1端部901には、第1固定部材91を固定(挿入)するための第1挿入孔903が形成されており、第2端部902には、第2固定部材92を固定(挿入)するための第2挿入孔904が形成されている。
図示の態様では、被固定部材90は軸状部材である(胴部900は軸部である)が、貫通孔8に挿入することができ固定部材と固定することで第1表面材20および第2表面材21(扉体2)を挟持できるものであれば、立方体形状等のその他の形状(構造)を有する部材であってもよい。また、図示の態様では、被固定部材90は断面視円形状であるが、貫通孔8の形状と同様に、断面視正方形状、断面視長方形状、断面視長丸形状等であってもよい。同様に、図示の態様では、被固定部材90の第1端部901および第2端部902に形成された挿入孔903、904は断面視略円形状であるが、断面視正方形状、断面視長方形状、断面視長丸形状等であってもよい。
第1固定部材91は、被固定部材90の第1端部901に形成された第1挿入孔903に挿入可能な幅寸法(第1挿入孔903の開口寸法と略同じ(僅かに小さい)寸法であってもよい)を有する胴部910と貫通孔8の開口寸法よりも大きい第1頭部911を備える。第2固定部材92は、被固定部材90の第2端部902に形成された第2挿入孔904に挿入可能な幅寸法(第2挿入孔904の開口寸法と略同じ(僅かに小さい)寸法であってもよい)を有する胴部920と貫通孔8の開口寸法よりも大きい第2頭部921を備える。第1頭部911は、上面911aが平坦で下面(側面)911bが傾斜しており、第2頭部921は、上面921aが平坦で下面(側面)921bが傾斜している。
図示の態様では、第1固定部材91および第2固定部材92は軸状部材であり、胴部910および胴部920は軸部であるが、被固定部材に締め付け保持(固定)することで第1表面材20および第2表面材21(扉体2)を挟持できるものであれば、胴部910および胴部920は立方体形状等のその他の形状(構造)を有する部材であってもよい。また、図示の態様では、第1固定部材91の胴部910および第2固定部材92の胴部920は断面視略円形状であるが、被固定部材90の第1端部901および第2端部902に形成された挿入孔903、904の形状と同様に、断面視正方形状、断面視長方形状、断面視長丸形状等であってもよい。
図6に示すように、本実施形態では、第1固定部材91および第2固定部材92は軸状部材である螺子(側面に螺旋状の溝が形成されたもの)であり、被固定部材90は高さ方向、すなわち、長さ方向の第1端部901および第2端部902(第1挿入孔903、第2挿入孔904)に雌螺子(内面に螺旋状の溝)が形成されている軸状部材であるパイプナットである。本実施形態では、貫通孔8は断面視円形状を有する丸孔であり、被固定部材90であるパイプナットは、貫通孔8の開口寸法(径)より小径の胴部900を備え、第1端部901および第2端部902には挿入孔(丸孔)903、904を備える。第1固定部91である皿螺子は、パイプナットの第1端部901に形成された第1挿入孔(丸孔)903の径より小径の胴部910と貫通孔8の径よりも大径の第1頭部911を備える。第2固定部92である皿螺子は、パイプナットの第2端部902に形成された第2挿入孔(丸孔)904の径より小径の胴部920と貫通孔8の径よりも大径の第2頭部921を備える。本実施形態において、例えば、貫通孔8の径は6mmであり、第1固定部材91および第2固定部材92である螺子の頭部の径は8mmであり、被固定部材90であるパイプナットの外径は6mmより僅かに小さい寸法である。
なお、図示の態様では、第1固定部材91および前記第2固定部材92は頭部の上面が平面である皿螺子であり、被固定部材90はパイプナットであるが、第1固定部材91、前記第2固定部材92および被固定部材90は図示する態様に限定されるものではなく、固定部材および被固定部材を互いに締め付け保持(固定)可能なものであれば、被固定部材および固定部材の構造(形状)および材質は任意に選択可能である。
図7は、本実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定(締結)した状態を示す図である。図7(A)に示すように、まず扉体2に形成された貫通孔8に、被固定部材90を第1端部901または第2端部902から挿入する。その後、図7(B)に示すように、第1固定部材91および第2固定部材92を扉内外から被固定部材90に対して固定(螺結、締結)する。なお、一方(片方)の固定部材を被固定部材90の端部に仮固定(締結)した状態で、他方の端部から当該被固定部材90を貫通孔8に挿入した後に、他方の固定部材を貫通孔に挿入して被固定部材90に固定(締結)するようにしてもよい。この際、仮固定していた固定部材についても被固定部材90に締結する。このように、第1固定部材91および第2固定部材92を扉内外から被固定部材90に対して固定することで、第1頭部911と第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を離間対向した状態で挟持できる。
なお、貫通孔8に挿入された被固定部材90に第1固定部材91および第2固定部材92を固定(締結)した状態での被固定部材および固定部材(頭部を含む)の高さ方向(長手方向)の寸法(長さ)は、扉体2の扉厚寸法よりも僅かに小さく(短く)なるよう、被固定部材90、第1固定部材91および第2固定部材92の高さ(長さ)寸法が決定される。例えば、被固定部材90に第1固定部材91および第2固定部材92を固定した状態でのその長手方向の長さが扉厚よりも1mm程度短くなるよう、被固定部材90、第1固定部材91および第2固定部材92の長さ寸法が決定される。
このように、被固定部材90、第1固定部材91および第2固定部材92の長さ寸法を決定することで、第1頭部911と第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を挟持した際に、第1頭部911を第1周縁部201よりも突出させず、第2頭部921を第2周縁部211よりも突出させないようにすることが可能となる。また、上記のように被固定部材および固定部材の長さ寸法を決定することにより、第1固定部材91を貫通孔8に挿入された被固定部材90の第1端部901に固定することで、第1固定部材91の第1頭部911の内面(下面911b)に第1表面材20の第1周縁部201を当接させることができ、また、第2固定部材92を貫通孔8に挿入された被固定部材90の第2端部902に固定することで、第2固定部材92の第2頭部921の内面(下面921b)に第2表面材21の第2周縁部211を当接させることができる。このように、被固定部材および固定部材(頭部を含む)は、互いを締結した時に表面材を丁度固定できるような寸法で形成されているため、施行性に優れるものである。
図8は、図7(B)の部分拡大図である。図8に示すように、扉体2に貫通孔8を形成することで、第1表面材20には貫通孔8の周りの第1周縁部201が形成され、第2表面材21には貫通孔8の周りの第2周縁部211が形成される。また、第1固定部材91および第2固定部材92により第1表面材20および第2表面材21が固定されることにより、第1周縁部201および第2周縁部211には凹状部が形成される(凹状に変形させられる)。より具体的には、第1周縁部201のより貫通孔8に近い(貫通孔8に隣接する)部分である第1の部分201aに第1頭部911の下面911bが当接することで、第1周縁部201が内側に変形し、第1周縁部201の第1の部分201aより貫通孔8から遠い部分である第2の部分201bと第1頭部911の上面911aから凹状部202が形成される。また、第2周縁部211のより貫通孔8に近い(貫通孔8に隣接する)部分である第1の部分211aに第2頭部921の下面921bが当接することで、第2周縁部211が内側に変形し、第2周縁部211の第1の部分211aより貫通孔8から遠い部分である第2の部分211bと第2頭部921の上面921aから凹状部212が形成される。なお、凹状部202、凹状部212の一方あるいは両方を形成せずに、第1固定部材91の第1頭部911のフラット面(上面911a)、第2固定部材92の第2頭部921のフラット面(上面921a)の一方あるいは両方が第1表面材20の主面部200、第2表面材21の主面部210の一方あるいは両方と面一となるようにしてもよい。
図9は、本実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は凹状部に充填剤が充填された状態、(B)は表面材に化粧材が取り付けられた状態を示す図である。図10は、図9(B)の上方部位の拡大図である。図9(A)および図10に示すように、表面材の補修(補強)箇所(表面材に形成された凹状部)には、パテ等の充填剤100が充填され、充填された凹状部が表面材(凹状部を形成する周縁部を除く)と略面一になるよう形成される。具体的には、被固定部材90、第1固定部材91および第2固定部材92により第1表面材20および第2表面材21を固定した後、第1周縁部201の第2の部分201bと第1頭部911の上面911aにより形成された凹状部202と、第2周縁部211の第2の部分211bと第2頭部921の上面921aにより形成された凹状部212に、充填剤100を充填する(塗る)。充填剤100が凹状部202、212に充填されることにより、充填剤100の表面(上面)と表面材(凹状部を形成する周縁部を除く)の表面とが略面一になり、滑らかな表面が形成される。なお、充填剤100は、凹状部202、212を埋める(充填する)ことができるものであれば、化粧材101やコア3等との相性、強度、施工方法等に応じて任意に選定可能である。なお、充填した充填剤100が硬化した後に、充填剤100の表面を平ら(均一)にし、充填剤100が表面材と略面一になるように、サンドペーパー等により充填剤100を研磨するようにしてもよい。
図9(B)および図10に示すように、第1表面材20および第2表面材21の少なくとも一方には、これら表面材の補修(補強)箇所(第1頭部911、第2頭部921)を隠蔽するように、化粧材101が取り付けられる(接着剤等により接着される)。図示の態様では、化粧材101は、薄厚の化粧シートであるが、補修(補強)箇所を隠蔽できるものであれば図示の態様に限定されるものではなく、化粧モール材(表面材に対して隆起し、細幅で扉体2の高さ方向に延びる)等であってもよい。また、図示の態様では、化粧材101は、扉体2の全面を覆うものであり、扉体2のリフォーム(リニューアル)の際等に有効であるが、これに限定されるものではなく、補修(補強)箇所を含む部分のみを局所的(部分的)に覆うものであってもよい。化粧材101の表面形状は、円形、正方形等任意である。化粧材101は、典型的には、裏側に粘着面(粘着剤が予め塗布されている面)を有する粘着シートであるが、接着剤等を用いることで表面材に接着されるシートであってもよい。
上述した表面材の固定方法および固定構造により、表面材の剥がれが発生した場合に、補修が必要な箇所(任意の箇所)の表面材を固定(補修)することが可能であり、また、表面材をより強固に扉体に対して固定(補強)することが可能である。また、扉体に貫通孔を形成し、貫通孔に挿入した被固定部材に対して固定部材を固定することで、扉体(表面材)を補修・補強を行うことが可能であるため、固定方法が簡易であり、また、剥がれが発生した箇所のみを固定できるため、扉体の補修・補強に関して施工性に優れる。
また、上述した表面材の固定方法および固定構造では、皿螺子に例示されるように固定部材の頭部の上面が平面であることにより、固定部材が扉表面(表面材)から突出しないため、化粧材を設けない場合であっても、意匠性に優れ、同様に固定部材が突出しないことから補修箇所の扉表面に付属物を設置する等して固定部材を隠蔽せずとも扉内外を機械的に固定できるため、意匠の自由度が高い(意匠性に優れる)。また、表面材の補修・補強箇所(固定部材の頭部)を化粧材により隠蔽することで、補修・補強箇所(固定部材)が扉の外から見えず補修箇所が目立ちにくいため、意匠性に優れる(意匠性の向上)。さらに、火災時も、扉表面材の内外を被固定部材および固定部材により機械的に固定しているため、表面材が芯材から剥がれた場合も、扉の変形が起こりづらい。
<その他の実施形態1>
図11は、他の実施形態に係る被固定部材と固定部材の横断面図であり、図12は、他の実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定(締結)した状態を示す図である。図11および図12において、上述の実施形態と同一の要素については同一の参照番号が付してあり、同じ参照番号を付した要素の説明については、以下の記載を除き、既述の記載を援用することができる。被固定部材90は、貫通孔8の開口寸法(孔の断面寸法)より小さい胴部900を備え、胴部900は、扉体2の扉厚よりも短尺であり、高さ方向に、貫通孔8の開口寸法より大きい第1頭部905を有する第1端部901および第2固定部材92を固定する第2端部902を備える。
被固定部材90の第1端部901には、貫通孔8の開口寸法より大きい第1頭部905を備え、第2端部902には、第2固定部材92を固定(挿入)するための第2挿入孔904が形成されている。第1頭部905は、上面905aが平坦で下面(側面)905bが傾斜しており(皿螺子に近い形状)、第2固定部材92を被固定部材90に固定した時に、傾斜状の下面905bが第1表面材20の第1周縁部201を内側に変形させて、上面905aが第1表面材20の主面部200と略面一となる。そのため、第1周縁部201bと第1頭部905の上面905aから凹状部は形成されなくてもよい。なお、図示の態様では、第1頭部905は、胴部900と一体形成されているが、胴部900と別体で形成された第1頭部905を胴部900に固定したものであってもよい。
図11に示すように、本実施形態では、第2固定部材92は軸状部材である螺子であり、被固定部材90は高さ方向(長さ方向)の第2端部902に雌螺子が形成されている軸状部材のパイプナットである。また、本実施形態では、貫通孔8は断面視円形状を有する丸孔であり、被固定部材90であるパイプナットは、貫通孔8の開口寸法(径)より小さい外径の胴部900を備え、第2端部902には挿入孔(丸孔)904を備える。また、被固定部材90であるパイプナットは、第1端部901に、貫通孔8の開口寸法(径)より大径の第1頭部905を備える。第2固定部92である皿螺子は、パイプナットの第2端部902に形成された第2挿入孔(丸孔)904の径より小径の胴部920と貫通孔8の径よりも大径の第2頭部921を備える。
図12(A)に示すように、まず扉体2に形成された貫通孔8に、扉の外側から、被固定部材90を第2端部902から挿入する。その後、図12(B)に示すように、第2固定部材92を扉の内側から被固定部材90に対して固定する。このように、第2固定部材92を被固定部材90に対して固定することで、被固定部材90の第1頭部905と第2固定部材92の第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を離間対向した状態で挟持できる。
なお、貫通孔8に挿入された被固定部材90に第2固定部材92を固定(締結)した状態での被固定部材90(第1頭部905を含む)および第2固定部材92(第2頭部921を含む)の高さ方向(長手方向)の寸法(長さ)は、扉体2の扉厚寸法よりも僅かに小さく(短く)なるよう、被固定部材90および第2固定部材92の高さ(長さ)寸法が決定される。このように、被固定部材90および第2固定部材92の長さ寸法を決定することで、被固定部材90の第1頭部905と第2固定部材92の第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を挟持した際に、第1頭部905の上面を第1表面材20の主面部200と略面一とし、第2頭部921を第2周縁部211よりも突出させないようにすることが可能となる。図示の態様では、螺子からなる第2固定部材92を締め込むことで、被固定部材90は第2固定部材92側に引っ張れるような力が作用し、第1頭部905は第1周縁部201を内側に変形させるように移動し、被固定部材90の第1頭部905は、第1周縁部201より僅かに内側に位置するようになっている。なお、被固定部材90の第1頭部905は、第1周縁部201より突出していてもよい。
上記のように被固定部材90および第2固定部材92の長さ寸法を決定することにより、被固定部材90の第1頭部905の内面を第1表面材20の第1周縁部201に当接させた状態で、貫通孔8の開口寸法より大きい第2頭部921を備えた第2固定部材92を、第2頭部92の内面が第2表面材21の第2周縁部211に当接するように、被固定部材90の高さ方向の第2端部902(第2挿入孔904)に固定することができる。このように、被固定部材90および第2固定部材92(頭部を含む)は、互いを締結した時に表面材を丁度固定できるような寸法で形成されているため、施行性に優れるものである。
図12に示すように、第2固定部材92により第1表面材20および第2表面材21が固定されることにより、第1周縁部201には凹状部202が形成され、第2周縁部211には凹状部212が形成される(凹状に変形させられる)。上述した実施形態と同様に、表面材の補修(補強)箇所(第1表面材20に形成された凹状部202、第2表面材21に形成された凹状部212)には、パテ等の充填剤100が充填され、充填された凹状部が表面材と略面一になるよう形成される。具体的には、被固定部材90および第2固定部材92により第1表面材20および第2表面材21を固定した後、第1周縁部201の変形された部分(貫通孔8寄りの部分)と第1頭部905の上面により形成された凹状部202、第2周縁部211の変形された部分(貫通孔8寄りの部分)と第2頭部921の上面により形成された凹状部212に、充填剤100を充填する(塗る)。
また、第1表面材20および第2表面材21の少なくとも一方には、これら表面材の補修(補強)箇所(第1頭部905、第2頭部921)を隠蔽するように、化粧材101が取り付けられる(接着剤等により接着される)。なお、本実施形態では、貫通孔8に扉の外側から被固定部材90を第2端部902から挿入し、第2固定部材92を扉の内側から被固定部材90に対して固定することにしたが、これに限定されるものではなく、貫通孔8に扉の内側から被固定部材90を第2端部から挿入し、第2固定部材92を扉の外側から被固定部材90に対して固定するようにしてもよい。
<その他の実施形態2>
図13は、他の実施形態に係る扉体の横断面図であり、(A)は被固定部材を貫通孔に挿入した状態、(B)は被固定部材に固定部材を固定した状態を示す図である。図13において、上述の実施形態と同一の要素については同一の参照番号が付してあり、同じ参照番号を付した要素の説明については、以下の記載を除き、既述の記載を援用することができる。被固定部材90は、貫通孔8の開口寸法(孔の断面寸法)より小さい胴部900を備え、胴部900は、扉体2の扉厚よりも短尺であり、高さ方向に、貫通孔8の開口寸法より大きい第1頭部906を有する第1端部901および第2固定部材92を固定する第2端部902を備える。
被固定部材90の第1端部901には、貫通孔8の開口寸法より大きい第1頭部906を備え、第2端部902には、第2固定部材92を固定(挿入)するための第2挿入孔904が形成されている。第1頭部906は、円板状であり、第2固定部材92を被固定部材90に固定した時に、平面状の下面906aが第1表面材20(第1周縁部201)に当接し、第1頭部906は第1表面材20に対して突出している(扉外側方向に突出している)。なお、図示の態様では、第1頭部906は、胴部900と一体形成されているが、胴部900と別体で形成された第1頭部906を胴部900に固定したものであってもよい。
図13に示すように、本実施形態では、貫通孔8は断面視円形状を有する丸孔であり、被固定部材90であるパイプナットは、第1端部901に、貫通孔8の開口寸法(径)より大径の第1頭部906を備える。図13(A)に示すように、貫通孔8に、扉の外側から、被固定部材90を第2端部902から挿入する。その後、図13(B)に示すように、第2固定部材92を扉の内側から被固定部材90に対して固定する。このように、第2固定部材92を被固定部材90に対して固定することで、被固定部材90の第1頭部906と第2固定部材92の第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を離間対向した状態で挟持できる。
なお、貫通孔8に挿入された被固定部材90に第2固定部材92を固定(締結)した状態での被固定部材90(第1頭部906を除く)および第2固定部材92(第2頭部921を含む)の高さ方向(長手方向)の寸法(長さ)は、扉体2の扉厚寸法よりも僅かに小さく(短く)なるよう、被固定部材90および第2固定部材92の高さ(長さ)寸法が決定される。このように、被固定部材90および第2固定部材92の長さ寸法を決定することで、被固定部材90の第1頭部906と第2固定部材92の第2頭部921の間に第1表面材20および第2表面材21を挟持した際に、第2頭部921を第2周縁部211よりも突出させないようにすることが可能となる。
上記のように被固定部材90および第2固定部材92の長さ寸法を決定することにより、被固定部材90の第1頭部906の内面を第1表面材20の第1周縁部201に当接させた状態で、貫通孔8の開口寸法より大きい第2頭部921を備えた第2固定部材92を、第2頭部92の内面が第2表面材21の第2周縁部211に当接するように、被固定部材90の高さ方向の第2端部902(第2挿入孔904)に固定することができる。このように、被固定部材90および第2固定部材92(頭部を含む)は、互いを締結した時に表面材を丁度固定できるような寸法で形成されているため、施行性に優れるものである。
また、第1表面材20および第2表面材21(凹状部212を有する表面材21のみでもよい)の少なくとも一方には、これら表面材の補修(補強)箇所(第1頭部906、第2頭部921)を隠蔽するように、化粧材101が取り付けられる(接着剤等により接着される)。なお、被固定部材90の第1頭部906に螺子穴やフックを設けることで、化粧モール等の化粧材を、螺子を用いて取り付けたり、フックに係止させて取り付けるようにしてもよい。
1 ドア枠
2 扉体
20 第1表面材
21 第2表面材
201 第1周縁部
211 第2周縁部
3 コア
8 貫通孔
90 被固定部材
900 胴部
901 第1端部
902 第2端部
903 第1挿入孔
904 第2挿入孔
905 第1頭部
906 第1頭部
91 第1固定部材
910 胴部
911 第1頭部
92 第2固定部材
920 胴部
921 第2頭部
100 充填剤
101 化粧材

Claims (5)

  1. 離間対向する第1表面材および第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する方法であって、
    前記パネルの所定部位をパネル厚方向に穿孔して貫通孔を形成し、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されるステップと、
    高さ方向に第1端部および第2端部を備える被固定部材を、前記第1端部または前記第2端部から前記貫通孔に挿入するステップと、
    前記貫通孔の開口寸法より大きい第1頭部を備えた第1固定部材を、前記貫通孔に挿入された前記被固定部材の前記第1端部に固定することで、前記第1固定部材の前記第1頭部の内面に前記第1表面材の第1周縁部を当接させ、前記貫通孔の開口寸法より大きい第2頭部を備えた第2固定部材を、前記貫通孔に挿入された前記被固定部材の前記第2端部に固定することで、前記第2固定部材の前記第2頭部の内面に前記第2表面材の第2周縁部を当接させて、前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を離間対向した状態で挟持するステップと、
    からなる方法。
  2. 前記被固定部材は、パネル厚よりも短尺であり、
    前記第1頭部と前記第2頭部の間に前記第1表面材および前記第2表面材を挟持するステップにより、前記第1頭部は前記第1周縁部よりも突出せず、前記第2頭部は前記第2周縁部よりも突出しない、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1表面材および前記第2表面材の少なくとも一方には、前記第1頭部あるいは/および前記第2頭部を隠蔽するように化粧材を取り付けるステップを更に備える、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1固定部材および前記第2固定部材は螺子であり、前記被固定部材の前記第1端部および前記第2端部には雌螺子が形成されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 離間対向する第1表面材と第2表面材を備えたパネルを補修ないし補強する構造であって、
    前記パネルの所定部位をパネル厚方向に貫通する貫通孔が形成されており、前記第1表面材には前記貫通孔の周りの第1周縁部が形成され、前記第2表面材には前記貫通孔の周りの第2周縁部が形成されており、
    前記貫通孔の開口寸法より小さい胴部を備えた被固定部材と、
    前記貫通孔の開口寸法より大きい第1頭部を備えた第1固定部材と、
    前記貫通孔の開口寸法より大きい第2頭部を備えた第2固定部材と、
    を備え、
    前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第1端部には、前記第1頭部の内面に前記第1表面材の前記第1周縁部が当接された状態で、前記第1固定部材が固定されており、
    前記貫通孔に位置する被固定部材の高さ方向の第2端部には、前記第2頭部の内面に前記第2表面材の前記第2周縁部が当接された状態で、前記第2固定部材が固定されており、
    前記第1表面材および前記第2表面材は、前記第1固定部材の前記第1頭部と前記第2固定部材の前記第2頭部の間で離間対向した状態で挟持されている、
    構造。
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