JP3103520U - 建物用のドア - Google Patents

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Abstract


【課題】遮音効果を維持しながらより簡単に製造する。意匠的により優れた外観にする。
【解決手段】建物用のドアは、両面を金属パネル1とする建物用のドアであって、金属パネル1の中間部分に、一端から他端まで延長してコンクリート板2を固定している。建物用のドアは、コンクリート板2とその両側に位置する金属パネル1との音に対する共振周波数の相違で、コインシデンス効果による音の遮音特性の低下を防止する。
【選択図】図3

Description

本考案は、ドアの両面に金属パネルを使用してなる建物用のドアに関する。
建物用のドアの大切な特性のひとつとして、音をいかに遮断できるかがある。音の遮断特性は、低い周波数から高い周波数まで有効に遮断できることが大切である。両面を金属パネルとする建物用のドアの音の遮断特性を図1に示す。この図に示すように、ドアの遮音特性は、約300〜500Hzの部分で悪くなる性質がある。この領域で音の遮断特性が低下することは、ドアの「コインシデンス効果」と呼ばれている。コインシデンス効果は、両面の金属パネルによってドアの内部に空洞ができ、この空洞が共振することによって金属パネルを振動して、特定の周波数領域で音の遮断特性を低下させる現象である。例えば、太鼓のように金属パネルが表と裏で同一の形状の場合は、金属パネルが共振するため特定の周波数で遮音効果が失われてしまう。このようなコインシデンス効果は、ドアの寸法や構造が原因で発生すると説明されている。
困ったことに、コインシデンス効果は、人間の耳の感度が高い周波数領域で発生する。図2は、人間の耳の感度特性、すなわちラウドネス特性を示している。この図は、横軸を周波数として、縦軸を人間が聞き取ることができる最小の音圧レベルとしている。この図から明らかなように、人間の耳は、数百〜数kHzの周波数領域で、聞き取りできる最も小さい音のレベルが低下して感度が極めて高くなる特性がある。このため、この領域の周波数の音を遮断できないドアは、耳に聞こえる周波数領域の音を有効に遮断できない欠点がある。
コインシデンス効果が発生する周波数領域での遮音特性を改善するためには、ドアの内部に遮音材を密に充填して重くする必要がある。低い周波数は、軽い遮音材で有効に遮音できないからである。このため、重い遮音材、たとえばプラスチック発泡体に無機の粉末等を充填して重くした遮音材を充填し、あるいは、ガラス繊維等を圧縮して高密度な状態で充填する必要がある。この構造は、ドア全体の重量を相当に重くするばかりでなく、材料コストも高くなってドアの製造コストが高くなる欠点がある。
このような問題点を解決するために、本特許出願人は、ドアの表面を構成する金属パネルに縦方向に延長して所定の幅で複数列の波形成形部を設けることで、音の反射を乱し、ドア内における音の伝達状態を変えてコインシデンス効果による遮音特性の低下を阻止して、特定の周波数領域の音を有効に遮断できるドアを開発した(特許文献1)。
特開2001−280035号公報(7頁、図6)
しかしながら、このドアは、特に一枚の金属板を折曲して複数列の波形成形部を設けているため、波形成形部分の形成が容易でなく、遮音効果を維持したままより簡単に製造できるドアが求められていた。さらに、波形成形部は金属パネルを波形に成形したものであるため、この部分にデザイン上の制約を受ける問題点があった。このため、意匠的により優れた外観にできる自由度の高い設計が可能で、しかも遮音効果を維持できるドアが求められていた。
本考案は、このような要請に鑑みてなされたものである。本考案の重要な目的は、遮音効果を維持しながらより簡単に製造でき、しかも、意匠的により優れた外観にできる建物用のドアを提供することにある。
本考案の建物用のドアは、両面を金属パネル1とする建物用のドアであって、金属パネル1の中間部分に、一端から他端まで延長してコンクリート板2を固定している。建物用のドアは、コンクリート板2とその両側に位置する金属パネル1との音に対する共振周波数の相違で、コインシデンス効果による音の遮音特性の低下を防止する。
本考案の請求項2の建物用のドアは、コンクリート板2を、繊維を埋設して補強されたコンクリート板として、その厚さを5mm〜20mmとしている。
本考案の請求項3の建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの上下に位置する端部金属パネル1aに分割して、上下の端部金属パネル1aの間に中間部3を設けており、この中間部3にコンクリート板2を固定して、コンクリート板2と端部金属パネル1aとでドアの第1の面を閉塞している。
本考案の請求項4の建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる中間部3を設けており、この中間部3にコンクリート板2を固定して、コンクリート板2と側部金属パネル1bとでドアの第1の面を閉塞している。
本考案の請求項5の建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aの表面に、上下方向に延長して凹部4を成形すると共に、この凹部4にコンクリート板2を固定している。
本考案の請求項6の建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる第1中間部3Aを設けると共に、第2の面に固定している第2金属パネル1Bをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる第2中間部3Bを設けている。さらに、このドアは、第1中間部3Aに第1コンクリート板2Aを固定して、第1コンクリート板2Aと側部金属パネル1bとでドアの第1の面を閉塞すると共に、第2中間部3Bに第2コンクリート板2Bを固定して、第2コンクリート板2Bと側部金属パネル1bとでドアの第2の面を閉塞している。
さらに、本考案の請求項7の建物用のドアは、請求項6に記載される建物用のドアであって、第1中間部3Aと第2中間部3Bとを互いに対向する位置に設けている。
さらに、本考案の請求項8の建物用のドアは、請求項7に記載される建物用のドアであって、第1中間部3Aに固定される第1コンクリート板2Aと第2中間部3Bに固定される第2コンクリート板2Bとに、互いに対向する位置に貫通孔15を開口している。さらに、このドアは、第1コンクリート板2Aと第2コンクリート板2Bとの間にガラス板16を配設して、このガラス板16を貫通孔15からドアの両面に表出させている。
本考案の請求項9の建物用のドアは、請求項3ないし8のいずれかに記載される建物用のドアであって、コンクリート板2をドアの中央部分に設けている。さらに、本考案の請求項10の建物用のドアは、請求項4ないし8のいずれかに記載される建物用のドアであって、コンクリート板2をドアの開口縁側の側部に設けている。
さらに、本考案の請求項11の建物用のドアは、請求項3に記載される建物用のドアであって、コンクリート板2の上下方向の幅を、ドア全体の上下方向の全長の20〜60%としている。さらにまた、本考案の請求項12の建物用のドアは、請求項4ないし8のいずれかに記載される建物用のドアであって、コンクリート板2の左右方向の幅を、ドア全体の左右方向の幅の5〜30%としている。
本考案の建物用のドアは、遮音性能を維持したまま、容易に製造ができる特長がある。それは、本考案の建物用のドアが、金属パネルの中間部分に、一端から他端まで延長してコンクリート板を固定しており、コンクリート板とその両側に位置する金属パネルとの音に対する共振周波数の相違によって、コインシデンス効果による遮音特性の悪化を有効に阻止しているからである。この構造の建物用のドアは、金属パネルとは異なる材質のコンクリート板を金属パネルの中間部分に配設することにより、太鼓のように表と裏で金属パネルが共振するのを有効に防止する。したがって、特定の周波数で遮音効果が失われるのを有効に阻止して、人間の耳の感度が高くなる周波数領域における音をも有効に遮音できる。さらに、本考案の建物用のドアは、金属パネルの中間部分にコンクリート板を固定する構造としているので、従来のように、金属パネルを波形に成形するドアに比べて、簡単かつ容易に製造できる特長もある。さらに、本考案の建物用のドアは、コンクリート板の表面模様や色彩を種々に変更することにより、極めて簡単にデザイン的に美しくでき、特に人目につきやすいドアの外観の意匠性を高めることができる特長もある。このように、本考案によれば、簡単に製造しながら遮音効果を維持し、しかも、意匠的により優れた外観にできる特長が実現できる。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本考案の技術思想を具体化するためのドアを例示するものであって、本考案はドアを以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、実用新案登録請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新案登録請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、本考案を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一つの部材で複数の要素を兼用する態様としてもよい。
本考案の一実施例に係る建物用のドアを図3ないし図6に示し、他の実施例に係る建物用のドアを図7ないし図12に示している。なお、これらの図に示すドアは、ドアの本体のみを示している。建物用のドアは、図示しないが、建物の開口部に固定されるドア枠に、蝶番を介して開閉自在に連結される。これらの図に示すドアは、一方の側面である垂直面の3カ所に蝶番17を固定している。
本考案の建物用のドアは、室内用のドア、あるいは室外、玄関用ドアなどいずれの用途においても使用できる。本考案の建物用のドアは、第1の面と第2の面からなるドアの両面に、表面材として第1金属パネル1Aと第2金属パネル1Bがそれぞれ固定される。以下、便宜上、第1金属パネル1Aを表側すなわち室外に近い側とし、第2金属パネル1Bを裏側、すなわち室内に近い側として区別する。ただ、両者を入れ替えても同様の効果を得られることは言うまでもない。
図3ないし図12に示す建物用のドアは、枠材5の両面に金属パネル1を固定しており、両側の金属パネル1の間に充填材6を配設している。枠材5は、金属製の型鋼を矩形状に連結したものである。縦枠5Aは、金属パネル1の両側を固定している。金属パネル1は、両側縁をU曲する形状に折曲しており、折曲縁で一対の縦枠5Aを挟着して固定している。横枠5Bも同様に、金属パネル1の上下縁をU曲する形状に折曲することで横枠5Bを挟着し、固定している。ドアの金属パネル1は、厚さを0.5〜1mmとする鋼板である。金属パネル1は、あらかじめ表面に表面層を設けている。表面層は、化粧シート又は塗膜である。表面層は、金属パネル1の全面に接着されて、ドアの表面を綺麗に装飾する。
さらに、図に示す建物用のドアは、金属パネル1の中間部分に、一端から他端まで延長してコンクリート板2を固定している。コンクリート板2は、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aの中間部分に固定され、あるいは、ドアの両面に固定している金属パネル1の中間部分に固定される。コンクリート板2は、金属パネル1をドアの上下あるいは左右に分割して設けられた中間部3、あるいは金属パネル1の表面に形成された凹部4に固定される。
図3ないし図5に示す建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの上下に位置する端部金属パネル1aに分割して、上下の端部金属パネル1aの間に中間部3を設けている。この中間部3にコンクリート板2を固定して、コンクリート板2と端部金属パネル1aとでドアの第1の面を閉塞している。
図7と図8に示す建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる中間部3を設けている。この中間部3にコンクリート板2を固定して、コンクリート板2と側部金属パネル1bとでドアの第1の面を閉塞している。
図9と図10に示す建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aの表面に、上下方向に延長して凹部4を成形しており、この凹部4にコンクリート板2を固定している。この凹部4は、図示しないが、金属パネルをNCターレットパンチプレス機でプレス加工して設けることができる。
さらに、図11と図12に示す建物用のドアは、ドアの第1の面に固定している第1金属パネル1Aをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる第1中間部3Aを設けると共に、第2の面に固定している第2金属パネル1Bをドアの左右に位置する側部金属パネル1bに分割して、左右の側部金属パネル1bの間に上下に伸びる第2中間部3Bを設けている。さらに、このドアは、第1中間部3Aに第1コンクリート板2Aを固定して、第1コンクリート板2Aと側部金属パネル1bとでドアの第1の面を閉塞すると共に、第2中間部3Bに第2コンクリート板2Bを固定して、第2コンクリート板2Bと側部金属パネル1bとでドアの第2の面を閉塞している。これらの図に示す建物用のドアは、第1中間部3Aと第2中間部3Bとを互いに対向する位置に設けているが、第1中間部と第2中間部は異なる位置に設けることもできる。
このように、金属パネル1の中間部分にコンクリート板2を固定して、ドアの面をコンクリート板2と金属パネル1との複合構造とするドアは、コンクリート板2と金属パネル1の音に対する共振周波数の相違で、コインシデンス効果による音の遮断特性の低下が防止される。それは、コンクリート板2と金属パネル1とが異なる材質であり、密度や硬度、剛性等において異なる特性を示すため、これらを複合して構成されるドアの面における共振が有効に防止されるからである。
以上の構造のドアは、ドアの全面に対するコンクリート板の面積比を大きくすることで、コインシデンス効果による音の遮断特性の低下を有効に防止できる。ただ、コンクリート板が広すぎると、ドア全体の重量が重くなる。したがって、コンクリート板は、遮音特性の低下防止とドアの重量の増加を考慮して、最適な広さに設計される。コンクリート板のドア全面に対する面積比は、5〜60%とすることができる。ただ、コンクリート板2と金属パネル1の音に対する共振周波数は、コンクリート板2を、図3に示すように左右の両端まで延長して配設するか、あるいは、図7、図9及び図11に示すように上下の両端まで延長して配設するかによっても変化する。したがって、図3に示すように、ドアの左右方向に延長して配設されるコンクリート板2は、上下方向の幅を、ドア全体の上下方向の全長の20〜60%、好ましくは、30〜40%とする。さらに、図7、図9及び図11に示すように、ドアの上下方向に延長して配設されるコンクリート板2は、コンクリート板2の左右方向の幅を、ドア全体の左右方向の幅の5〜30%、好ましくは、5〜10%とする。
一方、コンクリート板2は、その厚さによっても、音に対する共振周波数と重量とが変化する。したがって、コンクリート板2は、遮音特性の低下防止を考慮しながら、ドアの使用目的に応じて支障のない重量となるように最適な厚さに設計される。コンクリート板2の厚さは、たとえば、5mm〜20mmとすることができる。
さらに、コンクリート板2は、ドアの中央部分に配設することによって、最も効果的にコインシデンス効果による音の遮断特性の低下を有効に防止できる。したがって、コンクリート板2は、図3に示すように、ドアの上下の中央部分に配設することができ、また、図9と図11に示すように、ドアの左右の中央部分に配設することができる。ただ、コンクリート板2は、必ずしもドアの中央部分に配設する必要はなく、図7に示すように、ドアの開口縁側の側部に配設することも、図示しないが、ドアの回転中心側の側部に配設することも、さらにはドアの上端部や下端部に配設することもできる。
コンクリート板2は、超高強度高靱性コンクリート系素材で構成される。超高強度高靱性コンクリート系素材は、プラスチックや金属等を繊維状、紛状にしてセメントに混入したものである。超高強度高靱性コンクリート系素材を硬化させて形成されるコンクリートは、通常のコンクリートよりも高強度であり、強度あたりの重量が軽量であるという特長がある。よって薄い板状に形成して軽量かつ高強度にできる。また、硬化前のセメント状態では粘性が高いため、振動させて流動性を高めたゾル状にして成形する。これによって、微細な形状に成形することが可能となり、例えば表面に線条や凹凸の模様を形成することができる。コンクリート板は、図示しないが、その表面を打ちっ放しのコンクリートの表面状態としてコンクリートの質感を出すことも、木目調の模様と色彩として木の質感を出すことも、縞鋼板の模様と色彩として鉄板の質感を出すこともできる。さらに、コンクリート板は、その表面形状と着色する色調を種々に変更して、多彩な外観とすることができる。このコンクリート系素材として、太平洋セメント株式会社製DUCTAL(商標)が使用できる。
コンクリート板2は、ドアの外面側の金属パネル1に設けることが好ましい。それは、金属パネル1に固定されたコンクリート板2の表面が外側に表出するので、金属製のドアの表面に部分的にコンクリート板2が存在して、ドア表面の質感を多種多様にして意匠的に優れたドアとすることができるからである。さらに、侵入者に対しても、ドアが金属とコンクリートの複合体であることを知らせることで、侵入が困難であると推測させる効果も期待できる。
以上のコンクリート板2は、ドアの内部に配設された中間枠8に固定され、あるいは、金属パネル1に直接に固定される。図4に示すドアは、内部に水平方向に延長された中間枠8を固定しており、この中間枠8に止ネジ9を介して固定されている。中間枠8は、図3の鎖線で示すように、両端を縦枠5Aに固定しており、枠材5を補強している。止ネジ9は、コンクリート板2を貫通して開口されたネジ孔10に挿通されて、中間枠8にねじ込まれる。図に示す止ネジ9は、ドアの外側から内側に向かってねじ込まれており、頭部には化粧カバー11を装着して外観を良くしている。ただ、図示しないが、コンクリート板は、ネジ孔を開口することなく、止ネジをドアの内側から外側に向かってねじ込んで中間枠に固定することもできる。この止ネジは、先端がコンクリート板の表面から突出しない長さとする。
さらに、コンクリート板2は、接着材で金属パネル1に固定することもできる。図4に示す金属パネル1は、コンクリート板2の上下に位置する端部金属パネル1aの中間部3側の端部をドアの内部側に折曲加工すると共に、先端縁部をコンクリート板2の背面側に折曲加工して、コンクリート板2の背面に当接する連結面12を設けている。さらに、図8に示す金属パネル1は、コンクリート板2の左右に位置する側部金属パネル1bの中間部3側の端部をドアの内部側に折曲加工すると共に、先端縁部をコンクリート板2の背面側に折曲加工して、コンクリート板2の背面に当接する連結面12を設けている。これらの構造の金属パネル1は、連結面12に接着剤を介してコンクリート板2を固定することができる。さらに、図10に示す金属パネル1は、上下に延長して成形してなる凹部4の底面に、接着剤を介してコンクリート板2を固定することができる。さらに、図12に示す金属パネル1は、コンクリート板2の左右に位置する側部金属パネル1bの中間部3側の端縁部の表面に、接着剤を介してコンクリート板2を固定することができる。
コンクリート板2を金属パネル1に固定する接着材には、ゴム系または樹脂系の接着剤が好適に利用できる。樹脂系の接着剤として、エポキシ樹脂系の接着剤が最適である。エポキシ樹脂系接着剤は、優れた接着力を有すると共に、耐久性にも優れているからである。ただ、コンクリート板は、止ネジと接着材の両方で金属パネルに固定することもできる。
さらに、図9と図10に示す建物用のドアは、コンクリート板2に装飾材13を固定している。これらの図に示すコンクリート板2は、複数の貫通孔14を縦方向に離れて開口しており、これらの貫通孔14の内側に、装飾材13を固定して配設している。ただ、装飾材は、コンクリート板の表面に凹部を設けて、この凹部に接着剤で固定することもできる。これらの装飾材13には、コンクリートとは異なる材質であるガラス板、金属板、木板、プラスチック板等が使用できる。このように、コンクリートとは異なる材質の装飾材13を備えるコンクリート板2は、表面の質感を多種多様にできる特長がある。さらに、装飾材13は、種々に着色することができ、ドアの外観を多彩にして意匠的に優れたドアとすることができる。
さらに、図11と図12に示す建物用のドアは、第1中間部3Aに固定される第1コンクリート板2Aと第2中間部3Bに固定される第2コンクリート板2Bとに、互いに対向する位置に貫通孔15を開口している。図11に示すコンクリート板2は、複数の貫通孔15を縦方向に離して開口している。さらに、このドアは、第1コンクリート板2Aと第2コンクリート板2Bとの間にガラス板16を配設して、このガラス板16を貫通孔15からドアの両面に表出させている。このように、互いに対向するコンクリート板2の対向する位置に貫通孔15を開口して、これらの間にガラス板16を配設する構造は、このガラス板16を介して、ドアの一方の面から他方の面に光を透過させることができる。ガラス板16には、透明ガラス、すりガラス、モザイクガラス等のガラス板が目的に応じて好適に使用できる。また、このガラス板には、ワイヤー等を埋設してなる強化ガラスを使用して防犯対策を施すこともできる。
充填材6には、ハニカム構造体が使用できる。図に示す建物用のドアは、第1金属パネル1Aと第2金属パネル1Bの間にハニカム構造体としてハニカムコアを配設している。このハニカムコアは、難燃性の紙製で構成され、軽量である。また断面を蜂の巣状とすることで強度を高め、さらに各ハニカムが空気層を構成し、防音、断熱効果を得られる。このため、ドアを軽量、強固にできる。ハニカム構造体は軽量であるため、例えばドア全体を厚くするためにハニカム構造体を厚くしても、ドアの重量は軽量に維持できる。
さらに、建物用のドアは、図示しないが、蝶番と反対側の側縁部にドアノブや取っ手とドアロック機構が配設される。本考案は、ドアの構造に特長を有するものであって、ドアノブや取っ手及びドアロック機構に特長を有するものでない。したがって、ドアノブや取っ手及びドアロック機構の図示とその説明を省略する。ドアノブや取っ手及びドアロック機構には、現在開発され、あるいは将来開発されるものが適宜利用できる。ドアロック機構には、好ましくは、ピッキングやカム送り対策を施したシリンダ錠が使用できる。なお、以上の図に示すドアは、ドアノブや取っ手及びドアロック機構を設ける便宜上、蝶番17と反対側の側縁部に複数の貫通穴18を設けているが、これらの貫通穴18はコインシデンス効果による遮音特性の低下を防止するためのものではない。
建物用のドアの遮音特性を示すグラフである。 ラウドネス特性を示すグラフである。 本考案の一実施例にかかる建物用のドアの正面図である。 図3に示す建物用のドアのA−A線断面図である。 図3に示す建物用のドアのB−B線断面図である。 図3に示す建物用のドアのコンクリートパネルの拡大正面図である。 本考案の他の実施例にかかる建物用のドアの正面図である。 図7に示す建物用のドアのA−A線断面図である。 本考案の他の実施例にかかる建物用のドアの正面図である。 図9に示す建物用のドアのA−A線断面図である。 本考案の他の実施例にかかる建物用のドアの正面図である。 図11に示す建物用のドアのA−A線断面図である。
符号の説明
1…金属パネル 1A…第1金属パネル 1B…第2金属パネル
1a…端部金属パネル 1b…側部金属パネル
2…コンクリート板 2A…第1コンクリート板 2B…第2コンクリート板
3…中間部 3A…第1中間部 3B…第2中間部
4…凹部
5…枠材 5A…縦枠 5B…横枠
6…充填材
8…中間枠
9…止ネジ
10…ネジ孔
11…化粧カバー
12…連結面
13…装飾板
14…貫通孔
15…貫通孔
16…ガラス板
17…蝶番
18…貫通穴

Claims (12)

  1. 両面を金属パネル(1)とする建物用のドアであって、金属パネル(1)の中間部分に、一端から他端まで延長してコンクリート板(2)を固定しており、このコンクリート板(2)とその両側に位置する金属パネル(1)との音に対する共振周波数の相違で、コインシデンス効果による音の遮音特性の低下を防止するようにしてなる建物用のドア。
  2. コンクリート板(2)が、繊維を埋設して補強されたコンクリート板で、その厚さを5mm〜20mmとしている請求項1に記載される建物用のドア。
  3. ドアの両面を第1の面と第2の面としており、第1の面に固定している第1金属パネル(1A)をドアの上下に位置する端部金属パネル(1a)に分割して、上下の端部金属パネル(1a)の間に中間部(3)を設け、この中間部(3)にコンクリート板(2)を固定して、コンクリート板(2)と端部金属パネル(1a)とでドアの第1の面を閉塞してなる請求項1または2に記載される建物用のドア。
  4. ドアの両面を第1の面と第2の面としており、第1の面に固定している第1金属パネル(1A)をドアの左右に位置する側部金属パネル(1b)に分割して、左右の側部金属パネル(1b)の間に上下に伸びる中間部(3)を設け、この中間部(3)にコンクリート板(2)を固定して、コンクリート板(2)と側部金属パネル(1b)とでとドアの第1の面を閉塞してなる請求項1または2に記載される建物用のドア。
  5. ドアの両面を第1の面と第2の面としており、第1の面に固定している第1金属パネル(1A)の表面に、上下方向に延長して凹部(4)を成形すると共に、この凹部(4)にコンクリート板(2)を固定してなる請求項1または2に記載される建物用のドア。
  6. ドアの両面を第1の面と第2の面としており、第1の面に固定している第1金属パネル(1A)をドアの左右に位置する側部金属パネル(1b)に分割して、左右の側部金属パネル(1b)の間に上下に伸びる第1中間部(3A)を設けると共に、第2の面に固定している第2金属パネル(1B)をドアの左右に位置する側部金属パネル(1b)に分割して、左右の側部金属パネル(1b)の間に上下に伸びる第2中間部(3B)を設けており、
    第1中間部(3A)に第1コンクリート板(2A)を固定して、第1コンクリート板(2A)と側部金属パネル(1b)とでドアの第1の面を閉塞すると共に、第2中間部(3B)に第2コンクリート板(2B)を固定して、第2コンクリート板(2B)と側部金属パネル(1b)とでドアの第2の面を閉塞してなる請求項1または2に記載される建物用のドア。
  7. 第1中間部(3A)と第2中間部(3B)とを互いに対向する位置に設けてなる請求項6に記載される建物用のドア。
  8. 第1中間部(3A)に固定される第1コンクリート板(2A)と第2中間部(3B)に固定される第2コンクリート板(2B)とが、互いに対向する位置に貫通孔(15)を開口しており、第1コンクリート板(2A)と第2コンクリート板(2B)との間にガラス板(16)を配設して、このガラス板(16)を貫通孔(15)からドアの両面に表出させてなる請求項7に記載される建物用のドア。
  9. コンクリート板(2)をドアの中央部分に設けてなる請求項3ないし8のいずれかに記載される建物用のドア。
  10. コンクリート板(2)をドアの開口縁側の側部に設けてなる請求項4ないし8のいずれかに記載される建物用のドア。
  11. コンクリート板(2)の上下方向の幅が、ドア全体の上下方向の全長の20〜60%である請求項3に記載される建物用のドア。
  12. コンクリート板(2)の左右方向の幅が、ドア全体の左右方向の幅の5〜30%である請求項4ないし8のいずれかに記載される建物用のドア。
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