JP7322659B2 - エンジンの始動制御装置及び、始動制御方法 - Google Patents

エンジンの始動制御装置及び、始動制御方法 Download PDF

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本開示は、エンジンの始動制御装置及び、始動制御方法に関し、特に、ギヤ式スタータとベルト式スタータとを備えるエンジンの始動制御装置及び、始動制御方法に関するものである。
例えば、特許文献1には、エンジンをクランキングさせるスタータモータとして、ギヤ式スタータとベルト式スタータとを備える構造が開示されている。
特開2003-328907号公報
上記文献記載の技術では、バッテリ電圧が基準電圧以上の場合には、ベルト式スタータのみでエンジンを始動させ、バッテリ電圧が基準電圧未満の場合には、ベルト式スタータとギヤ式スタータとを併用することにより、エンジンを始動させている。しかしながら、バッテリ電圧が基準電圧以上にあっても、車両の周囲温度が極低温時等、低温環境下でエンジンを始動させる場合には、エンジンを効果的に始動させられない場合がある。
本開示の技術は、周辺温度が低い状態にあっても、エンジンを効果的に始動させることができる始動制御装置及び、始動制御方法を提供することを目的とする。
本開示の装置は、エンジンのクランクシャフトに対して、少なくとも噛合ギヤを介して始動回転力を伝達可能なギヤ式スタータと、前記クランクシャフトに対して、少なくともベルトを介して始動回転力を伝達可能なベルト式スタータとを備える車両の始動制御装置であって、前記車両の周囲温度の指標値を取得する周辺温度指標値取得部と、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記周辺温度指標値取得部により取得される指標値が所定の下限温度閾値よりも高い場合には、前記ギヤ式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる一方、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記周辺温度指標値取得部により取得される指標値が前記下限温度閾値以下の場合には、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる始動制御部と、を備えることを特徴とする。
また、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータに電力を供給可能なバッテリの残容量を取得する残容量取得部をさらに備え、前記始動制御部は、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記残容量取得部により取得される残容量が所定の下限残容量閾値以下の場合も、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させることが好ましい。
また、前記エンジンの回転抵抗の指標値を取得する回転抵抗指標値取得部をさら備え、前記始動制御部は、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記回転抵抗指標値取得部により取得される指標値が所定の下限抵抗閾値よりも小さい場合には、前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させることが好ましい。
また、前記回転抵抗指標値取得部は、前記エンジンの冷却水温又は潤滑油温を回転抵抗の指標値として取得することが好ましい。
本開示の方法は、エンジンのクランクシャフトに対して、少なくとも噛合ギヤを介して始動回転力を伝達可能なギヤ式スタータと、前記クランクシャフトに対して、少なくともベルトを介して始動回転力を伝達可能なベルト式スタータとを備える車両の始動制御方法であって、前記車両の周囲温度の指標値を取得し、前記エンジンの始動指令がなされた際に取得した前記指標値が所定の下限閾値よりも高い場合には、前記ギヤ式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる一方、前記エンジンの始動指令がなされた際に取得した前記指標値が前記下限閾値以下の場合には、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させることを特徴とする。
本開示の技術によれば、周辺温度が低い状態にあっても、エンジンを効果的に始動させることができる始動制御装置及び、始動制御方法を提供することができる。
本実施形態に係る車両の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る制御装置及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。 本実施形態に係るスタータ選択制御の処理の流れを説明するフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係エンジンの始動制御装置及び、始動制御方法を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[車両]
図1は、本実施形態に係る車両1の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。
図1に示すように、車両1は、駆動力源としてエンジン10及び、電動発電機9を搭載したハイブリッド車両(HEV)である。エンジン10のクランクシャフト11には、クラッチ装置2を介して電動発電機9が断接可能に接続されている。電動発電機9には、変速機3の入力軸が接続されている。変速機3の出力軸には、プロペラシャフト4、デファレンシャルギヤ装置5及び、左右の駆動軸6L,6Rを介して左右の駆動輪7L,7Rがそれぞれ接続されている。なお、車両1は、後輪駆動車に限定されず、前輪駆動車、四輪駆動車、或いは、後二軸駆動車等であってもよい。
バッテリユニット50は、高電圧バッテリ19と、DC/DCコンバータ17と、低電圧バッテリ16とを備えている。低電圧バッテリ16の定格電圧は、24V又は12Vの何れであってもよい。また、高電圧バッテリ19の定格電圧は、200や48Vに限定されず、低電圧バッテリ16よりも高い他の定格電圧を適用することも可能である。23、高電圧バッテリー24、DC/DCコンバーター25及び低電圧バッテリー26とを有している。
高電圧バッテリー24としては、リチウムイオンバッテリーやニッケル水素バッテリーなどが好ましく例示される。また、低電圧バッテリー26には鉛バッテリーが用いられる。
DC/DCコンバーター25は、高電圧バッテリー24と低電圧バッテリー26との間における充放電の方向及び出力電圧を制御する機能を有している。また、低電圧バッテリー26は、各種の車両電装品27やHEVの車室内を暖房する電熱ヒーター47に電力を供給する。
電動発電機9は、変速機3との間に介装さている。電動発電機9は、インバータ18を介してバッテリユニット50に接続されている。電動発電機9は、車両1の制動時には発電機として駆動する。電動発電機9により発電された回生電力は、バッテリ残容量(State Of Charge:以下、SOC)に応じて高電圧バッテリ19や、低電圧バッテリ16に蓄電されたり、或いは、不図示の電装品に供給されたりする。また、電動発電機9は、車両1の加速走行時等には、高電圧バッテリ19から供給される電力により電動機として力行駆動する。電動発電機9の出力トルクは、変速機3から、プロペラシャフト4等を介して駆動輪7L,7Rに伝達される。
なお、電動発電機9の配置位置は、図示例に限定されず、駆動軸6L,6Rと切り離してエンジン10を始動できる位置であれば、例えば、エンジン10とクラッチ装置2との間等、他の構成であってもよい。また、電動発電機9は必須ではなく、後述するオルタネータ15により代用することも可能である。また、車両1は、ハイブリッド車両に限定されず、エンジン10のみを駆動力源とするエンジン車両であってもよい。
エンジン10は、主としてシリンダヘッドCH及び、何れも不図示のシリンダブロックやクランクケース等で構成されたエンジン本体部を有する。シリンダブロックには、複数の気筒Cが設けられており、各気筒Cには、図示しないピストンが往復移動自在に収容されている。ピストンは、不図示のコネクティングロッドやクランクアーム等を介してクランクシャフト11に連結されており、ピストンの往復運動が回転運動に変換されてクランクシャフト11に伝達されるようになっている。
なお、エンジン10は、図示例の直列多気筒エンジンに限定されず、V型エンジン或は水平対向型エンジン等であってもよい。また、エンジン10は、多気筒エンジンに限定されず、単気筒エンジンであってもよい。
クランクシャフト11には、駆動プーリ12が設けられている。駆動プーリ12には、ベルト13及び、従動プーリ14を介してオルタネータ15が接続されている。オルタネータ15は、インバータ18を介してバッテリユニット50に接続されている。オルタネータ15により発電される電力は、SOCに応じて高電圧バッテリ19や、低電圧バッテリ16に蓄電されたり、或いは、不図示の電装品に供給されたりする。また、オルタネータ15は、制御装置100からの指令に応じて、高電圧バッテリ19から供給される電力により電動機として駆動し、クランクシャフト11をクランキングさせる。なお、以下の説明において、オルタネータ15をベルト式スタータという。クランクシャフト11を駆ランキングさせる構成は、オルタネータ15に限定されず、車両1が変速機3よりも入力側(エンジン10側)に電動発電機9を備えるハイブリッド車両であれば、変速機3をニュートラル状態とし、電動発電機9を電動機として駆動させることによりクランクシャフト11をクランキングさせてもよい。
シリンダヘッドCHの吸気側の側部には、不図示の吸気ポートに吸気を分配する吸気マニホールド20が設けられている。吸気マニホールド20には、吸気上流側から順に、エアクリーナ21、上流吸気通路22、過給機40のコンプレッサ42、下流吸気通路23等が接続されている。下流吸気通路23には、コンプレッサ42により圧送される吸気を冷却するインタークーラ24が設けられている。インタークーラ24は、水冷式又は空冷式の何れであってもよい。
シリンダヘッドCHの排気側の側部には、各気筒Cから不図示の排気ポートを介して排出される排気を集合させる排気マニホールド30が設けられている。排気マニホールド30には、排気上流側から順に、上流排気通路31、過給機40のタービン41、下流排気通路32等が接続されている。なお、過給機40のタービンハウジングを排気マニホールド30に直接接続する場合には、上流排気通路31を省略してもよい。
過給機40は、排気により駆動するタービン41と、タービン41にターボ軸43で一体回転可能に連結されたコンプレッサ42とを備えている。なお、過給機40は、図示例のコンベンショナルタイプに限定されず、可変翼を備える可変容量型タイプであってもよい。
エンジン10のクランクシャフト11には、フライホイール70が一体回転可能に設けられている。また、フライホイール70の外周には、ピニオンギヤ72と噛合するリングギヤ71が設けられている。ピニオンギヤ72には、不図示のワンウェイクラッチを介してスタータモータ74(以下、ギヤ式スタータという)が接続されている。ギヤ式スタータ74は、エンジン10の始動時には、例えば、低電圧バッテリ16から供給される電力により駆動し、クランクシャフト11をクランキングさせる。ギヤ式スタータ74の駆動は、制御装置100からの指令に応じて制御される。
冷却水循環装置60は、冷却水を外気との熱交換により冷却するラジエータ61と、シリンダブロックに形成されたウォータジャケット62と、ウォータジャケット62の出口部とラジエータ61の入口部とを接続する上流配管63と、ラジエータ61の出口部とウォータジャケット62の入口部とを接続する下流配管64と、上流配管63と下流配管64とを接続してラジエータ61を迂回するバイパス配管65と、上流配管63とバイパス配管65との分岐部に設けられたサーモスタット66と、冷却水を圧送する圧送ポンプ67とを備えている。
エンジン10には、各種センサ類が設けられている。水温センサ90は、上流配管63のウォータジャケット62出口部近傍に設けられ、ウォータジャケット62から上流配管63に流れ込む冷却水の温度(以下、冷却水温TW)を取得する。吸入空気温度センサ91は、エアクリーナ21の直下流の上流吸気通路22に設けられ、エアクリーナ21から上流吸気通路22に導入される空気の温度(以下、空気温度TA)を取得する。低電圧SOCセンサ92は、低電圧バッテリ16の電流と電圧と温度とを用いて低電圧バッテリ16のSOCを取得する。高電圧SOCセンサ93は、高電圧バッテリ19の電流と電圧と温度とを用いて高電圧バッテリ19のSOCを取得する。エンジン回転数センサ94は、エンジン10のクランクシャフト11からエンジン回転数Neを検出する。アクセル開度センサ95は、図示しないアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度Qを検出する。車速センサ96は、プロペラシャフト4等から車両1の車速Vを検出する。ブレーキペダルセンサ97は、不図示のブレーキペダルの踏み込み(ON/OFF)を検出する。これら各センサ90~97のセンサ値は、電気的に接続された制御装置100に送信される。
[制御装置]
図2は、本実施形態に係る制御装置100及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。
制御装置100は、例えば、コンピュータ等の演算を行う装置であり、互いにバス等で接続されたCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備え、プログラムを実行する。
また、制御装置100は、プログラムの実行により、周辺温度指標値取得部110と、回転抵抗指標値取得部120と、エンジン始動指令判定部130と、スタータ選択制御部140とを備える装置として機能する。これら各機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアである制御装置100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
周辺温度指標値取得部110は、車両1の周囲温度の指標値を取得する。具体的には、温度指標値取得部110は、車両1の周囲温度の指標値として、吸入空気温度センサ91から送信される空気温度TAを取得する。周辺温度指標値取得部110により取得される空気温度TAは、スタータ選択制御部140に送信される。なお、車両1の周囲温度の指標値は、車両1が外気温度センサを備えていれば、当該外気温度センサにより取得してもよい。
回転抵抗指標値取得部120は、エンジン10のフリクション等に起因する回転抵抗の指標値を取得する。具体的には、回転抵抗指標値取得部120は、エンジン10の回転抵抗の指標値として、水温センサ90から送信される冷却水温TWを取得する。回転抵抗指標値取得部120により取得される冷却水温TWは、スタータ選択制御部140に送信される。なお、エンジン10の回転抵抗の指標値は、エンジン10の潤滑油の油温を検出する油温センサを備えていれば、当該油温センサにより取得してもよい。
エンジン始動指令判定部130(本開示の始動制御部の一部)は、イグニッションスイッチ80がON操作されたことを検知すると、エンジン10の始動指令がなされたと判定する。エンジン始動指令判定部130による判定結果は、スタータ選択決定部140に送信される。なお、車両1がアイドリングストップ機能を備えていれば、アイドリングストップが解除された場合も、エンジン10の始動指令がなされたと判定してもよい。アイドリングストップが解除されたか否かは、例えば、アイドリングストップ中に、不図示のブレーキペダルの踏み込みが解除されたことをブレーキペダルセンサ97によって検知することにより判定すればよい。
スタータ選択制御部140(本開示の始動制御部の一部)は、エンジン始動指令判定部130によりエンジン10の始動指令がなされたと判定されると、(1)エンジン10をベルト式スタータ15の始動回転力のみにより始動させるか、或いは、(2)エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力のみにより始動させるか、或いは、(3)エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力に加え、ベルト式スタータ15の始動回転力でアシストすることにより始動させるかを決定するスタータ選択制御を実施する。
具体的には、スタータ選択制御部140は、回転抵抗指標値取得部120から送信される冷却水温TWが所定の閾値水温(例えば、約60℃)を超えている場合には、エンジン10をベルト式スタータ15の始動回転力のみにより始動させるように、ベルト式スタータ15の駆動を制御する。
このように、エンジン10のフリクションが小さい状態でエンジン10を始動させる場合(例えば、暖機完了後のアイドリングストップからの始動時や、短時間停車後の再始動時等)には、ベルト式スタータ15の始動回転力のみを用いることで、エンジン10を低振動、且つ、迅速に始動させることが可能になる。
また、スタータ選択制御部140は、回転抵抗指標値取得部120から送信される冷却水温TWが閾値水温以下であり、且つ、周辺温度指標値取得部110から送信される空気温度TAが所定の閾値空気温度(例えば、約-20℃)を超えており、且つ、低電圧SOCセンサ92から送信されるSOCが所定の閾値SOC(例えば、約80%)を超えている場合には、エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力のみにより始動させるように、ギヤ式スタータ74の駆動を制御する。
このように、エンジン10のフリクションは大きいが、バッテリSOCが十分にある状態でエンジン10を始動させる場合には、ギヤ式スタータ74の始動回転力のみを用いることで、エンジン10を確実に始動させることが可能になる。
また、スタータ選択制御部140は、回転抵抗指標値取得部120から送信される冷却水温TWが閾値水温以下の状態において、周辺温度指標値取得部110から送信される空気温度TAが所定の閾値空気温度以下の場合、又は、低電圧SOCセンサ92から送信されるSOCが所定の閾値SOC以下の場合には、エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力に加え、ベルト式スタータ15の始動回転力でアシストして始動させるように、ギヤ式スタータ74及び、ベルト式スタータ15の駆動を制御する。
このように、エンジン10のフリクションが大きく、且つ、周辺温度が低い状態、或いは、エンジン10のフリクションが大きく、且つ、バッテリSOCが減少している状態で、エンジン10を始動させる場合には、ギヤ式スタータ74の始動回転力のみならず、ベルト式スタータ15の始動回転力をアシスト付与することで、エンジン10を始動に必要な回転速度まで迅速に上昇させることが可能になる。
次に、図3に基づいて、スタータ選択制御の処理の流れについて説明する。
ステップS110では、エンジン10の始動指令がなされたか否かを判定する。始動指令がなされた場合(Yes)、本制御はステップS120の処理に進む。一方、始動指令がなされていない場合(No)、本制御はリターンされる。
ステップS120では、回転抵抗指標値取得部120から送信される冷却水温TWが所定の閾値水温以下であるか否かを判定する。冷却水温TWが所定の閾値水温以下の場合(Yes)、本制御はステップS130の処理に進む。一方、冷却水温TWが所定の閾値水温よりも高い場合(No)、本制御はステップS150の処理に進む。
ステップS150では、エンジン10をベルト式スタータ15の始動回転力のみによりクランキングさせるように、ベルト式スタータ15の駆動を制御する。次いで、ステップS170では、エンジン10が燃料の自己着火により完爆したか否かを判定し、肯定の場合、本制御はリターンされる。
ステップS130では、周辺温度指標値取得部110から送信される空気温度TAが所定の閾値空気温度以下である第1条件、及び、低電圧SOCセンサ92から送信される低電圧バッテリ16のSOCが所定の閾値SOC以下である第2条件が成立するか否かを判定する。第1条件及び、第2条件の何れもが成立しない場合(No)、本制御はステップS160の処理に進む。一方、第1条件又は、第2条件の何れかが成立する場合(Yes)、本制御はステップS140の処理に進む。
ステップS160では、エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力のみによりクランキングさせるように、ギヤ式スタータ74の駆動を制御する。次いで、ステップS170では、エンジン10が燃料の自己着火により完爆したか否かを判定し、肯定の場合、本制御はリターンされる。
ステップS140では、エンジン10をギヤ式スタータ74の始動回転力及び、ベルト式スタータ15の始動回転力でクランキングさせるように、これらギヤ式スタータ74及び、ベルト式スタータ15の駆動を制御する。次いで、ステップS170では、エンジン10が燃料の自己着火により完爆したか否かを判定し、肯定の場合、本制御はリターンされる。
以上詳述した本実施形態によれば、エンジン10のフリクションが小さい状態でエンジン10を始動させる場合には、ベルト式スタータ15の始動回転力のみでエンジン10をクランキングさせるように構成されている。これにより、エンジン10を低振動、且つ、迅速に始動させることが可能になる。
また、エンジン10のフリクションは大きいが、バッテリSOCが十分にある状態でエンジン10を始動させる場合には、ギヤ式スタータ74の始動回転力のみでエンジン10をクランキングさせるように構成されている。これにより、エンジン10のフリクションが大きい状態においても、エンジン10を確実に始動させることが可能になる。
また、エンジン10のフリクションが大きく、且つ、周辺温度が低い状態、或いは、エンジン10のフリクションが大きく、且つ、バッテリSOCが減少している状態で、エンジン10を始動させる場合には、ギヤ式スタータ74の始動回転力のみならず、ベルト式スタータ15の始動回転力をアシスト付与することにより、エンジン10をクランキングさせるように構成されている。これにより、エンジン10の始動に厳しい条件下においても、エンジン10を始動に必要な回転速度まで迅速に上昇させることができ、エンジン10をギヤ式スタータ74及び、ベルト式スタータ15の始動回転力によって確実に始動させることが可能になる。
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
1 車両
9 電動発電機
10 エンジン
11 クランクシャフト
12 駆動プーリ
13 ベルト
14 従動プーリ
15 ベルト式スタータ
16 低電圧バッテリ
19 高電圧バッテリ
20 吸気マニホールド
30 排気マニホールド
40 過給機
50 バッテリユニット
70 フライホイール
72 ピニオンギヤ
74 ギヤ式スタータ
100 制御装置
110 周辺温度指標値取得部
120 回転抵抗指標値取得部
130 エンジン始動指令判定部(始動制御部)
140 スタータ選択制御部(始動制御部)

Claims (5)

  1. エンジンのクランクシャフトに対して、少なくとも噛合ギヤを介して始動回転力を伝達可能なギヤ式スタータと、前記クランクシャフトに対して、少なくともベルトを介して始動回転力を伝達可能なベルト式スタータとを備える車両の始動制御装置であって、
    前記車両の周囲温度の指標値を取得する周辺温度指標値取得部と、
    前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記周辺温度指標値取得部により取得される指標値が所定の下限温度閾値よりも高い場合には、前記ギヤ式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる一方、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記周辺温度指標値取得部により取得される指標値が前記下限温度閾値以下の場合には、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる始動制御部と、を備える
    ことを特徴とする車両の始動制御装置。
  2. 前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータに電力を供給可能なバッテリの残容量を取得する残容量取得部をさらに備え、
    前記始動制御部は、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記残容量取得部により取得される残容量が所定の下限残容量閾値以下の場合も、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる
    請求項1に記載の車両の始動制御装置。
  3. 前記エンジンの回転抵抗の指標値を取得する回転抵抗指標値取得部をさら備え、
    前記始動制御部は、前記エンジンの始動指令がなされた際に、前記回転抵抗指標値取得部により取得される指標値が所定の下限抵抗閾値よりも小さい場合には、前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる
    請求項1又は2に記載の車両の始動制御装置。
  4. 前記回転抵抗指標値取得部は、前記エンジンの冷却水温又は潤滑油温を回転抵抗の指標値として取得する
    請求項3に記載の車両の始動制御装置。
  5. エンジンのクランクシャフトに対して、少なくとも噛合ギヤを介して始動回転力を伝達可能なギヤ式スタータと、前記クランクシャフトに対して、少なくともベルトを介して始動回転力を伝達可能なベルト式スタータとを備える車両の始動制御方法であって、
    前記車両の周囲温度の指標値を取得し、前記エンジンの始動指令がなされた際に取得した前記指標値が所定の下限閾値よりも高い場合には、前記ギヤ式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる一方、前記エンジンの始動指令がなされた際に取得した前記指標値が前記下限閾値以下の場合には、前記ギヤ式スタータ及び前記ベルト式スタータを駆動させ、前記クランクシャフトに始動回転力を伝達することにより前記エンジンを始動させる
    ことを特徴とする車両の始動制御方法。
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Citations (8)

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