JP7316131B2 - ミシンの糸巻き装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミシンに搭載される糸巻き装置に関する。
従来、ミシンに搭載されている糸巻き装置は、ミシンの上軸に装備された駆動プーリに外周が当接する駆動車輪と、駆動車輪と一体的に回転を行う糸巻き軸と、糸巻き軸を回転可能に支持する回動腕と、糸巻き軸にセットされたボビンに巻かれた下糸に外接する糸巻きレバーと、糸巻きレバーと同軸上で回動動作を行うカム部材と、カム部材の突起が嵌合する凹部を有し、回動腕と一体的に連結されたカム従節体とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上記糸巻き装置では、糸巻き軸にセットされたボビンに対して、ミシンの上軸から駆動プーリ及び駆動車輪を介してトルクが伝達され、下糸の巻き付けが行われると、その巻き付け量に応じて糸巻きレバーが徐々に回動し、規定量に達すると、カム部材の突起がカム従節体の凹部に嵌合し、カム従節体と回動腕が回動して、駆動車輪が駆動プーリから離れて糸巻きが終了されるようになっている。
特開2008-29381号公報
しかしながら、従来の糸巻き装置は、糸巻きの駆動源としてミシンモーターの出力を利用するため、糸巻きを行うためにミシン全体を駆動させなければならず、煩雑であった。
本発明は、ミシンの動作を伴わずにボビンの糸巻きを可能とすることをその目的とする。
請求項1記載の発明は、ミシンの糸巻き装置において、
ボビンを保持する糸巻き軸と、
前記糸巻き軸に回転力を付与する糸巻きモーターと、
前記糸巻きモーターの回転数を検出する回転数検出部と、
前記糸巻き軸と連動回転を行い、外周に回転を制止させるための制止用凹部が形成された回転体と、
一端側に前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外周部に当接するレバー部を有し、他端側に前記制止用凹部に嵌まって前記回転体の回転を制止する爪部を有し、前記レバー部と前記爪部の間に設けられた支軸を有し、前記支軸を中心に回動可能なボビンレバーとを備えたミシンの糸巻き装置において、
前記ボビンレバーは、前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値に達すると前記爪部が前記回転体に向かって回動し、
前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第一の規定値よりも小さい第二の規定値に達すると、糸巻き開始時の第一の巻き取り速度よりも低速な第二の巻き取り速度に減速するように前記糸巻きモーターを制御し、前記回転数検出部の検出回転数に基づく回転速度が前記第二の巻き取り速度よりも低速な停止判定速度未満になると、当該停止判定速度よりも低速な停止直前速度で規定回数又は規定時間の回転を行ってから停止するように前記糸巻きモーターを制御する制御装置を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のミシンの糸巻き装置において、
前記制御装置は、前記回転数検出部の検出回転数に基づく回転速度が前記停止判定速度未満になると、前記規定回数又は前記規定時間として、少なくとも前記回転体が一回転分の回転を行うか又は一回転する時間が経過してから停止するように前記糸巻きモーターを制御することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のミシンの糸巻き装置において、
前記ボビンレバーに設けられた被検出部を検出して検出信号を出力可能な検出手段を備え、
前記制御装置は、前記検出手段から出力される検出信号に応じて、前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第二の規定値に達したことを判断することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のミシンの糸巻き装置において、
前記爪部が前記回転体に向かって回動する方向へ弾性力を付与するねじりコイルバネと、
糸巻き開始時に前記ボビンレバーを吸着保持する吸着用磁石とを備え、
前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第一の規定値に達すると、前記吸着用磁石が前記ボビンレバーを吸着保持する力が前記ねじりコイルバネの弾性力に負けて、前記爪部が前記回転体に向かって回動することを特徴とする。
本発明は、ミシンモーターとは別に糸巻きモーターによりボビンの糸巻きを行うので、ミシンの動作を伴わずにボビンの糸巻きを実施することが可能となる。
さらに、本発明では、ボビンレバーの係止爪が回転体の制止用凹部に嵌まることで糸巻き軸を停止させることを前提とするが、係止爪が回転体の制止用凹部に嵌まり損ねた場合でも、その際に生じる減速を停止判定速度未満になるか否かの判定によって捉え、停止直前速度にまで減速するので、係止爪が回転体の制止用凹部に嵌まるように促すことが可能となり、より確実なモーター停止を実現することができる。従って、目標とする糸巻き量で糸巻きを終了することができ、ボビンへの縫い糸の巻き過ぎの発生を十分に低減して、適正量の糸巻きを行うことが可能となる。
発明の実施形態であるミシンの糸巻き装置の斜視図である。 糸巻き開始時における糸巻き装置の一部の構成を省略した平面図である。 糸巻き開始時における糸巻き装置の一部の構成を省略した底面図である。 糸巻き終了時における糸巻き装置の一部の構成を省略した平面図である。 糸巻き終了時における糸巻き装置の一部の構成を省略した底面図である。 糸巻き装置の制御系を示すブロック図である。 糸巻き制御のフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明にかかるミシンの糸巻き装置について説明する。図1は糸巻き装置10の斜視図、図2は糸巻き開始時における糸巻き装置10の一部の構成を省略した平面図、図3は底面図、図4は糸巻き終了時における糸巻き装置10の一部の構成を省略した平面図、図5は底面図、図6は糸巻き装置10の制御系を示すブロック図である。
糸巻き装置10は、ミシンのフレームにおけるミシンアーム部の上部に設けられる。また、糸巻き装置10は、ミシンの縫製駆動源であるミシンモーターの動力を利用することなく、独立した糸巻きを行うための駆動源である糸巻きモーター11を内蔵している。
糸巻き装置10は、ボビンを保持する糸巻き軸20と、糸巻き軸20に回転力を付与する糸巻きモーター11と、糸巻きモーター11の回転数を検出する回転数検出部として後述するコントローラー52に内蔵されたエンコーダー12と、糸巻き軸20と連動回転を行い、外周に回転を制止させるための制止用凹部としての制止溝31が形成された回転体としてのギアカバー30と、糸巻き軸20に保持されたボビン(図示略)に巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値に達するとギアカバー30に向かって回動するボビンレバー40と、糸巻きモーター11の駆動制御を行う制御装置としての基板50と、ボビンを載置する台座13と、糸巻きモーター11及びギアカバー30を格納する筐体14とを備えている。
なお、糸巻き装置10では、糸巻き軸20が中心に配置されている。図1に示すように、この糸巻き軸20の中心を糸巻き装置10の中心線Cとし、中心線Cに沿った方向の一方(台座13側)を「上」、他方(基板50側)を「下」として以下の説明を行う。
糸巻き軸20は、図1に示すように、上端部が台座13の中心を上方に貫通し、当該上端部には、直径方向に沿ってスリット21が形成されている。そして、スリット21内には、図2及び図4に示すように、糸巻き軸20を中心とする半径方向外側に突出した板状のボビン保持部材22が装備されている。この糸巻き軸20は、台座13から上方に突出した上端部をボビンの中心孔に挿入することで、ボビンの保持を行う。ボビン保持部材22は、図示しないバネ部材により背圧を受けて半径方向外側に突出しているので、ボビンの中心孔に糸巻き軸20の上端部が挿入されることにより、バネ部材がボビンの溝にはまりボビンを保持する。
また、糸巻き軸20の下端部は、図示しない遊星歯車機構を介して、糸巻きモーター11の出力軸に連結されており、糸巻きモーター11の出力回転速度を例えば、6分の一に減速して回転を行う。
糸巻きモーター11は、三相モーターを例示するが、回転速度を任意に制御可能なあらゆるモーターを使用することができる。糸巻きモーター11は、筐体14の内部に格納されている。
ボビンレバー40は、図2及び図4に示すように、筐体14の上面部における半径方向外縁部に配置されている。ボビンレバー40は、長穴41を介して、筐体14を上下に貫通する支軸42にナット43の締結によって固定されており、ボビンレバー40と支軸42は一体的に回動動作を行う。
ボビンレバー40は、支軸42を介して、レバー部44と、爪部45の二部材が一体化して形成されており、ナット43の締結により、これらの部材が一体的となって支軸42を回転中心に回動動作を行う。なお、レバー部44と爪部45とは、支軸42を中心とする異なる半径方向に延在しているが、以下の説明では、ボビンレバー40の一端側をレバー部44、他端側を爪部45とする。
レバー部44は、糸巻き軸20を中心とする半径方向内側に向かって凸となる屈曲部441と、当該屈曲部441から半径方向外側に延出された操作部442とを有している。
ボビンレバー40の屈曲部441は、糸巻き軸20に装着されたボビンの鍔と鍔の間に挿入可能であり、ボビンの軸部に巻かれた縫い糸の外周部分に当接する配置となっている(図2の位置)。従って、屈曲部441は、ボビンの縫い糸の巻き量が増えるに従って縫い糸に押し戻されて、図2及び図4における時計方向に回動する(図4の位置)。
操作部442は、筐体14の外周よりも外側まで延出されており、作業者が操作部442からボビンレバー40の回動操作を入力する。なお、糸巻き開始時には、作業者は、図2に示すように、屈曲部441がボビンの中心側に入り込むように、操作部442を反時計方向に回動操作する。
また、ボビンレバー40のレバー部44に形成された長穴41は、ナット43を緩めた状態で、屈曲部441を半径方向に沿って移動させることができ、径のサイズが異なるボビンの場合でも、巻かれた縫い糸に屈曲部441が良好に押し戻されるように調節を行うことができる。
爪部45は、図4に示すように、ギアカバー30に形成された制止溝31に挿入可能な係止爪451が形成されている。係止爪451は、爪の先端部が、糸巻き軸20を中心とする半径方向内側を向いている。
これに対して、ギアカバー30は、平面視略円形であって、その中心を糸巻き軸20が貫通すると共に固定されており、ギアカバー30と糸巻き軸20とは一体的に回転を行う。制止溝31は、ギアカバー30の外周において、糸巻き軸20を中心とする半径方向内側に凹状となるように形成されている。
図2における矢印Tは、糸巻き時における糸巻き軸20及びギアカバー30の回転方向を示している。
ギアカバー30は、制止溝31を挟んで糸巻き時の回転方向Tにおける上流側に比べて、下流側の外径が大きくなっている膨出部32が形成されている。このため、ボビンレバー40の回動により係止爪451がギアカバー30側に前進し、回転しているギアカバー30の制止溝31以外の外周部分に当接すると、係止爪451はギアカバー30の外周部分に摺動しつつ、膨出部32に衝突して制止溝31に突入する。そして、これにより、ギアカバー30を介して糸巻き軸20の回転を制止する。
また、ボビンレバー40の支軸42には、図1に示すように、ねじりコイルバネ46が装備されており、ボビンレバー40の係止爪451が糸巻き軸20を中心とする半径方向内側に向かって回動する方向に弾性力が付与されている。
さらに、支軸42は、その下端部に作動腕47が固定的に装備されている。作動腕47は、筐体14の底面と基板50の上面との間において、支軸42を中心とする半径方向外側に延出されており、支軸42及びボビンレバー40と一体的に回動動作を行う。
作動腕47は、磁性体からなり、糸巻き開始時におけるボビンレバー40の回動操作に伴う回動方向下流側には、図3に示すように、筐体14の底面に設けられた吸着用磁石48が位置している。従って、ねじりコイルバネ46の弾性力に抗して、糸巻き開始時にボビンレバー40が回動操作されると、作動腕47が吸着用磁石48の磁力によって吸着保持された状態となる。
また、作動腕47の回動端部近傍の下面側には、被検出部としての被検出用磁石471が装備されており、吸着用磁石48で吸着保持された状態にある作動腕47の被検出用磁石471に近接対向するように、基板50の上面には検出手段としてのホール素子51が装備されている。従って、糸巻き開始時にボビンレバー40の回動操作が行われると、ホール素子51により検出することができる。
作動腕47が吸着用磁石48に吸着保持された状態でボビンへの糸巻きが開始されると、糸巻きの進行によって、ボビンに巻かれた縫い糸がボビンレバー40の屈曲部441に接触し、作動腕47が吸着用磁石48から離れる方向に押圧するようになる。そして、ボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値(ボビンの縫い糸の目標巻き量に相当)に達すると、吸着用磁石48が作動腕47を吸着保持する力が、ねじりコイルバネ46の弾性力に負けて、支軸42を中心にボビンレバー40が回動し、係止爪451がギアカバー30側に前進するように調整されている。
基板50には、糸巻き装置10の糸巻き動作を制御する制御装置としてのコントローラー52が搭載されている。
このコントローラー52は、図6に示すように、糸巻きモーター11が駆動回路111を介して接続され、ホール素子51が直接的に接続されている。
駆動回路111も、基板50に搭載されている。
上記コントローラー52が行う糸巻き制御について図7のフローチャートに基づいて説明する。
空のボビンが台座13上において、糸巻き軸20に挿入保持された状態において、図2に示すように、作業者によりボビンレバー40の操作部442が反時計方向に回動操作されると、屈曲部441がボビンの内側に入り込む。また、糸巻き装置10の下部では、図3に示すように、作動腕47が時計方向に回動し、吸着用磁石48に接近して吸着保持される。
このとき、コントローラー52は、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の接近(ON)を監視し(ステップS1)、ホール素子51が被検出用磁石471の接近を検出すると、糸巻きモーター11の第一の巻き取り速度(例えば、7200[rpm])での回転を開始させる(ステップS3)。また、コントローラー52は、内蔵された図示しないタイマーにより、第一の巻き取り速度で巻き取りを開始した時点からの経過時間t1の測定を開始する。
その後、コントローラー52は、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔(OFF)の検出を監視する(ステップS5)。即ち、作動腕47の被検出用磁石471の離隔の検出は、ボビンに巻かれた縫い糸が目標巻き量に達して、その外径が第二の規定値を超え、ボビンレバー40の屈曲部441が押し戻されて、作動腕47が吸着用磁石48から少しずつ離れ始めたことを意味する。
ボビンに巻かれた縫い糸の外径における第二の規定値とは、前述したボビンレバー40がボビンに巻かれた縫い糸に押し戻されて吸着用磁石48の吸着力から解放され、ねじりコイルバネ46により係止爪451がギアカバー30側に回動を開始する糸巻き量に相当する第一の規定値よりも小さな値である。即ち、ボビンレバー40がボビンに巻かれた縫い糸に押されて吸着用磁石48の吸着力に抗して回動を生じ始めているが、まだ、吸着力から解放されるには到っていない状態に相当する、ボビンに巻かれた縫い糸の外径の大きさを示す。
この監視により、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出された場合には、コントローラー52は、糸巻きモーター11を第一の巻き取り速度よりも低速な第二の巻き取り速度(例えば、1800[rpm])に減速する制御を行う(ステップS7)。
このとき、コントローラー52は、ステップS3で開始した第一の巻き取り速度t1での巻き取り時間を0にリセットする。そして、これと同時に、コントローラー52は、第二の巻き取り速度で巻き取りを開始した時点からの経過時間t2の測定を開始する。
一方、上記ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されない場合には、コントローラー52は、第一の巻き取り速度での巻き取り経過時間t1が第一の異常判定値(例えば、120[sec])を超えたか否かを判定する(ステップS9)。
例えば、第一の異常判定値は、前述した第一の巻き取り速度で巻き取りを行った場合に、明らかにボビンに巻かれる回数が過剰となる値が設定される。ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されずに、第一の異常判定値となる時間が経過した場合には(ステップS9:YES)、ホール素子51の異常発生や、ボビンに縫い糸が絡んでおらずに、空回り状態が生じている等の異常が生じていることが予測され、コントローラー52は、糸巻きモーター11の駆動を停止させて(ステップS19)、糸巻き制御を終了する。
一方、ステップS9において、第一の巻き取り速度での巻き取り経過時間t1が第一の異常判定値を超えていないと判定された場合には(ステップS9:NO)、ステップS11に処理が進められる。
なお、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されてステップS7で第二の巻き取り速度に減速された場合にも、ステップS9に処理が進められ、第一の巻き取り速度での巻き取り経過時間t1が第一の異常判定値を超えたか否かを判定されるが、ステップS7において、第一の巻き取り速度での巻き取り時間t1は0にリセットされているので、その場合には、ステップS9の判定はNOとなり、ステップS11に処理が進められる。
ステップS11において、コントローラー52は、第二の巻き取り速度での巻き取り経過時間t2が第二の異常判定値(例えば、60[sec])を超えたか否かを判定する。
例えば、第二の異常判定値は、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されてから第二の巻き取り速度で巻き取りを行った場合に、明らかにボビンに巻かれる回数が過剰となる値が設定される。
ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されてから、第二の異常判定値となる時間が経過した場合には(ステップS11:YES)、ボビンに縫い糸を供給する糸供給源の縫い糸が使い果たされた状態や、縫い糸が途中で切断されたしまった状態等の異常が生じていることが予測され、コントローラー52は、糸巻きモーター11の駆動を停止させて(ステップS19)、糸巻き制御を終了する。
一方、ステップS11において、第二の巻き取り速度での巻き取り経過時間t2が第二の異常判定値を超えていないと判定された場合には(ステップS11:NO)、ステップS13に処理が進められる。
なお、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔が検出されず(ステップS5:NO)、第一の巻き取り速度での巻き取り経過時間t1が第一の異常判定値を超えていないと判定された場合(ステップS9:NO)にも、ステップS11に処理が進められ、第二の巻き取り速度での巻き取り経過時間t2が第二の異常判定値を超えたか否かを判定されるが、ステップS7を経ていないので、第二の巻き取り速度での巻き取り時間t2は開始されておらず、0のままなので、その場合には、ステップS11の判定はNOとなり、ステップS13に処理が進められる。
ステップS13において、コントローラー52は、エンコーダー12の出力から、現在の糸巻きモーター11の回転速度が第二の巻き取り速度よりも低速な停止判定速度(例えば、1200[rpm])未満か否かを判定する。
即ち、糸巻きモーター11が停止判定速度未満となる状態とは、ボビンレバー40の作動腕47が吸着用磁石48から完全に離れ、ねじりコイルバネ46により回動して係止爪451が膨出部32に衝突してギアカバー30を介して糸巻きモーター11の回転が第二の巻き取り速度である1800[rpm]から大きく減速された状態又は係止爪451が制止溝31内に突入してギアカバー30を介して糸巻きモーター11の回転が制止された状態を意味する。
そして、糸巻きモーター11の回転速度が停止判定速度未満ではない場合には(ステップS13:NO)、ステップS5に処理を戻して、再び、ホール素子51による作動腕47の被検出用磁石471の離隔を判定する。
また、糸巻きモーター11の回転速度が停止判定速度未満である場合には(ステップS13:YES)、糸巻きモーター11の回転速度を停止判定速度よりも低速な停止直前速度(例えば、300[rpm])に減速する(ステップS15)。また、コントローラー52は、内蔵された図示しないタイマーにより、停止直前速度で減速駆動を開始した時点からの経過時間t3の測定を開始する。
そして、経過時間t3が規定時間(例えば、0.2[sec])に達すると(ステップS17)、糸巻きモーター11の駆動を停止させて(ステップS19)、糸巻き制御を終了する。
この場合の規定時間は、停止直前速度で駆動した場合に、糸巻き軸20を一回転させるのに要する時間(またはそれ以上)とすることが好ましい。例えば、停止直前速度が300[rpm]であれば、規定に時間は0.2[sec]とすることが好ましい。
また、コントローラー52は、経過時間t3が規定時間に達すると、糸巻きモーター11の駆動を停止させる制御を行うが、これに限らず、停止直前速度で規定回数の回転を行った場合に糸巻きモーター11を停止させる制御を行ってもよい。その場合の規定回数は一回転(またはそれ以上)とすることが好ましい。
[発明の実施形態の技術的効果]
上記糸巻き装置10は、ミシンモーターとは別に糸巻きモーター11によりボビンの糸巻きを行うので、ミシンの動作を伴わずにボビンの糸巻きを実施することが可能となる。
さらに、コントローラー52は、糸巻き軸20に保持されたボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値よりも小さい第二の規定値に達すると、糸巻き開始時の第一の巻き取り速度よりも低速であって、停止判定速度よりも高速な第二の巻き取り速度に減速するように糸巻きモーター11を制御する。このため、ボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値に達してボビンレバー40がギアカバー30に向かって回動した時点でのギアカバー30の回転速度を低速にすることができ、係止爪451の嵌まり損ねの発生を低減し、ボビンレバー40の係止爪451をギアカバー30の制止溝31により確実に嵌めることが可能となる。
また、コントローラー52は、エンコーダー12の検出回転数に基づく回転速度が停止判定速度未満になると、当該停止判定速度より低い停止直前速度で規定時間の回転を行ってから停止するように糸巻きモーター11を制御するので、より低速でボビンレバー40の係止爪451がギアカバー30の制止溝31に嵌まる機会が得られるので、ボビンレバー40の係止爪451をギアカバー30の制止溝31により確実に嵌めることが可能となる。
上記のように、糸巻き装置10は、ボビンに巻かれた縫い糸の外径と糸巻きモーター11の回転速度変化を監視して、糸巻きモーター11を停止させる制御を二段階で行うので、ボビンレバー40の係止爪451がギアカバー30の制止溝31に嵌まり損ねることを防止し、目標とする糸巻き量で糸巻きを終了することができる。
また、ボビンレバー40は被検出部としての被検出用磁石471と検出手段としてのホール素子51とを備えているので、コントローラー52は、ホール素子51から出力される検出信号に応じて、糸巻き軸20に保持されたボビンに巻かれた縫い糸の外径が第二の規定値に達したことを的確に判断することが可能となる。
さらに、糸巻き装置10は、爪部45がギアカバー30に向かって回動する方向へ弾性力を付与するねじりコイルバネ46と、糸巻き開始時にボビンレバー40を吸着保持する吸着用磁石48とを備え、ボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値に達すると、吸着用磁石48がボビンレバー40を吸着保持する力がねじりコイルバネ46の弾性力に負けて、爪部45がギアカバー30に向かって回動する構成としているので、センシング等を行うことなく第一の規定値の達成を検出することが可能となる。このため、検出する構成を簡易化することができ、また、ノイズ等の外乱の影響を受けにくい安定的な検出を実現することが可能となる。
また、コントローラー52は、エンコーダー12の検出回転数に基づく回転速度が停止判定速度未満になると、規定回数又は規定時間として、少なくともギアカバー30が一回転分の回転を行うか又は一回転する時間が経過してから停止するように糸巻きモーター11を制御するので、ボビンレバー40の係止爪451がギアカバー30の制止溝31に嵌まり損ねた場合でも、再び嵌まる機会が得られることになり、ボビンレバー40の係止爪451をギアカバー30の制止溝31により確実に嵌めることが可能となる。
[その他]
なお、糸巻き装置10のコントローラー52は、ミシン全体を統括制御するミシンの制御装置が、その機能の一つとして、コントローラー52の機能を実行する構成としても良い。
10 糸巻き装置
11 糸巻きモーター
12 エンコーダー(回転数検出部)
20 糸巻き軸
30 ギアカバー(回転体)
31 制止溝(制止用凹部)
32 膨出部
40 ボビンレバー
42 支軸
45 爪部
46 コイルバネ
47 作動腕
48 吸着用磁石
50 基板
51 ホール素子(検出手段)
52 コントローラー(制御装置)
451 係止爪
471 被検出用磁石(被検出部)

Claims (4)

  1. ボビンを保持する糸巻き軸と、
    前記糸巻き軸に回転力を付与する糸巻きモーターと、
    前記糸巻きモーターの回転数を検出する回転数検出部と、
    前記糸巻き軸と連動回転を行い、外周に回転を制止させるための制止用凹部が形成された回転体と、
    回動を行うための支軸を挟んで一端側に前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外周部に当接するレバー部、他端側に前記制止用凹部に嵌まって前記回転体の回転を制止する爪部を有するボビンレバーとを備えたミシンの糸巻き装置において、
    前記ボビンレバーは、前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が第一の規定値に達すると前記爪部が前記回転体に向かって回動し、
    前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第一の規定値よりも小さい第二の規定値に達すると、糸巻き開始時の第一の巻き取り速度よりも低速な第二の巻き取り速度に減速するように前記糸巻きモーターを制御し、前記回転数検出部の検出回転数に基づく回転速度が前記第二の巻き取り速度よりも低速な停止判定速度未満になると、当該停止判定速度よりも低速な停止直前速度で規定回数又は規定時間の回転を行ってから停止するように前記糸巻きモーターを制御する制御装置を備えることを特徴とするミシンの糸巻き装置。
  2. 前記制御装置は、前記回転数検出部の検出回転数に基づく回転速度が前記停止判定速度未満になると、前記規定回数又は前記規定時間として、少なくとも前記回転体が一回転分の回転を行うか又は一回転する時間が経過してから停止するように前記糸巻きモーターを制御することを特徴とする請求項1に記載のミシンの糸巻き装置。
  3. 前記ボビンレバーに設けられた被検出部を検出して検出信号を出力可能な検出手段を備え、
    前記制御装置は、前記検出手段から出力される検出信号に応じて、前記糸巻き軸に保持された前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第二の規定値に達したことを判断することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの糸巻き装置。
  4. 前記爪部が前記回転体に向かって回動する方向へ弾性力を付与するねじりコイルバネと、
    糸巻き開始時に前記ボビンレバーを吸着保持する吸着用磁石とを備え、
    前記ボビンに巻かれた縫い糸の外径が前記第一の規定値に達すると、前記吸着用磁石が前記ボビンレバーを吸着保持する力が前記ねじりコイルバネの弾性力に負けて、前記爪部が前記回転体に向かって回動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のミシンの糸巻き装置。
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