JP7315110B2 - 折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材、折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム、及びそれらを具備した表示装置 - Google Patents
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Description
前記基材フィルムの厚さが、1μm以上15μm未満の範囲内であり、
前記透明基材の厚さが、5μm以上50μm未満の範囲内であり、
前記基材フィルムが、(メタ)アクリル系樹脂を含有し、且つ、ゴム粒子を20~85質量%の範囲内で含有し、
前記基材フィルムについて、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で引張応力と引張破断伸びとの関係を測定したとき、縦軸を応力(MPa)、横軸を引張破断伸び(%)とする応力-ひずみ曲線における原点と破断点とを結ぶ直線の傾きが、1.1MPa/%以上25.0MPa/%以下の範囲内である
ことを特徴とする折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。
前記A面のフィルム密度(ρA)が、前記B面のフィルム密度(ρB)より小さいことを特徴とする第1項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。
前記A面のフィルム密度(ρA)に対する前記B面のフィルム密度(ρB)の比率(ρA/ρB)の値が、0.80~0.95の範囲内であることを特徴とする第1項又は第2項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。
前記基材フィルムが、(メタ)アクリル系樹脂を含有し、且つ、ゴム粒子を20~85質量%の範囲内で含有し、
前記基材フィルムについて、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で引張応力と引張破断伸びとの関係を測定したとき、縦軸を応力(MPa)、横軸を引張破断伸び(%)とする応力-ひずみ曲線における原点と破断点とを結ぶ直線の傾きが、1.1MPa/%以上25.0MPa/%以下の範囲内である
ことを特徴とする折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。
前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)が、前記B面のフィルム密度(ρB)より小さいことを特徴とする第6項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。
前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)に対する前記B面のフィルム密度(ρB)の比率(ρA/ρB)の値が、0.80~0.95の範囲内であることを特徴とする第6項又は第7項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。
本発明の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材は、基材フィルム及び透明基材を有する折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材であって、前記基材フィルムの厚さが、1μm以上15μm未満の範囲内であり、前記透明基材の厚さが、5μm以上50μm未満の範囲内であり、前記基材フィルムが、(メタ)アクリル系樹脂を含有し、且つ、ゴム粒子を20~85質量%の範囲内で含有し、前記基材フィルムについて、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で引張応力と引張破断伸びとの関係を測定したとき、縦軸を応力(MPa)、横軸を引張破断伸び(%)とする応力-ひずみ曲線における原点と破断点とを結ぶ直線の傾きが、1.1MPa/%以上25.0MPa/%以下の範囲内であることを特徴とする。
〔1.1〕基材フィルムの概要
以下の説明において、「基材フィルム」は、特段断らない限りにおいて、図1における「基材フィルム1」として説明する。
基材フィルムの表面(A面及びB面)の密度は、X線反射率法(XRR法)を用いて測定する。X線はフィルム表面に対して非常に浅い角度で入射させると全反射され、入射X線の角度が全反射臨界角以上になると、フィルム内部にX線が侵入し反射率が低下する。XRR法で測定された反射率プロファイルは専用の反射率解析ソフトを用いて解析することができ、本発明においては、反射率が低下し始める角度をθaとした時に、2θが2θaから2θa+0.1°の範囲において、測定結果と計算結果のフィッティング誤差が最も小さくなるような密度を表面密度とする。その際、表面ラフネスは0nm~1nmの範囲内としてフィッティングを行う。
(測定条件)
・装置 :薄膜X線回折装置(株式会社リガク製ATX-G)
・サンプルサイズ:30mm×30mm
・入射X線波長 :1.5405Å
・測定範囲(θ):0~6°
・解析ソフト :反射率解析ソフトGXRR(株式会社リガク製)
本発明に係る基材フィルムに用いられる樹脂は、カルボニル基を側鎖に有する直鎖状高分子材料を含有すること、又は環状構造を主鎖に有する高分子材料を含有することが、折り曲げ耐性等の物理特性を制御し、かつ光学特性を向上する観点から、(メタ)アクリル系樹脂である。なお、シクロオレフィン系樹脂及びポリイミド系樹脂については、参考例とする。
基材フィルムに用いられる(メタ)アクリル系樹脂は、少なくともメタクリル酸メチルに由来する構造単位(U1)と、フェニルマレイミドに由来する構造単位(U2)とを含むことが好ましい。フェニルマレイミドに由来する構造単位(U2)を含む(メタ)アクリル系樹脂は、基材フィルムの光弾性係数を小さくし、吸湿膨張してもムラの発生が起こりにくいという利点もある。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0mL/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=500~2800000の範囲内の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
スチレン・(メタ)アクリレート共重合体(以下、スチレン・アクリル樹脂ともいう。)は、基材フィルムに用いたときに透明性に優れる。また、スチレン部分の共重合比率によって吸湿膨張係数を調整することもできるため、これらの比率を変更することによって積層体としてのカールを制御することができる。
本発明に係る基材フィルムは、特に(メタ)アクリル系樹脂やスチレン・(メタ)アクリレート共重合体を用いる場合は、ゴム粒子を40~85質量%の範囲内で含有することが、靱性(しなやかさ)を付与し、折りあと耐性を向上する観点から、好ましい。
アクリル系ゴム状重合体(a)は、アクリル酸エステルに由来する構造単位を主成分として含む架橋重合体である。主成分として含むとは、アクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が後述する範囲となることをいう。アクリル系ゴム状重合体(a)は、アクリル酸エステルに由来する構造単位と、それと共重合可能な他の単量体に由来する構造単位と、1分子中に2以上のラジカル重合性基(非共役な反応性二重結合)を有する多官能性単量体に由来する構造単位とを含む架橋重合体であることが好ましい。
(コア部)
コア部は、アクリル系ゴム状重合体(a)を含み、必要に応じて硬質な架橋重合体(c)をさらに含んでもよい。すなわち、コア部は、アクリル系ゴム状重合体からなる軟質層と、その内側に配置された硬質な架橋重合体(c)からなる硬質層とを有してもよい。
シェル部は、アクリル系ゴム状重合体(a)にグラフト結合した、メタクリル酸エステルに由来する構造単位を主成分として含むメタクリル系重合体(b)(他の重合体)を含む。主成分として含むとは、メタクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が後述する範囲となることをいう。
基材フィルムに用いられるシクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィン単量体の重合体、又はシクロオレフィン単量体とそれ以外の共重合性単量体との共重合体であることが好ましい。
2)シクロオレフィン単量体と、それと開環共重合可能な共重合性単量体との開環共重合体
3)上記1)又は2)の開環(共)重合体の水素添加物
4)上記1)又は2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフツ反応により環化した後、水素添加した(共)重合体
5)シクロオレフィン単量体と、不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体
6)シクロオレフィン単量体のビニル系環状炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物
7)シクロオレフィン単量体と、(メタ)アクリレートとの交互共重合体
本発明に係る基材フィルムがシクロオレフィン系樹脂を用いる場合は、微粒子を含有することも好ましい。
ポリイミド系樹脂は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの重合反応物でありうる。
〈位相差Ro及びRt〉
本発明に係る基材フィルムは、偏光子の表面に積層して、位相差フィルムなどの光学フィルムとして機能しうる。
式(b):Rt=((nx+ny)/2-nz)×d
(式中、
nxは、基材フィルムの面内遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率を表し、
nyは、基材フィルムの面内遅相軸に直交する方向の屈折率を表し、
nzは、基材フィルムの厚さ方向の屈折率を表し、
dは、基材フィルムの膜厚(nm)を表す。)
本発明に係る基材フィルムの形態は、特に制限されないが、例えば帯状でありうる。すなわち、本発明に係る基材フィルムは、その幅方向に直交する方向にロール状に巻き取られて、ロール体とすることが好ましい。
本発明に係る基材フィルムの製造方法は、1)基材フィルム用溶液を得る工程と、2)得られた基材フィルム溶液を、支持体の表面に付与する工程と、3)付与された基材フィルム用溶液から溶媒を除去して、基材フィルムを形成する工程とを有する。
前述の樹脂と、溶媒とを含む基材フィルム用溶液(「ドープ」ともいう。)を調製する。
次いで、得られた基材フィルム用溶液を、支持体の表面に付与する。具体的には、得られた基材フィルム用溶液を、支持体の表面に塗布する。支持体と基材フィルムの積層体は、「積層フィルム」ともいう。
支持体は、基材フィルム形成時に支持するものであり、通常、樹脂フィルムを含む。支持体の膜厚は、50μm以下であることが好ましい。支持体の膜厚は、薄膜だがある程度の強度(腰や剛性)が支持体として必要であることから、好ましくは、15~45μmの範囲であり、より好ましくは20~40μmの範囲である。
次いで、支持体に付与された基材フィルム用溶液から溶媒を除去して、基材フィルムを形成する。
ここで、平均膜厚値(A)はフィルムから無作為に抽出した10点の膜厚値の平均値である。
得られた帯状の基材フィルムを、その幅方向に直交する方向にロール状に巻き取り、ロール体とする。
本発明に用いられる基材フィルムの製造方法は、例えば図3に示される製造装置によって行うことができる。
基材フィルムは、基材フィルム用溶液を塗布して得られることから、当該溶液に由来する溶媒が残留していることがある。残留溶媒量は、使用溶媒・塗布液濃度、基材フィルムの乾燥に当てる風速、乾燥温度・時間、乾燥室の条件(外気か内気循環か)、塗布時のバックロールの加熱温度等によって制御しうる。
具体的には、基材フィルムの残留溶媒量は、800ppm未満であることがより好ましく、500~700ppm未満であることが、基材フィルムのカールバランスを考慮するとより好ましい。また、支持体にも溶媒が残存するような溶媒・塗布プロセスを選ぶことで、支持体と基材フィルムとの密着性が向上する。支持体の残存溶媒量としては10~100ppmの範囲が好ましい。
ここで「透明」とは、23℃・55%RHの環境下で調湿後測定される全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上であることをいう。全光線透過率は、JIS 7573(プラスチックー全光線透過率及び全光線反射率の求め方)にしたがって測定することができる。
基材フィルム及び透明基材の弾性率(引張弾性率ともいう。)の測定条件を以下のように設定し、弾性率は、ひずみ0.05~0.25%間の線形回帰によって求める。
1)基材フィルム又は透明基材を100mm(MD方向)×10mm(TD方向)のサイズに切り出して、試験片とする。
2)この試験片を、オリエンテック社製テンシロンRTC-1225Aを用いて、チャック間距離を50mmとし、試験片の長手方向(MD方向)に引張速度50mm/min引っ張り、MD方向の引張弾性率を測定する。測定は、23℃55%RH下で行う。
耐久性、平面性等に優れることから、本発明に係る透明基材は、薄型のガラス基材であることが好ましく、例えば、ソーダライムガラス、ケイ酸塩ガラスなどが挙げられ、ケイ酸塩ガラスであることが好ましく、具体的には、シリカガラス又はホウケイ酸ガラスであることがより好ましい。
(工程3)コンタクト膜の接着力を弱める脆弱化処理(電磁放射線照射24)によって、キャリア基板から剥離されたガラス基材22の第2面からコンタクト膜23を除去する工程(図4(工程3))を含むことを特徴とする。
脆弱化処理は、選択された電磁放射線、例えば赤外線や紫外線又は可視光のような特定の波長範囲にあるように選択することができる 選択された電磁放射線は、使用される接着材料に依存して、狭帯域であってもよく、又はより広い帯域をカバーしてもよく、又はレーザー放射であってもよい。
好ましい接着材料は広く利用可能であり、例えば、「NDS4150-20」の商品名で市販されており、対応する脆弱化処理は、365nm波長における紫外線照射が挙げられる。
本発明に係る透明基材には、熱可塑性樹脂フィルムを用いることができ、当該折可塑性樹脂としては、特に制限されず、セルロースエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、フマル酸ジエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、及びスチレン系樹脂又はその複合樹脂を挙げることができる。中でも、ポリイミド系樹脂を用いる熱可塑性樹脂フィルムを、図1で示す透明基材3とすることが、光学特性、物理特性の観点で好ましい。
ポリイミド系樹脂は、例えば、酸無水物とジアミン化合物からポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を合成し、当該ポリアミック酸を熱や触媒によってイミド化することにより得られる。
〔3.1〕カバー部材の構成例
前記透明基材の少なくとも一方の面には、図1Aで示される構成にて、本発明の基材フィルム(基材フィルム1)が配置される。後述するように、表示装置が偏光板を有する表示ユニットである場合、当該偏光板上に粘着剤層を介して、本発明のカバー部材の基材フィルム1側が貼合されることが好ましい実施態様である。
粘着剤層は、ベースポリマー、プレポリマー及び/又は架橋性モノマー、架橋剤ならびに溶媒を含む粘着剤組成物を、乾燥及び部分架橋させたものであることが好ましい。すなわち、粘着剤組成物の少なくとも一部が架橋したものでありうる。
上記粘着剤層に代わり、接着剤層を用いることもでき、図1で示す粘着剤層4は、接着剤層であり得る。
基材フィルム1の対向フィルムとしては、基材フィルム1を用いてもよいが、別の樹脂フィルムを用いてもよい、その例には、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、セルロースエステル系樹脂及びスチレン系樹脂又はその複合樹脂等を含有する。中でも、高湿度環境下での保存性に優れる樹脂として、ポリエステル系樹脂を含有する樹脂フィルムを使用することが好ましい。
折り畳み型ディスプレイの表面に位置させてディスプレイを保護するポリエステルフィルムは、その表面にハードコート層を有していることが好ましい。ハードコート層は、ポリエステルフィルム上のディスプレイ表面側に位置させてディスプレイにおいて用いられることが好ましい。ハードコート層を形成する樹脂としては、アクリル系、シロキサン系、無機ハイブリッド系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシ系など特に限定なく使用できる。また、2種類以上の材料を混合して用いることもできるし、無機フィラーや有機フィラーなどの粒子を添加することもできる。
本発明の表示装置は、本発明のカバー部材又はカバー部材用の基材フィルムを具備することを特徴とする。本発明の表示装置は、例えば、粘接着剤層又は接着剤層を介して本発明のカバー部材を、好ましくは偏光板を介して、表示装置の表面に貼合することにより得ることができる。表示装置とは、表示機構を有する装置であり、発光源として発光素子又は発光装置を含む。表示装置としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、タッチパネル表示装置、電子放出表示装置(電場放出表示装置(FED等)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置)、プラズマ表示装置、投射型表示装置(グレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置等)及び圧電セラミックディスプレイ等が挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置及び投写型液晶表示装置等の何れをも含む。これら表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。特に、本発明の表示装置としては、有機EL表示装置及びタッチパネル表示装置が好ましく、特に有機EL表示装置が好ましい。
<基材フィルム101の作製>
(支持体)
支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム):(東洋紡社製TN100、ノンシリコーン系剥離剤を含む離型層あり、膜厚38μm)を用いた。
下記成分を混合して、基材フィルム101用溶液を得た。
アクリル1:MMA/PMI/MADA共重合体(60/20/20質量比)、Mw:150万、Tg:137℃(なお、略称は、以下を示す。MMA:メタクリル酸メチル、PMI:フェニルマレイミド及びMADA:アクリル酸アダマンチル) 20質量部
ゴム粒子R1: 80質量部
分散剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム::分子量332) 基材フィルム中に0.006質量%となる添加量を添加
上記支持体の離型層上に、基材フィルム101用溶液を、バックコート法によりダイを用いて塗布した後、下記の乾燥ステップで基材フィルムの乾燥を行うことで膜厚5μmの基材フィルムを形成し、基材フィルム101を得た。
第1ステップ:40℃で1分
第2ステップ:70℃で1分
第3ステップ:100℃で1分
第4ステップ:130℃で2分
(後乾燥)
第5ステップ:110℃で15分
以下の方法で調製したゴム粒子を用いた。
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸 0.002質量部
ホウ酸 0.473質量部
炭酸ナトリウム 0.473質量部
水酸化ナトリウム 0.008質量部
得られた分散液中のゴム粒子の分散粒径を、ゼータ電位・粒径測定システム(大塚電子株式会社製 ELSZ-2000ZS)で測定した。
基材フィルム101の作製において、ゴム粒子R1の含有量を、それぞれ65、45、及び20質量%と変化させた以外は同様にして、基材フィルム102~104を作製した。
(支持体)
支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム):(東洋紡社製TN100、ノンシリコーン系剥離剤を含む離型層あり、膜厚38μm)を用いた。
下記成分を混合して、基材フィルム105用溶液を得た。
メタノール(沸点65℃): 40質量部
COP1(G7810:JSR(株)製ARTON G7810、Mw:14万、カルボン酸基を有するシクロオレフィン系樹脂) 100質量部
酸化防止剤(Irganox1076:BASF社製:分子量531)
基材フィルム中に0.002質量%となる添加量を添加
上記支持体の離型層上に、基材フィルム105用溶液を、バックコート法によりダイを用いて塗布した後、下記の乾燥ステップで基材フィルムの乾燥を行うことで膜厚5μmの基材フィルムを形成し、基材フィルム105を得た。
第2ステップ:70℃で1分
第3ステップ:100℃で1分
第4ステップ:130℃で2分
(支持体)
支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム):(東洋紡社製TN100、ノンシリコーン系剥離剤を含む離型層あり、膜厚38μm)を用いた。
乾燥窒素ガス導入管、冷却器、トルエンを満たしたDean-Stark凝集器、撹拌機を備えた4口フラスコに、下記式で表されるMeO-DABA5.146g(20mmol)を入れ、γ-ブチロラクトン(GBL)20mL及びトルエン10mLを加え、窒素気流下、室温で撹拌した。
下記成分を混合して、基材フィルム106用溶液を得た。
ポリイミド1(上記ポリイミド粉体) 100質量部
上記支持体の離型層上に、基材フィルム106用溶液を、バックコート法によりダイを用いて塗布した後、下記の乾燥ステップで基材フィルムの乾燥を行うことで膜厚5μmの基材フィルム106を得た。
第1ステップ:40℃で1分
第2ステップ:70℃で1分
第3ステップ:100℃で1分
第4ステップ:130℃で2分
(後乾燥)
第5ステップ:110℃で15分
基材フィルム101の作製において、膜厚をそれぞれ10μm及び14μmと変化させた以外は同様にして、基材フィルム107及び108を作製した。
基材フィルム105の作製において、ドープ中のCOP1(G7810)の固形分濃度を20質量%となるように調製した以外は同様にして、基材フィルム109を作製した。
基材フィルム105の作製において、ドープ中にシリカ微粒子を添加した下記ドープを用いた以外は同様にして、基材フィルム110を作製した。
シリカ微粒子(アエロジルR812:日本アエロジル社製、一次平均粒子径:7nm、見掛け比重50g/L) 4質量部
ジクロロメタン 48質量部
エタノール 48質量部
以上をディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液を調製した。
下記組成のドープを調製した。まず、加圧溶解タンクにジクロロメタンとエタノールを添加した。ジクロロメタンとエタノールの混合溶液の入った加圧溶解タンクにシクロオレフィン系樹脂(DOP):G7810を撹拌しながら投入した。更に、溶媒投入開始後15分後に、上記で調製した微粒子添加液を投入して、これを80℃に加熱し、撹拌しながら、完全に溶解した。このとき、室温から5℃/minの昇温し、30分間で溶解した後、3℃/minで降温した。得られた溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、ドープを調製した。
COP1(G7810) 100質量部
ジクロロメタン 200質量部
エタノール 10質量部
微粒子添加液 1質量部
基材フィルム102の作製において、製造工程中、支持体であるPETフィルムを剥離後B面を乾燥させ、その後再度B面にPETフィルムを張り付けて巻き取った以外は同様にして、基材フィルム111を作製した。
基材フィルム105の作製において、ドープ中にゴム粒子R1を65質量%になるように添加した以外は同様にして、基材フィルム112を作製した。
(支持体)
支持体として、カプトンフィルム200H/V(東レ・デュポン社製、膜厚50μm)を用いた。
脱水したジメチルアセトアミド(DMAc、東京化成工業社製、沸点165℃)に、ジアミンとしてジアミン全量に対して90モル%に相当する2,2’-ジトリフルオロメチル-4,4’-ジアミノビフェニル(TFMB、東レ・ファインケミカル社製)と10モル%に相当する4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(DPE、東京化成工業社製)とを窒素気流下で溶解させ、氷水浴で液温を5℃に冷却した。そこへ、系内を窒素気流下、氷水浴中に保った状態で、ジアミン全量に対して99モル%に相当する2-クロロテレフタロイルクロライド(CTPC、日本軽金属社製)を30分かけて添加し、全量添加後、約2時間の撹拌を行うことで、芳香族ポリアミド(ポリマーA)を重合した。得られた溶液に、中和剤として上記反応で発生する塩化水素量(すなわち芳香族ポリアミドのアミド基量)に対して100モル%に相当するアリルグリシジルエーテル(東京化成工業社製、中和剤E)を添加し、約1時間の撹拌を行うことでポリマーA(ポリアミド1)からなる芳香族ポリアミド溶液を得た。
(支持体)
支持体として、カプトンフィルム200H/V(東レ・デュポン社製、膜厚50μm)を用いた。
ステンレス製半月型攪拌翼、窒素導入管、冷却管を取り付けたディーンスターク、温度計、ガラス製エンドキャップを備えた300mLの5つ口丸底フラスコに、ジアミン成分として9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン(田岡化学工業株式会社製)9.76g(0.028モル)及び2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化工業株式会社製)8.62g(0.021モル)、4,4’-ジアミノ-2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル(和歌山精化工業株式会社製)6.72g(0.021モル)、γ-ブチロラクトン(三菱ケミカル株式会社製)46.86gを投入し、系内温度70℃、窒素雰囲気下、回転数200rpmで攪拌して溶液を得た。
第1ステップ:40℃で10分
第2ステップ:70℃で10分
第3ステップ:100℃で30分
第4ステップ:130℃で30分
(後乾燥)
第5ステップ:250℃で30分
(支持体)
支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム):(東洋紡社製TN100、ノンシリコーン系剥離剤を含む離型層あり、膜厚38μm)を用いた。
メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
ゴム粒子R1 10質量部
マグネチックスターラーで攪拌させ、基材フィルム115用溶液を得た。
上記支持体の離型層上に、基材フィルム115用溶液を、バックコート法によりダイを用いて塗布した後、下記の乾燥ステップで基材フィルムの乾燥を行うことで膜厚5μmの基材フィルムを形成し、基材フィルム115を得た。
第1ステップ:40℃で1分
第2ステップ:70℃で1分
第3ステップ:100℃で1分
第4ステップ:130℃で2分
(後乾燥)
第5ステップ:110℃で15分
基材フィルム102の作製において、膜厚を25μmに調整した以は同様にして、基材フィルム116を作製した。
得られた基材フィルムを用いて以下の評価を行った。
基材フィルムを100mm(MD方向:長手方向)×10mm(TD方向:幅手方向)のサイズに切り取り、サンプルフィルムを得た。このサンプルフィルムを、23℃・55%RHの環境下で24時間調湿し、調湿後のサンプルフィルムを、JIS K7127:1999に準拠して、オリエンテック社製テンシロンRTC-1225Aを用いて、チャック間距離を50mmとし、MD方向に引っ張りながら破断するまでの応力-ひずみ曲線を得た。応力-ひずみ曲線は、縦軸が応力(MPa)、横軸が引張破断伸び(%)で表される。応力-ひずみ曲線の測定は、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で行った。
基材フィルムの表面(A面及びB面)の密度は、X線反射率法(XRR法)を用いて測定した。X線はフィルム表面に対して非常に浅い角度で入射させると全反射され、入射X線の角度が全反射臨界角以上になると、フィルム内部にX線が侵入し反射率が低下する。XRR法で測定された反射率プロファイルは専用の反射率解析ソフトを用いて解析することができ、本発明においては、反射率が低下し始める角度をθaとした時に、2θが2θaから2θa+0.1°の範囲において、測定結果と計算結果のフィッティング誤差が最も小さくなるような密度を表面密度とした。その際、表面ラフネスは0~1nmの範囲内としてフィッティングを行った。
(測定条件)
・装置 :薄膜X線回折装置(株式会社リガク製ATX-G)
・サンプルサイズ:30mm×30mm
・入射X線波長 :1.5405Å
・測定範囲(θ):0~6°
・解析ソフト :反射率解析ソフトGXRR(株式会社リガク製)
弾性率(引張弾性率ともいう。)の測定条件を以下のように設定し、弾性率は、ひずみ0.05~0.25%間の線形回帰によって求めた。
1)基材フィルムを100mm(MD方向)×10mm(TD方向)のサイズに切り出して、試験片とした。
2)この試験片を、オリエンテック社製テンシロンRTC-1225Aを用いて、チャック間距離を50mmとし、試験片の長手方向(MD方向)に引張速度50mm/min引っ張り、MD方向の引張弾性率を測定した。測定は、23℃・55%RH下で行った。なお、後述する透明基材の弾性率も同様な方法で測定した。
基材フィルムのA面とB面について、ISO14577に規定する押込み試験の手順に従って測定した。23℃、55%RHの環境下で、試験機としては超微小硬度計(フィッシャーインスツルメンツ製、商品名「フィッシャースコープ100C」)を用い、圧子としては、基部が正方形で対面角度が136°の角錐型ダイヤモンド圧子を用いて測定を行った。
○:マルテンス硬度が50N/mm2以上、200N/mm2未満
△:マルテンス硬度が25N/mm2以上、50N/mm2未満
×:マルテンス硬度が25N/mm2未満
マルテンス硬度の評価ランクが△以上であると、基材フィルムの押し込み強度が向上して、当該基材フィルムがカバー部材に具備されたときに、透明基材の割れを防止し、カバー部材の取り扱い性が向上する。望ましくは、〇~◎である。
12インチの寸法を有するガラス基材を、下記工程にしたがって作製した(図4参照。)。
(工程3)コンタクト膜の接着力を弱める脆弱化処理(電磁放射線照射)によって、キャリア基板から剥離されたガラス基材の第2面からコンタクト膜を除去する工程。
基材フィルム114の作製において、得られたポリイミド2溶液をガラス板上へ塗布し、ホットプレートで100℃、60分間保持し、溶媒を揮発させることで自己支持性を有する無色透明な一次乾燥フィルムを得た。このフィルムをステンレス枠に固定し、熱風乾燥機中250℃で2時間加熱し溶媒を蒸発させ、厚さ28μmの透明基材2を得た。前述の測定法による弾性率は、10GPaであった。
(ポリエチレンテレフタレートペレット(a)の調製)
エステル化反応装置として、攪拌装置、分縮器、原料仕込口及び生成物取り出し口を有する3段の完全混合槽よりなる連続エステル化反応装置を用い、テレフタル酸(TPA)を2トン/hrとし、エチレングルコール(EG)をTPA1モルに対して2モルとし、三酸化アンチモンを生成PETに対してアンチモン(Sb)原子が160ppmとなる量とし、これらのスラリーをエステル化反応装置の第1エステル化反応缶に連続供給し、常圧にて平均滞留時間4時間で、255℃で反応させた。
ポリエチレンテレフタレートのペレット(a)を押出機に供給し、285℃で融解した。このポリマーを、ステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに接触させ冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この未延伸フィルムを加熱ロールを用いて75℃に均一加熱し、非接触ヒーターで100℃に加熱して1.5倍のロール延伸(縦延伸)を行った。得られた一軸延伸フィルムをテンターに導き、125℃に加熱して5.5倍に横延伸し、幅固定して190℃で5秒間の熱処理を施し、さらに100℃で幅方向に4%緩和させることにより、膜厚50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムである基材フィルム2を得た(表中、PETと表記。)。
<カバー部材201の作製>
実施例1で作製した基材フィルム101、上記作製した透明基材1及び基材フィルム2を、下記粘着剤層を介して、貼合して表IIに示すカバー部材201を作製した。
(アクリル系ポリマーの調製)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、n-ブチルアクリレート100部、アクリル酸5部、を含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、前記モノマー混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル100部と共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行って、重量平均分子量(Mw)160万のアクリル系ポリマーの溶液を調製した。
上記で得られたアクリル系ポリマーの溶液の固形分100部に対して、イソシアネート系架橋剤(東ソー社製のコロネートL,トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート)0.45部を配合して、アクリル系粘着剤組成物の溶液を調製した。
次いで、基材フィルム101のA面側にコロナ出力強度2.0kW、ライン速度18m/分でコロナ放電処理を施し、コロナ放電処理面に、上記調製した粘着剤組成物溶液を、乾燥後の膜厚が約3μmとなるようにバーコーターで塗工した後、50℃、60℃、70℃でこの順番に60秒ずつ乾燥して粘着剤層を形成し、次いで貼合後、基材フィルム101の支持体を剥離して、カバー部材201を得た(図5B参照。)。
カバー部材201の作製において、基材フィルム1、透明基材及び基材フィルム2のそれぞれの種類の組み合わせを、表IIに記載のように変更した以外は同様にして、カバー部材202~222を作製した。
<折りあと評価>
TD方向20mm×MD方向110mmの大きさのカバー部材サンプルを用意する。無負荷U字伸縮試験機(ユアサシステム機器社製、DLDMLH-FS)を用いて、屈曲半径1mmを設定し、1回/秒の速度で、100回屈曲させた。その際、サンプルはMD側両端部10mmの位置を固定して、屈曲する部位は20mm×90mmとした。屈曲処理終了後、サンプルの屈曲内側を下にして平面に置き、屈曲した部位を市販のヘイズメーターで、評価前のヘイズ値をA、評価後のヘイズ値をBとしたとき、その値の差(B-A)を求め以下のランク分けを行った。
〇:0.2以上0.5未満
△:0.5以上1.0未満
×:1.1以上
△以上が望ましい。
2 基材フィルム2
3 透明基材
4 粘着剤層
5 支持体
10 カバー部材
21 キャリア基板
22 ガラス基材
23 コンタクト膜
24 電磁放射線
100 表示装置
101 有機EL層
102 偏光板
B110 支持体
B120 基材フィルム
B200 製造装置
B210 供給部
B220 塗布部
B230 乾燥部
B240 冷却部
B250 巻き取り部
R 屈曲半径
Claims (10)
- 基材フィルム及び透明基材を有する折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材であって、
前記基材フィルムの厚さが、1μm以上15μm未満の範囲内であり、
前記透明基材の厚さが、5μm以上50μm未満の範囲内であり、
前記基材フィルムが、(メタ)アクリル系樹脂を含有し、且つ、ゴム粒子を20~85質量%の範囲内で含有し、
前記基材フィルムについて、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で引張応力と引張破断伸びとの関係を測定したとき、縦軸を応力(MPa)、横軸を引張破断伸び(%)とする応力-ひずみ曲線における原点と破断点とを結ぶ直線の傾きが、1.1MPa/%以上25.0MPa/%以下の範囲内である
ことを特徴とする折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。 - 前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)が、前記B面のフィルム密度(ρB)より小さいことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。 - 前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)に対する前記B面のフィルム密度(ρB)の比率(ρA/ρB)の値が、0.80~0.95の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。 - 前記基材フィルムが、ゴム粒子を40~85質量%の範囲内で含有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。
- 前記透明基材の弾性率が55~80GPaの範囲内であって、かつ、前記透明基材の弾性率と前記基材フィルムとの弾性率比(透明基材の弾性率/基材フィルムの弾性率)の値が30以上であること特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材。
- 基材フィルムの厚さが、1μm以上15μm未満の範囲内であり、
前記基材フィルムが、(メタ)アクリル系樹脂を含有し、且つ、ゴム粒子を20~85質量%の範囲内で含有し、
前記基材フィルムについて、23℃・55%RH下、引張速度50mm/分の条件で引張応力と引張破断伸びとの関係を測定したとき、縦軸を応力(MPa)、横軸を引張破断伸び(%)とする応力-ひずみ曲線における原点と破断点とを結ぶ直線の傾きが、1.1MPa/%以上25.0MPa/%以下の範囲内である
ことを特徴とする折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。 - 前記基材フィルムが透明基材に貼合され、
前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)が、前記B面のフィルム密度(ρB)より小さいことを特徴とする請求項6に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。 - 前記基材フィルムが透明基材に貼合され、
前記基材フィルムの前記透明基材との貼合面をA面、及び前記基材フィルムの当該A面に対する裏面をB面としたとき、
前記A面のフィルム密度(ρA)に対する前記B面のフィルム密度(ρB)の比率(ρA/ρB)の値が、0.80~0.95の範囲内であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。 - 前記基材フィルムが、ゴム粒子を40~85質量%の範囲内で含有することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルム。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材、又は請求項6から請求項9までのいずれか一項に記載の折り畳み可能なフレキシブルディスプレイのカバー部材用の基材フィルムを具備することを特徴とする表示装置。
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