JP7308975B2 - 除湿装置 - Google Patents

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Description

本発明は、除湿装置に関するものである。
従来、たとえば特開昭61-272568号公報(特許文献1)に記載されているように、冷凍サイクル回路と、ヒートパイプとを備えた除湿装置が提案されている。この冷凍サイクル回路では、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器の順に第1冷媒が循環する。このヒートパイプでは、予冷却器および再熱器を第2冷媒が循環する。予冷却器は、蒸発器よりも空気流れにおいて風上に配置されている。再熱器は、凝縮器よりも空気流れにおいて風上に配置されている。蒸発器へ送られる湿り空気が予冷却器であらかじめ冷やされることにより湿り空気の相対湿度が高くなるため、蒸発器での除湿量を増加させることが可能となる。
特開昭61-272568号公報
上記の公報に記載された除湿装置では、再熱器は凝縮器よりも空気流れにおいて風上に配置されているため、再熱器によって凝縮器に吸い込まれる空気が温められる。このため、凝縮器に吸い込まれる空気の温度は、再熱器が設けられていない場合に比べて上昇する。したがって、凝縮器の出口側での冷媒の温度は、再熱器が設けられていない場合に比べて上昇する。これにより、冷媒の蒸発時の全熱交換量(エンタルピ差)は低下する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸発器での除湿量を増加させることができ、かつ冷媒の蒸発時の全熱交換量の低下を抑制できる除湿装置を提供することである。
本発明の除湿装置は、風路を有する筐体と、筐体の内部に収容された第1冷媒回路、第2冷媒回路および送風機とを備えている。第1冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器および第1冷媒を含み、かつ圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器の順に第1冷媒が流れるように構成されている。第2冷媒回路は、予冷却器、再熱器および第2冷媒を含み、かつ予冷却器および再熱器を第2冷媒が循環するように構成されている。凝縮器は、第1部と、第1冷媒の流れにおいて第1部よりも凝縮器の出口側に配置された第2部とを含んでいる。第2部は、筐体の外部から内部に送風機によって取り込まれた空気の流れ方向において第1部よりも上流側に配置されている。風路は、空気が予冷却器、蒸発器、再熱器、第1部を順に通過し、かつ空気が予冷却器、蒸発器、第2部を順に通過するように構成されている。
本発明の除湿装置によれば、予冷却器により蒸発器での除湿量を増加させることができさせることができる。また、空気が予冷却器、蒸発器、第2部を順に通過するため、冷媒の蒸発時の全熱交換量の低下を抑制できる。
実施の形態1に係る除湿装置の構成を概略的に示す図である。 実施の形態1に係る除湿装置の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る除湿装置の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例1の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例2の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例2の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例3の予冷却器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例4の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態1に係る除湿装置の変形例5の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 比較例1の除湿装置の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 比較例2の除湿装置の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 比較例3の除湿装置の凝縮器および再熱器の構成を概略的に示す正面図である。 実施の形態2に係る除湿装置の構成を概略的に示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照符号が付され、その説明は繰り返されない。また、以下の図面において、白抜き矢印は空気の流れを示している。
実施の形態1.
図1を参照して、実施の形態1に係る除湿装置1は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4および蒸発器5を含む第1冷媒回路C1と、送風機6と、予冷却器7および再熱器8を含む第2冷媒回路C2と、筐体20とを備えている。第1冷媒回路C1、第2冷媒回路C2および送風機6は筐体20の内部に収容されている。筐体20は、除湿装置1が除湿対象とする外部空間(室内空間)に面している。
第1冷媒回路C1は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5および第1冷媒を含んでいる。第1冷媒回路C1は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に第1冷媒が流れるように構成されている。具体的には、第1冷媒回路C1は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に配管を介して接続されることにより構成されている。第1冷媒は、この配管内を通って第1冷媒回路C1を圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に循環する。図1中実線矢印は、第1冷媒回路C1における第1冷媒の流れを示している。
圧縮機2は第1冷媒を圧縮するように構成されている。具体的には、圧縮機2は吸入口から低圧冷媒を吸入して圧縮し、高圧冷媒として吐出口から吐出するように構成されている。圧縮機2は、冷媒の吐出容量が可変に構成されていてもよい。具体的には、圧縮機2はインバータ圧縮機であってもよい。圧縮機2が第1冷媒の吐出容量を可変に構成されている場合には、除湿装置1内の第1冷媒の循環量は、圧縮機2の吐出容量を調整することにより制御することが可能となる。
凝縮器3は、圧縮機2で昇圧された第1冷媒を凝縮して冷却するように構成されている。凝縮器3は、第1冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。凝縮器3は、第1冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。凝縮器3の第1冷媒の入口は上側に配置されており、出口は下側に配置されている。凝縮器3の第1冷媒の入口は圧縮機2の吐出口に配管で接続されている。
減圧装置4は、凝縮器3にて冷却された第1冷媒を減圧させて膨張させるように構成されている。減圧装置4は、例えば膨張弁である。この膨張弁は電子膨張弁であってもよい。電子膨張弁はコイルを用いたものであってもよい。なお、減圧装置4は、膨張弁に限られず、キャピラリーチューブであってもよい。減圧装置4は、凝縮器3の冷媒出口と蒸発器5の冷媒入口との各々に配管を介してそれぞれ接続されている。
蒸発器5は、減圧装置4にて減圧されて膨張された第1冷媒に吸熱させて冷媒を蒸発させるように構成されている。蒸発器5は、第1冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。蒸発器5は、第1冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。蒸発器5の第1冷媒の入口は上側に配置されており、出口は下側に配置されている。蒸発器5の第1冷媒の出口は圧縮機2の吸込口に配管を介して接続されている。蒸発器5は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて凝縮器3よりも上流に配置されている。つまり、蒸発器5は、凝縮器3よりも風上に配置されている。
送風機6は空気を送風するように構成されている。送風機6は、空気を筐体20の外部から内部に取り込んで凝縮器3および蒸発器5に送風可能に構成されている。具体的には、送風機6は、外部空間(室内空間)から空気を筐体20内に取り込んで蒸発器5および凝縮器3を通過させた後に筐体20外に吐き出すように構成されている。
本実施の形態では、送風機6は、軸6aと、ファン6bとを有している。ファン6bは軸6aを中心に回転するように構成されている。ファン6bが軸6aを中心に回転することによって、図中矢印Aで示されるように室内から筐体20の内部に空気が取り込まれる。図中矢印Bで示されるように、筐体20の内部に取り込まれた空気は外部空間(室内空間)へ吐き出される。このようにして、空気は、除湿装置1を経由して外部空間(室内空間)を循環する。
本実施の形態では、送風機6は、空気の流れ方向において、凝縮器3よりも下流に配置されている。なお、送風機6は、空気の流れ方向において、凝縮器3と蒸発器5との間に配置されていてもよい。また、送風機6は、空気の流れ方向において、蒸発器5よりも上流に配置されていてもよい。
第2冷媒回路C2は、予冷却器7、再熱器8および第2冷媒を含んでいる。第2冷媒回路C2は、予冷却器7および再熱器8を第2冷媒が循環するように構成されている。具体的には、第2冷媒回路C2は、予冷却器7と再熱器8とが配管を介して接続されることにより構成されている。第2冷媒回路C2は、自然循環回路であってもよい。具体的には、第2冷媒回路C2は、ヒートパイプであってもよい。図1中破線矢印は、第2冷媒回路C2における第2冷媒の流れを示している。
予冷却器7は、筐体20の外部から内部に送風機6によって取り込まれた空気を蒸発器5に流入する前にあらかじめ冷却するように構成されている。予冷却器7は、空気から第2冷媒に吸熱させて第2冷媒を蒸発させるように構成されている。予冷却器7は、第2冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。
予冷却器7は、第2冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。予冷却器7の第2冷媒の入口と出口との各々は、再熱器8の第2冷媒の出口と入口との各々にそれぞれ配管を介して接続されている。予冷却器7は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて、再熱器8よりも上流に配置されている。また、予冷却器7は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて、蒸発器5よりも上流に配置されている。つまり、予冷却器7は、蒸発器5よりも風上に配置されている。
再熱器8は、筐体20の外部から内部に送風機6によって取り込まれた空気を凝縮器3に流入する前に再び加熱するように構成されている。再熱器8は、予冷却器7で蒸発した第2冷媒を凝縮させて空気を加熱するように構成されている。再熱器8は、第2冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。
再熱器8は、第2冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。再熱器8は、凝縮器3と蒸発器5との間に配置されている。再熱器8は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて、凝縮器3よりも上流に配置されている。つまり、再熱器8は、凝縮器3よりも風上に配置されている。
再熱器8の第2冷媒の出口は、予冷却器7の第2冷媒の入口以上の高さに配置されている。再熱器8の第2冷媒の出口は、予冷却器7の第2冷媒の入口よりも上側の高さに配置されていることが好ましい。
筐体20は風路FPを有している。風路FPは、空気が予冷却器7、蒸発器5、再熱器8、第1部31を順に通過し、かつ空気が予冷却器7、蒸発器5、第2部32を順に通過するように構成されている。なお、除湿装置1において、風路FP内には、減圧装置4が配置されていてもよい。
筐体20には、吸込口21と、吹出口22とが設けられている。吸込口21は、除湿対象とする外部空間(室内空間)から筐体20の内部に空気を入れるためのものである。吸込口21は風路FPに連通している。吸込口21は、風路FPの空気の流通方向において、風路FP内の予冷却器7の空気入口よりも上流側に配置されている。吹出口22は、筐体20の内部から外部空間に空気を吹き出すためのものである。
筐体20は背面20aと前面20bとを有している。背面20aに吸込口21が設けられている。背面20aにおいて吸込口21は風路FPに空気を吸い込むように構成されている。
第1冷媒と第2冷媒とは同一であってもよい。また、第1冷媒と第2冷媒とは異なってもよい。例えば、第1冷媒はフロン系冷媒であり、第2冷媒は炭化水素(HC)系冷媒であってもよい。第1冷媒と第2冷媒とが異なっていることにより、第1冷媒および第2冷媒の両方がフロン系冷媒である場合に比べ、コスト低減および低GWP(地球温暖化係数)化が可能となる。
第1冷媒および第2冷媒の両方がフロン系冷媒である場合、フロン系冷媒は欧州のフロンガス(F-Gas)規制の対象であるため、入手が難しく、価格が高騰しやすい。このため、除湿装置1が高価となる。また、炭化水素(HC)系の可燃性冷媒が用いられる場合、封入量が多くなると可燃性のリスクが高まるため、冷媒量は欧州では規制の対象となる。第1冷媒として安価なR290等の炭化水素(HC)系冷媒が用いられ、第2冷媒として高価なR1234f等のフロン系冷媒が用いられてもよい。性能、コスト、安全性に応じて第1冷媒および第2冷媒が組み合わされてもよい。
図1および図2を参照して、本実施の形態の凝縮器3の構成について詳しく説明する。
凝縮器3は、第1部31と、第2部32とを含んでいる。第1部31は、再熱器8に向かい合っている。第1部31は、空気の流れ方向において再熱器8と重なるように配置されている。第1部31は、空気の流れ方向において再熱器8の下流側に配置されている。第1部31は、再熱器8を通過した空気が第1部31に直接流れるように配置されている。
第2部32は、蒸発器5に向かい合っている。第2部32は、空気の流れ方向において蒸発器5と重なるように配置されている。第2部32は、空気の流れ方向において蒸発器5の下流側に配置されている。第2部32は、蒸発器5を通過した空気が第2部32に直接流れるように配置されている。空気の流れ方向において第2部32と蒸発器5との間に再熱器8は配置されていない。
第2部32は、第1冷媒の流れにおいて第1部31よりも凝縮器3の出口側に配置されている。第2部32は、筐体20の外部から内部に送風機6によって取り込まれた空気の流れ方向において第1部31よりも上流側に配置されている。第2部32は、空気の流れ方向において再熱器8よりも上流側に配置されている。
凝縮器3は、複数のフィン3Fと、複数のフィン3Fとを貫通する管3Pとを有している。複数のフィン3Fは、管3Pの外側に取り付けられている。管3Pは、管3Pの内側に第1冷媒が流れるように構成されている。凝縮器3では、管は2列に配置されている。
図3および図4を参照して、本実施の形態の予冷却器7および再熱器8の構成について詳しく説明する。
予冷却器7と再熱器8とは2つの配管により互いに接続されている。予冷却器7および再熱器8の各々は、複数のフィンと、複数のフィンとを貫通する管とを有している。複数のフィンは、管の外側に取り付けられている。管は、管の内側に第2冷媒が流れるように構成されている。予冷却器7および再熱器8の各々では、管は1列に配置されている。なお、予冷却器7および再熱器8の各々では、管は1列に限定されない。2つの配管の各々は、予冷却器7および再熱器8の各々の複数のフィンに対して同じ側に配置されている。つまり、予冷却器7および再熱器8の各々での第2冷媒の出口と入口とが複数のフィンに対して同じ側に配置されている。
予冷却器7および再熱器8の各々の管は互いに千鳥状態に配置されていることが好ましい。つまり、予冷却器7および再熱器8の各々の管は互いに高さ位置がずれるように配置されていることが好ましい。
なお、上記では、凝縮器3において、管は2列に配置されているが、凝縮器3において、管は2列に限定されない。また、予冷却器7および再熱器8の各々において、管は1列に配置されているが、予冷却器7および再熱器8の各々において、管は1列に限定されない。また、凝縮器3において管を多列に設置する場合、多列の管を移動する冷媒の流れは凝縮器3を通過する空気の流れと対向流となることが好ましい。また、凝縮器3、予冷却器7、再熱器8の各々の管の段数は限定されない。
また、予冷却器7および再熱器8については、温度差による駆動力のみで第2冷媒が循環する。このため、予冷却器7においては重力方向において低い方から高い方に向かって第2冷媒が流れることが好ましい。また、再熱器8においては重力方向において高い方から低い方に向かって第2冷媒が流れることが好ましい。
続いて、図5~図10を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例について説明する。なお、本実施の形態に係る除湿装置の変形例は、特に説明しない限り上記の本実施の形態に係る除湿装置と同一の構成、動作および効果を有している。
図5を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例1の予冷却器7および再熱器8の各々の管は互いに千鳥状態に配置されている。再熱器8の下部には管が配置されていない。
図2および図5を参照して、再熱器8は、空気の流れ方向において第2部32に重なる位置には第2冷媒が流れないように構成されている。
図6および図7を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例2の予冷却器7および再熱器8は、2つの配管により互いに接続されている。2つの配管の各々は、予冷却器7および再熱器8の各々の複数のフィンに対して異なる側に配置されている。つまり、予冷却器7および再熱器8の各々での第2冷媒の出口と入口とが複数のフィンに対して異なる側に配置されている。
本実施の形態に係る除湿装置の変形例2の予冷却器7および再熱器8の各々の管は互いに千鳥状態に配置されている。再熱器8の下部には管が配置されていない。
図2および図7を参照して、再熱器8は、空気の流れ方向において第2部32に重なる位置には第2冷媒が流れないように構成されている。
図8を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例3の予冷却器7および再熱器8は、本実施の形態に係る除湿装置の変形例2の予冷却器7および再熱器8に比べて予冷却器7の管の配置が異なっている。具体的には、本実施の形態に係る除湿装置の変形例3では本実施の形態に係る除湿装置の変形例2に比べて予冷却器7の管が下側に配置されている。
図9を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例4の凝縮器3および再熱器8は一体的に構成されている。具体的には、凝縮器3の複数のフィン3Fの各々と再熱器8の複数のフィンの各々とは一体的に構成されている。
図10を参照して、本実施の形態に係る除湿装置の変形例5の凝縮器3および再熱器8は、一体的に構成されている。具体的には、凝縮器3の複数のフィン3Fの各々と再熱器8の複数のフィンの各々とは一体的に構成されている。凝縮器3と再熱器8との間にスリットSPが設けられている。具体的には、凝縮器3の複数のフィン3Fと再熱器8の複数のフィンの各々との間にスリットSPが設けられている。また、凝縮器3の管の各列の間にスリットSPが設けられている。
続いて、図1および図2を参照して、本実施の形態に係る除湿装置1の除湿運転時の動作について説明する。
第1冷媒回路C1において、圧縮機2から吐出された過熱ガス状態の第1冷媒は、風路FP内に配置された凝縮器3に流入する。凝縮器3に流入した過熱ガス状態の第1冷媒は、吸込口21を通じて外部空間から風路FP内に取り込まれ、予冷却器7、蒸発器5、再熱器8を順に通過した空気と熱交換されて過冷却状態となる。
凝縮器3から流出した過冷却状態の第1冷媒は、減圧装置4を通過することにより減圧され、気液二相状態となった後、風路FP内に配置された蒸発器5に流入する。蒸発器5に流入した気液二相状態の第1冷媒は、吸込口21を通じて外部空間から風路FP内に取り込まれ、予冷却器7にて冷却された相対湿度の高い空気と熱交換されることにより加熱されて過熱ガス状態となる。この過熱ガス状態の第1冷媒が圧縮機2に吸入され、圧縮機2で圧縮されて再び吐出される。このようにして、第1冷媒は、第1冷媒回路C1を循環する。
第2冷媒回路C2において、予冷却器7において第2冷媒は、風路FP内に取り込まれた空気と熱交換されることにより蒸発する。気液二相状態またはガス状態の第2冷媒は、予冷却器7内を上方に向かって流れてから圧力差により接続管を経由して再熱器8に流れる。再熱器8に流れた第2冷媒は、予冷却器7、蒸発器5を順に通過した空気と熱交換されることにより凝縮する。気液二相状態または液状体の第2冷媒は、再熱器8内を下方に向かって流れてから重力により予冷却器7に流れる。このようにして、第2冷媒は、第2冷媒回路C2を循環する。
風路FP内に取り込まれた空気は、予冷却器7において第2冷媒と熱交換されることにより冷却される。予冷却器7において冷却された空気は、蒸発器5において第1冷媒と熱交換されることにより空気の露点以下の温度に冷却される。これにより、蒸発器5において空気は除湿される。蒸発器5へ送られる空気は、予冷却器7であらかじめ冷却されることにより湿り空気の相対密度が高くなるため、蒸発器5での除湿量を増大させることが可能となる。
蒸発器5において冷却された空気は、再熱器8において第2冷媒と熱交換されることにより加熱される。再熱器8において加熱された空気は、凝縮器3の第1部31において第1冷媒と熱交換されることによりさらに加熱される。
他方、蒸発器5において冷却された空気は、再熱器8において第2冷媒と熱交換されることなく、凝縮器3の第2部32において第1冷媒と熱交換される。つまり、凝縮器3の第2部32では、第冷媒と蒸発器5において冷却された空気とが直接熱交換される。
除湿運転時には、図示しない温度検知手段(例えば、吸入温度、吐出温度、熱交換器温度、空気吸込み温湿度等)の検知結果に基づき、図示しない制御部より信号が送られ、圧縮機2の周波数またはファン6bの回転数が調整される。圧縮機2は、一定速の場合、ON/OFF切換えにより制御され、インバータ制御の場合、周波数にて制御される。
また、減圧装置4の絞り機構がコイルなどで絞りを可変可能な膨張弁であれば、蒸発側の熱交換器中間部付近に設けられた温度検知手段と圧縮機吸入部に設けられた温度検知手段との温度差に基づいて膨張弁が制御される。膨張弁が冷媒吐出温度にて制御される場合には、吐出温度検知手段がさらに設けられ、検知結果と予め設定されている目標吐出温度との温度差に基づいて膨張弁の絞りが制御されてもよい。
また、ファン6bは、ユーザー側の設定(例えば弱風モードまたは強風モード)が優先されてもよい。ファン6bは、設定湿度と、室内湿度との差から設定される運転モード(定格(高回転時)または中間(低回転時))に応じて予め設定されたファン回転数にて運転されてもよい。また、除湿装置1の特性上、室内の温度が上昇しやすいため、室温が予め設定した温度以上となった際に、圧縮機2の周波数が低減または停止されてもよい。
また、圧縮機吐出部に図示しない温度検知手段が設けられ、冷媒の吐出温度が検知され、温度検知手段の検知結果と、予め設定した圧縮機2の吐出温度との温度差に基づき、図示しない制御部に信号が送られ、圧縮機回転数、ファン回転数の増減、または、膨張弁の開度が調整されてもよい。これにより、耐熱温度以上とならないようにすることが可能となる。
次に、本実施の形態に係る除湿装置1の作用効果について、比較例と対比して説明する。図11~図13を参照して、比較例1~3の除湿装置は、本実施の形態の凝縮器3の第2部32が設けられていない点で主に異なっている。凝縮器3は、再熱器8に向かい合っている。空気は、再熱器8を通過して凝縮器3に流れる。
図11を参照して、比較例1の除湿装置では、再熱器8は凝縮器3よりも空気流れにおいて風上に配置されているため、再熱器8によって凝縮器3に吸い込まれる空気が温められる。このため、凝縮器3に吸い込まれる空気の温度は、再熱器8が設けられていない場合に比べて上昇する。したがって、凝縮器3の出口側での冷媒の温度は、再熱器8が設けられていない場合に比べて上昇する。これにより、冷媒の蒸発時の全熱交換量(エンタルピ差)は低下する。
これに対して、本実施の形態に係る除湿装置1によれば、蒸発器5へ送られる湿り空気が予冷却器7であらかじめ冷やされることにより湿り空気の相対湿度が高くなる。このため、予冷却器7により蒸発器5での除湿量を増加させることができる。また、空気が予冷却器7、蒸発器5、凝縮器3の第2部32を順に通過する。このため、蒸発器5を通過した低温の空気と凝縮器3の第2部32を流れる第1冷媒との間で熱交換が行われる。これにより、凝縮器3の第2部32を流れる第1冷媒の温度を低温にすることができる。したがって、凝縮器3でのエンタルピ差を拡大させることができるため、蒸発能力を向上させることができる。よって、冷媒の蒸発時の全熱交換量の低下を抑制できる。そのため、除湿量を増加させることができる。除湿量の増加により、除湿装置1の除湿性能を示す指標であり、1kWh当たりの除湿量Lを示すEF(Energy Factor)値(L/kWh)を向上させることができる。
また、蒸発器5の出口を通過した空気が凝縮器3の第2部32に流れることが好ましい。蒸発器5の出口の空気の温度は、本実施の形態に係る除湿装置1内で最も低温となる。このため、最も低温となる蒸発器5の出口の空気と凝縮器3の第2部32を流れる第冷媒との間で熱交換を行うことができる。冷媒の蒸発時の全熱交換量の低下をさらに抑制できる。
本実施の形態に係る除湿装置1によれば、凝縮器3の第2部32は、空気の流れ方向において再熱器8よりも上流側に配置されている。このため、蒸発器5を通過した低温の空気と凝縮器3の第2部32を流れる第1冷媒との間で効果的に熱交換を行うことができる。
本実施の形態に係る除湿装置1によれば、凝縮器3は、複数のフィン3Fと、管3Pとを含んでいる。このため、複数のフィン3Fにより凝縮能力を向上させることができる。
本実施の形態に係る除湿装置1によれば、再熱器8の第2冷媒の出口は、予冷却器7の第2冷媒の入口以上の高さに配置されている。このため、第2冷媒の位置ヘッドによるロスを低減することができる。
また、予冷却器7および再熱器8の各々の管は互いに千鳥状態に配置されている。このため、予冷却器7を再熱器8よりも重力方向に対して低くすることができる。よって、第2冷媒を再熱器8から予冷却器7に流しやすくすることができる。
本実施の形態に係る変形例1~3によれば、再熱器8は、空気の流れ方向において凝縮器3の第2部32に重なる位置には第2冷媒が流れないように構成されている。このため、空気の流れ方向において凝縮器3の第2部32に重なる位置では、再熱器8において第2冷媒が加熱されないため、蒸発器5を通過した低温の空気と凝縮器3の第2部32との間で熱交換を行うことができる。
図12を参照して、比較例2の除湿装置では、凝縮器3および再熱器8は一体的に構成されているが、凝縮器3の第2部32が設けられていない。
本実施の形態に係る除湿装置1の変形例4によれば、凝縮器3および再熱器8は一体的に構成されている。このため、除湿装置1の構成要素数を低減させることができる。これにより、除湿装置1の製造時間を削減することができる。また、凝縮器3および再熱器8が一体的に構成されているため、凝縮器3および再熱器8を小型化することができる。
図13を参照して、比較例3の除湿装置では、凝縮器3と再熱器8との間にスリットSPが設けられているが、凝縮器3の第2部32が設けられていない。
本実施の形態に係る除湿装置1の変形例5によれば、凝縮器3と再熱器8との間にスリットSPが設けられている。このため、スリットにより凝縮器3と再熱器8との間の熱伝導を遮断することができる。具体的には、除湿装置1の動作時において、凝縮器3を流れる第1冷媒の温度は再熱器8を流れる第2冷媒の温度と異なる。スリットSPにより凝縮器3および再熱器8のフィンを経由した第1冷媒と第2冷媒との間での熱伝導を抑制することができる。
実施の形態2.
図14を参照して、実施の形態2に係る除湿装置1は、凝縮器3が第1凝縮部3a、第2凝縮部3b、第3凝縮部3cを含んでいる点で実施の形態1に係る除湿装置1と主に異なっている。また、実施の形態2に係る除湿装置1は、筐体20の風路FPは、第1路FP1と、第2路FP2とを含んでいる点で実施の形態1に係る除湿装置1と主に異なっている。
本実施の形態に係る除湿装置1では、凝縮器3は、第1凝縮部3a、第2凝縮部3b、第3凝縮部3cを含んでいる。第1凝縮部3aは、第1部31および第2部32を含んでいる。
第1凝縮部3aは、過冷却状態の第1冷媒が流れるように構成されている。第1凝縮部3aは、過冷却状態の第1冷媒が流れる領域を有していればよく、過冷却状態および気液二相状態の第1冷媒が流れる領域を有していてもよい。第2凝縮部3bは、過熱ガス状態の冷媒が流れるように構成されている。第2凝縮部3bは、過熱ガス状態の第1冷媒が流れる領域を有していればよく、過熱ガス状態および気液二相状態の第1冷媒が流れる領域を有していてもよい。第3凝縮部3cは、第1冷媒回路C1において第1凝縮部3aと第2凝縮部3bとの間に配置されている。第3凝縮部3cは、気液二相状態の冷媒が流れるように構成されている。
凝縮器3において、第1冷媒は、第2凝縮部3b、第3凝縮部3c、第1凝縮部3aの順に流れる。第1凝縮部3a、第2凝縮部3bおよび第3凝縮部3cの各々は、冷媒入口および冷媒出口を有している。第2凝縮部3bの冷媒入口は圧縮機2の吐出口に配管を介して接続されている。第3凝縮部3cの冷媒入口は第2凝縮部3bの冷媒出口に接続されている。第1凝縮部3aの冷媒入口は第3凝縮部3cの冷媒出口に接続されている。第1凝縮部3aの冷媒出口は減圧装置4に配管を介して接続されている。
筐体20は、仕切部11を含んでいる。風路FPは、第1路FP1と、第2路FP2とを含んでいる。第2路FP2は、第1路FP1から仕切られている。仕切部11は、第1路FP1と第2路FP2とを仕切るように構成されている。第1路FP1および第2路FP2の各々は、筐体20および仕切部11によって規定されている。つまり、筐体20の内部には、第1路FP1と第2路FP2の2つの風路(空気の流路)が設けられている。
吸込口21は、第1吸込口21aと、第2吸込口21bとを含んでいる。第1吸込口21aは、第1路FP1に連通している。第2吸込口21bは、第2路FP2に連通している。
第1吸込口21aは、第1路FP1の空気の流通方向において、第1路FP1内の予冷却器7の空気入口よりも上流側に配置されている。第2吸込口21bは、第2路FP2の空気の流通方向において、第2路FP2内の第2凝縮部3bの空気入口よりも上流側に配置されている。
第1路FP1内には、第1凝縮部3a、第3凝縮部3c、蒸発器5、予冷却器7および再熱器8が配置されている。第1路FP1は、筐体20の外部から内部に送風機6によって取り込まれた空気が予冷却器7、蒸発器5、再熱器8、第1凝縮部3a、第3凝縮部3cを順に通過するように構成されている。第1路FP1では、図中矢印Aで示すように、ファン6bが軸6aを中心に回転することによって筐体20の外部から内部に取り込まれた空気が予冷却器7、蒸発器5、再熱器8、第1凝縮部3a、第3凝縮部3cを順に通過する。第1路FP1は、空気が第1凝縮部3aを通過してから第3凝縮部3cを通過するように構成されている。第3凝縮部3cは、空気の流れ方向において、第1凝縮部3a、蒸発器5、予冷却器7、再熱器8よりも風下に配置されている。
第2路FP2内には、第2凝縮部3bが配置されている。第2路FP2は、筐体20の外部から内部に送風機6によって取り込まれた空気が第2凝縮部3bを通過するように構成されている。第2路FP2では、図中矢印Cで示すように、ファン6bが軸6aを中心に回転することによって筐体20の外部から内部に取り込まれた空気が第2凝縮部3bを通過する。第2路FP2は、空気が第2凝縮部3bを通過するように構成されている。
第2凝縮部3bは、第3凝縮部3cの上方に配置されている。第2凝縮部3bおよび第3凝縮部3cの合計の高さは、第1凝縮部3a、蒸発器5、予冷却器7、再熱器8の高さよりも高くなっている。
図中矢印Aおよび図中矢印Cで示されるように、第1路FP1内の空気および第2路FP2内の空気は、互いに並行に流れ、かつ同一の方向に流れる。
なお、第1路FP1を規定する空間は、第2路FP2を規定する空間と完全に分離されている必要はない。本実施の形態では、第1路FP1を規定する空間は、第1路FP1内の空気の流通方向において第1凝縮部3aよりも下流にて、第2路FP2を規定する空間に接続されている。
第1路FP1内の空気の流通方向において、仕切部11の上流側に位置する一端(上流端部)は、予冷却器7の空気出口よりも上流側に配置されている。第2路FP2内の空気の流通方向において、仕切部11の下流側に位置する他端(下流端部)は、再熱器8の空気出口と同じ位置またはこの空気出口よりも下流側に配置されている。仕切部11は、たとえば平板状に形成されている。仕切部11は、筐体20の内部に固定されている。
なお、除湿装置1において、機械室内には、減圧装置4が配置されていてもよい。
次に、図14を参照して、本実施の形態に係る除湿装置1の除湿運転時の動作について説明する。
第1冷媒回路C1において、圧縮機2から吐出された過熱ガス状態の第1冷媒は、第2路FP2内に配置された第2凝縮部3bに流入する。第2凝縮部3bに流入した過熱ガス状態の第1冷媒は、第2吸込口21bを通じて外部空間から第2路FP2内に取り込まれた空気と熱交換されることにより冷却されて気液二相状態となる。
第2凝縮部3bから流出した気液二相状態の第1冷媒は、第1路FP1内に配置された第3凝縮部3cに流入する。第3凝縮部3cに流入した気液二相状態の第1冷媒は、第1吸込口21aを通じて外部空間から第1路FP1内に取り込まれ、予冷却器7、蒸発器5、再熱器8、第1凝縮部3aを順に通過した空気と熱交換されることによりさらに凝縮する。
第3凝縮部3cから流出した気液二相状態の第1冷媒は、第1路FP1内に配置された第1凝縮部3aに流入する。第1凝縮部3aに流入した気液二相状態の第1冷媒は、第1吸込口21aを通じて外部空間から第1路FP1内に取り込まれ、予冷却器7、蒸発器5、再熱器8を順に通過した空気と熱交換されて過冷却状態となる。
第1凝縮部3aから流出した過冷却状態の第1冷媒は、機械室内に配置された減圧装置4を通過することにより減圧され、気液二相状態となった後、蒸発器5に流入する。蒸発器5に流入した気液二相状態の第1冷媒は、第1吸込口21aを通じて外部空間から第1路FP1内に取り込まれ、予冷却器7にて冷却された相対湿度の高い空気と熱交換されることにより加熱されて過熱ガス状態となる。この過熱ガス状態の第1冷媒が圧縮機2に吸入され、圧縮機2で圧縮されて再び吐出される。このようにして、第1冷媒は、第1冷媒回路C1を循環する。
第2冷媒回路C2において、予冷却器7において第2冷媒は、第1路FP1内に取り込まれた空気と熱交換されることにより蒸発する。気液二相状態またはガス状態の第2冷媒は、予冷却器7内を上方に向かって流れてから圧力差により接続管を経由して再熱器8に流れる。再熱器8に流れた第2冷媒は、予冷却器7、蒸発器5を順に通過した空気と熱交換されることにより凝縮する。気液二相状態または液状態の第2冷媒は、再熱器8内を下方に向かって流れてから重力により予冷却器7に流れる。このようにして、第2冷媒は、第2冷媒回路C2を循環する。
第1路FP1内に取り込まれた空気は、予冷却器7において第2冷媒と熱交換されることにより冷却される。予冷却器7において冷却された空気は、蒸発器5において第1冷媒と熱交換されることにより空気の露点以下の温度に冷却される。これにより、蒸発器5において空気は除湿される。蒸発器5へ送られる空気は、予冷却器7であらかじめ冷却されることにより湿り空気の相対密度が高くなるため、蒸発器5での除湿量を増大させることが可能となる。
蒸発器5において冷却された空気は、再熱器8において第2冷媒と熱交換されることにより加熱される。再熱器8において加熱された空気は、第1凝縮部3aの第1部31において第1冷媒と熱交換されることによりさらに加熱される。第1凝縮部3aにおいて加熱された空気は、第3凝縮部3cにおいて第1冷媒と熱交換されることによりさらに加熱される。また、第2路FP2内に取り込まれた空気は、第2凝縮部3bにおいて第1冷媒と熱交換されることにより加熱される。
他方、蒸発器5において冷却された空気は、再熱器8において第2冷媒と熱交換されることなく、第1凝縮部3aの第2部32において第1冷媒と熱交換される。つまり、第1凝縮部3aの第2部32では、第冷媒と蒸発器5において冷却された空気とが直接熱交換される。
次に、本実施の形態に係る除湿装置1の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る除湿装置1によれば、第2路FP2により凝縮器3での凝縮性能を向上させることができるため、EF値を向上させることができる。つまり、筐体20に取り込まれた空気が第2路FP2を流れて第2凝縮部3bにおいて熱交換される。したがって、凝縮器3を流れる空気の風量を増加させることができる。また、再熱器8を通過して第1凝縮部3aに流れる空気の温度よりも低温の空気を第2凝縮部3bに流すことが可能となる。このため、凝縮器3の凝縮能力を向上させることができる。凝縮器3の凝縮能力を向上させることにより凝縮温度を低減させることができる。凝縮温度を低減させることにより圧縮機2の圧縮比を低減させることができる。圧縮機2の圧縮比の低減により圧縮機2の入力を低減することができる。圧縮機2の入力を低減することでEF値を向上させることができる。
また、第1路FP1は、空気が第1凝縮部3aを通過してから第3凝縮部3cを通過するように構成されている。過冷却状態の冷媒が流れる第1凝縮部3aは、第1凝縮部3a、第2凝縮部3b、第3凝縮部3cの中で冷媒温度が最も低くなる。このため、再熱器8の放熱時の空気温度と第1凝縮部3aの第1冷媒との温度差が近くなることにより、第1凝縮部3aでの受熱量が小さくなる。これにより、再熱器8の放熱による凝縮性能の低下を抑制することができる。また、第3凝縮部3cの冷媒温度は第1凝縮部3aの冷媒温度よりも高いため、第1凝縮部3aにおいて熱交換されることにより温度が高くなった空気とも熱交換することができる。これにより、第3凝縮部3cにより凝縮性能を確保することができるため、凝縮器3の凝縮性能を向上させることができる。
上記の各実施の形態は適宜組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 除湿装置、2 圧縮機、3 凝縮器、3a 第1凝縮部、3b 第2凝縮部、3c 第3凝縮部、3F フィン、3P 管、4 減圧装置、5 蒸発器、6 送風機、6a 軸、6b ファン、7 予冷却器、8 再熱器、11 仕切部、20 筐体、21 吸込口、21a 第1吸込口、21b 第2吸込口、22 吹出口、31 第1部、32 第2部、C1 第1冷媒回路、C2 第2冷媒回路、FP 風路、FP1 第1路、FP2 第2路、SP スリット。

Claims (8)

  1. 風路を有する筐体と、
    前記筐体の内部に収容された第1冷媒回路、第2冷媒回路および送風機とを備え、
    前記第1冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器および第1冷媒を含み、かつ前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、前記蒸発器の順に前記第1冷媒が流れるように構成されており、
    前記第2冷媒回路は、予冷却器、再熱器および第2冷媒を含み、かつ前記予冷却器および前記再熱器を前記第2冷媒が循環するように構成されており、
    前記凝縮器は、第1部と、前記第1冷媒の流れにおいて前記第1部よりも前記凝縮器の出口側に配置された第2部とを含み、
    前記第2部は、前記筐体の外部から前記内部に前記送風機によって取り込まれた空気の流れ方向において前記第1部よりも上流側に配置されており、
    前記風路は、前記空気が前記予冷却器、前記蒸発器、前記再熱器、前記第1部を順に通過し、かつ前記空気が前記予冷却器、前記蒸発器、前記第2部を順に通過するように構成されている、除湿装置。
  2. 前記第2部は、前記空気の流れ方向において前記再熱器よりも上流側に配置されている、請求項1に記載の除湿装置。
  3. 前記凝縮器は、複数のフィンと、前記複数のフィンを貫通する管とを含み、
    前記管は、前記管の内側に前記第1冷媒が流れるように構成されている、請求項1または2に記載の除湿装置。
  4. 前記凝縮器および前記再熱器は一体的に構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の除湿装置。
  5. 前記凝縮器と前記再熱器との間にスリットが設けられている、請求項4に記載の除湿装置。
  6. 前記再熱器は、前記第2冷媒の出口を含み、
    前記予冷却器は、前記第2冷媒の入口を含み、
    前記再熱器の前記第2冷媒の前記出口は、前記予冷却器の前記第2冷媒の前記入口以上の高さに配置されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の除湿装置。
  7. 前記再熱器は、前記空気の流れ方向において前記第2部に重なる位置には前記第2冷媒が流れないように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の除湿装置。
  8. 前記凝縮器は、過冷却液状態の前記第1冷媒が流れる第1凝縮部と、過熱ガス状態の前記第1冷媒が流れる第2凝縮部と、前記第1冷媒回路において前記第1凝縮部と前記第2凝縮部との間に配置された第3凝縮部とを含み、
    前記風路は、第1路と、前記第1路から仕切られた第2路とを含み、
    前記第1路は、前記空気が前記第1凝縮部を通過してから前記第3凝縮部を通過するように構成されており、
    前記第2路は、前記空気が前記第2凝縮部を通過するように構成されており、
    前記第1凝縮部は、前記第1部および前記第2部を含み、
    前記第1路は、前記空気が前記予冷却器、前記蒸発器、前記再熱器、前記第1部を順に通過し、かつ前記空気が前記予冷却器、前記蒸発器、前記第2部を順に通過するように構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の除湿装置。
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