JP7308662B2 - 金属の接合構造及びその接合方法 - Google Patents
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Description
この種のケース体を車両のフロア下等、車体の外部側に搭載する場合には、外部から水等が浸入するのを防ぐ必要がある。
ケース体は、鋼,アルミニウム合金等の板材やフレーム材等を接合して製作される。
この場合に接合方法としては、融接,圧接,ろう接等の多くの接合方法が検討されているが、融接は金属同士の接合強度が高く生産性に優れ、この融接の中でもアーク放電を利用したTIG溶接,MIG溶接等のアーク溶接は接合強度が高く、広く採用されている。
しかし、アーク溶接は母材や溶加材をアーク熱にて溶融する接合方法であるために、ブローホール等の内部欠陥が発生すると、水密性等のシール性能が低下するという技術的課題がある。
しかし、同公報に開示する泡体は外気を遮断するのが目的であって、溶接欠陥の発生を低減する効果はあっても、溶接欠陥部のシール性を向上させるものではない。
このような接合構造を得る方法としては、アーク溶接時の熱又は余熱を利用して発泡剤を発泡させることで、アーク溶接層と発泡剤によるシール層とを形成することができる。
電池モジュールのケース体を製作するには、軽量化を目的にアルミニウム合金の板材やフレーム材を用いることもできる。
シール基材としては、EPDMゴム,シリコンゴム,ウレタン樹脂等が例として挙げられる。
本明細書では、シール基材に発泡成分を含有させたものを発泡剤と表現した。
本発明においては、アーク溶接時の熱やアーク溶接後の余熱にて加熱発泡する発泡剤を用いた点に特徴がある。
また、アーク溶接時の余熱を利用して、相互の金属材の間にシール層を形成することもできる。
特に本発明においては、アーク溶接時の熱やその後の余熱を利用して発泡させるので生産性に優れる。
これにより、従来の接着剤や含浸剤を用いたシール構造よりも工程が短く、シール性能にも優れる。
図1に示した実施例はアルミ製のケース体の例であり、複数の電池モジュールを収容し車体のフロア下に搭載する例である。
それぞれ断面略コ字形状のフロントフレーム11と対向配置したリアフレーム12の両端部をサイドフレーム13,14にて接合連結してある。
また、中央部にはセンターフレーム15を配置した例になっている。
また、これらの枠状にしたフレーム体の下側を底板16にて塞ぎ、内部が水密性を有するようになっている。
図2(a)はケース体の内側コーナーから裏面側に沿って、発泡剤1を塗布した状態を示す。
図2(a)の左側はフロントフレーム11の端部に接合するサイドフレーム13の断面図を示す。
サイドフレーム13は上辺部13a,側壁部13b,下辺部13cが略コ字形状になっている。
次に発泡剤1を塗布した反対側からアーク溶接をしたのが図2(b)に示す状態であり、アーク溶接時の熱にて発泡剤が発泡し、その際にアーク溶接層の微細な隙間等に発泡剤に含まれる基材が含浸される。
余分な発泡剤を除去すると、図2(c)に示すようにアーク溶接層の裏側に一体的に発泡層が形成される。
図3(a)に示すようにアーク溶接し、その後に直に発泡剤を塗布すると、図3(b)に示すように余熱にて発泡剤が発泡する。
この場合に、アーク溶接時の余熱を有効利用しやすくするために、図3(a)に示したアーク溶接のトーチ2aの移動方向の後ろ側から発泡剤1bの塗布ノズルを追随させるのが好ましい。
余分な発泡剤を除去したのが、図3(c)の状態である。
この場合には、アーク溶接層の表面側にシール性の高い発泡層が形成される。
実施例3は、例えばサイドフレーム13とリアフレーム12とのコーナー部を別部材の連結ピース17を用いて接合する例である。
連結ピース17は図4(b)に部分拡大図を示すように、リアフレーム12の側壁部12bの端部を差し込むための連結凹部17cを両側の接合片17a,17bで形成してある。
また、他方にはサイドフレーム13の側壁部13bの端部を差し込むための連結凹部17fを両側の接合片17d,17eにて形成してある。
接合時には、この連結凹部17c,17fの内側に発泡剤1を塗布し、図4(c)に示すように連結ピース17の左右の連結凹部17c,17fにサイドフレーム13とリアフレーム12をそれぞれ差し込み、接合片の端部をアーク溶接する。
このアーク溶接時の余熱にて発泡剤が発泡し、差し込まれた側壁部12b,13bと連結ピース17の接合片(17a,17b),(17d,17e)との間にシール層が形成される。
このように連結ピースを用いると発泡剤の塗布が容易になり、フレーム材のコーナー部等、複雑な接合構造にも対応しやすくなる。
また、発泡剤が発泡するその浸透圧にて、接合材の間に微密なシール層を形成することができる。
2 アーク溶接層
11 フロントフレーム
12 リアフレーム
13 サイドフレーム
14 サイドフレーム
15 センターフレーム
16 底板
17 連結ピース
Claims (1)
- アーク溶接による溶接層と発泡剤によるシール層とからなる金属間の接合構造において、アーク溶接時の熱又は余熱を利用して発泡剤を発泡させることで、アーク溶接層と発泡剤によるシール層とを形成することを特徴とする金属の接合方法。
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JP2019101201A JP7308662B2 (ja) | 2019-05-30 | 2019-05-30 | 金属の接合構造及びその接合方法 |
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JP2019101201A JP7308662B2 (ja) | 2019-05-30 | 2019-05-30 | 金属の接合構造及びその接合方法 |
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