JP2007229777A - 被接合部材の溶接接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体 - Google Patents

被接合部材の溶接接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接速度を落とすことなくアンダーフィルによる影響をなくした被接合部材の接合方法を提供すること。
【解決手段】被接合部材11,12の接合端面を突き合わせ、その接合端面同士が重なった接合線14に沿ってレーザビームを照射し、それによって被接合部材11,12同士を溶接した溶接接合体10を得るためのものであって、被接合部材11,12の端部に形成された突出部13の接合端面を突き合わせ、その突出部13によって被接合部材11,12の表面よりも高い位置にある接合線14に沿ってレーザビームを照射し、被接合部材11,12同士の溶接後、その溶接部にできたアンダーフィルによる凹部15の深さ以上に突出部を切削し、接合部16表面を平らにするようにした被接合部材の溶接接合方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザを使用して溶接した溶接接合体を得るための被接合部材の接合方法並びに、被接合部材をレーザを使用して溶接した溶接接合体及び鉄道車両用構体に関し、溶接速度を落とすことなく、アンダーフィルによって生じる凹部を除いた被接合部材の接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体に関する。
鉄道車両や自動車などの車体製造には、例えばアルミ合金板などの被接合部材の接合にMIG溶接や摩擦攪拌接合が使用されている。しかし、MIG溶接は、被接合部材に対する入熱が多くなってしまい、板厚が数ミリの板材を接合するには溶接による歪みへの影響が大きくなってしまう。これに対して摩擦攪拌接合は、入熱量が少ないため溶接による歪みは小さく好ましいが、溶接速度がMIG自動溶接と同程度であって高速化することができず、製作コストの低減が困難である。また、摩擦攪拌接合では、例えば被接合部材が中空押出し型材である場合、施工時に回転工具からの負荷に耐え得る接合部の強度・剛性を確保する必要があるため軽量化が困難になる。そこで、現在では、高速な接合とそれに伴う接合部への入熱を抑える接合方法としてレーザ溶接が期待されている。また、レーザ溶接では、接合部の強度確保のための重量増もないため、鉄道車両などの車体軽量化が可能な点でも期待されている。
特開平11−104867号公報 特開2004−181476号公報
しかし、被接合部材の接合にレーザ溶接を使用した場合、その溶接部にアンダーフィルが生じる問題があった。溶接部に生じるアンダーフィルは、表面の凹部が外観を損なうほか、その部分に応力集中が生じるため強度低下が懸念される。従って、溶接部分にはアンダーフィルを生じさせないことが望ましい。
例えば、鉄道車両のように20〜25mもの長い距離を接合する場合、接合端面を重ねた接合線には隙間が生じ、溶融した材料が流れてしまってアンダーフィルが生じ易くなる。そこで、これに対して隙間が生じないように外板について接合端面の寸法精度を上げることが考えられるが、それでは製作コストを上げてしまいレーザ溶接を行うことのメリットが失われてしまう。
また、レーザ溶接のメリットは溶接速度の高速化であるが、レーザ出力が大きいとアンダーフィルが起こりやすくなる。そのため、アンダーフィルを考慮してレーザ出力を抑えると、それに伴って溶接速度も落ちてしまい、やはりレーザ溶接を行うことのメリットが失われてしまう。
更に、アンダーフィルを防止するには、レーザ溶接とTIG溶接やMIG溶接とを組み合わせたハイブリッド溶接を使用し、大量の溶加材の供給が考えられる。すなわち、図7に示すように、被接合部材201,202の溶接部210に余盛220が形成される。しかし、これではアンダーフィルの発生を抑えることはできても、溶加材を溶かすために溶接速度が低下してしまい、やはりレーザを使用することのメリットが失われてしまう。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、溶接速度を落とすことなくアンダーフィルによる影響をなくした被接合部材の接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体を提供することを目的とする。
本発明に係る被接合部材の溶接接合方法は、被接合部材の接合端面を突き合わせ、その接合端面同士が重なった接合線に沿ってレーザビームを照射し、それによって被接合部材同士を溶接した溶接接合体を得るためのものであって、被接合部材の端部に形成された突出部の接合端面を突き合わせ、その突出部によって被接合部材の表面よりも高い位置にある接合線に沿ってレーザビームを照射し、被接合部材同士の溶接後、その溶接部にできたアンダーフィルによる凹部の深さ以上に突出部を切削し、接合部表面を平らにするようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係る被接合部材の溶接接合方法は、前記溶接がレーザ溶接または、レーザ溶接とTIG溶接若しくはMIG溶接を組み合わせたハイブリッド溶接であることが好ましい。
本発明に係る溶接接合体は、被接合部材の接合端面が突き合わされ、その接合端面同士が重なった接合線に沿ってレーザビームが照射され、それによって被接合部材同士が溶接されたものであって、前記被接合部材は、接合端面同士を突き合わせて溶接する継手部分にレーザ照射側に突き出した突出部が形成され、レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、突出部がその厚さ方向に一部又は全部が切削されて平らになった表面を有するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る溶接接合体は、前記突出部が形成された継手部分が、溶接の強度上必要な厚さとアンダーフィルによる凹部を除くための切削分とを加えた肉厚であって、当該切削分を除いた肉厚であることが好ましい。
また、本発明に係る溶接接合体は、前記突出部が、強度上必要な肉厚とする下段と、アンダーフィルによって生じる凹部を除くための切削部分となる上段の2段で構成され、前記継手部分は、その上段が厚さ方向に一部又は全部が切削されて平らになった表面を有するものであることが好ましい。
また、本発明に係る溶接接合体は、前記被接合部材は中空押出し型材であり、その上面板同士および下面板同士を突き合わせて溶接する継手部分に前記突出部が形成され、レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、前記突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることが好ましい。
本発明に係る鉄道車両用構体は、所定の幅をもち車体方向に長い被接合部材が周方向に突き合わされ、隣り合う被接合部材同士が、その接合端面を重ねた接合線に沿って照射されたレーザビームによって溶接されてなるものであって、前記被接合部材は、接合端面が突き合わされて溶接する継手部分に前記レーザ照射側に突き出た突出部が形成され、レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る鉄道車両用構体は、前記被接合部材が中空押出し型材であり、その上面板同士および下面板同士を突き合わせて溶接する継手部分に前記突出部が形成され、
レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、前記突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることが好ましい。
よって、本発明によれば、突出部を切削して溶接部の表面を平らにするため、アンダーフィルの発生防止のための特別な手段を講じることがないため、レーザを使用した溶接において溶接速度を低下させてしまうことはない。そして、アンダーフィルによって溶接部に凹部が生じても、簡単な切削作業によって平らな面にするため、この被接合部材の接合方法によって得られた溶接接合体や鉄道車両用構体は、外観が優れたものとなり、加えて溶接部の応力集中を回避したものとすることができる。
次に、本発明に係る被接合部材の接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。
先ず鉄道車両用構体100は、図6に示すように側構体101、屋根構体102そして台枠103が周方向に接合され、長手方向端部には妻構体104が接合されて構成される。そうした側構体101や屋根構体102は、例えば所定の幅をもって車体方向に長い中空押出し型材110や外板が幅方向(周方向)に突き合わされて接合される。被接合部材である中空押出し型材110は、隣り合うもの同士、接合端部が突き合わされ、車体長さである20〜25mもの接合線111について溶接が行われる。本実施形態ではレーザ溶接やレーザ溶接とMIG溶接或いはTIG溶接を併用したハイブリッド溶接が使用される。
ここで、図8は、例えばレーザ溶接を行った従来の継手部分を示した図である。被接合部材301,302の溶接部は、図8(a)に示すように、端面を突き合わせただけであり、その突き当て端面が連続する接合線に沿ってレーザビームが照射されて溶接が行われる。すると、接合部303の材料が溶融して流れてしまい、図8(b)に示すようにアンダーフィルによる凹部305が形成される。これは、製品表面の凹部305が外観を損なうほか強度低下の点から好ましくないが、アンダーフィルの発生を抑えようとすることは溶接速度の低下など、別のマイナス要因があった。そこで、本実施形態では、以下に示す被接合部材の接合方法を実行することにより、溶接部にアンダーフィルによる凹部をもたない溶接接合体や鉄道車両用構体を提供する。
図1は、第1実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。この被接合部材11,12は、例えば鉄道車両用構体の側構体を構成する外板であり、図1にはその継手部分が示されている。すなわち被接合部材11,12の端部を示しており、この継手部分は、図示するように肉厚になった突出部13が形成されている。端面は垂直な面であり、被接合部材11,12が突き当てられ、その重ね合わせによってできた長手方向(図面を貫く方向)の接合線14に沿ってレーザ溶接やハイブリッド溶接が行われる。
突出部13は、レーザビームが照射される上方に向けて所定量突出している。この突出部13の肉厚は、構造の強度上必要な厚さ分と表面を切削仕上げする削正分である。すなわち、溶接による強度低下を考慮し、被接合部材11,12の板厚を含めた強度上必要な肉厚t11と、アンダーフィルによって生じる凹部を切削して仕上げ面とするための削正分を考慮した肉厚t12とが加算された厚さである。
被接合部材11,12の接合線14に沿ってレーザビームが照射されて溶接が行われると、図1(b)に示すように溶接部16の材料が溶融して流れてしまい、アンダーフィルによる凹部15が生じる。レーザ溶接した溶接部16は、前述したように突出部13が溶接強度を確保するための肉厚を有している。しかし、凹部15が存在すると、そこに応力集中が生じてしまい、いずれ影響が生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、アンダーフィルの発生を防止する特段の手段を講じることはせず、アンダーフィルによって凹部15が生じた場合には、突出部13上面を肉厚t12分だけ切削して平らにする削正を行う。従って、突出部13の肉厚として含まれている肉厚t12分は、アンダーフィルによって生じる凹部15の深さかそれ以上になるように設定されている。
よって、本実施形態の被接合部材の接合方法によれば、アンダーフィルの発生を防止することをしないため、溶接速度を抑えるマイナス要因はなく、レーザによる溶接速度を高めたメリットを享受することができる。従って、図1(c)に示すような溶接部16を有する溶接接合体10によって図6に示す鉄道車両用構体100が構成される場合、その製造時間の短縮からコストの削減に寄与する。
そして、アンダーフィルによって凹部15が生じても、簡単な削正作業によって平らな仕上げ面17にするため外観が優れたものとなり、加えて溶接部16の応力集中を回避することができる。
次に、図2は、第2実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。この被接合部材21,22は、例えば、鉄道車両用構体の側構体を構成する外板であり、図2にはその継手部分が示されている。被接合部材21,22端部の継手部分は、図示するように肉厚になった突出部23が形成されている。突出部23は、レーザビームが照射される上方に向けて所定量突出している。ただし、本実施形態では、突出部23の突出量は、アンダーフィルによって生じる凹部を取り除くための削正分の肉厚t22だけである。なお、本実施形態は、構造上必要な強度が被接合部材21,22の肉厚t21で十分な場合である。
被接合部材21,22は、垂直な端面同士が突き当てられ、その重ね合わせによってできた接合線24に沿ってレーザ溶接やハイブリッド溶接が行われる。レーザビームが照射されてできた溶接部26では、図2(b)に示すように材料が溶融して流れてしまい、そこにアンダーフィルによる凹部25が生じる。そこで、凹部25の発生に備えて形成されていた突出部23が削り取られて継手部分の表面が平らになる。
よって、本実施形態の被接合部材の接合方法でもアンダーフィルの発生を防止することをしないため、溶接速度を抑えるマイナス要因はなく、レーザによる溶接速度を高めたメリットを享受することができる。そして、図2(c)に示すような溶接部26を有する溶接接合体20によって図6に示す鉄道車両用構体100が構成される場合、その製造時間の短縮からコストの削減に寄与する。
更に、アンダーフィルによって凹部25が生じても、簡単な削正作業によって平らな仕上げ面27にするため外観が優れたものとなり、加えて溶接部26の応力集中を回避することができる。
次に、図3は、第3実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。この被接合部材31,32は、例えば鉄道車両用構体の側構体を構成する外板であり、図3にはその継手部分が示されている。被接合部材31,32端部の継手部分は、図示するように肉厚になった突出部33が形成されている。突出部33は、レーザビームが照射される上方に向けて所定量突出している。そして、特に本実施形態の突出部33は、構造上必要な強度を得るための下段33aと、アンダーフィルによって生じる凹部の深さ分を切削するための上段33bとの2段階で構成されている。下段33aは、被接合部材31,32の板厚分を含めた肉厚t31であり、上段33bは、削正分に余裕を持たせた肉厚t32である。
被接合部材31,32は、垂直な端面同士が突き当てられ、その重ね合わせによってできた接合線34に沿ってレーザ溶接やハイブリッド溶接が行われる。レーザビームが照射されてできた溶接部36には、図3(b)に示すように材料が溶融して流れてしまい、アンダーフィルによる凹部35が形成される。そこで、凹部35の発生に備えて形成されていた突出部33の上段33bが凹部35の深さに応じて削り取られて上面が平らになる。
よって、本実施形態の被接合部材の接合方法でもアンダーフィルの発生を特に防止することをしないため、溶接速度を抑えるマイナス要因はなく、レーザ溶接による溶接速度を高めたメリットを享受することができる。そして、図3(c)に示すような溶接部36を有する溶接接合体30によって図6に示す鉄道車両用構体100が構成される場合、その製造時間の短縮からコストの削減に寄与する。
更に、アンダーフィルによって凹部35が生じても、簡単な削正作業によって平らな仕上げ面37にするため外観が優れたものとなり、加えて溶接部36の応力集中を回避することができる。
ところで、溶接接合体30は、突出部33のうち下段33aによって溶接部36の強度は補償されている。従って、本実施形態では2段で形成した突出部33について削正後も上段33bを残すようにしているが、こうした上段33bの残存によって溶接部36の強度をより確実にすることができる。
その一方で、図4に示すように、上段33bを全て削り取るようにしてもよい。このようにすることで、下段33aの上面に沿って切削するればよいため、削正位置の確認が容易になる。また、上段33bの肉厚t32は凹部35に比べて十分な厚さであるため、削正位置が浅くなってしまい凹部35を残してしまうようなことも起きない。
次に、図5は、第4実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。この被接合部材41,42は、例えば鉄道車両用構体の側構体を構成する中空押出し型材であり、図5にはその継手部分が示されている。被接合部材41,42は、同じ構成の中空押出し型材であって、ともに上面板51と下面板52がほぼ平行に配置され、両者を繋ぐように斜めのリブ53が設けられている。更に、図面右側端部は、被接合部材42に示されているように、上面板51及び下面板52が自由端になっており、図面左側端部は、被接合部材41に示されているように、垂直リブ54で連結されている。
上面板51及び下面板52の右側端部は厚肉に形成された継手部55,56が形成され、左側端部には、垂直リブ54から突き出した凸部を有する継手部57,58が上下に形成されている。継手部57,58は、上面板51及び下面板52の端面に突き当てた継手部55,56が図示するように嵌め合わされるように嵌合受け部になっている。そして、継手部55,56,57,58には、レーザビームが照射される上面板51又は下面板52の外側に突き出した突出部59が形成されている。突出部59の突出量は、アンダーフィルによって生じる凹部の深さ分を削り取る削正分の肉厚である。なお、構造上必要な強度は嵌合した継手部55,56,57,58の肉厚によって確保されている。
図示するように、継手部55,57と継手部56,58が嵌め合わされ、垂直な端面同士が突き当てられ、その重ね合わせによってできた接合線60に沿ってレーザ溶接やハイブリッド溶接が行われる。レーザビームが照射されてできた溶接部61には、図5(b)に示すように材料が溶融して流れてしまい、アンダーフィルによる凹部62が形成される。そこで、凹部62の発生に備えて形成されていた突出部59が削り取られ、被接合部材41,42の上面板51と下面板52とがそれぞれ平らな面で連結される。
よって、本実施形態の被接合部材の接合方法でも特にアンダーフィルの発生を防止するための手段を講じないため、溶接速度を抑えるマイナス要因はなく、レーザによる溶接速度を高めたメリットを享受することができる。そして、図5(c)に示すような溶接部61を有する溶接接合体40によって図6に示す鉄道車両用構体100が構成される場合、その製造時間の短縮からコストの削減に寄与する。
更に、アンダーフィルによって凹部62が生じても、簡単な削正作業によって平らな仕上げ面63にするため外観が優れたものとなり、加えて溶接部61の応力集中を回避することができる。
以上、本発明に係る被接合部材の接合方法並びに溶接接合体及び鉄道車両用構体について実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態で鉄道車両用構体を構成する被接合部材の溶接について説明したが、被接合部材の溶接によってできた溶接接合体からなるものは自動車や航空機などであってもよい。
第1実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。 第2実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。 第3実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。 第3実施形態の被接合部材の接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。 第4実施形態の被接合部材の接合方法を示した図であり、その接合方法によって得られた溶接接合体の継手部分を示した図である。 鉄道車両構体を示した斜視図である。 被接合部材の溶接部に余盛を形成した継手部分を示した図である。 溶接部にアンダーフィルによる凹部ができた従来の継手部分を示した図である。
符号の説明
10 溶接接合体
11,12 被接合部材
13 突出部
14 接合線
15 凹部
16 溶接部
17 仕上げ面

Claims (8)

  1. 被接合部材の接合端面を突き合わせ、その接合端面同士が重なった接合線に沿ってレーザビームを照射し、それによって被接合部材同士を溶接した溶接接合体を得るための溶接接合方法において、
    被接合部材の端部に形成された突出部の接合端面を突き合わせ、
    その突出部によって被接合部材の表面よりも高い位置にある接合線に沿ってレーザビームを照射し、
    被接合部材同士の溶接後、その溶接部にできたアンダーフィルによる凹部の深さ以上に突出部を切削し、接合部表面を平らにするようにしたことを特徴とする被接合部材の溶接接合方法。
  2. 請求項1に記載する被接合部材の溶接接合方法において、
    前記溶接は、レーザ溶接または、レーザ溶接とTIG溶接若しくはMIG溶接を組み合わせたハイブリッド溶接であることを特徴とする被接合部材の溶接接合方法。
  3. 被接合部材の接合端面が突き合わされ、その接合端面同士が重なった接合線に沿ってレーザビームが照射され、それによって被接合部材同士が溶接された溶接接合体において、
    前記被接合部材は、接合端面同士を突き合わせて溶接する継手部分にレーザ照射側に突き出した突出部が形成され、
    レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、突出部がその厚さ方向に一部又は全部が切削されて平らになった表面を有するものであることを特徴とする溶接接合体。
  4. 請求項3に記載する溶接接合体において、
    前記突出部が形成された継手部分は、溶接の強度上必要な厚さとアンダーフィルによる凹部を除くための切削分とを加えた肉厚であって、当該切削分を除いた肉厚であることを特徴とする溶接接合体。
  5. 請求項3に記載する溶接接合体において、
    前記突出部は、強度上必要な肉厚とする下段と、アンダーフィルによって生じる凹部を除くための切削部分となる上段の2段で構成され、前記継手部分は、その上段が厚さ方向に一部又は全部が切削されて平らになった表面を有するものであることを特徴とする溶接接合体。
  6. 請求項3に記載する溶接接合体において、
    前記被接合部材は中空押出し型材であり、その上面板同士および下面板同士を突き合わせて溶接する継手部分に前記突出部が形成され、
    レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、前記突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることを特徴とする溶接接合体。
  7. 所定の幅をもち車体方向に長い被接合部材が周方向に突き合わされ、隣り合う被接合部材同士が、その接合端面を重ねた接合線に沿って照射されたレーザビームによって溶接されてなる鉄道車両用構体において、
    前記被接合部材は、接合端面が突き合わされて溶接する継手部分に前記レーザ照射側に突き出た突出部が形成され、
    レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることを特徴とする鉄道車両用構体。
  8. 請求項7に記載する鉄道車両用構体において、
    前記被接合部材は中空押出し型材であり、その上面板同士および下面板同士を突き合わせて溶接する継手部分に前記突出部が形成され、
    レーザビームが照射されて溶接された継手部分は、前記突出部が厚さ方向に一部又は全部が削り取られて平らになった表面を有するものであることを特徴とする鉄道車両用構体。
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