JP7306578B2 - 昇降機の監視システム - Google Patents

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Description

本開示は、昇降機の監視システムに関する。
特許文献1は、エレベーターの監視装置の例を開示する。監視装置は、イベント入力部と、画像管理部と、画像送信部と、を備える。イベント入力部は、エレベーターで発生するイベントを示す信号を受け付ける。画像管理部は、エレベーターのかご内または乗場に設置されたカメラで撮影された画像のうち、イベント入力部が信号を受信したタイミングを基準とした特定の時点における画像を選択する。画像送信部は、画像管理部が選択した画像を画像解析サーバに送信する。
日本特許第6388098号公報
しかしながら、エレベーターなどの昇降機において、利用者が利用するときに昇降機のイベントが発生しないことがある。このため、特許文献1の監視装置において、利用者が昇降機を利用している画像が監視の対象として選択されない場合がある。この場合、監視の対象となる画像が記憶されずに、昇降機の必要な監視が行えない可能性がある。
本開示は、このような課題の解決に係るものである。本開示は、昇降機をより確実に監視できる監視システムを提供する。
本開示に係る昇降機の監視システムは、昇降機の外部の外部システムで発生する外部イベントを表す信号を外部システムから受け付けるイベント入力部と、昇降機の1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、イベント入力部が受け付ける信号が表す外部イベントに基づいて画像を選択する画像管理部と、1つ以上のカメラに撮影される画像のうち、画像を記憶する記憶部に画像管理部が選択した画像を出力し、画像管理部が選択しなかった画像を記憶部に出力しない画像出力部と、を備える。
本開示に係る監視システムによれば、昇降機をより確実に監視できる。
実施の形態1に係る昇降機の構成図である。 実施の形態1に係る監視システムの構成図である。 実施の形態1に係る監視システムの動作の例を示す図である。 実施の形態1に係る監視システムの主要部のハードウェア構成図である。 実施の形態2に係る監視システムの構成図である。 実施の形態3に係る監視システムの構成図である。 実施の形態4に係る監視システムの構成図である。
本開示を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る昇降機1の構成図である。
昇降機1は、例えば複数の階床を有する建物2に適用される。昇降機1は、建物2の利用者によって複数の階床の間の移動に利用される。この例において、昇降機1は、エレベーターである。建物2において、昇降路3が設けられる。昇降路3は、複数の階床にわたる鉛直方向に長い空間である。建物2の各々の階床において、昇降路3に隣接する乗場4が設けられる。
昇降機1は、複数の乗場ドア5と、複数の乗場操作盤6と、複数の乗場カメラ7と、巻上機8と、主ロープ9と、かご10と、釣合い錘11と、制御盤12と、を備える。
各々の乗場ドア5は、いずれかの階床の乗場4に配置される。各々の乗場ドア5は、乗場4および昇降路3を区画するドアである。各々の乗場操作盤6は、いずれかの階床の乗場4に配置される。各々の乗場操作盤6は、利用者による乗場呼びの登録などの操作を受け付ける装置である。各々の乗場カメラ7は、いずれかの階床の乗場4に配置される。各々の乗場カメラ7は、配置された乗場4の画像を撮影する装置である。乗場カメラ7が撮影する画像は、静止画または動画などである。この例において、乗場カメラ7は、乗場4の画像を常時撮影している。乗場カメラ7は、昇降機1のカメラの例である。
巻上機8は、駆動力を発生させるモーター、およびモーターが発生させる駆動力によって回転するシーブを備える。巻上機8は、例えば昇降路3の上部または下部などに配置される。あるいは、例えば昇降路3の上方などに機械室が設けられる場合に、巻上機8は機械室に配置されてもよい。
主ロープ9は、昇降路3においてかご10および釣合い錘11の荷重を支持するロープである。主ロープ9は、巻上機8のシーブに巻きかけられる。主ロープ9は、巻上機8のシーブの一方側においてかご10の荷重を支持する。主ロープ9は、巻上機8のシーブの他方側において釣合い錘11の荷重を支持する。
かご10は、昇降路3を鉛直方向に走行することで利用者を複数の階床の間で輸送する機器である。かご10は、かごドア13と、かご操作盤14と、かごカメラ15と、を備える。かごドア13は、かご10がいずれかの階床に停止しているときに利用者が乗降しうるように、当該階床の乗場4に配置された乗場ドア5を連動させて開閉する機器である。かご操作盤14は、かご10に乗車している利用者のかご呼びの登録などの操作を受け付ける装置である。かごカメラ15は、かご10の内部の画像を撮影する装置である。かごカメラ15が撮影する画像は、静止画または動画などである。この例において、かごカメラ15は、かご10の内部の画像を常時撮影している。かごカメラ15は、昇降機1のカメラの例である。
釣合い錘11は、巻上機8のシーブの両側にかかる荷重の釣合いをかご10との間でとる機器である。かご10および釣合い錘11は、巻上機8のモーターが発生させる駆動力によって昇降路3を互いに反対方向に走行する。
制御盤12は、昇降機1の動作を制御する部分である。昇降機1の動作は、例えばかご10の昇降などを含む。制御盤12は、例えば昇降路3の上部または下部などに配置される。あるいは、例えば昇降路3の上方などに機械室が設けられる場合に、制御盤12は機械室に配置されてもよい。
昇降機1において、監視システム16が適用される。監視システム16は、昇降機1の状態の監視などを行うシステムである。監視システム16は、監視装置17を備える。監視装置17は、例えば昇降機1が設けられる建物2に配置される。監視装置17は、昇降機1の状態の情報を取得しうるように、制御盤12に接続される。監視装置17は、昇降機1の状態を出力しうるように、ネットワーク18を通じて監視端末19に接続される。ネットワーク18は、例えばインターネットまたは電話回線網などの通信網である。監視端末19は、例えば汎用のパーソナルコンピューターなどの端末装置である。監視端末19は、例えば建物2の管理者などによって利用される。監視装置17から監視端末19に送信される昇降機1の状態は、例えば昇降機1のカメラが撮影する画像などを含む。昇降機1の状態として監視端末19に出力される画像は、昇降機1のカメラが常時撮影する画像のうちから、発生したイベントに基づいて監視装置17において選択される。出力される画像の選択に用いられるイベントは、昇降機イベントおよび外部イベントを含む。
昇降機イベントは、昇降機1において発生するイベントである。昇降機イベントは、例えば乗場操作盤6またはかご操作盤14が受け付ける利用者の操作を含む。昇降機イベントは、例えば乗場カメラ7またはかごカメラ15が撮影する画像の画像認識などによって検出される状況の変化などを含む。画像認識によって検出される状況は、例えば利用者の動き、かご10もしくは乗場4における利用者の人数、または利用者の間の間隔などを含む。昇降機イベントは、例えばかごドア13または乗場ドア5に設けられた図示されないドアセンサーによる物体の検出などを含む。昇降機イベントは、例えば昇降機1の図示されない地震感知器などによる地震の感知などを含む。
外部イベントは、外部システム20において発生するイベントである。外部システム20は、昇降機1の外部のシステムである。外部システム20は、外部イベントが発生するときに、当該外部イベントを表す信号を出力する機能を搭載する。この例において、1つまたは複数の外部システム20が監視装置17に接続される。
外部システム20は、例えば昇降機1が設けられる建物2の設備のシステムである。建物2の設備のシステムは、建物2に設けられた設備の運転もしくは管理などを行うシステム、または建物2に設けられた設備によって建物2の利用の管理などを行うシステムである。建物2の設備のシステムは、例えばエネルギー管理システム、入退管理システム、空調システム、換気システム、照明システム、および給湯システムなどを含む。
エネルギー管理システムは、建物2において生産または消費されるエネルギーの管理などを行うシステムである。エネルギー管理システムにおいて発生する外部イベントは、例えば建物2における実エネルギー消費量または正味のエネルギー消費量が予め設定された閾値を超えることなどを含む。
入退管理システムは、建物2における管理領域への利用者の入退域の管理などを行うACS(Access Control System)などのシステムである。管理領域は、建物2において予め設定されるアクセスが管理される領域である。管理領域は、たとえば建物2における特定の部屋などである。入退管理システムは、利用者を識別する識別情報、または利用者の属性を表す属性情報などを読み取る図示されない読取装置などを備えていてもよい。また、入退管理システムは、読取装置が読み取った情報に基づいて、施錠および開錠を行う図示されない電気錠などを備えていてもよい。この場合に、電気錠は、例えば管理領域の出入口に設けられる。入退管理システムにおいて発生する外部イベントは、例えばいずれかの電気錠の施錠または開錠などを含む。あるいは、入退管理システムにおいて発生する外部イベントは、例えばいずれかの管理領域への利用者の入退域などを含む。管理領域への入退域は、予め設定された領域において検知される利用者のアクセスの例である。入退管理システムは、例えば電気錠による施錠もしくは開錠、または読取装置による情報の読取などをもって利用者のアクセスを検知してもよい。
空調システムは、建物2における空気調和を行うシステムである。換気システムは、建物2において換気の制御などを行うシステムである。照明システムは、建物2において照明の制御などを行うシステムである。給湯システムは、建物2において給湯の制御などを行うシステムである。空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムは、通行する利用者を検知する図示されない人感センサーなどを備えていてもよい。空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムなどは、利用者による操作を受け付ける操作盤を備えていてもよい。操作盤が受け付ける操作は、例えば運転の開始および停止、ならびに設定値の変更などを含む。ここで、設定値は、例えば設定温度、設定照度、もしくは設定風量、または運転タイマーなどの各々の外部システム20に応じた値などである。空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムなどにおいて発生する外部イベントは、例えば人感センサーによる利用者の検知などを含む。人感センサーによる検知は、予め設定された領域において検知される利用者のアクセスの例である。空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムなどにおいて発生する外部イベントは、例えば操作盤による利用者の操作などを含む。
外部システム20は、例えば昇降機1が設けられる建物2に設置されたサーバ装置などにおいて稼働するシステムであってもよい。あるいは、外部システム20は、建物2の外部に設置されたサーバ装置、またはクラウドサービス上の仮想マシンなどにおいて稼働するシステムであってもよい。外部システム20は、例えばネットワーク18を通じて監視装置17に接続されてもよい。
外部システム20は、例えば昇降機1が設けられる建物2の利用者が利用するシステムであってもよい。外部システム20は、例えば建物2において業務などを行う利用者のスケジュールを扱うシステムである。利用者のスケジュールを扱うシステムは、例えば業務システムなどである。業務システムは、例えば勤怠管理システム、出張管理システム、または出張旅費精算システムなどを含む。業務システムは、利用者を識別する識別情報、または利用者の属性を表す属性情報などを読み取る図示されない読取装置などを備えていてもよい。業務システムにおいて発生する外部イベントは、例えば利用者の出退勤などを含む。業務システムにおいて発生する外部イベントは、例えば利用者の出張の出発および帰着、ならびに利用者の会議室の使用の開始および終了などを含む。
外部システム20は、例えば昇降機1が設けられる建物2に紐づかない外部サービスであってもよい。外部システム20は、例えば気象情報サービス、交通情報サービス、またはSNS(Social Networking Service)などである。気象情報サービスにおいて発生する外部イベントは、例えば昇降機1が設けられる建物2の周辺における降水の予報、または台風などの進路の予報などを含む。交通情報サービスにおいて発生する外部イベントは、例えば昇降機1が設けられる建物2の周辺における鉄道などの運行情報、または渋滞もしくは工事などの道路情報を含む。SNSにおいて発生するイベントは、例えば昇降機1が設けられる建物2の周辺において行われる催し、または建物2の周辺において発生した事件もしくは事故などの情報を含む。また、外部システム20は、気象情報サービス、交通情報サービス、またはSNSなどの外部サービスを監視することで抽出した外部イベント発生の情報を配信するシステムであってもよい。
図2は、実施の形態1に係る監視システム16の構成図である。
監視システム16の監視装置17は、画像入力部21と、画像蓄積部22と、画像管理部23と、画像出力部24と、イベント入力部25と、を備える。
画像入力部21は、昇降機1のカメラが撮影する画像の入力を受け付ける部分である。この例において、昇降機1のカメラは、常時撮影を行っている。昇降機1において乗場カメラ7およびかごカメラ15などの昇降機1のカメラが複数設けられる場合に、画像入力部21は、各々のカメラが常時撮影する画像の入力を受け付ける。
画像蓄積部22は、画像入力部21が受け付けた昇降機1のカメラによって撮影される画像のデータを蓄積する部分である。画像蓄積部22は、例えば画像のデータを一時的に蓄積するバッファである。あるいは、画像蓄積部22は、例えば画像のデータを長期的に蓄積してもよい。
画像管理部23は、画像蓄積部22に蓄積された画像のうちから、発生したイベントに基づいて監視の対象となる画像を選択する部分である。監視の対象となる画像は、例えば、イベントが発生した時刻を基準として、当該時刻より予め設定された時間後の時点または当該時刻より予め設定された時間後の期間において昇降機1のカメラによって撮影された画像などである。あるいは、監視の対象となる画像は、例えば、イベントが発生した時刻を基準として、当該時刻より予め設定された時間前の時点または当該時刻より予め設定された時間前の期間において昇降機1のカメラによって撮影された画像などであってもよい。また、監視の対象となる画像は、例えば、イベントが発生した時刻を基準として、当該時刻の時点または当該時刻を含む期間において昇降機1のカメラによって撮影された画像などであってもよい。画像管理部23は、選択ルールDB26(DB:DataBase)を記憶する。選択ルールDB26は、監視の対象となる画像の選択において画像管理部23が従う選択ルールを格納するデータベースである。選択ルールDB26は、例えば発生するイベントごとに選択ルールを格納する。
画像出力部24は、画像管理部23によって選択された監視の対象となる画像を記憶部に出力する部分である。画像出力部24は、発生したイベントに基づいて監視の対象として選択した画像を当該イベントの情報に関連付けて出力する。イベントの情報は、例えばイベントの種類、またはイベントの発生時刻などである。記憶部は、入力された画像を記憶する監視装置17の内部または外部の部分である。記憶部は、例えば監視端末19に設けられてもよい。記憶部は、監視装置17にネットワーク18を通じて接続される外部ストレージであってもよい。記憶部は、監視装置17に取外し可能に接続される記憶媒体であってもよい。この例において、画像出力部24は、画像蓄積部22に蓄積された画像のうち、画像管理部23によって監視の対象として選択されなかった画像を記憶部に出力しない。
イベント入力部25は、昇降機イベントおよび外部イベントなどのイベントを表す信号を受け付ける部分である。イベント入力部25は、例えば昇降機1の制御盤12または昇降機1におけるドアセンサーもしくは地震感知器などの昇降機のセンサー27から、昇降機イベントを表す信号を受け付ける。イベント入力部25は、例えば外部システム20から外部イベントを表す信号を受け付ける。イベント入力部25は、ネットワーク18を通じて外部イベントを表す信号を受け付けてもよい。イベント入力部25は、変換部28を備える。変換部28は、外部システム20から受け付けた外部イベントの信号の形式を画像管理部23が扱える形式に変換する部分である。外部システム20から出力される外部イベントを表す信号は、監視装置17との連携を前提とした信号であるとは限らないため、変換部28において信号の形式の変換が行われる。変換部28は、変換ルールDB29を記憶する。変換ルールDB29は、外部イベントを表す信号の形式の変換において変換部28が従う変換ルールを格納するデータベースである。変換ルールDB29は、例えば外部システム20ごとに変換ルールを格納する。
監視端末19は、画像記憶部30と、画像再生部31と、を備える。画像記憶部30は、監視装置17から出力される画像を記憶する部分である。画像記憶部30は、記憶部の例である。この例において、画像記憶部30は、監視装置17から出力された画像を長期的に保存する。なお、画像記憶部30は、再生処理が行われる画像を一時的に記憶するバッファであってもよい。画像再生部31は、画像記憶部30に記憶された画像を再生する部分である。画像再生部31において、例えば画像のデータのデコードなどの処理が行われる。建物2の管理者は、監視端末19の図示されないディスプレイなどを通じて、画像再生部31が再生する画像を閲覧する。ここで、管理者は、イベントの種類またはイベントの発生時刻などに基づいて、画像記憶部30に記憶された画像から閲覧する画像を検索してもよい。
続いて、図3を用いて、監視システム16の動作の例を説明する。
図3は、実施の形態1に係る監視システム16の動作の例を示す図である。
図3において、入退管理システムにおいて外部イベントが発生した場合の例が示される。この例において、管理領域である部屋番号2番の部屋から利用者が退出する外部イベントが発生する。利用者は、自身の識別情報として識別番号10番を読取装置に読み取らせる。このとき、当該読取装置に対応する錠番号1番の電気錠が開錠される。このときの外部イベントが発生した時刻が、監視の対象となる画像の選択の基準となる時刻である。この例において、入退管理システムは、利用者の退域の外部イベントを表す信号「00A00200100120191126123456」を監視装置17に出力する。その後、基準となる時刻の2秒後に、利用者は、管理領域の外の廊下などを通行する。その後、基準となる時刻の5秒後に、利用者は、2階の乗場4に到着する。
監視装置17のイベント入力部25は、入退管理システムから当該信号を受け付ける。イベント入力部25は、例えば受け付けた信号の形式またはヘッダ情報などに基づいて、外部イベントが発生した外部システム20は入退管理システムであると判定する。イベント入力部25の変換部28は、変換ルールDB29を参照して入退管理システムの外部イベントの信号の形式を変換する変換ルールを読み込む。変換部28は、読み込んだ変換ルールに基づいて、受け付けた信号から外部イベントの情報を読み取る。
この例において、変換部28は、読み込んだ変換ルールに基づいて、信号の1桁目から3桁目の情報「00A」を、16進数で表現された利用者の識別番号10番として認識する。変換部28は、変換ルールに基づいて、信号の4桁目から6桁目の情報「002」を、16進数で表現された部屋番号2番として認識する。変換部28は、変換ルールに基づいて、信号の7桁目から9桁目の情報「001」を、16進数で表現された錠番号1番として認識する。変換部28は、変換ルールに基づいて、信号の10桁目から12桁目の情報「001」を、開錠を表す外部イベントの種別番号1番として認識する。変換部28は、変換ルールに基づいて、信号の13桁以降の情報「20191126123456」を、外部イベントの発生時刻「2019年11月26日12時34分56秒」として認識する。変換部28は、変換ルールに基づいて認識した情報を、画像管理部23が扱える形式に変換して画像管理部23に出力する。
画像管理部23は、受け付けた信号が表す外部イベントなどのイベントの情報が入力部から入力されたときに、監視の対象となる画像の選択を開始する。画像管理部23は、選択ルールDB26を参照して、入力されたイベントの情報に対応する選択ルールを読み込む。画像管理部23は、読み込んだ選択ルールに基づいて、監視対象となる画像の選択を行う。
この例において、画像管理部23は、入退管理システムにおいて発生する開錠を表す外部イベントに対応する選択ルールを読み込む。画像管理部23は、読み込んだ選択ルールに基づいて、監視対象となる画像の選択を行う。画像管理部23は、例えば電気錠の錠番号などに基づいて、利用者が利用するエレベーターの乗場4およびかご10を特定する。画像管理部23は、例えば当該電気錠が設けられる位置に近い乗場4およびかご10などを特定する。画像管理部23は、例えば外部イベントの発生時刻から予め設定された時間後の期間において昇降機1のカメラによって撮影された画像を監視対象となる画像として選択する。予め設定された時間は、例えば電気錠の開錠から利用者が乗場4に到着するまでの時間に対応する5秒などの時間である。
その後、画像出力部24は、画像管理部23が選択した画像を例えば監視端末19の画像記憶部30に出力する。管理者は、画像記憶部30に記憶された画像の閲覧などによって、エレベーターの利用の状況などを監視する。
なお、エレベーターにおいて、複数のかご10が設けられていてもよい。また、昇降機は、複数のステップを有するエスカレーターなどであってもよい。エスカレーターにおいて、各々のステップは1組の乗降口の間の往路および復路を循環移動する。エスカレーターの利用者は、往路を移動するステップに乗って移動する。エスカレーターにおいて、昇降機のカメラは、例えば乗降口またはステップの往路を撮影するカメラなどであってもよい。
また、監視システム16は、1つまたは複数の監視装置17からなるシステムであってもよい。監視システム16は、複数のハードウェアによって構成されてもよい。監視システム16の画像入力部21、画像蓄積部22、画像管理部23、画像出力部24、およびイベント入力部25などの一部または全部の機能は、複数のハードウェアに分散して実装されていてもよい。
以上に説明したように、実施の形態1に係る昇降機1の監視システム16は、イベント入力部25と、画像管理部23と、画像出力部24と、を備える。イベント入力部25は、外部イベントを表す信号を外部システム20から受け付ける。外部イベントは、昇降機1の外部の外部システム20で発生するイベントである。画像管理部23は、昇降機1の1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、イベント入力部25が受け付ける信号が表す外部イベントに基づいて画像を選択する。画像出力部24は、昇降機1のカメラに撮影される画像のうち、画像管理部23が選択した画像を画像記憶部30に出力する。画像記憶部30は、画像を記憶する部分である。画像出力部24は、昇降機1のカメラに撮影される画像のうち、画像管理部23が選択しなかった画像を画像記憶部30に出力しない。
このような構成によって、画像管理部23は、外部イベントを含むイベントによって監視の対象となる画像を選択できる。このため、利用者が利用する間に昇降機イベントが発生しない場合においても、昇降機1を利用している利用者の画像が選択されうる。例えば、利用者が昇降機1の利用中に大きな動作をしない場合などに、昇降機1のカメラが撮影する画像によって認識される昇降機イベントは発生しないことがある。また、利用者が他の利用者の呼びに応答するかご10に乗車するときなどに、利用者は呼びの登録などの昇降機1の操作などを行わずに昇降機1を利用する場合がある。この場合に、昇降機1の操作によって検出される昇降機イベントは発生しないことがある。これらのような場合においても、外部イベントが発生していれば利用者の昇降機1を利用する画像が監視対象として選択されうる。また、外部イベントは昇降機1の利用の前後にも発生しうるため、画像管理部23は、昇降機1の利用の前後の状況を含めた画像を監視対象として選択しうる。これにより、管理者は、昇降機1をより確実に監視できるようになる。また、昇降機1の全ての利用を監視の対象としない場合などに、画像管理部23は、昇降機イベントのみならず外部イベントによっても監視の対象となる画像の絞り込みを行うことができる。このように、監視の対象となる画像の選択の精度がより高まるので、画像記憶部30に記憶される画像が必要十分なものとなる。これにより、画像記憶部30の記憶容量が節約できる。また、外部イベントに基づいて画像が選択されるので、発生した外部イベントに基づいて画像を検索できるようになる。これにより、管理者による画像の検索性が高まる。また、画像出力部24および画像記憶部30がネットワーク18を通じて接続される場合に、ネットワーク18上で通信される画像が必要十分なものとなる。これにより、ネットワーク18における通信容量が節約される。
また、イベント入力部25は、変換部28を備える。変換部28は、外部システム20から受け付けた外部イベントの信号の形式を画像管理部23が扱える形式に変換する。
このような構成によって、画像管理部23は、外部イベントへのインターフェイスの提供を変換部28から受ける。このため、監視システム16は、昇降機1に直接関係しない多様な外部システム20において発生する外部イベントの信号を受け入れられるようになる。これにより、昇降機1の監視がより確実に行われる。なお、例えば発生するイベントを表す信号の形式に関して標準化された規格などがある場合に、外部システム20は、外部イベントの信号を画像管理部23が扱える形式で出力してもよい。この場合に、画像管理部23は外部イベントの信号を外部システム20から変換部28を介さずに受け付けてもよい。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の設備のシステムを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。特に、イベント入力部25は、設備のシステムであるエネルギー管理システム、入退管理システム、空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムの少なくともいずれかを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号として、建物2の予め設定された領域において検知された建物2の利用者のアクセスを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号として、建物2の利用者による設備の操作を表す信号を受け付ける。
このような構成によって、監視システム16は、昇降機1が設けられる建物2の設備において発生する外部イベントに基づいて監視の対象の画像を選択できるようになる。これにより、画像の検索性などが高まり、昇降機1の監視がより確実に行われるようになる。特に、利用者のアクセスを外部イベントとして画像の選択が行われることで、特定の領域にアクセスした利用者の出入りなどを監視できるようになる。また、例えば空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムなどの設備は、最初の出勤者または最終の退出者などによって操作されることが多い。このため、利用者による設備の操作を外部イベントとして画像の選択が行われることで、最初の出勤者または最終の退出者などの利用者の出入りなどを監視できるようになる。これにより、例えば建物2のセキュリティ性などが高まる。なお、画像管理部23は、複数の条件を組み合わせて監視の対象の画像の選択を行ってもよい。画像管理部23は、例えば予め設定された退勤時刻より後に行われた照明システムの操作などを外部イベントの発生として、監視の対象の画像を選択してもよい。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の利用者のスケジュールを扱うシステムを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の外部において発生する外部イベントを扱うシステムを外部システム20として外部イベント信号を受け付ける。
このような構成によって、監視システム16は、利用者の建物2の出入りの予定または実績などに基づいて監視の対象の画像を選択できるようになる。また、監視システム16は、建物2の周辺の状況の情報などに基づいて監視の対象の画像を選択できるようになる。これにより、昇降機1における監視の対象の画像の検索性などがより高められる。
また、イベント入力部25は、昇降機1において発生する昇降機イベントを表す信号を受け付ける。このとき、画像管理部23は、1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、昇降機イベントおよび外部イベントに基づいて画像を選択してもよい。
このような構成によって、監視システム16は、昇降機1の外部からの情報および昇降機1の内部からの情報の両方に基づいて、監視の対象の画像を選択できるようになる。これにより、監視の対象となる画像の選択の精度がより高められる。
続いて、図4を用いて、監視システム16のハードウェア構成の例について説明する。
図4は、実施の形態1に係る監視システム16の主要部のハードウェア構成図である。
監視システム16の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。処理回路は、プロセッサ100aおよびメモリ100bと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用ハードウェア200を備えてもよい。
処理回路がプロセッサ100aとメモリ100bとを備える場合、監視システム16の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ100bに格納される。プロセッサ100aは、メモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、監視システム16の各機能を実現する。
プロセッサ100aは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ100bは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。
処理回路が専用ハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
監視システム16の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、監視システム16の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。監視システム16の各機能について、一部を専用ハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで監視システム16の各機能を実現する。
以下で説明する実施の形態の各々において、他の実施の形態で開示される例と相違する点について特に詳しく説明する。以下の実施の形態の各々で説明しない特徴については、他の実施の形態で開示される例のいずれの特徴が採用されてもよい。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係る監視システム16の構成図である。
監視システム16の監視装置17は、ルール入力部32を備える。ルール入力部32は、更新情報を受け付ける部分である。更新情報は、選択ルールDB26に格納されている選択ルールを更新する情報である。更新情報は、例えば監視端末19およびネットワーク18を通じて、管理者などから入力される。更新情報は、例えばイベントが発生した時刻から監視の対象として選択される画像の期間までの時間を更新する情報を含む。更新情報は、例えば電気錠の開錠から5秒後の画像を選択するという選択ルールを、電気錠の開錠から3秒後の画像を選択するという選択ルールに更新する情報を含む。
以上に説明したように、実施の形態2に係る昇降機1の監視システム16は、ルール入力部32を備える。ルール入力部32は、更新情報を受け付ける。更新情報は、昇降機1のカメラが撮影する画像の選択において画像管理部23が従う画像選択ルールを更新する情報である。
このような構成によって、建物2の特徴に合わせて監視の対象となる画像の選択などが行われるようになる。例えば、建物2の構造などによって、電気錠が設けられる位置からエレベーターの乗場4までの距離は異なる。このとき、電気錠の開錠からエレベーターの利用までの時間は建物2に応じて異なる。ルール入力部32によって、管理者は建物2に応じた選択ルールを登録できるので、監視システム16において監視の対象となる画像の選択の精度がより高められる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る監視システム16の構成図である。
監視システム16の監視装置17は、ルール更新部33を備える。ルール更新部33は、選択ルールDB26に格納されている選択ルールを更新する部分である。ルール更新部33は、例えば更新情報を生成して選択ルールDB26に出力することなどによって選択ルールを更新する。ルール更新部33は、昇降機1のカメラによって撮影される画像に基づいて更新情報を生成する。ルール更新部33は、例えば画像蓄積部22に蓄積された画像の画像認識などによって、利用者による昇降機1の利用状況を認識する。ルール更新部33は、例えば乗場4の画像に基づいて、利用者が乗場4に到着する時刻を検出する。ルール更新部33は、外部イベントなどのイベントの発生時刻から利用者が乗場4に到着するまでの時間を算出する。ルール更新部33は、算出した時間に基づいて、選択ルールの更新情報を生成する。ルール更新部33は、例えば予め設定された周期で選択ルールを更新する。あるいは、ルール更新部33は、例えばイベント入力部25がイベントの信号を受け付けたときに、次に発生するイベントに適用される選択ルールを更新してもよい。
以上に説明したように、実施の形態3に係る昇降機1の監視システム16は、ルール更新部33を備える。ルール更新部33は、昇降機1のカメラが撮影する画像の選択において画像管理部23が従う画像選択ルールを、昇降機1のカメラが撮影する画像に基づいて更新する。
このような構成によって、建物2の特徴に合わせて監視の対象となる画像の選択などが行われるようになる。これにより、監視システム16において監視の対象となる画像の選択の精度がより高められる。また、管理者による選択ルールの設定などの作業が必要とされないので、昇降機1などの管理が省力化される。
実施の形態4.
図7は、実施の形態4に係る監視システム16の構成図である。
監視システム16は、運行制御部34を備える。運行制御部34は、昇降機1の運行を制御する部分である。運行制御部34は、例えば昇降機1の制御盤12などに設けられる。運行制御部34は、昇降機1の制御を主として担う主制御部であってもよい。あるいは、運行制御部34は、昇降機1の主制御部に制御信号を入力する主制御部の外部装置であってもよい。このとき、運行制御部34は、監視装置17に設けられていてもよい。昇降機1がエレベーターである場合に、運行制御部34は、例えば呼びの割当ておよび登録、ならびにかご10の走行および停止などの制御を行ってもよい。昇降機がエスカレーターである場合に、運行制御部34は、例えば昇降機の起動および停止、ならびに運転方向および運転速度の切り替えなどの制御を行ってもよい。
監視システム16の監視装置17は、推定部35を備える。推定部35は、外部イベントなどのイベントを表す信号をイベント入力部25が受け付けたときに、当該イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を推定する部分である。昇降機1がエレベーターである場合に、推定部35は、例えばイベントの発生から利用者が乗場4に到着するまでの時間、当該利用者が乗車するかご10が乗場4に到着するまでの時間、または当該利用者がかご10から降車するまでの時間などを予測する。昇降機がエスカレーターである場合に、推定部35は、例えばイベントの発生から利用者が乗降口に到着するまでの時間などを予測する。利用者が昇降機1の利用を開始した後にイベントが発生した場合などに、推定部35は、イベントが発生した時刻における昇降機1の利用の開始からの経過時間を推定してもよい。
推定部35は、履歴DB36を記憶する。履歴DB36は、外部イベントなどのイベントの発生履歴および昇降機1の運行履歴などを格納するデータベースである。イベントの発生履歴は、過去に発生したイベントの情報を蓄積したログ情報である。昇降機1の運行履歴は、過去の昇降機1の運行の情報を蓄積したログ情報である。昇降機1がエレベーターである場合に、昇降機1の運行の情報は、例えば呼びの登録時刻、呼びへのかご10の応答時刻、およびかご10の停止時刻、ならびにかご10の走行方向などの情報を含む。昇降機がエスカレーターである場合に、昇降機の運行の情報は、例えば起動時刻および停止時刻、ならびに運転方向および運転速度などの情報を含む。
推定部35は、例えばイベント入力部25から発生したイベントの情報を収集して履歴DB36に蓄積する。推定部35は、例えば昇降機1の制御盤12などから昇降機1の運行の情報を収集して履歴DB36に蓄積する。あるいは、推定部35は、外部システム20において蓄積されているログ情報を受け付けて履歴DB36にイベントの発生履歴を格納してもよい。このとき、推定部35は、イベント入力部25を介してログ情報を受け付けてもよい。また、推定部35は、イベント入力部25の変換部28を介してログ情報を受け付けてもよい。変換部28は、外部システム20から受け付けた外部イベントの信号の形式を推定部35が扱える形式に変換する。この例において、推定部35が扱える情報の形式は、画像管理部23が扱える情報の形式と同様である。すなわち、変換部28は、画像管理部23に向けた形式の変換と同様の処理によって、推定部35に向けた形式の変換を行う。なお、推定部35が扱える情報の形式は、画像管理部23が扱える情報の形式と異なっていてもよい。
推定部35は、履歴DB36に格納されているイベントの発生履歴および昇降機1の運行履歴などに基づいて、イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の関係を予め解析する。推定部35は、例えば同種のイベントについて、当該イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の頻度分布を集計する。推定部35は、集計した頻度分布について、平均値もしくは最頻値または標準偏差もしくはモーメントなどの特徴量を算出する。推定部35は、算出した特徴量に基づいて、イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を推定する。例えばいずれかの種類のイベントについて予め行う解析において特徴量として5秒の平均値を算出する場合に、推定部35は、同種のイベントが発生したときに当該イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を5秒と推定する。また、推定部35による推定は、確率的に行われてもよい。すなわち、推定部35は、集計した頻度分布の規格化によって得られる確率分布に従うように昇降機1の利用の時刻を推定してもよい。
推定部35による推定の結果は、昇降機1の利用を監視の対象とする監視装置17などにおける処理に用いられる。昇降機1の利用を監視の対象とする処理は、例えば監視の対象とする画像の選択などを含む。また、昇降機1の利用を監視の対象とする処理は、監視の対象とする昇降機1の運行履歴の選択などを含んでもよい。
推定部35は、推定の結果を画像管理部23に出力する。画像管理部23は、入力された推定の結果に基づいて、監視の対象となる画像の選択を行う。画像管理部23は、例えば昇降機1の利用の時刻としてイベントの発生から5秒後の時刻が入力される場合に、当該時刻を含む期間に昇降機1のカメラが撮影した画像を監視の対象として選択する。
推定部35は、推定の結果を運行制御部34に出力する。運行制御部34は、入力された推定の結果に基づいて、昇降機1の運行の制御を行う。昇降機1がエレベーターである場合に、運行制御部34は、例えば昇降機1の利用の時刻としてイベントの発生から5秒後の時刻が入力されるときに、当該時刻に応答するような呼びの登録および割当てを行う。また、昇降機1がエスカレーターである場合に、運行制御部34は、例えば昇降機1の利用の時刻としてイベントの発生から5秒後の時刻が入力されるときに、当該時刻に起動するように昇降機1を制御する。
以上に説明したように、実施の形態4に係る監視システム16は、イベント入力部25と、推定部35と、を備える。イベント入力部25は、外部イベントを表す信号を外部システム20から受け付ける。外部イベントは、昇降機1の外部の外部システム20で発生するイベントである。推定部35は、外部イベントの発生履歴および昇降機1の運行履歴に基づいて、外部イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の関係を予め解析する。推定部35は、外部イベントを表す信号の入力をイベント入力部25が受け付けたときに、予め行った解析の結果に基づいて外部イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を推定する。
このような構成によって、監視システム16は、外部イベントを含むイベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を推定できる。このため、監視システム16は、外部イベントに関連した昇降機1の利用を監視の対象とすることができる。このような監視システム16によって、管理者は、昇降機1をより確実に監視できるようになる。
また、イベント入力部25は、変換部28を備える。変換部28は、外部システム20から受け付けた外部イベントの信号の形式を推定部35が扱える形式に変換する。
このような構成によって、推定部35は、外部イベントへのインターフェイスの提供を変換部28から受ける。このため、監視システム16は、昇降機1に直接関係しない多様な外部システム20において発生する外部イベントの信号を受け入れ、昇降機1の利用を推定できるようになる。これにより、昇降機1の監視がより確実に行われる。なお、例えば発生するイベントを表す信号の形式に関して標準化された規格などがある場合に、外部システム20は、外部イベントの信号を推定部35が扱える形式で出力してもよい。この場合に、推定部35は外部イベントの信号を外部システム20から変換部28を介さずに受け付けてもよい。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の設備のシステムを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。特に、イベント入力部25は、設備のシステムであるエネルギー管理システム、入退管理システム、空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムの少なくともいずれかを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号として、建物2の予め設定された領域において検知された建物2の利用者のアクセスを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号として、建物2の利用者による設備の操作を表す信号を受け付ける。
このような構成によって、監視システム16は、昇降機1が設けられる建物2の設備において発生する外部イベントに関連する昇降機1の利用を監視の対象とする処理ができるようになる。これにより、昇降機1の利用についての検索性などが高まり、昇降機1の監視がより確実に行われるようになる。なお、推定部35は、複数の条件を組み合わせて解析および推定を行ってもよい。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の利用者のスケジュールを扱うシステムを外部システム20として、外部イベントを表す信号を受け付ける。
また、イベント入力部25は、昇降機1が設けられる建物2の外部において発生する外部イベントを扱うシステムを外部システム20として外部イベント信号を受け付ける。
このような構成によって、監視システム16は、利用者の建物2の出入りの予定または実績などに関連する昇降機1の利用を監視の対象とする処理ができるようになる。また、監視システム16は、建物2の周辺の状況の情報などに関連する昇降機1の利用を監視の対象とする処理ができるようになる。これにより、監視の対象となる昇降機1の利用の検索性などがより高められる。
また、イベント入力部25は、昇降機1において発生する昇降機イベントを表す信号を受け付けてもよい。このとき、推定部35は、昇降機イベントおよび外部イベントを含むイベントの発生履歴ならびに昇降機1の運行履歴に基づいてイベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の関係を予め解析する。推定部35は、イベントを表す信号の入力をイベント入力部25が受け付けたときに、予め行った解析の結果に基づいて外部イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間を推定する。
このような構成によって、監視システム16は、昇降機1の外部からの情報および昇降機1の内部からの情報の両方に基づいて、監視の対象となる昇降機1の利用を選択できるようになる。これにより、監視の対象の選択の精度がより高められる。
また、監視システム16は、画像管理部23と、画像出力部24と、を備える。画像管理部23は、昇降機1の1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、推定部35の推定の結果に基づいて画像を選択する。画像出力部24は、昇降機1のカメラに撮影される画像のうち、画像管理部23が選択した画像を画像記憶部30に出力する。画像出力部24は、画像管理部23が選択しなかった画像を画像記憶部30に出力しない。
このような構成によって、監視システム16は、昇降機1の利用を監視の対象とする処理として、イベントの発生に基づいた監視の対象となる画像の選択を行うことができる。これにより、監視の対象の画像の検索性が高められる。また、監視の対象の画像の選択の精度が高まるので、通信容量および記憶容量などが節約される。
また、監視システム16は、運行制御部34を備える。運行制御部34は、推定部35の推定の結果に基づいて昇降機1の運行を制御する部分である。
このような構成によって、利用者による昇降機1の利用が外部イベントを含むイベントの発生に基づいて行われるので、昇降機1の運行効率などが高められる。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号とともに、当該外部イベントの発生に紐づく利用者を識別する識別情報を受け付けてもよい。識別情報は、例えば外部イベントが読取装置を有する入退管理システムのイベントである場合に、当該読取装置によって読み取られる識別情報などである。あるいは、識別情報は、外部イベントが業務システムのイベントである場合に、当該イベントに対応する利用者の識別情報などであってもよい。また、互いに異なる外部システム20において同一の利用者に関するイベントが発生する場合に、イベント入力部25において外部システム20ごとの識別情報の対応づけの名寄せ処理が行われてもよい。名寄せ処理は、例えば変換部28において行われる。変換部28は、名寄せ処理に用いる識別情報の対応テーブルなどを例えば変換ルールDB29などに格納していてもよい。
イベント入力部25がイベントの発生に紐づく利用者の識別情報を受け付けるときに、推定部35は、識別情報によって識別された利用者ごとに、イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の関係を予め解析する。推定部35は、例えば識別番号10番の利用者に紐づいて発生したイベントの信号をイベント入力部25が受け付けたときに、10番の利用者について予め行われた解析の結果に基づいて当該イベントの発生から昇降機1の運行までの時間を推定する。
このような構成によって、利用者ごとの差異に応じて昇降機1の利用が監視されるようになる。利用者ごとの差異は、例えば利用者の歩行速度、または利用者の行動パターンなどを含む。利用者の行動パターンは、例えばイベントの発生場所から昇降機1までの移動経路などを含む。これにより、監視の対象となる画像の選択などの処理の精度がより高まるので、昇降機1の監視がより確実に行われるようになる。
また、イベント入力部25は、外部イベントを表す信号とともに、当該外部イベントの発生に紐づく利用者の属性を表す属性情報を受け付けてもよい。識別情報は、例えば外部イベントが読取装置を有する入退管理システムのイベントである場合に、当該読取装置によって読み取られる属性情報などである。あるいは、識別情報は、外部イベントが業務システムのイベントである場合に、当該イベントに対応する利用者について登録されている属性情報などであってもよい。ここで、利用者の属性は、例えば「VIP(Very Important Person)」などの昇降機1の利用の優先度に関わるものであってもよい。利用者の属性は、例えば「車椅子使用」などの昇降機1の利用の態様に関わるものであってもよい。利用者の属性は、例えば年齢、年代、性別、または身長などであってもよい。また、互いに異なる外部システム20において同一の属性を有する利用者に関するイベントが発生する場合に、イベント入力部25において外部システム20ごとの属性情報の対応づけの名寄せ処理が行われてもよい。名寄せ処理は、例えば変換部28において行われる。変換部28は、名寄せ処理に用いる属性情報の対応テーブルなどを例えば変換ルールDB29などに格納していてもよい。
イベント入力部25がイベントの発生に紐づく利用者の属性情報を受け付けるときに、推定部35は、属性情報が表す属性ごとに、イベントの発生および昇降機1の利用の間の時間の関係を予め解析する。推定部35は、例えば属性「70代」の利用者に紐づいて発生したイベントの信号をイベント入力部25が受け付けたときに、属性「70代」利用者について予め行われた解析の結果に基づいて当該イベントの発生から昇降機1の運行までの時間を推定する。このとき、推定部35は、例えば同一の属性「70代」を有する複数の利用者についてのログ情報を解析に用いてもよい。ここで、履歴が解析に用いられた複数の利用者は、昇降機1の利用が推定される利用者を含んでいなくてもよい。
このような構成によって、利用者の属性ごとの差異に応じて昇降機1の利用が監視されるようになる。属性ごとの差異は、例えば利用者の歩行速度の傾向などを含む。これにより、監視の対象となる画像の選択などの処理の精度がより高まるので、昇降機1の監視がより確実に行われるようになる。また、同一の属性を有する複数の利用者についての解析結果を利用できるので、推定部35は、多くの履歴を含むログ情報によって推定の精度を高めることができる。
本開示に係る監視システムは、昇降機に適用できる。
1 昇降機、 2 建物、 3 昇降路、 4 乗場、 5 乗場ドア、 6 乗場操作盤、 7 乗場カメラ、 8 巻上機、 9 主ロープ、 10 かご、 11 釣合い錘、 12 制御盤、 13 かごドア、 14 かご操作盤、 15 かごカメラ、 16 監視システム、 17 監視装置、 18 ネットワーク、 19 監視端末、 20 外部システム、 21 画像入力部、 22 画像蓄積部、 23 画像管理部、 24 画像出力部、 25 イベント入力部、 26 選択ルールDB、 27 昇降機のセンサー、 28 変換部、 29 変換ルールDB、 30 画像記憶部、 31 画像再生部、 32 ルール入力部、 33 ルール更新部、 34 運行制御部、 35 推定部、 36 履歴DB、 100a プロセッサ、 100b メモリ、 200 専用ハードウェア

Claims (11)

  1. 昇降機の外部の外部システムで発生する外部イベントを表す信号を前記外部システムから受け付けるイベント入力部と、
    前記昇降機の1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、前記イベント入力部が受け付ける信号が表す前記外部イベントに基づいて画像を選択する画像管理部と、
    前記1つ以上のカメラに撮影される画像のうち、画像を記憶する記憶部に前記画像管理部が選択した画像を出力し、前記画像管理部が選択しなかった画像を前記記憶部に出力しない画像出力部と、
    を備える昇降機の監視システム。
  2. 前記イベント入力部は、
    前記外部システムから受け付けた前記外部イベントの信号の形式を前記画像管理部が扱える形式に変換する変換部
    を備える
    請求項1に記載の昇降機の監視システム。
  3. 前記イベント入力部は、前記昇降機が設けられる建物の設備のシステムを前記外部システムとして、前記外部イベントを表す信号を受け付ける
    請求項1または請求項2に記載の昇降機の監視システム。
  4. 前記イベント入力部は、前記設備のシステムであるエネルギー管理システム、入退管理システム、空調システム、換気システム、照明システム、または給湯システムの少なくともいずれかを前記外部システムとして、前記外部イベントを表す信号を受け付ける
    請求項3に記載の昇降機の監視システム。
  5. 前記イベント入力部は、前記外部イベントを表す信号として、前記建物の予め設定された領域において前記設備によって検知された前記建物の利用者のアクセスを表す信号を受け付ける
    請求項3または請求項4に記載の昇降機の監視システム。
  6. 前記イベント入力部は、前記外部イベントを表す信号として、前記建物の利用者による前記設備の操作を表す信号を受け付ける
    請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
  7. 前記イベント入力部は、前記昇降機が設けられる建物の利用者のスケジュールを扱うシステムを前記外部システムとして、前記外部イベントを表す信号を受け付ける
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
  8. 前記イベント入力部は、前記昇降機が設けられる建物の外部において発生する前記外部イベントを扱うシステムを前記外部システムとして、前記外部イベントを表す信号を受け付ける
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
  9. 前記イベント入力部は、昇降機において発生する昇降機イベントを表す信号を受け付け、
    前記画像管理部は、前記1つ以上のカメラによって撮影される画像のうちから、前記昇降機イベントおよび前記外部イベントに基づいて画像を選択する
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
  10. 前記画像管理部が前記1つ以上のカメラによって撮影される画像の選択において従う画像選択ルールを更新する更新情報を受け付けるルール入力部
    を備える請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
  11. 前記画像管理部が前記1つ以上のカメラによって撮影される画像の選択において従う画像選択ルールを、前記1つ以上のカメラによって撮影される画像に基づいて更新するルール更新部
    を備える請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の昇降機の監視システム。
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