JP7306131B2 - ボトル缶及びその製造方法 - Google Patents

ボトル缶及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7306131B2
JP7306131B2 JP2019134415A JP2019134415A JP7306131B2 JP 7306131 B2 JP7306131 B2 JP 7306131B2 JP 2019134415 A JP2019134415 A JP 2019134415A JP 2019134415 A JP2019134415 A JP 2019134415A JP 7306131 B2 JP7306131 B2 JP 7306131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
bulging
axial direction
printing
coating region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019134415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021017007A (ja
Inventor
卓 加川
朗 村山
Original Assignee
アルテミラ製缶株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルテミラ製缶株式会社 filed Critical アルテミラ製缶株式会社
Priority to JP2019134415A priority Critical patent/JP7306131B2/ja
Publication of JP2021017007A publication Critical patent/JP2021017007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7306131B2 publication Critical patent/JP7306131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

本発明は、飲料等の内容物が充填されるボトル缶及びその製造方法に関する。
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、缶の開口端部にキャップが装着されたボトル缶が知られている。このボトル缶は、ネッキング工程の縮径率がいわゆる2ピース缶よりも大きく、その縮径した口部に膨出部や雄ねじ部等を成形する口部形成工程が施される。このようなボトル缶において、印刷は、絞りしごき工程、トリミング工程後の底部を有する円筒状の筒体に対して行われる。
このような筒体の外面に印刷する方法として、特許文献1や特許文献2に記載された方法が知られている。
特許文献1に記載の方法は、凸版を用いた印刷法であり、凹凸のある版の凸部にインキを付けて、筒体に転写する方法である。
特許文献2に記載の方法は、水なし平版を用いた印刷法であり、画像部以外の部分のインキ反発部をシリコーン樹脂により形成し、画像部にインキを付けて、筒体に転写する方法である。
いずれの場合も、印刷版からブランケットを介して筒体にインキを転写する。
特開昭63‐162241号公報 特開2002‐36710号公報
ところで、キャップの下端とボトル缶に形成された印刷面の上端との間に印刷がされていないボトル缶のアルミ地が見えることから、この部分にも印刷を施す要望がある。
その場合、ボトル缶に装着されたキャップの下部に印刷面の上端部を位置させることになるため、ネッキング工程時にボトル缶となる筒体が縮径される際に、印刷面が凝集されることにより印刷面が剥がれるおそれがある他、キャップの装着時及び開封時にキャップが印刷面にこすれることにより、印刷面が剥がれるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ネッキング工程時やキャップの装着時及び開封時の印刷剥がれを抑制できるボトル缶及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のボトル缶の製造方法は、底部を有する円筒状の筒体の外面に印刷を施す印刷工程と、前記印刷工程後の筒体を加工して、円筒部に対して缶軸方向上側に向かうに従って縮径するテーパ部及び該テーパ部の缶軸方向上側に缶軸に沿って延びる小径部を形成するネッキング工程と、前記小径部を加工して、前記テーパ部の缶軸方向上側に位置する首部並びに、前記首部の缶軸方向上側に位置し、該首部よりも径方向外側に膨出する膨出部及び該膨出部の缶軸方向上側に位置する雄ねじ部を有する口部を形成する口部成形工程と、を備え、前記膨出部の下部は、前記首部の缶軸方向上側に位置し、径方向内側に凹となる凹部と、前記凹部の缶軸方向上側に位置し、缶軸方向上側に向かうに従って径方向外側に漸次拡径する拡径部と、前記拡径部の缶軸方向上側に位置し、径方向外側に凸となる凸部と、を有し、前記印刷工程では、前記筒体における前記円筒部、前記テーパ部、前記首部並びに前記膨出部のうち前記凹部及び前記拡径部からなる膨出下部となる領域に対してインキを塗布し、かつ、前記領域における前記膨出下部となる第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を前記領域における前記円筒部となる第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量より少なくする。
本発明では、口部の膨出部における凹部及び拡径部からなる膨出下部にインキを塗布するので、ボトル缶にキャップを装着した際に、キャップの下側に印刷面の上端部を配置させることができる。これにより、首部とキャップの下端との間にアルミ地が露出することを抑制でき、ボトル缶の意匠性を向上できる。
ここで、キャップには、該キャップの周方向に沿うスリットが形成されているのが一般的である。また、膨出部の凸部は、キャップのボトル缶への巻締時に強い圧力がかかる部位であるため、凸部とキャップの内面との密着性は極めて高くなる。このため、膨出部の凸部にまで印刷面が形成されていると、キャップの巻締時にキャップが凸部の印刷面とこすれて、印刷剥がれが生じる。また、キャップにはスリットが形成されているものの、スリットが破断されるまでは、キャップ全体がボトル缶に密着した状態で回転するため、キャップ内面との密着性が高い凸部では、印刷剥がれが生じる。一方、膨出部の凹部及び拡径部は、キャップの巻締時に凸部に比べてかかる圧力が低いため、凹部及び拡径部(膨出下部)に印刷面が形成されていても、キャップの装着時及び開封時のいずれの場合でも印刷剥がれが生じる可能性は低い。
また、ボトル缶の材料となるアルミニウム合金板は、圧延方向とその交差方向とで伸びが異なるため、印刷工程後のネッキング工程により膨出部の膨出下部のみならず、凸部にまで印刷範囲が拡大することがある。この場合、口部の膨出部の膨出下部となる部分に円筒部となる部分と同じ量のインキを塗布すると、凸部に印刷範囲が拡大した場合、この印刷層が厚くなるため、キャップ装着時及びキャップ開封時に凸部がキャップの内面とこすれて、印刷層が剥がれる可能性が高まる。
本実施形態では、膨出下部となる第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を円筒部となる第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量より少なくすることから、膨出下部の単位面積当たりのインキの塗布量を少なくでき、ネッキング工程時に筒体が縮径される際に、印刷面が凝集されることにより印刷面が剥がれることを抑制できる。また、インキが塗布されていない凸部の一部に印刷面が拡大してはみ出した場合でも、このはみ出した部分の単位面積当たりのインキの塗布量が少ないので、キャップ装着時及びキャップ開封時の印刷剥がれを抑制できる。
本発明のボトル缶の製造方法の好ましい態様としては、前記印刷工程では、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する第1版と、前記第2塗布領域のみに前記インキを転写する第2版とを用いて前記筒体の外面に印刷を施すとよい。
上記態様では、第2版には、円筒部となる第2塗布領域のみにインキを転写する領域が設けられている、すなわち、第2版に第1塗布領域にインキを転写する領域が設けられていないので、これら2つの版を用いて印刷するだけで、第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を容易に少なくできる。
本発明のボトル缶の製造方法の好ましい別の態様としては、前記印刷工程では、前記第1塗布領域に対して前記インキを転写する第1領域及び前記第2塗布領域に対して前記第1領域よりも多量の前記インキを転写する第2領域を有する1つの版を用いて前記筒体の外面に印刷を施すとよい。
上記態様では、第1領域及び第2領域を有する1つの版を用いて筒体の外面に印刷を施すことができるので、印刷工程を簡略化でき、製造コストを低減できる。
本発明のボトル缶の製造方法の好ましい別の態様としては、前記印刷工程では、前記第2塗布領域に印刷される前記インキの網点密度を前記第1塗布領域に印刷される前記インキの網点密度より高くするとよい。
上記態様では、第1塗布領域及び第2塗布領域のそれぞれに印刷されるインキの網点密度を変更するだけで、第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量よりも少なくできる。
本発明のボトル缶の製造方法の好ましい別の態様としては、前記印刷工程では、前記第1塗布領域を網点印刷し、かつ前記第2塗布領域をベタ印刷するとよい。
上記態様では、第1塗布領域を網点印刷し、第2塗布領域をベタ印刷することで、第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量よりも確実に少なくできる。
本発明のボトル缶の製造方法の好ましい別の態様としては、前記印刷工程では、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する第1版を用いて、前記第1塗布領域を網点印刷するとともに前記第2塗布領域をベタ印刷し、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する前記第2版を用いて、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域をベタ印刷するとよい。
上記態様では、第2塗布領域に対してベタ印刷が二回実行されるので、円筒部及びテーパ部の美観を高めることができる。また、第1塗布領域に対しては、網点印刷が実行された後、ベタ印刷が実行されるので、第1塗布領域のインキの塗布量を第2塗布領域のインキの塗布量よりも確実に少なくできる。
本発明のボトル缶は、底部に接続される円筒状の円筒部と、該円筒部の上端から缶軸方向上側に向かうに従って縮径するテーパ部と、前記テーパ部の缶軸方向上側に位置する首部と、前記首部の缶軸方向上側に位置し、該首部よりも径方向外側に膨出する膨出部及び該膨出部の缶軸方向上側に位置する雄ねじ部を有する口部と、を備え、前記膨出部の下部は、前記首部の缶軸方向上側に位置し、径方向内側に凹となる凹部と、前記凹部の缶軸方向上側に位置し、缶軸方向上側に向かうに従って径方向外側に漸次拡径する拡径部と、前記拡径部の缶軸方向上側に位置し、径方向外側に凸となる凸部と、を有し、前記円筒部、前記テーパ部、前記首部並びに前記膨出部のうち前記凹部及び前記拡径部からなる膨出下部には、インキが塗布されており、前記膨出下部の前記インキの単位面積当たりの塗布量は、前記円筒部の前記インキの単位面積当たりの塗布量より少ない。
本発明では、口部の膨出下部にインキが塗布されているので、ボトル缶にキャップを装着した際に、キャップの下側に印刷面の上端部を配置させることができる。また、円筒部等と同様に印刷が施されているので、意匠性に優れる。
また、膨出下部の単位面積当たりのインキの塗布量が円筒部の単位面積当たりのインキの塗布量より少ないので、インキが塗布されていない凸部の一部に印刷面がはみ出した場合でも、キャップ装着時及びキャップ開封時の印刷剥がれを抑制できる。
本発明によれば、ボトル缶のように印刷工程の後に胴部に大きな加工が施される缶において、インキの密着性を向上させ、また印刷面の色調も合わせることができる。
本発明の一実施形態のボトル缶における製造途中の筒体の外周面に印刷を施した例を模式的に示す正面図である。 図1に示す筒体から製造したボトル缶とキャップとを示す正面図である。 ボトル缶の膨出部近傍を拡大して示す図である。 上記実施形態のボトル缶の製造工程を(a)~(c)の順に示す図であり、(a)及び(b)が缶軸を通る縦断面図、(c)が正面図である。 筒体の外周面に印刷を施すための印刷機の概略構成を示す模式図である。 上記実施形態の変形例を模式的に示す正面図であり、その左側に印刷層の網点密度分布を示している。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の製造方法により製造されるボトル缶101は、アルミニウム又はアルミニウム合金等の薄板金属からなり、図2に示すように、筒状の胴部10とドーム状をなす底部20とを備える有底円筒状に形成されている。また、胴部10は、底部20側において円筒状に形成された円筒部11と、円筒部11の上端で径方向内方に屈曲するように縮径された肩部12と、缶軸C方向上側(開口部10a側)に向けて漸次縮径するテーパ部13と、テーパ部13の缶軸C方向上側に接続された首部14と、を備えている。また、首部14の上端には、口部15が形成されている。この口部15は、首部14の上端に接続され、首部14よりも径方向外側に向けて膨出する帯状の膨出部16と、膨出部16の缶軸C方向上側に位置する雄ねじ部17とが形成されている。この膨出部16は、キャップ102の裾を巻き締めるために用いられる。
膨出部16の下部(缶軸C方向下側の部分)は、図3に示すように、首部14に接続される凹部161と、凹部161に接続される拡径部162と、拡径部162に接続される凸部163と、を備えている。また、膨出部16の上部(缶軸C方向上側の部分)は、凸部163及び雄ねじ部17を接続する縮径部164を備えている。
凹部161は、首部14の缶軸C方向上側の端部に接続され、径方向内側に凹となる部位である。この凹部161の曲率半径R1は、0.2mm~2.4mmに設定されている。この凹部161の缶軸C方向上側の端部には、拡径部162が接続されている。この拡径部162は、缶軸C方向上側に向かうに従って径方向外側に漸次拡径している。また、拡径部162の缶軸Cを通る縦断面は、直線状に径方向外側に延出しており、缶軸Cを通る縦断面において、この拡径部162と缶軸Cに直交する方向との間の角度θ2は、30°~60°とされている。
なお、拡径部162の缶軸Cを通る縦断面は、直線状に延出していることが好ましいが、これに限らず、わずかに曲線状に湾曲していてもよく、その湾曲方向は、径方向外側に凸となる方向であってもよいし、径方向内側に凹となる方向であってもよい。
凸部163は、拡径部162の缶軸C方向上側の端部に接続され、径方向外側に凸となる部位である。この凸部163の曲率半径R2は、1.0mm~5.0mmに設定されている。この凸部163の缶軸C方向上側の端部には、縮径部164が接続されている。この縮径部164は、缶軸C方向に沿って雄ねじ部17に向かうに従って径方向内側に漸次縮径している。なお、本実施形態では、凸部163は、膨出部16において最も径方向外側に突出している部位である。
なお、以下では、膨出部16のうち凸部163より缶軸C方向下側に位置する凹部161及び拡径部162を纏めて膨出下部160という。つまり、膨出下部160は、凹部161及び拡径部162からなる。この膨出下部160には、印刷が施されている。
なお、本実施形態のボトル缶101は、胴部10における円筒部11の外径D1が公称径で211径缶に用いられるものであるが、これに限定されるものではなく、それ以外の例えば204径缶等に適用してもよい。口部15のねじ外径は例えば38mmに形成される。また、テーパ部13と円筒部11の缶軸Cとがなす傾斜角度θ1は例えば10°以上41°以下に設けられる。
このボトル缶101は、口部15にキャップ102を被せて、そのキャップ102を口部15の雄ねじ部17に倣うようにねじ加工することにより、内部が密封される。なお、キャップ102の裾が膨出部16に巻き締められ、キャップ102がボトル缶101に装着されると、膨出部16はキャップ102により覆われ、外部から視認できない状態となる。
このボトル缶101を製造するには、まず、アルミニウム板材を打ち抜いて絞り加工することにより、図4(a)に示すように比較的大径で浅いカップ31を成形する(カップ成形工程)。その後、このカップ31に再度の絞り加工及びしごき加工(DI加工)を加えて同図(b)に示すように所定高さの有底円筒状の筒体32を成形する(絞りしごき工程(DI工程))。この絞りしごき加工により、筒体32の上端部に耳部が発生するので、上端部をトリミングして、高さを周方向に揃えた状態とする(トリミング工程)。この絞りしごき工程により、筒体32の底部は最終のボトル缶101としての底部20の形状に成形される。
次いで、筒体32を脱脂及び化成処理した後、印刷機50に供給して、外周面32aに印刷を施すとともに、その印刷層33を含む外周面32a全体に透明な塗膜(オーバーコート又は仕上げニス)を形成し、塗装後の筒体32をオーブン内に通して印刷層33及び塗膜を焼き付け、乾燥する(外面印刷塗装工程)。図1が印刷・塗装後の筒体32を示しているが、便宜上、印刷層33のみ符号を付して示している。印刷層33の下の下地層及び印刷層33の上の塗膜はいずれも印刷層33よりも広い面積で形成される。
下地塗装は、筒体32と印刷層33との密着性を高めるために形成され、例えば高分子ポリエステル‐アミノ樹脂系塗料を塗布することにより形成される。透明な塗料による下地塗装もあるが、チタンホワイト等の白色顔料を添加したホワイトコートによる下地塗装もある。
印刷機50は、図5に示すようにインキ付着機構60と缶移動機構70とを備えている。インキ付着機構60は、色毎のインキを供給する複数のインカーユニット61と、各インカーユニット61の印刷版胴62に接触してインキを写し取った後、筒体32に接触してインキを筒体32の外周面32aに転写するブランケット胴63とから構成されている。印刷版胴62の外周面には、筒体32に印刷される図柄に応じた凸版が形成されている。ブランケット胴63はその外周に各印刷版胴62の凸版よりインキが転写される複数のブランケット64を備えている。
一方、缶移動機構70は、筒体32を取り入れる供給シュータ71と、この供給シュータ71から供給された筒体32を回転自在に保持する複数のマンドレル72と、このマンドレル72に装着された筒体32を順次インキ付着機構60のブランケット胴63側に移動させるマンドレルターレット73とを備えており、印刷後の筒体32は、マンドレル72からチェーンコンベア(図示略)に渡されてオーブン(図示略)に搬送される。また、マンドレルターレット73において、印刷後の筒体32を移送する途中位置に、筒体32の外面に塗膜を形成するためのロールコーター75が設けられている。
そして、ブランケット胴63の各ブランケット64に、各インカーユニット61の印刷版胴62から各色のインキが図柄パターンとして順次転写され、そのブランケット64に、マンドレル72により内側から支持された筒体32が接触して転動することにより、筒体32の外周面32aに印刷される。印刷後、ロールコーター75によって印刷層を含む外周面32a全体に樹脂塗膜のオーバーコートが形成される。印刷・外面塗装後の筒体32は、乾燥・焼き付け処理される。
印刷層の上に形成される塗膜は、印刷層の表面を保護し滑り性を向上させるためのもので、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂等の透明塗料が用いられる。
次いで、筒体32の内周面にスプレー等により塗料を吹き付けて内面塗装を行い、焼き付け、乾燥する(内面塗装工程)。
その後、筒体32の上端部を成形して、図4(c)に示すように、下側部分をそのまま円筒部11とし、円筒部11より上方部分を縮径して肩部12及びテーパ部13、その上方に小径部18を形成する(ネッキング工程)。このネッキング工程により、外形がボトル形状の缶(ボトル形状缶35とする)となり、円筒部11からテーパ部13までの胴部10は最終形状となる。最後に、このボトル形状缶35の小径部18に首部14と、膨出部16及び雄ねじ部17等を有する口部15と、を形成する(口部成形工程)。
この一連の製造工程における外面塗装工程では、筒体32の外周面32aのうち口部15の膨出部16の膨出下部160となる部分及び胴部10(首部14、テーパ部13、肩部12及び円筒部11)となる外周面32aに印刷層33及び塗膜を焼き付け、乾燥させる。すなわち、口部15の膨出部16の膨出下部160にインキを塗布するので、ボトル缶101にキャップ102を装着した際に、印刷層33(印刷面)の上端部がキャップ102の下側に配置されることとなり、印刷面の上端部を視認できない状態にできる。つまり、キャップ102の下端部と首部14との間にアルミ地が露出することがないため、意匠性を向上できる。
ここで、ボトル缶101の材料となるアルミニウム合金板は、圧延方向とその交差方向とで伸びが異なるため、外面塗装工程後のネッキング工程により膨出部16の膨出下部160のみならず、凸部163にまで印刷範囲が拡大することがある。この場合、口部15の膨出部16の膨出下部160となる部分に胴部10(円筒部11)となる部分と同じ量のインキを塗布すると、凸部163に塗布された印刷層33が厚くなるため、キャップ装着時及びキャップ開封時に凸部163がキャップ102の内面とこすれて、印刷層33が剥がれる可能性が高まる。
そこで、本実施形態では、外面印刷塗装工程における塗布量を調整する。
図1は、外面印刷塗装工程後の筒体32の外面を示しており、印刷層33a,33bは、底部20からわずかな部分を残し、胴部10となる領域(第2塗布領域10aとする)と、口部15の膨出部16における膨出下部160となる領域(第1塗布領域160aとする)とに形成される。開口端部付近は、口部15の雄ねじ部17となる領域(雄ねじ部予定領域17aとする)である。
そして、外面印刷塗装工程では、筒体32において第2塗布領域10aよりも第1塗布領域160aの単位面積当たりの塗布量を少なくする。外面の印刷層において、第1塗布領域160aに施される印刷層を第1印刷層33b、第2塗布領域10aに施される印刷層を第2印刷層33aとする。
筒体32への印刷はオフセット印刷形式が採用されており、前述したように、色毎に設けた印刷版胴62に各色のインキを付着させ、これら印刷版胴62から一旦ブランケット64に順次転写してから、そのブランケット64から筒体32に転写する。その印刷版胴62としては、凸版又は水なし平版が用いられ、印刷画像は、凸版の凸部や水なし平板の画線部による多数の網点により構成される。
そして、第1塗布領域160aと第2塗布領域10aとでインキの塗布量を異ならせる方法としては、網点の密度(スクリーン線数)を異ならせ、第1塗布領域160aの第1印刷層33bにおける網点の密度(単位面積当たりの塗布量)を第2塗布領域の第2印刷層33aにおける網点の密度より小さくする。
例えば、網点としては、スクリーン線数は80線~175線、網点の最小直径は38μmが可能とすると、第2塗布領域10aの第2印刷層33aと第1塗布領域160aの第1印刷層33bとで同じ網点直径でスクリーン線数を異ならせ、第1塗布領域160aの第1印刷層33bで網点密度が小さくなるように設定する、あるいは、スクリーン線数は同じで網点直径を異ならせ、第1塗布領域160aの第1印刷層33bで網点密度が小さくなるように設定する、等の方法が可能である。あるいは、スクリーン線数及び網点直径の両方を異ならせ、第1塗布領域160aの第1印刷層33bでスクリーン線数を少なくしかつ網点直径を小さくしてもよい。
なお、網点密度としては、第2塗布領域10aの第2印刷層33aを100%、第1塗布領域160aの第1印刷層33bを100%未満~60%の範囲で網点印刷の密度を小さくする。あるいは、第2印刷層33aを特定密度の網点印刷とし、第1印刷層33bを第2印刷層33aにおける網点密度より小さい密度の網点印刷とする。
上記実施形態では、口部15の膨出部16における凹部161及び拡径部162からなる膨出下部160にのみインキを塗布するので、ボトル缶101にキャップ102を装着した際に、キャップ102の下側に印刷面(印刷層33)の上端部を配置させることができる。これにより、首部14とキャップ102の下端との間にアルミ地が露出することを抑制でき、ボトル缶101の意匠性を向上できる。
ここで、キャップ102には、該キャップ102の周方向に沿うスリット103が形成されており、本実施形態では、膨出部16の縮径部164上に位置している。また、膨出部16の凸部163は、キャップ102のボトル缶101への巻締時に強い圧力がかかる部位であるため、凸部163とキャップ102の内面との密着性は極めて高くなる。このため、膨出部16の凸部163にまで印刷面が形成されていると、キャップ102の巻締時(装着時)にキャップ102が凸部163の印刷面とこすれて、印刷剥がれが生じる。また、キャップ102にはスリット103が形成されているものの、スリット103が破断されるまでは、キャップ102全体がボトル缶101に密着した状態で回転するため、キャップ102内面との密着性が高い凸部163では、印刷剥がれが生じる。一方、膨出部16の凹部161及び拡径部162は、キャップ102の巻締時に凸部163に比べてかかる圧力が低いため、凹部161及び拡径部162(膨出下部160)に印刷面が形成されていても、キャップ102の装着時及び開封時のいずれの場合でも印刷剥がれが生じる可能性は低い。
本実施形態では、膨出部16の膨出下部160となる第1塗布領域160aの単位面積当たりのインキの塗布量を胴部10(円筒部11)となる第2塗布領域10aの単位面積当たりのインキの塗布量より少なくすることから、膨出部16の膨出下部160の単位面積当たりのインキの塗布量が少なくでき、ネッキング工程時に筒体32が縮径される際に、印刷層33が凝集されることにより印刷層33が剥がれることを抑制できる。また、インキが塗布されていない凸部163の一部に印刷面がはみ出した場合でも、このはみ出した部分の単位面積当たりのインキの塗布量が少ないので、キャップ102の装着時及び開封時の印刷剥がれを抑制できる。
また、印刷工程(外面塗装工程)では、第1塗布領域160aに対してインキを転写する第1領域及び第2塗布領域10aに対して第1領域よりも多量のインキを転写する第2領域を有する1つの版を用いて筒体32の外面に印刷を施すので、第1領域及び第2領域を有する1つの版(実際には、YMCKの4つの版)を用いて筒体32の外面に印刷を施すことができるので、印刷工程を簡略化でき、製造コストを低減できる。
さらに、第2塗布領域10aに印刷されるインキの網点密度を第1塗布領域160aに印刷されるインキの網点密度より高くするので、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aのそれぞれに印刷されるインキの網点密度を変更するだけで、第1塗布領域160aの単位面積当たりのインキの塗布量を第2塗布領域10aの単位面積当たりのインキの塗布量よりも少なくできる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、円筒部11及びテーパ部13を含む胴部10となる領域を第2塗布領域10aとしたが、これに限らず、例えば、第2塗布領域10aを、円筒部11となる領域を第3塗布領域11aとテーパ部13及び首部14となる領域を第4塗布領域13aとの2つに分けることとしてもよい。この場合、第4塗布領域13aについては、グラデーションとしてもよい。
すなわち、上記一連の製造工程において、ネッキング工程では、胴部10の円筒部11より上方部分が大きく縮径加工されて肩部12及びテーパ部13が形成される。このため、その前工程の外面印刷塗装工程において形成した印刷層が肩部12からテーパ部13においては周方向に圧縮され、ネッキング工程前よりも厚肉となる。言い換えると、単位面積当たりのインキの塗布量がネッキング工程前よりも多くなる。このため、肩部12からテーパ部13においては、ネッキング工程前の状態よりもインキが厚肉になり、加工による歪みも残存するので、クラックや剥離が生じやすい。
そこで、このネッキング工程後の印刷層33が円筒部11と肩部12及びテーパ部13とで単位面積当たりのインキの塗布量がほぼ同じとなるように、外面印刷塗装工程における塗布量を調整してもよい。
本変形例では、網点直径やスクリーン線数を異ならせて網点密度を変える場合、ネッキング工程において、肩部12からテーパ部13の縮径率が、円筒部11との境界から口部15に向けて漸次大きくなるので、その縮径率の増大に合わせるように、網点直径とスクリーン線数のいずれか、またはその両方を連続的に変化させて、筒体32における網点の密度を成形後に円筒部となる第3塗布領域11aとの境界から第1塗布領域160aに向けて漸次小さくするようにしている。
例えば、図6に示すように、第3塗布領域11aの第3印刷層33cを密度100%のベタ印刷で、成形後にテーパ部13となる第4塗布領域13aの第4印刷層33dは第3塗布領域11aとの境界から第1塗布領域aに向かうにしたがって漸次網点密度を小さくして第4塗布領域13aの缶軸方向上側の先端で密度60%となるように設定する、などの形態が可能である。図6では、網点密度を第3塗布領域11aとの境界から第1塗布領域160aに向かうにしたがって段階的に小さくしているが、連続的(直線的)に小さくしてもよい。
このようにして第3塗布領域11aと第4塗布領域13aとで網点密度を変えて印刷した筒体32をネッキング工程でネッキング加工すると、円筒部11とテーパ部13との印刷層33における濃度や色調を合わせることができるとともに、テーパ部13において印刷層33が厚肉になることを抑制し、その後の内容物充填、レトルト殺菌等を経た後の印刷面のクラックの発生等を抑制することができる。
上記実施形態の印刷工程(外面塗装工程)では、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aの両方にインキを転写する第1版と、第2塗布領域10aのみにインキを転写する第2版とを用いて筒体32の外面に印刷を施すこととしてもよい。この場合、第2版に第1塗布領域160aにインキを転写する領域が設けられていないので、これら2つの版を用いて印刷するだけで、第1塗布領域160aの単位面積当たりのインキの塗布量を第2塗布領域10aに比べて容易に少なくできる。
また、上記実施形態では、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aの網点密度を異ならせることにより、第1塗布領域160aのインクの塗布量を第2塗布領域10aのインクの塗布量より少なくすることとしたが、これに限らず、例えば、第1塗布領域160aを網点印刷し、第2塗布領域10aをベタ印刷することとしてもよい。
また、印刷工程において、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aの両方にインキを転写する第1版を用いて第1塗布領域160aに網点印刷するとともに第2塗布領域10aをベタ印刷し、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aの両方にインキを転写する第2版を用いて、第1塗布領域160a及び第2塗布領域10aをベタ印刷することとしてもよい。この場合、第2塗布領域10aに対してベタ印刷が二回実行されるので、円筒部11及びテーパ部13の美観を高めることができる。また、第1塗布領域160aに対しては、網点印刷が実行された後、ベタ印刷が実行されるので、第1塗布領域160aのインキの塗布量を第2塗布領域10aのインキの塗布量よりも確実に少なくできる。
上記実施形態では、キャップ102がボトル缶101に装着された際に、該キャップ102の周方向に沿うスリット103が膨出部16の縮径部164上に配置されることとしたが、これに限らず、凸部163や拡径部162上に配置されてもよい。また、この場合、キャップ102の開封時にスリット103が破断された際に、ボトル缶101にリングが残ることとなる。
上記実施形態では、キャップ102に形成されたスリット103は、キャップ102の周方向に沿う形状であったが、これに限らず、例えば、キャップ102に形成されるスリットは、キャップ102の周方向に沿い、かつ、所定間隔をあけたスリットと、このスリットの各端部から下方に延びる複数のスリットと、により構成されていてもよい。この場合、ボトル缶101の開封時にキャップ102の上記各スリットが破断し、キャップ102の全体がボトル缶101から取り外される。つまり、キャップ102に形成されるスリットの形状は、問わず、いずれの場合においてもキャップ102の開封時の印刷剥がれを抑制できる。
上記実施形態では、膨出部16は、凸部163を1つ有していたが、これに限らない。例えば、膨出部16は、縮径部164に代えて、凸部163の缶軸C方向上側の端部から缶軸C方向上側に延びる延出部と、該延出部の缶軸C方向上側の端部に接続され、径方向外側に凸となる第2凸部と、第2凸部の缶軸C方向上側の端部と、雄ねじ部17とを接続する第2縮径部と、を備えることとしてもよい。つまり、膨出部16は、凸部を2つ有していてもよい。この場合、凸部163は最も径方向外側に突出していなくてもよく、第2凸部が最も径方向外側に突出していてもよい。
上記実施形態では、首部14の缶軸C方向上側の端部に膨出部16が接続され、膨出部16の缶軸C方向上側の端部に雄ねじ部17が接続されていることとしたが、これに限らず、首部14の端部と膨出部16とは直接接続されていなくてもよいし、膨出部16の端部と雄ねじ部17とも直接接続されていなくてもよい。すなわち、首部14の缶軸C方向上側に膨出部16が位置し、膨出部16の缶軸C方向上側に雄ねじ部17が位置していればよい。
また、膨出部16の凹部161は、首部14の缶軸C方向上側の端部に接続され、拡径部162が凹部161の缶軸C方向上側の端部に接続され、凸部163が拡径部162の缶軸C方向上側の端部に接続されることとしたが、これに限らず、それぞれが直接接続されていなくてもよい。すなわち、凹部161が位置首部14の缶軸C方向上側、拡径部162が凹部161の缶軸C方向上側、凸部163が拡径部162の缶軸C方向上側のそれぞれに位置していればよい。
また、ボトル缶101として、予め一体成型された有底円筒状の筒体を形成して、その外面に印刷したが、筒体は一体成型された底部を有していないものも含むものとし、筒体に、別に形成した底部を巻き締めるようにしてもよい。
また、印刷前に、筒体32の外周面32aにベースコートやサイズコート塗装を施してもよい。
次に、上記実施形態のボトル缶の製造方法により製造されたボトル缶について、以下の実験を行い、評価した。
なお、以下の実施例1及び比較例1~3の試料については、上記実施形態にて示した製造方法により、100缶ずつ製造し、筒体のインキの塗布領域を表1に示すように、異ならせ、その他の構成は、同じとした。具体的には、実施例1では、筒体の胴部(円筒部、テーパ部及び首部)となる領域に墨インキをベタ印刷し、膨出下部(凹部及び拡径部)となる領域に墨インキを網点印刷した。この場合、スクリーン線数は100線、網点直径は0.25mmで形成した。比較例1では、筒体の胴部、膨出部全体(膨出下部、凸部及び膨出部の上部)及び雄ねじ部となる領域に墨インキをベタ印刷した。また、比較例2では、筒体の胴部及び膨出部全体となる領域に墨インキをベタ印刷した。さらに、比較例3では、筒体の胴部及び膨出下部となる領域に墨インキをベタ印刷した。なお、ベタ印刷がなされた領域の印刷膜厚は、いずれも同じとした。その後、ポリエステル樹脂の透明塗料を用いて75mg/dmの塗膜を形成した後、乾燥させ、塗装後の筒体に対して、ネッキング工程及び口部形成工程を施し、缶高さ203mm、接地部から肩部までの高さが126mm、口径38mmのボトル缶を製造し、これにキャップを巻き締めたキャップ付きボトル缶を100缶ずつ製造した。
なお、印刷膜及び塗膜の膜厚は、それぞれの印刷及び塗装の完了後に形成された印刷膜及び塗膜を、筒体の外周面に焼き付けた後に、各筒体を切り開いて平板状にし、印刷膜及び塗膜の塗布量(膜厚)を測定したものである。塗膜の塗布量の測定は、電気抵抗値から塗布量を測定するストランドゲージ(Strand Electronics.LTD Model No.105)を用いて行った。
(印刷剥がれの評価)
実施例1及び比較例1~3の各試料について、キャップ開封後の膨出部に印刷剥がれが生じているか否かを目視で判断した。100缶のうち、印刷剥がれた生じた缶数を表1に示した。
Figure 0007306131000001
表1に示すように、胴部となる領域及び膨出下部となる領域に印刷がなされ、膨出下部となる領域の単位面積当たりのインキの塗布量が胴部となる領域の単位面積当たりのインキの塗布量より少ない実施例1では、印刷剥がれが全く生じなかった。
一方、比較例1及び2は、膨出部全体にインキが塗布されていたため、全ての試料において印刷剥がれが発生していた。また、比較例3は、膨出部全体ではなく、膨出部下部にのみインキが塗布されていたため、印刷剥がれが生じた数は、比較例1及び2に比べて少なかったものの、膨出下部となる領域の単位面積当たりのインキの塗布量が胴部となる領域の単位面積当たりのインキの塗布量と同じであったため、およそ3缶に1缶の割合で印刷剥がれが生じていた。
10 胴部
10a 第2塗布領域
11 円筒部
11a 第3塗布領域(第2塗布領域)
12 肩部
13 テーパ部
13a 第4塗布領域(第2塗布領域)
14 首部
15 口部
16 膨出部
161 凹部
162 拡径部
163 凸部
164 縮径部
17 雄ねじ部
160a 第1塗布領域
18 小径部
20 底部
31 カップ
32 筒体
32a 外周面
33 印刷層
33a 第2印刷層
33b 第1印刷層
33c 第3印刷層
33d 第4印刷層
35 ボトル形状缶
50 印刷機
60 インキ付着機構
61 インカーユニット
62 印刷版胴
63 ブランケット胴
64 ブランケット
72 マンドレル
73 マンドレルターレット
75 ロールコーター
101 ボトル缶
102 キャップ
103 スリット

Claims (3)

  1. 底部を有する円筒状の筒体の外面に印刷を施す印刷工程と、前記印刷工程後の筒体を加工して、円筒部に対して缶軸方向上側に向かうに従って縮径するテーパ部及び該テーパ部の缶軸方向上側に缶軸に沿って延びる小径部を形成するネッキング工程と、前記小径部を加工して、前記テーパ部の缶軸方向上側に位置する首部並びに、前記首部の缶軸方向上側に位置し、該首部よりも径方向外側に膨出する膨出部及び該膨出部の缶軸方向上側に位置する雄ねじ部を有する口部を形成する口部成形工程と、を備え、
    前記膨出部の下部は、前記首部の缶軸方向上側に位置し、径方向内側に凹となる凹部と、前記凹部の缶軸方向上側に位置し、缶軸方向上側に向かうに従って径方向外側に漸次拡径する拡径部と、前記拡径部の缶軸方向上側に位置し、径方向外側に凸となる凸部と、を有し、
    前記印刷工程では、前記筒体における前記円筒部、前記テーパ部、前記首部並びに前記膨出部のうち前記凹部及び前記拡径部からなる膨出下部となる領域に対してインキを塗布し、かつ、前記領域における前記膨出下部となる第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を前記領域における前記円筒部となる第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量より少なくし、
    さらに前記印刷工程では、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する第1版と、前記第2塗布領域のみに前記インキを転写する第2版とを用いて前記筒体の外面に印刷を施すことを特徴とするボトル缶の製造方法。
  2. 前記印刷工程では、前記第2塗布領域に印刷される前記インキの網点密度を前記第1塗布領域に印刷される前記インキの網点密度より高くすることを特徴とする請求項1に記載のボトル缶の製造方法。
  3. 底部を有する円筒状の筒体の外面に印刷を施す印刷工程と、前記印刷工程後の筒体を加工して、円筒部に対して缶軸方向上側に向かうに従って縮径するテーパ部及び該テーパ部の缶軸方向上側に缶軸に沿って延びる小径部を形成するネッキング工程と、前記小径部を加工して、前記テーパ部の缶軸方向上側に位置する首部並びに、前記首部の缶軸方向上側に位置し、該首部よりも径方向外側に膨出する膨出部及び該膨出部の缶軸方向上側に位置する雄ねじ部を有する口部を形成する口部成形工程と、を備え、
    前記膨出部の下部は、前記首部の缶軸方向上側に位置し、径方向内側に凹となる凹部と、前記凹部の缶軸方向上側に位置し、缶軸方向上側に向かうに従って径方向外側に漸次拡径する拡径部と、前記拡径部の缶軸方向上側に位置し、径方向外側に凸となる凸部と、を有し、
    前記印刷工程では、前記筒体における前記円筒部、前記テーパ部、前記首部並びに前記膨出部のうち前記凹部及び前記拡径部からなる膨出下部となる領域に対してインキを塗布し、かつ、前記領域における前記膨出下部となる第1塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量を前記領域における前記円筒部となる第2塗布領域の単位面積当たりのインキの塗布量より少なくし、
    さらに前記印刷工程では、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する第1版を用いて、前記第1塗布領域を網点印刷するとともに前記第2塗布領域をベタ印刷し、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域の両方に前記インキを転写する第2版を用いて、前記第1塗布領域及び前記第2塗布領域をベタ印刷することを特徴とするボトル缶の製造方法。
JP2019134415A 2019-07-22 2019-07-22 ボトル缶及びその製造方法 Active JP7306131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019134415A JP7306131B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 ボトル缶及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019134415A JP7306131B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 ボトル缶及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021017007A JP2021017007A (ja) 2021-02-15
JP7306131B2 true JP7306131B2 (ja) 2023-07-11

Family

ID=74565749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019134415A Active JP7306131B2 (ja) 2019-07-22 2019-07-22 ボトル缶及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7306131B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19802953A1 (de) 1998-01-27 1999-07-29 Rasselstein Hoesch Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Getränkedose aus Blech, insbesondere Weißblech
JP2004168346A (ja) 2002-11-19 2004-06-17 Daiwa Can Co Ltd 肩部にまで印刷模様が施された缶体の製造方法
JP2006143289A (ja) 2004-11-22 2006-06-08 Mitsubishi Materials Corp キャッププリフォーム、ボトル缶及びキャップ付ボトル缶
US20060277957A1 (en) 2005-06-10 2006-12-14 Daiwa Can Company Method for manufacturing can body printed to shoulder portion
JP2018140826A (ja) 2017-02-28 2018-09-13 大和製罐株式会社 樹脂被覆ボトル型缶およびその製造方法ならびに樹脂被覆金属板
US20180327141A1 (en) 2017-05-10 2018-11-15 Anheuser-Busch, Llc Beverage containers with tactile elements
CN109810593A (zh) 2017-11-22 2019-05-28 东洋油墨Sc控股株式会社 水性涂料、涂装板及被覆罐
JP2019171659A (ja) 2018-03-28 2019-10-10 大和製罐株式会社 容器、容器の製造方法及び印刷装置
JP2020124833A (ja) 2019-02-04 2020-08-20 ユニバーサル製缶株式会社 ボトル缶及びその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7390776B2 (ja) * 2017-11-22 2023-12-04 アルテミラ製缶株式会社 缶の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19802953A1 (de) 1998-01-27 1999-07-29 Rasselstein Hoesch Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Getränkedose aus Blech, insbesondere Weißblech
JP2004168346A (ja) 2002-11-19 2004-06-17 Daiwa Can Co Ltd 肩部にまで印刷模様が施された缶体の製造方法
JP2006143289A (ja) 2004-11-22 2006-06-08 Mitsubishi Materials Corp キャッププリフォーム、ボトル缶及びキャップ付ボトル缶
US20060277957A1 (en) 2005-06-10 2006-12-14 Daiwa Can Company Method for manufacturing can body printed to shoulder portion
JP2018140826A (ja) 2017-02-28 2018-09-13 大和製罐株式会社 樹脂被覆ボトル型缶およびその製造方法ならびに樹脂被覆金属板
US20180327141A1 (en) 2017-05-10 2018-11-15 Anheuser-Busch, Llc Beverage containers with tactile elements
CN109810593A (zh) 2017-11-22 2019-05-28 东洋油墨Sc控股株式会社 水性涂料、涂装板及被覆罐
JP2019171659A (ja) 2018-03-28 2019-10-10 大和製罐株式会社 容器、容器の製造方法及び印刷装置
JP2020124833A (ja) 2019-02-04 2020-08-20 ユニバーサル製缶株式会社 ボトル缶及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021017007A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020162383A1 (ja) ボトル缶及びその製造方法
US8747975B2 (en) Seamless can and method for printing on seamless can
JP4623335B2 (ja) シームレス缶体及びシームレス缶体の製造方法
JP7306131B2 (ja) ボトル缶及びその製造方法
JP2022140489A (ja) 缶の製造方法
JP7327534B2 (ja) ボトル缶及びその製造方法
JP3491183B2 (ja) 曲面物体への多色印刷方法
JP2004141943A (ja) 金属製ボトル缶及びその製造方法
JP2023064976A (ja) ボトル缶及びその製造方法
JP2006224585A (ja) シームレス缶体
JP2006224584A (ja) シームレス缶体
JP2007069407A (ja) 缶の製造装置及び缶の製造方法
JP7213160B2 (ja) ボトル缶の製造方法
JP2001138484A (ja) 2ピース缶体のニス塗工装置
JP5173043B2 (ja) 缶の印刷装置、印刷方法及び円筒容器保持用マンドレル
JP5066426B2 (ja) 缶の印刷装置
JP7346976B2 (ja) ボトル缶及びその製造方法
JP2003226337A (ja) 金属製ボトル缶及びその製造方法
JP3916957B2 (ja) 金属製ボトル缶及びその製造方法
JP7373627B2 (ja) 印刷用ブランケット
JP2018197126A (ja) ボトル缶及びキャップ付きボトル缶
JP2006224586A (ja) シームレス缶体
JP2004161296A (ja) 金属製ボトル缶及びその製造方法
WO2022190747A1 (ja) 着色樹脂被覆金属板からなるボトル型缶の製造方法
JP3575861B2 (ja) オフセット印刷版、オフセット印刷機の版胴、オフセット印刷機及びオフセット印刷版の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7306131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150