JP7306072B2 - フィルムロール梱包体 - Google Patents
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Description
(1) フィルムロールの外周面全面に、熱伝導率が0.050W/m・K以下である樹脂シートAと、少なくとも片面に金属膜が積層された樹脂シートBとを順に有することを特徴とする、フィルムロール梱包体。
(2) 前記樹脂シートAの水蒸気透過率が100g/(m2・24h)未満である、(1)に記載のフィルムロール梱包体。
(3) 前記樹脂シートAの厚みが0.1mm以上5.0mm以下である、(1)または(2)に記載のフィルムロール梱包体。
(4) 前記樹脂シートAがポリオレフィン樹脂シートである(1)~(3)のいずれかに記載のフィルムロール梱包体。
(5) 前記フィルムロールがポリエステルフィルムロールである、(1)~(4)のいずれかに記載のフィルムロール梱包体。
<樹脂シートの熱伝導率>
JIS A 1412-2:1999 6.2に準じて測定した。測定機は、英弘精機株式会社製の熱伝導率測定装置HC-074を使用し、具体的な測定条件、手順は以下のとおりである。先ず、樹脂シートを200mm×200mm角の大きさにカットして測定試料とし、これを温度20℃、湿度65%RHの標準状態にて24hr放置した。その後、測定試料を測定機に入れ、プレートの温度差24℃(高温のプレート温度は37℃、低温のプレート温度は13℃)、平均温度25℃の条件にて熱伝導率の測定を行った。同様の測定を合計3回行い、得られた値の平均値を樹脂シートの熱伝導率(W/m・K)とした。
温度40℃、湿度90%RH、測定面積50cm2の条件でテクノロックス社製の水蒸気透過率測定装置(機種名:DELTAPERM(登録商標))を使用して、差圧法により測定した。測定サンプル数は水準当たり2つ、測定回数は各測定サンプルについて5回とし、得られた10回の測定値の平均値を樹脂シートの水蒸気透過率(g/(m2・24h))とした。
ダイヤルゲージを用い、JIS K 7130:1992 A-2法に準じて、樹脂シートを10枚重ねた状態で任意の5ヶ所について厚みを測定し、その平均値を10で除して得られた値を樹脂シートの厚み(mm)とした。
本試験により、梱包材を切開した際に、フィルムロールに外気が直接接触することによる影響を評価した。以下、試験方法について説明する。先ず、フィルムロール梱包体を気温10℃の状態で一晩保管し、その後30℃に設定された恒温槽へ瞬時に搬入した。5時間後に恒温槽からフィルムロール梱包体を取り出し、その場で梱包をはがしてフィルムロール表層のシワの有無を目視で確認し、その発生本数を数えた。シワの発生が観察された場合は、さらにフィルムを10m以上巻き出して目視でシワの有無を確認した。得られた結果より以下の基準で評価し、○と△を合格とした。
〇:シワの発生本数が0本であった。
△:シワの発生本数1~2本であり、かつ巻き出し長10m以内で全てのシワが消失していた。
×:シワの発生本数が3本以上、若しくは巻き出し長10m以上でも消失しないシワが少なくとも1本観察された。
本検査により、保管環境の変化がフィルムロールに及ぼす影響を評価した。以下、検査方法について説明する。先ず、フィルムロール梱包体を常温環境温度に設定した恒温槽に搬入した。その後、恒温槽の温度を3℃/2時間の昇温速度で15℃昇温させ、その温度を4時間維持した後、3℃/2時間の降温速度で常温環境温度との差が1℃未満になるまで降温させた。恒温槽と常温環境温度(外部の温度)との差が1℃未満となった状態で、フィルムロール梱包体を取り出し、その場で梱包をはがしてフィルムロール表層のシワの有無を目視で確認し、その発生本数を数えた。シワの発生が観察された場合は、さらにフィルムを10m以上巻き出して目視でシワの有無を確認した。得られた結果より以下の基準で評価し、○と△を合格とした。
〇:シワの発生本数が0本であった。
△:シワの発生本数1~2本であり、かつ巻き出し長10m以内で全てのシワが消失していた。
×:シワの発生本数が3本以上、若しくは巻き出し長10m以上でも消失しないシワが少なくとも1本観察された。
二軸配向PETフィルムは以下の手順で製造した。実質的に外部添加粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥して押出機に供給し、285℃で溶融した後、ステンレス鋼繊維を焼結圧縮した平均目開き5μmのフィルターと平均目開き14μmのステンレス鋼粉体を焼結したフィルターとで順に濾過した。その後、溶融PETをT字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。こうして得られた無配向PETフィルムを90℃に加熱して長手方向に3.4倍延伸し、一軸配向PETフィルムとした。この一軸配向PETフィルムの幅方向両端部をクリップで把持してテンター装置の予熱ゾーンに導き、雰囲気温度120℃で乾燥・予熱後、連続的に120℃の延伸ゾーンで幅方向に3.5倍に延伸した。得られた二軸延伸後のPETフィルムを引き続き230℃の加熱ゾーンで10秒間熱処理した後、230℃から160℃まで冷却しながら7%の弛緩処理を施し、続けて160℃~120℃に冷却しながら幅方向に0.5%の再延伸を実施して二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
幅1,400mm、直径7mmの繊維強化プラスチック(FRP)製のコアに、厚み50μm、幅1,300mm、長さ5,000mの二軸配向ポリエステルフィルムを巻き付け、2本のポリエステルフィルムロールを取得した。それぞれ、そのポリエステルフィルムロールの外周面上に、幅1,300mm、長さ2.2m、厚み1mm、熱伝導率0.035W/m・K、透湿度58g/(m2・24h)の発泡性ポリエチレンシート(樹脂シートAに相当)を、ポリエステルフィルムロール外周面を全て覆い、かつ巻き始めと巻き終わりが長手方向に50mm重なるように巻き付けた。なお、このとき巻き始め部分と巻き終わり部分をテープで動かないよう固定した。その上に吸湿剤OZO(OZO化学技研製)をフィルムロールの端部から200mm内側を中心として両端部にセロハンテープで取り付けた。その後、樹脂シートAで被覆したポリエステルフィルムロールを、片面にアルミ蒸着を施したチューブ状の防湿シート(樹脂シートBに相当)中に挿入し、ポリエステルフィルムロールの両端部を輪ゴムで固定して2本のポリエステルフィルムロール梱包体を得た。それぞれのフィルムロールを用いて、ヒートショックシワ発生試験、長期保管後検査のそれぞれを実施した。評価結果を表1に表す。
実施例1の発泡性ポリエチレンシートを表1に記載のものに代えた以外は、実施例1と同様にして2本のポリエステルフィルムロール梱包体を取得し、各項目の評価を行った。評価結果を表1に表す。
実施例1の発泡性ポリエチレンシートをポリエステルフィルムロールの外周上に設けず、吸湿材をポリエステルフィルムロールの表層上にセロハンテープで直接貼り付けた以外は実施例1と同様にして、2本のポリエステルフィルムロール梱包体を取得し、各項目の評価を行った。評価結果を表1に表す。
防湿シートを設けない以外は実施例1と同様にして、2本のポリエステルフィルムロール梱包体を取得し、各項目の評価を行った。評価結果を表1に表す。
実施例1の発泡性ポリエチレンシートに代えて、アルミ蒸着ポリエステルフィルム“メタルミー”(登録商標)S25μm(東レフィルム加工製)を、蒸着面を外側にしてポリエステルフィルムロールの外周面上に設けたこと以外は実施例1と同様にして、2本のポリエステルフィルムロール梱包体を取得し、各項目の評価を行った。評価結果を表1に表す。
実施例1の発泡性ポリエチレンシートに代えてポリエチレンフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして、2本のポリエステルフィルムロール梱包体を取得し、各項目の評価を行った。評価結果を表1に表す。
2:コア
3:フィルムロール
4:外周面
5:樹脂シートA
6:巻き終わり部
7:セロハンテープ
8:吸湿剤
9:樹脂シートB
10:被覆後のフィルムロール
11:フィルムロール梱包体
Claims (5)
- フィルムロールの外周面全面に、熱伝導率が0.050W/m・K以下である樹脂シートAと、少なくとも片面に金属膜が積層された樹脂シートBとを順に有し、かつ前記樹脂シートAが前記樹脂シートB側に吸湿材を備えることを特徴とする、フィルムロール梱包体。
- 前記樹脂シートAの水蒸気透過率が100g/(m2・24h)未満である、請求項1に記載のフィルムロール梱包体。
- 前記樹脂シートAの厚みが0.1mm以上5.0mm以下である、請求項1または2に記載のフィルムロール梱包体。
- 前記樹脂シートAがポリオレフィン樹脂シートである請求項1~3のいずれかに記載のフィルムロール梱包体。
- 前記フィルムロールがポリエステルフィルムロールである、請求項1~4のいずれかに記載のフィルムロール梱包体。
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JP2015212165A (ja) | 2014-05-03 | 2015-11-26 | 三菱樹脂株式会社 | フィルムロール包装体 |
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