以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態の表示装置1について、図1~図9を参照して説明する。
本実施形態の表示装置1は、動画、静止画などの画像を表示するディスプレイ装置である。本実施形態では、表示装置1は、アンテナからのテレビ放送信号を受信する受信回路、受信したテレビ放送信号に基づいた映像を表示させる表示回路等を備えており、テレビ受信装置としても機能する。
図2に示すように、表示装置1は、表示部2と、シャーシ3と、ベゼル4と、キャビネット5と、を備えている。
表示部2は、矩形板状に形成されており、画像を表示する表示面21を前面に有する。シャーシ3は、表示部2を後方から支持するように構成されている。ベゼル4は、枠状に形成されており、表示部2を囲むように構成されている。キャビネット5は、周壁部51、及び固定部52を有する。周壁部51は、ベゼル4の外周面の少なくとも一部と対向する。固定部52は、シャーシ3に固定される。
シャーシ3は、第1嵌合部61(61A~61D)を有する(図3参照)。固定部52は、第2嵌合部62(62A~62D)と、位置基準部60(60A,60C,60D)と、を有する(図3参照)。第2嵌合部62は、第1嵌合部61と嵌り合う。第1嵌合部と第2嵌合部62との一方が穴部である。第1嵌合部61と第2嵌合部62との他方が穴部に嵌る突出部である。本実施形態では、第1嵌合部61が穴部である。第2嵌合部62が突出部である。
位置基準部60は、表示部2の一辺に沿って第2嵌合部62と並んで設けられている。位置基準部60は、シャーシ3に対して、第2嵌合部62と並ぶ方向における相対的な位置が決められている。
第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向において、周壁部51と、ベゼル4と、の間の距離を第1距離(L11,L21)とする(図6、図9参照)。第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向において、第2嵌合部62における位置基準部60側を向く第1対向部位と、第1嵌合部61と、の間の距離を第2距離(L12,L22)とする(図6、図9参照)。第2距離は、第1距離よりも短い。
本実施形態では、キャビネット5は、合成樹脂製であり、シャーシ3及びベゼル4は、金属製である。一般的に、樹脂成形品は、金属成形品に比べて、温度変化に伴う変化(熱収縮、熱膨張)の度合いが大きい。つまり、キャビネット5は、シャーシ3及びベゼル4に比べて、熱収縮及び熱膨張がしやすい。キャビネット5が熱収縮した場合、キャビネット5は、例えば、第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向の寸法が短くなる。位置基準部60は、シャーシ3に対して相対的な位置が固定されている。したがって、第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向において、第2嵌合部62及び周壁部51が位置基準部60に近づくように収縮する。
本実施形態では、第2嵌合部62における第1対向部位と第1嵌合部61との間の第2距離が、周壁部51とベゼル4との間の第1距離よりも短い。そのため、キャビネット5が熱収縮した場合、周壁部51とベゼル4とが接触する前に、第2嵌合部62の第1対向部位と第1嵌合部61とを接触させることが可能となる。これにより、キャビネット5が熱収縮した場合であっても、キャビネット5の周壁部51がベゼル4に接触することを抑制することができる。
(2)詳細
以下、本実施形態の表示装置1について、図1~図9を参照して詳細に説明する。以下の説明では、表示部2の長手方向を左右方向(第1方向)、表示部2の短手方向を上下方向(第2方向)、表示部2の厚さ方向を前後方向(第3方向)と規定して説明する(図1参照)。ただし、これらの方向は、説明のために便宜上規定した方向であって、使用時の方向を限定する趣旨ではない。
表示部2は、例えば表示パネルであり、矩形板状に形成されている。表示部2は、前方から順に配置された液晶パネル、光学シート群、導光板等を備えている。導光板は、シャーシ3に設けられた光源からの光を光学シート群に導くように構成されている。導光板と光学シート群によって、光源からの光が液晶パネルの背面に均一に照射される。液晶パネルは、映像駆動回路からの信号によって、光の透過率を増減させることで画像を表示面21に表示する。
シャーシ3は、表示部2の背面全体を覆うように配置されている。シャーシ3は、金属板により形成されている。シャーシ3は、後枠部31と、周壁部32と、凸部33と、を有している。後枠部31は、左右方向を長手方向、上下方向を短手方向、前後方向を厚さ方向とする矩形の枠状に形成されており、表示部2の後方に位置している。周壁部32は、後枠部31の外周縁から前方に突出しており、表示部2の外周を囲んでいる。凸部33は、後枠部31の内周縁から後方に突出し、先端面(後面)が上下方向及び左右方向に沿った矩形状に形成されている。シャーシ3は、例えば、ねじ等を用いて、前方に配置された表示部2を後方から支持している。また、シャーシ3は、表示部2に光を照射する光源、受信回路等が設けられた回路基板等をさらに支持している。
ベゼル4は、枠状に形成されており、表示部2の外周を囲むように形成されている。ベゼル4は、金属板により形成されている。ベゼル4は、前枠部41と、周壁部42と、を有している。
前枠部41は、左右方向を長手方向、上下方向を短手方向、前後方向を厚さ方向とする矩形枠状に形成されており、表示部2の表示面21(前面)の縁に沿うように配置されている。前枠部41と表示部2の表示面21との間には、例えばスポンジ状の弾性部材が設けられている。弾性部材により、前枠部41と表示面21とが接触することが抑制される。
周壁部42は、前枠部41の外周縁から後方に突出しており、シャーシ3の周壁部32を介して表示部2の外周を囲んでいる。具体的には、周壁部42は、上壁部421と、左壁部422と、右壁部423と、下壁部424と、を有している。上壁部421は、左右方向を長手方向、前後方向を短手方向、上下方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、表示部2の上辺に沿っている。左壁部422は、上下方向を長手方向、前後方向を短手方向、左右方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、表示部2の左辺に沿っている。右壁部423は、上下方向を長手方向、前後方向を短手方向、左右方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、表示部2の右辺に沿っている。下壁部424は、左右方向を長手方向、前後方向を短手方向、上下方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、表示部2の下辺に沿っている。
ベゼル4は、シャーシ3に固定されている。具体的には、ベゼル4は、周壁部42がシャーシ3の周壁部32と対向しており、周壁部42に形成された挿通孔を介してシャーシ3の周壁部32にねじ止めされている。
キャビネット5は、樹脂成形品であり、矩形枠状に形成されている。キャビネット5は、ベゼル4の外側から表示部2の外周を囲み、シャーシ3に固定されている。キャビネット5は、周壁部51と、固定部52と、突壁部53と、底部54と、を有している。
周壁部51は、ベゼル4の外周面の少なくとも一部と対向する。具体的には、周壁部51は、上壁部511と、左壁部512と、右壁部513と、を有しており、ベゼル4の周壁部42における上壁部421、左壁部422、及び右壁部423の外周面と対向している。上壁部511は、左右方向を長手方向、前後方向を短手方向、上下方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、ベゼル4の上壁部421の上面と上下方向に対向している。左壁部512は、上下方向を長手方向、前後方向を短手方向、左右方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、ベゼル4の左壁部422の左面と左右方向に対向している。右壁部513は、上下方向を長手方向、前後方向を短手方向、左右方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されており、ベゼル4の右壁部423の右面と左右方向に対向している。
固定部52は、周壁部51の後端から周壁部51の内側に向かって突出するように形成されている。固定部52は、シャーシ3の後枠部31の後方に位置しており、後枠部31と前後方向に対向している。具体的には、固定部52は、上固定部521と、左固定部522と、右固定部523と、を有している。上固定部521は、上壁部511の後端から下方向に向かって突出するように形成されており、左右方向を長手方向、上下方向を短手方向、前後方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されている。左固定部522は、左壁部512の後端から右方向に向かって突出するように形成されており、上下方向を長手方向、左右方向を短手方向、前後方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されている。右固定部523は、右壁部513の後端から左方向に向かって突出するように形成されており、上下方向を長手方向、左右方向を短手方向、前後方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されている。
キャビネット5は、固定部52がシャーシ3の後枠部31と前後方向に対向しており、複数のねじ7を用いてシャーシ3に固定されている。キャビネット5とシャーシ3との固定についての詳細な説明は、後述する。
突壁部53は、固定部52の内周縁から、シャーシ3の凸部33の周面に沿って後方に突出するように形成されており、凸部33の周面の一部を覆っている。
底部54は、固定部52における左固定部522の下端部と、右固定部523の下端部と、を左右方向に連結するように構成されている。底部54は、シャーシ3の凸部33の周面に沿うように形成されており、シャーシ3にねじ止めされている。
また、表示装置1は、カバーを更に備えている。カバーは、キャビネット5の固定部52、突壁部53、及び底部54と、シャーシ3の凸部33等を後方から覆うように構成されている。
このように、本実施形態の表示装置1では、キャビネット5の周壁部51がベゼル4の周壁部42の外側に位置しており、ベゼル4とキャビネット5とで表示部2を二重に囲んでいる。キャビネット5は、複数のねじ7を用いて固定部52に固定されている。
以下、キャビネット5とシャーシ3との固定について図3~図9を参照して説明する。なお、図6、図8、及び図9に示す断面図では、表示部2の液晶パネルのみを記載しており、他の構成の記載を省略している。
キャビネット5の固定部52は、シャーシ3に対して相対的な位置が決められた複数の位置基準部60を有している。また、シャーシ3は、複数の第1嵌合部61を有し、キャビネット5の固定部52は、複数の第1嵌合部61と一対一に対応する複数の第2嵌合部62を有している。互いに対応する第1嵌合部61と第2嵌合部62とは、相対的に変位可能な状態で嵌り合っている。これにより、例えば、熱によってキャビネット5が収縮又は膨張した際に、第1嵌合部61に対する第2嵌合部62の相対的な位置が変化し、キャビネット5と、シャーシ3及びベゼル4等との干渉を抑制する。
具体的には、シャーシ3は、複数の第1嵌合部61として、2つの長辺側第1嵌合部61A,61Bと、2つの短辺側第1嵌合部61C,61Dと、を有している。2つの長辺側第1嵌合部61A,61Bは、表示部2の長辺である上辺に沿って設けられている。短辺側第1嵌合部61Cは、表示部2の短辺である右辺に沿って設けられ、短辺側第1嵌合部61Dは、表示部2の短辺である左辺に沿って設けられている。以下の説明では、長辺側第1嵌合部61A,61B、及び短辺側第1嵌合部61C,61Dを、第1嵌合部61A~61Dと略称する場合がある。また、第1嵌合部61A~61Dを区別しない場合、第1嵌合部61という場合がある。
複数の第2嵌合部62は、シャーシ3の複数の第1嵌合部61と一対一に対応している。各第2嵌合部62は、対応する第1嵌合部61と嵌り合う。キャビネット5の固定部52は、複数の第2嵌合部62として、2つの長辺側第2嵌合部62A,62Bと、2つの短辺側第2嵌合部62C,62Dと、を有している。2つの長辺側第2嵌合部62A,62Bは、表示部2の長辺である上辺に沿って設けられている。長辺側第2嵌合部62Aは、長辺側第1嵌合部61Aと対応し、長辺側第2嵌合部62Bは、長辺側第1嵌合部61Bと対応している。短辺側第2嵌合部62Cは、表示部2の短辺である右辺に沿って設けられ、短辺側第1嵌合部61Cと対応している。短辺側第2嵌合部62Dは、表示部2の短辺である左辺に沿って設けられ、短辺側第1嵌合部61Dと対応している。以下の説明では、長辺側第2嵌合部62A,62B、及び短辺側第2嵌合部62C,62Dを、第2嵌合部62A~62Dと略称する場合がある。また、第2嵌合部62A~62Dを区別しない場合、第2嵌合部62という場合がある。
また、キャビネット5の固定部52は、複数の位置基準部60として、1つの長辺側位置基準部60Aと、2つの短辺側位置基準部60C,60Dと、を有している。長辺側位置基準部60Aは、表示部2の長辺である上辺に沿って設けられており、2つの長辺側第2嵌合部62A,62Bと対応する。短辺側位置基準部60Cは、表示部2の短辺である右辺に沿って設けられており、短辺側第2嵌合部62Cと対応する。短辺側位置基準部60Dは、表示部2の短辺である左辺に沿って設けられており、短辺側第2嵌合部62Dと対応する。以下の説明では、長辺側位置基準部60A、及び短辺側位置基準部60C,60Dを、位置基準部60A,60C,60Dと略称する場合がある。また、位置基準部60A,60C,60Dを区別しない場合、位置基準部60という場合がある。
このように、シャーシ3における2つの長辺側第1嵌合部61A,61Bと、キャビネット5の固定部52における2つの長辺側第2嵌合部62A,62B及び長辺側位置基準部60Aとは、表示部2の長辺である上辺に沿って設けられており、キャビネット5における上固定部521等の左右方向の熱収縮及び熱膨張に対応する。また、シャーシ3における短辺側第1嵌合部61Cと、キャビネット5における固定部52の短辺側第2嵌合部62C及び短辺側位置基準部60Cとは、表示部2の短辺である右辺に沿って設けられており、キャビネット5における右固定部523等の上下方向の熱収縮及び熱膨張に対応する。また、シャーシ3における短辺側第1嵌合部61Dと、キャビネット5における固定部52の短辺側第2嵌合部62D及び短辺側位置基準部60Dとは、表示部2の短辺である左辺に沿って設けられており、キャビネット5における左固定部522等の上下方向の熱収縮及び熱膨張に対応する。
まず、表示部2の長辺である上辺に沿って設けられた2つの第1嵌合部61A,61B、2つの第2嵌合部62A,62B、及び位置基準部60Aについて、図4~図6を参照して説明する。
位置基準部60Aは、固定部52における、矩形板状の表示部2の長辺である上辺に沿った上固定部521に設けられている。具体的には、位置基準部60Aは、左右方向における上固定部521の中央部に設けられている。言い換えれば、表示部2の長辺(上辺)に沿う方向(左右方向)の中央部に位置基準部60Aが設けられている。本開示における「長辺に沿う方向の中央部」とは、厳密に表示部2の長辺に沿う方向の中心位置だけでなく、中心位置を含む所定範囲を含む。例えば、長辺に沿う方向の中央部は、上固定部521の左右方向の寸法に対して、上固定部521の左右方向の中心位置を含む1割程度の範囲である。
位置基準部60Aは、上固定部521を前後方向に貫通した貫通孔600Aである。位置基準部60Aは、上下方向を長手方向とする長孔であり、上辺及び下辺が湾曲し、左辺及び右辺が上下方向に沿うように形成されている。
位置基準部60Aは、シャーシ3に設けられた突起34が貫通する。突起34は、シャーシ3の後枠部31における位置基準部60Aと前後方向に対向する位置に設けられている。突起34は、円柱状に形成されており、シャーシ3の後枠部31から後方に突出するように設けられている。突起34は、例えば合成樹脂製であり、シャーシ3の後枠部31にかしめ固定されている。
本実施形態では、位置基準部60Aの左右方向の寸法は、突起34の左右方向の寸法よりも僅かに大きい。つまり、位置基準部60Aと突起34との間における、左右方向の隙間の寸法は、上下方向の隙間の寸法よりも小さい。したがって、位置基準部60Aにシャーシ3に設けられた突起34が通されることにより、位置基準部60Aは、シャーシ3に対して左右方向における相対的な位置が決められる。
第2嵌合部62A,62Bは、矩形板状の表示部2の長辺である上辺に沿って位置基準部60Aと並んで上固定部521に設けられている。具体的には、第2固定部52Aは、表示部2の長辺に沿う方向の中央部に対して一方側(右側)に設けられ、第2固定部52Bは、表示部2の長辺に沿う方向の中央部に対して他方側(左側)に設けられている。つまり、位置基準部60Aに対して、右側に第2嵌合部62Aが設けられ、左側に第2嵌合部62Bが設けられている。なお、第2嵌合部62Aと第2嵌合部62Bとは、左右対称構成であるので、第2嵌合部62Aについてのみ説明し、第2嵌合部62Bの説明を省略する。
第2嵌合部62Aは、上固定部521において、位置基準部60Aに対して右側に設けられている。具体的には、第2嵌合部62Aは、第2嵌合部62Aと位置基準部60Aとが並ぶ左右方向において、位置基準部60Aとの間の距離よりも、キャビネット5の周壁部51(右壁部513)との間の距離が短い位置に形成されている。例えば、左右方向において、第2嵌合部62Aと右壁部513との間の距離は、第2嵌合部62Aと位置基準部60Aとの間の距離の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。つまり、第2嵌合部62Aは、右壁部513の近傍に形成されている。
本実施形態では、第2嵌合部62Aは、第1嵌合部61Aが嵌る穴部である。具体的には、第2嵌合部62A(穴部)は、上固定部521を前後方向に貫通する貫通孔620Aである。また、第2嵌合部62Aは、位置基準部60Aと並ぶ左右方向を長手方向とする長穴であり、左辺及び右辺が湾曲し、上辺及び下辺が左右方向に沿うように形成されている。
また、第2嵌合部62A(穴部)の周縁部には、前後方向に沿って突出したリブ63Aが形成されている。リブ63Aは、円筒状に形成されており、上固定部521の前面における第2嵌合部62Aの外周縁から前方に向かって突出するように形成されている。
第1嵌合部61A,61Bは、矩形板状の表示部2の長辺である上辺に沿うようにシャーシ3の後枠部31に並んで設けられている。具体的には、第1嵌合部61Aは、後枠部31において、第2嵌合部62Aと前後方向に対向する位置に設けられ、第1嵌合部61Bは、後枠部31において、第2嵌合部62Bと前後方向に対向する位置に設けられている。なお、第1嵌合部61Aと第1嵌合部61Bとは、左右対称構成であるので、第1嵌合部61Aについてのみ説明し、第1嵌合部61Bの説明を省略する。
第1嵌合部61Aは、円柱状に形成された突起610A(突出部)であり、シャーシ3の後枠部31から後方に突出するように設けられている。第1嵌合部61A(突起610A)は、例えば合成樹脂製であり、シャーシ3の後枠部31にかしめ固定されている。第1嵌合部61A(突起610A)は、貫通孔620Aである第2嵌合部62Aを貫通している。
第2嵌合部62Aは、短手方向(上下方向)の寸法が、第1嵌合部61Aの上下方向の寸法よりも僅かに大きい。また、第2嵌合部62Aは、長手方向(左右方向)の寸法が、第1嵌合部61Aの左右方向の寸法よりも大きく、左右方向において第1嵌合部61Aとの間に隙間が形成されている。具体的には、第1嵌合部61Aの左右両側において、第1嵌合部61Aと第2嵌合部62Aとの間に隙間が形成されている。
本実施形態では、第1嵌合部61A及び第2嵌合部62Aは、互いに偏心した位置に設けられている。具体的には、第1嵌合部61Aは、中心が第2嵌合部62Aの中心よりも、位置基準部60Aと反対側(右側)に偏心した位置に設けられている。つまり、第1嵌合部61Aは、貫通孔620Aである第2嵌合部62A内において、右側に偏心した位置に設けられている。したがって、左右方向において、第2嵌合部62Aの右端部621Aと第1嵌合部61Aの右端部611Aとの間の隙間は、第2嵌合部62Aの左端部622Aと第1嵌合部61Aの左端部612Aとの間の隙間よりも小さい。
具体的には、第2嵌合部62Aと位置基準部60Aとが並ぶ左右方向において、第2嵌合部62Aにおける右端部621Aと、第1嵌合部61Aの右端部611Aと、の間の距離を第2距離L12とする(図6参照)。第2嵌合部62Aの右端部621Aとは、穴部(貫通孔620A)である第2嵌合部62Aの内周面において、位置基準部60Aと反対側(右側)に位置し、位置基準部60A側(左側)を向く第1対向部位であって、第1嵌合部61Aの右端部611Aと左右方向に対向している。また、第2嵌合部62Aと位置基準部60Aとが並ぶ左右方向において、第2嵌合部62Aの左端部622Aと、第1嵌合部61Aの左端部612Aと、の間の距離を第3距離L13とする(図6参照)。第2嵌合部62Aの左端部622Aとは、穴部(貫通孔620A)である第2嵌合部62Aの内周面において、位置基準部60A側(左側)に位置し、位置基準部60Aと反対側(右側)を向く第2対向部位であって、第1嵌合部61Aの左端部612Aと左右方向に対向している。キャビネット5及びシャーシ3は、第2距離L12が第3距離L13よりも短くなるように構成されている。ただし、当該寸法関係は、製造設計値の寸法関係であって、例えばキャビネット5が熱収縮又は熱膨張する前の寸法である。
また、本実施形態では、キャビネット5は、左右方向において、第2嵌合部62Aの右端部621Aと第1嵌合部61Aの右端部611Aとの間の隙間が、周壁部51とベゼル4の周壁部42との間の隙間よりも小さくなるように形成されている。
具体的には、第2嵌合部62Aと位置基準部60Aとが並ぶ左右方向において、キャビネット5の周壁部51の右壁部513と、ベゼル4の周壁部42の右壁部423と、の間の距離を第1距離L11とする(図6参照)。キャビネット5及びベゼル4は、第2距離L12が第1距離L11よりも短くなるように構成されている。ただし、当該寸法関係は、製造設計値の寸法関係であって、例えばキャビネット5が熱収縮又は熱膨張する前の寸法である。
このように、本実施形態では、キャビネット5の第2嵌合部62Aの右端部621A(第1対向部位)とシャーシ3の第1嵌合部61Aとの間の第2距離L12が、キャビネット5の右壁部513とベゼル4の右壁部423との間の第1距離L11よりも短い。例えば、温度変化等によって、キャビネット5の上固定部521及び上壁部511が長手方向(左右方向)に熱収縮したとする。この場合、キャビネット5は、シャーシ3に対して相対的に位置が決められた位置基準部60Aに第2嵌合部62A、右壁部513等が近づくように変形する。より具体的には、第2嵌合部62Aにおける右端部621A(第1対向部位)が第1嵌合部61Aに近づき、右壁部513がベゼル4の右壁部423に近づくように変形する。本実施形態では、第2嵌合部62Aの右端部621A(第1対向部位)と第1嵌合部61Aとの間の第2距離L12が、右壁部513とベゼル4の右壁部423との間の第1距離L11よりも短い。したがって、キャビネット5が熱収縮した場合、右壁部513がベゼル4の右壁部423に接触する前に、第2嵌合部62Aの右端部621A(第1対向部位)をシャーシ3の第1嵌合部61Aに接触させることができる。これにより、キャビネット5の右壁部513がベゼル4の右壁部423に接触することを抑制することができる。したがって、キャビネット5が熱収縮した際の応力が周壁部51に作用することが抑制され、周壁部51の損傷を抑制することができる。
また、キャビネット5の熱収縮の度合いにより、第2嵌合部62Aがシャーシ3の第1嵌合部61Aに接触する場合がある。しかしながら、第2嵌合部62Aは、表示部2の背面側に配置されている。さらに、キャビネット5の固定部52、及びシャーシ3の凸部33は、カバーにより後方から覆われている。したがって、第2嵌合部62Aに熱収縮による応力が作用したとしても、第2嵌合部62Aが外部から見えず、表示装置1の意匠性の低下が抑制される。また、第2嵌合部62Aの周縁には、リブ63Aが形成されている。リブ63Aにより第2嵌合部62Aの周縁の強度が向上し、第2嵌合部62Aの損傷を抑制することができる。
また、第1嵌合部61B及び第2嵌合部62Bは、上述した第1嵌合部61A及び第2嵌合部62Aと左右対称構成である。したがって、キャビネット5の上固定部521及び上壁部511が熱収縮した場合、左壁部512がベゼル4の左壁部422に接触する前に、第2嵌合部62Bの左端部(第1対向部位)をシャーシ3の第1嵌合部61Bに接触させることができる。これにより、キャビネット5の左壁部512がベゼル4の左壁部422に接触することを抑制することができる。したがって、キャビネット5が熱収縮した際の応力が周壁部51に作用することが抑制され、周壁部51の損傷を抑制することができる。
次に、表示部2の短辺である右辺に沿って設けられた短辺側第1嵌合部61C、短辺側第2嵌合部62C、及び短辺側位置基準部60Cについて、図5、図7~図9を参照して説明する。なお、表示部2の短辺である左辺に沿って設けられた短辺側第1嵌合部61D、短辺側第2嵌合部62D、及び短辺側位置基準部60Dは、短辺側第1嵌合部61C、短辺側第2嵌合部62C、及び短辺側位置基準部60Cと左右対称構成であるので、説明を省略する。
位置基準部60Cは、固定部52における、矩形板状の表示部2の短辺である右辺に沿った右固定部523に設けられている。具体的には、位置基準部60Cは、右固定部523における表示部2の短辺に沿う方向(上下方向)の中央部に対して下側(一方側)に設けられている。より具体的には、位置基準部60Cは、右固定部523における上下方向の下端部(一端部)に設けられている。
位置基準部60Cは、右固定部523を前後方向に貫通した貫通孔600Cである。位置基準部60Cは、シャーシ3に設けられたボス35が通される。ボス35は、シャーシ3の後枠部31のおける位置基準部60Cと前後方向に対向する位置に設けられている。ボス35は、円筒状に形成されており、シャーシ3の後枠部31から後方に突出するように設けられている。ボス35は、例えば金属製であり、シャーシ3の後枠部31にかしめ固定されている。ボス35は、内周面にねじ溝が形成されており、ねじ7が位置基準部60C(貫通孔600C)を通った状態で後方から結合されている。
また、位置基準部60Cが形成されている右固定部523の下端部は、底部54を介して左固定部522の下端部と連結されている。底部54は、複数箇所がシャーシ3にねじ止めされている。したがって、位置基準部60Cは、シャーシ3に対して上下方向における相対的な位置が決められる。
第2嵌合部62Cは、矩形板状の表示部2の短辺である右辺に沿って位置基準部60Cと並んで上固定部521に設けられている。具体的には、第2嵌合部62Cは、右固定部523における表示部2の短辺に沿う方向(上下方向)の中央部に対して上側(他方側)に設けられている。より具体的には、第2嵌合部62Cは、右固定部523における上下方向の上端部(他端部)に設けられている。第2嵌合部62Cは、第2嵌合部62Cと位置基準部60Cとが並ぶ上下方向において、位置基準部60Cとの間の距離よりも、キャビネット5の周壁部(上壁部511)との間の距離が短い位置に形成されている。例えば、上下方向において、第2嵌合部62Cと上壁部511との間の距離は、第2嵌合部62Cと位置基準部60Cとの間の距離の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。つまり、第2嵌合部62Cは、上壁部511の近傍に形成されている。
第2嵌合部62Cは、第1嵌合部61Cが嵌る穴部である。具体的には、第2嵌合部62C(穴部)は、右固定部523を前後方向に貫通する貫通孔620Cである。また、第2嵌合部62Cは、位置基準部60Cと並ぶ上下方向を長手方向とする長穴であり、上辺及び下辺が湾曲し、左辺及び右辺が上下方向に沿うように形成されている。
また、第2嵌合部62C(穴部)の周縁部には、前後方向に沿って突出したリブ63Cが形成されている。リブ63Cは、円筒状に形成されており、右固定部523の前面における第2嵌合部62Cの外周縁から前方に向かって突出するように形成されている。
第1嵌合部61Cは、矩形板状の表示部2の短辺である右辺に沿うようにシャーシ3の後枠部31に並んで設けられている。具体的には、第1嵌合部61Cは、後枠部31において、第2嵌合部62Cと前後方向に対向する位置に設けられている。第1嵌合部61Cは、第2嵌合部62Cに通されている。
第1嵌合部61Cは、円柱状に形成されたボス610C(突出部)であり、シャーシ3の後枠部31から後方に突出するように形成されている。ボス610Cは、例えば金属製であり、シャーシ3の後枠部31にかしめ固定されている。ボス610Cは、内周面にねじ溝が形成されており、シャーシ3とキャビネット5とを固定するねじ7が、第2嵌合部62C(貫通孔620C)を通った状態で後方から結合されている。
第2嵌合部62Cは、短手方向(左右方向)の寸法が、第1嵌合部61Cの左右方向の寸法よりも僅かに大きい。また、第2嵌合部62Cは、長手方向(上下方向)の寸法が、第1嵌合部61Cの上下方向の寸法よりも大きく、上下方向において第1嵌合部61Cとの間に隙間が形成されている。具体的には、第1嵌合部61Cの上下両側において、第1嵌合部61Cと第2嵌合部62Cとの間に隙間が形成されている。
本実施形態では、第1嵌合部61C及び第2嵌合部62Cは、互いに偏心した位置に設けられている。具体的には、第1嵌合部61Cは、中心が第2嵌合部62Cの中心よりも、位置基準部60Cと反対側(上側)に偏心した位置に設けられている。つまり、第1嵌合部61Cは、貫通孔620Cである第2嵌合部62C内において、上側に偏心した位置に設けられている。したがって、上下方向において、第2嵌合部62Cの上端部621Cと第1嵌合部61Cの上端部611Cとの間の隙間は、第2嵌合部62Cの下端部622Cと第1嵌合部61Cの下端部612Cとの間の隙間よりも小さい。
具体的には、第2嵌合部62Cと位置基準部60Cとが並ぶ上下方向において、第2嵌合部62Cにおける上端部621Cと、第1嵌合部61Cの上端部611Cと、の間の距離を第2距離L22とする(図9参照)。第2嵌合部62Cの上端部621Cとは、穴部(貫通孔620C)である第2嵌合部62Cの内周面において、位置基準部60Cと反対側(上側)に位置し、位置基準部60C側(下側)を向く第1対向部位であって、第1嵌合部61Cの上端部611Cと上下方向に対向している。また、第2嵌合部62Cと位置基準部60Cとが並ぶ上下方向において、第2嵌合部62Cの下端部622Cと、第1嵌合部61Cの下端部612Cと、の間の距離を第3距離L23とする(図9参照)。第2嵌合部62Cの下端部622Cとは、穴部(貫通孔620C)である第2嵌合部62Cの内周面において、位置基準部60C側(下側)に位置し、位置基準部60Cと反対側(上側)を向く第2対向部位であって、第1嵌合部61Cの下端部612Cと上下方向に対向している。キャビネット5及びシャーシ3は、第2距離L22が第3距離L23よりも短くなるように構成されている。ただし、当該寸法関係は、製造設計値の寸法関係であって、例えばキャビネット5が熱収縮又は熱膨張する前の寸法である。
また、本実施形態では、キャビネット5は、上下方向において、第2嵌合部62Cの上端部621Cと第1嵌合部61Cの上端部611Cとの間の隙間が、周壁部51とベゼル4の周壁部42との間の隙間よりも小さくなるように形成されている。
具体的には、第2嵌合部62Cと位置基準部60Cとが並ぶ上下方向において、キャビネット5の周壁部51の上壁部511と、ベゼル4の周壁部42の上壁部421と、の間の距離を第1距離L21とする(図9参照)。キャビネット5及びベゼル4は、第2距離L22が第1距離L21よりも短くなるように構成されている。ただし、当該寸法関係は、製造設計値の寸法関係であって、例えばキャビネット5が熱収縮又は熱膨張する前の寸法である。
このように、本実施形態では、キャビネット5の第2嵌合部62Cの上端部621C(第1対向部位)とシャーシ3の第1嵌合部61Cとの間の第2距離L22が、キャビネット5の上壁部511とベゼル4の上壁部421との間の第1距離L21よりも短い。例えば、温度変化等によって、キャビネット5の右固定部523及び右壁部513が長手方向(上下方向)に熱収縮したとする。この場合、キャビネット5は、シャーシ3に対して相対的に位置が決められた位置基準部60Cに第2嵌合部62C、上壁部511等が近づくように変形する。より具体的には、第2嵌合部62Cにおける上端部621C(第1対向部位)が第1嵌合部61Aに近づき、上壁部511がベゼル4の上壁部421に近づくように変形する。本実施形態では、第2嵌合部62Cの上端部621C(第1対向部位)と第1嵌合部61Cとの間の第2距離L22が、上壁部511とベゼル4の上壁部421との間の第1距離L21よりも短い。したがって、キャビネット5の右固定部523及び右壁部513が熱収縮した場合、上壁部511がベゼル4の上壁部421に接触する前に、第2嵌合部62Cの上端部621C(第1対向部位)をシャーシ3の第1嵌合部61Cに接触させることができる。これにより、キャビネット5の上壁部511がベゼル4の上壁部421に接触することを抑制することができる。したがって、キャビネット5が熱収縮した際の応力が周壁部51に作用することが抑制され、周壁部51の損傷を抑制することができる。
また、キャビネット5の熱収縮の度合いにより、第2嵌合部62Cがシャーシ3の第1嵌合部61Cに接触する場合がある。しかしながら、第2嵌合部62Cは、表示部2の背面側に配置されている。さらに、キャビネット5の固定部52、及びシャーシ3の凸部33は、カバーにより後方から覆われている。したがって、第2嵌合部62Cに熱収縮による応力が作用したとしても、第2嵌合部62Cが外部から見えず、表示装置1の意匠性の低下が抑制される。また、第2嵌合部62Cの周縁には、リブ63Cが形成されている。リブ63Cにより第2嵌合部62Cの周縁の強度が向上し、第2嵌合部62Cの損傷を抑制することができる。
また、位置基準部60D、第1嵌合部61D、及び第2嵌合部62Dは、上述した位置基準部60C、第1嵌合部61C、及び第2嵌合部62Cと左右対称構成である。したがって、キャビネット5の左固定部522及び左壁部512が熱収縮した場合、上壁部511がベゼル4の上壁部421に接触する前に、第2嵌合部62Dの上端部(第1対向部位)をシャーシ3の第1嵌合部61Dに接触させることができる。これにより、キャビネット5の上壁部511がベゼル4の上壁部421に接触することを抑制することができる。したがって、キャビネット5が熱収縮した際の応力が周壁部51に作用することが抑制され、周壁部51の損傷を抑制することができる。
このように、本実施形態の表示装置1では、第2嵌合部62における第1対向部位と第1嵌合部61との間の第2距離が、キャビネット5の周壁部51とベゼル4との間の第1距離よりも短い。また、第1嵌合部61及び第2嵌合部62は、表示部2の長辺(上辺)及び短辺(左辺、右辺)それぞれに沿うように設けられている。したがって、キャビネット5が上下方向と左右方向とのいずれの方向に熱収縮した場合であっても、周壁部51とベゼル4とが接触する前に、第2嵌合部62の第1対向部位と第1嵌合部61とを接触させることが可能となる。これにより、表示装置1の外部に露出しているキャビネット5の周壁部51の損傷を抑制することができる。
ここで、位置基準部60から離れた部位ほど、キャビネット5が熱収縮した場合の変動距離が大きくなる場合がある。本実施形態の表示装置1では、第2嵌合部62は、第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向において、位置基準部60との間の距離よりも、周壁部51との間の距離が短い位置に形成されている。つまり、第2嵌合部62は、周壁部51の近傍に形成されている。したがって、キャビネット5が熱収縮した際における、第2嵌合部62と周壁部51との変動距離の差を低減することができる。これにより、キャビネット5が熱収縮した場合に、第2嵌合部62の第1対向部位を第1嵌合部61に接触させやすくなり、キャビネット5の周壁部51がベゼル4に接触することをより抑制することができる。
(3)変形例
以下、本実施形態の表示装置1の変形例について説明する。以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
上述した例では、第1嵌合部61が突出部(突起610A、ボス610C)であり、第2嵌合部62が穴部(貫通孔620A,620C)であったが、この構成に限らず、第1嵌合部61が穴部であり、第2嵌合部が突出部であってもよい。
また、上述した例では、穴部は、貫通孔(620A,620C)であったが、この構成に限らず、有底の凹部であってもよい。
また、上述した例では、第2嵌合部62と位置基準部60とが並ぶ方向において、位置基準部60と周壁部51との間に1組の第1嵌合部61及び第2嵌合部62が設けられている構成であったが、これに限らず、複数組の第1嵌合部61及び第2嵌合部62が設けられていてもよい。
また、上述した例では、1組の第1嵌合部61及び第2嵌合部62は、上下方向と左右方向とのいずれか一方の方向の熱収縮に対応するように構成されていたが、これに限らず、上下方向と左右方向との両方向の熱収縮に対応するように構成されていてもよい。
例えば、第2嵌合部62は、円形の貫通孔であり、固定部52における上固定部521と右固定部523とが交わる交点、つまり固定部52における右上の角部に設けられる。また、第1嵌合部61は、第2嵌合部62を貫通する突起であり、シャーシ3の後枠部31における第2嵌合部62と前後方向に対向する位置に設けられる。第1嵌合部61は、第2嵌合部62(貫通孔)内において、第2嵌合部62の中心よりも、キャビネット5の上壁部511と右壁部513との交点側に偏心した位置に設けられている。そして、第2嵌合部62の右端部(第1対向部位)と第1嵌合部61との間の距離(第2距離)は、右壁部513とベゼル4との間の距離(第1距離)よりも短い。また、第2嵌合部62の上端部(第1対向部位)と第1嵌合部61との間の距離(第2距離)は、上壁部511とベゼル4との間の距離(第1距離)よりも短い。これにより、例えばキャビネット5が上下方向と左右方向のいずれか一方の方向、又は両方向に熱収縮した場合、周壁部51がベゼル4に接触する前に、第2嵌合部62を第1嵌合部61に接触させることができる。したがって、キャビネット5が熱収縮した際の応力が周壁部51に作用することが抑制され、周壁部51の損傷を抑制することができる。