JP7302210B2 - 積載形トラッククレーン - Google Patents
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第2発明の積載形トラッククレーンは、第1発明において、前記制御装置には、前記クレーン装置にあらかじめ定められた値以上の荷重が付加されたときにクレーン装置の動作を制限する過負荷防止機能が設けられており、前記記憶部が備えられた前記検出器で検出した検出値が、前記過負荷防止機能を働かせるために用いられていることを特徴とする。
第3発明の積載形トラッククレーンは、第1発明または第2発明において、前記検出器は、前記クレーン装置を構成するブーム部の長さを検出するブーム長さ検出器と、前記ブーム部の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器と、前記ブーム部の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器と、前記ブーム部の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器と、を含んで構成され、前記ブーム長さ検出器、前記ブーム起伏角度検出器、前記荷重検出器および前記ブーム旋回角度検出器の少なくとも一つに、これらの検出器で検出した検出値を保持するための記憶部が備えられていることを特徴とする。
第4発明の積載形トラッククレーンは、第3発明において、前記検出器は、前記クレーン装置を構成するアウトリガー部のアウトリガー張出幅検出器と、前記アウトリガー部の外側先端に備えられているジャッキのジャッキ反力検出器と、を更に含んで構成されていることを特徴とする。
第5発明の積載形トラッククレーンは、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、前記記憶部で記憶される検出値が、前記クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値であることを特徴とする。
また、複数の主要部材に分割することができる構成であることにより、クレーン装置の移送が容易になる。
第2発明によれば、記憶部が備えられた検出器で検出した検出値が過負荷防止機能を働かせるために用いられていることにより、過負荷防止機能を備えた、より高機能な積載形トラッククレーンであっても、クレーン装置の仮組立の工程を省略できる。
第3発明によれば、検出器が、クレーン装置の過負荷防止機能で使用される検出値のうち、必要不可欠な検出値を検出する検出器であるので、記憶部が設けられた検出器を備えた部分について、クレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。
第4発明によれば、検出器が、アウトリガー部の検出器を含んでいることにより、この部分についてもクレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、さらに積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。
第5発明によれば、検出値が、クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値であることにより、クレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、これにより積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。
(積載形トラッククレーン10)
図2には本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーン10における本組立完了後の側面図を示す。図2に示すように、積載形トラッククレーン10は、汎用トラック11の運転室12と荷台13との間の車両フレーム14にクレーン装置20が搭載されたものである。
図3には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の油圧回路図を示す。図3に示すように、クレーン装置20の油圧回路40は、主に、油圧バルブユニット41と、油圧バルブユニット41にタンク42内の作動油を供給する油圧ポンプ43と、油圧ポンプ43と油圧バルブユニット41とを接続する主油路44と、油圧バルブユニット41とタンク42とを接続する戻油路45と、複数のアクチュエータとを含んで構成されている。
図4には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の制御回路図を示す。制御装置27の入力側には、クレーン装置20の状態を検出し、制御装置27へ検出した検出値を送信する各種の検出器が接続されている。これらの検出器は、クレーン装置20を構成するブーム部23の長さを検出するブーム長さ検出器31と、ブーム部23の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器32と、ブーム部23の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器33と、ブーム部23の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器34と、が含まれている。
図1には、本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーン10のクレーン装置20における各検出器の配置図を示す。図1は、クレーン装置20を後方から見た図である。各検出器、制御装置27、または各検出器と制御装置27の間の結線等は実線で、クレーン装置20を構成する機械要素は点線で示している。
図5には、図1のクレーン装置20を3つの大きな部材、すなわち主要部材に分解したときの各検出器の配置図を示す。図5(A)は、ブーム部23の模式図、図5(B)はフレーム部の模式図、図5(C)はアウトリガー部24の模式図である。また図6には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の組立方法の説明図を示す。積載形トラッククレーン10は、矢印で示すように、図6の左側から右側に向けて組み立てられる。なお図5では、クレーン装置20は3つの大きな主要部材に分解した図が示されたが、分解方法はこれに限定されない。例えば、フレーム部とアウトリガー部24とが一体となっており、ブーム部23のみがクレーン装置20から切り離される場合、またはフレーム部が、さらに分解され、4つに分解される場合など、分解方法はいくつかの態様がある。
上記の構成により、本発明に係る積載形トラッククレーン10は、以下の(1)~(5)ような効果を奏する。
(1)クレーン装置20の状態を検出し、制御装置27へ検出した検出値を送信する検出器の少なくとも一つに、検出値を保持するための記憶部39が備えられていることにより、その検出器が備えられた部分が単体で組み立てられた際の検出値を保持できる。このため、クレーン装置20の仮組立の工程を省略することができ、これにより積載形トラッククレーン10の完成までの作業時間を短縮できる。また、クレーン装置20の主要部材ごとの互換性を確保することができる。
本実施形態では、合計で8つの検出器が設けられ、それぞれについて検出値が記憶部39で記憶されるとしたが、これに限定されない。例えば検出器の少なくともいずれか一つについて記憶部39に検出値を記憶する場合もある。すなわち、実施形態で記載した積載形トラッククレーン10よりもサイズの小さい積載形トラッククレーン10においては、クレーン装置20のブーム部23だけを分解する場合がある。この場合も、部品の共通化を図るため、8つの検出器のすべてに記憶部39が設けられる場合もある。ただし、このように8つの検出器が設けられている場合でも、このブーム部23に設けられているブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32の2つについてのみ記憶部39に検出値を記憶することにより、本発明の目的は達成することができる。
図7には、本発明の第2実施形態に係る積載形トラッククレーン10のクレーン装置20における各検出器の配置図を示す。図1と同様図7は、クレーン装置20を後方から見た図である。各検出器、制御装置27、または各検出器と制御装置27の間の結線等は実線で、クレーン装置20を構成する機械要素は点線で示している。また図8には、図7のクレーン装置20を3つの大きな部材、すなわち主要部材に分解したときの各検出器の配置図を示す。図8(A)は、ブーム部23の模式図、図8(B)はフレーム部の模式図、図8(C)はアウトリガー部24の模式図である。第1実施形態と第2実施形態との相違点は、荷重検出器33の配置などである。以下第2実施形態の説明では、この相違点に関して説明する。
20 クレーン装置
23 ブーム部
24 アウトリガー部
27 制御装置
31 ブーム長さ検出器
32 ブーム起伏角度検出器
33 荷重検出器
34 ブーム旋回角度検出器
35 第1アウトリガー張出幅検出器
36 第2アウトリガー張出幅検出器
37 第1ジャッキ反力検出器
38 第2ジャッキ反力検出器
39 記憶部
Claims (5)
- クレーン装置を制御する制御装置と、
前記クレーン装置の状態を検出し、前記制御装置へ検出した検出値を送信する検出器と、
が備えられ、
前記クレーン装置は、
複数の主要部材に分割することが可能な構成であり、
分割時に、分割された前記複数の主要部材に設けられた前記検出器の少なくとも一つに、該検出器で検出した検出値を保持するための記憶部が備えられている、
ことを特徴とする積載形トラッククレーン。 - 前記制御装置には、
前記クレーン装置にあらかじめ定められた値以上の荷重が付加されたときにクレーン装置の動作を制限する過負荷防止機能が設けられており、
前記記憶部が備えられた前記検出器で検出した検出値が、前記過負荷防止機能を働かせるために用いられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の積載形トラッククレーン。 - 前記検出器は、
前記クレーン装置を構成するブーム部の長さを検出するブーム長さ検出器と、
前記ブーム部の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器と、
前記ブーム部の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器と、
前記ブーム部の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器と、
を含んで構成され、
前記ブーム長さ検出器、前記ブーム起伏角度検出器、前記荷重検出器および前記ブーム旋
回角度検出器の少なくとも一つに、これらの検出器で検出した検出値を保持するための記
憶部が備えられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の積載形トラッククレーン。 - 前記検出器は、
前記クレーン装置を構成するアウトリガー部のアウトリガー張出幅検出器と、
前記アウトリガー部の外側先端に備えられているジャッキのジャッキ反力検出器と、
を更に含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の積載形トラッククレーン。 - 前記記憶部で記憶される検出値が、
前記クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値である、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の積載形トラッククレーン。
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