JP7302210B2 - 積載形トラッククレーン - Google Patents

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本発明は、積載形トラッククレーンに関する。さらに詳しくは、完成までの作業時間を低減できる積載形トラッククレーンに関する。
図9には、従来の積載形トラッククレーンの組立方法の説明図を示す。積載形トラッククレーンは、矢印で示すように、図9の左側から右側に向けて組み立てられる。図9に示すように、積載形トラッククレーンのクレーン装置は、クレーン装置の組立工場で、トラックに見立てた架台に対して一度仮組みされる。この際、各種検出器は過負荷防止機能を有する制御装置に接続された上で調整が行われる。そしてその後、主要部材ごとに分解され、これらの主要部材は、トラックへの架装が行われる架装工場へ移送される。この架装工場では、トラックにクレーン装置を組み付けた後、再度過負荷防止機能を有する制御装置に各種検出器が接続され積載形トラッククレーンの組立が完了する。
過負荷防止機能で使用される検出器には、例えばクレーン装置を構成するブーム部の長さを検出するブーム長さ検出器、ブーム部の起伏角度を検出するブーム角度検出器などがある。このようなブーム部の長さ、およびブーム部の起伏角度を検出する検出器が備えられた移動式クレーンを開示した公知文献として特許文献1がある。
特開2016-199366号公報
各検出器については過負荷防止機能を有する制御装置に接続した状態で調整を行い、制御装置にその調整値を記憶する必要があるため、クレーン装置の組立工場での仮組立が必要となり、作業工数の削減が難しいという問題がある。また、制御装置にその調整値が記憶されているため、クレーン装置の組立工場で組み立てた組合せで再度組立を行う必要があるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑み、完成までの作業時間を短縮することができるとともに、主要部品が互換性を有している積載形トラッククレーンを提供することを目的とする。
第1発明の積載形トラッククレーンは、クレーン装置を制御する制御装置と、前記クレーン装置の状態を検出し、前記制御装置へ検出した検出値を送信する検出器と、が備えられ、前記クレーン装置は、複数の主要部材に分割することが可能な構成であり、分割時に、分割された前記複数の主要部材に設けられた前記検出器の少なくとも一つに、該検出器で検出した検出値を保持するための記憶部が備えられていることを特徴とする。
第2発明の積載形トラッククレーンは、第1発明において、前記制御装置には、前記クレーン装置にあらかじめ定められた値以上の荷重が付加されたときにクレーン装置の動作を制限する過負荷防止機能が設けられており、前記記憶部が備えられた前記検出器で検出した検出値が、前記過負荷防止機能を働かせるために用いられていることを特徴とする。
第3発明の積載形トラッククレーンは、第1発明または第2発明において、前記検出器は、前記クレーン装置を構成するブーム部の長さを検出するブーム長さ検出器と、前記ブーム部の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器と、前記ブーム部の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器と、前記ブーム部の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器と、を含んで構成され、前記ブーム長さ検出器、前記ブーム起伏角度検出器、前記荷重検出器および前記ブーム旋回角度検出器の少なくとも一つに、これらの検出器で検出した検出値を保持するための記憶部が備えられていることを特徴とする。
第4発明の積載形トラッククレーンは、第3発明において、前記検出器は、前記クレーン装置を構成するアウトリガー部のアウトリガー張出幅検出器と、前記アウトリガー部の外側先端に備えられているジャッキのジャッキ反力検出器と、を更に含んで構成されていることを特徴とする
第5発明の積載形トラッククレーンは、第1発明から第発明のいずれかにおいて、前記記憶部で記憶される検出値が、前記クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値であることを特徴とする。
第1発明によれば、クレーン装置の状態を検出し、制御装置へ検出した検出値を送信する検出器の少なくとも一つに、検出値を保持するための記憶部が備えられていることにより、その検出器が備えられた部分が単体で組み立てられた際の検出値を保持できる。このため、クレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、これにより積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。また、クレーン装置の主要部材ごとの互換性を確保することができる。
また、複数の主要部材に分割することができる構成であることにより、クレーン装置の移送が容易になる。
第2発明によれば、記憶部が備えられた検出器で検出した検出値が過負荷防止機能を働かせるために用いられていることにより、過負荷防止機能を備えた、より高機能な積載形トラッククレーンであっても、クレーン装置の仮組立の工程を省略できる。
第3発明によれば、検出器が、クレーン装置の過負荷防止機能で使用される検出値のうち、必要不可欠な検出値を検出する検出器であるので、記憶部が設けられた検出器を備えた部分について、クレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。
第4発明によれば、検出器が、アウトリガー部の検出器を含んでいることにより、この部分についてもクレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、さらに積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる
第5発明によれば、検出値が、クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値であることにより、クレーン装置の仮組立の工程を省略することができ、これにより積載形トラッククレーンの完成までの作業時間を短縮できる。
本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーンのクレーン装置における検出器の配置図である。 本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーンの側面図である。 図2の積載形トラッククレーンの油圧回路図である。 図2の積載形トラッククレーンの制御回路図である。 図1のクレーン装置を分解したときの検出器の配置図である。図5(A)はブーム部の模式図である。図5(B)は、フレーム部の模式図である。図5(C)はアウトリガー部の模式図である。 図2の積載形トラッククレーンの組立方法の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る積載形トラッククレーンのクレーン装置における検出器の配置図である。 図7のクレーン装置を分解したときの検出器の配置図である。図8(A)はブーム部の模式図である。図8(B)は、フレーム部の模式図である。図8(C)はアウトリガー部の模式図である。 従来の積載形トラッククレーンの組立方法の説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための積載形トラッククレーンを例示するものであって、本発明は積載形トラッククレーンを以下のものに特定しない。なお、各図面が示す部材の大きさまたは位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、本明細書で前後左右の表現は、図2に示す積載形トラッククレーン10の運転室12に、この積載形トラッククレーン10の使用者が乗り込み、運転席に座った姿勢での前後左右を示すものとし、またこの使用者を基準として遠ざかる方向を外側とする。
<第1実施形態>
(積載形トラッククレーン10)
図2には本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーン10における本組立完了後の側面図を示す。図2に示すように、積載形トラッククレーン10は、汎用トラック11の運転室12と荷台13との間の車両フレーム14にクレーン装置20が搭載されたものである。
クレーン装置20は、車両フレーム14上に固定されたベース21と、ベース21に対して旋回可能に設けられたポスト22と、ポスト22の上端部に起伏可能に設けられたブーム部23と、ベース21に設けられ、ベース21から左右外側へ張出すアウトリガー部24とを備えている。なお、本明細書では、クレーン装置20のベース21とポスト22を合わせた部分をフレーム部と称することがある。
図1、図2に示すように、アウトリガー部24を構成する右アウトリガー内筒29aおよび左アウトリガー内筒29bの外側先端には、油圧ジャッキが第6アクチュエータ46fおよび第7アクチュエータ46gとしてそれぞれ設けられている(図1参照)。
図2に示すように、ポスト22にはウインチが内蔵されている。このウインチからワイヤロープをブーム部23の先端部に導いて、ブーム部23先端にある滑車を介してフック26に掛け回すことにより、フック26をブーム部23の先端部から吊り下げている。
クレーン装置20は後述する油圧回路40により油圧駆動される。この油圧回路40を操作するためのレバー群25がベース21の左右両側に設けられている。また、油圧回路40を電気的に制御し、作業車両を制御する制御装置27がベース21に設けられている。
(油圧回路40)
図3には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の油圧回路図を示す。図3に示すように、クレーン装置20の油圧回路40は、主に、油圧バルブユニット41と、油圧バルブユニット41にタンク42内の作動油を供給する油圧ポンプ43と、油圧ポンプ43と油圧バルブユニット41とを接続する主油路44と、油圧バルブユニット41とタンク42とを接続する戻油路45と、複数のアクチュエータとを含んで構成されている。
これら複数のアクチュエータは、油圧バルブユニット41に接続されている。またこれら複数のアクチュエータには、ブーム部23の伸縮動作を行うための第1アクチュエータ46aと、ブーム部23の起伏動作を行うための第2アクチュエータ46bと、ブーム部23の旋回動作を行うための第3アクチュエータ46cと、アウトリガー部24の右アウトリガー内筒29aの張出用の第4アクチュエータ46dと、アウトリガー部24の左アウトリガー内筒29bの張出用の第5アクチュエータ46eと、右アウトリガー内筒29aの外側先端に設けられている油圧ジャッキとしての第6アクチュエータ46fと、左アウトリガー内筒29bの外側先端に設けられている油圧ジャッキとしての第7アクチュエータ46gと、が含まれている。
油圧ポンプ43はPTO(パワーテイクオフ)装置を介して汎用トラック11のエンジン48に接続されており、エンジン48により駆動される。
油圧バルブユニット41には、第1アクチュエータ46aから第7アクチュエータ46gの各アクチュエータを制御するために、第1制御弁47aから第7制御弁47gが設けられている。
これらの切換用の制御弁には、それぞれレバーが取り付けられており、そのレバーを手動操作することにより、油圧ポンプ43から供給される作動油の方向および流量を切り換えることができるようになっている。制御弁に取り付けられたレバーは、既述のごとくレバー群25としてベース21の左右両側に設けられている(図1参照)。
また、制御装置27は、エンジン48のECU(エンジンコントロールユニット)にも接続されており、少なくともエンジン48の回転数を制御できるよう構成されている。制御装置27は、エンジン48の回転数を制御することで油圧ポンプ43の回転数を制御でき、油圧ポンプ43の吐出量を調整できる。
(制御回路)
図4には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の制御回路図を示す。制御装置27の入力側には、クレーン装置20の状態を検出し、制御装置27へ検出した検出値を送信する各種の検出器が接続されている。これらの検出器は、クレーン装置20を構成するブーム部23の長さを検出するブーム長さ検出器31と、ブーム部23の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器32と、ブーム部23の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器33と、ブーム部23の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器34と、が含まれている。
加えて検出器には、右アウトリガー内筒29aの外側への張り出し位置を検出する第1アウトリガー張出幅検出器35と、左アウトリガー内筒29bの外側への張り出し位置を検出する第2アウトリガー張出幅検出器36と、第6アクチュエータ46fに付加されている力を検出する第1ジャッキ反力検出器37と、第7アクチュエータ46gに付加されている力を検出する第2ジャッキ反力検出器38と、が含まれている。また、
ブーム長さ検出器31は、クレーン装置20を構成するブーム部23の長さを検出するための検出器であり、例えばコード繰出長さ検出器である。コード繰出長さ検出器は測長用コードの繰り出し長さをコード巻取器の回転変位量を検出することで検出する。
ブーム起伏角度検出器32は、ブーム部23の起伏角度を検出するための検出器であり、ブーム部23の根元側に配置されている。例えばブーム起伏角度検出器17はポテンショメータである。このポテンショメータの代わりにロータリエンコーダが用いられることもある。
荷重検出器33は、ブーム部23の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出するための検出器である。例えば荷重検出器33は、ブーム部23を起伏させるための用いられる第2アクチュエータ46bの差圧を測定して、この差圧からブーム部23の先端で吊り下げられる荷重を算出する。第2アクチュエータ46bの差圧を測定する代わりに、第2アクチュエータ46bの先端に備えられたロードセルが用いられることもある。
ブーム旋回角度検出器34は、ブーム部23の旋回角度を検出するためのものであり、ポスト22の根元側に配置されている。例えばブーム旋回角度検出器34はポテンショメータである。このポテンショメータの代わりにロータリエンコーダが用いられることもある。
第1アウトリガー張出幅検出器35および第2アウトリガー張出幅検出器36は、アウトリガー部24を構成する右アウトリガー内筒29aの外側へ向けての張出量、および左アウトリガー内筒29bの外側へ向けての張出量を検出するための検出器である。これらの検出器は、例えばコード繰出長さ検出器である。
第1ジャッキ反力検出器37および第2ジャッキ反力検出器38は、第6アクチュエータ46fおよび第7アクチュエータ46gに付加される反力を測定できる測定器であり、例えば、第6アクチュエータ46f内に設けられたひずみゲージを含んで構成されていたり、第6アクチュエータ46fなどを構成する油圧シリンダの圧力計を含んで構成されていたりする。
制御装置27の出力側には、油圧バルブユニット41に設けられている第1制御弁47aから第7制御弁47gまでが電気的に接続されている。
(各検出器の配置)
図1には、本発明の第1実施形態に係る積載形トラッククレーン10のクレーン装置20における各検出器の配置図を示す。図1は、クレーン装置20を後方から見た図である。各検出器、制御装置27、または各検出器と制御装置27の間の結線等は実線で、クレーン装置20を構成する機械要素は点線で示している。
本実施形態では、各検出器には、それぞれその検出器で検出した検出値を保持するための記憶部39が備えられている。この記憶部39は、その記憶部39が備えられている検出器が、制御装置27と電気的に切断されている状態であっても、制御装置27に対して送信する検出値を保持することができ、制御装置27に接続した際にその検出値を読み出すことが可能な機能を有している。この記憶部39は、検出器で検出されたアナログの検出値をそのまま保持しても問題ないし、検出器で検出されたアナログの検出値をデジタルの検出値に変換して保持しても問題ない。また「検出値」には、それぞれの検出器からの検出値から導き出された後、所定の計算をして導き出された値を含む。すなわち、「検出値」には、クレーン装置20を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の「調整値」が含まれる。
クレーン装置20を構成するブーム部23には、ブーム長さ検出器31とブーム起伏角度検出器32と、が設けられており、ブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32には、それぞれ記憶部39が設けられている。そしてそれぞれの検出器の記憶部39と制御装置27とが電気的に接続されている。
クレーン装置20を構成するフレーム部は、ベース21とポスト22とを含んで構成されている。このフレーム部には、荷重検出器33と、ブーム旋回角度検出器34と、第1アウトリガー張出幅検出器35と、第2アウトリガー張出幅検出器36と、が設けられており、これら4つの検出器にはそれぞれ記憶部39が設けられている。そしてそれぞれの検出器の記憶部39と制御装置27とが電気的に接続されている。
クレーン装置20を構成するアウトリガー部24は、右アウトリガー内筒29aと左アウトリガー内筒29bとを含んで構成されている。このアウトリガー部24には、第1ジャッキ反力検出器37と、第2ジャッキ反力検出器38と、が設けられており、これら2つの検出器にはそれぞれ記憶部39が設けられている。そしてこれらの検出器の記憶部39と制御装置27とが電気的に接続されている。
また制御装置27は、油圧バルブユニット41と電気的に接続している。加えて制御装置27は表示部28と電気的に接続している。この表示部28は、アウトリガー部24の右アウトリガー内筒29aまたは左アウトリガー内筒29bが外側への張出限界位置に来たときに、使用者に張出限界位置に来たことを、例えば緑色のランプが点灯することで知らせる。また、右アウトリガー内筒29aまたは左アウトリガー内筒29bが内側への限界位置に来たときに、使用者に例えば赤色のランプを点灯させることで知らせる。加えて、表示部28は、上記の緑色または赤色のランプのほかに、複数のランプを並べて配置し、これらのランプの点灯数により、アウトリガー部24に付加する負荷の度合いを使用者に知らせる。
(積載形トラッククレーン10の組立方法)
図5には、図1のクレーン装置20を3つの大きな部材、すなわち主要部材に分解したときの各検出器の配置図を示す。図5(A)は、ブーム部23の模式図、図5(B)はフレーム部の模式図、図5(C)はアウトリガー部24の模式図である。また図6には、本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の組立方法の説明図を示す。積載形トラッククレーン10は、矢印で示すように、図6の左側から右側に向けて組み立てられる。なお図5では、クレーン装置20は3つの大きな主要部材に分解した図が示されたが、分解方法はこれに限定されない。例えば、フレーム部とアウトリガー部24とが一体となっており、ブーム部23のみがクレーン装置20から切り離される場合、またはフレーム部が、さらに分解され、4つに分解される場合など、分解方法はいくつかの態様がある。
図6に示すように、クレーン装置20を構成する各主要部材は、まず主要部材ごとにそれぞれ部分組立が行われる。この際、図5に示すように、ブーム部23には、ブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32が備えられる。またフレーム部には、荷重検出器33と、ブーム旋回角度検出器34と、第1アウトリガー張出幅検出器35と、第2アウトリガー張出幅検出器36と、が備えられる。加えてアウトリガー部24には、第1ジャッキ反力検出器37と、第2ジャッキ反力検出器38と、が備えられる。
本実施形態では、図5に示すように、クレーン装置20を構成する主要部材を単体で組み立てる。そして、単体で組み立てた際に各検出器において検出された検出値に基づいて調整値が定められ、この調整値が各検出器の記憶部39に記憶される。ブーム部23では、ブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32で検出された検出値に基づいて、それぞれ調整値が計算され、この調整値がブーム長さ検出器31の記憶部39およびブーム起伏角度検出器32の記憶部39にそれぞれ記憶される。(例えば、ブーム長さ検出器31では、ブームの長さがあらかじめ定められた長さとなった場合の、ブーム長さ検出器31での検出値を調整値とし、ブーム起伏角度検出器32では、あらかじめ定められた姿勢にある場合の検出値を調整値とすることができる。)
また、フレーム部では荷重検出器33、ブーム旋回角度検出器34、第1アウトリガー張出幅検出器35および第2アウトリガー張出幅検出器36で検出された検出値に基づいて、それぞれ調整値が計算され、この調整値が、荷重検出器33、ブーム旋回角度検出器34、第1アウトリガー張出幅検出器35および第2アウトリガー張出幅検出器36の記憶部39にそれぞれ記憶される。(例えば、荷重検出器33では、あらかじめ定められた荷重が付加されたときの、荷重検出器33での検出値を調整値とする。ブーム旋回角度検出器34では、あらかじめ定められた位置にある場合の検出値を調整値とする。第1アウトリガー張出幅検出器35および第2アウトリガー張出幅検出器36でも同様に、あらかじめ定められた位置にある場合の検出値を調整値とする。)
さらにアウトリガー部24では、第1ジャッキ反力検出器37および第2ジャッキ反力検出器38で検出された検出値に基づいて、それぞれ調整値が計算され、この調整値が第1ジャッキ反力検出器37および第2ジャッキ反力検出器38の記憶部39にそれぞれ記憶される。(例えば、第1ジャッキ反力検出器37では、あらかじめ定められた荷重が付加されたときの第1ジャッキ反力検出器37での検出値を調整値とする。第2ジャッキ反力検出器38でも、あらかじめ定められた荷重が付加されたときの第2ジャッキ反力検出器38での検出値を調整値とする。)
クレーン装置20は、クレーン装置20を構成する3つの大きな主要部材、すなわち、図5(A)に示すブーム部23、図5(B)に示すフレーム部、および図5(C)のアウトリガー部24のまま、架装工場に移送される。
最後に、図6に示すように、クレーン装置20は、架装工場で本組立が行われる。すなわち、汎用トラック11にクレーン装置20は、架装される。各検出器は、記憶部39に、仮組立の際の検出値を記憶しているので、各検出器が制御装置27と再度電気的に接続された際に、これらの検出値を読み取ることができる。すなわち、仮組立が不要となり、調整時間が大幅に短縮されるので、積載形トラッククレーン10の完成までの作業時間を短縮できる。
(本発明にかかる積載形トラッククレーン10の効果)
上記の構成により、本発明に係る積載形トラッククレーン10は、以下の(1)~(5)ような効果を奏する。
(1)クレーン装置20の状態を検出し、制御装置27へ検出した検出値を送信する検出器の少なくとも一つに、検出値を保持するための記憶部39が備えられていることにより、その検出器が備えられた部分が単体で組み立てられた際の検出値を保持できる。このため、クレーン装置20の仮組立の工程を省略することができ、これにより積載形トラッククレーン10の完成までの作業時間を短縮できる。また、クレーン装置20の主要部材ごとの互換性を確保することができる。
(2)記憶部39が備えられた検出器で検出した検出値が過負荷防止機能を働かせるために用いられていることにより、過負荷防止機能を備えた、より高機能な積載形トラッククレーン10であっても、クレーン装置20の仮組立の工程を省略できる。
(3)検出器が、クレーン装置20の過負荷防止機能で使用される検出値のうち、必要不可欠な検出値を検出する検出器であるので、記憶部39が設けられた検出器を備えた部分について、クレーン装置20の仮組立の工程を省略することができ、積載形トラッククレーン10の完成までの作業時間を短縮できる。
(4)検出器が、アウトリガー部24の検出器を含んでいることにより、この部分についてもクレーン装置20の仮組立の工程を省略することができ、さらに積載形トラッククレーン10の完成までの作業時間を短縮できる。
(5)クレーン装置20が、複数の主要部材に分割することができる構成であることにより、クレーン装置20の移送が容易になる。
(その他の構成)
本実施形態では、合計で8つの検出器が設けられ、それぞれについて検出値が記憶部39で記憶されるとしたが、これに限定されない。例えば検出器の少なくともいずれか一つについて記憶部39に検出値を記憶する場合もある。すなわち、実施形態で記載した積載形トラッククレーン10よりもサイズの小さい積載形トラッククレーン10においては、クレーン装置20のブーム部23だけを分解する場合がある。この場合も、部品の共通化を図るため、8つの検出器のすべてに記憶部39が設けられる場合もある。ただし、このように8つの検出器が設けられている場合でも、このブーム部23に設けられているブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32の2つについてのみ記憶部39に検出値を記憶することにより、本発明の目的は達成することができる。
また、記憶部39が設けられている検出器は、いずれか少なくとも一つである場合もある。すなわち、上記のように、クレーン装置20のブーム部23だけを分解する場合において、ブーム部23に設けられているブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32の2つについてのみ記憶部39が設けられている場合がある。このような場合でもこれら2つの検出器に記憶部39が設けられることにより、記憶部が検出値を記憶できるので、本発明の目的は達成することができる。
また、本実施形態では、記憶部39は8つの各検出器のすべてに設けられていたが、記憶部39が設けられている検出器を、ブーム長さ検出器31、ブーム起伏角度検出器32、荷重検出器33、ブーム旋回角度検出器34の4つの検出器とすることも可能である。
本実施形態では、それぞれの検出器に一つずつ記憶部39が備えられた構成について説明したが、これに限定されない。一つの記憶部39が、複数の検出器からの検出値を記憶する構成も可能である。すなわち、本実施形態ではクレーン装置20は図5に示すように3つの部分に分解することが可能であるが、この各部分に一つの記憶部39を設けることも可能である。例えば、ブーム部23に設けられたブーム長さ検出器31およびブーム起伏角度検出器32の両方の検出値を記憶できる記憶部39が設けられても問題ない。なお、このように一つの記憶部39が、複数の検出器からの検出値を記憶する場合も、請求の範囲に記載されている、「検出器・・に、記憶部が備えられている」に該当する。
本実施形態の検出器の配置図である図1では、記憶部39と制御装置27とが電気的に接続されている図が示されたが、電気的な接続方法はこれに限定されない。例えば、制御装置27と各検出器が直接接続され、記憶部39は各検出器に付属するように設けられていても問題ない。
本実施形態に係る積載形トラッククレーン10の組立方法では、仮組立時の各検出器の検出値が記憶部39に記憶されるように説明したが、これに限定されない。例えば、ブーム長さ検出器31の検出値については、部分組立のときに検出値を記憶部39に記憶させることも可能である。
本実施形態に係る積載形トラッククレーン10は、分解されるアウトリガー部24として、右アウトリガー内筒29aおよび左アウトリガー内筒29bについて説明したが、アウトリガー部24が、アウトリガーの外筒を含む構成である場合もある。その場合、分解されるアウトリガー部24は、アウトリガーの内筒だけでなく、外筒も含まれる。
<第2実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る積載形トラッククレーン10のクレーン装置20における各検出器の配置図を示す。図1と同様図7は、クレーン装置20を後方から見た図である。各検出器、制御装置27、または各検出器と制御装置27の間の結線等は実線で、クレーン装置20を構成する機械要素は点線で示している。また図8には、図7のクレーン装置20を3つの大きな部材、すなわち主要部材に分解したときの各検出器の配置図を示す。図8(A)は、ブーム部23の模式図、図8(B)はフレーム部の模式図、図8(C)はアウトリガー部24の模式図である。第1実施形態と第2実施形態との相違点は、荷重検出器33の配置などである。以下第2実施形態の説明では、この相違点に関して説明する。
荷重検出器33は、ブーム部23の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出するための検出器であり、本実施形態では、例えばブーム部の先端にある配置されている滑車などの機械要素に備えられているロードセルが該当する。
本実施形態では、クレーン装置20を構成するブーム部23には、ブーム長さ検出器31とブーム起伏角度検出器32と荷重検出器33と、が設けられており、ブーム長さ検出器31、ブーム起伏角度検出器32および荷重検出器33には、それぞれ記憶部39が設けられている。そしてそれぞれの検出器の記憶部39と制御装置27とが電気的に接続されている。
そして、主要部材ごとの部分組立では、図8に示すように、ブーム部23には、ブーム長さ検出器31、ブーム起伏角度検出器32および荷重検出器33が備えられる。またフレーム部には、ブーム旋回角度検出器34と、第1アウトリガー張出幅検出器35と、第2アウトリガー張出幅検出器36と、が備えられる。加えてアウトリガー部24には、第1ジャッキ反力検出器37と、第2ジャッキ反力検出器38と、が備えられる。
10 積載形トラッククレーン
20 クレーン装置
23 ブーム部
24 アウトリガー部
27 制御装置
31 ブーム長さ検出器
32 ブーム起伏角度検出器
33 荷重検出器
34 ブーム旋回角度検出器
35 第1アウトリガー張出幅検出器
36 第2アウトリガー張出幅検出器
37 第1ジャッキ反力検出器
38 第2ジャッキ反力検出器
39 記憶部

Claims (5)

  1. クレーン装置を制御する制御装置と、
    前記クレーン装置の状態を検出し、前記制御装置へ検出した検出値を送信する検出器と、
    が備えられ、
    前記クレーン装置は、
    複数の主要部材に分割することが可能な構成であり、
    分割時に、分割された前記複数の主要部材に設けられた前記検出器の少なくとも一つに、該検出器で検出した検出値を保持するための記憶部が備えられている、
    ことを特徴とする積載形トラッククレーン。
  2. 前記制御装置には、
    前記クレーン装置にあらかじめ定められた値以上の荷重が付加されたときにクレーン装置の動作を制限する過負荷防止機能が設けられており、
    前記記憶部が備えられた前記検出器で検出した検出値が、前記過負荷防止機能を働かせるために用いられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積載形トラッククレーン。
  3. 前記検出器は、
    前記クレーン装置を構成するブーム部の長さを検出するブーム長さ検出器と、
    前記ブーム部の起伏角度を検出するブーム起伏角度検出器と、
    前記ブーム部の先端で吊り下げられる荷重の大きさを検出する荷重検出器と、
    前記ブーム部の旋回角度を検出するブーム旋回角度検出器と、
    を含んで構成され、
    前記ブーム長さ検出器、前記ブーム起伏角度検出器、前記荷重検出器および前記ブーム旋
    回角度検出器の少なくとも一つに、これらの検出器で検出した検出値を保持するための記
    憶部が備えられている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の積載形トラッククレーン。
  4. 前記検出器は、
    前記クレーン装置を構成するアウトリガー部のアウトリガー張出幅検出器と、
    前記アウトリガー部の外側先端に備えられているジャッキのジャッキ反力検出器と、
    を更に含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の積載形トラッククレーン。
  5. 前記記憶部で記憶される検出値が、
    前記クレーン装置を構成する主要部材を、単体で組み立てた際の調整値である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の積載形トラッククレーン。
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