JP7301508B2 - 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法 - Google Patents

接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7301508B2
JP7301508B2 JP2018149520A JP2018149520A JP7301508B2 JP 7301508 B2 JP7301508 B2 JP 7301508B2 JP 2018149520 A JP2018149520 A JP 2018149520A JP 2018149520 A JP2018149520 A JP 2018149520A JP 7301508 B2 JP7301508 B2 JP 7301508B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cemented lens
optical element
film
light
lens according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018149520A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020024331A (ja
Inventor
政信 大金
憲治 槇野
法彦 越智
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018149520A priority Critical patent/JP7301508B2/ja
Priority to EP19186827.2A priority patent/EP3608699A1/en
Priority to US16/531,551 priority patent/US11892658B2/en
Priority to CN201910714778.1A priority patent/CN110824666B/zh
Publication of JP2020024331A publication Critical patent/JP2020024331A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7301508B2 publication Critical patent/JP7301508B2/ja
Priority to US18/391,446 priority patent/US20240118458A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0006Arrays
    • G02B3/0037Arrays characterized by the distribution or form of lenses
    • G02B3/0062Stacked lens arrays, i.e. refractive surfaces arranged in at least two planes, without structurally separate optical elements in-between
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/028Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with means for compensating for changes in temperature or for controlling the temperature; thermal stabilisation
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0055Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
    • G02B13/006Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element at least one element being a compound optical element, e.g. cemented elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/0018Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 with means for preventing ghost images
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/003Light absorbing elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/025Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses using glue
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B2207/00Coding scheme for general features or characteristics of optical elements and systems of subclass G02B, but not including elements and systems which would be classified in G02B6/00 and subgroups
    • G02B2207/109Sols, gels, sol-gel materials

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Description

本発明は、カメラ、双眼鏡、顕微鏡の如き光学機器に使用される接合レンズ、および、それを有する光学系および光学機器に関する。
カメラや双眼鏡などの光学機器の光学系には、複数のレンズが光学的に透明な樹脂(接合樹脂)によって貼り合わされた接合レンズが広く用いられている(特許文献1)。接合レンズは、複数のレンズの相対位置が樹脂によって固定されるため、複数のレンズを個別に配列して構成する光学系に比べて偏心などの公差を緩和することができ、レンズの組み付け公差(位置精度の不足)に起因する性能劣化を抑制することができる。
光学機器に用いられる光学素子には、必要に応じて光線有効径の外部領域(光学有効部外ともいう)、例えばコバ部に黒色の遮光膜が配され、迷光を低減させる処置が施される。レンズの光学有効部外に届いた迷光はこの遮光膜に吸収されるため、フレアやゴーストなどの原因となる不要光を低減させることができる。接合レンズにおいても、同様の効果を得るため、接合樹脂層の端部を含む光線有効径の外部領域に遮光膜を設けることが知られている(特許文献2)。
一般に、遮光膜は、光を吸収する顔料や染料が添加されたエポキシ樹脂などの硬化性の樹脂を熱硬化させることにより形成される。接合レンズの場合、接合樹脂とガラスであるレンズとの線膨張係数の差に起因して接合界面が剥がれやすいため、単体のレンズよりも低温で遮光膜となる樹脂を熱処理し、硬化させる必要がある。
特開2001-42212号公報 特開2013-170199号公報
一般に、実使用時に想定される周囲温度や湿度の変化に対してどの程度の耐性があるかを確認するため、レンズに対して高温高湿環境に長時間曝した後、急に常温常湿環境に曝して熱衝撃を与える試験(以下、温湿度試験と称する)が行われる。
接合樹脂が低温で硬化された従来の遮光膜付の接合レンズに対して、温湿度試験を行うと、接合樹脂の層の外周部に白化が生じて光学特性が低下する現象がみられる。これは、以下の理由によるものと考えられる。
レンズに挟まれた接合樹脂の層(以下、接合樹脂層と称する)は、レンズに接していない接合樹脂層の端部が遮光膜によって覆われているため、全体がレンズと遮光膜とに封じ込められた状態となっている。接合レンズの遮光膜は、比較的低い温度で硬化されるため、高温で硬化する場合に比べて樹脂の硬化が進行しにくく、硬化度の低い状態となっている。硬化度の低い樹脂は、硬化度の高い樹脂に比べて透湿しやすいため、接合レンズが高温高湿環境下に長時間曝されると、遮光膜から水分が浸透し、接合樹脂層の吸湿が進行する。
高温高湿環境から常温常湿環境に曝されると、接合樹脂層に吸湿された水分は、レンズに接していない端部から放出される。ところが、温湿度試験のように急に常温常湿環境に曝されると接合レンズは外周部から温度が急激に低下し始め、樹脂を含む遮光膜の透湿度が低下してしまい、接合樹脂層が吸湿された水分は遮光膜を介して外部へと放湿され難くなる。すると、接合樹脂層の端部で水分が過飽和状態となって接合樹脂層とレンズとの界面に結露が発生し、結露が接合樹脂層とレンズとの界面を剥離させ、白化が生じてしまう。
このような温湿度試験の結果は、実使用時にも環境の変化によって接合樹脂層の端部に白化が生じ、光学特性が低下する恐れがあることを意味する。
本発明は、この様な課題を解決するためのものであり、環境変化に対する耐性の高い接合レンズ、および、それを有する光学系および光学機器を提供することを目的とする。
本発明にかかる接合レンズは、第1の光学要素と、第2の光学要素と、前記第1の光学要素と前記第2の光学要素とに挟まれた、樹脂を含む第3光学要素と、を備える接合レンズであって、前記第1の光学要素と前記第2の光学要素とは、前記第3の光学要素によって接合され、前記第3の光学要素の、前記第1の光学要素および前記第2の光学要素のいずれにも接していない面に接して設けられたを覆う遮光膜と、前記遮光膜の少なくとも一部を覆う多孔質膜と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、環境の変化による周辺部の白化が抑制された接合レンズ、および、それを有する光学系および光学機器を提供することが可能である。
(a)は本発明の光学素子の一実施形態を表す概略断面図であり、(b)は(a)に示した光学素子の端部の領域Sを拡大して示す図である。 本発明の光学素子を用いた撮像装置の概略断面図である。 本発明の実施例7の光学素子を表す概略断面図である 本実施例7で作製した光学素子の光の波長(nm)に対する反射率(%)の関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(接合レンズ)
図1(a)は、本発明にかかる接合レンズの一実施形態を示す概略断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示した接合レンズの端面の領域Sを拡大して示した模式図である。接合レンズ10は、撮像装置(カメラ、ビデオなどを含む)・望遠鏡・双眼鏡・複写機・プロジェクター等の光学機器の光学系として、又は光学系の一部に用いられる。一例として、レンズユニット(光学系)20が撮像ユニット30にマウントされた状態の撮像装置100の概略断面を図2に示す。接合レンズ21(10)は、レンズユニット20の筐筒22の内部に配置されており、マウント23によって撮像ユニット30に固定されている。撮像ユニット30は、筐体31内には、レンズユニット20を通過した光を受光する撮像素子33と、シャッタ32とを備えている。撮像素子33は、接合レンズ21の光軸がその中心を通るように配置されている。さらに、シャッタ32の開閉させる駆動部34と、駆動部34や撮像素子33からのデータ読み出しなどを制御する制御部35を備えている。
本発明の接合レンズ10は、第1のレンズ(第1の光学要素)11と、第2のレンズ(第2の光学要素)12と、第1のレンズと第2のレンズとを接合する接合樹脂層(第3の光学要素)13と、を有している。そして、接合樹脂層が第1のレンズおよび第2のレンズのいずれにも接していない、接合樹脂層13の端面を含む、接合レンズ10の端面に、遮光膜(第2の樹脂層)14と、遮光膜14を覆う多孔質膜15とを有している。
第1のレンズ11、第2のレンズ12は、接合レンズ10に求められる光学特性に応じた形状の光学ガラスを選定して組み合わせることができる。
接合樹脂層13は、ガラス製のレンズの貼り合せに用いられる接着剤が硬化した層である。接着剤には、光学的に透明であることに加えて、接着力が高く、硬化速度が速いことが求められ、アクリル系、エポキシ系、ポリエン・ポリチオール系の硬化接着剤を好適に用いることができる。これらの接着剤には硬化開始剤が添加され、熱あるいは紫外線によって硬化させることができるが、熱による硬化には界面剥離や面形状の変形が生じる恐れがある。従って、接合樹脂層13となる接着剤には紫外線硬化型のものを用いることが望ましい。また、接着剤の硬化収縮の低減や光学特性の調整の観点から、接着剤に無機の微粒子等を混合分散して用いるのも好ましい。
第1のレンズ11の光入射面11aおよび光射出面11b、第2のレンズ12の光入射面12aおよび光射出面12bは、屈折率が異なる材料との界面であり、屈折面である。これらの界面で互いに接する材料の屈折率差が大きい場合には、光の反射が生じるため、必要に応じて屈折率差を緩和するための反射防止膜(不図示)が設けられる。
(遮光膜)
遮光膜14は、迷光を抑制できる層であれば特に制限はないが、波長400nmから波長700nmの消衰係数の平均値である平均消衰係数が0.03以上0.15以下である吸光特性を有していることが好ましい。平均消衰係数が0.03以上0.1以下であると、より好ましい。平均消衰係数が0.03以上であれば、遮光膜と空気の界面での反射光を小さくすることができ、平均消衰係数が0.15以下であれば、レンズと遮光膜との界面での反射も小さくすることができる。
遮光膜14としては、光学特性およびレンズ11、12や接合樹脂層13との密着性の観点から、黒色の顔料や染料、屈折率調整用顔料などを含む、エポキシ樹脂が広く用いられる。
遮光膜14は、接合樹脂層13の端面に設けられており、迷光が到達する位置に応じてレンズ11やレンズ12にも設けられていてもよい。
遮光膜では、十分な光吸収機能を発現するために、平均膜厚が2μm以上50μm以下であることが好ましい。平均膜厚が2μm以上であると、遮光膜に必要な光学特性(光吸収特性)が得られるため、迷光を十分に抑制することができる。平均膜厚が50μm以下の厚みであれば、接合レンズの撮像装置への組み込みが容易となる。さらに望ましくは平均膜厚が30μm以下である。膜厚が30μm以下の場合、硬化によって生じる応力によって、遮光膜自体にクラックや剥がれが発生しにくくなる。
(多孔質膜)
前述したように、温湿度試験によって接合樹脂層の外周部に白化が生じる現象は、環境温度の急激な低下に伴って、接合レンズ10の端部の温度が急激に低下することに起因すると考えられる。そこで、本発明では、遮光膜14の上に多孔質膜15を設け、多孔質膜15の断熱性によって、遮光膜14および接合樹脂層13の端部における急激な温度変化を抑制する。本発明に用いる多孔質膜15は、接合樹脂層13および遮光膜14に含まれる水分を大気中へと放出させるため、多孔質膜15が有する孔が空間的に連通した構造(以下、連通孔構造)を有している。そのため、遮光膜14と大気とは空間的につながっている。多孔質膜15は、空間が閉じている空隙を含んでいてもよい。
連通孔構造が形成できれば、多孔質膜の製造方法等は特に限定されるものではないが、接合レンズの場合、遮光膜14はレンズの側面に形成されることが多いため、粒子を含む塗料を遮光膜14上に塗布して形成する方法が簡便かつ好適である。
遮光膜を形成する塗料に含ませる粒子として、中実粒子、中空粒子、また粒子が複数個屈曲して連結した鎖状粒子等を用いることができる。中でも鎖状粒子は、その屈曲した形状により、多孔質膜内に連通孔構造が形成されやすいという観点から、特に好ましい。また、強度、断熱の観点から、中実粒子、中空粒子、鎖状粒子の粒子を選択して混合した塗料を用いてもよい。
粒子の材質としては、有機、無機、その複合化物いずれを使用することも可能である。しかし、多孔質膜の形成時に粒子内に水分を蓄えず、水分を大気中に伝達しやすいという観点から、無機粒子が好ましい。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フッ化マグネシウム等、公知の成分のものを使用することができる。その中でも水分に化学的に安定であり、製造が容易であるシリカ粒子を用いることが好ましい。
多孔質膜15の連通孔の内部は空気であるため、膜中の孔の割合は屈折率で表すことができる。連通孔が多く空隙が多い場合には空気(屈折率1.0)の割合が多くなり、多孔質膜15の屈折率は低下する。多孔質膜15の空隙の割合は、多孔質膜15の屈折率換算で1.19以上1.32以下であることが好ましい。屈折率が1.19以下の多孔質膜は実現すること自体が困難であるため、実現が容易である点で1.19以上が好ましく、屈折率が1.22以上であると、空隙の割合と強度とが両立した膜を得ることができるため、より好ましい。また、屈折率が1.32以下であると、白化を抑制するのに必要な断熱性と透湿性が得ることができるため好ましい。
屈折率が1.19以上1.32以下である多孔質膜15は、低屈折率膜としても利用することができる。そこで、接合レンズ10の光入射面11aおよび/または光射出面12bに反射防止膜を設ける場合に、反射防止膜を形成する面に多孔質膜15を形成し、空気とレンズとの屈折率差を低減するための反射防止膜の最表層として用いるのも好ましい。
接合レンズ10の端面に設ける多孔質膜の厚みとしては、0.4μm以上10μm以下であることが好ましい。厚みが0.4μm以上であれば、必要な断熱効果が得られるため、白化を抑制することができる。厚みが10μm以下であれば、多孔質膜分の厚みが増えても、光学機器の光学系への接合レンズの組み込みが困難になりにくい。さらに、成膜時の揮発成分の揮発による乾燥や、バインダーの硬化収縮に起因するひび割れを抑制することができる。
多孔質膜15には、撥水や撥油などの機能を付与しても良い。撥水や撥油の機能性は、フッ素化合物や、シリコーンなど公知の材質を多孔質膜15の表面に付着させることにより、付与することができる。特に撥水性は、高温高湿環境下からの取り出し時に多孔質層表面・内部の結露により発生し乾燥を阻害する水膜を抑制することができ、水分の乾燥を促進できる。水膜を発生させないという観点から水の接触角は80°以上であることが好ましい。このような撥水や撥油などの機能は、接合レンズ10の光入射面11aや光射出面12bに形成する多孔質膜にも、付与しても良い。
(多孔質膜の形成方法)
多孔質膜15の形成に好適な、粒子を含む塗料で膜を形成する方法について説明する。塗料に含まれる粒子の濃度は、多孔質膜を形成するのに必要な膜厚に応じて所望の含有量となる濃度で成膜すれば良く、溶媒、成膜条件によって濃度は適宜選択することができる。例えば、シリカ粒子の場合は、粒子の濃度が酸化物換算で3wt%以上20wt%以下の範囲で濃度を調整するのが好ましい。粒子の濃度が3wt%より低いと1回の塗布で形成できる膜厚が薄すぎ、20wt%を超えると粒子の凝集が起こりやすい。
粒子を含む塗料には、粒子間を接着して固定するためのバインダーを形成するための成分(以下、バインダー成分と記述する)を添加してもよい。バインダー成分を添加する場合、塗料に含まれる粒子とバインダー成分の比率を調整することによって、多孔質膜中に形成される孔の孔径を調整することができる。連通した孔を有する多孔質膜を形成するためには、バインダー成分の濃度は、0.2wt%以上1.5wt%未満の塗料を用いるのが好ましい。バインダー成分の濃度が0.2wt%以下であると、多孔質膜として適度な強度が得られなくなる。また、バインダー成分の濃度が1.5wt%以上の高濃度になると、バインダー成分が過剰になって連通孔とならず、接合樹脂層に吸湿された水分を排出するのに必要な透湿度が得られなくなる場合がある。
バインダー成分は、多孔質膜の耐摩耗性、遮光膜との密着性、環境信頼性などを考慮して適宜選択することが可能である。上記観点に加えて、バインダー成分の硬化後によって得られるバインダー自体が水分を担持せず、水分を大気中に伝達しやすいという点で、シランアルコキシ加水分解縮合物を選択することが好ましい。特に、分子量が、ポリスチレン換算で1000以上3000以下のシランアルコキシ加水分解縮合物をバインダー成分として用いるのが好ましい。分子量が1000以上であると硬化後の膜にクラックが入りにくく、また塗料としての安定性が向上する。分子量が3000以下であると、塗布に適した粘度に調整できるため塗りむらができず、多孔質膜内に形成される連通孔のサイズを均一にすることができる。もし、部分的にサイズの大きな連通孔が形成されてしまうと、サイズの大きな連通孔が形成された箇所で膜の強度が低下してしまい、破損しやすい膜となってしまう。
粒子を含む塗料の塗布方法は、特に限定されることはなく、刷毛ぬり、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法など公知の塗工方法を用いることが可能である。レンズなどの円形状や、段付き形状に塗工する場合には、刷毛塗りが簡便である。
接合レンズ10の光入射面11aおよび/または光射出面12bにも、反射防止膜の最表層として多孔質膜15を設ける場合は、特にディップコート法やスピンコート法が好ましい。これらの方法を用いれば、接合レンズ10の端部と光入射面11aおよび/または光射出面12bの上に、同時に多孔質膜15を塗布形成することができる。
粒子を含む塗料を塗工した後は乾燥を行う。乾燥は、常温での放置による自然乾燥でもよいし、乾燥機、ホットプレート、電気炉などを用いた加熱乾燥をしてもよい。乾燥条件は、レンズに影響を与えず、且つ、多孔質膜内の有機溶媒をある程度蒸発させることのできる、温度と時間とする。接合レンズを構成する第1レンズと第2レンズとを樹脂で貼り合せるために樹脂を硬化させる際、樹脂内部に硬化収縮による応力が残留し、乾燥時の熱の影響により樹脂内の応力が解放し面変形が生じる場合がある。そのため乾燥温度としては100℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは40℃以下の室温等で乾燥させることが好ましい。
多孔質層の塗工回数は1回が望ましいが、乾燥と塗工を複数回繰り返しても良い。
また、撥水性を付与する際の塗工方法についても多孔質層と同様の手法を用いて製造することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されるものではなく、その要旨を超えない範囲で適宜変更することができる。
(実施例1)
図1に示す接合レンズ10を作製した。レンズ11として、d線(波長587.56nm)での屈折率(以下ndと表記する)が1.487の値を有する株式会社オハラ製S-FSL5を用意した。レンズ12として、ndが1.750の株式会社オハラ製S-NBH51を用意した。
まず、レンズ21、レンズ22の光学面(光入射面および光射出面)を研磨し、一般にコバと呼ばれるレンズ外周部分を心取り加工した。次いでレンズ11の光入射面11a、及びレンズ22の光出射面12bに、反射防止膜(不図示)として、アルミナ層と、五酸化タンタル層と、フッ化マグネシウム層と、からなる誘電体多層膜を形成した。レンズ22の光入射面12aにも、反射防止膜(不図示)として、酸化アルミニウム膜(屈折率1.65)を形成した。それぞれの膜は、真空成膜法にて形成した。レンズ11の光射出面11bには、特に膜は形成しなかった。
レンズ11の光射出面11bとレンズ12の光入射面12bとを、接着剤で接合した。接着剤には、ポリエン・ポリチオール系接着剤OP-1055H(デンカ株式会社製)を使用した。OP-1055Hの硬化後の屈折率、即ち、接合樹脂層13の屈折率は、1.52である。レンズ12の光射出面12bを下向きに設置して接合面に接着剤を滴下し、レンズ11をレンズ12に対して適正な位置関係になるよう位置決めし、UV光を照射して接着剤を硬化させた。接着剤の厚さは約10μmとした。接合レンズ10の接合面外径は30.0mmである。
続いて、接合レンズ10の端面(コバ)に、キヤノン化成株式会社製の遮光塗料GT-7IIを、レンズ端面で3~5μmになるように塗布し、23℃の室温に24hr放置して乾燥・硬化させ、遮光膜14を形成した。接合レンズ10の端面、すなわちレンズ11のコバ、レンズ22側面のコバ、および接合樹脂層13の端面に遮光膜14が形成された接合レンズ10を得た。
次に、多孔質膜15を形成するための塗料を調製した。鎖状シリカ粒子と溶媒を含む分散液と、バインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液(以降バインダー溶液と表記する)をそれぞれ調整した後、塗料を下記の方法で調製した。
(1)鎖状シリカ粒子と溶媒を含む分散液
鎖状シリカ粒子の2-プロパノール(IPA)分散液(日産化学工業株式会社製;IPA-ST-UP(商品名);平均粒径:12nm、固形分濃度:15質量%)500gに1-エトキシ-2-プロパノールを加えながらIPAを留去して、固形分濃度17質量%の鎖状シリカ粒子の1-エトキシ-2-プロパノール(以下、1E2Pと記述する)分散液750gを調製した。
(2)バインダー溶液
ケイ酸エチル62.6gと1E2P36.8gの溶液に、0.01mol/Lの希塩酸54gを徐々に加え、室温で5時間攪拌し、固形分濃度11.8質量%のバインダー溶液を調製した。
(3)鎖状シリカ粒子が分散された塗料
上記で調製した鎖状シリカ粒子の1E2P分散液250gに、上記バインダー溶液43gを徐々に加えた後、室温で2時間攪拌して鎖状シリカ粒子分散液を調製した。さらに、塗工液の固形分濃度を4.3質量%にするため1E2P820gを添加し、60分間攪拌し、鎖状シリカ粒子が分散された塗料(以下、単に塗料と記述する場合がある)を得た。
遮光膜14が形成された接合レンズ10をレンズの光軸を中心に100rpmで回転させながら、遮光膜上に、得られた鎖状シリカ粒子を含む塗料を含ませたスポンジを押し当てて塗布した。塗布の間、塗布に必要な量が維持できるように、スポイドで塗料をスポンジに供給した。その後、室温23℃のクリーンルーム雰囲気中で2時間放置して、遮光膜上に多孔質層を有する接合レンズ10を作製した。
(実施例2)
本実施例は、多孔質膜15を形成するための塗料に含まれる鎖状シリカ粒子を中空シリカ粒子に変えた点で、実施例1とは異なっている。それ以外は、実施例1と同様にして接合レンズを作製した。以下、実施例1と同様の工程の説明は省略し、相違点を述べるに留める。
多孔質膜15の形成に用いる、中空シリカが分散した塗料(固形分濃度3.80質量%)を以下の方法で調整した。
1E2P50gをフラスコに入れた。そして、中空粒子の固形分濃度が20.5質量%、溶媒がイソプロピルアルコール(以下、IPAと記述する)の中空シリカゾル(スルーリア1110、日揮触媒化成株式会社製)200gをフラスコに追加し、さらに1E2Pを136g追加した。この混合液を60hPaまで減圧して45℃に加温し、濃縮した。30分間濃縮を継続したところ、液重量は205gとなっていた。
濃縮して得られた液に、1E2P、1-ブトキシ-2-プロパノール(以下、1B2P)、2-エチル-1-ブタノール(以下、2E1B)を、添加量比率が1E2P:1B2P:2E1B=38:31:31となるように添加し、希釈液を調製した。この希釈液を30分間撹拌し、中空粒子が分散された塗料を得た。
中空粒子が分散された塗料5gを1000℃に加熱して、固形分濃度を測定したところ、3.805質量%であった。
調整した中空粒子が分散された塗料を、実施例1と同様にして遮光膜までを形成した接合レンズに塗布し、遮光膜の上に多孔質膜を有する接合レンズを得た。
(実施例3)
本実施例は、実施例1で用いた鎖状シリカ粒子が分散された塗料の固形分濃度を7.6質量%に変更した点を除いて、実施例1と同様にして接合レンズを作製した。
塗料の固形分濃度は、実施例1で鎖状シリカ粒子の1E2P分散液250gにバインダー溶液48gを加えて調整した鎖状シリカ粒子分散液に添加する、1E2Pの量によって調整した。
(実施例4)
本実施例は、実施例1で用いた鎖状シリカ粒子が分散された塗料の固形分濃度を2.2質量%に変更した点を除いて、実施例1と同様にして接合レンズを作製した。
塗料の固形分濃度は、実施例3と同様に、調整した鎖状シリカ粒子分散液に添加する1E2Pの量によって調整した。
(実施例5)
本実施例は、実施例1で用いた鎖状シリカ粒子が分散された塗料のバインダー固形分濃度を13.7質量%に変更した点を除いて、実施例1と同様にして接合レンズを作製した。塗料のバインダー固形分濃度の調整は、次の手順で行った。
実施例1と同様に調整した鎖状シリカ粒子の1-エトキシ-2-プロパノール分散液250gに、実施例1と同様に調整したバインダー溶液80gを徐々に加えた後、室温で2時間攪拌して鎖状シリカ粒子分散液を調製した。さらに、1-エトキシ-2-プロパノール820gを添加し、60分間攪拌し、固形分濃度を13.7質量%の鎖状シリカ粒子が分散された塗料を得た。
(実施例6)
本実施例6では多孔質層の形成までは実施例1と同様に作製し、その後、多孔質層上にフッ素塗料を塗布して、撥水性を付与した多孔質層を形成した。製法概略については,実施例1とほぼ同じであるため説明を省略し,相違点を述べるに留める。
フッ素塗料はアクリル系フッ素樹脂の溶液(株式会社ハーベス製 デュラサーフDS-16005CH 固形分濃度0.05質量%)を用いた。フッ素塗料の塗布は、鎖状シリカ粒子が分散された塗料の塗布と同様の手法で行った。
(実施例7)
本実施例では、接合レンズの入射面側の反射防止膜の最表層と、遮光膜上の多孔質層と、を同時に形成した。実施例1と同様の工程の説明は省略し、相違点を述べるに留める。
図3に、本実施例の接合レンズ10の概略断面を示す。実施例1と同様にして芯取加工したレンズ11の光入射面11aに、アルミナ層と五酸化タンタル層からなる誘電体多層膜(不図示)を形成した。最表層のフッ化マグネシウム層を形成しない以外は、実施例1と同様の遮光膜14付きの接合レンズ10を得た。
遮光膜14が形成された接合レンズ10の光入射面11aを上にして、レンズの光軸を中心にスピンコーターに設置した。接合レンズ10を100rpmで回転させながら、誘電体多層膜が形成された光入射面11aに実施例1と同じ塗料0.5mlを滴下した。滴下した後に5秒間回転させることによって、接合樹脂層13の端面上の遮光膜14上に塗料を供給する。その後、3500rpmで1分間回転させ、光入射面11aの上に、反射防止膜の最表層の低屈折率膜としての多孔質膜15と、接合レンズ10の端面の多孔質膜15とを同時に形成した。
本実施例の接合レンズ10の反射率を、反射率測定機(オリンパス株式会社製 USPM-RU)を用いて波長400nmから750nmの反射率を測定した。結果を図4に示す。測定範囲で反射率が0.2%以下の反射防止膜が得られることが確認できた。
(比較例1)
本比較例では、遮光膜までは実施例1と同様に形成したが、その後の工程は行わず、端部に多孔質層を有さない接合レンズを作製した。
(比較例2)
本比較例は、遮光膜までは実施例1と同様に作成した。その後、シリカ加水分解縮合物の塗料(ハネウェル社製 T-111 固形分濃度4.5質量%)を遮光膜の上に塗布し、シリカを含むが多孔質ではない膜を形成した。
(比較例3)
本比較例では、遮光膜までは実施例1と同様に作製した。その後、実施例1で多孔質層の形成に用いた鎖状シリカ粒子分散された塗料の固形分濃度を17質量%に調整した点を除いて、実施例1と同様に多孔質膜15を形成し、接合レンズ10を作製した。
(比較例4)
本比較例では、遮光膜までは実施例1と同様に作製した。その後、実施例1で多孔質層の形成に用いた鎖状シリカ粒子が分散された塗料の固形分濃度を0.5質量%に調整した点を除いて、実施例1と同様に多孔質膜15を形成し、接合レンズ10を作製した。
(評価)
上記実施例および比較例で得られた多孔質膜および接合レンズを、下記の方法に従って評価した。
(1)屈折率測定
多孔質膜15の屈折率は、各実施例および比較例で用いた塗料を、シリコン基板に4000rpmでスピンコートして成膜した膜を、分光エリプソメトリー(J.A.Woollam EC-400)を用いて測定した。屈折率として波長588nmの値を用いた。
(2)膜厚測定
多孔質膜15の膜厚は、温湿度験後の接合レンズの割断面を研磨し、フィールドエミッション走査型電子顕微鏡(ULTRA55 CarlZeiss社製)により測定した。
(3)温湿度験
60℃90RH%の高温高湿槽に500hr投入した後、23℃50RH%の環境に取り出し、取り出し後に目視で接合レンズの外周部における白化の発生状況を観察した。以下の基準で評価した。
○:外周部に白化が確認されなかった。
×:外周部に白化が確認された。
(4)膜クラック
多孔質膜を形成するための塗料を塗布して乾燥が完了してから、24hr後の多孔質膜のクラックによる剥離について目視で確認した。以下の基準で評価した。
○:接合レンズの端面にクラックによる剥離がなかった。
×:接合レンズの端面にクラックによる剥離があった。
(5)接触角測定
全自動接触角計(共和界面科学株式会社製 DM-701)を用い、多孔質膜15の表面に純水2μlの液滴を接触させた時の接触角を測定した。
実施例および比較例で得られた多孔質膜および接合レンズについて、(1)~(5)の評価を行った結果を表1に示す。
(6)拭き評価
不織布(クローサーVT25、小津産業株式会社)を用いて多孔質層15の表面を50g荷重で拭いた後、目視で確認を行うことで密着性の評価を行った。
○:拭き後削れが観察されなかった。
×:拭き後削れが観察された。
Figure 0007301508000001
(実施例及び比較例の評価)
実施例1から6の接合レンズには、膜厚が0.4μmから10μmの範囲にあり、屈折率が1.19から1.32の範囲にある多孔質膜が形成されており、温湿度試験による外周部の白化の発生はなく、膜クラックも見られなかった。実施例1から5では試験槽から取り出し直後にシャボン色の水膜が目視により観測されたが、水の接触角が高い実施例6では水膜が観察されず、結露、乾燥性に優れていた。
一方、多孔質層を有していない比較例1、多孔質でないシリカ膜を有する比較例2では、温湿度試験で白化が見られた。多孔質膜の膜厚が厚い比較例3では、膜クラックによる剥離が観測され、温湿度試験でも白化が観測された。また、多孔質膜の膜厚が0.05μmと薄い比較例4では、温湿度試験で白化が確認された。
以上の結果から、本発明にかかる構成の接合レンズは、環境の変化によって接合樹脂層の端部に生じる白化が抑制され、光学特性の低下が抑制されていることが確認できた。
10 接合レンズ
11 第1のレンズ(第1の光学要素)
12 第2のレンズ(第2の光学要素)
13 接合樹脂層(第3の光学要素)
14 遮光膜(第2の樹脂膜)
15 多孔質膜

Claims (18)

  1. 第1の光学要素と、第2の光学要素と、前記第1の光学要素と前記第2の光学要素とに挟まれた、樹脂を含む第3光学要素と、を備える接合レンズであって、
    前記第1の光学要素と前記第2の光学要素とは、前記第3の光学要素によって接合され、
    前記第3の光学要素の、前記第1の光学要素および前記第2の光学要素のいずれにも接していない面に接して設けられた遮光膜と、
    前記遮光膜の少なくとも一部を覆う多孔質膜と、
    を有することを特徴とする接合レンズ。
  2. 前記多孔質膜が、連通孔構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズ。
  3. 前記多孔質膜が、シリカ粒子を含む層であることを特徴とする請求項1または2に記載の接合レンズ。
  4. 前記シリカ粒子が、鎖状のシリカ粒子を含むことを特徴とする請求項3に記載の接合レンズ。
  5. 前記遮光膜の上の前記多孔質膜の膜厚が、0.4μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  6. 前記多孔質膜の屈折率が、1.19以上1.32以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  7. 前記遮光膜の平均厚さが2μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  8. 前記遮光膜が樹脂を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  9. 前記遮光膜が、顔料または染料を含むエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の接合レンズ。
  10. 前記多孔質膜の表面にフッ素化合物またはシリコーンが付着しており、前記表面の水の接触角が80°以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  11. 前記接合レンズが、光入射面に誘電体多層膜を有しており、
    前記多孔質膜が、前記誘電体多層膜を覆っていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  12. 筐筒と、
    前記筐筒の内部に配置された請求項1から11のいずれか1項に記載の接合レンズと、
    を有することを特徴とする光学系。
  13. 請求項12に記載の光学系と、前記光学系を介して入射する光を受光する撮像素子と、
    を備えることを特徴とする光学装置。
  14. 接合レンズの製造方法であって、
    第1の光学要素と第2の光学要素とを接着剤で接着して、第1の光学要素と第2の光学要素とが樹脂層によって接合されたレンズを作製する工程と、
    前記樹脂層の、前記第1の光学要素および前記第2の光学要素のいずれにも接していない面に遮光塗料を塗布して遮光膜を形成する工程と、
    前記遮光膜の上に粒子が分散された塗料を塗布して乾燥させ、前記遮光膜の少なくとも一部を覆う多孔質膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする接合レンズの製造方法。
  15. 前記粒子が分散された塗料を乾燥させる温度が、100℃以下であることを特徴とする請求項14に記載の接合レンズの製造方法。
  16. 前記粒子が分散された塗料は、酸化物換算で3wt%以上20wt%以下のシリカ粒子を含むことを特徴とする請求項14または15に記載の接合レンズの製造方法。
  17. 前記粒子が分散された塗料は、分子量が、ポリスチレン換算で1000以上3000以下のシランアルコキシ加水分解縮合物を含むことを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の接合レンズの製造方法。
  18. 前記遮光塗料が、顔料または染料を含むエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載の接合レンズの製造方法。
JP2018149520A 2018-08-08 2018-08-08 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法 Active JP7301508B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018149520A JP7301508B2 (ja) 2018-08-08 2018-08-08 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法
EP19186827.2A EP3608699A1 (en) 2018-08-08 2019-07-17 Cemented lens, optical system including the same, optical apparatus, and method for manufacturing cemented lens
US16/531,551 US11892658B2 (en) 2018-08-08 2019-08-05 Cemented lens, optical system including the same, optical apparatus, and method for manufacturing cemented lens
CN201910714778.1A CN110824666B (zh) 2018-08-08 2019-08-05 胶合透镜、光学系统、光学装置和制造胶合透镜的方法
US18/391,446 US20240118458A1 (en) 2018-08-08 2023-12-20 Cemented lens, optical system including the same, optical apparatus, and method for manufacturing cemented lens

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018149520A JP7301508B2 (ja) 2018-08-08 2018-08-08 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020024331A JP2020024331A (ja) 2020-02-13
JP7301508B2 true JP7301508B2 (ja) 2023-07-03

Family

ID=67437866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018149520A Active JP7301508B2 (ja) 2018-08-08 2018-08-08 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (2) US11892658B2 (ja)
EP (1) EP3608699A1 (ja)
JP (1) JP7301508B2 (ja)
CN (1) CN110824666B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11409083B2 (en) * 2019-01-31 2022-08-09 Canon Kabushiki Kaisha Composite optical element, optical apparatus and imaging apparatus
JP6972271B1 (ja) * 2020-10-09 2021-11-24 キヤノン株式会社 透光部材およびシールド
JP2022089661A (ja) * 2020-12-04 2022-06-16 株式会社タムロン 接合レンズ、およびそれを備えた光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法
CN113050244B (zh) * 2021-03-22 2023-03-17 业成科技(成都)有限公司 镜片组件及显示装置
CN112965254A (zh) * 2021-03-31 2021-06-15 歌尔股份有限公司 光波导镜片叠合结构及其制作方法
CN115046921B (zh) * 2022-08-11 2022-12-02 四川至臻光电有限公司 一种表征塑料光学元件膜层附着力的测试方法及测试装置
CN117666147A (zh) * 2023-12-07 2024-03-08 广州纳立多科技有限公司 复合型光学模组、可穿戴设备及vr系统

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090086339A1 (en) 2007-09-27 2009-04-02 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Subminiature optical system
JP2010117472A (ja) 2008-11-12 2010-05-27 Canon Inc 光学素子及びそれを有する光学系
JP2011090264A (ja) 2009-10-26 2011-05-06 Fujifilm Corp レンズモジュール及び撮像ユニット
WO2013027366A1 (ja) 2011-08-25 2013-02-28 パナソニック株式会社 プラスチックレンズ
JP2016161784A (ja) 2015-03-02 2016-09-05 キヤノン株式会社 光学素子、遮光膜、遮光塗料セット及び光学素子の製造方法
WO2016157975A1 (ja) 2015-03-31 2016-10-06 富士フイルム株式会社 プロジェクタ
JP2017054125A5 (ja) 2016-09-09 2019-02-14

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001042212A (ja) 1999-07-30 2001-02-16 Canon Inc 接合レンズ及びそれを用いた光学系
CN100480736C (zh) 2004-09-16 2009-04-22 尼康股份有限公司 MgF2光学薄膜和具备该薄膜的光学组件以及该薄膜的制造方法
US7389013B2 (en) 2004-09-30 2008-06-17 Stmicroelectronics, Inc. Method and system for vertical optical coupling on semiconductor substrate
US7282701B2 (en) 2005-02-28 2007-10-16 Asml Netherlands B.V. Sensor for use in a lithographic apparatus
TWI482986B (zh) * 2006-12-28 2015-05-01 Zeiss Carl Smt Gmbh 具防水塗層之浸入微影光學裝置、含此之投影曝光裝置以及用於浸入微影的方法
JP5183754B2 (ja) * 2010-02-12 2013-04-17 キヤノン株式会社 光学素子
US20120328929A1 (en) 2010-04-16 2012-12-27 Nobuaki Matsumoto Separator for electrochemical device, electrochemical device using same, and method for producing the separator for electrochemical device
WO2012129521A1 (en) 2011-03-23 2012-09-27 Gentex Corporation Lens cleaning apparatus
US9715043B2 (en) * 2011-07-21 2017-07-25 Canon Kabushiki Kaisha Optical member and method of producing the same
JP5836833B2 (ja) * 2012-02-20 2015-12-24 キヤノン株式会社 光学素子用の遮光塗料、遮光膜および光学素子
JP2015108642A (ja) * 2012-03-12 2015-06-11 富士フイルム株式会社 接合レンズ
CN104379649B (zh) * 2012-05-25 2017-08-25 独立行政法人产业技术总合研究所 功能性树脂及其制造方法
JP5825685B2 (ja) 2012-10-11 2015-12-02 株式会社タムロン 反射防止膜の製造方法
US9977260B2 (en) 2013-03-15 2018-05-22 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Sealing and encapsulation in energized ophthalmic devices with annular inserts
JP6214281B2 (ja) * 2013-08-30 2017-10-18 クラリオン株式会社 車載用カメラ
EP3026469B1 (en) * 2014-11-27 2023-01-11 Canon Kabushiki Kaisha Optical element and method for producing optical element
EP3054324B1 (en) * 2015-02-05 2022-06-01 Canon Kabushiki Kaisha Optical element, light-shielding paint set, and method for manufacturing optical element
JP5954852B2 (ja) * 2015-09-11 2016-07-20 株式会社タムロン 反射防止膜及び光学素子
EP3141934B1 (en) * 2015-09-11 2020-10-07 Canon Kabushiki Kaisha Optical member comprising an antireflective film including a porous layer and method for manufacturing the same
EP3360005A2 (en) * 2015-10-08 2018-08-15 Optotune AG Lens comprising an adjustable focus length
SG11201803014WA (en) 2015-10-15 2018-05-30 Univ Texas Versatile process for precision nanoscale manufacturing
CN206057676U (zh) * 2016-09-06 2017-03-29 圻逸科技股份有限公司 内视镜摄像模块细微化结构

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090086339A1 (en) 2007-09-27 2009-04-02 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Subminiature optical system
JP2010117472A (ja) 2008-11-12 2010-05-27 Canon Inc 光学素子及びそれを有する光学系
JP2011090264A (ja) 2009-10-26 2011-05-06 Fujifilm Corp レンズモジュール及び撮像ユニット
WO2013027366A1 (ja) 2011-08-25 2013-02-28 パナソニック株式会社 プラスチックレンズ
JP2016161784A (ja) 2015-03-02 2016-09-05 キヤノン株式会社 光学素子、遮光膜、遮光塗料セット及び光学素子の製造方法
WO2016157975A1 (ja) 2015-03-31 2016-10-06 富士フイルム株式会社 プロジェクタ
JP2017054125A5 (ja) 2016-09-09 2019-02-14

Also Published As

Publication number Publication date
US11892658B2 (en) 2024-02-06
US20240118458A1 (en) 2024-04-11
JP2020024331A (ja) 2020-02-13
CN110824666B (zh) 2022-08-12
CN110824666A (zh) 2020-02-21
EP3608699A1 (en) 2020-02-12
US20200049862A1 (en) 2020-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7301508B2 (ja) 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法
US11553120B2 (en) Optical element, optical system, and image pickup apparatus
JP4858170B2 (ja) 非晶質酸化珪素バインダを有するMgF2光学薄膜の製造方法
JP2009526727A (ja) 反射防止被覆ガラスプレート
CN111263910B (zh) 透镜单元
JP6903994B2 (ja) 光学素子及びその製造方法
US10234600B2 (en) Optical member, method for manufacturing optical member, and optical device
JP2013033124A (ja) 光学素子、それを用いた光学系および光学機器
US7486866B2 (en) Structure and fabrication method for high temperature integration rod
JP2017049313A (ja) 反射防止膜、光学部材、反射防止膜の製造方法および光学部材の製造方法
US20220179131A1 (en) Cemented lens, optical system including the same, optical device, and method of manufacturing cemented lens
US10459123B2 (en) Optical member, image pickup apparatus, and method for manufacturing optical member
KR102292648B1 (ko) 반사 방지 필름 및 이를 포함한 광학소자
CN114249542A (zh) 具有多孔层的部件和用于形成多孔层的涂覆液
JP7401351B2 (ja) 部材、光学機器、塗工液、部材の製造方法、多孔質膜
JP2013218246A (ja) 光学素子、撮像装置、電子機器及び光学素子の製造方法
JP7458734B2 (ja) 光学部材および光学部材の製造方法
JP7322107B2 (ja) 多孔質層を有する部材および多孔質層を形成するための塗工液
EP4266089A1 (en) Article including porous layer containing inorganic particles, and coating liquid for forming porous layer containing inorganic particles
JP2020194066A (ja) 光学素子およびその製造方法、並びに光学素子を含む光学装置
JP2022078665A (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
JP2022092709A (ja) 光学素子及びそれを備える光学装置
JP2024020776A (ja) 遮光膜、光学素子、および塗料
JP2023104069A (ja) 遮光膜、光学素子、遮光塗料
JP2020181073A (ja) 膜付きレンズ、レンズユニットおよびカメラモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230621

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7301508

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151