JP7298367B2 - 読取装置および重送検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原稿の搬送と読取とを実行可能な読取装置および重送検出方法に関する。
スキャナーは、原稿トレイに読取前の原稿が複数枚載置されているときに、原稿を搬送経路へ一枚ずつ引き入れて、その原稿を搬送する。稀に、読取装置は、複数枚重なった状態の原稿を搬送してしまうことがある。一枚の原稿を搬送することを単送と呼び、複数枚重なった状態の原稿を搬送することを重送と呼ぶ。
重送センサーによって原稿の重送が検出された場合に、原稿の搬送および読取部による原稿の読取を停止させる構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2017‐85452号公報
原稿の重送を検出した場合に原稿の搬送を停止するという設定の下で、重送センサーによって重送が検出された場合であっても、実際には搬送を停止する必要性が低いケースがある。例えば、原稿の一部領域に貼り付けされているラベルの存在に起因して重送と検出された場合は、以降の原稿の搬送を継続しても問題は無い。このような場合に前記設定に基づいて搬送が停止されると、ユーザーは、スキャン再開の操作を改めて行ったり、時にはスキャナーの筐体を開けて搬送途中の原稿を取り出して原稿トレイにセットし直したりする必要があり、ユーザーの負担が大きかった。
一方で、原稿の重送を検出しても原稿トレイの全原稿の搬送を完了するまで搬送を停止しないという設定の下では、実際に原稿が複数枚重なった状態で搬送されていても、搬送は停止されない。このような場合、ユーザーは、全原稿の搬送が完了して排紙トレイ等へ排出された後で、重送により読み取られなかった一部の原稿を探して再度スキャンする作業等が必要となり、ユーザーの負担が大きかった。
このように、従来は重送が検出された場合の対応の柔軟性が乏しく、ユーザーの利便性向上のために改善の余地があった。
読取装置は、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送部と、前記搬送部が搬送している前記原稿である搬送原稿を対象として重送の検出を行う重送検出部と、前記搬送原稿を読み取る読取部と、前記搬送部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記重送検出部による重送の検出結果に応じて、前記搬送原稿において重送が生じている範囲の長さである重送長さを取得し、前記重送長さが前記重送長さに対する所定のしきい値以上であれば、前記搬送部による前記搬送原稿の次の原稿の搬送を停止させ、前記重送長さが前記しきい値未満であれば、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を実行させる。
読取装置の概略構成を示すブロック図。 搬送経路を含む読取装置の機械的構造を簡易的に示す図。 第1実施形態の読取制御処理の一部を示すフローチャート。 第1実施形態の読取制御処理の残りの部分を示すフローチャート。 第2実施形態の読取制御処理の一部を示すフローチャート。 第2実施形態の読取制御処理の残りの部分を示すフローチャート。 図7AはステップS270による通知画面の一例を示す図、図7BはステップS280による通知画面の一例を示す図、図7CはステップS270による通知画面の他の例を示す図。 第3実施形態の読取制御処理の一部を示すフローチャート。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.装置構成:
図1は、本実施形態にかかる読取装置10の構成を簡易的に示している。読取装置10は、何らかの印刷がされている原稿を読取可能なスキャナーである。読取装置10は、重送検出方法を実行する。読取装置10は、制御部11と、搬送部12と、重送センサー13と、原稿端センサー14と、読取部15と、操作受付部16と、表示部17と、通信インターフェイス18と、を含む。インターフェイスをIFと略す。制御部11は、例えば、プロセッサーとしてのCPU11aや、ROM11bやRAM11c等のメモリーや、その他の記憶手段等を含み、メモリーに記憶されたプログラム11eに従って読取装置10の各部を制御する。制御部11を構成するプロセッサーは、一つのCPUに限られず、複数のCPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路により処理を行う構成であってもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成であってもよい。
搬送部12は、制御部11による制御下で原稿を搬送経路の上流から下流に向けて搬送する。搬送経路の上流から下流へ向かう方向を、搬送方向と呼んでもよい。搬送経路の上流、下流を、単に、上流、下流とも記載する。原稿は、代表的には紙媒体であるが、紙以外の素材によるシート状の媒体であってもよい。搬送部12は、原稿を搬送するための複数のローラーや、ローラーに動力を与えてローラーを回転させるモーター等を含んでいる。
読取部15は、制御部11による制御下で原稿を光学的に読み取るための機構である。読取部15は、原稿を照射する光源や、原稿からの透過光や反射光に応じた電荷を出力するイメージセンサーや、イメージセンサーに光を導くための光学系等を含んでいる。搬送部12によって搬送されている原稿が、読取部15によって読み取られる。従って、読取装置10は、シートフィードスキャナーに該当する。搬送部12の少なくとも一部を、自動給紙装置やADF(Auto Document Feeder)と呼んでもよい。
重送センサー13は、原稿の重送を検出するためのセンサーである。原稿端センサー14は、原稿の有無を検出するためのセンサーである。操作受付部16は、ユーザーからの操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンやタッチパネルである。表示部17は、視覚情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイにより構成される。むろん、タッチパネルは、表示部17の一機能として実現されるとしてもよい。
通信IF18は、読取装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で外部と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称である。図1の例では、読取装置10は、通信IF18を介して外部装置20と通信可能に接続している。外部装置20は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)である。読取装置10は、スキャナーとしての機能に加え、印刷機能やファクシミリ通信機能や電子メール送信機能等の複数機能を兼ね備えた、複合機であってもよい。
図2は、搬送経路33を含む読取装置10の機械的構造を簡易的に示している。図2に示すように読取装置10は、本体部30と、本体部30の上面31を覆う蓋32とを備える。蓋32は本体部30に対して開閉可能である。本体部30と蓋32との間には、搬送部12が原稿Mを搬送するための搬送経路33が確保されている。搬送部12は、上流の供給口34から原稿Mを搬送経路33内へ取り込む。また、搬送部12は、搬送経路33の下流の排出口35から原稿Mを読取装置10外へ排出する。符号D1は、搬送方向D1を示している。なお、搬送経路33は、少なくとも一部が湾曲していてもよい。
供給口34近傍には、読取前の原稿Mを載置するための原稿トレイ36が配設されている。原稿トレイ36は、供給口34よりも更に上流へ延出している。原稿トレイ36は、本体部30の上面31と連続する面を上面31よりも上流に形成している。原稿トレイ36を、原稿支持部、原稿載置部、等と呼んでもよい。
本体部30の内部には、読取部15が収容されている。図2の例では、読取部15は、搬送部12により搬送経路33を搬送される原稿Mの、本体部30の上面31を向く面を読み取る。ただし、読取装置10は、搬送部12により搬送経路33を搬送される原稿Mの蓋32に相対する面を読み取り可能な位置に、更に読取部を有する構成であってもよい。つまり、読取装置10は、原稿Mの両面を同時読取可能なスキャナーであってもよい。
図2には、搬送部12の一部を構成するローラーとして、搬送経路33を挟んで相対するローラーの対を何組か示している。ローラー12a1およびローラー12b1によるローラー対を、第1ローラー対12a1,12b1と呼ぶ。ローラー12a2およびローラー12b2によるローラー対を、第2ローラー対12a2,12b2と呼ぶ。ローラー12a3およびローラー12b3によるローラー対を、第3ローラー対12a3,12b3と呼ぶ。ローラー12a1,12a2,12a3は蓋32に配設され、ローラー12b1,12b2,12b3は本体部30に配設されている。各ローラー対は、対を構成するローラーとローラーとの間に原稿Mを挟持して回転することにより原稿Mを搬送する。
図2に示した各ローラー対のうち最も上流の第1ローラー対12a1,12b1は、供給口34のやや下流の位置に配設されている。第1ローラー対12a1,12b1は、原稿トレイ36に載置された複数枚の原稿Mの束から一枚の原稿Mを搬送経路33へ取り込んで下流へ搬送する。つまり、理想的には第1ローラー対12a1,12b1は単送を行う。しかし、第1ローラー対12a1,12b1は、二枚以上の原稿Mを同時に搬送経路33へ取り込んでしまうこともある。
第1ローラー対12a1,12b1よりも下流かつ読取部15よりも上流の位置に在る第2ローラー対12a2,12b2は、第1ローラー対12a1,12b1により搬送される原稿Mを、さらに下流へ搬送する。第2ローラー対12a2,12b2により搬送される原稿Mが搬送経路33における読取部15の位置を通過する際に、原稿Mは読取部15により読み取られる。図2に示した各ローラー対のうち最も下流の第3ローラー対12a3,12b3は、読取部15よりも下流に配設されている。第3ローラー対12a3,12b3は、第2ローラー対12a2,12b2により搬送される原稿Mを、さらに下流へ搬送し、排出口35から外部へ排出する。
図2の例では、第1ローラー対12a1,12b1よりも下流かつ第2ローラー対12a2,12b2よりも上流の位置に、重送センサー13が配設されている。重送センサー13は、例えば、超音波式センサーであり、超音波を発信する発信器13aと、発信器13aが発信する超音波を受信する受信器13bとを備える。発信器13aと受信器13bとは、搬送経路33を挟んで対向する位置に配置されている。重送センサー13によれば、発信器13aからの超音波が原稿Mを通過する際に減衰する原理を利用して重送が検出される。重送されている原稿Mを通過したときの超音波の減衰度合は、単送されている原稿Mを通過したときの超音波の減衰度合よりも大きい。そのため、受信した超音波に応じて受信器13bが出力する検出信号が、重送検出のための所定のしきい値を下回ると重送を検出し、前記検出信号が前記しきい値以上であれば単送を検出することができる。
図2の例では、第2ローラー対12a2,12b2よりも下流かつ読取部15よりも上流の位置に、原稿端センサー14が配設されている。原稿端センサー14は、原稿の有無を検出する。具体的には、原稿端センサー14は、原稿が存在しない状態から存在する状態へ切り替わったとき、つまり原稿Mの先端が原稿端センサー14の位置に達したときに、出力を所定のオフ信号から所定のオン信号へ切り替える。また、原稿端センサー14は、原稿が存在する状態から存在しない状態へ切り替わったとき、つまり原稿Mの後端が原稿端センサー14の位置に達したときに、出力をオン信号からオフ信号へ切り替える。原稿Mの先端とは、原稿Mの下流を向く端部であり、原稿Mの後端とは、原稿Mの上流を向く端部である。
搬送経路33における重送センサー13としての発信器13aおよび発信器13aの位置や、原稿端センサー14の位置は、図示した位置に限定されない。例えば、重送センサー13が、第2ローラー対12a2,12b2よりも下流かつ読取部15よりも上流の位置に配設されていてもよい。また、原稿端センサー14が、第1ローラー対12a1,12b1よりも下流かつ第2ローラー対12a2,12b2よりも上流の位置に配設されていてもよい。また、重送センサー13および原稿端センサー14は、搬送経路33においてほぼ同じ位置に配設されていてもよい。
2.読取制御処理:
第1実施形態:
図3および図4は、制御部11がプログラム11eに従って実行する読取制御処理をフローチャートにより示している。図3および図4を参照して説明する読取制御処理を、「第1実施形態」と呼ぶ。本実施形態において、読取制御処理とは、原稿の搬送、原稿の読取、および原稿の重送検出処理に応じた各措置、を含めた処理全体を表している。
制御部11は、外部からスキャン開始指示を受けた場合に、読取制御処理を開始する。スキャン開始指示は、ユーザーが行う操作受付部16の操作により読取装置10へ入力される。あるいは、読取装置10は、外部装置20から送信されたスキャン開始指示を、通信IF18を介して受信する。
ステップS100では、制御部11は、搬送部12へ原稿Mの給紙を指示することにより搬送部12に給紙を開始させる。給紙とは、搬送の一種であり、原稿Mを原稿トレイ36から読取部15による読取直前の所定位置まで送る処理である。ステップS100により、第1ローラー対12a1,12b1が回転を開始し、原稿トレイ36に載置された原稿Mを搬送経路33へ取り込んで下流へ搬送する。
ステップS100の後、制御部11は、給紙中の原稿Mの先端を検出できたか否かを繰り返し判定する(ステップS110)。制御部11は、原稿Mの先端を検出した場合には、ステップS110で“Yes”と判定してステップS120へ進む。制御部11は、原稿端センサー14からの出力を継続的に入力し、原稿端センサー14からの出力がオフ信号からオン信号へ切り替わった場合に、原稿Mの先端を検出したと判定する。
ステップS120では、制御部11は、給紙を終了する。つまり、原稿Mの先端が原稿端センサー14の位置に到達するまでの搬送が給紙である。制御部11は、原稿Mの給紙終了により、第1ローラー対12a1,12b1の回転を停止させる。制御部11は、原稿Mの給紙に続いて、この原稿Mに対する搬送および読取を開始する(ステップS130)。ステップS130で開始する搬送とは、原稿Mの読取および排出のための搬送であり、第2ローラー対12a2,12b2および第3ローラー対12a3,12b3を回転させることにより実現する。
給紙と、給紙終了後の搬送との間に原稿Mの停止は不要であり、実態的には、原稿Mに対する給紙および給紙終了後の搬送は連続して実行される。また、制御部11は、原稿Mの給紙が終了したと同時に、読取部15に読取を開始させる必要はない。制御部11は、給紙終了後、搬送経路33に沿った原稿端センサー14から読取部15までの距離の原稿Mの搬送に要する既知の時間を待機した上で、読取部15に原稿Mの読取を開始させればよい。
ステップS130に続いて、ステップS140において制御部11は、搬送原稿を対象とした重送検出処理を開始する。重送検出処理は、重送検出工程に該当する。「搬送原稿」とは、搬送部12が現在搬送している原稿Mを意味する。重送検出処理を開始した制御部11は、重送センサー13としての発信器13aおよび受信器13bを駆動させ、受信器13bから出力される検出信号を入力する。そして、制御部11は、入力した検出信号と重送検出のための所定のしきい値とを比較し、検出信号がしきい値以上であれば単送と検出し、検出信号がしきい値未満であれば重送と検出する。ステップS130以降、このような重送検出処理は搬送原稿の後端が検出されるまで継続して実行される。重送センサー13および重送センサー13による検出信号に基づいて重送または単送を検出する制御部11は、「重送検出部」に該当する。
ステップS150では、制御部11は、重送を検出したか否かにより処理を分岐する。制御部11は、重送を検出した場合には、ステップS150の“Yes”の判定からステップS160へ進み、一方、単送を検出した場合には、ステップS150の“No”の判定からステップS190へ進む。
ステップS190では、制御部11は、搬送原稿の後端を検出したか否かを判定する。制御部11は、搬送原稿の後端を検出した場合には、ステップS190で“Yes”と判定してステップS210へ進み、一方、搬送原稿の後端を検出できていない状況では、ステップS190で“No”と判定してステップS150の判定に戻る。制御部11は、原稿端センサー14からの出力がオン信号からオフ信号へ切り替わった場合に、搬送原稿の後端を検出したと判定する。ステップS140で重送検出処理を開始した後、ステップS150の“No”と、ステップS190の“No”を繰り返した末にステップS190で“Yes”と判定した場合には、搬送原稿に関して重送が検出されなかったということである。
ステップS160では、制御部11は、重送を検出している状態が終了したか否かにより、処理を分岐する。つまり、制御部11は、ステップS150で“Yes”と判定した後、単送を検出できた場合にステップS160で“Yes”と判定してステップS180へ進む。一方、ステップS150で“Yes”と判定した後も引き続き重送を検出している状態であれば、ステップS160で“No”と判定してステップS170へ進む。
ステップS170では、制御部11は、ステップS190と同様に、搬送原稿の後端を検出したか否かを判定する。制御部11は、搬送原稿の後端を検出した場合には、ステップS170で“Yes”と判定してステップS200へ進み、一方、搬送原稿の後端を検出できていない状況では、ステップS170で“No”と判定してステップS160の判定に戻る。
ステップS180では、制御部11は、搬送原稿において重送が生じている範囲の長さである「重送長さ」を取得する。ステップS180や、後述のステップS200は、重送長さ取得工程に該当する。搬送原稿において重送が生じている範囲を「重送範囲」と呼ぶ。重送長さは、搬送経路33に沿った長さである。ステップS180では、制御部11は、ステップS150で“Yes”と判定してからステップS160で“Yes”と判定するまでの経過時間に、搬送部12による原稿Mの既知の搬送速度を乗算することにより、重送長さを算出できる。ステップS180の後、制御部11は、ステップS190の判定を行う。
ステップS200においても、制御部11は、搬送原稿における重送長さを取得する。ステップS200では、制御部11は、ステップS150で“Yes”と判定してからステップS170で“Yes”と判定するまでの経過時間に、搬送部12による原稿Mの既知の搬送速度を乗算することにより、重送長さを算出できる。ステップS200の後、制御部11は、ステップS210へ進む。
ステップS180で取得された重送長さは、搬送原稿の先端から後端までの範囲のうちの途中の一部範囲に生じている重送の長さを表していると言える。一方、ステップS200で取得された重送長さは、搬送原稿の後端まで或いは後端近傍までの比較的長い範囲に生じている重送の長さであると想定される。搬送原稿に対して、ステップS180は、複数回実行される可能性がある。一方、搬送原稿に対してステップS200が複数回実行されることは無い。また、搬送原稿に対してステップS180が実行された後に、ステップS200が実行されることもある。
ステップS210では、制御部11は、搬送原稿に対する読取部15による読取が終了したか否かを繰り返し判定する。制御部11は、搬送原稿に対する読取が終了した場合には、ステップS210の“Yes”の判定から、図4のステップS220へ進む。制御部11は、例えば、搬送原稿の後端を原稿端センサー14により検出した後、この後端が読取部15を通過するために必要な既知の時間を待機した上で、ステップS210で“Yes”と判定すればよい。
ステップS220では、制御部11は、搬送原稿に関して重送が有ったか否かにより処理を分岐する。つまり、制御部11は、ステップS140で開始した重送検出処理によって重送を一回以上検出できた場合には、ステップS220の“Yes”の判定からステップS230へ進む。一方、ステップS140で開始した重送検出処理によって重送を一回も検出できなかった場合には、制御部11は、ステップS220の“No”の判定からステップS250へ進む。
ステップS230では、制御部11は、搬送原稿に関してステップS180またはステップS200で取得した重送長さと、重送長さに対する所定のしきい値TH1とを比較する。そして、制御部11は、重送長さ<TH1であれば、ステップS230の“Yes”の判定からステップS240へ進み、一方、重送長さ≧TH1であれば、ステップS230の“No”の判定からステップS280へ進む。制御部11は、搬送原稿に関して重送長さを複数回取得した場合には、ステップS230では、それら複数回取得した重送長さのうち最長の重送長さを、しきい値TH1と比較すればよい。
ステップS240では、制御部11は、搬送原稿に関して重送が発生したことを示す重送発生情報を所定の記憶部に記憶させる。所定の記憶部とは、例えば、読取装置10が有するRAM11cやその他のメモリーであったり、外部装置20が有する記憶手段であったりする。ステップS240の後、制御部11は、ステップS250の判定を行う。
ステップS250では、制御部11は、次の原稿Mの有無を判定し、次の原稿Mが有れば“Yes”の判定からステップS100へ戻り、一方、次の原稿Mが無ければ“No”の判定からステップS260へ進む。例えば、原稿トレイ36には、原稿Mを検出する不図示のセンサーが搭載されており、制御部11は、このセンサーからの出力信号に基づいて、原稿トレイ36における原稿Mの有無、つまり次の原稿Mの有無を判定すればよい。
ステップS250から進んだ先のステップS100により、次の原稿Mについて給紙が開始される。つまり、次の原稿Mが新たな搬送原稿となって、ステップS100以下の処理が実行される。ステップS220,S230,S250,S100の流れによれば、制御部11は、重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる。
ステップS260では、制御部11は、実行中の読取制御処理のフローチャートの開始以降にステップS240で記憶した重送発生情報の有無に応じて処理を分岐する。つまり、制御部11は、ステップS240を少なくとも一回実行済みである場合に、ステップS260で“Yes”と判定してステップS270へ進む。一方、実行中の読取制御処理のフローチャートの開始以降にステップS240を一度も実行していない場合には、制御部11は、ステップS260で“No”と判定し、そのまま当該フローチャートを終了する。
ステップS270では、制御部11は、ステップS240で所定の記憶部に記憶させた重送発生情報を外部へ通知する。例えば、制御部11は、ステップS240で読取装置10内のメモリーに記憶させた重送発生情報の内容を、表示部17に表示させる。また、例えば、制御部11は、ステップS240で外部装置20としてのPCに記憶させた重送発生情報の内容を、PCが有する表示部に表示することをPCに要求して表示させる。
ステップS250で“No”と判定された時点で、原稿トレイ36から最後に給紙された原稿Mの読取が終了している。従って、ステップS270は、原稿トレイ36に載置された複数の原稿Mの搬送部12による搬送が完了した場合に、所定の記憶部に記憶されている重送発生情報を所定の表示部に表示させる処理、と言える。制御部11は、原稿トレイ36から最後に給紙された原稿Mの排出口35からの排出が実際に完了したことを搬送部12や各種センサーからの出力に基づいて確認した上で、ステップS270を実行するとしてもよい。制御部11は、ステップS270を実行した上で、読取制御処理のフローチャートを終了する。ステップS270によれば、ユーザーは、読取装置10にセットした原稿Mの読取制御処理の過程で重送が発生したことを、それら原稿Mの全ての搬送が終わったタイミングで認識することができる。
ステップS280では、制御部11は、原稿Mの搬送停止および重送通知を行う。制御部11は、ステップS280を実行した上で、読取制御処理のフローチャートを終了する。ステップS280の搬送停止とは、搬送原稿の排出口35からの排出を完了させた上で搬送部12の駆動を停止する第1搬送停止処理と、ステップS230で“No”と判定した時点で搬送部12の駆動を停止する第2搬送停止処理と、のいずれかである。ステップS280で第1搬送停止処理と第2搬送停止処理とのいずれを実行するかは、読取制御処理の前のユーザーによる操作入力に応じて予め設定されている。
第1搬送停止処理によれば、搬送原稿である原稿Mは読取装置10外へ排出された上で、次の原稿Mは給紙されない。一方、第2搬送停止処理によれば、搬送原稿は、読取部15による読取が終わった直後のタイミングで搬送が停止されて搬送経路33内に残った状態となり、かつ、次の原稿Mは給紙されない。このようなステップS220,S230,S280の流れによれば、制御部11は、重送長さがしきい値TH1以上であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を停止させる。
ステップS230の判定や、ステップS230の判定に応じてステップS250を経て実行されるステップS100や、ステップS230の判定に応じて実行されるステップS280は、搬送制御工程に該当する。
ステップS280の重送通知として、制御部11は、重送が発生した旨を外部へ通知する。例えば、制御部11は、重送通知を表示部17に表示させる。また、例えば、制御部11は、外部装置20としてのPCに、PCが有する表示部に重送通知を表示することを要求して表示させる。ステップS280によれば、読取装置10にセットされた原稿Mの読取制御処理の過程で搬送原稿に重送が発生した場合に、少なくとも搬送原稿の次の原稿Mの搬送が停止され、かつ、ユーザーは、重送が発生したことを、このような搬送停止とほぼ同時に認識することができる。
なお、ステップS260,S270は、本実施形態において必須の処理ではない。本実施形態には、ステップS250において“No”と判定したらステップS260,S270を実行することなく読取制御処理を終了させる態様も含まれる。
フローチャートでは特に触れていないが、読取部15による原稿Mの読取の結果生成された、原稿M毎の画像データは、制御部11によって読取装置10内のメモリーに一時的に保存されたり、通信IF18を介して外部装置20へ送信されて外部装置20に記憶されたりする。制御部11は、原稿Mの読取結果としての画像データに、この原稿Mに関する重送発生情報を付加して、外部装置20へ送信するとしてもよい。かかる構成によれば、ユーザーは、外部装置20が読取装置10から取得して記憶した画像データを任意のタイミングで閲覧するときに、この画像データに付加されている重送発生情報を併せて確認することができる。また、ユーザーは、読取制御処理とは異なる任意のタイミングで操作受付部16を操作することにより、過去の読取制御処理により読取装置10に記憶されている重送発生情報を表示部17に表示させて確認することができる。
3.第2実施形態:
図5および図6は、制御部11がプログラム11eに従って実行する読取制御処理をフローチャートにより示している。図5および図6を参照して説明する読取制御処理を、「第2実施形態」と呼ぶ。第2実施形態については、図3,4を参照して説明した第1実施形態との違いを説明する。
図5は、図3と比較するとステップS155を有する点で相違する。
制御部11は、ステップS150において、重送を検出できたとして“Yes”と判定すると、ステップS155を実行した上でステップS160へ進む。ステップS155では、制御部11は、現在の重送回数に“1”を加算する。なお、制御部11は、ステップS100で給紙を開始する度、つまり、搬送原稿が次の原稿Mに切り替わる度に、重送回数を0回に初期化する。重送回数は、ステップS140で重送検出処理を開始してからステップS210の判定を行うまでの期間に搬送原稿に関して検出することができた重送範囲の数、を意味する。
図6は、図4と比較するとステップS225を有する点で相違する。
制御部11は、ステップS220の“Yes”の判定からステップS225へ進む。ステップS225では、制御部11は、ステップS155により取得した搬送原稿に関する重送回数と、重送回数に対する所定のしきい値TH2とを比較する。そして、制御部11は、重送回数<TH2であれば、ステップS225の“Yes”の判定からステップS230の判定へ進み、一方、重送回数≧TH2であれば、ステップS225の“No”の判定からステップS240へ進む。
このように第2実施形態では、ステップS220,S225(又はS230),S250,S100の流れによれば、制御部11は、重送回数がしきい値TH2以上であるか重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる。一方、ステップS220,S225,S230,S280の流れによれば、制御部11は、重送回数がしきい値TH2未満かつ重送長さがしきい値TH1以上であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を停止させる。
なお、第1実施形態においても、制御部11は搬送原稿に関して実質的に重送回数をカウントしていると言える。図3において、制御部11は、ステップS140で重送検出処理を開始してからステップS210の判定を行うまでの期間に、ステップS180やステップS200で重送長さを取得する度に、搬送原稿に関する現在の重送回数に1を加算すればよい。
4.通知の具体例:
第1実施形態や第2実施形態におけるステップS270やステップS280の通知について具体例を説明する。
図7Aは、ステップS270により表示される通知画面40の例を示している。制御部11は、重送発生情報の内容を、例えば、通知画面40として表示部17に表示させる。通知画面40には、重送発生情報として、スキャン中つまり読取制御処理の過程で重送が発生した旨のメッセージの他、ページ番号、重送回数、重送長さ、といった詳細な情報が示される。ページ番号とは、搬送原稿であるときに重送が検出された原稿Mのページ番号であり、原稿トレイ36にセットされた複数枚の原稿Mのうち何番目に給紙された原稿Mにおいて重送が検出されたかを示している。言い換えると、制御部11は、重送発生情報の一部として、重送が発生したときの原稿Mのページ番号を記憶する。重送回数や重送長さは、既に述べた通りである。図7Aの通知画面40によれば、ユーザーは、ページ番号“5”の原稿Mに関して、その搬送中に重送が1回検出され、かつ、その重送長さが10mmであることを認識する。
図7Aに示した重送長さとしての10mmは、しきい値TH1より短い。また、図7Aに示した重送回数としての1回は、しきい値TH2より小さい数であるが、前述の通り10mm<TH1であるため、第2実施形態を想定すると、ステップS225,S230,S240,S260を経てステップS270が実行される。
図7Aに示すように、通知画面40には、搬送原稿であるときに重送が検出された原稿Mのスキャン画像50と重送範囲51とが表示されてもよい。スキャン画像50は、読取部15による搬送原稿の読取の結果生成された画像データであり、正確には、画像データに基づく縮小画像である。重送範囲51は、スキャン画像50内において、例えば、斜線を施して表示される。制御部11は、搬送経路33に沿った重送センサー13と原稿端センサー14との既知の距離や、搬送部12による原稿Mの既知の搬送速度や、ステップS150で“Yes”と判定したタイミングや、ステップS160で“Yes”と判定したタイミングや、ステップS170で“Yes”と判定したタイミング等に基づいて、搬送原稿内における重送範囲を求めることができる。制御部11は、搬送原稿であるときに重送が検出された原稿Mのスキャン画像50内に、このように求めた重送範囲を、重送範囲51として表示させる。通知画面40においては、縦方向のスキャン画像50や重送範囲51の長さが、搬送経路33に沿った原稿Mの長さや重送長さを表している。
読取制御処理のフローチャートの中で、ステップS100で給紙開始される原稿Mのそれぞれに対してステップS220で重送有りと判定される可能性を考慮すると、重送発生情報は複数の原稿Mの夫々に対して記憶され得る。従って、制御部11は、ステップS270では、重送発生情報が記憶されている複数のページ番号の原稿M夫々に対応して通知画面40を生成し、ユーザーからの操作に応じて、各ページ番号に対応する複数の通知画面40を切り替えて表示することができる。
図7Bは、ステップS280により表示される通知画面41の例を示している。制御部11は、ステップS280の重送通知を、例えば、表示部17に通知画面41を表示させることにより行う。通知画面41の見方は、図7Aの通知画面40と同じである。通知画面41には、重送が発生したためスキャンつまり読取制御処理を停止する旨のメッセージの他、通知画面40と同様に、ページ番号、重送回数、重送長さ、といった詳細な情報が示される。図7Bの通知画面41によれば、ユーザーは、ページ番号“6”の原稿Mに関して、その搬送中に重送が1回検出され、かつ、その重送長さが230mmであることを認識する。図7Bに示した重送長さとしての230mmは、しきい値TH1より長い。図7Bに示す通知画面41においても、搬送原稿のスキャン画像50とスキャン画像50内の重送範囲51とが表示されている。
図7Cは、ステップS270により表示される通知画面40の例であって、図7Aの通知画面40とは異なる例を示している。図7Cの見方は、図7Aと同じである。図7Cの通知画面40によれば、ユーザーは、ページ番号“5”の原稿Mに関して、その搬送中に重送が3回検出され、かつ、夫々の重送範囲の重送長さが10mmであることを認識する。むろん、重送範囲毎に重送長さが異なれば、重送範囲別に重送長さが表示されてもよい。図7Cに示した重送回数としての3回は、しきい値TH2より大きい数である。そのため、第2実施形態を想定すると、ステップS225,S240,S260を経てステップS270が実行される。
5.第3実施形態:
図8は、制御部11がプログラム11eに従って実行する読取制御処理をフローチャートにより示している。ただし、図8は、第1実施形態や第2実施形態を前提としており、ステップS280の後に続く処理を抜き出して示している。図8を参照して説明する処理を、「第3実施形態」と呼ぶ。
ステップS280の後、制御部11は、時間計測を開始する(ステップS290)。そして、ステップS300では、制御部11は、ステップS290で時間計測を開始してから所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければ“No”の判定からステップS310へ進む。
ステップS310では、制御部11は、外部からのスキャン再開指示が有ったか否かを判定し、スキャン再開指示が無ければ“No”の判定から、ステップS300の判定に戻る。ステップS280による重送通知を認識したユーザーは、重送された状態で排出された原稿Mを原稿トレイ36にセットし直したり、重送された状態で搬送経路33の途中で止まっている原稿Mを読取装置10内から取り出して原稿トレイ36にセットし直したりした上で、操作受付部16を操作してスキャン再開指示を入力する。スキャン再開指示は、ステップS280による搬送停止を解除するための操作である。
図8によれば、制御部11は、ステップS280で搬送停止および重送通知をした後、所定時間が経過する前にスキャン再開指示が外部から入力された場合には、ステップS310の“Yes”の判定からステップS330へ進む。一方、ステップS280で搬送停止および重送通知をした後、所定時間が経過するまでにスキャン再開指示が外部から入力されなければ、ステップS300の“Yes”の判定からステップS320へ進む。ここで言う所定時間とは、例えば、数分程度の予め設定された時間である。
ステップS320では、制御部11は、ステップS240と同様に、原稿Mに関して重送が発生したことを示す重送発生情報を所定の記憶部に記憶させる。ステップS320における原稿Mとは、当然、ステップS280で搬送を停止する直前まで搬送原稿であった原稿Mである。制御部11は、ステップS320の後にステップS330に進む。
ステップS330では、制御部11は、ステップS280による搬送停止および重送通知を解除する。重送通知の解除により、例えば、表示部17における通知画面41の表示を消す。また、ステップS280による搬送停止が第2搬送停止処理であれば、搬送停止の解除により、搬送経路33の途中で停止していた原稿Mが第3ローラー対12a3,12b3の回転により再び搬送されて、排出される。ただし、ステップS280による搬送停止が第1搬送停止処理であれば、ステップS330で搬送停止が解除されたタイミングでは、原稿Mの搬送は実行されない。
ステップS330の後、制御部11は、ステップS250の判定へ進む。このような図8およびステップS250の判定を経たステップS100の流れによれば、制御部11は、搬送部12による次の原稿Mの搬送を停止させた場合、つまりステップS280を実行した場合に、この停止を解除するための操作が外部から入力されないまま所定時間が経過したら、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる。ステップS320で記憶された重送発生情報は、後のステップS270で外部へ通知される可能性がある。
6.まとめ:
このように本実施形態によれば、読取装置10は、搬送経路33に沿って原稿Mを搬送する搬送部12と、搬送部12が搬送している原稿Mである搬送原稿を対象として重送の検出を行う重送検出部と、搬送原稿を読み取る読取部15と、搬送部12を制御する制御部11と、を備える。そして、制御部11は、重送検出部による重送の検出結果に応じて、搬送原稿において重送が生じている範囲の長さである重送長さを取得し、重送長さが重送長さに対する所定のしきい値TH1以上であれば、搬送部12による搬送原稿の次の原稿Mの搬送を停止させ、重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる。
前記構成によれば、制御部11は、搬送原稿に関して重送長さがしきい値TH1以上であれば、実際に複数枚の原稿Mが重なって搬送されている重送の可能性が高いと言えるため、次の原稿Mの搬送を停止させる。これにより、ユーザーは、全原稿の搬送が完了した後で重送により読み取られなかった一部の原稿Mを探して再度スキャンする等といった煩雑な作業を回避することができる。また、制御部11は、重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送を停止する必要性が低いため、次の原稿Mの搬送を実行させる。これにより、例えば、搬送原稿に比較的小さなラベルや付箋が貼り付けられているに過ぎず次の原稿Mの搬送を行っても問題無い場合に、搬送を停止させてユーザーの作業効率を低下させるという事態を、回避できる。
すなわち本実施形態では、重送長さに応じて次の原稿Mに対する搬送の実行/不実行を適切に切り替えることにより、ユーザーの利便性を向上させる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、ステップS250で次の原稿有りと判定した上でステップS100へ進み、次の原稿Mの給紙を開始する。従って、ステップS230で重送長さがしきい値TH1以上と判定されて処理がステップS280へ進んだ時点では、次の原稿Mの給紙は開始されておらず、次の原稿Mは搬送経路33へ取り込まれていない。そのため、ステップS280による搬送停止を認識したユーザーは、この搬送停止が、第1搬送停止処理、第2搬送停止処理のいずれであっても、搬送経路33へ一部が取り込まれ始めた次の原稿Mを搬送経路33から取り出す、という煩雑な作業を行う必要が無い。
また、本実施形態によれば、制御部11は、重送長さがしきい値TH1未満である場合に、搬送原稿に関して重送が発生したことを示す重送発生情報を所定の記憶部に記憶させる、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、搬送原稿に関して、実際に重送が発生している可能性は高くはないが無いとも言えない状況において、重送発生情報を記憶部に記憶させつつ、次の原稿Mの搬送を実行することができる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、搬送経路33の上流の原稿トレイ36に載置された複数の原稿Mの搬送部12による搬送が完了した場合に、前記記憶部に記憶されている重送発生情報を所定の表示部に表示させる、としてもよい。
前記構成によれば、ユーザーは、原稿トレイ36にセットした複数の原稿Mの搬送が完了した後に、例えば、表示部17に通知画面40として表示された重送発生情報を視認して、どのような重送が発生したのかを確認することができる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、搬送部12による次の原稿Mの搬送を停止させた場合に、前記停止を解除するための操作が外部から入力されないまま所定時間が経過したら、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、次の原稿Mの搬送を停止した後、ユーザーが読取装置10の傍に居ない等の理由で、前記停止を解除するための操作が入力されない状態がある程度続いたとき、次の原稿Mの搬送を実行させる。これにより、複数枚の原稿Mを対象とした読取制御処理が中断したまま読取装置10が、この読取制御処理により専有され続ける事態を、回避する。
また、本実施形態によれば、制御部11は、重送検出部による重送の検出結果に応じて、搬送原稿において重送が生じている範囲の数である重送回数を取得し、重送回数が重送回数に対する所定のしきい値TH2未満かつ重送長さがしきい値TH1以上であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を停止させ、重送回数がしきい値TH2以上であるか重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送部12による次の原稿Mの搬送を実行させる、としてもよい。
前記構成によれば、制御部11は、搬送原稿に関して重送回数がしきい値TH2以上であれば、実際に重送が生じているというよりは、搬送原稿に貼り付けられた複数のラベルや付箋等に起因して重送が複数回検出された可能性が高いため、次の原稿Mの搬送を実行させる。これにより、搬送を停止させてユーザーの作業効率を低下させる可能性を、より少なくすることができる。
本実施形態において、しきい値TH1やしきい値TH2は、様々な値に設定可能である。一例として、重送回数に対するしきい値TH2は、2回に設定される。かかる設定とすれば、第2実施形態では、制御部11は、搬送原稿に関して検出した重送回数が複数回であれば、ステップS225で“No”と判定して、次の原稿Mの搬送を行うことができる。
本実施形態は、読取装置10が実行する重送検出方法や、この方法をハードウェアと協働して実現するプログラム11eや、このプログラム11eを記憶するメモリーを開示する。重送検出方法は、搬送原稿を対象として重送の検出を行う重送検出工程と、重送の検出結果に応じて、重送長さを取得する重送長さ取得工程と、重送長さが重送長さに対する所定のしきい値TH1以上であれば、搬送部12による搬送原稿の次の原稿の搬送を停止させ、重送長さがしきい値TH1未満であれば、搬送部12による前記次の原稿の搬送を実行させる、搬送制御工程と、を含む。
10…読取装置、11…制御部、12…搬送部、12a1,12b1,12a2,12b2,12a3,12b3…ローラー、13…重送センサー、13a…発信器、13b…受信器、14…原稿端センサー、15…読取部、16…操作受付部、17…表示部、18…通信IF、20…外部装置、30…本体部、32…蓋、33…搬送経路、34…供給口、35…排出口、36…原稿トレイ、40,41…通知画面、50…スキャン画像、51…重送範囲

Claims (8)

  1. 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送部と、
    前記搬送部が搬送している前記原稿である搬送原稿を対象として重送の検出を行う重送検出部と、
    前記搬送原稿を読み取る読取部と、
    前記搬送部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記重送検出部による重送の検出結果に応じて、前記搬送原稿において重送が生じている範囲の長さである重送長さを取得し、
    前記重送長さが前記重送長さに対する所定のしきい値以上であれば、前記搬送部による前記搬送原稿の次の原稿の搬送を停止させ、
    前記重送長さが前記しきい値未満であれば、前記搬送原稿に関して重送が発生したことを示す重送発生情報を所定の記憶部に記憶させ、かつ、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を実行させ、前記搬送経路の上流の原稿トレイに載置された複数の前記原稿の前記搬送部による搬送が完了した場合に、前記記憶部に記憶されている前記重送発生情報を所定の表示部に表示させる、ことを特徴とする読取装置。
  2. 前記制御部は、前記重送検出部による重送の検出結果に応じて、重送が検出された前記搬送原稿のページ番号と、前記搬送原稿において重送が生じている範囲の数である重送回数とを取得し、前記重送発生情報として、前記搬送原稿に重送が発生した旨のメッセージ、前記ページ番号、前記重送回数および前記重送長さを前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
  3. 前記制御部は、前記重送回数が前記重送回数に対する所定のしきい値未満であっても、前記メッセージ、前記ページ番号、前記重送回数および前記重送長さを前記表示部に表示させる、ことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
  4. 前記制御部は、前記表示部に、前記重送発生情報と共に、前記読取部による前記搬送原稿の読取の結果生成された画像データであるスキャン画像を表示させ、さらに、前記スキャン画像内に、前記搬送原稿において重送が生じている範囲である重送範囲を表示させる、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の読取装置。
  5. 前記制御部は、前記スキャン画像内に前記重送回数と同じ数の前記重送範囲を表示させる、ことを特徴とする請求項4に記載の読取装置。
  6. 前記制御部は、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を停止させた場合に、前記停止を解除するための操作が外部から入力されないまま所定時間が経過したら、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を実行させる、ことを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の読取装置。
  7. 前記制御部は、前記重送検出部による重送の検出結果に応じて、前記搬送原稿において重送が生じている範囲の数である重送回数を取得し、前記重送回数が前記重送回数に対する所定のしきい値未満かつ前記重送長さが前記重送長さに対するしきい値以上であれば、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を停止させ、前記重送回数が前記重送回数に対するしきい値以上であるか前記重送長さが前記重送長さに対するしきい値未満であれば、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を実行させる、ことを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の読取装置。
  8. 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送部と、前記搬送部が搬送している前記原稿である搬送原稿を読み取る読取部と、を備える読取装置による重送検出方法であって、
    前記搬送原稿を対象として重送の検出を行う重送検出工程と、
    前記重送の検出結果に応じて、前記搬送原稿において重送が生じている範囲の長さである重送長さを取得する重送長さ取得工程と、
    前記重送長さが前記重送長さに対する所定のしきい値以上であれば、前記搬送部による前記搬送原稿の次の原稿の搬送を停止させ、
    前記重送長さが前記しきい値未満であれば、前記搬送原稿に関して重送が発生したことを示す重送発生情報を所定の記憶部に記憶させ、かつ、前記搬送部による前記次の原稿の搬送を実行させ、前記搬送経路の上流の原稿トレイに載置された複数の前記原稿の前記搬送部による搬送が完了した場合に、前記記憶部に記憶されている前記重送発生情報を所定の表示部に表示させる、搬送制御工程と、を含むことを特徴とする重送検出方法。
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