JP7296800B2 - 吐出器 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出器に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような吐出器が知られている。この吐出器は、ステムおよびノズル部材を有し、ステムを下方移動させることでノズル部材の吐出孔から液体を吐出させる。この種の吐出器では、液体の予期せぬ吐出を抑制するために、ステムの下方移動を規制するストッパや吐出孔の先端を塞ぐ栓などを別途設ける場合がある。
特開2019-64626号公報
ストッパまたは栓などを離脱可能な別部材として設ける場合、これら部材を取外した際にこれら部材を別途保管する必要があり、使用者に煩わしさを感じさせるばかりでなく、これらの部材を紛失する懸念があった。また、例えば、吐出器を携帯する際に、これら部材が不意に外れてしまった場合は、意図しない吐出がなされてしまう虞があった。
そこで、本発明は、液体の予期せぬ吐出を抑制するとともに簡易な操作で解除できるストッパを備えた吐出器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様に係る吐出器は、内容液が収容される容器本体の口部に取り付けられる吐出器であって、移動規制部を有し前記容器本体に固定されるベース部と、前記ベース部に対し上方に付勢されるステムおよび吐出ヘッドを有し前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させることにより吐出孔から内容液を吐出させるポンプと、前記吐出ヘッドに装着される可動部材と、を備え、前記吐出ヘッドは、前記ステムに対し前方に延び前端に吐出孔が設けられたノズル筒部を有し、前記可動部材は、前記ノズル筒部を囲む外装筒部と、前記外装筒部の後端部に位置するストッパ部と、を有し、前記可動部材は、前記ストッパ部が前記移動規制部の上方から当接して前記ベース部に対する前記吐出ヘッドおよび前記ステムの下方移動が規制される吐出規制位置と、前記吐出規制位置より後方の位置であり前記ベース部に対する前記吐出ヘッドおよび前記ステムの下方移動が許容される規制解除位置と、の間を移動可能である。
上述の構成によれば、可動部材を前後に操作することで、前記吐出ヘッドおよび前記ステムの下方移動を規制する吐出規制状態と、規制を解除する規制解除状態と、を容易に切り替えることができる。
上述の構成によれば、吐出規制状態と規制解除状態との切換において、ストッパ部を有する可動部材を吐出ヘッドから離脱させる必要がないため、可動部材の紛失の懸念を払拭できる。
上記態様に係る吐出器において、前記ステム又は前記吐出ヘッドは、前記移動規制部に上下方向に隙間を介して対向する支持部を有し、前記ストッパ部は、前記吐出規制位置において、前記移動規制部と支持部との間に挟まれる構成としてもよい。
上述の構成によれば、吐出規制状態において、ストッパ部の上側には支持部が配置される。吐出規制状態において、吐出ヘッド又はステムに対して下側に移動させようとする力が付与されると、ストッパ部は移動規制部に当接し移動規制部から上側に向かう力を受ける。ストッパ部の上側に支持部が配置されることで、支持部がストッパ部を上側から支えストッパ部の変形および損傷を抑制できる。また、支持部がストッパ部の変形を抑制することで、吐出ヘッドおよびステムの下方移動の規制をより確実に行うことができる。結果的に、吐出規制状態において、吐出ヘッドおよびステムに大きな力が加わった場合であっても、吐出孔からの吐出をより確実に抑制できる。
上記態様に係る吐出器において、前記可動部材の前端には、スリットが形成された弾性変形可能な被覆部が設けられ、前記被覆部は、吐出規制位置において、前記吐出孔を前方から覆い、前記可動部材の吐出規制位置から規制解除位置への移動に伴い前記スリットが拡縮することで前記吐出孔を露出させる構成としてもよい。
上述の構成によれば、可動部材を吐出規制位置とすることで、被覆部によって吐出孔を覆うことができる。これにより、吐出孔の周辺に残留した内容液が固化することを抑制でき、固化した内容液によって吐出不良が生じることを抑制できる。
また、上述の構成によれば、可動部材の移動に伴い、被覆部に形成されたスリットが拡縮することで、被覆部が吐出孔を開閉する。そのため、ストッパ部によるロック操作と、被覆部による閉塞操作とを、一連の動作により行うことができ、吐出器の操作性を高めることができる。
上記態様に係る吐出器によれば、液体の予期せぬ吐出を抑制できるとともに簡易な操作で解除できるストッパを備えた吐出器を提供できる。
図1は、実施形態にかかる吐出規制状態の吐出器の断面図である。 図2は、実施形態にかかる規制解除状態の吐出器の断面図である。 図3は、変形例にかかる吐出規制状態スライド部材の断面図である。 図4は、変形例にかかる規制解除状態の吐出器の断面図である。 図5は、変形例にかかる被覆部の平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係る吐出器1を説明する。
図1および図2は、ともに吐出器1の断面図であり、図1は内容物の吐出を規制する吐出規制状態の吐出器1を示し、図2は規制を解除した規制解除状態において吐出動作を行う吐出器1を示す。
吐出器1は、内容液が収容される容器本体2の口部3に取り付けられる。吐出器1は、容器本体2の口部3に装着される装着キャップ(ベース部)11と、装着キャップ11に支持されるレバー部材16と、ステム12、吐出孔13aが設けられた吐出ヘッド13、ピストン41、シリンダ42およびピストンガイド43を有し容器本体2から内容液を吸い上げて吐出するポンプ10と、ポンプ10の吐出ヘッド13に装着されるスライド部材(可動部材)100と、を備える。
ステム12、ピストン41、シリンダ42、およびピストンガイド43は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置した状態で配設されている。以下、この共通軸を中心軸線Oといい、中心軸線Oに沿う方向を上下方向という。上下方向から見た平面視において、中心軸線Oに交差する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。さらに、吐出孔13aが設けられる方向を前方といい、その反対側を後方という。また、上下方向および前後方向の双方に直交する方向を左右方向という。
装着キャップ11は、円環状の頂壁部11aと、頂壁部11aの外周縁から下方に向けて延びる円筒状の口部装着部11bと、頂壁部11aの内周縁から上方に向けて延びる上筒部11cと、上筒部11cから上側に延びる移動規制部11dと、上筒部11cの外周面から後方に延びるレバー支持部77と、を有する。頂壁部11a、口部装着部11bおよび上筒部11cは、中心軸線Oを中心として軸方向に延びる。口部装着部11bの内周面には、容器本体2の口部3における外周面に形成された雄ネジに螺合する雌ネジが形成される。装着キャップ11は、口部装着部11bの雌ネジを口部3の雄ネジに螺合することで容器本体2に固定される。上筒部11cは、ステム12およびコイルスプリング95を径方向外側から囲む。移動規制部11dは、上筒部11cの上端面のうちステム12の後方に位置する領域から上側に突出する。
レバー支持部77は、後方に向かうに従い漸次上方に向けて延びる。レバー支持部77の上端には、円柱状の軸体77Aが左右方向の外側に向けて突設される。軸体77Aの中心を通り、かつ左右方向に延びる仮想の軸線がレバー部材16の回転軸Lとなる。これにより、回転軸Lは、ステム12より後方に配置されるとともに左右方向に延びる。また、レバー支持部77は、前後方向に延びる一対の側壁部77cを有する。側壁部77cは、軸体77Aから前方に向かって延びて上筒部11cおよび移動規制部11dに繋がる。一対の側壁部77cは、左右方向において互いに対向する。
レバー部材16は、軸体77Aを介してレバー支持部77に取り付けられる。これにより、レバー部材16は、レバー支持部77に対して回転軸L回りに揺動可能に連結される。
レバー部材16は、吐出ヘッド13の装着筒部31の上方を前後方向に跨ぎ、かつノズル筒部32および後述するスライド部材100が前後方向に貫く天板部90と、天板部90の前端縁から下方に向けて延びる前板部91と、天板部90の左右両側の側端縁から下方に向けて突出し、左右方向に向かい合う一対の側板部92と、を備える。
天板部90と一対の側板部92とで囲まれる内部空間には、吐出ヘッド13が配置される。よって、一対の側板部92は、吐出ヘッド13を左右方向に挟むように配置される。
天板部90は、上方に向けて膨らむように滑らかに湾曲した形状とされる。前板部91は、天板部90の前端縁から前方に向かうに従い漸次下方に向けて延在する。前板部91の下側部分は、指先を掛けるための指掛部分とされる。一対の側板部92は、レバー支持部77の上部を左右方向に挟んでいる。各側板部92の後端部には、軸体77Aが挿通される軸孔部92Aが形成される。これにより、レバー部材16は、レバー支持部77に対して軸体77A回り(回転軸L回り)に揺動可能に支持される。
レバー部材16の前部には、貫通孔93が形成される。貫通孔93は、天板部90の前端部と前板部91の上端部との境界部分、および側板部92の上端部に至る部分に形成される。すなわち、貫通孔93は、前斜め上方、および左右方向の両側に開口する。但し、貫通孔93は、少なくとも前方に開口すればよい。貫通孔93内には、吐出ヘッド13のノズル筒部32およびスライド部材100が挿通される。
レバー部材16には、吐出ヘッド13の軸部10Aに係合する係合孔99が形成される。係合孔99は、レバー部材16の一対の側板部92に形成される。係合孔99内には、吐出ヘッド13から左右方向に突出する軸部10Aが挿入される。これにより、レバー部材16を回転軸L回りに下方に揺動することで、係合孔99の内周面が軸部10Aの外周面を下方に向けて押し込み、吐出ヘッド13およびステム12が、下側に移動する。
ポンプ10は、ステム12および吐出ヘッド13を下方移動させることにより吐出孔13aから内容液を吐出させる。ポンプ10は、装着キャップ11に対し上方に付勢されるステム12と、ステム12に装着された吐出ヘッド13と、筒状のピストン41と、ピストン41が上下摺動自在に収容されたシリンダ42と、ステム12から下方に向けて延設されピストン41の内側を上下方向に貫くピストンガイド43と、を有する。
ステム12は、円筒形状を有し中心軸線Oと同軸に配設される。ステム12の上端は、シリンダ42の上端開口部より上方に位置する。ステム12の上端部には、吐出ヘッド13が取り付けられる。ステム12の下端は、シリンダ42の上端開口部より下方に位置する。ステム12の下端部には、他の部分より拡径された拡径部12Aが形成される。
吐出ヘッド13は、ステム12の上端部に装着された装着筒部31と、装着筒部31から前方に突出するノズル筒部32と、ノズル筒部32の後端から後方に突出する支持部13bと、を有する。装着筒部31、ノズル筒部32および支持部13bは、例えば樹脂材料等によって一体形成される。
装着筒部31は、有頂筒状に形成される。装着筒部31の上端部には、左右方向に突出する軸部10Aが形成される。軸部10Aは、左右方向から見て円形である。軸部10Aは、レバー部材16の係合孔99が係合する。装着筒部31の外周面には、フランジ部31aが設けられる。装着筒部31は、フランジ部31aの下側の領域においてステム12に嵌合される。フランジ部31aは、装着筒部31の外周面から径方向外側に突出する。フランジ部31aは、装着筒部31の長手方向において中程に配置される。フランジ部31aの下面は、ステム12の上端面に接触する。
ノズル筒部32は、装着筒部31から前方に向けて突出する。すなわち、ノズル筒部32は、ステム12に対し前方に延びる。ノズル筒部32の中空部は、装着筒部31の中空部と連通する。ノズル筒部32の前端には、中空部の開口としての吐出孔13aが設けられる。
支持部13bの下面は、装着キャップ11に設けられた移動規制部11dの上端面と上下方向に対向する。後述するように、図1に示す吐出規制状態において、支持部13bと移動規制部11dとの間には、スライド部材100のストッパ部104が配置される。
シリンダ42は、筒状であり、中心軸線Oと同軸に配設される。シリンダ42の下端部には、下方に向けて延びる取付筒42aが設けられる。取付筒42aに、吸上管9の上端部が嵌合される。吸上管9は、容器本体2内の内容液を吸い上げる。吸上管9の下端開口部は、容器本体2の底部付近に位置する。このため、吸上管9は、容器本体2内の内容液の残量が少ない場合に底部に溜まった内容液を吸い上げることができる。シリンダ42および取付筒42aのそれぞれの内側は、互いに連通する。シリンダ42および取付筒42aは、中心軸線Oと同軸に配設される。
シリンダ42は、取付筒42aの上端開口の周縁部に、上方に向けて突出する弁座筒42cが形成されている。弁座筒42cは、中心軸線Oと同軸に配設されている。シリンダ42の内部であって弁座筒42cの上側には、下部弁体44が収容されている。
シリンダ42の上端部には、径方向の外側に向けて突出するフランジ部42bが形成される。フランジ部42bは、パッキン66を介して容器本体2の口部3の上端開口縁に配置される。フランジ部42bの上面は、装着キャップ11の頂壁部11aの下面に接触する。
シリンダ42には、径方向に貫通する貫通孔42hが形成される。図1に示すように、貫通孔42hは、レバー部材16を開放した状態で、ピストン41と径方向で対向するシリンダ42の壁面に形成される。貫通孔42hは、シリンダ42の内部を外部と連通させる空気孔として機能する。
コイルスプリング95は、内側にステム12が挿入されるとともに、ステム12を上方付勢状態で下方移動可能に支持する。コイルスプリング95の下端部は、シリンダ42のフランジ部42bに配設された下支持部95Aに支持される。コイルスプリング95の上端部は、ステム12の上端部に配設された上支持部95Bに支持される。コイルスプリング95は、上支持部95Bと下支持部95Aとにより上下方向に圧縮変形させられた状態で配設される。
ピストン41は、シリンダ42内に上下動可能に嵌合される。ピストン41は、ステム12の上下動に連係して、シリンダ42内を上下動可能に配設される。
ピストン41のうち少なくとも下端部は、ステム12より下方に位置する。ピストン41において、ステム12の下端開口縁と上下方向で対向する部分は、ステム12の下端開口縁より下方に位置する。
ピストン41は、シリンダ42内に上下摺動可能に嵌合された外筒ピストン51と、外筒ピストン51における径方向の内側に配置され、ピストンガイド43を径方向の外側から囲繞する内筒ピストン52と、外筒ピストン51と内筒ピストン52とを連結する環状連結部53と、を備える。これら外筒ピストン51、内筒ピストン52および環状連結部53はそれぞれ、中心軸線Oと同軸に配設される。
図1に示すように、レバー部材16を開放した状態で、ステム12の下端とピストン41の環状連結部53との間には隙間Aが設けられる。また、図2に示すように、レバー部材16を後方にひいた状態で、ステム12の下端は、環状連結部53に接触し隙間Aが消失する。
ピストンガイド43は、有底筒状に形成され、中心軸線Oと同軸に配置される。ピストンガイド43の上部は、ステム12内のうち、拡径部12Aより上方に位置する部分に嵌合される。これにより、ピストンガイド43は、ステム12と一体となって上下移動する。
ピストンガイド43の下部は、ピストン41内に挿入される。ピストンガイド43の下部に、径方向に貫く連通孔43aが形成される。また、ピストンガイド43の下端部には、径方向の外側に突出した台座部43bと、台座部43bからさらに径方向外側に突出する複数のガイド部43cと、が形成される。ガイド部43cは、シリンダ42の内周面と接触してステム12の上下移動をガイドする。複数のガイド部43cは、周方向に沿って等間隔に離散的に並ぶ。周方向に並ぶガイド部43c同士の間には、隙間が設けられる。ピストン41の内部においてガイド部43cの上側の領域と下側の領域とは互いに連通する。
台座部43bは、ピストンガイド43のうち、連通孔43aより下方に位置する部分に形成される。台座部43bは、ピストン41を、ピストン41の下方から支持する。これにより、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する部分と、連通孔43aと、の連通が遮断される。ピストンガイド43が、ピストン41に対して下方移動し、台座部43bがピストン41から下方に離間したときに、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する部分と、連通孔43aと、が連通する。
下部弁体44は、嵌合筒44aと、弁本体44bと、を備える。
嵌合筒44aは、シリンダ42の下端部内に嵌合される。弁本体44bは板状に形成され、弁座筒42cの上端開口縁に配置される。弁本体44bは、嵌合筒44aの内周面に、弾性変形可能な連結片を介して連結される。弁本体44bは、連結片の弾性変形に応じて弁座筒42cに対して上下方向に弾性変位可能に配設される。
以上より、下部弁体44は、シリンダ42内の加圧時にシリンダ42の下端開口を閉塞した状態に保持し、シリンダ42内の減圧時にシリンダ42の下端開口を開放する逆止弁となっている。すなわち、下部弁体44は、シリンダ42内の加圧時に、シリンダ42内の内容物がシリンダ42の下端開口を通じて容器本体2に戻ることを阻止する一方、シリンダ42内の減圧時に、容器本体2内の内容物をシリンダ42の下端開口を通じてシリンダ42内に流入させる。
次に、上述したポンプ10の作用について説明する。
使用者がレバー部材16の前板部91を後方に移動させることで、吐出ヘッド13の軸部10Aに下向きの力が加わる。これにより、吐出ヘッド13が、コイルスプリング95による上方付勢力に抗して下方移動する。吐出ヘッド13とともに、ステム12およびピストンガイド43も下方移動し、ピストンガイド43の台座部43bがピストン41から下方に離間する。これに伴い、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する領域と、連通孔43aと、が連通する。この状態からさらに吐出ヘッド13を継続して下方移動させると、隙間Aが消失してステム12の下端とピストン41の環状連結部53が当接し、ピストン41もステム12とともに下方移動する。これにより、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する部分が加圧され、シリンダ42内の内容物が、台座部43bとピストン41との間の上下方向の隙間、連通孔43a、ピストンガイド43内、ステム12内、吐出ヘッド13の装着筒部31内、およびノズル筒部32内をこの順に通過して、吐出孔13aから吐出される。この際、下部弁体44の弁本体44bが、シリンダ42の弁座筒42cに着座した状態に保たれる。
その後、レバー部材16の操作を解除すると、コイルスプリング95による上方付勢力により、吐出ヘッド13が、ステム12およびピストンガイド43とともに上方に復元移動する。この過程において、ピストンガイド43の台座部43bが、下方からピストン41に当接することで、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する部分と、連通孔43aと、の連通が遮断される。また、この過程において、ピストン41から吐出孔13aに至る流路の体積が増大し、この流路内が負圧になることでサックバック効果が得られ、吐出孔13a近傍の内容物が流路内に向けて吸引される。その後継続して、ピストンガイド43が、ピストン41およびステム12とともに上方に移動すると、シリンダ42内において、ピストン41より下方に位置する部分が減圧され、下部弁体44における弁本体44bが、連結片を弾性変形させつつ、シリンダ42の弁座筒42cから上方に離間することで、シリンダ42の下端開口が開放され、容器本体2内の内容物が、シリンダ42内に流入する。
次に、図1および図2を基に、スライド部材100について説明する。
スライド部材100は、上述したノズル筒部32に対して前後方向にスライド移動可能に装着される。
スライド部材100は、前後方向に沿って延びる筒状の外装筒部101と、外装筒部101の後端部から後方に延びるブリッジ部102と、ブリッジ部102の後端から下方に延びる垂下部103と、垂下部103の下端に位置するストッパ部104と、を備える。外装筒部101、ブリッジ部102、垂下部103およびストッパ部104は、例えば樹脂材料等によって一体形成される。
外装筒部101の軸線は、前後方向に沿って延びる。外装筒部101の軸線は、ノズル筒部32の軸線と同軸上に配置される。外装筒部101の中空部の形状は、円形である。また、ノズル筒部32の外形は、円形である。外装筒部101の中空部の直径は、ノズル筒部32の外径より若干大きい。外装筒部101の中空部には、ノズル筒部32が挿入される。すなわち、外装筒部101は、ノズル筒部32を軸線の径方向外側から囲む。これにより、外装筒部101は、ノズル筒部32に対して前後方向にスライド移動可能に構成される。
なお、本実施形態において、外装筒部101およびノズル筒部32の内側面形状および外側面形状は、ともに円形である。しかしながら、これらの形状は、楕円形状や多角形状など他の形状を採用することができる。
外装筒部101は、軸線と直交する断面における形状がC字状である。外装筒部101には、軸線方向に沿って延びる切欠部が設けられる。切欠部は、外装筒部101の下側の部分に位置する。ノズル筒部32は、外装筒部101の切欠部を押し広げて外装筒部101の内部に挿入される。
ブリッジ部102は、外装筒部101の後端開口縁の上部からブリッジ部102は、装着筒部31の上側を通り吐出ヘッド13の後方まで延びる。垂下部103は、吐出ヘッド13の後方に位置する。ブリッジ部102および垂下部103は、外装筒部101とストッパ部104とを連結するために設けられる。ブリッジ部102および垂下部103は、側方からみてL字状である。
ストッパ部104は、ブロック形状を有する。ストッパ部104の前方を向く面は、吐出ヘッド13の装着筒部31の上端部と対向する。ストッパ部104は、左右方向においてレバー支持部77の一対の側壁部77cの間に配置される。一対の側壁部77cは、ストッパ部104を左右両側からガイドしてスライド部材200の前後方向の移動を補助する。また、一対の側壁部77cは、スライド部材200が、ノズル筒部32を中心として回転することを抑制する。
図1に示す、吐出規制状態において、ストッパ部104は、装着キャップ11の移動規制部11dと吐出ヘッド13の支持部13bとの間に介在する。ストッパ部104の上端面は、支持部13bの下方から近接又は当接する。一方、ストッパ部104の下端面は、移動規制部11dの上端面に移動規制部11dの上方から近接又は当接する。吐出規制状態において、ストッパ部104は、支持部13bと移動規制部11dとの間に介在して、吐出ヘッド13(およびステム12)の下方移動を規制する。
スライド部材100は、図1に示す吐出規制位置と、図2に示す規制解除位置との間を移動可能である。吐出規制位置は、ストッパ部104が移動規制部11dの上方から当接して装着キャップ11に対する吐出ヘッド13およびステム12の下方移動が規制される位置である。規制解除位置は、吐出規制位置より後方の位置である。また、規制解除位置は、ストッパ部104が移動規制部11dと支持部13bとの間の隙間から離脱することで、装着キャップ11に対する吐出ヘッド13およびステム12の下方移動が許容される位置である。
本実施形態によれば、スライド部材100が吐出規制位置と規制解除位置との間を移動可能である。このため、スライド部材100を前後に操作することで、吐出ヘッド13およびステム12の下方移動を規制する吐出規制状態と、規制を解除する規制解除状態と、を容易に切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、吐出規制状態と規制解除状態との切換において、ストッパ部104を有するスライド部材100を吐出ヘッド13から離脱させる必要がない。このためスライド部材100の紛失の懸念を払拭できる。
本実施形態によれば、吐出ヘッド13は、移動規制部11dに上下方向に隙間を介して対向する支持部13bを有する。ストッパ部104は、吐出規制位置において、移動規制部11dと支持部13bとの間に挟まれる。図1に示す吐出規制状態において、吐出ヘッド13又はステム12に対して下側に移動させようとする力が付与されると、ストッパ部104は移動規制部11dに当接し移動規制部11dから上側に向かう力を受ける。ストッパ部104の上側に支持部13bが配置されることで、支持部13bがストッパ部104を上側から支えストッパ部104の変形および損傷を抑制できる。また、支持部13bが、ストッパ部104の変形を抑制することで、吐出ヘッド13およびステム12の下方移動の規制をより確実に行うことができる。結果的に、吐出規制状態において、吐出ヘッド13およびステム12に大きな力が加わった場合であっても、吐出孔13aからの吐出を確実に規制できる。
(変形例1)
図3および図4は、上述の実施形態に採用可能な、変形例のスライド部材200の断面図である。図3において、スライド部材200は、吐出規制位置に配置される。また、図4において、スライド部材200は、規制解除位置に配置される。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
スライド部材200は、上述したノズル筒部32に対して前後方向にスライド移動可能に装着される。
スライド部材200は、前後方向に沿って延びる筒状の外装筒部101と、外装筒部101の前端部に位置する支持筒部105と、支持筒部105に支持される弾性変形可能な被覆部110と、外装筒部101の後端部に位置するストッパ部104(図3において省略)と、を備える。
支持筒部105は、外装筒部101の前端部に固定される。支持筒部105は、外装筒部101を囲む筒状部105aと、筒状部105aの前端に位置する底部105bと、を有する。筒状部105aは、外装筒部101の外周面に嵌る。底部105bは、後方を向く面において外装筒部101の前端面に接触する。底部105bには、開口105cが設けられる。底部105bには、開口105cを覆う被覆部110が固定される。
開口105cは、ノズル筒部32の吐出孔13aの前方に位置する。開口105cは、外装筒部101の前方の開口および吐出孔13aを前方に露出させる。開口105cは、平面視円形である。開口105cの直径は、ノズル筒部32の外径より大きく、外装筒部101の外径より小さい。
被覆部110は、吐出孔13aを前方から覆う。被覆部110は、弾性変形可能な軟材質により形成される。被覆部110に採用される材質としては、例えばニトリルゴムやブチルゴム、シリコンゴム、エラストマー等のような弾性変形可能なゴム状の材質のほかに低密度ポリエチレン等であってもよい。
図5は、被覆部110の平面図である。被覆部110には、スリット130が形成されている。スリット130は、例えばノズル筒部32の軸線を中心として上下方向び左右方向に延びるX字状に形成される。被覆部110は、スリット130によって複数の可動片131に分割されている。各可動片131は、軸線上に中心が配置された扇形形状とされている。被覆部110は、外周縁を起点に前後方向に撓み変形可能に構成されている。
図1に示すように、被覆部110は、スライド部材200を吐出規制位置とすることで吐出孔13aを閉塞する。また、図2に示すように、スライド部材200をノズル筒部32に対して後方に移動し規制解除位置とすることで、ノズル筒部32の前端は、スライド部材200の前端に対して前方に突出する。これに伴い、ノズル筒部32は、被覆部110の可動片131を外側に湾曲させる。これにより、吐出孔13aが前方に露出する。
被覆部110は、吐出規制位置において、吐出孔13aを前方から覆う。また、被覆部110は、スライド部材200の吐出規制位置から規制解除位置への移動に伴いスリット130が拡縮することで吐出孔13aを露出させる。
本変形例によれば、スライド部材200を吐出規制位置とすることで、被覆部110により吐出孔13aを塞ぐことができる。これにより、吐出孔13aの周辺に残留した内容液が固化することを抑制でき、固化した内容液によって吐出不良が生じることを抑制できる。
本変形例によれば、スライド部材200を規制解除位置と吐出規制位置との間で移動させることで、被覆部110に形成されたスリット130が拡縮させて被覆部110が吐出孔13aを開閉する。そのため、ストッパ部104によるロック操作と、被覆部110による閉塞操作とを、一連の動作により行うことができ、吐出器1の操作性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態およびその変形例について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態およびその変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
上述した実施形態では、支持部13bが吐出ヘッド13に設けられる場合について例示したが、ステム12に設けられていてもよい。すなわち、ステム12又は吐出ヘッド13が、支持部13bを有していればよい。
上述した実施形態では、装着キャップ11に設けられた移動規制部11dがストッパ部104と当接して吐出ヘッド13およびステム12の下方移動を規制する場合について説明した。しかしながら、移動規制部11dは、吐出規制状態で吐出ヘッド13およびステム12の下方移動を規制構成であれば、どの部位に設けられていてもよく、またどのような形状であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…吐出器、2…容器本体、3…口部、10…ポンプ、11…装着キャップ(ベース部)、11d…移動規制部、12…ステム、13…吐出ヘッド、13a…吐出孔、13b…支持部、32…ノズル筒部、100…スライド部材(可動部材)、101…外装筒部、104…ストッパ部、110…被覆部、130…スリット

Claims (3)

  1. 内容液が収容される容器本体の口部に取り付けられる吐出器であって、
    移動規制部を有し前記容器本体に固定されるベース部と、
    前記ベース部に対し上方に付勢されるステムおよび吐出ヘッドを有し前記ステムおよび前記吐出ヘッドを下方移動させることにより吐出孔から内容液を吐出させるポンプと、
    前記吐出ヘッドに装着される可動部材と、を備え、
    前記吐出ヘッドは、前記ステムに対し前方に延び前端に前記吐出孔が設けられたノズル筒部を有し、
    前記可動部材は、
    前記ノズル筒部を囲む外装筒部と、
    前記外装筒部の後端部に位置するストッパ部と、を有し、
    前記可動部材は、
    前記ストッパ部が前記移動規制部の上方から当接して前記ベース部に対する前記吐出ヘッドおよび前記ステムの下方移動が規制される吐出規制位置と、
    前記吐出規制位置より後方の位置であり前記ベース部に対する前記吐出ヘッドおよび前記ステムの下方移動が許容される規制解除位置と、の間を移動可能である、吐出器。
  2. 前記ステム又は前記吐出ヘッドは、前記移動規制部に上下方向に隙間を介して対向する支持部を有し、
    前記ストッパ部は、前記吐出規制位置において、前記移動規制部と支持部との間に挟まれる、
    請求項1に記載の吐出器。
  3. 前記可動部材の前端には、スリットが形成された弾性変形可能な被覆部が設けられ、
    前記被覆部は、
    吐出規制位置において、前記吐出孔を前方から覆い、
    前記可動部材の吐出規制位置から規制解除位置への移動に伴い前記スリットが拡縮することで前記吐出孔を露出させる、
    請求項1又は2に記載の吐出器。
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