JP7294677B2 - TRKキナーゼ阻害剤としての置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン化合物及び置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン化合物 - Google Patents

TRKキナーゼ阻害剤としての置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン化合物及び置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン化合物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[1]本出願は、米国仮出願第62/642,600号,第62/684,502号及び第62/771,166号の優先権を主張し、当該仮出願のそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
[発明の分野]
[2]TRKファミリータンパク質チロシンキナーゼを阻害することができ、がん及び炎症などの過剰増殖性疾患、又は免疫及び自己免疫疾患の治療に有用であり得る特定の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[発明の背景]
[3]がん及び炎症などの過剰増殖性疾患には科学界が関心を寄せて、治療上の利益を提供している。これに関して、疾患の増殖に役割を果たす特定の機序を同定し、標的とする努力がなされてきた。
[4]神経栄養性チロシンキナーゼ受容体(NTRK)としても知られるトロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)は、ニューロトロフィン(NT)と呼ばれる一群の可溶性成長因子によって活性化される膜貫通型チロシンキナーゼである。TRKファミリーには、3つの異なるメンバー、すなわち、それぞれNTRK1、NTRK2、及びNTRK3遺伝子によってコードされるTRKA、TRKB、及びTRKCが含まれる。3つのTRKアイソフォームのそれぞれの主要な神経栄養リガンドは、TRKAを活性化する神経成長因子(NGF)、TRKBを活性化する脳由来神経栄養因子(BDNF)、及びTRKCを活性化するニューロトロフィン-3(NT-3)である。TRKタンパク質の、ニューロトロフィンの細胞外認識は、受容体の二量体化、リン酸化、及びPI3K、RAS/MAPK/ERK、及びPLC-γを介した下流シグナル伝達経路の活性化を誘導する。
[5]TRKは主に神経組織で発現し、神経生存及び神経細胞の分化を調節する。遺伝子融合、タンパク質の過剰発現、及び単一塩基変異を含む、TRK経路の調節不全により、ヒトの健康に悪影響を及ぼす多くの異常な生理学的プロセスが増強する。NT/TRKシグナル伝達経路の阻害剤は、複数の前臨床動物モデルの炎症及び痛みの効果的な治療法として機能することが実証されている。さらに、TRKシグナル伝達経路の変化は、神経芽細胞腫、乳癌、膵臓癌、黒色腫、多発性骨髄腫、甲状腺癌、膠芽腫、大腸癌、肉腫、胆管癌、非小細胞肺癌などのさまざまな固形悪性腫瘍の予後不良に関連している。そのようなものであるから、NTRK遺伝子変異は、標的療法の予測バイオマーカーとして機能しうる。選択的TRK阻害剤の進行中の臨床開発は、腫瘍がNTRK遺伝子変異した患者の間で有益であることが実証されている。
[6]したがって、TRKに対する阻害活性を有する化合物は、がんの予防又は治療に有用であろう。TRK阻害剤は、当技術分野において開示されているが、多くは、短い半減期又は毒性を有することに悩まされている。したがって、過剰増殖性疾患の治療の代替として、効力、安定性、選択性、毒性、及び薬力学特性から選択される少なくとも1つの有利な特性を有する新規なTRK阻害剤が必要である。この関連で、新規クラスのTRK阻害剤を、本明細書で提供する。
[発明の開示]
[7]本明細書において、特定の新規化合物、その薬学的に許容される塩、及びその医薬組成物、並びに医薬品としてのその使用を開示する。
[8]一態様では、本明細書において、式(I)
Figure 0007294677000001

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(Ia)
Figure 0007294677000002

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(Ib)
Figure 0007294677000003

を提供し、
Lは、-(CRC1D1-、-(CRC1D1O(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)O(CRC1D1-、-(CRC1D1OC(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)NRB1(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)NRA1(CRC1D1-、及び-(CRC1D1NRA1S(O)(CRC1D1-から選択され;
は、アリール及びヘテロアリールから選択され、ここで、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Rは、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA2B2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2B2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2B2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2B2、-NRA2C(S)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)NRA2B2、-S(O)A2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2B2、-S(O)ORA2、-OS(O)A2、-NRA2S(O)B2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)NRA2B2、-S(O)(=NRE2)NRA2B2、-NRA2S(O)NRA2B2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2B2、-P(O)RA2B2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4B4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4B4、-NRA4C(S)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)NRA4B4、-S(O)A4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4B4、-S(O)ORA4、-OS(O)A4、-NRA4S(O)B4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)NRA4B4、-S(O)(=NRE4)NRA4B4、-NRA4S(O)NRA4B4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4B4、-P(O)RA4B4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各RA1、RA2、RA3、RA4、RB1、RB2、RB3、及びRB4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、各「RA1及びRB1」、「RA2及びRB2」、「RA3及びRB3」又は「RA4及びRB4」は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1、又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各RC1及び各RD1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、RC1及びRD1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている、3~12員環を形成し;
各RE2、RE3及びRE4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Rは、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Ra1及び各Rb1は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各Rc1及び各Rd1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し;
各Re1は、水素、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から独立して選択され;
各Rは、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はOH、CN、アミノ、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Ra2及び各Rb2は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各Rc2及び各Rd2は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し;
各Re2は、水素、CN、NO、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル,C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、-C(O)C1~4アルキル、-C(O)C3~10シクロアルキル、-C(O)OC1~4アルキル、-C(O)OC3~10シクロアルキル、-C(O)N(C1~4アルキル)、-C(O)N(C3~10シクロアルキル)、-S(O)1~4アルキル、-S(O)3~10シクロアルキル、-S(O)N(C1~4アルキル)及び-S(O)N(C3~10シクロアルキル)から独立して選択され;
nは0、1、2、3、及び4から選択され;
各rは、0、1、及び2から独立して選択され;
各tは、0、1、2、3、及び4から独立して選択され;
各uは、0、1、2、3、及び4から独立して選択される)
の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
[9]式(I)の一実施形態では、本発明は、RがHである、化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式(II)
Figure 0007294677000004

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IIa)
Figure 0007294677000005

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IIb)
Figure 0007294677000006

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)、
又はその薬学的に許容される塩を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[10]式(II)の一実施形態では、本発明は、Lが-NRA1C(O)-である、化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式III
Figure 0007294677000007

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IIIa)
Figure 0007294677000008

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IIIb)
Figure 0007294677000009

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりであり;
A1は水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキルから選択され、ここで、アルキル及びシクロアルキルは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている)を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[11]式(II)の一実施形態では、本発明は、Lが結合である、化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式IV
Figure 0007294677000010

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IVa)
Figure 0007294677000011

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IVb)
Figure 0007294677000012

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[12]さらに別の態様では、本開示は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
[13]さらに別の態様では、本開示は、TRKを調節する方法であって、それを必要とする系又は対象に、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその医薬組成物を投与し、それにより前記TRKを調節することを含む、方法を提供する。
[14]さらに別の態様では、TRKの阻害に応答する状態を治療、改善、又は予防する方法であって、そのような治療を必要とする系又は対象に、有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその医薬組成物を、任意選択により第2の治療剤と組み合わせて投与し、それにより前記状態を治療することを含む、方法を開示する。
[15]或いは、本開示は、TRKによって媒介されている状態を治療するための医薬品の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。特定の実施形態では、本開示の化合物は、TRKによって媒介されている状態を治療するために、単独で、又は第2の治療剤と組み合わせて使用してもよい。
[16]或いは、TRKによって媒介される状態を治療するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。
[17]詳細には、本明細書の状態には、自己免疫疾患、移植疾患、感染症又は細胞増殖性障害が含まれるが、これらに限定されない。
[18]さらに、本開示は、細胞増殖性障害を治療する方法であって、そのような治療を必要とする系又は対象に、有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩又はその医薬組成物を、任意選択により第2の治療剤と組み合わせて投与し、それにより前記状態を治療することを含む、方法を開示する。
[19]或いは、本開示は、細胞増殖性障害を治療するための医薬品の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。特定の例では、本開示の化合物は、細胞増殖性障害を治療するために、単独で、又は化学療法剤と組み合わせて使用してもよい。
[20]詳細には、本明細書に開示される細胞増殖性疾患には、リンパ腫、骨肉腫、黒色腫、又は乳房、腎臓、前立腺、大腸、甲状腺、卵巣、膵臓、神経、肺、子宮若しくは胃腸の腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
[21]本開示の化合物を使用するための上記の方法において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、細胞若しくは組織を含む系に、又はヒト若しくは動物対象などの哺乳動物対象を含む対象に投与してもよい。
特定の用語
[22]他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、特許請求される主題が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書の開示全体を通して言及されるすべての特許、特許出願、公開資料は、特記しない限り、その全体が参照により組み込まれる。本明細書の用語に複数の定義がある場合、このセクションの定義が優先する。
[23]前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものにすぎず、請求される主題を限定するものではないことを理解すべきである。本願において、特に他に記載がない限り、単数形の使用は複数形を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。「又は」の使用は、他に記載がない限り、「及び/又は」を意味することに留意すべきである。さらに、「含む(including)」という用語、並びに「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含まれる(included)」などの他の形式の使用は限定的ではない。同様に、「含む(comprising)」という用語、並びに「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含まれる(comprised)」などの他の形式の使用は限定的ではない。
[24]標準化学用語の定義は、Carey及びSundberg「ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4THED.」A巻(2000年)及びB巻(2001年)、Plenum Press, New Yorkを含む参考文献中に見出すことができる。特に指示がない限り、当該技術分野の範囲内の質量分析法、NMR、HPLC、IR及びUV/Vis分光法及び薬理学の従来の方法を使用する。特定の定義が提供されない限り、本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、並びに薬学化学及び医薬化学に関連して使用される命名法、ならびそれらの実験手順及び技術は、当該技術分野で知られているものである。標準的な技術は、化学合成、化学分析、医薬品の調製、製剤化、送達、及び患者の治療に使用することができる。反応及び精製技術は、例えば、製造業者の仕様のキットを使用して、又は当該技術分野で一般的に達成されるように、又は本明細書に記載されるように実施することができる。前述の技術及び手順は、当該技術分野において周知であり、本明細書全体にわたって引用及び議論されている種々の一般的でより詳細な参考文献に記載されている従来の方法により、一般に実施することができる。本明細書全体にわたって、当業者は、基及びそれらの置換基を、安定な部分及び化合物を提供するために、選択することができる。
[25]置換基が左から右に書かれた従来の化学式で明記されている場合、それらは、右から左に構造式を書くことから生じる化学的に同一の置換基を等しく包含する。非限定的な例として、CHOはOCHと同等である。
[26]「置換された」という用語は、水素原子が除去されて置換基で置き換えられることを意味する。所定の原子での置換は、価数によって制限されることを理解すべきである。定義全体にわたって、「Ci-j」という用語は、終点を含む範囲を示し、i及びjは整数であり、炭素の数を示す。例としては、C1~4、C1~10、C3~10などが挙げられる。
[27]「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」という用語は、1つ、2つ、3つ、4つ又は5つ以上を意味する。
[28]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキル」という用語は、特定の数の炭素原子を有する分岐鎖飽和脂肪族炭化水素基及び直鎖飽和脂肪族炭化水素基の両方を指す。特に明記しない限り、「アルキル」はC1~10アルキルを指す。例えば、「C1~6アルキル」のように、C1~6は、1、2、3、4、5、又は6個の炭素を直鎖又は分岐鎖配置で有する基を含むと定義される。例えば、「Cl-8アルキル」としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、i-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、及びオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。
[29]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキル」という用語は、単環式又は架橋炭化水素環系を指す。単環式シクロアルキルは、3~10個の炭素原子を含み、ヘテロ原子0個、二重結合0個の炭素環式環系である。単環式環系の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。単環式環は、それぞれが環系の2つの非隣接炭素原子を連結する1、2、又は3つの炭素原子からなる1つ又は2つのアルキレンブリッジを含んでもよい。そのような架橋シクロアルキル環系の代表例としては、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[4.2.1]ノナン、トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン及びトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(アダマンタン)が挙げられるが、これらに限定されない。単環式及び架橋シクロアルキルは、環系内に含まれる任意の置換可能な原子を介して親分子部分に結合することができる。
[30]単独又は他の用語と組み合わせて使用される「アルケニル」という用語は、2~10個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、直鎖、分岐鎖又は環状の非芳香族炭化水素基を指す。いくつかの実施形態では、1つの炭素-炭素二重結合が存在し、最大4個の非芳香族炭素-炭素二重結合が存在し得る。したがって、「C2~6アルケニル」は、2~6個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する。アルケニル基としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、2-メチルブテニル及びシクロヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基の直鎖、分岐鎖又は環状部は二重結合を含んでもよく、置換アルケニル基が示されている場合は置換されていてもよい。
[31]単独又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキニル」という用語は、2~10個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む、直鎖、分岐鎖又は環状の炭化水素基を指す。いくつかの実施形態では、最大3つの炭素-炭素三重結合が存在し得る。したがって、「C2~6アルキニル」は、2~6個の炭素原子を有するアルキニル基を意味する。アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、及び3-メチルブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基の直鎖、分岐鎖又は環状部は三重結合を含んでもよく、置換アルキニル基が示されている場合は置換されていてもよい。
[32]「ハロゲン」(又は「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。
[33]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子に単結合したアルキル基を指す。アルコキシ基の分子への結合点は、酸素原子を介している。アルコキシ基は、-O-アルキルとして表されてもよい。「C1~10アルコキシ」という用語は、1~10個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖部分を有するアルコキシ基を指す。アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[34]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルコキシ」という用語は、酸素原子に単結合したシクロアルキル基を指す。シクロアルコキシ基の分子への結合点は、酸素原子を介している。シクロアルコキシ基は、-O-シクロアルキルとして表されてもよい。「C3~10シクロアルコキシ」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルコキシ基を指す。シクロアルコキシ基としては、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[35]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルチオ」という用語は、硫黄原子に単結合したアルキル基を指す。アルキルチオ基の分子への結合点は、硫黄原子を介している。アルキルチオ基は、-S-アルキルとして表されてもよい。「C1~10アルキルチオ」という用語は、1~10個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖部分を有するアルキルチオ基を指す。アルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、ヘキシルチオなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[36]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルチオ」という用語は、硫黄原子に単結合したシクロアルキル基を指す。シクロアルキルチオ基の分子への結合点は、硫黄原子を介している。シクロアルキルチオ基は、-S-シクロアルキルとして表されてもよい。「C3~10シクロアルキルチオ」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルチオ基を指す。シクロアルキルチオ基としては、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロヘキシルチオなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[37]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルアミノ」という用語は、窒素原子に単結合したアルキル基を指す。アルキルアミノ基の分子への結合点は、窒素原子を介している。アルキルアミノ基は、-NH(アルキル)として表されてもよい。「C1~10アルキルアミノ」という用語は、1~10個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖部分を有するアルキルアミノ基を指す。アルキルアミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ヘキシルアミノなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[38]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルアミノ」という用語は、窒素原子に単結合したシクロアルキル基を指す。シクロアルキルアミノ基の分子への結合点は、窒素原子を介している。シクロアルキルアミノ基は、-NH(シクロアルキル)として表されてもよい。「C3~10シクロアルキルアミノ」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルアミノ基を指す。シクロアルキルアミノ基としては、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロヘキシルアミノなどが挙げられるが、これらに限定されない。
[39]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「ジ(アルキル)アミノ」という用語は、窒素原子に単結合した2つのアルキル基を指す。ジ(アルキル)アミノ基の分子への結合点は、窒素原子を介している。ジ(アルキル)アミノ基は、-N(アルキル)として表されてもよい。「ジ(C1~10アルキル)アミノ」という用語は、アルキル基がそれぞれ独立して1~10個の炭素原子を含み、直鎖又は分岐鎖部分を有するジ(C1~10アルキル)アミノ基を指す。
[40]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「アリール」という用語は、5員及び6員の炭素環式芳香環、例えばベンゼン;少なくとも1つの環が炭素環式芳香族である二環式環系、例えばナフタレン、インダン、及び1,2,3,4-テトラヒドロキノリン;及び少なくとも1つの環が炭素環式芳香族である三環式環系、例えばフルオレンを包含する。アリール置換基が二環式又は三環式であり、少なくとも1つの環が非芳香族である場合、結合は芳香環を介することが理解される。「アリール」は、5~20個の炭素原子(C5~20アリール)、例えば6~14個の炭素原子(C6~14アリール)又は6~10個の炭素原子(C6~10アリール)、例えばフェニル、ナフチル、インダニル、フルオレニルなどを含んでもよい。
[41]例えば、アリールとしては、N、O、及びSから選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含む5~7員のヘテロ環式環に縮合した5及び6員の炭素環式芳香環が挙げられ、ただし、結合点は炭素環式芳香環にある。置換ベンゼン誘導体から形成され、環原子に遊離原子価を有する二価基は、置換フェニレン基と呼ばれる。遊離原子価を有する炭素原子から1つの水素原子を除去することにより名前が「-イル」で終わる一価の多環式炭化水素基から誘導される二価基は、対応する一価基の名前に「-イデン」を追加することで命名され、例えば、2つの結合点を持つナフチル基はナフチリデンと称される。ただし、アリールは、いかなる意味でも、以下に別途定義するヘテロアリールを包含したり、それと重複したりしない。したがって、1つ又は複数の炭素環式芳香環がヘテロ環式芳香環と縮合する場合、その結果得られる環系は、本明細書に定義するアリールではなく、ヘテロアリールである。
[42]単独で又は他の用語と組み合わせて使用される「ヘテロアリール」という用語は、
N、O及びSから選択される1個又は複数の、例えば1個~4個の、又はいくつかの実施形態では1個~3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、5員~8員の単環式芳香環;
N、O及びSから選択される1個又は複数の、例えば1個~4個の、又はいくつかの実施形態では1個~3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、8員~12員の二環式環であって、少なくとも1つのヘテロ原子が芳香環に存在するもの;及び、
N、O及びSから選択される1個又は複数の、例えば1個~4個の、又はいくつかの実施形態では1個~3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、11員~14員の三環式環であって、少なくとも1つのヘテロ原子が芳香環に存在するものを指す。
[43]ヘテロアリール基中のS及びO原子の総数が1を超える場合、それらのヘテロ原子は互いに隣接していない。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基中のS及びO原子の総数は2以下である。いくつかの実施形態では、芳香族ヘテロ環中のS及びO原子の総数は1以下である。
[44]ヘテロアリール基の例としては(優先順位1を付与した結合位置から番号を付ける)、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2,3-ピラジニル、3,4-ピラジニル、2,4-ピリミジニル、3,5-ピリミジニル、1-ピラゾリル、2,3-ピラゾリル、2,4-イミダゾリニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチエニル、フリル、ベンゾフリル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリジジニル、トリアゾリル、キノリニル、ピラゾリル、及び5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンが挙げられるが、これらに限定されない。
[45]さらなるヘテロアリール基としては、ピロリル、イソチアゾリル、トリアジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、キノキサリニル及びイソキノリニルが挙げられるが、これらに限定されない。以下のヘテロ環の定義と同様に、「ヘテロアリール」は、任意の窒素含有ヘテロアリールのN-オキシド誘導体を含むことも理解される。
[46]遊離原子価を有する原子から1つの水素原子を除去することにより名前が「-イル」で終わる一価のヘテロアリール基から誘導される二価基は、対応する一価基の名前に「-イデン」を追加することで命名され、例えば、2つの結合点を有するピリジル基はピリジリデンである。ヘテロアリールは、上記で定義されたアリールを包含したり、それと重複したりしない。
[47]ヘテロアリール置換基が二環式又は三環式であり、少なくとも1つの環が非芳香族であるか、又はヘテロ原子を含まない場合、結合はそれぞれ芳香環又はヘテロ原子含有環を介することが理解される。
[48]単独で、又は他の用語と組み合わせて使用される「ヘテロ環」という用語(及び「ヘテロ環式」又は「ヘテロシクリル」などのその変形)は、通常、酸素、硫黄、窒素及びリンから独立して選択される1つ又は複数の、好ましくは1~3つのヘテロ原子並びに前述のヘテロ原子の少なくとも1つを含む組合せに加えて、少なくとも2つの炭素原子を含む3~12個の環原子を有する、単一の脂肪族環を広く指す。或いは、上記で定義されたヘテロ環は、2つ以上の環が一緒に縮合されるか又は架橋されるか又はスピロとなる多環式環系(例えば、二環式)であり得、少なくとも1つのそのような環は、酸素、硫黄、窒素及びリンから独立して選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含む。「ヘテロ環」は、5員及び6員の炭素環式芳香環と縮合した酸素、硫黄、窒素及びリンから選択される1つ又は複数のヘテロ原子を含む5~7員のヘテロ環式環も指し、ただし、結合点はヘテロ環式環にある。環は、飽和していても、1つ又は複数の二重結合を有していて(すなわち、部分不飽和)もよい。ヘテロ環はオキソで置換されてもよい。結合点は、結合が安定な構造の生成をもたらすならば、ヘテロ環式環中の炭素又はヘテロ原子であってもよい。ヘテロ環式環が置換基を有する場合、安定な化学構造が得られるならば、置換基は、ヘテロ原子であろうと炭素原子であろうと、環内の任意の原子に結合し得ることが理解される。ヘテロ環はヘテロアリールと重複しない。
[49]好適なヘテロ環としては、例えば(優先順位1を付与した結合位置から番号を付ける)、1-ピロリジニル、2-ピロリジニル、2,4-イミダゾリジニル、2,3-ピラゾリジニル、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、2,5-ピペラジニル、1,4-ピペラジニル、及び2,3-ピリダジニルが挙げられる。2-モルホリニル及び3-モルホリニル(酸素に優先順位1を付与した番号を付ける)を含むモルホリニル基もまた考えられる。置換ヘテロ環としては、ピペリジニルN-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-1-チオモルホリニル及び1,1-ジオキソ-1-チオモルホリニルなどの1つ又は複数のオキソ部分で置換された環系がさらに挙げられる。二環式ヘテロ環は、例えば、
Figure 0007294677000013

を含む。
[50]本発明で使用する場合、「アリールアルキル」は、アリール基で置換されたアルキル部分を指す。アリールアルキル基の例としては、ベンジル基、フェネチル基及びナフチルメチル基が挙げられる。いくつかの実施形態では、アリールアルキル基は、7~20個又は7~11個の炭素原子を有する。「アリール-C1~4アルキル」という語句で使用される場合、「C1~4」という用語は、この部分のアルキル部を指し、この部分のアリール部の原子数を表さない。
[51]本発明で使用する場合、「ヘテロシクリル-アルキル」は、ヘテロシクリルによって置換されたアルキルを指す。「ヘテロシクリル-C1~4アルキル」という語句で使用される場合、「C1~4」という用語は、この部分のアルキル部を指し、この部分のヘテロシクリル部の原子数を表さない。
[52]本発明で使用する場合、「シクロアルキル-アルキル」は、シクロアルキルによって置換されたアルキルを指す。「C3~10シクロアルキル-Cl~4アルキル」という語句で使用される場合、「C3~10」という用語は、この部分のシクロアルキル部を指し、この部分のアルキル部の原子数を表さず、「C1~4」という用語は、この部分のアルキル部を指し、この部分のシクロアルキル部の原子数を表さない。
[53]本発明で使用する場合、「ヘテロアリール-アルキル」は、ヘテロアリールによって置換されたアルキルを指す。「ヘテロアリール-C1~4アルキル」という語句で使用される場合、「C1~4」という用語は、この部分のアルキル部を指し、この部分のヘテロアリール部の原子数を表さない。
[54]誤解を避けるために、例えば、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及び/又はヘテロアリールの置換への言及は、それらの基のそれぞれの個々の置換、及びそれらの基の組合せの置換を指す。すなわち、Rがアリール-C1~4アルキルである場合、アリール部分は非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基、例えば1、2、3又は4つの置換基で置換されていてもよく、アルキル部もまた、非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されていてもよい。
[55]「薬学的に許容される塩」という用語は、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を含む薬学的に許容される非毒性の塩基又は酸から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩は、例えば、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、及び亜鉛塩から選択されてもよい。さらに、例えば、無機塩基から誘導される薬学的に許容される塩は、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩から選択されてもよい。(1つ又は複数の)固体形態の塩は、1つ又は複数の結晶構造で存在する場合があり、水和物の形態である場合もある。薬学的に許容される有機非毒性塩基から誘導される塩は、例えば、一級、二級及び三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂の塩、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチル-モルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、及びトリプロピルアミン、トロメタミンから選択されてもよい。
[56]本明細書に開示される化合物が塩基性である場合、無機酸及び有機酸から選択される少なくとも1つの薬学的に許容される非毒性酸を使用して塩を調製してもよい。そのような酸は、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、及びp-トルエンスルホン酸から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、そのような酸は、例えば、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸及び酒石酸から選択されてもよい。
[57]化合物又は薬学的に許容される塩の「投与」及び/又はそれを「投与する」という用語は、化合物又はその薬学的に許容される塩を、治療の必要性が認められる個体に提供することを意味すると理解されるべきである。
[58]「有効量」という用語は、研究者、獣医、医師、又は他の臨床医が求めている組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を誘発する化合物又は薬学的に許容される塩の量を意味する。
[59]本発明で使用される「組成物」という用語は、指定された量における指定された成分を含む製品、並びに指定された量における指定された成分の組合せから直接的又は間接的に生じる任意の製品を包含するものとする。医薬組成物に関するそのような用語は、有効成分(複数可)及び担体を構成する不活性成分(複数可)を含む製品、並びに直接又は間接的に、任意の2つ以上の成分の組合せ、複合体、若しくは凝集から、又は1つ若しくは複数の成分の解離から、又は1つ若しくは複数の成分の他のタイプの反応若しくは相互作用から生じる任意の製品を包含すると意図される。
[60]「薬学的に許容される」という用語は、製剤の他の成分と適合し、その受容者に許容できないほど有害ではないことを意味する。
[61]障害、状態などに罹患している個体に関して本明細書で使用される「対象」という用語は、哺乳動物及び非哺乳動物を包含する。哺乳動物の例としては、哺乳綱の任意のメンバー、すなわち、ヒト、チンパンジー及び他の類人猿及びサル種などの非ヒト霊長類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ及びネコなどの飼育動物;ラット、マウス、及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物などが挙げられるが、これらに限定されない。非哺乳動物の例としては、鳥、魚などが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で提供される方法及び組成物の一実施形態では、哺乳動物はヒトである。
[62]「治療する」、「治療すること」又は「治療」という用語、及び本明細書で使用される他の文法上の均等物は、疾患又は状態を緩和すること、軽減すること、又は改善すること、追加の症状を予防すること、症状の根本的な代謝原因を改善すること又は予防すること、疾患又は状態を阻害すること、例えば、疾患又は状態の発症を阻止すること、疾患又は状態を緩和すること、疾患又は状態の退縮を引き起こすこと、疾患又は状態によって引き起こされる状態を緩和すること、又は疾患又は状態の症状を止めることを含み、予防を含むことを意図している。この用語はさらに、治療上の利益及び/又は予防上の利益の達成を含む。治療上の利益とは、治療される基礎疾患の根絶又は改善を意味する。また、治療上の利益は、基礎疾患に関連する生理学的症状の1つ又は複数を根絶又は改善することにより達成され、これにより患者が依然として基礎疾患に苦しんでいるにもかかわらず、患者に改善が観察される。予防上の利益のために、組成物は、特定の疾患を発症するリスクがある患者、又は疾患の診断がなされていない場合でも、この疾患の生理学的症状の1つ又は複数を報告する患者に投与され得る。
[63]「保護基」又は「Pg」という用語は、化合物上の他の官能基を反応させながら特定の官能性をブロック又は保護するために一般的に使用することができる置換基を指す。例えば、「アミノ保護基」は、化合物のアミノ官能性をブロック又は保護するアミノ基に結合した置換基である。好適なアミノ保護基としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t-ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)及び9-フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられるが、これらに限定されない。同様に、「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシ官能性をブロック又は保護するヒドロキシ基の置換基を指す。好適な保護基としては、アセチル及びシリルが挙げられるが、これらに限定されない。「カルボキシ保護基」とは、カルボキシ官能性をブロック又は保護するカルボキシ基の置換基を指す。一般的なカルボキシ保護基としては、-CHCHSOPh、シアノエチル、2-(トリメチルシリル)エチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、2-(p-トルエンスルホニル)エチル、2-(p-ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2-(ジフェニルホスフィノ)-エチル、ニトロエチルなどが挙げられる。保護基及びそれらの使用の一般的な説明については、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, JohnWiley& Sons, New York, 1991を参照のこと。
[64]本明細書で使用される「NH保護基」という用語は、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、パラ-ニトロベンジルカルボニル、オルト-ブロモベンジルオキシカルボニル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert-アミルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、パラ-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジル-オキシカルボニル、4-(フェニルアゾ)-ベンジルオキシカルボニル、2-フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1-ジメチルプロポキシ-カルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1-アダマンチルオキシカルボニル、8-キノリルオキシカルボニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、2-ニトロフェニルチオ、メタンスルホニル、パラ-トルエンスルホニル、N,N-ジメチルアミノメチレン、ベンジリデン、2-ヒドロキシベンジリデン、2-ヒドロキシ-5-クロロベンジリデン、2-ヒドロキシ-1-ナフチルメチレン、3-ヒドロキシ-4-ピリジルメチレン、シクロヘキシリデン、2-エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2-エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2-アセチルシクロヘキシリデン、3,3-ジメチル-5-オキシシクロ-ヘキシリデン、ジフェニルホスホリル、ジベンジルホスホリル、5-メチル-2-オキソ-2H-1,3-ジオキソール-4-イル-メチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル及びトリフェニルシリルを含むが、これらに限定されない。
[65]本明細書で使用される「C(O)OH保護基」という用語は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、1,1-ジメチルプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、パラ-ニトロベンジル、パラ-メトキシベンジル、ビス(パラ-メトキシフェニル)メチル、アセチルメチル、ベンゾイルメチル、パラ-ニトロベンゾイルメチル、パラ-ブロモベンゾイルメチル、パラ-メタンスルホニルベンゾイルメチル、2-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロフラニル、2,2,2-トリクロロ-エチル、2-(トリメチルシリル)エチル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、フタルイミドメチル、スクシンイミドメチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、ベンジルオキシメチル、メチルチオメチル、2-メチルチオエチル、フェニルチオメチル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、3-メチル-3-ブテニル、アリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル及びtert-ブチルメトキシフェニルシリルを含むが、これらに限定されない。
[66]本明細書で使用される「OH又はSH保護基」という用語は、ベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、4-ブロモベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2-トリブロモエトキシカルボニル、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2-(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2-(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2-フルフリルオキシカルボニル、1-アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、4-エトキシ-1-ナフチルオキシカルボニル、8-キノリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイル、ベンゾイル、メチル、tert-ブチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、3-メチル-3-ブテニル、アリル、ベンジル(フェニルメチル)、パラ-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2-メトキシエトキシメチル、2,2,2-トリクロロ-エトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、1-エトキシエチル、メタンスルホニル、パラ-トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル及びtert-ブチルメトキシフェニルシリルを含むが、これらに限定されない。
[67]本化合物には幾何異性体が存在し得る。本発明の化合物は、E又はZ配置の炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合を含み得、ここで、カーン・インゴルド・プレローグ順位則(Cahn-Ingold-Prelog Priority Rules)によって決定して、用語「E」は、より順位の高い置換基が炭素-炭素又は炭素-窒素二重結合の反対側にあることを表し、用語「Z」は、より順位の高い置換基が炭素-炭素又は炭素-窒素二重結合の同じ側にあることを表す。本発明の化合物は、「E」及び「Z」異性体の混合物として存在する場合もある。シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルの周りの置換基は、シス又はトランス配置であると呼ばれる。さらに本発明は、アダマンタン環系の周りの置換基配置から生じる種々の異性体及びそれらの混合物を企図するものである。アダマンタン環系内の単一の環の周りの2個の置換基は、Z又はE型の相対配置と呼ばれる。例えば、C. D. Jones, M. Kaselj, R. N. Salvatore, W. J. le Noble J. Org.Chem.1998, 63, 2758-2760を参照のこと。
[68]本発明の化合物は、R又はS型配置の不斉置換炭素原子を含む場合があり、「R」及び「S」という用語は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E,FundamentalStereochemistry, Pure Appl. Chem. (1976) 45, 13-10によって定義されている。R及びS配置が等量の不斉置換炭素原子を有する化合物は、それらの炭素原子においてラセミである。ある配置が他の配置よりも過剰な原子には、より多い量で、好ましくは約85~90%過剰、より好ましくは約95~99%過剰、さらにより好ましくは約99%を超える過剰で存在する配置を割り当てる。したがって、本発明は、ラセミ混合物、相対及び絶対立体異性体、並びに相対及び絶対立体異性体の混合物を含む。
同位体濃縮又は同位体標識化合物
[69]本発明の化合物は、自然界で最も豊富に見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する1つ又は複数の原子を含む同位体標識又は同位体濃縮形態で存在することができる。同位体は放射性又は非放射性同位体であり得る。水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、ヨウ素などの原子の同位体は、H、H、13C、14C、15N、18O、32P、35S、18F、36C及び125Iを含むが、これらに限定されない。これら及び/又は他の原子の他の同位体を含む化合物は、本発明の範囲内である。
[70]別の実施形態では、同位体標識化合物は、重水素(H)、トリチウム(H)又は14C同位体を含む。したがって、置換基が水素として表されている場合、重水素及びトリチウムなどの同位体同等物、特に重水素(D)も組み込まれる。本発明の同位体標識化合物は、当業者に周知の一般的な方法により調製することができる。そのような同位体標識化合物は、容易に入手可能な同位体標識試薬を非標識試薬のかわりに置き換えることにより、本明細書に開示される実施例及びスキームに開示される手順を実施することにより、簡便に調製することができる。場合によっては、化合物を同位体標識試薬で処理して通常の原子をその同位体と交換してもよく、例えば、水素は、DSO/DOなどの重水素酸の作用によって重水素に交換することができる。上記に加えて、関連する手順及び中間体は、例えば、Lizondo, Jら, Drugs Fut. 21(11), 1116(1996);Brickner, S Jら, J Med Chem, 39(3), 673(1996);Mallesham,Bら, Org Lett 5(7), 963(2003);PCT国際公開第1997010223号、国際公開第2005099353号、国際公開第1995007271号、国際公開第2006008754号;米国特許第7538189号;同7534814号;同7531685号;同7528131号;同7521421号;同7514068号;同7511013号;及び米国特許出願公開第20090137457号;同20090131485号;同20090131363号;同20090118238号;同20090111840号;同20090105338号;同20090105307号;同20090105147号;同20090093422号;同20090088416号;及び同20090082471号、に開示されており、これらの方法は参照により本明細書に組み込まれる。
[71]本発明の同位体標識化合物を結合アッセイにおける標準として使用して、TRK阻害剤の有効性を決定することができる。同位体含有化合物を医薬研究において使用して、化合物のインビボ代謝運命が、非同位体標識親化合物の作用機序及び代謝経路の評価により使用されてきた(Blakeら、J. Pharm. Sci. 64, 3, 367-391(1975))。このような代謝研究は、患者に投与されるインビボ活性化合物又は親化合物から生成される代謝物が毒性又は発がん性であることが証明されるため、安全で有効な治療薬の設計において重要である(Fosteら, Advances in Drug Research 14, 2-36,Academicpress, London, 1985; Katoら, J. Labelled Comp.Radiopharmaceut.,36(10): 927-932(1995);Kushnerら,Can. J. Physiol. Pharmacol, 77, 79-88(1999))。
[72]さらに、「ヘビードラッグ」と呼ばれる重水素化薬物などの非放射性同位体含有薬物は、TRK活性に関連する疾患及び状態の治療に使用することができる。化合物中に存在する同位体の量をその天然の存在度よりも増加させることを、濃縮と呼ぶ。濃縮量の例には、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、21、25、29、33、37、42、46、50、54、58、63、67、71、75、79、84、88、92、96から約100mol%までが含まれる。げっ歯類や犬を含む哺乳類においては、通常の原子の最大約15%が重同位体で置換され、数日~数週間維持されて、観察された悪影響は最小限のものである(Czajka D M及びFinkel A J, Ann. N. Y. Acad.Sci.1960 84: 770;Thomson J F, Ann. New York Acad. Sci196084: 736;Czakja D Mら、Am. J.Physiol.1961, 201: 357)。重水素によるヒトの体液中の15%~23%の高い急性置換は、毒性をもたらさないことが見出された(Blagojevic Nら、「Dosimetry &TreatmentPlanning for Neutron Capture Therapy」、ZamenhofR, SolaresG及びHarling O編、1994年、Advanced Medical Publishing, Madison Wis. 125-134;Diabetes Metab. 23: 251(1997))。
[73]薬物の安定同位体標識は、pKa及び脂溶性などの物理化学的特性を変化させる可能性がある。同位体置換がリガンド-受容体相互作用に関与する領域に影響を与える場合、これらの影響及び変化は、薬物分子の薬力学的応答に影響を与える可能性がある。安定な同位体標識分子の物理的特性の一部は非標識分子の物理的特性とは異なるが、1つの重要な例外、すなわち、重同位体の質量が増加するため、重同位体及び別の原子を含むどの結合も、軽同位体とその原子との間の同じ結合よりも強い、という例外を除いて、化学的及び生物学的特性は同一である。したがって、代謝又は酵素変換部位に同位体を組み込むと、非同位体化合物と比較して、薬物動態プロファイル又は有効性を場合により変化させる前記反応が遅くなる。
[74]実施形態(1)では、本発明は、式(I)
Figure 0007294677000014

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(Ia)
Figure 0007294677000015

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(Ib)
Figure 0007294677000016

を提供し、
Lは-(CRC1D1-、-(CRC1D1O(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)O(CRC1D1-、-(CRC1D1OC(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)NRB1(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)NRA1(CRC1D1-、及び-(CRC1D1NRA1S(O)(CRC1D1-から選択され、
は、アリール及びヘテロアリールから選択され、ここで、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Rは、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA2B2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2B2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2B2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2B2、-NRA2C(S)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)NRA2B2、-S(O)A2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2B2、-S(O)ORA2、-OS(O)A2、-NRA2S(O)B2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)NRA2B2、-S(O)(=NRE2)NRA2B2、-NRA2S(O)NRA2B2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2B2、-P(O)RA2B2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4B4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4B4、-NRA4C(S)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)NRA4B4、-S(O)A4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4B4、-S(O)ORA4、-OS(O)A4、-NRA4S(O)B4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)NRA4B4、-S(O)(=NRE4)NRA4B4、-NRA4S(O)NRA4B4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4B4、-P(O)RA4B4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
各RA1、RA2、RA3、RA4、RB1、RB2、RB3及びRB4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、各「RA1及びRB1」、「RA2及びRB2」、「RA3及びRB3」又は「RA4及びRB4」は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立的に選択される0、1、又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各RC1及び各RD1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、RC1及びRD1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立的に選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている、3~12員環を形成し;
各RE2、RE3及びRE4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Rは、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Ra1及び各Rb1は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立的に選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各Rc1及び各Rd1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立的に選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し;
各Re1は、水素、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から独立的に選択され;
各Rは、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はOH、CN、アミノ、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
各Ra2及び各Rb2は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立的に選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立的に選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し;
各Rc2及び各Rd2は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立的に選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立的に選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立的に選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し;
各Re2は、水素、CN、NO、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、-C(O)C1~4アルキル、-C(O)C3~10シクロアルキル、-C(O)OC1~4アルキル、-C(O)OC3~10シクロアルキル、-C(O)N(C1~4アルキル)、-C(O)N(C3~10シクロアルキル)、-S(O)1~4アルキル、-S(O)3~10シクロアルキル、-S(O)N(C1~4アルキル)及び-S(O)N(C3~10シクロアルキル)から独立的に選択され;
nは0、1、2、3及び4から選択され;
各rは、0、1、及び2から独立的に選択され;
各tは、0、1、2、3、及び4から独立的に選択され;
各uは、0、1、2、3、及び4から独立的に選択される)、
の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[75]別の実施形態(2)では、本発明は、RがHである、化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式(II)
Figure 0007294677000017

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IIa)
Figure 0007294677000018

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IIb)
Figure 0007294677000019

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)
、又はその薬学的に許容される塩を有する、
化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[76]別の実施形態(3)では、本発明は、Lが-NRA1C(O)-である、実施形態(2)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式III
Figure 0007294677000020

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IIIa)
Figure 0007294677000021

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IIIb)
Figure 0007294677000022

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりであり;
A1は水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキルから選択され、ここで、アルキル及びシクロアルキルは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている)、
を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[77]別の実施形態(4)では、本発明は、Lが結合である、実施形態(2)の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、化合物が、式IV
Figure 0007294677000023

(式中、
XがNであり、YがCである場合、式(IVa)
Figure 0007294677000024

を提供し、
XがCであり、YがNである場合、式(IVb)
Figure 0007294677000025

を提供し、
式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)
を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[78]別の実施形態(5)では、本発明は、Rが、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4B4、-NRA4S(O)B4、-NRA4S(O)NRA4B4から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[79]別の実施形態(6)では、本発明は、Rが、アリール及びヘテロアリールから選択され、ここで、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(1)~(5)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[80]別の実施形態(7)では、本発明は、Rが、フェニル及びピリジニルから選択され、ここで、フェニル及びピリジニルは、独立的に非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(6)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[81]別の実施形態(8)では、本発明は、Rがフェニルであり、ここで、フェニルは、ハロゲン、C1~10アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルキル、CN、NO及びOHから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(7)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[82]別の実施形態(9)では、本発明は、Rが、
Figure 0007294677000026

から選択される、実施形態(7)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[83]別の実施形態(10)では、本発明は、Rが、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、及びハロゲンから独立的に選択され、ここで、アルキル及びシクロアルキルは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(1)~(9)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[84]別の実施形態(11)では、本発明は、nが0及び1から選択される、実施形態(1)~(10)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[85]別の実施形態(12)では、本発明は、RA1が水素である、実施形態(1)~(11)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[86]別の実施形態(13)では、本発明は、各Rが、水素、C1~10アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-ORA3、-C(O)RA3及び-C(O)NRA3B3から独立的に選択され、ここで、アルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(1)~(12)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[87]別の実施形態(14)では、本発明は、Rが、
Figure 0007294677000027

から選択され、これらはそれぞれ、独立的に非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(13)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[88]別の実施形態(15)では、本発明は、Rが、ハロゲン、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、CN、NO、ヒドロキシル、メトキシ、Boc及びアリールから選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、及びアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、実施形態(14)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[89]別の実施形態(16)では、本発明は、Rが、ハロゲンである、実施形態(15)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
[90]別の実施形態(17)では、本発明は、
Figure 0007294677000028

Figure 0007294677000029

から選択される化合物及びその薬学的に許容される塩を提供する。
[91]別の実施形態(18)では、本発明は、実施形態(1)~(17)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
[92]別の実施形態(19)では、本発明は、TRKの阻害に応答する状態を治療、改善、又は予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、有効量の実施形態(1)~(17)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩又はその医薬組成物を、任意選択により第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。
[93]別の実施形態(20)では、本発明は、細胞増殖性障害を治療するための医薬品の調製における、実施形態(1)~(17)のいずれか1つの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
[94]その態様のさらに別のものでは、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を含むキット、並びに組成物を投与すべき病態、組成物の保存情報、投与情報、及び組成物の投与方法に関する指示を示すことからなる群から選択される1つ又は複数の形態の情報を含む指示を提供する。特定の一変形形態では、キットは、複数回投与形態の化合物を含む。
[95]その態様のさらに別のものでは、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩;及び包装材料を含む製造物品を提供する。一変形形態では、包装材料は、化合物を収容するための容器を含む。特定の一変形形態では、容器は、化合物を投与すべき病態、保存情報、投与情報、及び/又は化合物の投与方法に関する指示からなる群の1つ又は複数の要素を示すラベルを含む。別の変形形態では、製造物品は、複数回投与形態の化合物を含む。
[96]その態様のさらなるものでは、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む治療方法を提供する。
[97]その態様の別のものでは、TRKを本明細書に開示の化合物又はその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、TRKを阻害する方法を提供する。
[98]その態様のさらに別のものでは、インビボでTRKを阻害するために、本明細書に開示の化合物又はその薬学的に許容される塩を対象に存在させることを含む、TRKを阻害する方法を提供する。
[99]その態様のさらなるものでは、TRKを阻害する方法であって、インビボで第2の化合物に変換される第1の化合物を対象に投与することを含み、第2の化合物はインビボでTRKを阻害し、第2の化合物は、上記の実施形態及び変形形態のいずれか1つによる化合物である、方法を提供する。
[100]その態様の別のものでは、TRKが病態の病理及び/又は症候に寄与する活性を有する病態を治療する方法であって、本明細書に開示の化合物又はその薬学的に許容される塩を、病態に対して治療有効量で対象に存在させることを含む、方法を提供する。
[101]その態様のさらなるものでは、TRKが病態の病理及び/又は症候に寄与する活性を有する病態を治療する方法であって、インビボで第2の化合物に変換される第1の化合物を対象に投与することを含み、第2の化合物はインビボでTRKを阻害する、方法を提供する。本発明の化合物は、第1又は第2の化合物であり得ることに留意する。
[102]上記の各方法の一変形態様では、病態は、がん性過剰増殖性障害(例えば、脳腫瘍、肺癌、扁平上皮細胞癌、膀胱癌、胃癌、膵臓癌、乳癌、頭部癌、頸部癌、腎癌、腎臓癌、卵巣癌、前立線癌、大腸癌、類表皮癌、食道癌、精巣癌、婦人科系の癌及び甲状腺癌);非がん性過剰増殖性障害(例えば、皮膚の良性過形成(例えば乾癬)、再狭窄、及び良性前立腺肥大(BPH));膵炎;腎臓病;疼痛;胚盤胞着床妨害;脈管形成又は血管新生に関連する疾患の治療(例えば、腫瘍血管新生、関節リウマチなどの急性及び慢性炎症性疾患、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患、乾癬、湿疹、強皮症などの皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢関連黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、及び卵巣がん、乳がん、肺がん、膵臓がん、前立腺がん、結腸がん、類表皮がん);喘息;好中球の走化性(例えば、心筋梗塞及び脳卒中及び炎症性関節炎における再灌流障害);敗血症性ショック;免疫抑制が効果的であるT細胞媒介疾患(例えば、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、紅斑性狼瘡、多発性硬化症、関節リウマチの予防);アテローム性動脈硬化症;成長因子カクテルに対するケラチノサイト応答の阻害;慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及びその他の疾患からなる群から選択される。
[103]その態様の別のものでは、TRK遺伝子における変異が、例えば、黒色腫、肺癌、大腸癌、及びその他の腫瘍タイプを含む病態の病理及び/又は症候に寄与する病態を治療する方法を提供する。
[104]その態様のさらに別のものでは、本発明は、医薬品としての上記実施形態及び変形形態のいずれかの化合物の使用に関する。その態様のさらに別のものでは、本発明は、TRKを阻害するための医薬品の製造における、上記実施形態及び変形形態のいずれか1つによる化合物の使用に関する。
[105]その態様のさらなるものでは、本発明は、TRKが病態の病理及び/又は症候に寄与する活性を有する病態を治療するための医薬品の製造における、上記実施形態及び変形形態のいずれか1つによる化合物の使用に関する。
投与及び医薬組成物
[106]一般に、本開示の化合物は、当該技術分野において知られている通常の許容可能な様式のいずれかを介して、単独で、又は1つ若しくは複数の治療剤と組み合わせて、治療有効量で投与する。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢及び相対的健康、使用される化合物の効力、並びに当業者に知られている他の要因に応じて大きく異なり得る。例えば、腫瘍性疾患及び免疫系障害の治療のために、必要な投与量は、投与方法、治療を受ける特定の状態、及び所望の効果によってもまた異なる。
[107]一般に、約0.001~約100mg/kg体重、又は特に約0.03~2.5mg/kg体重の1日投与量で、満足のいく結果が全身的に得られることが示されている。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて指示された1日投与量は、約0.5mg~約2000mgの範囲、又はより詳細には約0.5mg~約1000mgの範囲で、例えば、1日4回までの分割用量で、又は徐放形態で好都合に投与してもよい。経口投与に好適な単位剤形は、約1~50mgの有効成分を含む。
[108]本開示の化合物は、任意の従来の経路により、例えば、経腸的に、例えば、経口的に、例えば、錠剤若しくはカプセルの形態で;非経口的に、例えば、注射用溶液若しくは懸濁液の形態で;又は局所に、例えば、ローション剤、ゲル剤、軟膏剤若しくはクリーム剤の形態で、又は経鼻若しくは座薬の形態で、医薬組成物として投与してもよい。
[109]遊離形態又は薬学的に許容される塩形態における本開示の化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせて含む医薬組成物は、混合、造粒、コーティング、溶解又は凍結乾燥プロセスによる従来の方法で製造し得る。例えば、本開示の化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は希釈剤と組み合わせて含む医薬組成物は、薬学的に許容される担体又は希釈剤と混合することにより従来の方法で製造し得る。経口投与用の単位剤形は、例えば、約0.1mg~約500mgの活性物質を含む。
[110]一実施形態では、医薬組成物は、等張水溶液などの懸濁液又は分散液を含む有効成分の溶液である。単独での又はマンニトールなどの担体と一緒での有効成分を含む凍結乾燥組成物の場合、分散液又は懸濁液は、使用前に調製することができる。医薬組成物は、滅菌されていてもよく、及び/又は保存剤、安定剤、湿潤剤又は乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節するための塩及び/又は緩衝剤などのアジュバントを含んでもよい。好適な保存剤としては、アスコルビン酸などの抗酸化剤、又はソルビン酸若しくは安息香酸などの殺菌剤が挙げられるが、これらに限定されない。溶液又は懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ゼラチンを含むがこれらに限定されない増粘剤、又は可溶化剤、例えばTween80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)をさらに含んでもよい。
[111]油中の懸濁液は、油成分として、注射目的で通例の植物油、合成油、又は半合成油を含んでもよい。例としては、酸成分として8~22個の炭素原子、又はいくつかの実施形態では12~22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸を含む液体脂肪酸エステルが挙げられる。好適な液体脂肪酸エステルとしては、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸又は対応する不飽和酸、例えばオレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシ酸及びリノール酸、が挙げられるがこれらに限定されず、所望であれば、抗酸化剤、例えばビタミンE、3-カロチン、又は3,5-ジ-tert-ブチル-ヒドロキシトルエンを含んでもよい。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、6個の炭素原子を有してもよく、一価又は多価、例えば一価、二価又は三価のアルコールであってもよい。好適なアルコール成分としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール若しくはペンタノール又はそれらの異性体、グリコール、及びグリセロールが挙げられるが、これらに限定されない。
[112]他の好適な脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、LABRAFIL(登録商標)M 2375(ポリオキシエチレングリセロール)、LABRAFIL(登録商標)M 1944 CS(アプリコット核油のアルコール分解により調製され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含む不飽和ポリグリコール化グリセリド)、LABRASOL(商標)(TCMのアルコーリシスにより調製され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含む飽和ポリグリコール化グリセリド、すべてGaKefosse、フランスから入手可能)、及び/又はMIGLYOL(登録商標)812(鎖長C8~C12の飽和脂肪酸のトリグリセリド、Huls AG、ドイツから)、及び植物油、例えば綿実油、アーモンド油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油、又は落花生油が挙げられるが、これらに限定されない。
[113]経口投与用の医薬組成物は、例えば、有効成分を1つ又は複数の固体担体と組み合わせてもよく、所望であれば、得られた混合物を造粒し、混合物又は顆粒を追加の賦形剤を包含して処理することにより錠剤又は錠剤コアを形成してもよい。
[114]好適な担体としては、糖、例えば、ラクトース、サッカロース、マンニトール又はソルビトール、セルロース製剤、及び/又はリン酸カルシウム、例えばリン酸三カルシウム又はリン酸水素カルシウムなどの充填剤、さらに、デンプン、例えばトウモロコシ、小麦、米又はジャガイモデンプン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、並びに/或いはポリビニルピロリドンなどの結合剤、及び/又は、所望であれば、上記のデンプン、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸又はアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤、が挙げられるが、これらに限定されない。追加の賦形剤としては、流動調節剤及び潤滑剤、例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸又はその塩、例えばステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム、及び/又はポリエチレングリコール、或いはその誘導体が挙げられる。
[115]錠剤コアには、とりわけ、アラビアガム(arable gum)、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタンを含み得る濃縮糖溶液、又は好適な有機溶媒若しくは溶媒混合物中のコーティング溶液、又は腸溶性コーティングの調製用に、アセチルセルロースフタレート又はヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなどの好適なセルロース調製物の溶液の使用により、好適な、任意選択により腸溶性のコーティングを提供し得る。染料又は顔料は、例えば識別の目的で、又は有効成分の異なる用量を示すために、錠剤又は錠剤コーティングに添加してもよい。
[116]経口投与用の医薬組成物には、ゼラチンを含むハードカプセル、又はゼラチン、及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤を含むソフトシールカプセルも含まれ得る。ハードカプセルは、例えば、コーンスターチなどの充填剤、結合剤、及び/又はタルク若しくはステアリン酸マグネシウムなどの流動促進剤、及び任意選択で、安定剤との混合体で、顆粒の形態で有効成分を含有してもよい。ソフトカプセルでは、有効成分は、脂肪油、パラフィン油若しくは液体ポリエチレングリコール又はエチレン若しくはプロピレングリコールの脂肪酸エステルなどの好適な液体賦形剤中に溶解又は懸濁してもよく、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型の安定剤及び清浄剤もまた添加してもよい。
[117]直腸投与に好適な医薬組成物は、例えば、有効成分と座薬基剤との組合せを含む座薬である。好適な座薬基剤は、例えば、天然若しくは合成のトリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコール又は高級アルカノールである。
[118]非経口投与に好適な医薬組成物は、水溶性形態の有効成分、例えば水溶性塩の水溶液、又は、増粘物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール及び/又はデキストラン、及び所望であれば、安定剤を含む水性注射懸濁液を含んでもよい。有効成分は、任意選択により賦形剤と一緒に、凍結乾燥物の形態であってもよく、非経口投与の前に、好適な溶媒を添加することにより溶液に調製することができる。例えば、非経口投与に使用されるような溶液を、輸液として使用することもできる。注射用製剤の製造は、例えばアンプル又はバイアルへの充填及び容器の密封と同様に、通常無菌条件下で実施する。
[119]本開示はまた、組合せ医薬、例えばa)遊離形態又は薬学的に許容される塩形態の本明細書に開示された本開示の化合物である第1の薬剤、及びb)少なくとも1つの助剤を含むキットを提供する。キットは、その投与に関する指示書を含むことができる。
併用療法
[120]本開示の化合物又は薬学的に許容される塩は、単独療法として、又は他の治療剤(複数可)と一緒に投与し得る。
[121]例えば、本明細書に記載の化合物の1つの治療有効性は、アジュバントの投与により強化され得る(すなわち、アジュバントそれ自体は、最小限の治療上の利益しか有することができないが、別の治療剤と組み合わせて、個体に対する全体的な治療上の利益が強化される)。又は、単に例示として、個体が経験する利益は、治療上の利益をやはり有する別の治療剤とともに本明細書に記載の化合物の1つを投与することにより増大し得る。単に例示として、本明細書に記載の化合物の1つの投与を伴う痛風の治療では、痛風に対する別の治療剤を個体に提供することによっても、治療上の利益が増加する場合がある。又は、単に例示として、本明細書に記載の化合物の1つが投与されたときに個体が経験する副作用の1つが悪心である場合、化合物と組み合わせて抗悪心剤を投与することが適切であり得る。又は、追加の療法(複数可)としては、理学療法、心理療法、放射線療法、患部への湿布の適用、休息、食事の変更などが挙げられるが、これらに限定されない。治療を受ける疾患、障害又は状態に関係なく、個体が経験する全体的な利益は2つの療法の相加的なものであり得るか、又は個体は相乗的な利益を経験し得る。
[122]本明細書に記載の化合物を他の治療剤と組み合わせて投与する場合、本明細書に記載の化合物は、他の治療剤と同じ医薬組成物として投与してもよく、又は物理的及び化学的特性が異なるため、異なる経路によって投与してもよい。例えば、本明細書に記載の化合物は、経口投与してその良好な血中濃度を生成し、維持してもよく、他の治療剤は静脈内投与してもよい。したがって、本明細書に記載の化合物は、他の治療剤と同時に、連続して、又は別々に投与してもよい。
[123]式(I)を有する化合物は、アルキル化剤、血管新生阻害剤、抗体、代謝拮抗剤、抗有糸分裂剤、抗増殖剤、抗ウイルス剤、オーロラキナーゼ阻害剤、他のアポトーシス促進剤(例えば、Bcl-xL、Bcl-w及びBfl-1阻害剤)、死受容体経路の活性化剤、Bcr-Ablキナーゼ阻害剤、BiTE(二重特異性T細胞エンゲージャー(Bi-Specific T cell Engager))抗体、抗体薬物複合体、生体応答修飾物質、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、細胞周期阻害剤、シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤、DVD、白血病ウイルス癌遺伝子ホモログ(ErbB2)受容体阻害剤、成長因子阻害剤、熱ショックタンパク質(HSP)-90阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤、ホルモン療法、免疫剤、アポトーシスタンパク質(IAP)の阻害剤、挿入抗生物質、キナーゼ阻害剤、キネシン阻害剤、Jak2阻害剤、哺乳動物ラパマイシン標的タンパク質阻害剤、マイクロRNA、マイトジェン活性化細胞外シグナル制御キナーゼ阻害剤、多価結合タンパク質、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、ポリADP(アデノシン二リン酸)-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、プラチナ化学療法剤、ポロ様キナーゼ(Plk)阻害剤、ホスホイノシチド-3キナーゼ(PI3K)阻害剤、プロテアソーム阻害剤、プリンアナログ、ピリミジンアナログ、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、レチノイド/デルトイド、植物アルカロイド、低分子阻害性リボ核酸(siRNA)、トポイソメラーゼ阻害剤、ユビキチンリガーゼ阻害剤など、及びこれらの薬剤の1つ又は複数との組合せ、とともに使用する場合、有用であることが予想される。
[124]式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を合成するための種々の方法を開発することができる。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を合成する代表的な方法は、実施例において提供されている。しかし、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、他者が考案し得る他の合成経路によっても合成し得ることに留意する。
[125]式(I)の特定の化合物は、化合物に特定の立体化学を与える他の原子と結合した原子(例えば、キラル中心)を有することが容易に認識される。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の合成により、異なる立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)の混合物が生成される場合があることが認識されている。特定の立体化学が明記されていない限り、化合物の列挙は、すべての可能な異なる立体異性体を包含することを意図している。
[126]式(I)の化合物はまた、例えば、少なくとも1つの化合物の遊離塩基形態を、薬学的に許容される無機酸又は有機酸と反応させることにより、薬学的に許容される酸付加塩として調製することができる。或いは、式(I)の少なくとも1つの化合物の薬学的に許容される塩基付加塩は、例えば、少なくとも1つの化合物の遊離酸形態を、薬学的に許容される無機塩基又は有機塩基と反応させることにより調製することができる。式(I)の化合物の薬学的に許容される塩の調製に好適な無機酸及び有機酸及び無機塩基及び有機塩基は、本出願の定義セクションに記載されている。或いは、式(I)の化合物の塩形態は、出発物質又は中間体の塩を使用して調製することができる。
[127]式(I)の化合物の遊離酸形態又は遊離塩基形態は、対応する塩基付加塩形態又は酸付加塩形態から調製することができる。例えば、酸付加塩形態の式(I)の化合物は、好適な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することにより、その対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の式(I)の化合物は、例えば好適な酸(例えば塩酸など)で処理することにより、その対応する遊離酸に変換することができる。
[128]式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のN-オキシドは、当業者に知られている方法により調製することができる。例えば、式(I)の化合物の非酸化形態を、好適な不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素)中、約0~80℃で、酸化剤(例えば、トリフルオロ過酢酸、過マレイン酸、過安息香酸、過酢酸、メタクロロ過安息香酸など)で処理することにより、N-オキシドを調製することができる。或いは、式(I)の化合物のN-オキシドは、適切な出発物質のN-オキシドから調製することができる。
[129]非酸化形態の式(I)の化合物は、例えば、好適な不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール、水性ジオキサンなど)中、0~80℃で、還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン、三臭化リンなど)で処理することにより、式(I)の化合物のN-酸化物から調製することができる。
[130]式(I)の化合物の保護誘導体は、当業者に知られている方法により作製することができる。保護基の作製及びそれらの除去に適用可能な技術の詳細な説明は、T. W. Greene, Protecting Groups in Organic Synthesis, 第3版, John Wiley & Sons, Inc. 1999に見出すことができる。
[131]本明細書で使用する場合、これらのプロセス、スキーム、及び実施例で使用される記号及び規則は、現代科学の文献、例えば、Journal of the American Chemical Society又はJournalofBiological Chemistryにおいて使用されるものと一致している。標準的な1文字又は3文字の略語は、一般的にアミノ酸残基を命名するために使用し、特記しない限りL配置であると想定される。特記しない限り、すべての出発材料は市販の業者から入手し、さらに精製することなく使用した。例えば、実施例において、及び明細書の全体にわたって以下の略語を使用し得る、すなわち、g(グラム);mg(ミリグラム);L(リットル);mL(ミリリットル);μL(マイクロリットル);psi(1平方インチあたりのポンド);M(モル濃度);mM(ミリモル濃度);i.v.(静脈内);Hz(ヘルツ);MHz(メガヘルツ);mol(モル);mmol(ミリモル);rt(室温);min(分);h(時間);mp(融点);TLC(薄層クロマトグラフィー);Rt(保持時間);RP(逆相);MeOH(メタノール);i-PrOH(イソプロパノール);TEA(トリエチルアミン);TFA(トリフルオロ酢酸);TFAA(トリフルオロ無水酢酸);THF(テトラヒドロフラン);DMSO(ジメチルスルホキシド);EtOAc(酢酸エチル);DME(1,2-ジメトキシエタン);DCM(ジクロロメタン);DCE(ジクロロエタン);DMF(N,N-ジメチルホルムアミド);DMPU(N,N’-ジメチルプロピレンウレア);CDI(1,1-カルボニルジイミダゾール);IBCF(クロロギ酸イソブチル);HOAc(酢酸);HOSu(N-ヒドロキシスクシンイミド);HOBT(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール);EtO(ジエチルエーテル);EDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩);BOC(tert-ブチルオキシカルボニル);FMOC(9-フルオレニルメトキシカルボニル);DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド);CBZ(ベンジルオキシカルボニル);Ac(アセチル);atm(気圧);TMSE(2-(トリメチルシリル)エチル);TMS(トリメチルシリル);TIPS(トリイソプロピルシリル);TBS(t-ブチルジメチルシリル);DMAP(4-ジメチルアミノピリジン);Me(メチル);OMe(メトキシ);Et(エチル);tBu(tert-ブチル);HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);BOP(ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド);TBAF(テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオライド);m-CPBA(メタクロロ過安息香酸)。
[132]エーテル又はEtOとは、ジエチルエーテルを指す;ブラインとは、NaClの飽和水溶液を指す。特に指示がない限り、特に指定のない限り、すべての温度は℃(摂氏)で表す。特記しない限り、すべての反応は室温で不活性雰囲気下で行った。
[133]H NMRスペクトルは、Varian Mercury Plus 400で記録した。化学シフトは、100万分率(ppm)で表す。結合定数は、ヘルツ(Hz)単位である。分裂パターンは、見かけ上の多重度を表し、s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、m(多重線)、及びbr(幅広線)として示す。
[134]低解像度質量スペクトル(MS)及び化合物純度データは、エレクトロスプレーイオン化(ESI)光源、UV検出器(220及び254nm)、並びに蒸発光散乱検出器(ELSD)を備えたShimadzu LC/MSシングル四重極型システムで取得した。薄層クロマトグラフィーは、0.25mmのSuperchemgroupシリカゲルプレート(60F-254)にて、UV光、5%リンモリブデン酸エタノール溶液、ニンヒドリン、又はp-アニスアルデヒド溶液を用いて可視化して実施した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(200~300メッシュ、Branch of Qingdao Haiyang Chemical Co., Ltd)で実施した。
合成スキーム
[135]式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、様々な反応スキームに従って合成してもよい。いくつかの例示的なスキームは、以下及び実施例で提供される。他の反応スキームは、本開示を考慮して当業者によって容易に考案され得る。
[136]本明細書で以降記載される反応において、反応性官能基、例えばヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、チオ基又はカルボキシ基を、これらが最終生成物において望ましい場合、反応へのそれらの望ましくない関与を回避するために、保護する必要があり得る。従来の保護基を標準的な慣行に従って使用してもよく、例えば、T.W. Greene及びP. G. M. Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」JohnWiley and Sons, 1991における保護基を参照されたい。
[137]本発明の化合物を調製するための合成方法は、以下のスキーム及び実施例において示す。出発材料は、市販されており、又は当技術分野で知られている手順、又は本明細書で示す手順に従って作製し得る。
[138]以下のスキームに示す中間体は、文献で知られているか、又は当業者によく知られている様々な方法によって調製し得る。
[139]実例として、本開示の式IIの化合物は、スキーム1に示されるように調製することができる。市販されているか又は文献で知られている中間体IVから出発する。VIは、置換反応によりIVと中間体Vとをカップリングさせることによって調製する。亜鉛末やNHClなどの標準的な条件下でVIを還元することにより、VIIを得る。最後に、カップリング試薬の存在下でVIIをRCOOHと反応させるか、又はCDIと反応させた後、アミノ置換することによって、式IIの化合物を調製することができる。
Figure 0007294677000030
[140]実例として、本開示の式IIIの化合物の合成手法の1つについてスキーム2に概要を記す。スキームに示すように、中間体IXは、置換反応により市販のVIIIと中間体Vとをカップリングさせることによって調製する。エステルIXの加水分解により、カルボン酸Xが得られる。式IIIの中間体は、逐次縮合及び分子内環化反応などの転換によって、Xから得ることができる。
Figure 0007294677000031
[141]式Vの中間体の調製の実例として、式Vaの化合物の1つの合成経路をスキーム3に示す。市販されているか又は文献で知られているVa-Aから出発する。ラクトンVa-Bは、Va-Aを(S)-2-(クロロメチル)オキシランで処理することにより調製することができる。Va-Bの加水分解により、式Va-Cの化合物が得られ、これをさらにVa-Dに転換することができる。Va-Dの酸化により、アルデヒドVa-Eが得られる。中間体Va-Hは、アルデヒドVa-Eをウィッティヒ試薬と反応させ、続いてエステルの加水分解及びアルケンのヒドロホウ素化-酸化を行うことによって調製することができる。Va-Hの遊離ヒドロキシル基を保護することにより、式Va-Iの化合物が得られ、これを、クルチウス転位によってVa-Jにさらに転換することができる。中間体Va-Mは、Va-Jの保護基の開裂、Va-Lのヒドロキシル基のメシル化、及び塩基の存在下での分子内環化の3工程シーケンスを介して得ることができる。最後に、Va-Mの脱保護によって式Vaの化合物がもたらされる。
Figure 0007294677000032
[142]場合によっては、上記の反応スキームを実施する順序を変えて、反応を促進したり、不必要な反応生成物を回避したりしてもよい。以下の実施例は、本発明がより完全に理解されるように提供されている。これらの実施例は例示にすぎず、決して本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
実施例1
[143](S)-N-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(1)
Figure 0007294677000033
[144](1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン(1a)
[145]THF(40mL)中の2-(2,5-ジフルオロフェニル)アセトニトリル(5.00g、32.7mmol)及び(S)-2-(クロロメチル)オキシラン(4.50g、49.0mmol)の溶液に、NaHMDS(42.0ml、81.8mmol)を、-20℃にて滴加した。この混合物を、15℃で3時間撹拌した。反応を水でクエンチし、濃縮した。混合物にEtOH(30mL)及びKOH(5.50g、38.2mmol)を加え、80℃で一晩撹拌した。混合物を濃HClでpH=2~3に調整し、次に60℃で2時間撹拌した。混合物をEtOAcで抽出した。有機相を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上で溶出して精製し、表題化合物(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン(1a)を得た。MS-ESI(m/z):211[M+1]
[146](1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1b)
[147]MeOH/THF(16/16mL)中の(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン(1a)(4.20g、20.0mmol)の溶液に、LiOH(4.20g、100mmol)を、室温にて加えた。室温にて3時間撹拌した後、反応を水でクエンチし、6N HClでpH=4~5に調整した。混合物をEtOAc(4×80mL)で抽出した。抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1b)の粗生成物を得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。MS-ESI(m/z):229[M+1]
[148]エチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(1c)
[149]DMF(5mL)中の(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1b)(100mg、0.439mmol)、KHCO(57.0mg,0.570mmol)及びEtBr(144mg、1.32mmol)の混合物を、23℃で4時間撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、エチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(1c)の粗生成物を得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。MS-ESI(m/z):257[M+1]
[150]エチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ホルミルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1d)
[151]DCM(4mL)中のエチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロパン-1-カルボキシレート(1c)(98.0mg、0.380mmol)の溶液に、DMP(243mg、0.570mmol)を、室温にて加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液でクエンチした。混合物をDCMで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、溶媒を濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(10:1)により溶出して精製し、表題化合物エチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ホルミルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1d)を得た。MS-ESI(m/z):255[M+1]
[152]エチル(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1e)
[153]DCM(3mL)中のエチル(1R,2S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ホルミルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1d)(100mg、0.394mmol)及びヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム(207mg、0.512mmol)の溶液に、t-BuOK(62.0mg、0.552mmol)を、0℃にて加えた。混合物を、0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、エチル(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1e)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。
[154](1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボン酸(1f)
[155]MeOH(1mL)中のエチル(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボキシレート(1e)(99.3mg、0.394mmol)とNaOH(158mg、3.94mmol)との混合物を、55℃にて4時間撹拌した。反応を水でクエンチし、DCMで洗浄した。水層をHClによりpH=3~4に酸性化した。混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、溶媒を濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(5:1)により溶出して精製し、表題化合物(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボン酸(1f)を得た。MS-ESI(m/z):225[M+1]
[156](1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1g)
[157]THF(1ml)中の(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-ビニルシクロプロパン-1-カルボン酸(1f)(30.0mg、0.134mmol)の溶液に、THF中のBH(0.33mL、0.33mmol)の溶液を、0°Cにて滴加した。混合物を、室温で0.2時間撹拌した。次に、NaOH(6N、0.2mL)及びH(30%、152mg、1.34mmol)を、混合物に、室温にて加え、室温にて20分間撹拌した。反応を水でクエンチし、DCMで洗浄した。水層をHClによりpH=3~4に酸性化した。混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、溶媒を濃縮して、(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1g)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):243[M+1]
[158](1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1h)
[159]DCM/DMF(4mL/2mL)中の(1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1g)(385mg、1.60mmol)の溶液に、TBSCl(483mg、3.20mmol)及びイミダゾール(433mg、6.40mmol)を、0℃で加えた。混合物を20℃で一晩撹拌し、濃縮した。混合物を飽和NaCO水溶液(30mL)で希釈し、混合物をEtOAcで洗浄した。水層をHClでpH=3~4に酸性化し、EtOAcで抽出した。抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、(1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1h)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):357[M+1]
[160]ベンジル((1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)カルバメート(1i)
[161]トルエン(8mL)中の(1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロパン-1-カルボン酸(1h)(383mg、1.08mmol)及びBnOH(1.17g、10.8mmol)の溶液に、DPPA(446mg、1.62mmol)及びTEA(273mg、2.70mmol)を、室温にて加えた。混合物を85℃で一晩撹拌した。反応を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、溶媒を濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(20:1)により溶出して精製し、表題化合物ベンジル((1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)カルバメート(1i)を得た。MS-ESI(m/z):462[M+1]
[162]ベンジル((1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート(1j)
[163]THF(1mL)中のベンジル((1R,2R)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)カルバメート(1i)(15.0mg、0.033mmol)の溶液に、TBAF(1M、0.16mL)を、室温にて加えた。この混合物を、25℃で1時間撹拌した。反応を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、ベンジル((1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート(1j)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):348[M+1]
[164]2-((1R,2R)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)エチルメタンスルホネート(1k)
[165]DCM(2mL)中のベンジル((1R,2R)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート(1j)(246mg、0.710mmol)及びMsCl(122mg、1.06mmol)の溶液に、TEA(180mg、1.76mmol)を、0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応を水でクエンチし、混合物をDCMで抽出した。抽出物を1N HCl、水及びブラインで順次洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、2-((1R,2R)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)エチルメタンスルホネート(1k)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):426[M+1]
[166]ベンジル(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(1l)
[167]DMF(6mL)中の2-((1R,2R)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-(2,5-ジフルオロフェニル)シクロプロピル)エチルメタンスルホネート(1k)(302mg、0.710mmol)の溶液に、NaH(油中60%、43mg)を、0℃にて加えた。混合物を、25℃で0.5時間撹拌した。反応を水でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出し、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(15:1~10:1)により溶出して精製し、表題化合物ベンジル(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(1l)を得た。MS-ESI(m/z):330[M+1]
[168](1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1m)
[169]MeOH/CHCN(0.1mL/0.5mL)中のベンジル(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-カルボキシレート(1l)(40.0mg、0.122mmol)と濃塩酸(1mL)との混合物を、60℃で一晩撹拌した。混合物をNaOH水溶液でpH=10にして塩基性化し、水相をDCMで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1m)の粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):196[M+1]
[170]5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1n)
[171]5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1n)を、米国特許出願公開第2017/0281632号(A1)に記載された方法に従って調製した。MS-ESI(m/z):199[M+1]
[172]5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1o)
[173]DMF(1.5mL)中の(1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1m)(27mg、0.138mmol)及びTEA(35mg、0.345mmol)の溶液に、5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1n)(36mg、0.18mmol)を、室温にて加えた。混合物をN雰囲気下で、50℃にて1.5時間撹拌した。反応を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(1.5:1)により溶出して精製し、表題化合物5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1o)を得た。MS-ESI(m/z):358[M+1]
[174]5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン(1p)
[175]EtOH/HO(1mL/1mL)中の5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1o)(15mg、0.042mmol)、NHCl(23mg、0.42mmol)及びFe粉末(12mg、0.21mmol)の混合物を、70℃で1時間加熱した。反応を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でDCM/MeOH(25:1)により溶出して精製し、表題化合物5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン(1p)を得た。MS-ESI(m/z):328[M+1]
[176](S)-N-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(1)
[177]DCM(3mL)中の5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン(1p)(11mg、0.035mmol)の溶液に、CDI(11mg、0.070mmol)を室温にて加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次に、(S)-ピロリジン-3-オール(6.0mg、0.070mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。反応を水でクエンチした。混合物をDCM(3×10mL)で抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でDCM/MeOH(20:1)により溶出して精製し、表題化合物(S)-N-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(1)を得た。MS-ESI(m/z):441[M+1]
実施例2
[178](S)-N-(5-((1R,5S)-1-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(2)
Figure 0007294677000034
[179]表題化合物(S)-N-(5-((1R,5S)-1-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(2)を、2-(2,5-ジフルオロフェニル)-アセトニトリルを2-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)アセトニトリルで置き換えて、1の合成方法に従って調製した。MS-ESI(m/z):457[M+1]
実施例3
[180](R)-N-(5-((1R,5S)-1-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(3)
Figure 0007294677000035
[181]表題化合物(R)-N-(5-((1R,5S)-1-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(3)を、2-(2,5-ジフルオロフェニル)-アセトニトリル及び(S)-ピロリジン-3-オールを2-(2-クロロ-5-フルオロフェニル)アセトニトリル及び(R)-ピロリジン-3-オールで置き換えて、1の合成方法に従って調製した。MS-ESI(m/z):457[M+1]
実施例4
[182](S)-N-(6-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(4)
Figure 0007294677000036
[183]表題化合物(S)-N-(6-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキサミド(4)を、5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1n)を6-クロロ-3-ニトロイミダゾ[1,2-b]ピリダジンに置き換えて、1の合成方法に従って調製した。MS-ESI(m/z):441[M+1]
実施例5
[184]2-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-5-イソプロピル-1,3,4-オキサジアゾール(5)
Figure 0007294677000037
[185]エチル5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレート(5a)
[186]表題化合物エチル5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレート(5a)を、5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(1n)をエチル5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレートに置き換えて、1oの合成方法に従って調製した。MS-ESI(m/z):385[M+1]
[187]5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボン酸(5b)
[188]MeOH(30mL)中のエチル5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボキシレート(5a)(1.22g、3.18mmol)とLiOH(763mg、31.8mmol)との混合物を、70°Cで一晩撹拌した。反応混合物を水で希釈し、HClでpH=6に酸性化した。混合物をDCMで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボン酸(5b)を得て、これを次の工程に直接使用した。MS-ESI(m/z):357[M+1]
[189]イソブチロヒドラジド(5c)
[190]イソブチロヒドラジド(5c)は、国際公開第2016/097869号に記載された方法に従って調製した。
[191]5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-N’-イソブチリルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボヒドラジド(5d)
[192]DMF(10mL)中のイソブチロヒドラジド(5c)(233mg、1.68mmol)、5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボン酸(5b)(300mg、0.842mmol)、DIPEA(435mg、3.37mmol)及びHATU(480mg、1.26mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(1:1)により溶出して精製し、表題化合物5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-N’-イソブチリルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボヒドラジド(5d)を得た。MS-ESI(m/z):441[M+1]
[193]2-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-5-イソプロピル-1,3,4-オキサジアゾール(5)
[194]DCM(2mL)中の5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-N’-イソブチリルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボヒドラジド(5d)(70.0mg、0.160mmol)の溶液に、ピリジン(29mg、0.37mmol)を、0°Cにて加えた。反応混合物に、-10℃にてTfO(95mg、0.34mmol)を加えた。混合物を-10℃で1時間撹拌し、次に0℃に温め、0℃で1時間撹拌した。反応を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上でPE/EtOAc(1:4)により溶出して精製し、表題化合物2-(5-((1R,5S)-1-(2,5-ジフルオロフェニル)-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-5-イソプロピル-1,3,4-オキサジアゾール(5)を得た。MS-ESI(m/z):423[M+1]
[195]実施例1~5について記載したのと本質的に同じ手順に従って、又は同様の合成方法又は戦略を使用して、表1に列記した実施例6~43を調製した。実施例6~43の構造式及び名称を表1に示す。
Figure 0007294677000038

Figure 0007294677000039

Figure 0007294677000040

Figure 0007294677000041

Figure 0007294677000042

Figure 0007294677000043
生物活性
[196]MTS試験キットはPromega(Madison、WI、USA)から購入した。RPMI-1640、ウシ胎児血清、ペニシリン-ストレプトマイシンはGibco(San Francisco、California、USA)から購入した。ジメチルスルホキシド(DMSO)及びピューロマイシンは、Sigma(St.Louis.、MO、USA)から購入した。マウスインターロイキン-3(IL-3)は、Cell Signaling Technology(Boston、Massachusetts、USA)から購入した。
[197]化合物が細胞内のTRKの活性を阻害できるかどうかを調べるために、KM12細胞を使用した機序ベースアッセイを開発した。このアッセイでは、KM12細胞増殖の阻害によりTRKの阻害を検出した。KM12細胞を培養フラスコで培養し、10%ウシ胎児血清を添加したRPMI-1640において40~80%コンフルエントにした。細胞を収集し、1000細胞/ウェルにて96ウェルプレートにプレーティングした。プレートを37℃にて5%COで4時間インキュベートした。化合物をプレートに添加し、最終化合物濃度は10000、3333.3、1111.1、270.4、123.5、41.2、13.7、4.6及び1.5nMであった。KM12細胞について、プレートを、37℃にて5%COで、72時間置いた。20μlのMTS/100μlの培地混合液を各ウェルに加え、プレートをちょうど2時間インキュベートした。ウェルあたり25μlの10%SDSを加えることにより、反応を停止する。490nm及び650nm(基準波長)の吸光度を測定する。IC50は、GraphPad Prism 5.0を使用して計算した。
[198]化合物が細胞内のTRK融合変異の活性を阻害できるかどうかを調べるために、TRKのがん遺伝子再構成又は遺伝子変異(TPM3-TRKA、TPM3-TRKA-G595R、AFAP1-TRKB、ETV6-TRKC及びETV6-TRKC-G623R)を安定的に過剰発現する、遺伝子操作されたBa/F3細胞株を使用した機序ベースアッセイを開発した。このアッセイでは、遺伝子操作されたBa/F3細胞の細胞増殖阻害により、TRK融合変異の阻害を検出した。遺伝子操作されたBa/F3細胞を培養フラスコで培養し、10%ウシ胎児血清、2ug/mLピューロマイシンを補充したRPMI-1640において40~80%コンフルエントにした。細胞を収集し、所望の細胞密度(Ba/F3-TPM3-TRKA:3×104/mL、Ba/F3-TPM3-TRKA-G595R:1×105/mL、Ba/F3-AFAP1-TRKB:1×105/mL、Ba/F3-ETV6-TRKC:3×104/mL、Ba/F3-ETV6-TRKC-G623R:3×104/mL)にて96ウェルプレートにプレーティングした。プレートを37℃にて5%COで4時間インキュベートした。次に化合物をプレートに加え、最終化合物濃度は10000、3333、1111、270、123、41.2、13.7、4.6及び1.5nMであった。プレートを37℃にて5%COで72時間インキュベートした。20μlのMTS/100μlの培地混合液を各ウェルに加え、プレートを37℃にて5%COでちょうど2時間インキュベートした。ウェルあたり25μlの10%SDSを加えることにより、反応を停止させた。490nm及び650nm(基準波長)の吸光度を測定した。IC50は、GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを使用して計算した。
[199]上記のように調製した選択化合物を、本明細書に記載の生物学的手順に従ってアッセイした。結果を表2に示す。
Figure 0007294677000044

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 0007294677000045

    [式中、
    XがNであり、YがCである場合、式(Ia)
    Figure 0007294677000046

    を提供し、
    XがCであり、YがNである場合、式(Ib)
    Figure 0007294677000047

    を提供し、
    Lは、-(CRC1D1-、-(CRC1D1O(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)O(CRC1D1-、-(CRC1D1OC(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1C(O)NRA1(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1NRA1C(O)NRB1(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)(CRC1D1-、-(CRC1D1S(O)NRA1(CRC1D1-、及び-(CRC1D1NRA1S(O)(CRC1D1-から選択され、
    は、アリール及びヘテロアリールから選択され、ここで、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    各Rは、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA2B2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2B2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2B2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2B2、-NRA2C(S)NRA2B2、-NRA2C(=NRE2)NRA2B2、-S(O)A2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2B2、-S(O)ORA2、-OS(O)A2、-NRA2S(O)B2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)NRA2B2、-S(O)(=NRE2)NRA2B2、-NRA2S(O)NRA2B2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2B2、-P(O)RA2B2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基置換されており、
    は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4B4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4B4、-NRA4C(S)NRA4B4、-NRA4C(=NRE4)NRA4B4、-S(O)A4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4B4、-S(O)ORA4、-OS(O)A4、-NRA4S(O)B4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)NRA4B4、-S(O)(=NRE4)NRA4B4、-NRA4S(O)NRA4B4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4B4、-P(O)RA4B4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    各RA1、RA2、RA3、RA4、RB1、RB2、RB3、及びRB4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、各「RA1及びRB1」、「RA2及びRB2」、「RA3及びRB3」又は「RA4及びRB4」は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1、又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し、
    各RC1及び各RD1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、RC1及びRD1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている、3~12員環を形成し、
    各RE2、RE3及びRE4は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、ORa1、SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    各Rは、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    各Ra1及び各Rb1は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し、
    各Rc1及び各Rd1は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1、又は2個のヘテロ原子を含み、1、2、又は3個のR基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し、
    各Re1は、水素、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から独立して選択され、
    各Rは、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はOH、CN、アミノ、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    各Ra2及び各Rb2は、水素、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている4~12員のヘテロ環式環を形成し、
    各Rc2及び各Rd2は、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、ジ(C1~10アルキル)アミノ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、及びヘテロアリール-C1~4アルキルから独立して選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される少なくとも1つの置換基で置換されており、
    或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している炭素原子(複数可)と一緒に、酸素、硫黄、及び窒素から独立して選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含み、ハロゲン、CN、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、OH、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、C1~10アルキルチオ、C3~10シクロアルキルチオ、アミノ、C1~10アルキルアミノ、C3~10シクロアルキルアミノ、及びジ(C1~10アルキル)アミノから独立して選択される1又は2個の置換基で任意選択で置換されている3~12員環を形成し、
    各Re2は、水素、CN、NO、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルコキシ、-C(O)C1~4アルキル、-C(O)C3~10シクロアルキル、-C(O)OC1~4アルキル、-C(O)OC3~10シクロアルキル、-C(O)N(C1~4アルキル)、-C(O)N(C3~10シクロアルキル)、-S(O)1~4アルキル、-S(O)3~10シクロアルキル、-S(O)N(C1~4アルキル)及び-S(O)N(C3~10シクロアルキル)から独立して選択され、
    nは0、1、2、3、及び4から選択され、
    各rは、0、1、及び2から独立して選択され、
    各tは、0、1、2、3、及び4から独立して選択され、
    各uは、0、1、2、3、及び4から独立して選択される。]
  2. がHである、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、前記化合物が、式(II)
    Figure 0007294677000048

    (式中、
    XがNであり、YがCである場合、式(IIa)
    Figure 0007294677000049

    を提供し、
    XがCであり、YがNである場合、式(IIb)
    Figure 0007294677000050

    を提供し、
    式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)
    又はその薬学的に許容される塩を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. Lが-NRA1C(O)-である、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、前記化合物が、式(III)
    Figure 0007294677000051

    (式中、
    XがNであり、YがCである場合、式(IIIa)
    Figure 0007294677000052

    を提供し、
    XがCであり、YがNである場合、式(IIIb)
    Figure 0007294677000053

    を提供し、
    式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりであり、
    A1は水素、C 1~10アルキル、C3~10シクロアルキルから選択され、ここで、アルキル及びシクロアルキルは、それぞれ非置換であるか、又は から独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている)を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. Lが結合である、請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩であって、前記化合物が、式(IV)
    Figure 0007294677000054

    (式中、
    XがNであり、YがCである場合、式(IVa)
    Figure 0007294677000055

    を提供し、
    XがCであり、YがNである場合、式(IVb)
    Figure 0007294677000056

    を提供し、
    式中、L、R、R、R及びnは、式(I)で定義されたとおりである)を有する、化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. が、水素、ハロゲン、C1~10アルキル、C2~10アルケニル、C2~10アルキニル、C3~10シクロアルキル、C3~10シクロアルキル-C1~4アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C1~4アルキル、アリール、アリール-C1~4アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1~4アルキル、CN、NO、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4B4、-NRA4S(O)B4、-NRA4S(O)NRA4B4から選択され、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. が、アリール及びヘテロアリールから選択され、ここで、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. が、フェニル及びピリジニルから選択され、ここで、フェニル及びピリジニルは、独立的に非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. がフェニルであり、ここで、フェニルは、ハロゲン、C1~10アルキル、C1~10アルコキシ、C3~10シクロアルキル、CN、NO及びOHから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. が、
    Figure 0007294677000057

    から選択される、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. が、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、及びハロゲンから独立的に選択され、ここで、アルキル及びシクロアルキルは、それぞれ非置換であるか、又は から独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. nが0及び1から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. A1が水素である、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 各Rが、水素、C1~10アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-ORA3、-C(O)RA3及び-C(O)NRA3B3から独立的に選択され、ここで、アルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される、少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. が、
    Figure 0007294677000058

    から選択され、
    これらはそれぞれ、非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項13に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. が、ハロゲン、C1~10アルキル、C3~10シクロアルキル、CN、NO、ヒドロキシル、メトキシ、Boc及びアリールから選択され、ここで、アルキル、シクロアルキル、及びアリールは、それぞれ非置換であるか、又はRから独立的に選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、請求項14に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. がハロゲンである、請求項15に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  17. Figure 0007294677000059

    Figure 0007294677000060

    から選択される化合物、及びその薬学的に許容される塩。
  18. 請求項1~17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  19. TRKの阻害に応答する状態を治療、改善、又は予防するための請求項18に記載の医薬組成物であって、任意選択により第2の治療剤を含む、医薬組成物
  20. 細胞増殖性障害を治療するための医薬品の調製における、請求項1~17のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
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