JP7294308B2 - ポリエステルのリサイクルシステム及びリサイクル方法 - Google Patents
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Description
また、仮に製膜できたとしても得られたフィルムの着色や、異物混入などによる品質の劣化が避けられない。
すなわち、易溶解性機能層を有さない、大部分の積層ポリエステルフィルムに用いることはできず、汎用性のない技術である。
上記実情に鑑みて、本発明は汎用的に用いることのできる、ポリエステルフィルムのリサイクルシステム又はリサイクル方法を提案することを課題とする。
(1)回収された廃材である、ポリエステルフィルムの表面に機能層を備える積層ポリエステルフィルムから、該ポリエステルフィルムを溶解する洗浄剤を用いて機能層を除去する機能層除去手段と、該機能層を除去したポリエステルフィルムを回収する回収手段と、該回収されたポリエステルフィルムを原料としてリサイクルポリエステル製品を製造する製造手段とを有する、ポリエステルのリサイクルシステム。
(2)前記製造手段が、前記機能層を除去したポリエステルフィルムをペレット化するペレット製造手段を有する、上記(1)に記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(3)前記洗浄剤が、アルカリ性化剤を含む洗浄剤である、上記(1)又は(2)に記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(4)前記機能層除去手段で、機能層を除去したポリエステルフィルムに付着した洗浄剤を、洗い流すリンス手段をさらに備える上記(1)~(3)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(5)前記廃材が、ロール状又は塊状の積層ポリエステルフィルムである上記(1)~(4)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(6)前記機能層除去手段の前段に巻き出し手段又は裁断手段をさらに備える上記(1)~(5)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(7)ロールトゥロール方式が適用される上記(1)~(6)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクルシステム。
(8)廃材であり、かつポリエステルフィルムの表面に機能層を備える積層ポリエステルフィルムを回収する回収工程(A)と、該積層ポリエステルフィルムから該ポリエステルフィルムを溶解する洗浄剤を用いて機能層を除去する機能層除去工程と、 機能層を除去したポリエステルフィルムを回収する回収工程(B)と、該回収工程(B)で回収されたポリエステルフィルムを原料としてリサイクルポリエステル製品を製造する製造工程とを有する、ポリエステルのリサイクル方法。
(9)前記製造工程が、前記機能層を除去したポリエステルフィルムをペレット化するペレット製造工程を有する、上記(8)に記載のポリエステルのリサイクル方法。
(10)前記洗浄剤が、アルカリ性化剤を含む洗浄剤である、上記(8)又は(9)に記載のポリエステルのリサイクル方法。
(11)前記機能層除去工程において、機能層を除去したポリエステルフィルムに付着した洗浄剤を洗い流すリンス工程をさらに備える上記(8)~(10)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクル方法。
(12)前記回収工程(A)において、ロール状又は塊状の廃ポリエステルフィルムを回収する上記(8)~(11)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクル方法。
(13)前記機能層除去工程の前段に巻き出し工程又は裁断工程をさらに備える上記(8)~(12)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクル方法。
(14)ロールトゥロール方式で行われる上記(8)~(13)のいずれか1つに記載のポリエステルのリサイクル方法。
本発明における積層ポリエステルフィルムの回収工程は、使用済みとなった積層ポリエステルフィルムを、市場から回収するものである。より具体的には、例えば、顧客に販売した機能層を有する積層ポリエステルフィルムを、次の新品の積層ポリエステルフィルムの納入と交換に、廃材である使用済み積層ポリエステルフィルムを回収する方法が考えられる。
本発明では、顧客リスト等において、納入した積層ポリエステルフィルムの種類、納入量、納入頻度を把握しておくことで、回収する積層ポリエステルフィルムの種類及び回収量を予測することができる。本発明のリサイクル方法は、この予測と回収実績から、より精度の高い予測を立てることができ、機能層を剥離するために必要な洗浄剤の種類、必要量を事前に把握できる、一貫したリサイクル方法である。
なお、廃材となった積層ポリエステルフィルムは、納入時と同様にロール状で保管されている場合もあれば、塊状の場合もある。本発明のリサイクル方法では、廃材の形状に応じて、後述する巻き出し方法や裁断方法を駆使して、効率よくリサイクルすることができる。ここで、廃材の形状は、通常、積層フィルムの用途に依存するため、本発明のリサイクル方法では、いずれの形状のもの(ロール状か塊状か)がどの程度の量で回収されるのか予測することも可能である。
本発明における積層ポリエステルフィルムとは、基材フィルムであるポリエステルフィルムの表面に樹脂層などの機能層が積層されたものをいう。
ポリエステルフィルムは、単層構造であっても多層構造であってもよい。多層構造の場合、2層構造、3層構造などでもよいし、4層又はそれ以上の多層であってもよく、層数は特に限定されない。また、ポリエステルフィルムは、二軸延伸フィルム等の延伸フィルムであっても未延伸フィルムであってもよい。
ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとしては、特に限定されるものではなく、市場に流通しているものを適宜使用できる。具体的には、ジカルボン酸とジオールを重縮合してなるポリエステルが挙げられ、ジカルボン酸としては芳香族ジカルボン酸が好ましく、ジオールとしては脂肪族グリコールが好ましい。
上記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸などが挙げられる。上記脂肪族グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等を挙げることができる。
ポリエステルはホモポリエステルであっても、共重合ポリエステルであってもよい。また、ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、グリコール以外の第3成分を共重合体成分として含んでもよい。
ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン-2,6-ナフタレートなどが挙げられ、これらの中ではポリエチレンテレフタレートが好ましい。また、これらは、共重合体ポリエステルであってもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートは、ジカルボン酸単位の30モル%以下程度でテレフタル酸以外のジカルボン酸単位を有し、また、ジオール単位の30モル%程度でエチレングリコール以外のジオール単位を有してもよい。
2種類以上積層されている場合、少なくとも1層が樹脂により構成されている層であることが好ましい。
機能層除去工程は、積層ポリエステルフィルムから機能層を除去する工程である。機能層の除去工程としては、洗浄剤を用いて洗浄することにより、機能層そのものを溶解するか、又はポリエステルフィルム基材の一部表面を溶解し、機能層をポリエステルフィルム基材との界面で剥離する方法がとられる。
より具体的には、洗浄剤の入った洗浄槽に浸漬する浸漬法、溶液状態の洗浄剤を塗布する塗布法、溶液状態の洗浄剤又は気化した洗浄剤を吹き付ける吹き付け法などが挙げられる。これらのうち、機能層への洗浄剤の浸透性から、浸漬法が好ましい。
また、洗浄剤の温度の上限値としては、洗浄剤を溶液状態で用いる場合には、沸点以下の温度が好ましい。本願の好適な態様である水系洗浄剤の場合は、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。
なお、浸漬法以外においても洗浄時の洗浄液の温度は、上記と同様である。また、浸漬法における剥離洗浄では、加水分解反応を進める目的として、マイクロ波照射を行ってもよい。
廃材である積層ポリエステルフィルムが、ロール状である場合には、洗浄剤を入れた洗浄槽の前段に巻き出し装置を設置しておき、該装置から積層フィルムを巻き出して、洗浄槽中に導入して洗浄することが好ましい。そして、連続的に次の回収工程(B)に移行する態様が好ましい。
また、機能層除去工程から後述するリンス工程において、積層ポリエステルフィルムから効率良く機能層を除去する目的で、ロールブラシ、超音波、マイクロ/ナノバブル、水流、圧縮冷気などの物理的手段を備えた設備を設けてもよい。
廃材である積層ポリエステルフィルムが、塊状である場合には、洗浄工程の前に裁断装置を設置しておき、フレーク状にして洗浄槽に導入することが好ましい。フレーク状にすることで、積層ポリエステルフィルムと洗浄剤との接触面積が大きくなって、洗浄剤が浸透しやすくなり、効率的に機能層を除去することができる。本態様では、ベルトコンベア等を利用して、フレーク状の積層ポリエステルフィルムを連続的に洗浄槽に導入する方法が好ましい。このような態様をとることで、高い生産性で洗浄することができる。なお、本態様の場合には、洗浄はバッチ式で行うこともできる。
前記機能層除去工程の後に、基材フィルムであるポリエステルフィルムを回収する。回収工程の前段で、後述するリンス工程、及び乾燥工程を有することが好ましい。回収の方法としては、廃材である積層ポリエステルフィルムの形状に応じて、適当な方法を選択することができる。
本発明では、機能層除去工程の後、回収工程(B)の前に、洗浄剤を洗い流すリンス工程を有することが好ましい。具体的には、リンス液により、機能層を除去したポリエステルフィルムに付着した洗浄剤を洗い流す工程を指す。
リンス工程の後には、乾燥工程を経ることが好ましい。乾燥工程によって、ポリエステルフィルム上に残存した洗浄剤及び/又はリンス液を除去できる。なお、リンス工程が省略される場合には、乾燥工程は、機能層除去工程(A)の後に行われるとよい。
上記回収工程(B)で回収されたポリエステルフィルムを原料としてリサイクル(再生利用)し、リサイクルポリエステル製品を製造する。該製造工程の前段で、後述するペレット製造工程によりポリエステルをペレット化し、該ペレットを用いて後述するリサイクルポリエステル製品を製造することが好ましい。
乾燥されたポリエステルフィルムは、ペレット製造工程により、ペレットに加工されることが好ましい。特に、廃材である積層ポリエステルフィルムが塊状の場合は、上述のように、裁断されており、得られるリサイクルポリエステルはフレーク状である。フレーク状のポリエステルは、ペレット化することで取り扱い性が格段に向上する。
ペレットは、取り扱いの点で有利であるだけでなく、保管、その後の加工等も行いやすいというメリットもある。
本発明の回収方法により得られたポリエステルフィルムは、ポリエステル原料として利用でき、いわゆるリサイクルポリエステル製品として、再利用することができる。具体的には、回収したポリエステルはペレット化して、ペレット状のポリエステル(ポリエステル製品)として保管することができる。また、回収されたポリエステルは、溶融押出し等によってポリエステルフィルムなどの各種のポリエステル製品に成形することもできる。なお、回収されたポリエステルは、その製造容易性から、一旦ペレット化した後に、各種製品に成形することが好ましい。
機能層除去工程で用いられる洗浄剤としては、基材のポリエステルフィルムを溶解する機能を有するものであれば、特に限定されないが、アルカリ性化剤を含有することが好ましい。機能層の種類に応じて、好適な洗浄剤があり、あらかじめ準備しておくことが好ましい。なお、本リサイクルシステムでは、上述の顧客リスト等から、種々の情報が一貫して管理されていることが好ましく、無駄なく洗浄剤や洗浄槽等の準備が可能となる。
アルカリ性化剤を含有する洗浄剤は、例えば、アクリル系の機能層を有する粘着フィルムやハードコートフィルムに対して有効である。具体的には、(a)アルカリ性化剤と(b)少なくとも一つの水酸基を有する化合物を含有する洗浄剤が好ましい。
アルカリ性化剤(以下、(a)成分とも記す)は、洗浄液をアルカリ性とするものであり、アルカリ剤とも呼べる。アルカリ性化剤としては、無機アルカリ性化剤であっても、有機アルカリ性化剤であってもよい。
なお、有機アルカリ性化剤として、少なくとも一つの水酸基を有する化合物が含まれる場合があるが、該化合物の酸性度定数(pKa)が30以上であれば、アルカリ性化剤として取り扱う。
アルカリ性化剤を含有する洗浄剤には、少なくとも一つの水酸基を有する化合物(以下、(b)成分とも記す)を含有することが好ましい。
少なくとも一つの水酸基を有する化合物としてはアルコール類、フェノール類などが挙げられる。
アルコール類が有する水酸基から生成するアルコキシドによってポリエステルフィルムのエステル結合部でエステル交換反応が起こり、低分子量化合物を得る。次いで、上記低分子量化合物のエステル結合に対し、(b)アルカリ性化剤から電離したヒドロキシル基が求核攻撃することで鹸化反応が進行してカルボキシラートを得る(イオン化)。これにより、ポリエステルフィルムの溶解が促進されると推定している。
アルコール類の酸性度定数(pKa)が上記範囲内であれば、洗浄剤のアルカリ性を損ねることなく、アルコキシドが生成されるため、洗浄剤の洗浄能力が向上する。
上記に示すアルコールの酸性度定数(pKa)の場合、酸性度定数(pKa)15.4以下のアルコール類とは、メタノールよりも酸性度定数(pKa)が小さいアルコール類と言える。
また、酸性度定数(pKa)9.3以上のアルコール類とは、ヘキサフルオロ-2-プロパノールの酸性度定数(pKa)以上のアルコール類と言える。
上記の中でも、洗浄性の観点から、ヘキサフルオロ-2-プロパノール、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール及びベンジルアルコールがより好ましい。これらのアルコール類は、プロトンが電離してアルコキシドが生成しやすく、高い洗浄性を有する。その中でも、洗浄力の高いヘキサフルオロ-2-プロパノールが好ましい。
また、低揮発性及び使用可能な温度範囲の観点からは、上記の中でも、ベンジルアルコールの使用が好ましい。
さらに、とりわけ、剥離洗浄効果を高める観点から、2種類以上を併用することが好ましく、2種類以上を併用する場合は、塗膜の性状に関わらず広くかつ相乗的に剥離洗浄効果を発現させる観点から、疎水性単価アルコールと水溶性単価アルコールの組合せが好ましい。ここで、疎水性単価アルコールとは、水と混じらずに2層に分離する単価アルコールのことを、水溶性単価アルコールとは、水と混じり1層になる単価アルコールのことを指す。
また、中でも疎水性単価アルコールとしてベンジルアルコールを、水溶性単価アルコールとしてヘキサフルオロ-2-プロパノール、メチルアルコール、エチルアルコール及びプロピルアルコールを併用することがより好ましく、中でも、ベンジルアルコールとヘキサフルオロ-2-プロパノール及びベンジルアルコールとメチルアルコールの併用が最も好ましい。
(W)(a)アルカリ性化剤(アルカリ剤)としてアルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを含む。
(X)(a)アルカリ性化剤(アルカリ剤)としてアルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを含み、かつ有機アルカリ性化剤を含む。
(Y)(b)少なくとも一つの水酸基を有する化合物として、ヘキサフルオロ-2-プロパノール、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、又はベンジルアルコール、特にベンジルアルコールを少なくとも含む。
(Z)(b)少なくとも一つの水酸基を有する化合物として、酸性度定数(pKa)が9.3以上、15.4以下の範囲であるアルコール類を含む、すなわち、ヘキサフルオロ-2-プロパノールの酸性度定数(pKa)以上、かつメタノールよりも酸性度定数(pKa)が小さいアルコール類を少なくとも含む。
界面活性剤としては、特に制限はなく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用することができる。
酸化防止剤としては、特に限定されず、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤等を用いることができる。
防錆剤としては、クロム酸塩、モリブデン酸塩、亜硝酸ナトリウム等の無機化合物が挙げられる。
pH調整剤としては乳酸、二酸化炭素、コハク酸、グルコン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リンゴ酸、リン酸、等が挙げられる。
防腐剤としてはパラベン系、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、プロピオン酸塩系、デヒドロ酢酸、二酸化硫黄及びピロ亜硫酸ナトリウム系等が挙げられる。
粘度調整剤としては、高分子化合物、層状無機粒子などが挙げられる。
消泡剤としては、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、ポリエーテル系化合物、アセチレングリコール系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等が挙げられる。
本発明に係るポリエステルのリサイクルシステムは、機能層除去手段、機能層を除去したポリエステルフィルムの回収手段、及び該ポリエステルフィルムを原料としたリサイクルポリエステル製品の製造手段を有する。本システムは、回収された廃材である積層ポリエステルフィルムをリサイクルするシステムである。廃材の回収方法は上記のとおりである。
また、本システムは、廃材であるポリエステルフィルムの形状に応じて、前述のように、洗浄装置の前段に巻き出し手段、裁断手段等を設けることも好ましい態様である。
廃材であるポリエステルフィルムがロール状の場合には、巻き出し手段を有していることが好ましく、さらには、巻き取りもロールで行う、いわゆるロールトゥロール方式であることが、効率的にリサイクルポリエステルが得られる点で好ましい。
また、廃材であるポリエステルフィルムが、塊状の場合は、裁断手段を有していることが好ましい。裁断によって、廃材はフレーク状になり、前述のように、洗浄手段がより効率的になる。
廃材がロール状である場合には、図1に示すように、ロール状の積層ポリエステルフィルムを巻き出す、巻き出し手段(巻き出しロール)14を有することが好ましい。巻き出された積層フィルム16は、機能層除去手段11によって、洗浄剤により洗浄され、機能層が剥離されて除去される。なお、図1においては、機能層除去手段11は、浸漬漕に洗浄剤を満たしておき、これに積層フィルムを浸漬させる浸漬装置を例示しているが、洗浄剤を積層ポリエステルフィルムに塗布する塗布装置、洗浄剤を積層ポリエステルフィルムに吹き付ける吹付装置であってもよい。なお、これらの中では、浸漬装置を用いた浸漬法が好ましい。
フレーク状とされたポリエステルフィルムは、ベルトコンベア25により、機能層除去手段21に搬送され、洗浄剤により洗浄され、機能層は剥離される。なお、図2においても、機能層除去手段21は、浸漬漕に洗浄剤を満たしておき、これに積層フィルムを浸漬する方法を例示している。
その後、リンス手段22によって、機能層除去手段21で用いられた洗浄剤が洗い流されることが好ましく、乾燥手段23によって乾燥され、フレーク状のリサイクルポリエステルが得られる。得られたフレーク状のポリエステルは、その後ペレット製造装置28でペレット状にされる。ペレット製造装置28は、ペレット製造装置18と同様であるが、既にフレーク状にされているので、微細化手段は省略してもよい。
なお、図2に示す態様では、一連の手段を、ベルトコンベア25を用いて行うことが、生産性の点で有利であるが、ベルトコンベヤ25以外の搬送手段を使用してもよい。
なお、上記したポリエステルのリサイクルシステムは、一実施形態であって、本システムが有する各手段は、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜変更、改変することが可能である。
本発明で使用する剥離洗浄液の廃液は従来公知の分離精製手法により、各有効成分を単離して、再度剥離洗浄液の原料として用いても良いが、運用面の観点から廃棄処理を行っても良い。
廃棄処理を行う場合、廃液の浄水が可能な生物酸化層、曝気層、沈殿槽、塩素殺菌槽、汚泥槽等を具備する下水処理槽に廃棄する方法がある。
下水処理槽による廃液処理の場合は、化学的酸素要求量(COD)及び生物化学的要求量(BOD)の数値を規定値以下にしなければ廃液を投棄する事ができないので、事前にある程度廃液の浄化が必要となる。
なお、事前に廃液の濃縮などを行い、廃液量を低減しておいてもよい。
前述の事前処理としては、凝集剤を添加し処理水及び凝集物に分離した後、各々を投棄する凝集沈殿法、UF膜フィルター等を用いて廃液を処理水及び濃縮液に分離した後、各々を投棄するフィルター濾過分離法、減圧下もしくは常圧下で廃液を加熱し溶媒を揮発させて処理水及び濃縮液に分離した後に、各々を回収や投棄する減圧蒸留法や蒸発濃縮法、廃液中の有機物を酸化処理等によりCO2と水に分解する酸化還元法(オゾン分解法など)、廃液中の有機物を生物処理により分解する生物処理法などが挙げられる。
(1)浸漬試験
各実施例及び比較例で調製した洗浄剤を30mlの水槽に入れ、積層フィルムを浸漬させた。洗浄剤の温度、浸漬時間、及びサンプルサイズは、表に記載の通りである。
(2-1)目視
(粘着層を有する積層ポリエステルフィルム、及びハードコート層を有する積層ポリエステルフィルム)
浸漬した積層フィルムを取り出して表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎(very good);機能層が溶解又は剥離されており、実用上特に好ましい。
○(good);機能層が一部溶解又は剥離しており、実用上問題ない。
△(fair);機能層のごく一部が溶解又は剥離している。
×(bad);機能層が残ったままであり、実用上問題がある。
(シリコーン離型層を有する積層ポリエステルフィルム)
洗浄後の積層フィルムの表面を、蛍光X線分析装置(XRF、(株)島津製作所製「XRF-1800」)を用いてSi元素の定量分析を行った。
洗浄前の積層ポリエステルフィルム表面のSi元素量を100%、積層フィルムの機能層が塗工されていないプレーンフィルムのSi元素量を0%とすることで、機能層の除去率を測定した。
◎(very good) ;除去率90~100%
○(good) ;除去率70~89%
×(bad) ;除去率0~69%
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムを表1の条件で洗浄剤に浸漬し、(株)ミツトヨ社製「シックネスゲージ ID-C112X/1012X」によって厚みを測定することでポリエステルフィルム基材の厚み変化を測定した。
厚み変化が3μm以上あった場合をA、厚み変化が3μm未満であった場合をBとした。厚み変化が3μm以上あった場合、洗浄剤への浸漬により、ポリエステルフィルム基材の溶解が進み、機能層が剥離したものと推測する。
次の(I)~(III)の機能層を有する積層ポリエステルフィルムを、試料として用意した。
(I)積層フィルム(アクリル系粘着層を有する積層ポリエステルフィルム);市販品(日榮新化(株)製「PET75-H120(10)ブルー」)、ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚み;75μm、アクリル系粘着層の厚み;10μm。
(アクリル系ハードコート溶液の調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート24質量部、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート6質量部、光重合開始剤(商品名:Omnirad 184、IGM Resins B.V.製)1.5質量部、トルエン70質量部の混合塗液とし、アクリル系ハードコート溶液を得た。
(アクリル系ハードコートフィルムの調製)
ポリエチレンテレフタレートフィルム;市販品(三菱ケミカル社製「ダイヤホイル」)上に、上記アクリル系ハードコート溶液を乾燥膜厚が約9μmとなるよう塗布し、紫外線を照射して硬化させ、アクリル系ハードコート層を有する積層ポリエステルフィルムを得た。
(a)成分である水酸化カリウム5質量部、(b)成分であるベンジルアルコール、及びキシレノールをそれぞれ40質量部、10質量部、その他成分として水を45質量部となるように混合し、洗浄剤(pH=13以上)を調製した。
積層フィルム(I)~(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、エタノールアミン19質量部、(b)成分としてベンジルアルコール40質量部、及びプロピレングリコール1質量部、その他成分として水を30質量部となるように混合し、洗浄剤(pH=13以上)を調製した。
積層フィルム(I)~(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びジエタノールアミン10質量部、(b)成分としてベンジルアルコール16質量部、その他成分として水を64質量部となるように混合し、洗浄剤(pH=13以上)を調製した。
積層フィルム(I)及び(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、(b)成分としてベンジルアルコール95質量部となるように混合し、洗浄剤(pH=13以上)を調製した。
積層フィルム(I)及び(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、(b)成分としてメタノール95質量部となるように混合し、洗浄剤(pH=13以上)を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、(b)成分としてエタノール95質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(I)及び(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール33.8質量部、メタノール3.8質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール28.1質量部、メタノール9.4質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール18.8質量部、メタノール18.8質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール33.8質量部、ヘキサフルオロ-2-プロパノール3.8質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール28.1質量部、ヘキサフルオロ-2-プロパノール9.4質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール18.8質量部、ヘキサフルオロ-2-プロパノール18.8質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール28.1質量部、エタノール9.4質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム5質量部、水酸化ナトリウム5質量部、及びモノエタノールアミン17.9質量部、(b)成分としてベンジルアルコール28.1質量部、2-プロパノール9.4質量部、及びプロピレングリコール2.9質量部、その他成分として水を31.7質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。
積層フィルム(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
(a)成分として、水酸化カリウム30質量部、その他成分として水を70質量部となるように混合し、洗浄剤を調製した。積層フィルム(I)及び(III)を用いて、表1に記載の条件で洗浄性評価を実施した。結果を表1に示す。
参考例として機能層を備えない基材フィルム(IV)(ポリエチレンテレフタレートフィルム 厚み52μm)を、試料として用意した。
実施例1と同じ組成の洗浄剤を用いて、試料を5分間洗浄剤に浸漬し、(株)ミツトヨ社製「シックネスゲージ ID-C112X/1012X」によって厚みを測定することで基材の厚み変化を測定した。
厚み変化が3μm以上あった場合をA、厚み変化が3μm未満であった場合をBとした。結果を表1に示す。
洗浄剤におけるアルコール類の最良の形態の確認のために、実施例2及び7~12において、洗浄温度を40℃、浸漬時間を1.2分に洗浄条件を変更し、以下の基準にて洗浄評価を行った。結果を表2に示す。
なお、上記と同様に、洗浄後の積層フィルムの表面について、蛍光X線分析装置を用いてSi元素の定量分析を行うことで洗浄評価を行った。
機能層の除去率は、以下の基準で判断した。
○(good);除去率50~100%
△(fair);除去率0~49%
11 機能層除去手段
12 リンス手段
13 乾燥手段
14 巻き出し手段
15 巻き取り手段
16 積層ポリエステルフィルム
18 ペレット製造手段
20 リサイクルシステム
21 機能層除去手段
22 リンス手段
23 乾燥手段
24 裁断手段
25 ベルトコンベア
26 塊状積層ポリエステルフィルム(廃材)
27 フレーク状積層ポリエステルフィルム
28 ペレット製造手段
Claims (29)
- 回収された廃材である、ポリエステルフィルムの表面に機能層を備える積層ポリエステルフィルムから、該ポリエステルフィルムを溶解する洗浄剤を用いて機能層を除去する機能層除去工程と、
該機能層を除去したポリエステルフィルムを回収する回収工程と、
該回収されたポリエステルフィルムを原料としてリサイクルポリエステル製品を製造する製造工程とを有し、
前記機能層が、アクリル系粘接着層及びアクリル系ハードコート層のいずれかであり、
前記洗浄剤が、アルカリ性化剤(但し、モルホリン濃度が50質量%以上のモルホリン液を除く。)及び少なくとも一つの水酸基を有する化合物としてのアルコール類を含有し、
前記洗浄剤全体におけるアルカリ性化剤としての無機アルカリ性化剤の合計含有量が10質量部以下であり、
前記アルコール類として、酸性度定数(pKa)9.3以上15.4以下のアルコール類を含む、
リサイクルポリエステル製品の製造方法。 - 前記製造工程が、前記機能層を除去したポリエステルフィルムをペレット化するペレット製造工程を有する、請求項1に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記アルカリ性化剤として、無機アルカリ性化剤及び有機アルカリ性化剤を含む、請求項1又は2に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記アルカリ性化剤として、2種以上の無機アルカリ性化剤を使用する、請求項1~3のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記アルコール類として、ベンジルアルコールを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記アルコール類として、2種類以上のアルコール類を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記2種類以上のアルコール類として、疎水性単価アルコールと水溶性単価アルコールを含む、請求項6に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記機能層除去工程で、機能層を除去したポリエステルフィルムに付着した洗浄剤を、洗い流すリンス工程をさらに備える請求項1~7のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記廃材が、ロール状又は塊状の積層ポリエステルフィルムである請求項1~8のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 前記機能層除去工程の前段に巻き出し工程又は裁断工程をさらに備える請求項1~9のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- ロールトゥロール方式が適用される請求項1~10のいずれか1項に記載のリサイクルポリエステル製品の製造方法。
- 洗浄装置を有するポリエステルフィルムの回収装置であって、該洗浄装置は、洗浄剤の入った洗浄槽を有し、ポリエステルフィルムの表面に機能層を備える積層ポリエステルフィルムを、アルカリ性化剤(但し、モルホリン濃度が50質量%以上のモルホリン液を除く。)及び少なくとも一つの水酸基を有する化合物としてのアルコール類を含有する洗浄剤に浸漬して洗浄する装置であり、
前記機能層が、アクリル系粘接着層及びアクリル系ハードコート層のいずれかであり、
前記洗浄剤全体におけるアルカリ性化剤としての無機アルカリ性化剤の合計含有量が10質量部以下であり、
前記アルコール類として、酸性度定数(pKa)9.3以上15.4以下のアルコール類を含み、
前記洗浄装置で洗浄され、機能層が除去されたポリエステルフィルムを回収することを特徴とする、ポリエステルフィルムの回収装置。 - 前記アルカリ性化剤として、無機アルカリ性化剤及び有機アルカリ性化剤を含む、請求項12に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記アルカリ性化剤として、2種以上の無機アルカリ性化剤を使用する、請求項12又は13に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記アルコール類として、ベンジルアルコールを含む、請求項12~14のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記アルコール類として、2種類以上のアルコール類を含む、請求項12~15のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記2種類以上のアルコール類として、疎水性単価アルコールと水溶性単価アルコールを含む、請求項16に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記機能層を除去したポリエステルフィルムに付着した洗浄剤を洗い流すリンス装置をさらに備える請求項12~17のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記洗浄剤が水系洗浄剤であり、前記リンス装置において、水で水系洗浄剤を洗い流す請求項18に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記機能層が除去されたポリエステルフィルムを乾燥する乾燥装置をさらに備える請求項12~19のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記洗浄装置の前段に巻き出し装置を有する請求項12~20のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- ロールトゥロール方式で回収する請求項21に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- 前記洗浄装置の前段に裁断装置をさらに備える請求項12~20のいずれか1項に記載のポリエステルフィルムの回収装置。
- ポリエステルフィルムの表面に機能層を備える積層ポリエステルフィルムから機能層を除去するための除去剤であって、
前記機能層が、アクリル系粘接着層及びアクリル系ハードコート層のいずれかであり、
前記除去剤は、アルカリ性化剤(但し、モルホリン濃度が50質量%以上のモルホリン液を除く。)及び少なくとも一つの水酸基を有する化合物としてのアルコール類を含有し、
前記洗浄剤全体におけるアルカリ性化剤としての無機アルカリ性化剤の合計含有量が10質量部以下であり、
前記アルコール類として、酸性度定数(pKa)9.3以上15.4以下のアルコール類を含む、ポリエステルフィルム用機能層除去剤。 - 前記アルカリ性化剤として、無機アルカリ性化剤及び有機アルカリ性化剤を含む、請求項24に記載のポリエステルフィルム用機能層除去剤。
- 前記アルカリ性化剤として、2種以上の無機アルカリ性化剤を使用する、請求項24又は25に記載のポリエステルフィルム用機能層除去剤。
- 前記アルコール類として、ベンジルアルコールを含む、請求項24~26のいずれか1項に記載のポリエステルフィルム用機能層除去剤。
- 前記アルコール類として、2種類以上のアルコール類を含む、請求項24~27のいずれか1項に記載のポリエステルフィルム用機能層除去剤。
- 前記2種類以上のアルコール類として、疎水性単価アルコールと水溶性単価アルコールを含む、請求項28に記載のポリエステルフィルム用機能層除去剤。
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