JP7292054B2 - 画素信号読み出し回路および積層型固体撮像装置 - Google Patents

画素信号読み出し回路および積層型固体撮像装置 Download PDF

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本発明は、積層型固体撮像装置の画素信号読み出し回路、およびその積層型固体撮像装置に関し、詳しくは、画素をPPSタイプにより構成した固体撮像装置に対する画素信号読み出し回路の改良に関する。
CMOSイメージセンサー等の固体撮像装置の上部に、光電変換膜を積層した積層型固体撮像装置においては、光電変換膜と、固体撮像装置の画素内トランジスタの拡散層とを、金属からなる画素電極を介して接続しているため、当該拡散層の完全空乏化が困難となり、1つの画素を、通常の形態である、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ、行選択トランジスタの4トランジスタにより構成すると、転送トランジスタのスイッチングにより信号電荷を浮遊拡散層に転送する際、信号電荷以外のキャリアの熱揺らぎに起因したスイッチング雑音がどうしても発生してしまうことから、1つの画素を、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ、行選択トランジスタの3トランジスタにより構成している(非特許文献1、2参照)。このような構成のものでは、画素信号は電圧として垂直信号線に読み出され、カラム(水平走査線)毎に配置されたCDS回路およびAD変換器を介してチップ外部に出力される。
一方、画素をトランジスタ1個で構成するPPS(Passive Pixel Sensor)タイプと称されるものが知られているが、このPPSタイプのものを用い、画素信号を信号電荷として読み出し、各列に配置された電荷転送回路により、信号電荷を小さな容量へ転送することで信号電圧を増倍して読み出す手法(特許文献1を参照)も知られている。このような手法においては、電荷転送回路により、信号電荷を、画素から小さな容量に転送することで、垂直信号線に接続されている大きな寄生容量の影響を受けることなく、信号電圧を(画素内の浮遊拡散容量/転送先の容量)倍に増大することができる。
特許第4309639号公報
2016年電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 C12-13, 2016年9月 第8回 集積化MEMSシンポジウム 24am2-E-5, 2016年10月
しかし、上述したように画素が3トランジスタにより構成される方式のものでは、信号電荷が蓄積される浮遊拡散層の容量値は、リセットトランジスタの拡散層の容量値と光電変換膜の容量値と画素電極・金属配線の容量値の和となり、どうしても大きくなることから、変換ゲインが低くなり、感度が低下したり入力換算ノイズが増大したりする問題を招く。
一方、画素がPPSタイプの方式のものでは、信号電荷の転送先の容量値が製造プロセスにより制限されてしまうため、所望の変換ゲインを得ることができない場合がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、高い変換ゲインを得ることができ、高感度で高画質な画像出力を得ることができる画素信号読み出し回路およびそれを備えた積層型固体撮像装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の画素信号読み出し回路、およびその積層型固体撮像装置は以下のような構成とされている。
すなわち、本発明に係る画素信号読み出し回路は、
1つの画素選択トランジスタにより構成された画素が2次元アレイ状に配置され、
該2次元アレイ状に配置された各該画素の該画素選択トランジスタのドレインが、該画素の列毎に同一の垂直信号線に接続された、光電変換膜を積層してなる積層型固体撮像装置の画素信号読み出し回路において、
該垂直信号線が該画素の信号電荷を転送する電荷転送部の入力部に接続され、
該電荷転送部からの出力信号が、当該出力信号を電流増幅するカレントミラー部に入力されるとともに、このカレントミラー部の入力部に電流源が接続され、
該カレントミラー部からの出力信号が電流‐電圧変換部に入力され電圧信号に変換され、該電流‐電圧変換部に接続された、該電圧信号の低ノイズ化を図るCDS回路を介して出力されるように構成され、
前記電荷転送部よりも前段に画素リセットスイッチS1を備え、
前記電流‐電圧変換部の構成要素であるオペアンプの入出力間に、積分容量Csと該電流‐電圧変換部をリセットするリセットスイッチS2を並列に備え、
前記CDS回路の構成要素であるオペアンプの入出力間に、帰還容量Cfと該CDS回路をリセットするリセットスイッチS3を並列に備えたことを特徴とするものである。
また、前記画素のリセット処理を行う場合には、前記画素選択トランジスタ、前記画素リセットスイッチS1および前記電流‐電圧変換部の前記リセットスイッチS2をON状態とするように、かつ所定時間経過後に、前記画素リセットスイッチS1をOFF状態とするように構成されていることが好ましい。
本発明の積層型固体撮像装置は、上述したいずれかの画素信号読み出し回路を備えてなることを特徴とするものである。
本発明に係る積層型固体撮像装置では、光電変換膜が、MOSトランジスタで構成された固体撮像装置の上部に積層され、固体撮像装置は、画素選択トランジスタ1個で構成された画素が2次元アレイ状に配置された構成となっている。2次元アレイ状の画素において、列毎の該画素の画素選択トランジスタのドレインが垂直信号線に接続される構成とされる。さらに、垂直信号線が、電荷転送部の入力部に接続され、電荷転送部からの出力信号がカレントミラー部に入力されるとともに、このカレントミラー部の入力部に電流源が接続され、カレントミラー部からの出力信号が、電流信号を電圧信号に変換する電流‐電圧変換部に入力される。すなわち、電荷転送部、カレントミラー部および電流‐電圧変換部が、この順に、直列に配設されるように構成されている。
このような構成とした結果、各画素からの信号電荷は電荷転送部で読み出され、この信号電荷(電流)に応じ、カレントミラー部で電流増倍され、電流‐電圧変換部にてこの増倍された電流値に基づく電圧値を得る。
したがって、本発明の画素信号読み出し回路および積層型固体撮像装置によれば、製造プロセスによらない高い変換ゲインを得ることができ、ノイズの影響を低下させることができるので高感度で高画質な画像出力を得ることができる。
本発明の実施形態に係る積層型固体撮像装置のうち、電荷転送部として電荷転送回路を、カレントミラー部としてカレントミラーを、電流‐電圧変換部として電荷積分回路を各々採用したときの全体構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る積層型固体撮像装置のうち、電荷転送部として電荷転送回路を、カレントミラー部としてカレントミラーを、電流‐電圧変換部として電荷積分回路を各々採用したときの画素信号読み出し回路の一部回路構成を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る積層型固体撮像装置の各水平走査期間におけるタイミングチャート(駆動クロックパターン)を示すものである。 図3に示すタイミングチャート(駆動クロックパターン)のタイミングAにおける電位分布を示す図である。 図3に示すタイミングチャート(駆動クロックパターン)のタイミングBにおける電位分布を示す図である。 図3に示すタイミングチャート(駆動クロックパターン)のタイミングCにおける電位分布を示す図である。 図3に示すタイミングチャート(駆動クロックパターン)のタイミングDにおける電位分布を示す図である。 垂直信号線の電位が定常値Vrcに設定された場合における、電荷転送回路の反転型増幅器INVの入出力特性とこの定常値Vrcとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る画素信号読み出し回路およびその積層型固体撮像装置について図面を用いて説明する。
なお、ここでは、光電変換膜で発生する信号電荷は電子として説明するが、信号電荷が正孔とされていても良い。ただし、正孔の場合は、画素回路、電荷転送回路、カレントミラーを構成するトランジスタをpMOS型に変更する必要がある。
また、光電変換膜は横方向の抵抗値が非常に高く、画素間で信号電荷が混合される心配がないため、画素に区切る必要がなく、2次元に配列された画素全面に積層されているものとする。
図1は本実施形態に係る積層型固体撮像装置200の全体構成を示すものであり、画素アレイ201中の1画素100の構成、および各画素から出力された信号が入力される各部を示すものである。また、図2は、画素信号読み出し回路の各部である、電荷転送回路203、カレントミラー204、電荷積分回路205、CDS回路206およびA/D変換器207の具体的な構成を示すものである。
なお、本実施形態においては、カレントミラー204としてnMOS型カレントミラーを、CDS回路として増幅型カラムノイズ低減回路を用いた構成を示すものである。
また、図3は、各水平走査期間のタイミングチャート(駆動クロックパターン)を示すものである。
まず、図1、2を用いて実施形態に係るMOS型の積層型固体撮像装置200について説明する。
この積層型固体撮像装置200は、光電変換部と、画素信号読み出し回路部とが積層されてなる。
図面では、縦横2次元アレイ状に画素を配列してなる画素アレイ201のうち、1つの画素100についての構成を表している。
本実施形態においては、1画素あたり1トランジスタを使用する構成とされており、図1に示す等価回路図においても、そのように表されている。なお、この等価回路図に示す画素100の画素回路は、各々、MOS型撮像装置の画素アレイ201の各画素100に対応して設けられる。
この画素100の画素回路は、画素選択トランジスタMP、画素選択トランジスタMPのドレイン部からの信号を画素アレイ201外部に出力する垂直信号線130(各画素列の画素群の各画素100について共通とすることができる)および画素信号読み出し回路を備えている。この画素信号読み出し回路は、画素アレイ201の外部において、垂直信号線130により信号電荷を入力される電荷転送回路203、電荷転送回路203からの信号電荷の流れである電流を増倍するカレントミラー204、カレントミラー204で増倍された電流を、その電流値に応じた電圧に変換する電荷積分回路205、読み出し信号の低ノイズ化を図るCDS(相関二重サンプリング)回路206、およびA/D変換器207を備えている。なお、電荷転送回路203よりも前段に画素リセットスイッチS1(143)が設けられている。
上述したように、電荷転送回路203、カレントミラー204、および電荷積分回路205が、信号経路に沿って直列的に配されており、この点が本実施形態におけるポイントとなっている。
電荷転送回路203は、反転増幅器INV214および電荷転送トランジスタMTを備えている。
また、カレントミラー204は2つのMOS型トランジスタMC1、MC2を図示するように接続することで、これらのトランジスタのしきい値に拘らず、MOS型トランジスタMC1に流入する電流値に対して、所望の値に増倍された電流値がMOS型トランジスタMC2から出力するように構成されている。
このカレントミラー204において、結果として、画素100からの小電流isが、MOS型トランジスタMC1、MC2のいわゆるサイズ(後述する)の比の値K(ただしK>1)に応じ増倍され、得られた電流K・isが、MOS型トランジスタMC2の出力部から電荷積分回路205に出力される。
電荷積分回路205は、オペアンプAMP233の入出力間に積分容量Cs231およびスイッチS2(232)が並列に配されてなり、カレントミラー204で増倍された信号電流を積分して、この信号電流に対応した信号電圧を発生する。
CDS回路206は、オペアンプAMP244の入力部にクランプ容量Ccが配され、入出力間に帰還容量Cf242およびスイッチS3(243)が並列に配されてなり、電圧積分回路205で電流‐電圧変換されて得られた電圧信号に対し、リセットノイズを低減して出力する。
図1に示すように、画素アレイ201は、垂直走査回路202、および図示されない、水平走査回路およびタイミングジェネレータ等とともに積層型固体撮像装置(イメージセンサ)200を構成している。
各画素100の画素回路において、浮遊拡散層は、入射光の強度に応じて光電変換膜120で発生した電子を蓄積する。
この浮遊拡散層は、画素選択トランジスタMPのソース部と画素電極、および対応する領域に接続された光電変換膜120より構成される。
また、画素選択トランジスタMPのゲート部には、垂直走査回路202のシフトレジスタ202Aの出力信号とクロック信号CLK(外部から供給される画素選択トランジスタMP駆動用のクロック信号)との乗算結果を出力するAND回路202B~Dからの出力信号(転送信号)が信号線TX1~3を介して各々入力される。
以下、図2および図3を用いて、各水平走査期間における信号読み出しの処理(1)~(3)の流れを時系列的に説明する。
(1)電荷積分回路のリセット
電荷積分回路205のリセットスイッチS2(232)およびCDS回路206のリセットスイッチS3(243)をON状態とし、所定時間経過後に電荷積分回路205のリセットスイッチS2をOFF状態として電荷積分回路205をリセットし、その後、CDS回路206のリセットスイッチS3をOFF状態として、電荷積分回路205のリセットレベルをCDS回路206にクランプする。
(2)画素信号電荷の読み出し
次に、上記(1)の処理が終了してから所定時間経過後に、画素選択トランジスタMPのゲート部に印加されるクロックTXの振幅を、リセット電圧VR1に画素選択トランジスタMPのしきい値を加えた値よりも大きく、かつ電源電圧VDDよりも小さな値Vaに設定して画素選択トランジスタMPをON状態とする。これにより、画素100から読み出された信号電荷が電荷転送回路203によってカレントミラー204に導かれ、カレントミラー204において増倍された電流値が電荷積分回路205により積分されて電圧値として出力され、この出力された電圧値がCDS回路206にサンプルホールドされる。この処理により、CDS回路206の出力は、上述した(1)の処理におけるクランプされたリセットレベルに、電荷積分回路205の出力電圧分だけ加えたものとなる。クランプされたリセットレベルは、オペアンプAMP244の正入力電圧VCOM2であるため、CDS回路206の出力は電荷積分回路のリセットノイズが除去された値となる。このCDS回路206からの出力電圧値をA/D変換器207に入力し、デジタル値として出力する。
(3)画素のリセット
次に、画素選択トランジスタMP、画素リセットスイッチS1(143)および電荷積分回路205のリセットスイッチS2(232)をON状態とし、所定時間経過後に、画素リセットスイッチS1(143)をOFF状態とすると、電荷転送回路203の作用により、画素100の浮遊拡散層は、電位Vaから画素選択トランジスタMPのしきい値を減じた値Vraにリセットされる。
また、垂直信号線130は、電荷転送回路203を構成する電荷転送トランジスタMTのしきい値と反転型増幅器INVの入出力特性によって定まる、電位Vraよりも大きな電位Vrcにセットされる。また、電荷転送回路203の出力部(電荷転送トランジスタMTのドレイン部)の電位が上記電位Vrcよりも大きな値となるように、カレントミラー204の構成トランジスタMC1、MC2のサイズが設定されている。これとともに、電荷積分回路205を構成するオペアンプAMP233の正入力端子に印加する電圧VCOM1も、上記電位Vrcよりも大きな値となるように設定されている。所定時間経過後、画素選択トランジスタMPがOFF状態とされる。なお、電荷積分回路205のリセットスイッチS2(232)は、次行(次の水平走査期間)の(1)の処理で再びON状態とされるので、必ずしもこの段階でOFF状態とする必要はない(図3において、(3)の期間から、当該フレーム内の次の水平走査期間(図示せず)の(1)の期間にかけてオン状態とされていてよい)。
次に、各タイミングにおける、画素リセットおよび画素信号読み出しの各動作について、図3に示す駆動クロックパターンと図4~7に示す電位分布図を参照しつつ説明する。なお、実際には、1水平走査期間内において、画素リセット動作の前に画素信号読み出し動作が行われるように実行されるが、ここでは、説明の便宜上、画素リセット動作について先に説明する。また、以下の説明で用いられる各タイミングA~Dは、図3の駆動クロックパターン図に付した各タイミングに対応して付された符号A~Dに各々対応している。
まず、タイミングAの状態では、画素選択トランジスタMPおよび画素リセットスイッチS1(143)のそれぞれのゲート部に印加するクロックTXおよびRT1をいずれもHレベルに設定することにより、画素選択トランジスタMPおよび画素リセットスイッチS1(143)のいずれもON状態とし、画素100の浮遊拡散層を電位VR1にリセットする。
このとき、クロックTXの振幅は、電位VR1に画素選択トランジスタMPのしきい値電圧VT_MPを加えた値より大きく、かつ電源電圧VDDよりも小さな電圧値Vaに設定される。また、RT1の振幅は電源電圧VDDに設定される。
このときの画素選択トランジスタMP、電荷転送トランジスタMT、およびカレントミラー204を構成するトランジスタMC1の電位分布は図4に示されるようになっている。
次に、タイミングBの状態では、画素リセットスイッチS1のゲート部に印加するクロックRT1をLレベルにしてOFF状態とすると、画素100の浮遊拡散層の電位がリセット電位VR1よりも大きな値の電位Vra、すなわち電位Vaから画素選択トランジスタMPのしきい値電圧VT_MPを減じた値にリセットされる。
また、垂直信号線130の電位が、反転型増幅器INV214の入出力特性によって定まる、電位Vraよりも大きな定常値Vrcに設定される。このときの反転型増幅器INV214の入出力特性と定常値Vrcの関係は、図8に示されるようになっている。すなわち、反転型増幅器INV214の動作基準点は、入出力特性を表す実線の曲線と、電荷転送トランジスタMTのゲート(出力)電圧とソース(入力)電圧の関係を表す破線の直線の交点(2)となるため、入力は定常値Vrc、出力は定常値Vrcに電荷転送トランジスタMTのしきい値電圧VT_MTを加えた値となる。なお、このような状態に設定するためには、タイミングAの状態でVR1<Vrcであることが必要である。
タイミングAにおいては、反転型増幅器INV214の入力はVR1、出力はVDDとされており、図8に示すように電荷転送トランジスタMTはON状態である(図8の点(1)が動作点となる)。ここからタイミングBに移り、画素リセットスイッチS1をOFF状態にすると、電荷転送回路203の入力値が上昇するため、動作点は実線上を右方向に移動し、図8の実線と破線の交点(2)、すなわち入力がVrc、出力がVrc+VT_MTとなる動作基準点に設定される。
このときの画素選択トランジスタMP、電荷転送トランジスタMT、およびカレントミラー204を構成するトランジスタMC1の電位分布は図5に示されるようになっている。
次に、タイミングCの状態では、画素選択トランジスタMPのゲート部に印加するクロックTXをLレベルにしてOFF状態とし、光電変換膜120で発生する信号電荷を画素100の浮遊拡散層に蓄積する。このときの画素選択トランジスタMP、電荷転送トランジスタMT、およびカレントミラー204を構成するトランジスタMC1の電位分布は図6に示されるようになっている。
次に、タイミングDの状態では、上述した画素リセットおよび画素信号読み出しの各動作が行われてから1フレーム経過後に、画素選択トランジスタMPのクロックTXを、上記タイミングAと同じ振幅Vaで印加して、画素選択トランジスタMPをON状態とし、信号電荷を垂直信号線130上に読み出す。これにより、電荷転送回路203の動作によって、電荷転送トランジスタMTのゲート電位が上昇し、垂直信号線130上に読み出された信号電荷がカレントミラー204に入力される。
電荷転送回路203に画素100からの信号が入力される前は、反転型増幅器INV214の入出力電圧(動作点)は、タイミングBで説明した通り、図8の点(2)に示すように、入力がVrcで、出力はVrc+VT_MTとされている。画素100から電荷(電子)が読み出され、電荷転送回路203の入力値がVrc-Vpに変化すると、上記動作点は図面上で曲線(直線)上を上方向に移動し、出力はVrc+VT_MT+Vq(図8の点(3))となるため、電荷転送トランジスタMTはON状態となり、画素100からの信号電荷がカレントミラー204に転送される。
カレントミラー204を構成する、ダイオード接続されたトランジスタMC1のドレイン部とゲート部の電位は、信号電荷(電子)の流入によって下降するため、カレントミラー204には、図2上で上向き、すなわち電流が減少する方向に信号電流が流れる。このときの画素選択トランジスタMP、電荷転送トランジスタMT、およびカレントミラー204を構成するトランジスタMC1の電位分布は図7に示されるようになっている。
カレントミラー204を構成する2つのトランジスタMC1、MC2のサイズ(形状比率:ゲート長をL、ゲート幅をWとした場合の W/L)の比を1:K(ただし、K>1)とすることにより、信号電流はK倍に増倍されて電荷積分回路205に入力されるため、高い変換ゲインを得ることができる。信号電荷が転送されるにしたがって、垂直信号線の電位(電荷転送回路203の入力電位)は上昇するので、反転型増幅器INV214の入出力電圧は、図8の実線と破線の交点(2)、すなわち、入力がVrcで、出力がVrc+VT_MTの動作基準点に戻る。また、トランジスタMC1のドレイン部とゲート部の電位は上昇する。こうして、読み出し動作の終了時には図6に示す定常状態の電位分布に戻る。
本発明の画素信号読み出し回路および積層型固体撮像装置としては、上述した実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、垂直走査回路202の構成としては上述した各実施形態のものに限られるものではなく各画素100を構成する電荷転送トランジスタMTのゲートをオン状態とする信号を出力し得る構成であればよい。
また、電荷転送部、カレントミラー部、電流‐電圧変換部およびCDS(相関二重サンプリング)回路としては、上記実施例に限られるものではなく、他の種々の構成のものを用いることができる。例えば、カレントミラー部としては、MOS型トランジスタペアを複数段に縦列構成としたカスコード型の構成とすることが可能である。
また、キャリアとして電子に替えて正孔を用いる場合には、画素回路、電荷転送回路、カレントミラーを構成するトランジスタをpMOS型に変更するように設定すればよい。ただし、カレントミラーは電流ソース型(図2に示したnMOS型は、電流シンク型)となり、電荷積分回路の出力電圧極性は大小逆になる、すなわち、照度が高いほど出力電圧が低くなるため、CDS回路の後段に反転型増幅器を追加配置する、A/D変換されたデジタル値の大小を照度の高低とあわせるといった処理が必要である。
100 画素
120 光電変換膜
130 垂直信号線
143(S1)、232(S2)、243(S3) リセットスイッチ
200 積層型固体撮像装置
201 画素アレイ
202 垂直走査回路
202A シフトレジスタ
202B、C、D AND回路
203 電荷転送回路
204 カレントミラー
205 電荷積分回路
206 CDS回路
207 A/D変換器
214 反転型増幅器(INV)
221 電流源(IB)
231 積分容量(Cs)
233、244 オペアンプ(AMP)
241 クランプ容量(Cc)
242 帰還容量(Cf)
MP 画素選択トランジスタ
MT 電荷転送トランジスタ
MC1、MC2 カレントミラーを構成するトランジスタ
TX 画素選択トランジスタに印加するクロック
TX1、TX2、TX3 信号線
RT1、RT2、RT3 リセットスイッチに印加するクロック
VR1 リセット電圧
VDD 電源電圧
VCOM1 オペアンプ233の正入力電圧
VCOM2 オペアンプ244の正入力電圧

Claims (3)

  1. 1つの画素選択トランジスタにより構成された画素が2次元アレイ状に配置され、
    該2次元アレイ状に配置された各該画素の該画素選択トランジスタのドレインが、該画素の列毎に同一の垂直信号線に接続された、光電変換膜を積層してなる積層型固体撮像装置の画素信号読み出し回路において、
    該垂直信号線が該画素の信号電荷を転送する電荷転送部の入力部に接続され、
    該電荷転送部からの出力信号が、当該出力信号を電流増幅するカレントミラー部に入力されるとともに、このカレントミラー部の入力部に電流源が接続され、
    該カレントミラー部からの出力信号が電流‐電圧変換部に入力され電圧信号に変換され、該電流‐電圧変換部に接続された、該電圧信号の低ノイズ化を図るCDS回路を介して出力されるように構成され、
    前記電荷転送部よりも前段に画素リセットスイッチS1を備え、
    前記電流‐電圧変換部の構成要素であるオペアンプの入出力間に、積分容量Csと該電流‐電圧変換部をリセットするリセットスイッチS2を並列に備え、
    前記CDS回路の構成要素であるオペアンプの入出力間に、帰還容量Cfと該CDS回路をリセットするリセットスイッチS3を並列に備えたことを特徴とする画素信号読み出し回路。
  2. 前記画素のリセット処理を行う場合には、前記画素選択トランジスタ、前記画素リセットスイッチS1および前記電流‐電圧変換部の前記リセットスイッチS2をON状態とするように、かつ所定時間経過後に、前記画素リセットスイッチS1をOFF状態とするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画素信号読み出し回路。
  3. 請求項1または2に記載の画素信号読み出し回路を備えてなることを特徴とする積層型固体撮像装置。
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