JP7290041B2 - 二軸延伸フィルム - Google Patents
二軸延伸フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7290041B2 JP7290041B2 JP2019032438A JP2019032438A JP7290041B2 JP 7290041 B2 JP7290041 B2 JP 7290041B2 JP 2019032438 A JP2019032438 A JP 2019032438A JP 2019032438 A JP2019032438 A JP 2019032438A JP 7290041 B2 JP7290041 B2 JP 7290041B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- biaxially stretched
- stretched film
- film
- temperature
- oxazoline
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
このため、特許文献1に開示されているように、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、カルボジイミド化合物及びイソシアネート化合物等のカルボキシル基反応性末端封鎖剤が加水分解抑制剤として利用されてきた。
これらの用途においては、使用時の温度が高温になるため、80~200℃×数分~数日間という過酷な耐熱試験にも耐える必要がある。
特に、結晶融解温度が高いポリエステル樹脂を用いてフィルムを作製する場合、フィルム成形温度が高くなり加水分解抑制剤の熱分解開始温度を超えることによって、加水分解抑制剤の分解物がガスとなって放出され、フィルムに発泡が生じることが分かってきた。
また、とりわけ、二軸延伸フィルムの製造においては、延伸工程において、当該分解ガスに起因して生じる発泡が大きくなり、著しい外観不良を生じることが分かってきた。
また、関連する他の目的は、耐加水分解性、外観特性、透明性、耐熱性及び二軸延伸加工性に優れた二軸延伸フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、さらに、耐熱性、透明性及び二軸延伸加工性が改善され、耐熱性や光学特性が要求される用途、とりわけ、有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ用部材として好適に使用することもできる。
また、「X~Y」(X、Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものである。
本発明の実施形態の一例に係る二軸延伸フィルム(以下、「本二軸延伸フィルム」と称することがある)は、結晶融解温度(Tm)が265℃以上のポリエステル系樹脂を主成分とし、かつ、加水分解抑制剤を含む樹脂組成物から形成される。
本二軸延伸フィルムの気泡の個数が、係る範囲にあれば、フィルムとして、とりわけ、光学特性が要求される用途、中でも、有機ELディスプレイ用部材として使用できる外観レベルとなる。
前記樹脂組成物は、結晶融解温度(Tm)が265℃以上のポリエステル系樹脂及び加水分解抑制剤を含む。
前記結晶融解温度(Tm)が265℃以上のポリエステル系樹脂としては、例えばジカルボン酸成分とジオール成分とを重合して得られたポリエステル樹脂や、当該ジカルボン酸成分又はジオール成分の一部を他の共重合成分で置換した共重合体が挙げられる。
また、前記ジオール成分としては、例えばエチレングリコール、1.3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリグリコール等が挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、耐熱性、透明性及び二軸延伸加工性の観点から、少なくともポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(以下、「PCT」とも称する)(A)を含む樹脂であることが好ましい。
PCT(A)は、ジカルボン酸成分(a-1)としてテレフタル酸単位、ジオール成分(a-2)として1,4-シクロヘキサンジメタノール単位を含む重合体であり、特に、ジカルボン酸成分(a-1)としてテレフタル酸単位を90モル%以上、ジオール成分(a-2)として1,4-シクロヘキサンジメタノール単位を90モル%以上含む重合体であることが好ましい。
また、ジカルボン酸成分(a-1)のうち、テレフタル酸が92モル%以上であることがより好ましく、94モル%以上であることがさらに好ましく、96モル%以上であることが特に好ましく、98モル%以上であることがとりわけ好ましく、ジカルボン酸成分(a-1)の全て(100モル%)がテレフタル酸であることが最も好ましい。
ジカルボン酸成分(a-1)としてテレフタル酸が90モル%以上を占めることにより、前記PCT(A)のガラス転移温度、融点及び結晶性が向上し、ひいては本二軸延伸フィルムの耐熱性が向上する。
具体的には、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,5-フランジカルボン酸、2,4-フランジカルボン酸、3,4-フランジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、3,3’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも成形性の観点から、イソフタル酸、2,5-フランジカルボン酸、2,4-フランジカルボン酸、3,4-フランジカルボン酸が好ましい。
また、ジオール成分(a-2)のうち、1,4-シクロヘキサンジメタノールが92モル%以上であることがより好ましく、94モル%以上であることがさらに好ましく、96モル%以上であることが特に好ましく、98モル%以上であることがとりわけ好ましく、ジオール成分(a-2)の全て(100モル%)が1,4-シクロヘキサンジメタノールであることが最も好ましい。
ジオール成分(a-2)として1,4-シクロヘキサンジメタノールが90モル%以上を占めることにより、下述する、ポリアリレート(B)との相溶性が向上し、更には、前記(A)の融点及び結晶性が向上し、ひいては本二軸延伸フィルムの耐熱性が向上する。
(a-2)として用いる1,4-シクロヘキサンジメタノールは、cis体、trans体のうち何れか一方のみであってもよいし、混合物であってもよい。
通常はcis体とtrans体の混合物が用いられる。
trans体の比率が高いほど、後述する結晶融解温度(Tm(A))や結晶融解エンタルピー(ΔHm(A))が高くなる。
また、cis/trans比率は、後述するガラス転移温度(Tg(A))にも影響する。
したがって、1,4-シクロヘキサンジメタノールのcis/trans比率を制御することにより、上記の特性を調整することが可能であり、更には本二軸延伸フィルムの結晶融解温度(Tm)及び結晶融解エンタルピー(ΔHm)を調整することも可能である。
具体的には、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキノン、ビスフェノール、スピログリコール、2,2,4,4,-テトラメチルシクロブタン-1,3-ジオール、イソソルバイド等が挙げられる。これらの中でも成形性の観点からエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
前記PCT(A)のΔHm(A)が係る範囲であれば、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(A)は耐熱性、耐湿熱性、溶融成形性及び延伸加工性にも優れる適度な結晶性を有する。
前記PCT(A)の結晶融解温度(Tm(A))が係る範囲であれば、PCT(A)は耐熱性と溶融成形性のバランスに優れる。
前記PCT(A)のガラス転移温度(Tg(A))が、係る範囲にあれば、耐熱性と溶融成形性のバランスに優れる。
上記のとおり、PCT(A)を用いることで、延伸時に結晶化が促進され、結晶融解温度と結晶融解エンタルピーが向上し、耐熱性及び耐湿熱性に優れた二軸延伸フィルムが得られる。
一方、延伸時の結晶化が顕著に起こる場合、延伸時に結晶部分からの破断が起きやすくなるという問題を有する。
そこで、前記PCT(A)の他に、非晶性であるポリアリレート(以下、「PAR」とも称する。)(B)を併用することが、延伸性改善の観点から、とりわけ好ましい。
非晶性であるポリアリレート(B)は、前記(A)自体の結晶性を緩和し、延伸時の破断を抑え加工時のハンドリング性を向上させる。
また、PCT(A)とPAR(B)は相溶性を有するため、二軸延伸フィルムは透明性を有する。
このような場合は、通常、各成分に帰属するTgが独立して存在する樹脂組成物となるため、Tgを高める効果は期待できない。
しかし、上記PCT(A)とPAR(B)という組合せであれば、両者の相溶性が高く、またエステル交換反応も生じる(詳細は後述する)ため、均一な樹脂組成物とすることが可能である。
以上より、前記PAR(B)は、前記PCT(A)よりもJIS K7198Aに準じて測定されるガラス転移温度が高いことが好ましい。
前記PAR(B)のガラス転移温度は、前記ジカルボン酸成分(b-1)及び二価フェノール成分(b-2)を適宜選択することで調整することができ、とりわけ、二価フェノール成分を適宜選択することが好ましい。
前記テレフタル酸成分とイソフタル酸成分の混合比(モル%)は、テレフタル酸/イソフタル酸=99/1~1/99が好ましく、90/10~10/90がより好ましく、80/20~20/80が更に好ましく、70/30~30/70が特に好ましく、60/40~40/60がとりわけ好ましい。
ジカルボン酸成分(b-1)としてテレフタル酸とイソフタル酸の混合比が上記範囲であることで、ポリアリレート(B)は耐熱性と溶融成形性に優れる。
具体的には、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、3,3’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、シクロヘキサンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
PAR(B)の耐熱性を損なわないよう、テレフタル酸とイソフタル酸以外の酸成分の共重合比率は10モル%未満であることが好ましい。
一般に、ビスフェノールA成分を含むことで溶融成形性(流動性)に優れたポリアリレートとなる。
一方、ビスフェノールTMC成分を含むことで、ガラス転移温度が向上し耐熱性に優れるPAR(B)となる。
溶融成形性と耐熱性のバランスを取りたい場合には、ビスフェノールA成分とビスフェノールTMC成分のいずれも用いる。
この場合、ビスフェノールA成分とビスフェノールTMC成分の割合(モル%)は、ビスフェノールA/ビスフェノールTMC=99/1~1/99が好ましく、90/10~10/90がより好ましく、80/20~20/80が更に好ましく、70/30~30/70が特に好ましく、60/40~40/60がとりわけ好ましい。
ビスフェノールA成分とビスフェノールTMC成分の割合を係る範囲にすることにより、耐熱性と溶融成形性のバランスに優れるPAR(B)となる。
具体的には、ビスフェノールAP(1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン)、ビスフェノールAF(2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン)、ビスフェノールB(2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン)、ビスフェノールBP(ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン)、ビスフェノールC(2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン)、ビスフェノールE(1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン)、ビスフェノールF(ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン)、ビスフェノールG(2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-イソプロピルフェニル)プロパン)、ビスフェノールM(1,3-ビス(2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル)ベンゼン)、ビスフェノールS(ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン)、ビスフェノールP(1,4-ビス(2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロピル)ベンゼン)、ビスフェノールPH(5,5‘-(1-メチルエチリデン)-ビス[1,1’-(ビスフェニル)-2-オール]プロパン)、ビスフェノールZ(1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン)等が挙げられる。
PAR(B)の耐熱性を損なわないよう、上記化合物の共重合比率は10モル%未満であることが好ましい。
さらに、PAR(B)のガラス転移温度は、150℃以上350℃以下であるのが好ましく、160℃以上或いは340℃以下であるのがより好ましく、170℃以上或いは330℃以下であるのが更に好ましく、180℃以上或いは320℃以下であるのが特に好ましく、190℃以上或いは300℃以下であるのが最も好ましい。
前記PAR(B)の割合が1質量部以上であれば、結晶化温度を遅くすることができるためフィルムを延伸する際の延伸加工性が向上する。
一方、前記PAR(B)の割合が50質量部以下であれば、本二軸延伸フィルムの結晶性を維持され、ひいては得られる本二軸延伸フィルムの加熱時の耐収縮性が十分なものとなる。
前記PAR(B)とポリカーボネートは相溶するため、PAR(B)に対してポリカーボネートを混合することで、透明性や機械特性を維持したままPAR(B)のガラス転移温度を下げることができ、結果として溶融成形性を向上することができる。
PAR(B)とポリカーボネートを混合する場合、その混合比率(質量%)はPAR(B)/ポリカーボネート=99/1~50/50が好ましく、98/2=60/40がより好ましく、97/3~70/30が更に好ましく、96/4~80/20が特に好ましい。
PAR(B)とポリカーボネートの混合比率が係る範囲であれば、PAR(B)の耐熱性を維持したまま溶融成形性を向上することができる。
なお、PAR(B)とポリカーボネートとの混合とは、これら2成分を予め混合したものを原料として用いることが好ましい。ただし、この方法のみには限定されず、ポリカーボネートを前記「他の樹脂」として選択し、独立した原料として用いることで上記構成としてもよい。
本発明で使用する加水分解抑制剤(C)としては、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物及びオキサゾリン化合物等を挙げることができ、これらから選択される何れか一種以上の化合物を使用することが好ましい。
なお、これらは複数種を併用してもよい。
中でも、安息香酸グリシジル、バーサチック酸グリシジルが好ましい。
加水分解抑制剤(C)を0.1質量部以上配合することで、耐加水分解性のさらなる向上が得られ、また、10質量部以下とすることで、上記ポリエステル系樹脂の分子量増大による成形性の悪化や、分子量分布が変化することによる成形品の物性のバラツキをより抑制することができる。
熱分解開始温度が上述の範囲内にある加水分解抑制剤(C)を使用することで、フィルムの成形時において、該加水分解抑制剤に起因する分解ガスの発生を抑制できる。
なお、本発明においては、熱分解開始温度が300℃未満の加水分解抑制剤(C)を使用した場合であっても、上述のとおり、加水分解抑制剤(C)に起因する分解ガスによりフィルム中に発生した泡を消泡すればよく、熱分解開始温度が300℃未満の加水分解抑制剤を使用してもよい。
係る範囲の分子量を有する加水分解抑制剤は、熱分解開始温度が高く、フィルム製造時において高温環境下に曝されても分解ガスの発生が少ない。
本発明においては、上記以外の他の樹脂を含むことを許容する。
該他の樹脂としては、例えばポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、PCT(A)以外のポリエステル系樹脂(ポリ乳酸系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂を含む)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂(アラミド系樹脂を含む)、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミドビスマレイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、及び、フッ素系樹脂等が挙げられる。
前記添加剤としては、成形加工性、生産性及びフィルムの諸物性を改良・調整する目的で添加される、耳などのトリミングロス等から発生するリサイクル樹脂や、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の顔料や染料などの着色剤、難燃剤、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、溶融粘度改良剤、架橋剤、滑剤、核剤、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤などが挙げられる。
本二軸延伸フィルムは、単層構成であっても多層構成であってもよく、多層構成としては、2層、3層及び4層以上の構成を挙げることができる。
前記多層構成の中でも、とりわけ、3層以上の構成とし、易滑性及び耐傷つき性の観点から、最外層に粒子を含有することが最も好ましい。
前記粒子としては、例えばシリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。
これらの中でも特に少量で効果が出やすいという点でシリカ粒子や炭酸カルシウム粒子が好ましい。
なお、これらは1種又は2種以上を併用することができる。
前記塗布層の機能としては、ハードコート性、帯電防止性、剥離性、易接着性、印字適性、UVカット性、赤外線遮断性、ガスバリアー性などが挙げられる。
塗布層の形成については延伸行程中にフィルム表面を処理するインラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングを採用してもよく、両者を併用してもよい。
1μm以上とすることでフィルム強度が実用範囲内に保たれる。
(1)結晶融解エンタルピー(Δ(デルタ)Hm)
本二軸延伸フィルムの結晶融解エンタルピー(ΔHm)は、20J/g以上80J/g以下であることが好ましく、25J/g以上或いは75J/g以下がより好ましく、26J/g以上或いは73J/g以下が更に好ましく、27J/g以上或いは70J/g以下が最も好ましい。
ΔHmが20J/g以上、中でもΔHmが25J/g以上であれば、本二軸延伸フィルムは十分な結晶性を有しており、得られる二軸延伸フィルムの加熱時の耐湿熱性に優れる。
一方、ΔHmが80J/g以下であれば、本二軸延伸フィルムの結晶性は二次加工性にも適したものとなる。
また、その他にも、結晶核剤の添加などによりフィルムのΔHmを調整することができる。
さらに、本二軸延伸フィルムの製造において、溶融状態からの冷却温度、延伸倍率、延伸温度、延伸後の熱処理条件を調整することで、本二軸延伸フィルムの結晶融解エンタルピー(ΔHm)を、最適化することができる。
また、PCT(A)とPAR(B)とは、後述する通り、溶融混合においてエステル交換反応を生じるため、溶融混合の条件(せん断速度や滞留時間など)によってもΔHmを調整することができる。
本二軸延伸フィルムの結晶融解温度(Tm)は、250℃以上350℃以下であることが好ましく、中でも255℃以上或いは340℃以下であることがより好ましく、中でも260℃以上或いは330℃以下であることがさらに好ましく、中でも265℃以上或いは320℃以下であることがとりわけ好ましく、中でも270℃以上或いは310℃以下であることが最も好ましい。
本二軸延伸フィルムの結晶融解温度(Tm)が係る範囲であれば、本二軸延伸フィルムは耐熱性と溶融成形性のバランスに優れる。
また、上記ΔHmと同じく、本二軸延伸フィルムの製造において、溶融状態からの冷却温度、延伸倍率、延伸温度、延伸後の熱処理条件を調整することで、本二軸延伸フィルムの結晶融解温度(Tm)を、最適化することができる。
なお、本二軸延伸フィルムが2つ以上の結晶融解温度(Tm)を有する場合は、少なくとも1つの結晶融解温度(Tm)が前記範囲内であればよい。
また、本二軸延伸フィルムが2つ以上の結晶融解温度(Tm)を有する場合の結晶融解エンタルピー(ΔHm)は、各々の結晶融解エンタルピーの合計値とする。
プレッシャークッカー試験(120℃、100%RH(相対湿度)、1気圧)を48時間実施した後の本二軸延伸フィルムの引張強度維持率の平均値は、縦方向(成形の流れ方向:MD)、横方向(TD)共に80%以上であることが好ましい。
また、プレッシャークッカー試験(120℃、100%RH(相対湿度)、1気圧)を48時間実施した後の本二軸延伸フィルムの引張伸度維持率の平均値は、縦方向(成形の流れ方向:MD)、横方向(TD)共に50%以上であることが好ましい。
本二軸延伸フィルムの引張強度維持率及び引張伸度維持率の平均値が係る範囲にあれば、フィルムとして使用するのに十分な耐湿熱性を有する。
本二軸延伸フィルムの引張強度維持率及び引張伸度維持率の平均値は、フィルムを構成する樹脂材料として、上述した樹脂組成物を使用することで上記範囲内に調整することができる。
また、上記ΔHmと同じく、本二軸延伸フィルムの製造において、溶融状態からの冷却温度、延伸倍率、延伸温度、延伸後の熱処理条件を調整することで、本二軸延伸フィルムの引張強度維持率を最適化することができる
本二軸延伸フィルムのヘーズの値は、5%以下であることが好ましく、4%以下あることがより好ましく、3%以下であることが更に好ましく、2%以下であることが特に好ましく、1%以下であることが最も好ましい。
本二軸延伸フィルムのヘーズの値が係る範囲にあれば、フィルムとして使用するのに十分な透明性を有する。
なお、本発明におけるヘーズの値は、以下の式で計算できる。
[ヘーズ]=([拡散透過率]/[全光線透過率])×100
本二軸延伸フィルムは、その特性から、飲料や食品の包装用途、フレキシブル基板、ITOの保護フィルム、スマートフォンやタブレット用のプリズムシート、液晶の保護フィルム、有機ELディスプレイの各種部材として好適に使用することができる。
特に前記有機ELディスプレイの部材としては、前面板、タッチセンサー用基材、有機EL(表示デバイス)用保護フィルム(バックプレート)等を挙げることができる。
本二軸延伸フィルムの製造方法について説明する。ただし、以下の説明は本二軸延伸フィルムを製造する方法の一例であり、本二軸延伸フィルムはかかる製造方法により製造される二軸延伸フィルムに限定されるものではない。
この樹脂組成物は、PCT(A)とPAR(B)のそれぞれ一部がエステル交換反応をして、両重合体間の界面張力が大幅に低下するため相溶し、透明性、耐熱性に優れたポリエステル樹脂組成物になると考えられる。
エステル交換の程度(反応率)は、混合温度、せん断速度、滞留時間等の溶融混合条件によって調整することが可能であり、それにより本二軸延伸フィルムの結晶融解エンタルピー(ΔHm)を調整することも可能である。
さらに、PCT(A)、PAR(B)及び加水分解抑制剤(C)を均一に混合するために、同方向二軸押出機を用いて溶融混練するのが好ましい。
混練温度は、用いる全ての樹脂のガラス転移温度以上であり、かつ結晶性樹脂に対しては、その結晶融解温度以上であることが必要である。
このことから、混練温度は260℃以上350℃以下であり、中でも270℃以上或いは340℃以下が好ましく、中でも280℃以上或いは330℃以下がより好ましく、中でも290℃以上或いは320℃以下が特に好ましい。
混練温度がかかる範囲であれば、樹脂の分解を生じることなく、相溶性や溶融成形性を向上させることができる。
樹脂組成物は、一度冷却固化してペレット状などの形状にした後、これを再び加熱溶融して成形に供してもよいし、溶融状態で得られた樹脂組成物をそのまま成形してもよい。
本発明において二軸延伸とは、少なくとも異なる2方向に延伸されていれば足りるが、直交する2方向に延伸することが好ましい。
この未延伸フィルムの製造は、例えば、上記原料を押出機により溶融し、フラットダイ、または環状ダイから押出した後、急冷することによりフラット状、又は環状(円筒状)の未延伸フィルムとする押出法を採用することができる。
この際、場合によって、複数の押出機を使用した積層構成としてもよい。
ベント脱揮圧力は、0.001~0.1mmHgであることが好ましい。
また、ベント口は、スクリュー形状に合わせた位置に設けることが好ましい。
すなわち、ベント口は、押出機内の樹脂が十分に充填される位置と比較して、充填量が少なくなるような位置に設けることが好ましい。これにより、効果的に加水分解抑制剤(C)に起因する分解ガスをベントでき、高い消泡効果が得られる。
なお、押出機内の樹脂のフィード状態は、スクリュー形状により調整することができる。
例えばテンター式逐次二軸延伸方法の場合には、前記樹脂組成物のガラス転移温度をTgとして、未延伸フィルムを、Tg~Tg+50℃の温度範囲に加熱し、ロール式縦延伸機によって縦方向に1.1~5.0倍に延伸し、続いてテンター式横延伸機によってTg~Tg+50℃の温度範囲内で横方向に1.1~5.0倍に延伸することにより製造できる。
また、テンター式同時二軸延伸やチューブラー式同時二軸延伸方法の場合は、例えばTg~Tg+50℃の温度範囲において、縦横同時に各軸方向に1.1~5.0倍に延伸することにより製造できる。
熱固定をすることにより常温における寸法安定性を付与できる。
この場合の処理温度は、好ましくは前記樹脂組成物の結晶融解温度をTmとして、Tm-1℃~50℃の範囲を選択する。
熱固定温度が上記範囲内にあれば、熱固定が十分に行われ、延伸時の応力が緩和され、十分な耐熱性や機械特性が得られ、破断やフィルム表面の白化などのトラブルがない優れたフィルムが得られる。
また、フィルムの収縮に追従した弛緩が行われる為、フィルムの弛み、テンター内でのバタツキがなく、フィルムの破断もない。
本二軸延伸フィルムがシュリンクフィルムである場合、前記した本二軸延伸フィルムが有する諸特性は、収縮前の特性、収縮後の特性、の何れの意味をも包含する。
収縮前或いは収縮後のフィルムが、前記した本二軸延伸フィルムの諸特性を満たすものであれば、本発明の効果を奏することができる。
(1)結晶融解温度(Tm)、結晶融解エンタルピー(ΔHm)
実施例及び比較例の二軸延伸フィルムについて、Diamond DSC(パーキンエルマージャパン社製)を用いて、JIS K7121(2012年)に準じて、加熱速度10℃/分で昇温過程における結晶融解温度及び結晶融解エンタルピー(結晶融解熱量)を測定した。
実施例及び比較例のキャストフィルム(未延伸フィルム)について、二軸延伸を行った際、破断せずに延伸できたものを合格(○)、破断が起こったものを不合格(×)とした。
実施例及び比較例の二軸延伸フィルムについて、プレッシャークッカー試験(121℃、100%RH(相対湿度)、1気圧)を0時間、48時間又は96時間行い、試験後の各二軸延伸フィルムについて、次のように引張試験を実施して、MD及びTDの引張強度維持率及び引張伸度維持率を測定した。
実施例及び比較例の二軸延伸フィルムについて、JIS K 7127:1999に準じた方法により引張強度及び引張伸度を測定した。
測定装置は、引張試験機(株式会社島津製作所製 引張試験機AG‐1kNXplus)を用いた。
試験片は、二軸延伸フィルムから測定方向の長さ100mm、幅15mmの長方形に切り出したものを用いた。
試験片の長さ方向の両端部をチャック間距離50mmでチャックし、クロスヘッドスピード300mm/分で引っ張り、破断点における応力を引張強度、伸度を引張伸度として3回測定し、それぞれの平均値を求めた。
上記引張試験はフィルムのMD及びTDそれぞれ実施した。
実施例及び比較例の二軸延伸フィルムについて、ヘーズメーターNDH-5000(日本電色工業社製)を用い、JIS K7136(2000年)に基づいて、全光線透過率及び拡散透過率を測定し、ヘーズを以下の式で算出した。
[ヘーズ]=([拡散透過率]/[全光線透過率])×100
実施例及び比較例の二軸延伸フィルムを、100cm2(10cm×10cm)の大きさに切りだして、気泡の直径は、光学顕微鏡で測定し、気泡数は目視にて、100cm2当たりの個数をカウントした。
カウントはフィルムの箇所を変更して3回実施し、その平均値求めた。
<ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(A)>
(SKケミカル社製、ジカルボン酸成分:テレフタル酸=100モル%、ジオール成分:1,4-シクロヘキサンジメタノール=100モル%、Tm=293℃、ΔHm=48J/g、Tg=94℃)
(SKケミカル社製、ジカルボン酸成分:テレフタル酸=100モル%、ジオール成分:1,4-シクロヘキサンジメタノール=100モル%、Tm=286℃、ΔHm=42J/g、Tg=96℃)
(SKケミカル社製、ジカルボン酸成分:テレフタル酸=91.8モル%、イソフタル酸=8.2モル%、ジオール成分:1,4-シクロヘキサンジメタノール=100モル%、Tm=274℃、ΔHm=32J/g、Tg=95℃)
(B)-1:Uポリマー(登録商標) U-100
(ユニチカ社製、ジカルボン酸成分:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50モル%、ビスフェノール成分:ビスフェノールA=100モル%、Tg(B)=210℃)
(C)-1:Stabaxol(登録商標)P100[Rhein Chemie社製、ポリ(1,3,5ートリイソプロピルフェニレンー2,4ーカルボジイミド)](熱分解開始温度(5%重量減少温度);355℃、分子量;15000(g/mol))
(C)-2:カルボジライト(登録商標)LA-1[日清紡ケミカル(株)製](熱分解開始温度(5%重量減少温度);350℃、分子量;2000(g/mol))
ペレット状の(A)-1(70質量部)に対して、ペレット状の(B)-1を30質量部の割合で添加し、(A)-1と(B)-2の混合物100重量部に対して、加水分解抑制剤(C)-1を0.5重量部添加したものをドライブレンドし、該ブレンド樹脂が押出機内で比較的満充填とならない位置にベント口を設けたΦ25mm二軸押出機にて、真空ベント(ベント脱揮圧力;0.05mmHg)しながら、300℃で溶融混練しTダイ内からフィルムとして押出し、115℃のキャストロールに密着急冷し、厚み400μmのキャストフィルムを得た。
続いて、得られたキャストフィルムを縦延伸機に通し、130℃で縦方向(MD)に3倍延伸を行った。
続いて、得られた縦延伸フィルムを横延伸機(テンター)に通し、予熱温度130℃、延伸温度130℃、熱固定温度240℃で横方向(TD)に3.1倍延伸を行い、その後テンター内にてフィルムの弛緩処理を10%行った。
得られた二軸延伸フィルムについて、上記(1)~(6)の各種評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種評価結果は表1に示した。
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(A)-1の代わりに(A)-3を使用し、縦延伸温度を125℃と変更した以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製及び評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種評価結果は表1に示した。
真空ベントしなかったことと、横延伸倍率を3.3倍に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製及び評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種評価結果は表1に示した。
真空ベントしなかったことと、横延伸倍率を3.3倍としたこと、加水分解抑制剤(C)-1を(C)-2に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でサンプルの作製及び評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種評価結果は表1に示した。
ペレット状の(A)-1(70質量部)に対して、ペレット状の(B)-1を30質量部の割合で添加し、ドライブレンドした後、300℃に設定した同方向二軸押出機(東芝機械株式会社製、口径40mm、スクリューの有効長Lと外径Dの比L/D=32)に投入し、得られたストランドを水槽で冷却固化し、ペレタイザーでカットし、ペレットを作製した。
作製したペレットを、単軸押出機(三菱重工業株式会社製)を用いて、310℃で溶融混練後、ギャップ1.0mm、310℃のTダイより押出した溶融樹脂シートを115℃のキャストロールで引き取り、冷却固化し、厚み約500μmの膜状物を得た。
続いて、得られたキャストフィルムを縦延伸機に通し、125℃で縦方向(MD)に3倍延伸を行った。
続いて、得られた縦延伸フィルムを横延伸機(テンター)に通し、予熱温度130℃、延伸温度130℃、熱固定温度260℃で横方向(TD)に3.5倍延伸を行い、その後テンター内にてフィルムの弛緩処理を10%行った。
得られた二軸延伸フィルムについて、上記(1)~(6)の各種評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種結果は表1に示した。
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(A)-1の代わりに(A)-2を使用した以外は参考例1と同様の方法でサンプルの作製及び評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種結果は表1に示した。
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(A)-1の代わりに(A)-3を使用した以外は参考例1と同様の方法でサンプルの作製及び評価を行った。
得られた二軸延伸フィルムについての各種結果は結果を表1に示した。
また、実施例1及び2の二軸延伸フィルムは、ΔHmが20J/g以上のポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートを使用していることから、極めて優れた耐湿熱特性を有するものであった。
当該参考例1~3の結果から、PCTのΔHmと二軸延伸フィルムの耐湿熱特性との間には相関があることが確認できた。
したがって、PCTのΔHmを調整することにより、二軸延伸フィルムの耐湿熱特性を向上できることが確認できた。
なお、参考例1は、発泡による外観特性の原因が加水分解抑制剤に起因する分解ガスであることを示すために、加水分解抑制剤を含まない二軸延伸フィルムを作製して評価した結果でもある。
当該各種評価結果のとおり、二軸延伸フィルムにおいて発泡は生じなかった。
これにより、二軸延伸フィルムの発泡による外観特性の悪化が、加水分解抑制剤に起因する分解ガスであることが確認できた。
Claims (10)
- ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートを主成分とし、ポリアリレートを含み、かつ、加水分解抑制剤であるポリカルボジイミド化合物を含む樹脂組成物から形成され、
前記ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートの結晶融解エンタルピーが40J/g以上70J/g以下であり、
直径0.5mm以上の気泡の数が100cm2(10cm×10cm)当たり5個以内である、二軸延伸フィルム。 - 前記ポリアリレートのガラス転移温度は、前記ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートのガラス転移温度よりも、60℃以上高いことを特徴とする、請求項1記載の二軸延伸フィルム。
- 前記ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートのガラス転移温度が、60℃以上150℃以下である、請求項1又は2記載の二軸延伸フィルム。
- 前記ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートの結晶融解温度が260℃以上340℃以下である、請求項1~3の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- 前記加水分解抑制剤の熱分解開始温度(5%重量減少時の温度)(℃)が300℃以上である、請求項1~4の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- 前記ポリカルボジイミド化合物の分子量(g/mоl)が、5,000以上である、請求項1~5の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- 前記ポリアリレートの含有量は、前記ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートの含有量100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下である、請求項1~6の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- 結晶融解エンタルピーが25J/g以上80J/g以下である、請求項1~7の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- プレッシャークッカーテスト48時間後のMD及びTDの引張伸度維持率の平均値が50%以上である、請求項1~8の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
- プレッシャークッカーテスト48時間後のMD及びTDの引張強度維持率の平均値が80%以上である、請求項1~9の何れか一項記載の二軸延伸フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019032438A JP7290041B2 (ja) | 2019-02-26 | 2019-02-26 | 二軸延伸フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019032438A JP7290041B2 (ja) | 2019-02-26 | 2019-02-26 | 二軸延伸フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020132828A JP2020132828A (ja) | 2020-08-31 |
JP7290041B2 true JP7290041B2 (ja) | 2023-06-13 |
Family
ID=72277855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019032438A Active JP7290041B2 (ja) | 2019-02-26 | 2019-02-26 | 二軸延伸フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7290041B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302596A (ja) | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Unitika Ltd | ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
JP2006182980A (ja) | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Unitika Ltd | ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形体 |
JP2013060584A (ja) | 2011-08-25 | 2013-04-04 | Fujifilm Corp | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法並びに太陽電池モジュール |
-
2019
- 2019-02-26 JP JP2019032438A patent/JP7290041B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302596A (ja) | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Unitika Ltd | ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
JP2006182980A (ja) | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Unitika Ltd | ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形体 |
JP2013060584A (ja) | 2011-08-25 | 2013-04-04 | Fujifilm Corp | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法並びに太陽電池モジュール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020132828A (ja) | 2020-08-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI596146B (zh) | film | |
JP7205531B2 (ja) | 二軸延伸フィルム | |
TWI710589B (zh) | 聚醯胺系膜及聚醯胺系膜的製造方法 | |
JP6809149B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2020050872A (ja) | ディスプレイ用フィルム、フォルダブルディスプレイ | |
JP5545732B2 (ja) | 樹脂組成物、及びそれを成形してなるフィルム | |
JP2022122202A (ja) | 二軸延伸フィルム及び積層フィルム | |
JP7290041B2 (ja) | 二軸延伸フィルム | |
JP2018104496A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
US9776381B2 (en) | Tear resistant multilayer film | |
JP6915411B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP7501048B2 (ja) | 二軸延伸フィルム | |
JP7295805B2 (ja) | ポリマー可塑剤で可塑化したコポリエステル | |
WO2020059813A1 (ja) | フォルダブルディスプレイ | |
JP7070623B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2018076430A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2022172667A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP2017186410A (ja) | 乳酸系樹脂組成物、並びに、これを用いた成形体及び二軸延伸フィルム | |
JP2020056016A (ja) | ディスプレイ用フィルム、フォルダブルディスプレイ | |
JP2024121336A (ja) | ポリエステル系フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211202 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20211202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221006 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230502 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230515 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7290041 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |