JP7288307B2 - 弾性波デバイスおよびその製造方法、フィルタ並びにマルチプレクサ - Google Patents
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Description
実験1として、弗素を添加した酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動(ω4)の吸収スペクトルをFTIR法を用い測定した。酸化シリコン膜は、TEOS(Tetraethyl orthosilicate)を用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用い形成し、弗素添加のためC2F6ガスを用いた。酸化シリコン膜中の弗素濃度をSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)法を用い測定した。
以下の3つのサンプルを作製した。
サンプルA:弗素を添加しない酸化シリコン膜(SiO2)
サンプルB:弗素を添加した酸化シリコン膜(SiOF)
サンプルC:サンプルBを熱処理した酸化シリコン膜
測定法:透過法
波数分能:4.0cm-1
積算回数:100回
測定範囲:4000~400cm-1
測定温度:室温
測定雰囲気:真空
図6(a)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図6(a)に示すように、温度補償膜18は、下部電極12と圧電膜14との間に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図6(b)は、実施例1の変形例2に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図6(b)に示すように、温度補償膜18は、上部電極16と圧電膜14との間に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図6(c)は、実施例1の変形例3に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図6(c)に示すように、温度補償膜18が厚さ方向に複数設けられ、1つの温度補償膜18は上部電極16と圧電膜14との間に設けられ、他の1つの温度補償膜18は圧電膜14内に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図7(a)は、実施例1の変形例4に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図7(a)に示すように、温度補償膜18は下部電極12内に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図7(b)は、実施例1の変形例5に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図7(b)に示すように、温度補償膜18は上部電極16内に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図7(c)は、実施例1の変形例6に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図7(c)に示すように、温度補償膜18は複数設けられ、1つの温度補償膜18は上部電極16内に設けられ、他の1つの温度補償膜18は下部電極12内に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図8(a)は、実施例1の変形例7に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図8(a)に示すように、温度補償膜18は下部電極12と空隙20との間に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図8(b)は、実施例1の変形例8に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図8(b)に示すように、温度補償膜18は上部電極16上に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図8(c)は、実施例1の変形例9に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図8(c)に示すように、温度補償膜18は複数設けられ、1つの温度補償膜18は上部電極16上に設けられ、他の1つの温度補償膜18は下部電極12の下に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図9は、実施例1の変形例10に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図9に示すように、共振領域22の下部電極12下に音響反射膜21が形成されている。音響反射膜21は、音響インピーダンスの低い膜21bと音響インピーダンスの高い膜21aとが交互に設けられている。膜21aおよび21bの膜厚は例えばそれぞれほぼλ/4(λは弾性波の波長)である。膜21aと膜21bの積層数は任意に設定できる。音響反射膜21は、音響特性の異なる少なくとも2種類の層が間隔をあけて積層されていればよい。また、基板10が音響反射膜21の音響特性の異なる少なくとも2種類の層のうちの1層であってもよい。例えば、音響反射膜21は、基板10中に音響インピーダンスの異なる膜が一層設けられている構成でもよい。その他の構成は、実施例1と同じであり説明を省略する。
図14(a)は、実施例3の変形例1に係る弾性表面波共振器の断面図である。図14(a)に示すように、圧電基板30は支持基板30a上に接合されている。支持基板30aは、例えばシリコン基板、サファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、ガラス基板または水晶基板である。支持基板30aの線膨張係数は圧電基板30の弾性波の伝搬方向の線膨張係数より小さい。これにより、TCFをより抑制できる。圧電基板30の厚さは例えば10λ以下であり、1λ以下である。圧電基板30と支持基板30aとの接合には例えば活性化接合法を用いる。活性化接合法では、支持基板30aの上面および圧電基板30の下面にイオンまたは原子をイオンビーム、中性化したビームまたはプラズマとして照射する。これにより、支持基板30aの上面および圧電基板30の下面が活性化する。活性化した支持基板30aの上面と圧電基板30の下面とを常温にて接合する。支持基板30aと圧電基板30との間には厚さが2nmから10nmの非晶質層が形成される。その他の構成は実施例3と同じであり説明を省略する。
図14(b)は、実施例3の変形例2に係る弾性表面波共振器の断面図である。図14(b)に示すように、圧電基板30と支持基板30aとの間に中間層30bが設けられている。中間層30bは、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化アルミニウム層または窒化アルミニウム層であり、圧電基板30の下面にCVD法、真空蒸着法またはスパッタリング法等により成膜されている。中間層30bの厚さは例えば1μmから10μm程度である。支持基板30aの上面と中間層30bの下面との接合には例えば活性化接合法を用いる。その他の構成は実施例3の変形例1と同じであり説明を省略する。
12 下部電極
14 圧電膜
16 上部電極
17 酸化シリコン膜
18、38 温度補償膜
20 空隙
30 圧電基板
34 櫛型電極
35 IDT
Claims (11)
- 圧電層と、
前記圧電層に弾性波を励振する電極と、
平面視において前記圧電層と重なり、Si-O結合の伸縮振動のピーク波数が弗素を添加せずに成膜される酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動のピーク波数より4cm-1以上大きく、かつ弗素濃度が1原子%以下である酸化シリコン膜と、
を備える弾性波デバイス。 - 前記酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動のピーク波数が弗素を添加せずに成膜される酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動のピーク波数より6cm-1以上大きい請求項1に記載の弾性波デバイス。
- 前記酸化シリコン膜の弗素濃度は0.1原子%以下である請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
- 前記酸化シリコン膜におけるSi-O結合の伸縮振動の半値幅は弗素を添加せずに成膜される酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動の半値幅の95%以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
- 基板と、
前記基板と前記圧電層との間に設けられた前記電極である下部電極と、
前記圧電層上に設けられた上部電極と、
を備え、
前記酸化シリコン膜は前記下部電極と前記上部電極とが前記圧電層の少なくとも一部を挟み対向する領域内に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。 - 前記圧電層上に設けられ、互いに対向する前記電極である一対の櫛型電極を備え、
前記酸化シリコン膜は前記圧電層上に前記一対の櫛型電極を覆うように設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを含むフィルタ。
- 請求項7に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
- 平面視において、弾性波を励振する電極が設けられる圧電層と重なるように弗素を含む酸化シリコン膜を形成する工程と、
100℃以上の温度、2気圧以上の圧力かつ水蒸気を含む雰囲気において前記酸化シリコン膜を熱処理することにより、前記酸化シリコン膜から弗素を脱離させる工程と、
を含む弾性波デバイスの製造方法。 - 平面視において、弾性波を励振する電極が設けられる圧電層と重なるように弗素を1原子%以上含む酸化シリコン膜を形成する工程と、
前記酸化シリコン膜の弗素を1原子%より小さくなるように前記酸化シリコン膜から弗素を脱離させる工程と、
を含む弾性波デバイスの製造方法。 - 前記酸化シリコン膜を形成する工程は、Si-O結合の伸縮振動のピーク波数が弗素を添加せずに成膜される酸化シリコン膜のSi-O結合の伸縮振動のピーク波数より4cm-1以上大きくなるように前記酸化シリコン膜を形成する工程を含む請求項9または10に記載の弾性波デバイスの製造方法。
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