JP7287799B2 - 地盤改良方法及び改良体 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤改良方法及び改良体に関する。
地盤改良工法の一つに、原位置の地盤材料に固化材を混合して固化させる原位置固化処理工法がある。原位置固化処理工法は、機械撹拌工法と高圧噴射撹拌工法の二つに大別される。これらの工法に共通することは、地盤材料と固化材とが混合され、固化した円柱状あるいは角柱状の固化処理土杭(以下、改良体という)が造成されることである。これらの原位置固化処理工法、すなわち、地盤の深層まで到達する地盤材料と固化材とを混合して固化させる従来の地盤改良工法を、深層混合処理工法という。
これらの工法はいずれも多くの専業者によって高度化が図られてきた。また、改良範囲についてもブロック式、壁式、格子状、杭式など、改良目的やコストに応じて効率的な形状が提案、実用化されている。
特許文献1には、地盤中に仕上り径相当の大口径のケーシングパイプを貫入し、このケーシングパイプによって周囲の地盤の側方土圧を強制的に増大させたのち、このケーシングパイプの先端から中詰材を地盤中に排出すると共に、この中詰材にスラリー状の固化材を噴射しながらこのケーシングパイプを繰返しの打戻しを行うことなく引上げ、地盤中に固結した改良体を造成する地盤改良工法が記載されている。
特許文献2には、先端に硬化材供給用パイプの吐出口を備えた中空管を、地盤中の杭底深度まで打込んだ後、この中空管を所定長さだけ引抜き、且つ、この引抜きと前後して、この中空管を経て骨材を地盤中に排出し、この骨材の排出後で、且つ、中空管の所定長さの引抜き開始時以後に、排出された骨材中に、硬化材供給用パイプの吐出口からスラリー状硬化材を強制的に圧力供給し、以後中空管の所定長さの引抜き、骨材の排出、スラリー状硬化材の圧力供給、の工程を繰返して、軟弱地盤中に高強度パイルを造成する高強度コンパクシヨンパイル造成工法が記載されている。
特開2008-101389号公報 特開昭62-202112号公報
しかし、特許文献1、2に記載の技術では、地盤中に排出するために中詰材や骨材をケーシングパイプの先端まで押し込まなければならず、そのための動力が必要となる。また、特許文献1、2に記載の技術は、中詰材や骨材に固化材や硬化材を混ぜ合わせるために、固化材を噴射し、又は硬化材を圧力供給しなければならない。
本願の発明の目的の一つは、原位置の地盤材料との混合を必要とせず、同じ改良率で生成された柱状の改良体に比べて強度のある改良体を地盤中に生成させることにある。
本発明の請求項1に係る地盤改良方法は、一重管である鋼管と該鋼管の内周面又は外周面に固定され該鋼管の上端部から下端部まで伸び、前記下端部に吐出口を有する固化材の供給管とを地盤に貫入するステップと、前記鋼管を前記地盤から引抜きながら前記供給管の吐出口から該鋼管の下端部へ固化材を吐出し、該鋼管が地盤中に占めていた筒状の空間であって該鋼管の内周面及び外周面にそれぞれ接していた、前記地盤の土砂で構成される自立した孔壁の間に固化材を充填するステップと、前記空間に充填された固化材を固化させて筒状の改良体を生成するステップと、を有する地盤改良方法である。
本発明の請求項に係る改良体は、請求項1に記載の地盤改良方法によって地盤中に生成される筒状の改良体である。
本願に係る発明によれば、原位置の地盤材料との混合を必要とせず、同じ改良率で生成された柱状の改良体に比べて強度のある改良体を地盤中に生成させることができる。
本願に係る地盤改良装置9の構成を示す図。 地盤改良装置9が有する鋼管1に設けられる供給管4を示す図。 地盤改良装置9の動作により変化する鋼管1の状態を説明するための図。 地盤改良装置9の動作の一例を示すフロー図。 改良された地盤Gの例を示す図。
<実施形態>
<地盤改良装置の構成>
図1は、本願に係る地盤改良装置9の構成を示す図である。図2は、地盤改良装置9が有する鋼管1に設けられる供給管4を示す図である。地盤改良装置9は、鋼管1と、貫入手段2と、引抜手段3と、供給管4と、吐出手段5と、を有する。また、この地盤改良装置9は、施工装置6を有する。貫入手段2及び引抜手段3は、施工装置6に搭載される。
施工装置6は、例えば履帯等で移動する車両61と、鋼管1を吊り下げるワイヤ60と、ワイヤ60を空中で支持するクレーン62と、これらを制御する制御装置63と、を有する。車両61は、改良の対象である地盤Gの上を、運転手の操作や制御装置63の制御に基づいて移動する。また、車両61は、運転手の操作や制御装置63の制御に基づいて、クレーン62、貫入手段2、及び引抜手段3をそれぞれ稼働する。
吐出手段5は、固化材を吐出する手段であり、ポンプ51、ホース52、及びタンク53を有する。タンク53は、固化材を収容する容器である。タンク53に収容された固化材は、例えばセメント、水、及び骨材を混合したセメントスラリー等である。ポンプ51は、タンク53から固化材を吸引して出口から排出する。ホース52は、例えば、ポンプ51により加圧された固化材に耐え得る耐圧ホースである。ホース52は、ポンプ51の出口に取り付けられ、ポンプ51から排出された固化材を供給管4に供給する。
図2(a)には、供給管4の斜視図が示されている。図2(b)には、供給管4の端部を軸方向に沿って見た図が示されている。図2(a)及び図2(b)に示す通り、供給管4は、鋼管1の上端部10から下端部13まで伸びており、鋼管1の内周面11に溶接等によって固定されている。供給管4は、鋼管1の上端部10の近傍に入口40を、鋼管1の下端部13の近傍に吐出口41をそれぞれ有する。
供給管4の入口40は、図2において図示しないホース52と接続しており、このホース52を介してポンプ51から固化材が供給される。吐出口41は、供給管4の内部を通過した固化材を、鋼管1の下端部13の近傍に吐出する。つまり、この供給管4は、鋼管の下端部に吐出口を有する固化材の供給管の一例である。また、この吐出手段5は、固化材を吐出口から吐出させる吐出手段の一例である。
貫入手段2は、例えば油圧式や電動式のバイブロハンマであり、ワイヤ60によって吊り下げられた鋼管1を振動させて地盤Gに貫入させる。つまり、この貫入手段2は、鋼管を地盤に貫入させる貫入手段の一例である。
引抜手段3は、例えば、クレーン62により空中に張り渡されて、鋼管1を吊り下げているワイヤ60を巻き取るウインチである。この引抜手段3は、ワイヤ60を巻き取ることにより、貫入手段2によって地盤Gに貫入させられた鋼管1をこの地盤Gから引抜く。つまり、この引抜手段3は、鋼管を地盤から引抜く引抜手段の一例である。
<地盤改良装置の動作>
図3は、地盤改良装置9の動作により変化する鋼管1の状態を説明するための図である。図4は、地盤改良装置9の動作の一例を示すフロー図である。
地盤改良装置9が有する施工装置6は、例えば、地盤改良工事の施工に関する情報に基づいて施工装置6、及び地盤改良装置9の他の構成等を制御するコンピュータを有する。このコンピュータは、制御装置63に組み込まれていることが好ましい。このコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)を備えており、ハードディスクドライブ等の記憶部に記憶されているプログラムを実行する。また、この施工装置6は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を用いて自装置の位置を測定する測位装置を有する。上述したコンピュータは、測位装置により測定された施工装置6の位置を示す位置情報を取得して、この位置情報を施工装置6の制御に用いる。測位装置は、GNSSに加えて、又はGNSSに代えて、自装置の位置や対象間の距離等を測定する光波距離計を有していてもよい。
図4に示す通り、上述したコンピュータは、記憶部から、鋼管1を貫入する座標を示す情報(貫入座標情報という)を取得し(ステップS101)、この貫入座標情報に基づいて、施工装置6を移動させる。貫入座標情報は、例えば緯度及び経度の組により表される。上述したコンピュータは、測位装置により測定された施工装置6の位置を貫入座標情報に応じた位置に近づけるように施工装置6を移動させる。これにより、施工装置6は、貫入座標情報で示される座標に鋼管1を貫入させるための位置に配置される(ステップS102)。
コンピュータは、記憶部から、鋼管1を地盤Gに貫入させる深さを示す情報(貫入深さ情報という)を取得し(ステップS103)、この貫入深さ情報に基づいて、鋼管1を貫入させる(ステップS104)。このステップS104は、鋼管を地盤に貫入するステップの一例である。
コンピュータは、引抜手段3により巻き取られたワイヤ60の長さによって、鋼管1が地盤Gに貫入した深さを特定する。そしてコンピュータは、特定したこの深さが、取得した貫入深さ情報により示される深さに近づくように貫入手段2を制御する。これにより鋼管1は、図3(a)に示す通り、例えば重力方向である矢印D1に沿って進み、図3(b)に示す通り、貫入深さ情報により示される深さまで地盤Gに貫入させられる。
なお、コンピュータは、施工装置6に設けられた深度計を用いて、上述した深さを特定(計測)してもよい。また、記憶部は、例えば、地盤Gに貫入させる鋼管1の傾きを示す情報(傾斜角度情報という)を予め記憶していてもよい。この場合、施工装置6は、地盤Gに貫入していく鋼管1の傾きを計測する傾斜計を有していてもよい。コンピュータは、記憶部から傾斜角度情報を取得し、この傾斜角度情報が示す傾斜角度と、傾斜計が計測した傾きと、を比較して、鋼管1が決められた傾斜角度で貫入しているか否か(鉛直性ともいう)を確認してもよい。
なお、地盤改良装置9は、供給管4に接続された図示しないブロアーを有しており、鋼管1が地盤Gに貫入させられる際に、このブロアーから吐出した空気を供給管4に供給する。これにより、吐出口41から空気が吐出するため、吐出口41は、地盤Gを構成する土砂が流れ込んで閉塞し難くなる。なお、地盤改良装置9は、ブロアーから空気を吐出させる代わりに、ポンプから水を吐出して、鋼管1を貫入させてもよい。
貫入深さ情報に示された所定の深さにまで鋼管1を貫入した後、コンピュータは、記憶部から、鋼管1を引抜く速度の情報(引抜速度情報)と、固化材を吐出する速度の情報(吐出速度情報という)と、を取得する(ステップS105)。そして、このコンピュータは、供給管4に設置された流量計により計測される固化材の吐出量、及び、ワイヤ60の残り長さ等によって計測される鋼管1の貫入深さを取得し、これらの計測値と、記憶部から取得した引抜速度情報及び吐出速度情報と、に基づいて、引抜手段3及び吐出手段5を制御する。これにより、地盤改良装置9は、図3(c)に示す通り、鋼管1を矢印D2に沿って引抜くとともに、鋼管1に設けられた供給管4(図3において図示せず)の中に固化材を供給する。鋼管1の引抜きと、固化材の供給とは、同時に、且つ、連続して行われる。
そして、供給された固化材は、供給管4の中を矢印D3に沿って移動し、引抜かれた鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間に向けて、吐出口41(図3において図示せず)から吐出される(ステップS106)。これにより、鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間には、吐出手段5から供給管4を通じて供給された固化材が充填される。このステップS106は、鋼管を地盤から引抜きながら鋼管の下端部から固化材を吐出し、鋼管が地盤中に占めていた筒状の空間に固化材を充填するステップの一例である。
なお、「鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間」とは、鋼管1の部材そのものが地盤Gの中に占めていた空間であり、鋼管1の中空、すなわち、管の内側の空間が地盤Gの中に占めていた空間を含まない。鋼管1を貫入すると、鋼管1の中空には原地盤が入り込むからである。
また、記憶部は、施工のための計画値として、予め、上述した貫入座標情報、貫入深さ情報、傾斜角度情報、引抜速度情報、及び吐出速度情報を記憶していたが、これらの計画値は、施工中に計測された計測値に対応するように調整されてもよい。例えば、上述した測定装置、深度計、傾斜計、流量計等の計測機器によって計測される計測値が、予め設定された範囲外である場合、コンピュータは、記憶部に記憶している上述した各種の計画値を、計測値に応じて書き換えてもよい。これにより、各種の計測機器で計測された計測値は、計画値に基づいて設定される範囲内に入る。コンピュータは、計測値が予め設定された範囲内に入ったことを確認した後、次工程へ進めばよい。
鋼管1を地盤Gから完全に引抜き、貫入していた鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間が固化材に置換されると、地盤改良装置9は、この固化材を固化させる(ステップS107)。固化材は、いわゆる養生をされて地盤Gの中で固化して、図3(d)に示す通り改良体Cになる。この改良体Cは、本願に係る地盤改良方法によって地盤中に生成される筒状の改良体の一例である。
図5は、改良された地盤Gの例を示す図である。図5には、改良された地盤Gを上から見た概略図が示されている。図5に示す通り、地盤Gには、上から見て円環形状の改良体Cが生成されている。改良体Cは、地盤Gの中を重力方向に向かって伸びているので、その形状は筒状である。すなわち、上述したステップS107は、鋼管が地盤中に占めていた筒状の空間に充填された固化材を固化させて筒状の改良体を生成するステップの一例である。
地盤Gの改良対象面積に対する改良体Cの面積の比率を改良率という。改良率は、改良体Cに用いられた固化材の量に比例し、固化材の量は生成コストに比例する。
従来の深層混合処理工法は、円柱状や角柱状等の中実な改良体を造成する。一方、本願に係る地盤改良装置9は、中空である筒状の改良体Cを生成するので、同じ改良率で比較すると、その水平断面における外径は、従来の深層混合処理工法で生成される中実な改良体と比較して大きい。そして、同じ改良率における従来の改良体に比べて、改良体Cの外径は大きくなるため、地盤Gとの接触面積が増加し、改良体Cの軸方向の抵抗力が増加する。また、本願に係る改良体Cは、断面二次モーメントも大きくなるため、改良体の曲げ剛性が増大する。
例えば、本願に係る地盤改良装置9で、厚みが50ミリメートルで外径が1メートルの鋼管1を用いた場合、改良体Cの厚み及び外径も同じく50ミリメートル及び1メートルとなる。この改良体Cの水平断面における面積は、約0.149平方メートルである。また、改良体Cの水平断面における外周の長さが約3.142メートルであり、内周の長さが約2.827メートルであるので、それらを合計した周長は、約5.969メートルである。
同じ改良率になるように、つまり、水平断面における面積が約0.149平方メートルとなるように、従来の深層混合処理工法により円柱状の改良体を造成すると、その改良体の外径は約0.436メートルである。そのため、この改良体の水平断面における周長は、約1.369メートルである。つまり、従来の深層混合処理工法により造成された円柱状の改良体よりも、本願に係る地盤改良装置9で生成された改良体Cの方が、同じ改良率、同じ垂直方向の長さであれば、地盤Gと接触する面積が大きい。
また、これらの形状から断面二次モーメントを算出すると、従来の深層混合処理工法により造成された円柱状の改良体の断面二次モーメントは0.002[m4]であるのに対し、本願に係る地盤改良装置9で生成された改良体Cの断面二次モーメントは0.017[m4]である。したがって、本願に係る地盤改良装置9は、従来の深層混合処理工法よりも堅牢で、外力に対して安定な改良体Cを生成することができる。
なお、図5に示す改良体Cは、地盤Gの中で互いに接触し、又は重なり合っている。このように、改良体Cは互いに接触し、又は重なり合っていてもよいため、相互に作用することで、全体として様々な形で地盤Gを改良することができる。改良体Cが互いに重なり合う場合、後から生成する改良体Cの空間を確保するために用いる鋼管1は、先に生成済みの改良体Cが固化する前に地盤Gに貫入されることが望ましい。
また、本願に係る地盤改良装置9は、鋼管1の内側に改良体を生成するのではないため、サンドコンパクションパイル工法のように、鋼管1の内部に砂等の骨材を供給する必要がなく、これを締め固める必要もない。
また、本願に係る地盤改良装置9は、引抜いた鋼管1が地盤Gの中に占めていた空間に固化材を充填するので、深層混合処理工法のように、撹拌装置又は高圧噴射装置が不要である。
また、本願に係る地盤改良装置9は、深層混合処理工法のように原位置の地盤と固化材とを混合させるための混合時間も必要ないため、深層混合処理工法より短期で施工できる。そして、本願に係る地盤改良装置9により、原地盤と混合することなく生成された改良体の品質は、原地盤の特性のばらつきによる影響を受けないので、原地盤との混合により生成された改良体と比べて、同一性が高い。
また、本願に係る地盤改良装置9は、特別な管を必要とせず、一般に市販されている鋼管1を用いてもよいため、安価に施工することができる。
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組合せてもよい。
<変形例1>
上述した実施形態において、供給管4は、図2(b)に示す通り、鋼管1の内周面11に固定されていたが、図2(c)に示す通り、鋼管1の外周面12に固定されていてもよい。
<変形例2>
上述した実施形態において、貫入手段2は、バイブロハンマであったが、鋼管1は、自重によって地盤Gに貫入されてもよい。この場合、例えば鋼管1はワイヤ60により所定の高さまで吊り上げられ、軸方向に沿って落下させられることにより地盤Gに貫入される。この場合、ワイヤ60と鋼管1そのものは、鋼管1を地盤Gに貫入させる貫入手段である。なお、貫入手段2には、例えば、ドレーン打設機等を用いてもよい。
<変形例3>
上述した実施形態において、施工装置6はコンピュータにより制御されていたが、運転手の操作によりその一部または全部が制御されてもよい。この場合、制御装置63は、図1に示す車両61内に配置された運転手に対して、制御に必要な情報を提供したり、各種の計測機器で計測された計測値が予め設定した範囲を外れると警報を発したり、してもよい。さらに、制御装置63は、車両61外にいる技術者に上述した情報を提供し、この技術者が随時、運転手に対して操作等の指示をできるようにしてもよい。
<変形例4>
上述した実施形態において、コンピュータは、地盤改良工事の施工に関する情報を記憶部から取得していたが、例えば、無線により外部装置と接続する通信部を用いて、上述した情報を外部装置から取得してもよい。
<変形例5>
上述した実施形態において、地盤改良装置9は、鋼管1が地盤Gに貫入させられる際に、ブロアーから吐出した空気を供給管4に供給することで、供給管4の吐出口41が閉塞しないようにしていたが、他の方法で、吐出口41が閉塞しないようにしてもよい。
例えば、地盤改良装置9は、供給管4の吐出口41に使い捨てのキャップを装着してもよい。このキャップは、鋼管1が重力方向に沿って地盤Gに貫入させられる際には、吐出口41から外れないため、吐出口41を塞ぎ、地盤Gの土砂が供給管4の中に入り込むことを阻止する。
一方、吐出手段5が固化材を供給管4に供給すると、このキャップは固化材の圧力によって吐出口41から外れるため、供給管4を通って吐出口41から吐出する固化材は、鋼管1の下方に生じた筒状の空間に充填される。
また、例えば、地盤改良装置9は、供給管4の吐出口41に逆止弁を装着してもよい。この逆止弁は、鋼管1の貫入時に、地盤Gからの圧力によって閉じるため、地盤Gの土砂が供給管4の中に入り込むことを阻止する。そして、この逆止弁は、鋼管1の引抜時、すなわち、固化材の吐出時に、固化材の圧力によって開くため、吐出させた固化材は上述した筒状の空間に充填される。
<変形例6>
上述した実施形態において、地盤改良装置9は、引抜手段3及び吐出手段5を制御することにより、鋼管1を地盤Gから引抜くとともに、鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間に固化材を充填していたが、さらに貫入手段2を稼働させてもよい。
例えば、鋼管1の内周面11の摩擦により、引抜かれる鋼管1の内部で地盤Gの土砂が共に上昇することがある。この場合、地盤改良装置9は、貫入手段2であるバイブロハンマにより引抜かれる鋼管1を振動させて内周面11に密着した土砂を落下させてもよい。また、鋼管1の内周面11は、例えば、吸水性のポリマー等を含んだ摩擦低減剤が予め塗布されていてもよい。この内周面11は、鋼管1が地盤Gから引抜かれる際に、摩擦低減剤により土砂が密着し難くなる。
<変形例7>
上述した実施形態において、地盤改良装置9の施工装置6が有するコンピュータは、記憶部から取得した引抜速度情報及び吐出速度情報に基づいて、引抜手段3及び吐出手段5を制御し、鋼管1の引抜きと、固化材の供給とを、同時に、且つ、連続して行っていた。しかし、地盤改良装置9は、鋼管1を引抜くことで生じる、その鋼管1が地盤Gの中に占めていた筒状の空間の孔壁が自立するか否かによって、制御を変化させてもよい。この場合、地盤改良装置9は、上述した筒状の空間の孔壁が自立するか否かを検知する検知手段を有してもよい。そして、この検知の結果、孔壁が自立すると判断する場合、地盤改良装置9は、固化材の供給を遅らせてもよい。また、この検知の結果、孔壁が自立しないと判断する場合、地盤改良装置9は、孔壁の状態に応じて、鋼管1の引抜きの速度と、固化材の供給の速度を調整してもよい。
1…鋼管、10…上端部、11…内周面、12…外周面、13…下端部、2…貫入手段、3…引抜手段、4…供給管、40…入口、41…吐出口、5…吐出手段、51…ポンプ、52…ホース、53…タンク、6…施工装置、60…ワイヤ、61…車両、62…クレーン、63…制御装置、9…地盤改良装置、C…改良体、D1…矢印、D2…矢印、D3…矢印。

Claims (2)

  1. 一重管である鋼管と該鋼管の内周面又は外周面に固定され該鋼管の上端部から下端部まで伸び、前記下端部に吐出口を有する固化材の供給管とを地盤に貫入するステップと、
    前記鋼管を前記地盤から引抜きながら前記供給管の吐出口から該鋼管の下端部へ固化材を吐出し、該鋼管が地盤中に占めていた筒状の空間であって該鋼管の内周面及び外周面にそれぞれ接していた、前記地盤の土砂で構成される自立した孔壁の間に固化材を充填するステップと、
    前記空間に充填された固化材を固化させて筒状の改良体を生成するステップと、
    を有する地盤改良方法。
  2. 求項1に記載の地盤改良方法によって地盤中に生成される筒状の改良体。
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