JP6409196B2 - 水硬性固化材液置換コラム築造方法および該築造方法に使用するコラム築造装置 - Google Patents

水硬性固化材液置換コラム築造方法および該築造方法に使用するコラム築造装置

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Description

本発明は戸建て住宅等の軽微な構造物の基礎工法として使用される水硬性固化材液置換コラムの築造方法および該築造方法に使用するコラム築造装置に関するが、特に深基礎仕様の基礎下に築造する場合の水硬性固化材液置換コラム築造方法および該築造方法に使用するコラム築造装置に関する。
戸建て住宅の基礎スラブには逆丁字形の布基礎やべた基礎などがある。それらの基礎スラブは、通常、地表面から300mm程度の埋め込み深さで構築される。地盤が軟弱で杭基礎や柱状改良による地盤補強を行う場合はその基礎スラブの下方地盤中に該基礎スラブを支持するように築造される。
戸建て住宅建設では基礎スラブあるいは戸建て住宅そのものの建設後に戸建て住宅に接してカーポート等の外構を構築することがよくある。そのとき、図9に示すように、地形や道路との段差の関係で、地盤を掘り込んでカーポート等の外構を築造することもよく見られることである。このように戸建て住宅近傍を掘削する計画がある場合は、戸建て住宅の基礎スラブの立ち上がり部を掘削深度以深まで構築することで対応している。
このような場合、戸建て住宅の基礎工法として従来技術の中で最も多く採用されている柱状改良工法(コラム工法)は図10(a)に示すように、通常は施工地盤面から下方200〜300mm程度の位置にコラム上端面を設定することが多い。深基礎に相当する深度部分については図10(b)に示すように、固化材液を吐出しないで施工する、所謂、空掘り施工を行うことにより容易に対応することができる。この空掘り部分については施工時に掘削された土砂がそのまま残存することになる。柱状改良工法ではこのような対応をすることにより、図11に示すような深基礎仕様に対応している。また、鋼管や木杭による杭状地盤補強工法であっても、矢蛸(ヤットコ)を使用することにより、コラム工法と同様に容易に対応することができる。
ところが、本出願人らは、図13に示すように、(a)側面にスパイラル翼(螺旋状掘削翼)2aと水硬性固化材液の吐出口2bを有する掘削ヘッド(円錐ヘッド)2を下端に接続した排土機構のない掘削ロッド1aからなる水硬性固化材液置換コラム築造装置1を施工機(図示せず)に装着し、その円錐ヘッド2の先端中心部を杭心位置にセットする。(b)掘削ロッド1aを正回転させながら掘進する。このとき、円錐ヘッド2にある吐出口2bからの水硬性固化材液の吐出は必須ではない。(c)所定の掘進深度が掘削ロッド長よりも浅い場合は、掘削ロッド1aの上方の一部が地上にある状態で掘進を停止する。(d)所定の掘進深度が掘削ロッド1aの長さよりも深い場合は掘削ロッド1aの一部が地中に貫入する状態になるまで掘進して、所定深度位置で停止する。所定深度がさらに深い場合は接続ロッドを継ぎ足す場合もある。(e)その後、円錐ヘッド2にある吐出口2bから水硬性固化材液4を吐出しながら、掘削ロッド1aを正回転の状態で引上げる。このとき、掘削ロッド1aの引上げ速度と水硬性固化材液4の吐出量を調整して、掘削ロッド1aの引上げに伴う負圧発生がないようにする。なお、このときの掘削ロッド1aの回転方向は逆回転でもよいが、円錐ヘッド2の付着土砂は僅かではあるがスパイラル翼2aで支えられているので、この円錐ヘッド2の付着土砂の落下を防止するためには、正回転の方が好ましい。(f)掘削ロッド1aを地上まで引上げて、水硬性固化材液4の量を調整して、水硬性園化材液4を所定の深度位置まで填充する、という水硬性固化材液置換コラムの築造方法を提供している(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2011−106253 特開2012−182803
上述のごとく、戸建て住宅の深基礎仕様であっても従来技術では容易に対応できる。しかしながら、前記したような本出願人らが提供した特許文献1および2に示すような新しい水硬性固化材液置換コラムの築造技術では、深基礎仕様の基礎部分には容易に対応できないという課題がある。
具体的には、第1に、水硬性固化材液置換コラムで空掘りを施そうとすると、図12(b)に示すように空掘り部は空洞になり、柱状改良工法のように掘削土砂で充填することができない。したがって、空掘り部の掘削孔壁が気中に晒されるので崩壊して崩壊土が水硬性固化材液置換コラム中に落ち込む可能性がある。その土塊がそのまま水硬性固化材液中に残存したまま固化すれば、水硬性固化材液置換コラムは不良品となる。第2に、地表の土砂が掘削孔中に落ち込んだ場合、図12(a)に示すような通常の空掘り深さが200〜300mm程度では作業員が柄杓などで掬い取ることができるが、それ以上の深さでは掬い取ることができないので、そのまま固化すれば土塊混じりの不良水硬性固化材液置換コラムとなる。第3に、施工地盤面から1m程度以上深い位置で液面管理をしなければならず、施工直後の目視ではブリーディングする水硬性固化材液面のレベル管理が極めて困難であるということがある。さらに、水硬性固化材液置換コラムの圧縮強度は5〜15N/mm程度であるため、400〜600kN/m程度のソイルセメントというよりもむしろコンクリートに近い高強度なので、もし、計画天端レベルよりも高い位置で水硬性固化材液が固化すると、水硬性固化材液置換コラムそのものを健全な状態で削ったり、斫ったりすることが困難になる。場合によっては、コラム頭部付近の本体部から折れてしまい、重大な損傷を与えてしまう場合もある。
このため、水硬性固化材液置換コラムは従来技術である柱状改良工法と較べて、地盤と水硬性固化材液を攪拌混合しないので固化後の品質(圧縮強度)が高い、品質のバラツキが小さい、発生残土量が非常に少ない等の特徴を有しているが、戸建て住宅の深基礎仕様の液面レベル管理が困難という課題を有している。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法は、掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、外径が前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい円盤を下端有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記円盤の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定し、短くとも前記標尺付きロッドが自沈もしくは浮上しなくなるまで保持しておくことを特徴とする。
この構成により、標尺付きロッドを円盤部から掘削ロッドによって形成された掘削孔に挿入する際、円盤が孔壁を削り取る確率が下がる。したがって、標尺付きロッド挿入工程時に水硬性固化材液置換コラム中への土塊混入の確率が下がり、土塊混入による品質不良を防ぐことができる。排土機構のない掘削ロッドを使用して水硬性固化材液置換コラムを築造する場合は、掘削孔周辺地盤の弾性戻り量が比較的大きくなることがあるので円盤径は掘削ロッド径よりも1〜3センチメートル程度小さくするとよい。また、全長にスパイラル翼が設けられている掘削ロッドを用いて水硬性固化材液置換コラムを築造する場合には、掘削孔周辺地盤の弾性戻り量は、比較的少ないので、円盤径は掘削ロッド径(スパイラル翼の回転径)と略同一以下でよい。
なお、円盤の厚さ(高さ)は、特に制限はないが、厚くなると(例えば、円柱状のように)掘削ロッドによって形成された掘削孔に挿入する際、円盤が孔壁を削り取る確率が上がるし、削孔内への挿入作業性が低下するので、薄い方が好ましい。
さらに、前記構成により、第1に、該円盤より上方の空掘り部の孔壁が崩壊して土砂が落下しても標尺付きロッドに円盤が固定されているので、崩壊土砂は円盤上に堆積することはあっても円盤より下方の水硬性固化材液置換コラム本体部に落下・混入することがない。第2に、崩壊土砂は円盤より下方の水硬性固化材液置換コラム本体部に落下・混入することがないので、水硬性固化材液置換コラム中から落下・混入した土砂を掬い取る必要がない。第3に、下方に円盤を取り付けた標尺付きロッドを撤去すれば、水硬性固化材液置換コラムの上端面は該円盤下端面と一致しているため、計画天端レベル位置に形成されており、固化後に削ったり、斫ったりする必要がない。したがって、固化後に水硬性固化材液置換コラムの頭部を削ったり、斫ったりすることがないので、水硬性固化材液置換コラム本体を傷めたり、破壊することがない。
なお、ここでいう標尺付きロッドの標尺は、測量用のスタッフのように円盤下端面位置からの距離を示すものであってもよく、また、レベルを計測する基準点から深基礎の計画深度レベル位置を示す単なる目印であってもよい。要は、深基礎仕様の計画深度レベル位置を計測管理できるものであればよい。
請求項2にかかる発明は、請求項1の水硬性固化材液置換コラム築造方法において、前記掘削孔内の水硬性固化材液の液面レベルが前記円盤の下面より上方にあるように水硬性固化材液を補充することを特徴とする。
この構成により、たとえば、水硬性固化材液が想定以上にブリーディングして固化後の水硬性固化材液置換コラム上端面位置が計画天端レベル位置よりも低くなることが予想される場合には、本発明により水硬性固化材液を補充することにより計画通りの天端レベル位置を有する水硬性固化材液置換コラムを築造することができる。したがって、水硬性固化材液固化後の後工程で、水硬性固化材液の注ぎ足しや補修工の必要がない。
削除。
削除。
請求項3にかかる発明は、請求項1または2の水硬性固化材液置換コラム築造方法において、前記円盤には水硬性固化材液が通過可能な空隙部分(欠損部)があることを特徴とする。
この構成により、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置よりも高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗を減少させ、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易になる。円盤を金属板で製作するときは、切込みを入れて切り込み部を上方に折り曲げて空隙部を形成したり、単純に円盤に穴を開けて空隙部を形成してもよい。
請求項4にかかる発明は、請求項1または2の水硬性固化材液置換コラム築造方法において、前記円盤の主体が金網で構成されていることを特徴とする。
この構成により、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置よりも高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗がほとんどなく、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易になる。金網は面外方向の剛性が小さいため単独で円盤を構成することは困難であるので、ワイヤーや金属板からなる外周や桟で補強すると剛性を大きくすることができるとともに耐久性が向上する。金網の目の大きさは、小さすぎると水硬性固化材液の通過が困難となり作業に支障をきたす。逆に大きすぎると水硬性固化材液の凝結後に計画天端レベル位置で水硬性固化材液置換コラムを切断することが困難になり、水硬性固化材液置換コラムの天端を形成するという目的を達成できなくなる。したがって、金網の目の大きさは、5〜10mm程度が好ましい。
請求項5にかかる発明は、掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、回転径前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい少なくとも1つの板乃至棒を下端に有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記板乃至棒の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定した後、前記水硬性固化材液が凝結するもまだ固結しないうちに、前記標尺付きロッドを該標尺付きロッドの軸心を中心として回転させることを特徴とする。
この構成により、水硬性固化材液がまだ固まらないうちに土塊が地上から落下しても標尺付きロッド下端に取り付けた少なくとも1つの板乃至棒により支えられ、それより下方に沈降することを妨げられるので、水硬性固化材液置換コラム本体部に土塊が混入することを防ぐことができる。また、水硬性固化材液が凝結後に標尺付きロッドを回転させるので、計画天端レベル位置で水硬性固化材液の余盛り部分が切断されるのでその切断された余盛り部が下方の水硬性固化材液置換コラムと再び一体化する恐れもなく、計画通りの天端レベルを有する水硬性固化材液置換コラムが形成されることになる。
本発明の請求項6に係るコラム築造装置は、下端に円盤を有する標尺付きロッドであって、水硬性固化材液が入っている掘削孔に挿入された状態で前記円盤が前記掘削孔の内壁から落下する土砂を受止め可能な面積を有する標尺付きロッドと、地表面に設置され、前記標尺付きロッドを上下位置調整可能に固定する上下位置固定装置であって、前記円盤の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせて固定するための上下位置固定装置と、を備えることを特徴とする。
この構成により、標尺付きロッドを円盤側から築造後の水硬性固化材液置換コラムの掘削孔内に挿入し、円盤下面位置を標尺付きロッドで調節して所定の計画天端レベル位置に合わせることができ、この合わせた円盤位置は、標尺付きロッドを上下位置固定装置で保持することができる。従って、水硬性固化材液置換コラム築造後の水硬性固化材液がいまだ固まらないうちに、該築造後の水硬性固化材液置換コラムの掘削孔内に挿入し、円盤下面位置を、該コラムの所定の計画天端(上端)位置に合わせて保持することにより、築造した水硬性固化材液置換コラムの天端レベルを所定の計画天端レベルに形成することができる。
また、築造後の水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル上方は、円盤で閉塞されるので掘削孔内に土砂や土塊が落下しても、水硬性固化材液置換コラムの液中に混入することを防止できる。
削除。
水硬性固化材液置換コラムは、先端に掘削ヘッド(例えば、周面にスパイラル翼および吐出口を有する円錐ヘッド)を備える掘削ロッドを用い、該掘削ロッドを地盤中に回転して所定深度まで掘進し、その後、水硬性固化材液を掘削ヘッドの吐出口より吐出しつつ回転して地上に引き上げて築造される。従って、築造される水硬性固化材液置換コラム及びその掘削孔の径は、掘削ロッドの径によってほぼ決定される。即ち、水硬性固化材液置換コラムおよびその掘削孔の径は、掘削ロッドの径と略一致する。それ故、円盤の外径が掘削ロッドの径より大きいと、築造した水硬性固化材液置換コラムの掘削孔内に挿入できないし、また、標尺付きロッドを円盤から掘削孔内に挿入する際に、円盤が孔壁を削り取ることとなり、水硬性固化材液置換コラム中への土塊混入の確率が高くなるし、さらに、築造後の置換コラムの水硬性固化材液の液面高さが所定の天端レベルより高い(通常、水硬性固化材液は、少し高く填充する。)場合は、円盤下面を所定の計画天端レベルに合わせると、円盤は液面下に進入するから、その時に水硬性固化材液が、円盤と削孔壁面との間から円盤上方に流出(移動)することができなくなり、抵抗として作用する。そのために円盤の外径は、掘削ロッドの径より小さいのが好ましい。
本発明の請求項7に係るコラム築造装置は、前記円盤には水硬性固化材液が通過可能な空隙部(欠損部)があることを特徴とする。
この構成により、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置より高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗を減少させ、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易となる。
本発明の請求項8に係るコラム築造装置は、前記円盤の主体が、金網で構成されていることを特徴とする。
この構成により、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置よりも高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗がほとんどなく、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易になる。
本発明の請求項9に係るコラム築造装置は、少なくとも1つの板乃至棒を下端に有する標尺付きロッドであって、掘削孔内の水硬性固化材液が凝結するもまだ固結しないうちに前記水硬性固化材液内で回転することにより前記板乃至棒によって前記水硬性固化材液の余盛り部分を切断可能な標尺付きロッドと、地表面に設置され、前記標尺付きロッドを上下位置調整可能に固定する上下位置固定装置であって、前記板乃至棒の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせて固定するための上下位置固定装置と、を備えることを特徴とする
また、本発明の請求項10に係るコラム築造装置は、前記上下位置固定装置が前記掘削孔の地上開口部を挟む位置で地表面に当接することを特徴とする。
なお、本発明で水硬性固化材液とは、水と水和反応して固化するポルトランドセメントのように自硬性を有する粉体と水を主要構成要素として、例えば、セメントスラリー(セメントミルク)や、砂等からなる細骨材を含むモルタル、さらに、砂利や砕石等の粗骨材をも含む(セメント)コンクリート等からなり、かつポンプ圧送可能な流動体をいう。
本発明の水硬性固化材液置換コラム築造方法および該築造方法に使用するコラム築造装置によれば、次のような効果を奏する。
(1)本発明は、掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、外径が前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい円盤を下端有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記円盤の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定し、短くとも前記標尺付きロッドが自沈もしくは浮上しなくなるまで保持しておくことを特徴としているため、第1に、該円盤より上方の空掘り部の孔壁が崩壊して土砂が落下しても標尺付きロッドに円盤が固定されているので、崩壊土砂は円盤上に堆積することはあっても円盤より下方の水硬性固化材液置換コラム本体部に落下・混入することがない。第2に、崩壊土砂は円盤より下方の水硬性固化材液置換コラム本体部に落下・混入することがないので、水硬性固化材液置換コラム中から落下・混入した土砂を掬い取る必要がない。第3に、下方に円盤を取り付けた標尺付きロッドを撤去すれば、水硬性固化材液置換コラムの上端面は該円盤下端面と一致しているため、計画天端レベル位置に形成される。従って、固化後に削ったり、斫ったりする必要がない。また、固化後に水硬性固化材液置換コラムの頭部を削ったり、斫ったりすることがないので、水硬性固化材液置換コラム本体を傷めたり、破壊することがない。
(2)本発明は、水硬性固化材液の液面レベルが該円盤より上方にあるように水硬性固化材液を補充することを特徴とするため、たとえば、水硬性固化材液が想定以上にブリーディングして固化後の水硬性固化材液置換コラム上端面位置が計画天端レベル位置よりも低くなることが予想される場合には、本発明により水硬性固化材液を補充することにより計画とおりの位置に水硬性固化材液置換コラムを築造することができる。したがって、水硬性固化材液固化後の後工程で、水硬性固化材液の注ぎ足しや補修工の必要がない。
(3)本発明は、円盤の外径が水硬性固化材液置換コラムの築造装置である掘削ロッド径より小さいことを特徴とするため、標尺付きロッドを円盤部から掘削ロッドによって形成された掘削孔に挿入する際、円盤が孔壁を削り取る確率が下がる。したがって、標尺付きロッド挿入工程時に水硬性固化材液置換コラム中への土塊混入の確率が下がり、土塊混入による品質不良を防ぐことができる。排土機構のない掘削ロッドを使用して水硬性固化材液置換コラムを築造する場合は、掘削孔周辺地盤の弾性戻り量が比較的大きくなることがあるので、円盤径は掘削ロッド径よりも1〜3センチメートル程度小さくするとよい。
(4)本発明は、円盤には水硬性固化材液が通過可能な空隙部分(欠損部)があることを特徴とするため、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置よりも高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗を減少させ、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易になる。また、円盤下のブリージング水溜まりを防ぐことができる。円盤を金属板で製作するときは、切込みを入れて切り込み部を上方に折り曲げて空隙部を形成したり、単純に円盤に穴を開けて空隙部を形成してもよい。
(5)本発明は、円盤の主体が金網で構成されていることを特徴とするため、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラムの計画天端レベル位置よりも高い位置にある場合に、標尺付きロッドの円盤を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗がほとんどなく、円盤下面を計画天端レベル位置に合わせる作業が容易になる。金網は面外方向の剛性が小さいので単独で円盤を構成することは困難であるので、ワイヤーや金属板からなる外周や桟で補強すると剛性を大きくすることができるとともに耐久性が向上する。金網の目の大きさは、小さすぎると水硬性固化材液の通過が困難となり作業に支障をきたす。逆に大きすぎると水硬性固化材液の凝結後に計画天端レベル位置で水硬性固化材液置換コラムを切断することが困難になり、水硬性固化材液置換コラムの天端を形成するという目的を達成できなくなる。したがって、金網の目の大きさは、5〜10mm程度が好ましい。
(6)本発明は、掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、回転径前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい少なくとも1つの板乃至棒を下端に有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記板乃至棒の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定した後、前記水硬性固化材液が凝結するもまだ固結しないうちに、前記標尺付きロッドを該標尺付きロッドの軸心を中心として回転させることを特徴とするため、水硬性固化材液がまだ固まらないうちに土塊が地上から落下しても標尺付きロッド下端に取り付けた少なくとも1つの板乃至棒により支えられ、それより下方に沈降することを妨げられるので、水硬性固化材液置換コラム本体部に土塊が混入することを防ぐことができる。また、水硬性固化材液が凝結後に標尺付きロッドを回転させるので、計画天端レベル位置で水硬性固化材液の余盛り部分が切断されるのでその切断された余盛り部が下方の水硬性固化材液置換コラムと再び一体化する恐れもなく、計画通りの天端レベルを有する水硬性固化材液置換コラムが形成されることになる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
本発明の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を、工程順(a)(b)(c)(d)(e)に示す断面説明図である。 本発明の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を示す斜視図である。 円盤の他の実施の形態を示す斜視図である。 円盤の更に他の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を示す斜視図である。 標尺付きロッドの他の実施の形態を示す斜視図である。 把持装置の実施の形態を示す斜視図である。 把持装置の他の実施の形態を示す斜視図である。 基礎スラブの一形態を示す説明図である。 従来の柱状改良工法(コラム工法)で築造したコラムを示す説明図(a)(b)である。 従来の深基礎仕様の基礎スラブの形態を示す説明図である。 本発明で対応する水硬性固化材液置換コラムを示す説明図(a)(b)である。 従来の水硬性固化材液置換コラムの築造方法を、工程順(a)(b)(c)(d)(e)に示す断面説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を、工程順(a)(b)(c)(d)(e)に示す断面説明図、図2は、本発明の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を示す斜視図である。
まず、図1(a)に示すように水硬性固化材液置換コラム16を築造する。この水硬性固化材液置換コラム16の築造は、従来公知の方法、例えば、図13に示す従来の築造方法を採用する。
そこで、水硬性固化材液置換コラム16の築造後の水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、予め用意した、下端に円盤12を取り付けた標尺付きロッド11を、図1(b)(c)に示すように円盤12側から築造後の水硬性固化材液置換コラム16の掘削孔15内に挿入し、地上に突出している該標尺付きロッドの標尺11a(図2参照)を利用して、円盤12の下面位置を築造された水硬性固化材液置換コラム16の計画天端レベルD位置に合わせる。そして、その計画天端レベル位置Dに円盤を保持するように標尺付きロッド11の上下位置を上下位置固定装置10Aにより固定する(図1(c))。これにより円盤12は、標尺付きロッド11により水硬性固化材液置換コラム16の計画天端レベル位置Dに保持される。この時の円盤12の下面を計画天端レベル位置Dに合わせるのは、標尺付きロッド11の標尺11aを利用して行う。この時の標尺付きロッドの上下位置固定装置は、標尺付きロッド11を所定の上下位置に固定できる手段であればよく、特に制限はない。例えば、本例のような上下位置固定装置10Aではなく、直接地盤に支持させる方法でもよい。
次に、標尺付きロッド11を上下位置固定装置10Aで、短くとも該標尺付きロッド11が自沈もしくは浮上しなくなるまで保持した後、図1(d)(e)に示すように地上に突出している標尺付きロッド11を利用して円盤12を掘削孔15内より引き上げ、撤去する。これにより水硬性固化材液置換コラム16の上端面は該円盤12の下端面と一致しているため、天端レベルは計画天端レベル位置Dに形成される。
ここで、標尺付きロッド11を上下位置固定装置10Aで短くとも自沈もしくは浮上しなくなるまで保持するのは、水硬性固化材液が凝結し、液面が上下に変化せず水硬性固化材液置換コラム16が安定するまで保持する意味であり、この安定状態になれば、標尺付きロッド11が自沈もしくは浮上しなくなるからである。
前記円盤12の外径は、水硬性固化材液置換コラム16の築造装置である掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さくする。
水硬性固化材液置換コラム16は、図13に示すような掘削装置1の掘削ロッド1aを用いて築造される。即ち、先端に掘削ヘッド2(例えば、周面にスパイラル翼2aおよび吐出口2bを有する円錐ヘッド)を備える掘削ロッド1aを用い、該掘削ロッド1aを地盤中に回転して所定深度まで掘進し、その後、水硬性固化材液を掘削ヘッド2の吐出口2bより吐出しつつ回転して地上に引き上げて築造される。従って、築造される水硬性固化材液置換コラム16及びその掘削孔15の径は、掘削ロッド1aの径によってほぼ決定される。即ち、水硬性固化材液置換コラム16およびその掘削孔15の径は、掘削ロッド1aの径と略一致する。従って、円盤12の外径は、掘削ロッド1aの外径より小さくする必要がある。これにより、標尺付きロッド11を円盤12部から掘削ロッド1aによって形成された掘削孔15に挿入する際、円盤12が孔壁を削り取る確率が下がる。したがって、標尺付きロッド11挿入工程時に水硬性固化材液置換コラム16中への土塊混入の確率が下がり、土塊混入による品質不良を防ぐことができる。排土機構のない掘削ロッド1aを使用して水硬性固化材液置換コラム16を築造する場合は、掘削孔周辺地盤の弾性戻り量が比較的大きくなることがあるので円盤12径は掘削ロッド径よりも1〜3センチメートル程度小さくするとよい。また、全長にスパイラル翼が設けられている掘削ロッドを用いて水硬性固化材液置換コラムを築造する場合には、掘削孔周辺地盤の弾性戻り量は、比較的少ないので、円盤径は掘削ロッド径(スパイラル翼の回転径)と略同一以下でよい。また、円盤12の厚さ(高さ)は特に制限がなく厚さがあっても含むものであるが、例えば、円柱状のように余り厚くなると、掘削ロッド1aによって形成された掘削孔に挿入する際、円盤12が孔壁を削り取る確率が上がるし、孔内への挿入作業性も低下するので、余り厚くない方が好ましい。
しかして、前記実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法によれば、第1に、該円盤12より上方の空掘り部の孔壁が崩壊して土砂が落下しても標尺付きロッド11に円盤12が固定されているので、崩壊土砂は円盤12上に堆積することはあっても円盤12より下方の水硬性固化材液置換コラム16本体部に落下・混入することがない。第2に、崩壊土砂は円盤12より下方の水硬性固化材液置換コラム16本体部に落下・混入することがないので、水硬性固化材液置換コラム16中から落下・混入した土砂を掬い取る必要がない。第3に、下方に円盤12を取り付けた標尺付きロッド11を撤去すれば、水硬性固化材液置換コラム16の上端面は該円盤12下端面と一致しているため、計画天端レベル位置に形成されており、固化後に削ったり、斫ったりする必要がない。したがって、固化後に水硬性固化材液置換コラムの頭部を削ったり、斫ったりすることがないので、水硬性固化材液置換コラム本体を傷めたり、破壊することがない。
なお、ここでいう標尺付きロッドの標尺は、測量用のスタッフのように円盤下端面位置からの距離を示すものであってもよく、またレベルを計測する基準点から深基礎の計画深度レベル位置を示す単なる目印であってもよい。要は、深基礎仕様の計画深度レベル位置を計測管理できるものであればよい。
図3は、円盤の他の実施の形態を示す斜視図である。この実施の形態の円盤12には、水硬性固化材液が通過可能な空隙部分(欠損部)12aが設けられている。この空隙部分12aは、図示のような切欠でもよいし、穴を開けて空隙部としてもよい。この空隙部分12aは、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラム16の計画天端レベル位置Dより高い位置にある場合に、円盤12が水硬性固化材液中に貫入するので、その際に水硬性固化材液の通過を許容するものである。これにより、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラム16の計画天端レベル位置Dよりも高い位置にある場合に、標尺付きロッド11の円盤12を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗を減少させ、円盤下面を計画天端レベル位置Dに合わせる作業が容易になる。円盤12を金属板で製作するときは、図3に示すように切込みを入れて切り込み部を上方に折り曲げて空隙部12aを形成したり、単純に円盤に穴を開けて空隙部を形成してもよい。
図4は、円盤の更に他の実施の形態を示す斜視図である。この実施の形態の円盤12は、円盤12の主体が金網12bで構成されている。
この構成により、水硬性固化材液面が水硬性固化材液置換コラム16の計画天端レベル位置Dよりも高い位置にある場合に、標尺付きロッド11の円盤12を水硬性固化材液中に貫入させるときの抵抗がほとんどなく、円盤12下面を計画天端レベル位置Dに合わせる作業が容易になる。金網12bは面外方向の剛性が小さいので単独で円盤を構成することは困難であるので、ワイヤーや金属板からなる外周17や桟18で補強すると剛性を大きくすることができるとともに耐久性が向上する。金網12bの目の大きさは、小さすぎると水硬性固化材液の通過が困難となり作業に支障をきたす。逆に大きすぎると水硬性固化材液の凝結後に計画天端レベル位置Dで水硬性固化材液置換コラム16を切断することが困難になり、水硬性固化材液置換コラム16の天端を形成するという目的を達成できなくなる。したがって、金網12bの目の大きさは、5〜10mm程度が好ましい。
図5は、本発明の他の実施の形態にかかる水硬性固化材液置換コラム築造方法を示す斜視図である。
この実施の形態の水硬性固化材液置換コラム築造方法は、水硬性固化材液置換コラム16築造後の水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、図5に示すような、下端にその回転径が水硬性固化材液置換コラムの築造装置である掘削ロッド径より小さい、少なくとも1つの板19を取り付けた標尺付きロッド11を、該築造後の水硬性固化材液置換コラム16の掘削孔15内に挿入し、該板19の下端面を、地上に突出している該ロッドの標尺11aを利用して、該コラムの計画天端レベル位置Dに合わせ、標尺付きロッド11を上下位置固定装置10Bで固定した後、該水硬性固化材液が凝結し、まだ固結しないうちに、標尺付きロッド11を該ロッド軸心回りの方向に回転させる方法である。ここで板19は、棒であってもよい。
また、支持台24は必須ではなく、標尺付きロッド11に固定された支持棒20を直接地盤に支持させてもよい。
この構成により、水硬性固化材液がまだ固まらないうちに土塊が地上から落下しても標尺付きロッド11下端に取り付けた少なくとも1つの板乃至棒19により支えられ、それより下方に沈降することを妨げられるので、水硬性固化材液置換コラム本体部に土塊が混入することを防ぐことができる。また、水硬性固化材液が凝結後に標尺付きロッド11を回転させるので、計画天端レベル位置Dで水硬性固化材液の余盛り部分が切断されるのでその切断された余盛り部が下方の水硬性固化材液置換コラムと再び一体化する恐れもなく、計画通りの天端レベルを有する水硬性固化材液置換コラム16が形成されることになる。
図6は、標尺付きロッドの他の実施の形態を示す斜視図である。この実施の形態の標尺付きロッド11は、標尺付きロッド11が螺棒11bで構成され、この螺棒11bに螺合されたナット21に固設された支持棒20が水平方向に突設されている。また、螺棒11bにはハンドル23が設けられている。従って、ハンドル23で螺棒11bを正逆回転させるか、または支持棒20と共にナット21を正逆回転させることによって、支持棒20の位置を上下方向に移動調整することができる。なお、螺棒11bには調整ナット22が設けられ、支持棒20を所定位置とした後は、調整ナット22により位置固定ができるようになっている。上記図5に示す水硬性固化材液置換コラム築造方法は、この実施の形態の標尺付きロッド11を使用している。
また、前記標尺付きロッド11の上下位置固定装置10A、10Bは、標尺付きロッド11を所定の上下位置で固定できる手段であればよく、特に制限はない。例えば、標尺付きロッド11をシャコ万で把持して、該シャコ万を支持台や地表に直接支持させる方法を用いてもよい。
図7は、上下位置固定装置の実施の形態を示す斜視図である。この実施の形態の上下位置固定装置10Aは、地上に設置され、標尺付きロッド11を所定位置で固定可能な固定手段14を備える支持台13で構成される。該支持台13は、本例では鋼板をコ字状に折曲し、その下部片13bが設置台となり、地上に設置される。従って、その下部片13bのサイズは、掘削孔15の開口部の内径を十分超える大きさ、つまり掘削孔15の開口部を十分に塞ぐことが可能な大きさとされている。この支持台13の下部片13bおよびこれに対向する上部片13aには、標尺付きロッド11が挿通可能な切欠13cが互いに同じ位置に設けられている。固定手段14は、支持台13の上部片13aに取り付けられて、切欠13cに挿通された標尺付きロッド11を所定位置で任意に固定するものである。本例では、ハンドル14b付きボルト14aの先端に当接片14cが設けられ、挿通した標尺付きロッド11をボルト14aの正逆の回動で進退する当接片14cで受片14dに押圧当接して把持・固定する手段を示している。ハンドル14bは必ずしも必要ではないが、あると操作が容易となるので好ましい。
なお、切欠13cは、標尺付きロッド11が挿通可能な挿通孔でもよいが、切欠13cとすると標尺付きロッド11の装着が容易となるので施工性が向上し好ましい。
次に、上下位置固定装置の他の実施の形態を、図5および図8について説明する。この実施の形態の上下位置固定装置10Bは、標尺付きロッド11が螺棒11bで構成され、この螺棒11bに螺合されたナット21に固設された支持棒20が水平方向に突設されている。また、螺棒11bにはハンドル23が設けられている。従って、ハンドル23で螺棒11bを回転させるか、または支持棒20と共にナット21を正逆回転させることによって、支持棒20の位置を上下方向に移動調整することができる。なお、螺棒11bには調整ナット22(図8では省略)が設けられ、支持棒20を所定位置とした後は、調整ナット22により位置固定ができるようになっている。
一方、地上には支持台24が設置される。支持台24は、標尺付きロッド11の支持棒20を支持するものであればよく、特に制限はない。本例の支持台24は、下方の半円状の台座環25bと上方の半円状の支持環25aとを支柱26で連結した構成となり、図5に示すように標尺付きロッド11の支持棒20を、支持環25a上に載置することによって、標尺付きロッド11の位置を所定の位置で保持するものである。この時、載置した支持棒20の位置がずれないように支持環25aには、図示のように凹部を設け、この凹部に入れて載置するようにすると好ましい。
図5では標尺付きロッド11の下方に板または棒19を取り付けた場合で示しているが、これは図8に示すように円盤12であってもよい。従って、この上下位置固定装置10Bによれば、水硬性固化材液置換コラム16の掘削孔15内に挿入した標尺付きロッド11は、ハンドル23で螺棒11bを正逆回転させるか、または支持棒20と共にナット21を正逆回転させて、板または棒19の下面、円盤12の下面を、計画天端レベルに合わせた後、支持棒20を支持台24に支持させて、その位置を保持することができる。
従って、この構成により、水硬性固化材液置換コラム16築造後の水硬性固化材液が、まだ固まらないうちに、下方に板または棒19あるいは円盤12を取り付けた標尺付きロッド11を、築造後の水硬性固化材液6の掘削孔15内に挿入し、板または棒19あるいは円盤12の下面を、計画天端レベルに合わせた後、支持棒20を支持台24に支持させて、その位置を保持することができる。この時の板または棒19あるいは円盤12の下面を計画天端レベルに合わせるのは、標尺付きロッド11の標尺11aを利用し、支持棒20の位置を上下に調整することによって実施できる。
これにより築造する水硬性固化材液置換コラムの天端を、計画天端レベルに形成することができる。
以上の通り、本発明によれば、深基礎仕様の水硬性固化材液置換コラムであっても、天端レベルを計画天端レベルとして、しかも土砂の混入を防止して高品質とする水硬性固化材液置換コラムを、確実、容易に築造することができる。
本発明は、深基礎仕様の水硬性固化材液置換コラムであっても、該水硬性固化材液置換コラムの天端レベルを計画天端レベルに形成できるとともに、築造した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに土砂や土塊が落下することがあっても、これが、その水硬性固化材液中に混入することを回避できるという効果を有し、戸建て住宅等の小規模建築物や土間スラブ等の比較的軽微な構造物の深基礎仕様に築造される水硬性固化材液置換コラムの築造等に有用である。
10A、10B 上下位置固定装置
11 標尺付きロッド
11a 標尺
11b 螺棒
12 円盤
12a 切欠
12b 金網
13 支持台
13a 上部片
13b 下部片
13c 切欠
14 固定手段
14a ボルト
14b ハンドル
14c 当接片
14d 受片
15 掘削孔
16 水硬性固化材液置換コラム
17 枠
18 桟
19 板(棒)
20 支持棒
21 ナット
23 ハンドル
24 支持台
25a 支持環
25b 台座環
26 支柱

Claims (10)

  1. 掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、外径が前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい円盤を下端有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記円盤の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定し、短くとも前記標尺付きロッドが自沈もしくは浮上しなくなるまで保持しておくことを特徴とする水硬性固化材液置換コラム築造方法。
  2. 前記掘削孔内の水硬性固化材液の液面レベルが前記円盤下面より上方にあるように水硬性固化材液を補充することを特徴とする請求項1記載の水硬性固化材液置換コラム築造方法。
  3. 前記円盤には水硬性固化材液が通過可能な空隙部があることを特徴とする請求項1または2に記載の水硬性固化材液置換コラム築造方法。
  4. 前記円盤の主体が金網で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水硬性固化材液置換コラム築造方法。
  5. 掘削ロッドを回転させて地中に所定深度の掘削孔を形成し、該掘削孔に供給した水硬性固化材液がまだ固まらないうちに、回転径前記掘削ロッド径と略同等乃至掘削ロッド径より小さい少なくとも1つの板乃至棒を下端に有する標尺付きロッドを前記掘削孔内に挿入し、地上に突出している前記標尺付きロッドの標尺を利用して、前記板乃至棒の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせ、前記標尺付きロッドを上下位置固定装置で固定した後、前記水硬性固化材液が凝結するもまだ固結しないうちに、前記標尺付きロッドを該標尺付きロッドの軸心を中心として回転させることを特徴とする水硬性固化材液置換コラム築造方法。
  6. 下端に円盤を有する標尺付きロッドであって、水硬性固化材液が入っている掘削孔に挿入された状態で前記円盤が前記掘削孔の内壁から落下する土砂を受止め可能な面積を有する標尺付きロッドと、地表面に設置され、前記標尺付きロッドを上下位置調整可能に固定する上下位置固定装置であって、前記円盤の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせて固定するための上下位置固定装置と、を備えることを特徴とするコラム築造装置。
  7. 前記円盤には水硬性固化材液が通過可能な空隙部があることを特徴とする請求項6に記載のコラム築造装置。
  8. 前記円盤の主体が、金網で構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のコラム築造装置。
  9. 少なくとも1つの板乃至棒を下端に有する標尺付きロッドであって、掘削孔内の水硬性固化材液が凝結するもまだ固結しないうちに前記水硬性固化材液内で回転することにより前記板乃至棒によって前記水硬性固化材液の余盛り部分を切断可能な標尺付きロッドと、地表面に設置され、前記標尺付きロッドを上下位置調整可能に固定する上下位置固定装置であって、前記板乃至棒の下面を前記水硬性固化材液の固化により形成されるコラムの計画天端レベル位置に合わせて固定するための上下位置固定装置と、を備えることを特徴とするコラム築造装置。
  10. 前記上下位置固定装置が前記掘削孔の地上開口部を挟む位置で地表面に当接することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載のコラム築造装置。
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