JP7286680B2 - 燃料ペレット - Google Patents

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Description

本開示は、原子炉用の核燃料に関し、特に、燃料ペレット、燃料棒、燃料棒アセンブリ、およびそれらに関する方法に関する。核燃料は通常、UOをベースとし、Gdまたは他の可燃性吸収体などの添加剤を含有する可能性がある。核燃料はしばしば、燃料ペレットにプレスされた後、焼結される粉末から作られる。
核燃料の特性を改善するために、他の添加剤、例えばCr、Al及びFe(通常は酸化物の形)を添加することも知られている。このような添加剤は、ペレットをプレスし、焼結する前に粉末に添加される。このような添加剤の目的は、核燃料ペレットの特性を改善することである。特に、このような添加剤は、核燃料ペレット中の粒径を増大させる。これは、例えば、いわゆるPCI(ペレット-被覆相互作用=Pellet Cladding Interaction)の観点から有益であり得る。
この分野で知られているもう1つの現象は、原子炉で核燃料がより長い時間使用された場合(すなわち、高燃焼度の場合)、燃料ペレットの外側の薄い領域に新たな再構成配置が現れることである。この新しい構造は、高燃焼度構造(HBS)またはリム構造と呼ばれることが多い。この現象の説明として、この現象が説明されているMaterials Today(2010年12月)の記事を参照する。リム構造は、この記事で論じられているように、核燃料にとって不利である。以下では、この記事のいくつかの関連部分についてさらに説明する。
原子炉の炉心内でのその運転寿命の間、核燃料は、核反応を通して直接的に、およびそのような反応の結果として確立される熱機械的条件を通して間接的に、中性子照射によって決定される有意な再構成プロセスに供される。今日の軽水炉では約4年の動作後に、円筒状のUO燃料ペレットは、その最外側領域に影響を及ぼす変態を受ける。新しく形成された構造の発見は、延長された燃料運転の安全性に関する重要な問題の回答を必要とし、今日でもなお、その形成に関与する微細な構造メカニズムを完全に理解するという科学的課題を提起している。
原子核分裂は原子力発電所の燃料における主要なエネルギー発生過程である。核分裂エネルギーの大部分は、核分裂断片(fission fragment)の運動エネルギーとして放出される。核分裂断片は、燃料内を移動する間(約8μm)、主に電子および原子力エネルギー損失機構によって、そのエネルギーを隣接する原子に伝達する。これらの高エネルギーの核分裂断片は、燃料内のそれらの経路に沿った高度に非弾性(励起およびイオン化)のエネルギー損失による熱スパイクを発生する。さらに、原子は、直接衝突中にその格子位置からノックアウトし、今度は他の原子に影響を与え、材料中に衝突と変位カスケードを生成する。これらのプロセスは熱を発生する。この熱は、燃料から伝達され、電気を生成するために、または他の用途のために使用される。原子炉で数年の照射後、燃料中の各原子は、その初期格子位置から数千回の変位を経験する。通常運転中の軽水炉(LWR)では、燃料は1日に1原子(dpa)あたり約1回の変位を受ける。
ほとんどの変位原子は通常の格子位置に戻る。しかしながら、いくつかの欠陥は、再結合せず、点および拡張欠陥の燃料中の蓄積を引き起こす。放射線損傷によって生じる微細構造欠陥(microstructural defect)に加えて、燃料中の温度勾配によって誘導される熱応力は、巨視的亀裂を引き起こす。
核分裂プロセスは、燃料の物理的状態だけでなく、その化学的性質にも影響を及ぼす。核分裂生成物は燃料内部で生成される新しい元素である。
二酸化ウランの蛍石(fluorite)格子状内に新たに形成された種を収容することは、複雑なプロセスである。しかしながら、核分裂は、燃料の化学組成の変更を引き起こす唯一の事象ではない。ウラン核中の中性子吸収およびそれに続く崩壊事象は、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウムおよびキュリウムのような超ウラン(transuranium)元素の生成をもたらす。これらの元素は、核燃料サイクルにおいて主要な役割を果たす。
LWRにおける中性子エネルギスペクトル(neutron energy spectrum)の構成のために、UOの燃料ペレットの径方向外側部またはリムにおける238U原子核において、より高い密度のエピサーマル中性子共鳴吸収(epithermal neutron resonance absorption)が存在する。その結果、ネプツニウム崩壊を介して核分裂性プルトニウムが局所的に濃縮され、したがって、より高い局所的な核分裂密度が得られる。UOペレットのリムにおける局所的な燃焼度は、特定の照射条件によって、平均的なペレットの燃焼度よりも2~3倍高くなり得る。炉内照射中、50GWd/tHM(挿入、核分裂)付近の局所的燃焼度で始まり、約1373K以下の照射温度で、燃料は再構成化過程を経る。その結果、新しい燃料形態が出現し、約75GWd/tHMの局所燃焼度で、燃料は完全に変態したように見える。高燃焼度構造(HBS)と呼ばれる新しい構造は、核分裂ガスの結晶粒細分化及び再分配と、拡張欠陥とによって特徴づけられる。約10μmの典型的なサイズを有する元の粒子は、約10倍で約0.1~0.3μmのサイズを有するサブミクロン粒子に細分される。核分裂ガスは、燃料マトリックスから放出され、ミクロンサイズの粒間閉鎖気孔(intergranular closed pores)の高濃度に保持される。HBS中の空隙率の報告値は20%を超えることができる。細分化した結晶粒のミクロ組織は、拡張欠陥がないように見える。この再構成は、燃料ペレットの薄い領域、最初は数μmの厚さに影響し、燃焼度の増加と共に内側に伸びる。LWR燃料ペレットの直径は約9.6~9.7mmのオーダである。HBS構造は、混合U‐Pu酸化物(MO)燃料、核分裂密度とそれに対応する局所的燃焼度がHBSの形成しきい値を超えるPuリッチの領域でも、観測された。更に、U‐Mo合金燃料及び高速炉U‐Pu酸化物、炭化物及び窒化物燃料において、結晶粒細分化形態(grain subdivision morphology)が報告されている。
また、特許文献において、上記のHBS現象が議論されており、いくつかの背景技術文献が以下に提示されている。
WO97/13252A1は、HBS課題を記載している。この文献には過剰なOを供給することによってこの問題を解決できることが記載されており、過剰なOは酸化物を添加することによって達成される。しかしながら、酸化物は焼結前に粉末に添加され、従って過剰なOがペレット全体に添加される。
米国特許出願公開第2014/0185730号は、核分裂生成物を抑制し、PCI課題を低減するために、マイクロセルを含むように作製された核燃料を記載している。この文献はまた、金属粒子と反応し得る過剰なOが存在し得ることに言及している。
米国特許第5,999,585号には、核分裂生成物を保持することができる核燃料が記載されている。これは、酸化物を形成することによってOをトラップ(trap)するために金属を添加することによって達成される。したがって、核燃料は、過剰なOを含むことができる。
国際公開第00/00985号は、内側領域と、内側領域の周りの外側領域とを含む酸化ウラン燃料ペレットを開示している。ニオビア(niobia)は、核燃料ペレットの外側部分に添加される。HBS問題は議論されていない。
特開平9-127279号公報には、粒径がペレットの外側部分のみで増大することが記載されている。要約は、ペレットがどのように製造され得るかを記載する。過剰な酸素を、焼結前にUとして添加して、粒子成長を助ける。
最後に、米国特許第4,401,608号は、過酸化水素溶液を添加することによって核燃料中の粒径を増大させることができることを記載している。しかしながら、この溶液は、プレスおよび焼結の前に粉末に添加される。
本発明は、HBSを回避または低減する問題に関し、HBSを回避または低減する能力を向上させることを目的とする。
上記目的は、独立請求項に係る本発明によって達成される。
好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
本発明の第1の態様では、内側領域と、内側領域の周りの外側リム領域とを含む酸化ウラン燃料ペレットが提供される。燃料ペレットは円筒状であり、内部領域と外部リム領域は同軸の円筒状領域である。外側リム領域は内側領域と比較して過剰な酸素(excess of oxygen)を有し、高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される。
一実施形態では、過剰な酸素は、ペレットの外側リム領域にのみ酸素を添加することによって得られる。
さらなる実施形態では、過剰な酸素(excess oxygen)は、ペレットを過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって得られる。
好ましくは、外側リム領域が100μmの最大厚さを有し、ペレットの外側リム領域における過剰な酸素はモル含有量(molar content)で5%余分のOである。
さらなる改良によれば、好ましくは、上記のように外側領域に過剰な酸素を供給された燃料ペレットに組み合わせて適用され、酸化物被膜が被覆管(cladding tube)の内側に提供される。核燃料ペレットは被覆管の内側に配置される。このような酸化物被膜を被覆管の内面に設けることにより、ZrOを形成するために核燃料ペレット中の酸素がペレットから離脱することは、防止される。被覆管は、通常、Zr合金から作られる。Zr合金は、ZrOが形成され得ることを引き起こす。被覆管の内面の酸化は、酸素トーチを用いて被覆管を空気中で加熱することによって、または燃料ペレットに関して上述したことと同様の処理(HまたはKMnOへの浸漬)によって達成することができる。
別の実施形態では、上述した種類の複数の燃料棒を含む燃料棒アセンブリが提供される。燃料棒アセンブリは、内側領域と比較して過剰な酸素を有する外側リム領域を有する燃料ペレットを含む。
第2の態様では、本発明は、内側領域及び内側領域の周りの外側リム領域を含み、燃料ペレットが円筒状であり、内側領域及び外側リム領域が同軸の円筒状領域である酸化ウラン燃料ペレットを調製する方法に関する。この方法は、内側領域と比較して外側リム領域に過剰な酸素を供給することを含み、高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される。
好ましくは、この方法は、ペレットを過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって、過剰な酸素を得ることを含む。過剰な酸素の添加は、ペレットが形成され、粉砕された後に、行われる。
一実施形態では、上述の方法によって得られた複数のウラン燃料ペレットを含む燃料棒に関して適用される方法が提供される。燃料棒に関する方法は、燃料ペレットが軸方向に整列して充填されることが意図されている被覆管を設けることと、被覆管の内面に酸化物被膜を設けることとを含む。好ましくは、酸化物被膜は、過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に被覆管を浸漬することによる化学処理によって達成される。
従って、本発明によれば、過剰な酸素は焼結後に添加されて、特にHBSの形成を防止し、焼結炉内で起こるであろう粒径の変化をさせないことを防止する。
背景技術の欄で上述したように、高燃焼度構造(HBS)は、欠陥または転位が蓄積するという事実に関連する。本発明は、核燃料ペレットの外側リム領域内の運動が増加される場合、HBSが抑制されるか、または遅延されるという洞察に基づく。本発明によれば、ペレットの外側リム領域における過化学量論(hyperstoichiometry)を増加させることによって、リム領域内の運動(kinetics)が改善される。ペレットの外側領域に過度の酸素を供給することによって、この外側領域は、UOだけでなく、UO2+Xも含む。この過剰な酸素を供給することによって、運動が増加し、HBSが減少する。
本発明による燃料ペレットの斜視図である。 本発明による燃料ペレットの縦軸に沿った断面図である。 本発明に係る燃料ペレットの縦軸に垂直な断面図である。 本発明に係る燃料棒の概略斜視図である。 本発明に係る燃料棒アセンブリの概略斜視図である。
酸化ウラン燃料ペレット、燃料棒、燃料棒アセンブリ及び方法について、添付図面を参照して詳細に説明する。図面を通して、同一または類似の構成(items)は、同一の参照符号を付されている。さらに、構成(items)および図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに重点が置かれている。
酸化ウラン燃料ペレット2の種々の概略図を示す図1~3を参照して、本発明を詳細に説明する。
燃料ペレット2は、内側領域4と、内側領域4の周りの外側リム領域6とを含む。燃料ペレット2は円筒状であり、内側領域4及び外側リム領域6は同軸の円筒状領域である。外側リム領域6は、内側領域4内の酸素濃度と比較して過剰な酸素を有する。これにより、外側リム領域内の高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される。好ましくは、外側リム領域6は100μmの最大厚さを有する。過剰な酸素は、ペレットの外側リム領域6にのみ酸素を添加することによって得られる。過剰な酸素はモル含有量で、約5%余分のOである。
酸素の添加は、ペレットが形成された後、例えば焼結され、粉砕された後に、行われる。
一実施形態では、過剰な酸素は、ペレットを過酸化水素(H)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって得られる。別の実施形態では、過剰な酸素は、ペレットを過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって得られる。KMnOは強力な酸化剤である。
化学処理後、外側リム領域6は、UOだけでなく、UO2+Xも含む。
溶液中の過酸化水素または過マンガン酸カリウムの濃度は、好ましくは25ミリモル(mM)、すなわち25mM/リットル水より高い。溶液の温度は15~80℃の範囲内である。
また、強力な酸化剤である他の物質が、外側リム領域において過剰な酸素を達成するために考慮されてもよい。例としては、酸素ガス(おそらく不活性ガス中に希釈されている)、他の過マンガン酸塩の溶液、およびNOガスが挙げられる。
ペレットを溶液中に浸漬する時間は、様々な条件に応じてかなり変化する。いくつかの非限定的な例によれば、典型的な継続時間は、50℃の10%過酸化水素の溶液中で5~15分、例えば10分の範囲であってもよい。時間、温度および溶液モル濃度は、ペレットの半径を通る理想的な過剰な酸素断面(excess oxygen cross section)を提供するように変化させることができる。
代替として、過剰な酸素を、OまたはNOなどの酸化性ガスに曝露することによって添加し、酸素をUOリムに放出することができる。可能ではあるが、低温溶液法(low temperature solution method)は、潜在的な自然発生的気体法(potentially spontaneous gaseous method)と比較して、より制御可能な反応を提供する。
本発明はまた、上述した種類の複数のウラン燃料ペレット2を含む燃料棒8(図4の概略図参照)に関する。従来、燃料棒は、燃料ペレットが軸方向に整列して充填される被覆管を備える。一実施形態では、燃料ペレットが軸方向に整列して充填される被覆管10には、その内面に酸化物被膜が設けられる。酸化物被膜は、被覆管を過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって、得られる。
別の変形例では、酸化物被膜は、代わりに、空気中で、または酸素トーチを用いて制御された酸素含有雰囲気中で、被覆管を加熱することによって達成される。酸化物層の深さおよび接着性は、ガス組成、トーチに対する速度およびトーチの温度を変えることによって、調整することができる。
図5には、上述したタイプの複数の燃料棒8を含む燃料棒アセンブリ12が、すなわち、内側領域の酸素濃度と比較して過剰な酸素を有する外側リム領域を有する燃料ペレットを備えた燃料棒を含む燃料棒アセンブリ12が、示されている。燃料棒は、被覆管を、好ましくはその内面に上述のような酸化物被膜が設けられた被覆管を、含む。図示された燃料棒アセンブリ12は、本質的に正方形の断面を有する。断面としては、他の断面形状、例えば円形も当然使用することができる。
また、本発明は、内側領域および内側領域の周りの外側リム領域を含む酸化ウラン燃料ペレットを調製する方法に関し、燃料ペレットは円筒状であり、内側領域および外側リム領域は同軸の円筒状領域である。この方法は、内側領域と比較して外側リム領域に過剰な酸素を供給することを含み、高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される。
過剰な酸素を得る工程は、ペレットの外側リム領域にのみ酸素を添加することによって達成される。
一実施形態では、この方法は、化学処理によって過剰な酸素を得るために、ペレットを過酸化水素(H)の溶液中に浸漬することを含む。別の実施形態では、この方法は、化学処理によって過剰な酸素を得るために、ペレットを過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することを含む。溶液中の過酸化水素または過マンガン酸カリウムの濃度は、好ましくは25ミリモル(mM)、すなわち25mM/リットル水より高い。
溶液の温度は15~80℃の範囲内である。
さらなる実施態様によれば、この方法は、上述のように複数のウラン燃料ペレットを備える燃料棒であって、被覆管内に軸方向に整列して充填されることが意図された燃料棒に関連する。一実施形態では本方法は、被覆管の内面に酸化物被膜を提供するステップを含み、好ましくは、本方法は、過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に被覆管を浸漬することによる化学処理によって酸化物被膜を得るステップを含む。別の実施形態では、この方法は、酸素トーチを用いて空気中で被覆管を加熱することによって酸化物被膜を提供することを含む。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。様々な代替、修正、および同等物を使用することができる。したがって、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (10)

  1. 内側領域(4)および前記内側領域(4)の周りの外側リム領域(6)を含む酸化ウラン燃料ペレット(2)であって、
    前記酸化ウラン燃料ペレット(2)が円柱状であり、
    前記内側領域(4)および前記外側リム領域(6)が同軸の円柱状領域および円筒状領域であり、
    前記外側リム領域(6)が前記内側領域(4)に比べて過剰な酸素を有し、
    前記酸化ウラン燃料ペレットの前記外側リム領域(6)における前記過剰な酸素が、モル含有量で5%の余分のOであり、前記外側リム領域(6)がUO およびUO 2+X を含み、高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される酸化ウラン燃料ペレット(2)。
  2. 前記外側リム領域(6)の最大厚さが100μmである請求項1に記載の酸化ウラン燃料ペレット(2)。
  3. 請求項1または2に記載の複数のウラン燃料ペレット(2)が軸方向に整列して詰め込まれた被覆管(10)を含む燃料棒(8)。
  4. 請求項に記載の複数の燃料棒(8)を含む燃料棒アセンブリ(12)。
  5. 内側領域および前記内側領域の周りの外側リム領域を含む酸化ウラン燃料ペレットを調製する方法であって、
    前記酸化ウラン燃料ペレットが円柱状であり、
    前記内側領域および前記外側リム領域が同軸の円柱状領域および円筒状領域であり、
    前記方法は前記内側領域に比べて前記外側リム領域に過剰な酸素を提供することを含み、
    前記酸化ウラン燃料ペレットの前記外側リム領域(6)における前記過剰な酸素が、モル含有量で5%の余分のOであり、前記外側リム領域(6)がUO およびUO 2+X を含み、高燃焼度構造(HBS)の形成が抑制または遅延される、方法。
  6. 前記酸化ウラン燃料ペレットを過酸化水素(H)の溶液中に浸漬することによる化学処理により前記過剰な酸素を得ることを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 前記酸化ウラン燃料ペレットを過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬する化学処理により前記過剰な酸素を得ることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 請求項のいずれかに記載の方法であって、前記酸化ウラン燃料ペレットが形成され、粉砕された後に、前記過剰な酸素を添加することを含む、方法。
  9. 燃料棒を準備する方法であって、前記燃料棒は、請求項のいずれかに記載の方法によって得られる複数のウラン燃料ペレットを含み、前記ウラン燃料ペレットは、軸方向に整列して充填されるように意図された被覆管を提供し、前記方法が、前記被覆管の内面に酸化物被膜を提供することを含む、方法。
  10. 被覆管を過酸化水素(H)または過マンガン酸カリウム(KMnO)の溶液中に浸漬することによる化学処理によって前記酸化物被膜を提供する、請求項に記載の方法。
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