JPH06281766A - 原子炉用燃料棒 - Google Patents

原子炉用燃料棒

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Publication number
JPH06281766A
JPH06281766A JP5090685A JP9068593A JPH06281766A JP H06281766 A JPH06281766 A JP H06281766A JP 5090685 A JP5090685 A JP 5090685A JP 9068593 A JP9068593 A JP 9068593A JP H06281766 A JPH06281766 A JP H06281766A
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JP
Japan
Prior art keywords
fuel rod
cladding tube
oxygen
oxide film
fuel
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5090685A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Furuya
信男 古谷
Kazuma Mori
一麻 森
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Nuclear Fuel Industries Ltd
Original Assignee
Nuclear Fuel Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Nuclear Fuel Industries Ltd filed Critical Nuclear Fuel Industries Ltd
Priority to JP5090685A priority Critical patent/JPH06281766A/ja
Publication of JPH06281766A publication Critical patent/JPH06281766A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原子炉用燃料棒において、PCIによる被覆
管内面の損傷を防止すると共に、万一のリークにも燃料
棒被覆管の劣化を遅延して、原子炉運転上の安全を図
る。 【構成】 被覆管1の内面を酸化膜Sで被覆すると共
に、この被覆管1内に所要多めに酸素が残るよう、ペレ
ット2まは初期加圧物質に上記酸素を担持させたもので
あり、燃料棒の組立て時に上記酸化膜Sが傷ついた場合
でも、上記酸素が直ちにこれを修復する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電所で使用され
る燃料棒に係り、詳しくは、この燃料棒の外殻を構成す
る被覆管のPCIによる破損の防止を目的とした原子燃
料棒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子燃料棒はジルコニウム合金の被覆管
に数百個のUO2 燃料ペレットを挿入すると共に、この
燃料ペレットを押さえる働きのあるコイル状のプレナム
スプリングを該ペレットの両端または一端に位置するプ
レナム部に入れ、上記被覆管の上下部にジルコニウム合
金の上部端栓と下部端栓とを夫々溶接により取着せしめ
て組立てられている。
【0003】上記ジルコニウム合金は剛性や耐食性が優
れることから、上記燃料棒の被覆管材料として採用され
ているが、極くまれに破損に至ることがある。この燃料
棒破損の原因の一つは、PCI(Pellet Clad Interacti
on )であり、これにより、燃料棒が破損するのは、FP
(Fission Product) として生じる沃素やセシウム、ある
いはその他の元素が被覆管内面に働いてSCC(Stress
Corrosion Cracking )を起こすためであることが確認さ
れている。
【0004】従来、このPCIを防ぐ方法はいろいろ考
えれらたが、現在採用されているのは、薄めに形成した
ジルカロイの被覆管に純ジルコニウムを内張りしたZr
ライナー管であり、被覆管の内面を2重構造にすること
によって上記PCIに対し物理的に対処している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料棒
は、内面からだけではなく冷却水中の異物によるフレッ
ティング等で外面からリークを起こすこともあり、この
場合、上記Zrライナー管においては、外側の本来の被
覆管が薄いうえに内部にある純ジルコニウム層が耐食性
に劣ることから、浸水時の二次水素化による被覆管の劣
化が速いという問題を有し、また、何よりも被覆管の製
造コストが高くなるという欠点を有している。
【0006】なお、上記PCI対策として、ペレットの
剛性を下げる中空ペレットも一部では採用されている
が、これはウランやプルトニウムの装備量が減少すると
いう別の問題点を招来する。
【0007】本発明は叙上の如き実状に対処し、燃料棒
に新規な構成を見出すことにより、上記PCIによる被
覆管内面の損傷を防止すると共に、万一のリークにも燃
料棒被覆管の劣化を遅延して、原子炉運転上の安全を図
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明の燃料棒の特徴は、前述のように、被覆管内部
に燃料ペレットを挿入せしめて、この被覆管を封栓して
なる燃料棒において、上記被覆管の内面を酸化膜で被覆
すると共に、この被覆管内の燃料ペレットの酸素とメタ
ルとの比O/Mを0.02〜0.03程度高く設定せしめたとこ
ろにある。また、本発明のもう一つの燃料棒は、上記被
覆管の内面を酸化膜で被覆すると共に、この被覆管内
に、ヘリウムに加えて酸素を0.1 〜0.5kg/cm2 初期加圧
したことを特徴とする。なお、ここでいうメタルとは、
ウラン、またはMOX燃料に使用されるプルトニウムの
ことである。
【0009】
【作用】上記本発明の2つの燃料棒において、前記FP
の被覆管内面への働きを、上記内面に形成した酸化膜に
よって阻止することができる。この場合、上記酸化膜
は、燃料棒組み立て時のペレットの挿入によって傷つけ
られることがあるが、上記本発明第1の燃料棒ではペレ
ットに所要多めに含有させた酸素が、また、本発明の第
2の燃料棒では所要量初期加圧した酸素が、夫々に傷つ
いた燃料棒内面を直ちに酸化させ、被覆管内面に均一な
酸化膜を形成することが可能である。また、この酸化膜
は非常に薄く形成されることから、被覆管の厚みは従来
通りとすることができ、これによって万一のリークに
も、燃料棒被覆管の劣化を、従来のZrライナー管のもの
に比べ遅延させることができる。
【0010】
【実施例】以下、さらに添付図面を参照して、本発明の
実施例を説明する。図1は本発明実施例の原子燃料棒を
示す一部切欠断面図であり、この燃料棒は、ジルコニウ
ム合金からなる被覆管1に、多数のUO2 、あるいは
(U,Pu)O2 (MOX燃料)からなる燃料ペレット
2…2と、該ペレット2…2を所定の力で押圧する上部
プレナムスプリング3、下部プレナムスプリング4とを
挿入すると共に、被覆管1の上下部に、ジルコニウム合
金からなる上部端栓5と下部端栓6とを夫々溶接により
取着した密封構造を有している。上部プレナムスプリン
グ3ならびに下部プレナムスプリング4は、図示の如く
金属製のコイルスプリングからなり、上記燃料ペレット
2…2の上方と下方に夫々設けた上下部プレナム部7,
8に各々配設されている。
【0011】そして、本発明の第1実施例では、上記の
如き燃料棒において、上記被覆管1の内面を配化膜Sで
被覆すると共に、この被覆管1内の燃料ペレット2…2
の酸素とメタルの比、O/Mを0.02〜0.03程度高く設定
している。即ち、具体的には、上記ペレット2…2がU
2 からなる場合は、上記O/M比を約2.02〜2.05と
し、上記ペレット2…2が(U,Pu)O2 からなる場
合は、同じくO/M比を約1.99〜2.03としている。これ
らのO/M比を有するペレットは、ペレット焼結時の雰
囲気の酸素ポテンシャル(酸素分圧)を調整することに
よって容易に製造できる。
【0012】また、本発明第2の実施例では、先の実施
例の燃料ペレットに代えて通常のペレットを用い、その
代わりに、被覆管1の内部を真空にした後に充填される
ヘリウムガスに加えて、酸素を0.1 〜0.5kg/cm2 の範囲
で初期加圧している。これにより燃料棒製造時に、被覆
管内面の酸化膜に傷がついても、ペレット等の挿入によ
るこすり傷程度であれば、この傷の部分が活性であるこ
とも手伝って、上記0.1 〜0.5kg/cm2 程度の酸素で充分
に酸化膜を回復させることが可能である。
【0013】上記被覆管1の内面に薄く均一な酸化膜を
つける方法としては、下記のものが上げられる。
【0014】(1)被覆管をそのままの管だけの状態
で、1日程度高温蒸気にさらす。 被覆管の内外面とも酸化膜が生ずるが、このまま外面も
酸化膜のついた状態で使用する方法もある。また、この
処理の後に外面研磨すれば、被覆管外面の酸化膜は容易
に除くことができる。
【0015】(2)被覆管を電気化学的に処理する。 いわゆるアノダイシング法である。これでも、被覆管の
内・外面に酸化膜をつけることになるが、上記(1)と
同様に、外面は研磨で除いてもよい。
【0016】ところで、PCI(Pellet Clad Interacti
on )で燃料棒が破損するのは、FP(Fission Product)
として生じる沃素、セシウム、その他の元素が被覆管内
面に働いてSCC(Stress Corrosion Cracking )を起こ
すためであることがわかっている。したがって、FPが
内面に働かないようにすれば、SCCを防ぐことができ
る。
【0017】この一つとして、本発明では、被覆管内面
に均一の薄い酸化膜をつける。しかし、この方法が容易
に思いつき、かつ方法としても容易でありながら採用さ
れなかったのは、燃料棒を組立てる時、ペレットを被覆
管に挿入する際に、被覆管内面の酸化膜の一部をペレッ
トできずつける場合があるからであり、万一きずがつく
と、使用中にかえってその部分に集中的にFPが働きS
CCを起こし易くなるというためであった。したがっ
て、万一製造中に生じたきずを回復させてやればよいこ
とになる。
【0018】即ち、燃料棒製造後に、燃料棒の内部を酸
化雰囲気とすれば、きずのついた部分は活性であるた
め、直ちに酸化し、内面全体に均一な酸化膜が生ずるこ
とになる。この方法として、内部に酸化物を入れる方法
も考えられるが、燃料棒内部へ異物を持ち込むことは好
ましくない。ペレットがウランやプルトニウムの酸化物
であり、これを用いることが、性質上にも良いし、又、
作るのも容易ということになる。
【0019】UO2 ペレットは、一般にO/M比は1.98
〜2.02程度であるが、これを本発明では2.02〜2.05 と
し、酸素が必ずUO2 に対し過剰とすることで、内部を
酸化雰囲気とする。一般にO/M比は、もっと大きくす
ることも製造上可能であるが、融点の低下や熱伝導度の
低下といった性能上好ましくない性質が表れるので、こ
の範囲が適当である。
【0020】また、MOXペレットではプルトニウムが
PuO2 - x となり易いため、プルトニウム富化度〜2
0wt%程度では、O/Mが1.95〜1.99が安定である
が、本発明のペレットではそれより若干高目のO/M=
1.99〜2.03とする。
【0021】他方、ペレットに過剰の酸素を加える代わ
りに、前記本発明の第2実施例のように、燃料棒内にヘ
リウムと共に酸素を初期加圧してもよい。この場合、通
常はペレット−被覆管ギャップの熱伝達率を良くする為
と、化学的に不活性であることにより、ヘリウムのみを
初期加圧し、ヘリウムより熱伝導率が低く(使用温度範
囲内で約1/5 程度) 、ペレット温度が高くなる酸素は加
えないが、本発明の0.1 〜0.5kg/cm2 程度の封入であれ
ば実質上、何ら問題はなく、また、この程度の量で所期
の目標は充分に達成される。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の原子炉用
燃料棒は、被覆管の内面を酸化膜で被覆すると共に、こ
の被覆管内に所要多めに酸素が残るよう、ペレットまた
は初期加圧物質に上記酸素を担持させたものであり、燃
料棒の組立て時に上記酸化膜が傷ついたとしても、上記
酸素が直ちにこれを修復することができ、被覆管内面に
均一に形成された酸化膜によりFPの被覆管内面への働
きを阻止せしめて、燃料棒のリークを防止するとの顕著
な効果を奏するものである。また、この酸化膜は非常に
薄く形成されることから、被覆管の厚みは従来通りとす
ることができ、これによって万一のリークにも、燃料棒
被覆管の劣化を、従来のZrライナー管のものに比べ遅延
させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の原子燃料棒を示す一部切欠断面
図である。
【符号の説明】
1 被覆管 2 燃料ペレット 3 上部プレナムスプリング 4 下部プレナムスプリング 5 上部端栓 6 下部端栓 7 上部プレナム部 8 下部プレナム部 S 酸化膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆管の内部に燃料ペレットとプレナム
    スプリングとを挿入し、さらにこの被覆管の上下部を夫
    々、上部端栓と下部端栓とで密封せしめた燃料棒におい
    て、上記被覆管の内面を酸化膜で被覆すると共に、この
    被覆管内の燃料ペレットの酸素とメタルとの比O/Mを
    0.02〜0.03程度高く設定したことを特徴とする原子炉用
    燃料棒。
  2. 【請求項2】 被覆管の内部に燃料ペレットとプレナム
    スプリングとを挿入し、さらにこの被覆管の上下部を夫
    々、上部端栓と下部端栓とで密封せしめた燃料棒におい
    て、上記被覆管の内面を酸化膜で被覆すると共に、この
    被覆管内に、ヘリウムに加えて酸素を0.1 〜0.5kg/cm2
    初期加圧したことを特徴とする原子炉用燃料棒。
JP5090685A 1993-03-24 1993-03-24 原子炉用燃料棒 Withdrawn JPH06281766A (ja)

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JPH06281766A true JPH06281766A (ja) 1994-10-07

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JP (1) JPH06281766A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014119454A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Global Nuclear Fuel Americas Llc 可変的な軸方向特性を有する燃料棒、及びこれを使用した核燃料集合体
JP2021527802A (ja) * 2018-06-21 2021-10-14 ウェスティングハウス エレクトリック スウェーデン アーベー 燃料ペレット

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